常夏の島フォルモサは招く

 
いやはや、遂に買っちゃいましたよー( ̄∇ ̄*)ゞ

『常夏の島フォルモサは招く』。
この本は、台湾の蝶の生態解明に多大なる功績を残された内田春男さんの「台湾の蝶と自然と人と」シリーズ全3巻の第2巻(1991)にあたる。
因みに、他の巻のタイトルは以下のようなもの。

 
第1巻『ランタナの花咲く中を行く』(1988)

 
第3巻『麗しき胡蝶の島よ永えに』(1995)
(出典『ヤフオク』)

この他に1999年に発行された『フォルモサの森を舞う妖精―台湾産ゼフィルス25種―』があり、これを入れて4部作ともされている。

第1巻と第3巻は図書館等で見たことはあるが、2巻は見たことが無かった。でも実をいうと一番見たかったのは、この第2巻である。何といっても2巻の主役はイナズマチョウとマレッパイチモンジなのである。ゆえに、現在台湾の蝶を紹介する連載を抱えている身としては、どうしても避けては通れない文献なのだ。
既に連載第8話のイナズマチョウの回は3、4日前に完成しているのだが、この本に目を通しておかないと発表する気にはなれなかった。で、必死に探したってワケ。

しかし、こういう本は発行部数が少ないだけに高い。
本が出版されたのは1991年と古いが、定価は18000円もする。正直、高価過ぎて手が出ない。
だから古書を探すわけなのだが、かといって、この手の本は古書だって安くはない。ネットで値段を調べたら、上は定価より高い2万円❗下は6千円だった。何れも税別である。6千円だって税を上乗せすると、6480円にもなるんである。本としては、かなり高い。

取り敢えずミナミ周辺で在庫のある古本屋に行ってみる。ここはネットでは7500(税別)円で売っていた店だ。だが、何と六千円の値がついていた。ネットだと少し高めに値付けしているのかな?
慌てて買いそうになったが、一旦撤退する。
冷静に考えてみれば、こんなニーズが限られた本がすぐ売れるもんではない。もう一軒見てからでも遅くはないだろう。南田辺の古書店に行く。

そこはネットの販売価格と同じ金額の七千円だった。
試しに値引きできないかを訊いてみたが、ダメだった。撤退である。

帰路の間も随分買うかどうか悩みましたなあ…。
だって、その金があったら、そこそこ旨いもんが食えるのである。3月の展示即売会で、結構ええ蝶が買える金額でもある。

で、悩んだあげく翌日に最初の古書店で意を決して買っちまった。
たぶん必要なくなったとしても、それなりの価格で買い取って貰えるんじゃないかと思ったのが、決断を後押しする形になった。

早速、ページを開く。

中は生態写真、紀行文、写真解説の三部構成になっており、イナズマチョウとマレッパイチモンジに関しては、かなりの紙数が費やされている。

読んでみると、新知見が結構あった。
まあ、買って正解って事だね。
そういうワケで、それなりに書き直さなければならない破目になりそうだ。
でも一度完成した文章を書き直すとなると、これが案外と時間が掛かるんだよねぇ…。
間に新たな文章をただ入れるだけというワケにはいかないのだ。入れれば入れたで問題も出てくる。全体の構成が崩れるのだ。だから、結局全体的に筆を入れざるおえなくなってくる。
まっ、しゃあないか…。

それにしても、このタイトルってヤバいよなあ…。
今年は行く予定が今のところ全然もって無いのにさあー、オイラを台湾に、へ(^^へ)おいでへ(^^へ)おいでとしきりと誘(いざな)いよる。

                 おしまい

台湾の蝶6 タカサゴイチモンジ

 
     タテハチョウ科 その5

      第6話『碧緑の銀河』

  
緑系イナズマチョウの第3弾である。

【Euthalia formosana タカサゴイチモンジ♂】
(2017.6.20 台湾南投県仁愛郷南豊村)

この蝶も前回とりあげたスギタニイチモンジと同じように、光の当たる条件によって色が幻妖に変化する。

(2017.6.15 台湾南投県仁愛郷南豊村)

特に羽化後間もないものは鱗粉に蒼がのり、美しい。
しかし、その蒼はやがて失われ、すぐに白茶けた色に変わってしまう。

(2015.7.13 台湾南投県仁愛郷親愛村)

2016年は採れども採れどもそんな擦れた♂ばかりだった。仕方なく殆んどはリリースした。
ようやく2017年に綺麗な個体を拝めたのだが、2、3日後にはもう羽が擦れ始めていた。たぶん♂はテリトリーを張って他の個体を追い回したり、樹林内を縫うようにして飛ぶので羽の損傷が早いのだろう。

裏面の画像も添付しておきましょう。

タカサゴイチモンジは淡いグリーンがかった色だったが、こちらは黄色い。
これはこれで美しくはあるが、何とも惜しい。
個人的には裏が淡いグリーン系のユータリアであって欲しかった。もし翡翠色だったら、ユータリア有数の美蝶となってたのにね。

参考までに淡いグリーン系の裏面とは、こんな感じ。

【Euthalia Patala パタライナズマ 裏面】
(2014.4 Laos oudmxay)

美しい。
まるで冥界を彩る幽玄なる翠だ。この世の色とは思えない。

タカサゴイチモンジもスギタニくんと同じで、標本になってしまえば独特の輝きを失ってしまう。色も何だか地味な感じになっちゃう。渋いっちゃ、渋いんだけどね。

比較的まだ美しさは残っているが、たぶん時間が経てば色褪せてしまうに違いない。

一応、去年の擦れた個体も添付しておくか。

帯が白くなっちゃうんだよね。
ちよっと別種に見えなくもない。それくらい印象に差がある。やはり、タカサゴイチモンジは是非とも鮮度の良い実物を見てほしい。でないと、その本当の魅力は解らない。

( ; ゜Д゜)あっ!、胴体に黴が生えとるぅ~。
完品じゃないし、まっいっか…。

さあ、続いてはメスでごしゃるよ。
スギタニもそうだったけど、タカサゴもメスが白眉だ。ユータリアの魅力の真髄はやはりメスにある。

(2017.7.4 台湾南投県仁愛郷南豊村)

♂よりもかなり大きいし、帯が太くなる。
スギタニイチモンジの回で、飛ぶさまはオオイチモンジを彷彿とさせると書いたが、本当はこっちの方がオオイチの♀っぽい。梢の上を雄大に飛んでいるのを見掛けると、ワタクシ、オートマチックに萌えまする。

その蒼によろめきそうだ。

(2016.7.15 台湾南投県仁愛郷南豊村)

美しいよねえ…。
下翅の帯の周辺は、まるで天の川に散りばめられた銀河のようだ。碧緑が妖しく耀いている。
或いは、天の蒼白きカーテン。オーロラにも見える(画像は拡大できます。鱗粉がヤバイです)。

実を言うと個人的な好みとしては、台湾のLimbusa亜属(緑系イナズマチョウ)の中では、このタカサゴイチモンジが一番好きだ。これだけ帯が広いユータリアは、たぶんタカサゴ以外にはいないのではないかと思う。イナズマチョウ分布の東端、極東に棲むユータリアだけあって、独自進化した特異な存在といえよう。似たようなもんだらけのリンブサ界(緑系イナズマ)にあって、ソックリさんがいないというのは、極東特産種の面目躍如ってところでしょう。

他にも、好きがゆえなのか♀の写真は沢山ある。

(2016.7.5 台湾南投県仁愛郷南豊村)

たぶん、下3つは初めて採ったメスだな。
この時も、感動と安堵で指先が震えたよね。
個体差はあるけれど、総じてオオイチの♀よりも大きいのではないかと思う。立派なのですよ。
その迫力と玉虫色の翅に( ☆∀☆)萌え~なのだ。

まだまだ画像はある。
お次は黄色く写ったヴァージョン。

(2016.7.7)

(2016.7.29)

(2017.6.26)

(2017.6.20)

飽きた…。画像はまだまだあるけど、もうええやろ。

こんなにも色が変わって写るのは、たぶん背景の色と無関係ではないと思う。にしても、カメラがそんなにビビットに反応すると云うことは、よほど鱗粉が複雑な色の組み合わせで成り立っているのだろう。

一応、裏面の画像も添付しておきましょうネ。

♂の時に黄色いとコメントしたが、厳密的には緑がかった黄色と云うのが正しい。

おっと、忘れてはならぬ。♀の標本写真も添付じゃけえ。

しもた。翅がちょこっと欠けとるやんか。
ならば、これで許してけろ。

触角がやや気になるが、まあまあの出来だね。
もっと完璧な奴もある筈だが、探すのはメンドーだからヤメ。筆を前へ進めよう。

忘れてはならぬ。裏面画像も添付じゃよ。

さてと、そろそろ出口が見えてきた。今回はどうやら迷宮にハマらずに済みそうだ。このまま怒濤のガブリ寄りで乗り切ろう。
ではでは、最後に種解説をしときますね。

【生態】
台湾特産種。学名の小種名formosanaは「台湾の」と云う意味。補足すると、formosa(フォルモサ)とはヨーロッパでの台湾の別称で、ポルトガル語から来ており、「麗しき島」を意味する。
そういえば前回書き忘れたけど、スギタニイチモンジの小種名の「insulae」はラテン語で「島」を意味します。奇しくも、両種とも島に関連した学名がついているんだね。

台湾での呼称は「臺灣(台湾)綠蛺蝶」。
如何にも台湾の固有種だと解るネーミングだ。
他に、臺灣翠蛺蝶、高砂綠一文字蝶、臺灣綠一字蝶、臺灣蛺蝶と云う呼び名もあるようだ。

図鑑によると、台湾全土(厳密的には中北部から中南部)の低中山地に分布するが、中部の山地に多く見られるという。
しかし、中部でも何処にでもいるというワケではなく、その分布はある程度局所的なのではないだろうか。まあ、ホリシャイチモンジやスギタニイチモンジと比べると、会える確率は遥かに高いけどね。
垂直分布はスギタニイチモンジに比べて低く、標高150~2700mの間の常緑広葉樹林周辺に見られるとあった。
自分の経験では、標高800~1300mの間でしか見た事がない。中でも1000m前後で多く見うけられた。低山地には、あまりいないんじゃないかと思う。
また、拓けた場所ではあまり見られず、生息環境は樹林帯が中心だろう。しかし疎林には見られず、樹の密生した深い森を好む。
そういえば渓では殆んど見たことがなく、尾根や山頂、林道で見かける事が多かった。

年1回の発生で、早いものは4月から現れ、11月まで見られるが、6~8月に多い。
しかし完品を観察したければ、8月は厳しいかと思われる。埔里周辺では、♂は6月上~中旬、♀は6月下旬~7月上旬が適期かと思う。とはいえ、年によって発生がズレる場合もあるかと思われるので、鵜呑みにはしないように。文句は一切受け付けませんから、あしからず。

♂♀ともに梢上を飛び、飛翔は敏速と書かれているサイトもあったが、イナズマチョウの中では圧倒的にトロい。飛ぶスピードがマッハのユータリア軍団(イナズマチョウ属)にしては遅いし、それに超敏感なこの種群にあっては明らかにアホだ。

♂は午前中に林縁でテリトリーを張る。高さはそれほど高くなく、だいたい3~5mくらいの場合が多かった。但し、その地の樹高の高低もあるので、これがノーマルな生態とは断言できないところはある。
埔里周辺での観察では、午後になると♂が林縁やその内部を縫うようにして緩やかに飛び始める。多分、メスを探す探雌行動ではないかと推測される。
♀は林縁から少し入った暗い環境にいる事が多かった。飛翔は緩やかで、すぐ止まるので捕獲はユータリアの♀にしては容易。とはいえ、♂よりも敏感だし、森の奥に入られると厳しい。
♂♀ともに落下発酵した果実、獣糞、樹液に集まる。又、たま~に林道上に翅を広げて止まっている。

アメブロに書いた『発作的台湾蝶紀行』では、第8話「麗しき女王、フォルモサ」、第13話「歪む空間、痛恨のバックファイアー」等々の回に登場します。興味のある方は、探してみてちょ。

【幼虫の食餌植物】
五十嵐 邁・福田晴夫『アジア産蝶類生活史図鑑』には、こうあった。

「トウダイグサ科 Matllotus philippensis クスノハガシワに産卵するものが内田春男により採集され(1999年)、飼育に成功した。この他、ブナ科のLithocarpus ternaticupulus ナンバンガシから数個の蛹の脱け殻が発見されており、この植物が本種の食餌植物であることはほぼ確実と考えられる。アラカシ、アカガシを用いてもきわめて良好な結果が得られることから推察して、さらにトウダイグサ科、ブナ科の食餌植物が発見されることはありうる。」

ネットで見つけた『DearLep 圖録検索』のページには、以下のものが食樹として列記されていた。

・Cyclobalanopsis longinux longinux
・粗糠柴 Mallotus philippensis
・三斗石櫟 Pasania hancei ternaticupula naticupula
・青剛櫟 Quercus glauca

1番目は和名を特定できないが、ブナ科 カシ類だね。2番目はトウダイグサ科のクスノハガシワで、3番目は属名は違っているが、たぶんナンバンガシの事だろう。そして、4番目はブナ科 アラカシの事だね。
ようするに、幼虫くんはブナ科とトウダイグサ科の植物を広く餌にしているのだろう。
それにしても、幼虫の邪悪度が凄いわ。
画像、添付しちゃうかどうか迷ったが、えーい載せてやれ!
女子やお子ちゃまは、閲覧注意じゃよ。

(出典『臺灣生物多様性資訊入口網』)

(出典『DearLep 圖録検索』)

何度見てもユータリア属の幼虫は、Σ(-∀-;)ワチャーってなるわ。
スーパーにゲジゲジで、いかにも毒がありそうだ。
そういえば、毒があると書いてる論文があったような気がするなあ…。ラオスの変人さんのだっけ?
もしこんなのが、ふと見たら目の前に止まっておったりしたら、おいちゃん、\(◎o◎)/発狂するね。
今、想像してΣ(´□`;)ゾクゾクッって背中に悪寒が走ったわ。

                  おしまい

 
追伸
今回のタカサゴイチモンジは台湾特産種であり、亜種も無いので、めでたしめでたしの迷宮は無しで、すんなりとクローズできました。
この先も平穏無事に文章が書けることを祈ろっと。

台湾の蝶2フォルモサフタオチョウ

  
   第2話『小僧、羽ばたく』

Polyura eudamippus formosana
フタオチョウ 台湾亜種♂

(同個体裏面)
(2016.7.9 台湾南投県仁愛郷)

ヒメフタオの次となれば、同属のエウダミップスフタオチョウ(フタオチョウ)を紹介するのが自然な流れだろう。
しかし、そこまで考えて第1話を書いていなかったというのが偽らざる本音だ。明後日から先の事は考えられない困った性格の人なんである。これはもう宿痾の病だろう。

( ̄▽ ̄;)むぅ~、エライコッチャのそらそうだわなの展開が予想されるゆえ、早くも書く気が挫けがちだにゃあ~(ФωФ)…。
正直、エウダミップスフタオチョウは素人のワイにはお題としては、ちぃーとばかし荷が重すぎるのだ。
オジサン、分類が沖縄のフタオチョウの存在を含めて色々と面倒くさいと云う事をすっかり忘れてたよ。
困ったなあ…。その辺をどう上手く整理して説明すればよいのか皆目見当がつかないよ、おーまいがっと・とぅぎゃざー(ToT)

そもそも、エウダミップスフタオチョウと書いたけど、和名は単に「フタオチョウ」とされるのが一般的だ。
ほ~ら。もうこの時点でややこしい。
和名に関しても色々と問題があるのだ。タイトルをフタオチョウではなくフォルモサフタオチョウとしたのには、それなりに深い事情があるのですよ。

(ー_ー;)…何だかなあ~。
ここまで書いてて、本人的には早くも躓いてる感がある。参ったなあ…。その辺のややこしい説明はおいおいしてゆく予定ではあるが、上手く説明する自信が全然ない。それくらいに分類学的にややこしい種なのだ。
連載2回目にして、早くも継続の危機である。
途中で頓挫、放棄して逃亡しない事だけを祈ろう。
皆さんも祈ってくだせえ。

分類学的な事は措いといて、先ずは台湾のフタオチョウの事から書き進めていこう。

タテハチョウ科 フタオチョウ亜科 Polyura属に含まれる中型のタテハチョウで、前回紹介したヒメフタオと同じくらいの大きさだ。
しかし、胴体はやや太くて、より強靭なイメージがある。ゆえに飛翔力は強い。敏速だ。ビュンと一直線に飛ぶ。フタオチョウ軍団の中では比較的小さい方の部類に入るせいか、とてもすばっしっこく見える。時々、姿を見逃すくらいだ。
初めて会った時も地面に止まっているのに気づかず、足元からパッと羽ばたいて⚡ビュン。気づいたら枝先にピッと止まってた。しかもコチラを向いて。
小回りの効く、韋駄天小僧って感じなのだ。

台湾では全島に渡って分布し、平地から低山地に多い。自分の経験では標高700m以上では見たことがなく、500m前後でよく見かけた。
5月に現れ、7~9月に数を増す。秋には個体数を減じるが、11月まで見られるという。越冬態は蛹。
雌雄ともに樹液、腐果(落下発酵した果物)、ミミズや蛙などの小動物の死体、獣糞に好んで集まる。
オスは、樹の梢付近でテリトリー(占有活動)を張り、地面に吸水に訪れる(ヒメフタオと同じくメスは吸水には来ない)。
前述したように飛翔は敏速だが、わりとすぐ止まってくれるので観察はしやすい。また、腐果などの餌を吸汁をしている時はアホ。一心不乱にお食事されているので、手で摘まめる時さえある。それくらい餌には意地汚いのだ。
フタオチョウのグループは大体皆そうで、美しいクセに悪食。敏感且つマッハで飛ぶクセにどこか抜けている。まあ、そんな賢いのかアホなのかワカンナイところが、自分がこのグループを好きな一因なのかもしれない。

色彩斑紋は♂♀同様だが、メスはオスよりも一回り大きく、下翅の尾状突起が外側に広がる事から区別は比較的容易。

コヤツもヒメフタオ同様に実物のメスは見もしていないので、自前の画像は無い。
ゆえに図鑑から拝借した画像を添付しておきます。

(出典『アジア産蝶類生活史図鑑』)

台湾での幼虫の食餌植物は、マメ科のムラサキナツフジ。与えれば、藤やタマザキゴウカンでも順調に育つという(又おまえかっ!玉裂強姦❗)。

そうだ。野外写真も添付しておかなきゃね。

この写真で思い出した。
たしかコイツ、地面に止まってたんだよなあ…。
で、距離を詰めて上から網を被したはいいけど、横から逃げられそうになった。
!Σ( ̄□ ̄;)ゲッ、慌てて網の外枠を押さえようとして駆け寄った。だが如何せん足場が悪かった。
雨水で削られた溝に足をとられて\(ー_ー)/アッチャー。前にツンのめって、あろうことか網の柄をバキッ💥おーまいがっと・とぅぎゃざあ~Σ( ̄ロ ̄lll)
完全に踏んづけて、真っ二つに折っちまった。あれは、マジで泣いたね(T_T)

この辺の詳しい顛末は、アメブロの『発作的台湾蝶紀行』に書いておりまする。興味のある方は、第24話の「小次郎、死す」の回を読まれたし。

採って実物を見た時の第一印象は、沖縄のフタオチョウと一緒やん!だった。
しかし、帰ってきて沖縄のと見比べるてみると、細かい所がだいぶ違ったので、思いの外(ほか)驚いた。
沖縄産のフタオは黒いのである。それに下翅の双つの尾状突起が明らかに短い。我が日本国の男児としては、慚愧に耐えない短小さだ。
他にも裏面の黄色い帯が太くなるなど、細かな点を見ていけば結構な相違点があって、あらあら(◎-◎;)の、ほう~(・。・)の、(;゜∀゜)え~だった。

そういえば両者の幼虫の食樹も全く違う。噂では幼虫形態も違うと聞いた事がある。だから、一部では別種説も囁かれてたのは知ってはいた。けんど、天然記念物がゆえに許可が降りないと大っぴらには研究も出来ないし、飼育も出来ない。だから研究結果の発表も出来ないという現状なのだ。そういう理由から日本のフタオチョウの幼生時代の情報は極めて少ない。
日本の自然保護行政は、クソ問題有りで、色々と難しいところがあるのだ。

(ー_ー;)ほらね。ややこしい話しになってきたよ。
でも、ここからが更にややこしい話になってくるんだよなあ…。

取り敢えず、沖縄のフタオチョウの画像を添付しておこう(沖縄のフタオチョウは天然記念物に指定されているので、画像は図鑑のものを図示しておきます)。

上2つがオスの裏表。
以下の2つがメスの裏表である。

(以上4点共 出典『日本産蝶類標準図鑑』)。

似てるけど、違うっちゃ違うでしょ?

しかし従来、日本のフタオチョウも台湾のフタオチョウも大陸に分布するフタオチョウと同種とされてきた。台湾のも日本のも1亜種にすぎないと云う扱いである。
だからこの時、2016年の時点では自分はまだ日本のフタオチョウもPolyura eudamippus エウダミップスフタオチョウの一員だとばかり思っていた。
でも、それってオカシイんじゃないの❓と云う感想をブログに書いたら、その道のプロである勝山(礼一郎)さんから、目から鱗の御指摘があった(リンク先のFacebookだったと思う)。
何と、沖縄のフタオチョウは最近別種になったらしいのだ。
学名は、亜種名の weismanni がそのまま昇格しての Polyura weismanni となったようだ。
日本の蝶愛好家の中でも、この事実を知っている人はまだ少ないかと思われる。なぜなら、ネットに掲載されている情報では、ほぼほぼ学名が以前の古い学名のままだからである。

問題はこれにとどまらない。
この大陸にいる奴等、中でも原名亜種を含むインドシナから西に分布するのが、台湾や沖縄にいるのとは同種とは思えんくらいに見た目も大きさも違うんだよなあ…。

(2011.4.1 Laos Tadxay)

ここで限界を感じて筆が止まる。
先を模索してみたが、もうワケワカラン(○_○)…。
それにどうも上手く書けなくて、ここまで何度も何度も書き直しているんである。レイアウトも何度も組み替えたから、もう゜゜(´O`)°゜ヘトヘトだよ。

で、それなりに無い頭で考えたのだが、ここで更に論を展開してゆくのには無理があると思うんだよね。
そもそものテーマは「台湾の蝶」なのだ。なのにこの先、そこからドンドン外れてゆく一方になるのは明白。そりゃ、本末転倒というものでしょう。
そんなワケなので、この続きは稿を改めて番外編として別な機会に書こうかと思ってます。

尻切れトンボでスンマセーンm(__)m

                 おしまい

追伸
我ながら、見事な尻切れトンボ振りだ。
ここまでブチッと唐突に終わるのは、あまり記憶がない。それだけ追い込まれていたんだろネ。草稿の時点では、ボケも一切なしだったしさ。

タイトルをフォルモサフタオチョウとしたのには理由がある。沖縄のフタオチョウが独立種になった事により、和名がグッチャグッチャになったからだ。
亜種名を和名に冠した方が、まだしも解り易かろうと考えた上でのはからいです。

えー、タイトルついでに。
別稿のタイトルは『エウダミップスの迷宮』か『エウダミップスの憂鬱』になる予定。
何だか、まるで推理小説と純文学のタイトルみたいだよな。『エウダミップスの孤独』とか『エウダミップスの逆襲』、『エウダミップスの咆哮』etc…なんていう続編、シリーズものも一杯書けそうだわさ(笑)

台湾の蝶1ヒメフタオチョウ

去年と今年、台湾で採った蝶を順次紹介してゆく予定の新シリーズです。
でも稀種も含めて予想以上にアレコレ採れちやったので、結構な種類数になった。ゆえに飽き性な性格としては途中で厭きて放り出すかもしれません。計画の途中頓挫は毎度お手のものなのだ。
申し訳ないが、そこんとこ、つとに御理解のほど宜しくお願いしますネ(v^ー°)

いやはや最初から言いワケがましい防御線を張るところをみると、前途多難ですなあ( ̄∇ ̄*)ゞ

さてさて、前置きはこれくらいしておいて、取り敢えず始めてみますか…。おいどん、全然ビジョンが無かばってん。例によっての行き当たりバッタリでいくですたーい。ごっつあんです❗
早くも迷妄意味不明のスタートである。

えー、出来るだけ各回にタイトルをつけようかと思っちょります。
理由は特にあるはワケではない。何となくだ。

 
 
     第1回『裏面に美あり』

 
Polyura narcaea meghaduta
ヒメフタオチョウ(姫双尾蝶)台湾亜種♂裏面

 
初回からいきなり裏面から始めるとは、我ながら天の邪鬼だよなあ(笑)

一般の人はあまり知らないと思うけど、実を言うと裏面の方が綺麗な蝶は案外多い。特にジャノメチョウやワモンチョウの仲間、一部のシロチョウ科は裏面の方が圧倒的に美しかったり渋かったりする。それゆえ、それらは裏側展翅にされる事か多い。
しかし、他の科の蝶でも美しい裏面を持つ者はいる。
一般的には表側を展翅するのが通例であるタテハチョウ科やシジミチョウ科の仲間にも、裏面が美しいものが結構いるのだ。たが、表と裏どちらかが一方的に美しいという例は意外と少ない。そこが問題だ。
だからタテハチョウの仲間なんかは表側で展翅するか、裏展翅するのかでちょくちょく悩む。表にも裏にも捨て難い美しさがあるのだ。

表側も紹介しないと論が進まないので、表写真も添付しておこう。

 

 
表は表でシックな美しさがある。
でも惜しいことに、裏面下翅にある臙脂色(ワインカラー)が表側には無いんだよなあ…。
まあ、良し悪しの意見は分かれるかもしれない。

フタオチョウ類は表も裏も美しいものが多いが、密かに自分は裏面の方が美しいのではないかと思っている。

 
Polyura cognatus コグナトスフタオ♂

(2013.1.17 Indonesia Sulawesi)

 
上が表で、下が裏面である、
表もカッコイイが、裏面の方が複雑怪奇な紋様だから、より惹かれる。

ついでにもっと顕著なのも並べておこうか。

 
Polyura dehaanii クギヌキフタオ

(west jawa 上♂ 下♀)

 
コチラも上が表で、下が裏面である。
これはもう、裏面の方が圧倒的なる存在感だ。この複雑怪奇な出で立ちは、あらゆる蝶を凌駕する鬼のごたくある美しさでごわす。悪魔的ですらあるその姿を初めて見た時は、この世のモノとは思えずに震撼した。大袈裟でなく、マジでグワッΣ(-∀-;)と後ろに仰け反った記憶がある。

しかし、両種とも裏面展翅される事はあまりないんだよなあ…。何でだろう❓全然ワカンナイ。
もしかしたら、自分と人とは美の観点が違うやもしれぬ。

(ノ-o-)ノ┫ ダリャ━━━━ッ (ノ-_-)ノ~┻━┻

(#`皿´)バッカじゃないのー❓、どこ見とんのじゃワレ❗と言いたいところだが、まあよろし。美しいと感じる心は、人によって個人差があるのだ。

結論めいたものが出たことたし、書き飽きてもきたので、ついでに野外で撮ったヒメフタオの写メをバシャバシャ貼って終わるとすっか…。
初っぱなからこの調子だと、先が危ぶまれるなあ(笑)

 
(2016.7.9 台湾南投県仁愛郷)


(2017.6.26 二点共 台湾南投県仁愛郷)

 
やっぱ標本なんかよりも、まだ生命が宿っている時の蝶の方が断然美しい。

                        おしまい

と終わりかけて、おっとっと( ̄∇ ̄*)ゞ、すっかり本題の種解説をするのを忘れておったわい。

ヒメフタオは何処にでもいるという蝶ではないが、台湾ではそれほど珍しいという蝶でもなさそうだ。山村の人家付近でも見かけたりする。

中型のチョウで、♂は開張38~39㎜。♀は一回り大きくて開張44~45㎜。♀は♂と比べて翅形が丸くなり、2つの尾突が外側に開くと云う特徴があるから区別は容易だ。
台湾北部から中南部にかけての標高100m~1800mの山地に分布するとされるが、実際には1000m以下の低中山地が垂直分布の中心だろう。印象では、600m前後の標高に多かったような気がする。

台湾中部では成虫の羽化は3月から始まり、夏季に個体数を増し、9月に入ると数を減じ、10月には完全に姿を消す。おそらく基本は年2化で、一部が3化すると見受けられる。
越冬態は蛹だが、暖めてやると羽化するという。

幼虫の食餌植物は、台湾ではネムノキなどのマメ科植物数種が知られている。
他に食餌植物として記録があるのは、マメ科タマザキゴウカン。
なんだそりゃ?玉裂強姦?いや、玉崎強姦か❓何にしてもスゴい名前だ。金玉を裂いて強姦するだなんて、あまりに猟奇的過ぎるじゃないか。ド変態のサイコ野郎だ。恐いねー。そんな人には会いたくないねー。それはそうと、その強姦魔は果たして男なのかね?それとも女なのかね❓出来ればまだしも女性であってほしいものだ。また、語源が玉崎の方だったとしたら、玉崎が強姦されるの❓それとも玉崎本人が強姦魔って事なの❓いやいや、玉崎って、そもそも男なのか?女なのか?どっちなんだ❓考えたら、夜も寝られなくなっちゃうよ。何れにせよ、ムチャクチャなネーミングだな…。
他にトウダイグサ科 マルヤマカンコノキ、バラ科 タカサゴイヌザクラ(高砂犬桜❓これも酷いネーミングだな…)など。

成虫の飛翔は敏速。♂♀共に樹液、腐果(発酵した果物)、蛙やミミズなどの死体、獣糞に集まる。
フタオチョウの仲間は美しいものが多いが、コヤツら、とんでもない悪食なのである。今回取り上げたコグナトスフタオやクギヌキフタオなんかも同じ習性を持っている。
例えれば、見た目超キレイな物凄い美人が、話してみたら中身オッサンだったり、ものごっつ下品だったみたいなものだ。
たま~にギヤップ有り過ぎの美人っているよね(^-^;
まあ、自分はそういうの嫌いじゃないけど…。

オスは樹上でテリトリー(占有行動)を張ったり、地面に吸水に来るので比較的観察しやすい。但し、吸水していても近づくのは難しい。かなり敏感なので、一定の距離内に入るとサッと飛び去ってしまうのである。まあ浅ましい蝶だから、暫くしたら又舞い戻っては来るんだけどネ。
因みにメスは吸水には来ないし、オスがテリトリーを張る場所にも滅多に現れないとされる。つまりオスはさておき、メスは結構珍品なのだ。自分もまだ一度もお目にかかった事がない。
タテハチョウ科のメスは、他の科のチョウに比べて基本的に得難いものだが、特にこのPolyuraと呼ばれるフタオチョウ属のメスは採れないようだ。姿を滅多に見せないし、トラップをかけても殆んど飛来しないようなのだ。自分も海外では殆んど会った事がない。普通種であってもメスは全然見かけないから、普段どこにいるんだろと思う。森の中を歩いてても飛び出したりする事はほぼ皆無だから、もしかしたら高い木の梢辺りでじっとしているのかもしれない。
この属でメスが頻繁にトラップに飛来するのは、沖縄本島のみに棲息するPolyura weismanni フタオチョウくらいなものだろう。
そういえば、台湾ではオスさえもトラップに来なかったなあ…。あまりヒメフタオにはトラップの効果がないのかしらん❓
否、でも1000m以上の標高でしかトラップを仕掛けなかったから、ヒメフタオの垂直分布の中心域からは外れている。真偽の程はワカランだろう。

あっ、台湾以外の分布を書き忘れてたよ。
相変わらずの行き当たりバッタリだすな( ̄∇ ̄*)ゞ

こんな感じです。

 
(出典『アジア産蝶類生活史図鑑』)

 
台湾から中国、インドシナ北部、インド東部のアッサム州辺りまで分布するようですな。

あっ( ̄□ ̄;)!!、それで思い出したよ。
そういえば、ラオス産のヒメフタオっぽいのがあったな。確か写メに撮った筈じゃ。拙速に探してみよう。

ありました。ありましたよ。

(2016.4 Laos Phonsavan)

 
ゲッ!Σ( ̄□ ̄;)、白くて全然違うじゃないか。
別種じゃないの❓一瞬、もしかして大珍品ポシドニウスフタオ Polyura posidonius じゃないのー❓と思った。
でも落ち着いて考えてみれば、あれは確か標高3000mとかの局所にいて、分布は中国だった筈だからそれは無いね。多分、ヒメフタオの亜種なのだろう。
コレは確かめてみるしかあるまい。思いの外(ほか)、面倒くさくなってきたぞー(-_-;)

ヒメフタオで検索したら、似たような見た目のが『ぷてろんワールド』から見つかった。
どうやら、thawagawaと云う亜種のようだ。やっぱヒメフタオだったのね(それにしても、ワシの持ってるヤツの方がもっと白いぞー)。

しかし、次の瞬間にアレッと思った。学名の小種名が、narcaeaではなく、narcaeusとなっているのである。えっ、別種なの❓でも和名はヒメフタオチョウとなっている。ぷてろんワールドが間違ってんのかあ❓
一応確認しとくか…。あー、七面倒クセー。
『台湾産蝶類大図鑑』や『アジア産蝶類生活史図鑑』では、narcaeaになっていた。単なる綴り間違えか…。だが何となく引っ掛かるものがあったので、Polyura narcaeusと入れて検索してみた。
したら、何とウィキペディア(wikipedia)で解説が出てきたじゃないか。ウィキで出てくるという事はコチラの学名が正しいって事なのー❓
( ̄0 ̄;ありゃま、御丁寧にちゃんと亜種名までも羅列されているよ。
因みに6亜種に分けられているようだ。

・narcaeus(原名亜種) 中国、ナガヒル、アボール渓谷、ミャンマー北部
・menedemus 中国雲南省
・meghaduta 台湾
・aborica アッサム北部、チベット南東
・thawgawa 中央ミャンマーからベトナム、中国雲南省
・lissainei アッサム~タイ

ナガヒルってインド東部のアッサム州にあるんじゃなかったっけ?だとすればアッサムが3ヶ所も出てくる。どゆ事?いや、ナガヒルはナガランド州だったっけか?どちらにせよお隣の州だからアッサムとは近い。おまけに中国も3亜種が産地になっている。コレじゃ、亜種の生息域がゴチャゴチャに重なってて、亜種区分の仕方がサッパリわからんぞ。
まあそれはこの際どうでもよろし。そんな事よりも大事なのは台湾亜種の表記である。
ふむ、亜種名が同じmeghadutaとなってる。という事は、ラオス産のものと台湾産のモノは亜種関係であって、別種では無さそうだ。う~む、何だかややこしい事になってきたぞ。

次にPolyura narcaeaと入れて検索してみた。
ゲロゲロー(@_@;)、こっちはウィキペディアのページが無いじゃん❗❗
えっ、それってどいうこと❓どちらかがシノニム(同種異名)って事になるのかあ❓じゃあ、narcaeaとnarcaeusのどっちがシノニムで、どっちが本当の学名なのだ❓…。ワケワカランわ。

しかも、驚いた事に『ぷてろんワールド』には、もう1つヒメフタオチョウなる蝶が載っているではないか。
学名はPolyura arjaとなっておる。
小型のPolyura属のグループは、アタマスヒメフタオやヤリサスヒメフタオなどの和名がつけられている。という事は、arjaというヤツは最初に見つかった小型のフタオだから、そんなシンプルな和名がついたのかな❓誠にややこしいネーミングじゃよ。
しかも、更にややこしい事には、このアタマスヒメフタオなどの種群は、台湾のヒメフタオ(eudamippus種群)とはまた違う系統の種群だと思われるから、ややこしい事益々この上ない。
それだけじゃない。Polyura属そのものを総称してヒメフタオ属とも呼んだりもするので、もう何が何だかワカンナイ。Polyura属には大型種も含まれるので、ヒメが入るこの和名はあまり適しているとは思えないし、悪戯に混乱を誘発するだけだろう。
何だか書いてて(@_@;)自分でも混乱してきたよ。段々、何を言ってのか分かんなくなってきた。

取り敢えず、小型のフタオチョウにはチビフタオという別称もあるので、小さいヤツはもう全部そっちに統一しちやった方がいいんじゃないの~❓
ホント、和名は便利でもあるけれど💩クソだな。同一種なのに複数の和名があるのも問題だし、正確をきそうとして矢鱈と長ったらしくなって、かえって何が何だかワカラン意味不明な和名になってるモノも多々ある。
もう無理に和名をつけるのはやめた方がええんでねえの❓せいぜい学名そのままに近いコグナトスフタオとかでええのんとちゃうのん❓
あっ、でもクギヌキフタオとかは中々良い和名だな。となると、無碍(むげ)にダメだとも言えない。困ったこってすな。

しまった。このまま和名云々にまで突っ込んでゆけば底無し沼だ。あっさり終わる筈が、完全に泥沼に嵌まってもうたやんけー。
しかも、肝心なヒメフタオの学名問題が解決しとらんがな。

えーっと、もう(;´Д`)へとへとなので、最後に挿入し忘れたPolyura arjaと思われるモノの画像を図示して終わりまあーす。

(2015.5.20 Laos Laksao)

上が♂で、下が♀である。この2つは交尾しているのを偶々(たまたま)見つけた。網を振ろうとしたら逃げやがって、木の高い所に止まったので結構苦労して採った思い出がある。

それにしても、これってホントにPolyura arjaなのかね❓どうも自信が無くなってきた。裏面を見れば、たぶん判るんだろうけど…(識別点は裏の方が顕著なのだ)。
でも心がどうしようもなく疲弊しているから、標本箱から探してこようなどとは1㎜たりとも思わない。
この辺で、どろん≡3させてもらいます。

                  おしまい

 
追伸
いやあ~、いつもにも増してグダグダの終わり方でしたなあ。
今回のシリーズはサラッとシンプルにカッコよくいくつもりが、この体たらくだ。もう初回にして、続けていくことに自信が無くなったあるよ。

訂正があるので、追記しておきます。
本文でヒメフタオの事を普通種であるかの如く書いたが、『台湾産蝶類大図鑑』の解説に拠れば埔里周辺(ワタスの行った所)では稀ではないが、一般には個体数は多くないと書いておりました。
観察するなら、埔里周辺の低山地をお奨めします。