展翅しなおしていたパタライナズマが仕上がった。
(2014.4.3 Laos uodmxay)
完璧な♀だ。しかもデカイ。オオムラサキの♂よりも大きい。
うーむ、アンテナ(触角)もビシッと決まっちょりますなあ(^_^)v
続いて♂。
同じくラオス・ウドムサイのものだ。♀よりも一回り小さくて、オオムラサキの♂くらいかな。
♀は帯が白いが、♂は黄色いのが特徴である。
コチラもキレイに決まったが、アンテナの先が少し欠損しているのが惜しい。
もう1つ展翅しなおした。
コチラもウドムサイ産の♂である。やりなおした割りにはイマイチの出来だな。
う~ん、それにしてもLimbusa亜属の蝶って、標本になるとその本来の美しさの殆どが失われてしまう。それが残念でならない。生きている時は玉虫色で、角度によりその緑色が微妙に変化するのである。
この個体は、多分一番上の標本写真と同一個体だと思われる。だが、標本写真とは全然違って見えるよね。輝きのあるモスグリーンで、コチラの方が断然美しく見える。
次も同じ個体の画像である。
上の写真とは違う蝶みたいに見える。ちよっと角度を変えただけでカーキー・グリーンに見えるのだ。標本写真に近い色だが、コチラの方が色に深みがあると思う。
次は別の個体をお見せしよう。
(2016.3月 Thailand Changmai )
タイの個体だが、今度は緑色らしい緑色だ。
しかし、標本の色はラオス産のものと同じだ。落ち着いたカーキー・グリーンなのだ。多分、光の当たり方や天候にも左右されるのだろう。因みにこの個体は夕方4時くらいに採れたもの。
別な個体をもう一つ載せよう。
(2016.4月 Laos uodmxay )
2016年のラオス産のものだが、これまた違って見える。明るいカーキー・グリーンだ。
最後にもう1枚写真を追加しておこう。
実を言うと、パタラは飛んできて地面に停った時は、また別な色に見えるのだ。コレは手持ちの画像が無いので、ネットからお借りした。
(出展『清邁極楽蜻蛉』)
この色が、野外で肉眼で見る色に一番近い。何か玉虫色のスーツみたいな色で、テカテカして見える。だから採って手元で見た時は、色が違って見えて、あれ😲⁉って思ったんだよなあ…。
Limbusa亜属の魅力の一つは、この千変万化の色彩変化にあると思う。台湾にいるタカサゴイチモンジやスギタニイチモンジなんかも同じだった。パタライナズマとまた違う色合いだが、同じように光の当たり具合によって色が変わって見える。これが、この種群の最大の特徴であり、魅力なのだ。
でも、これは自身で現地に行って、その眼で見なければ本当の意味では解らない事だ。写真では伝わらない事もある。
もし現地に行く機会があったら、是非とも緑色のイナズマチョウを探してもらいたい。
と、ここまで書いて終わりにしようと思ったのだが、裏面の事を触れていなかった事を思い出した。そういえば裏展翅のパタラも展翅しなおしたんだよなあ…。
う~ん、今さら文章を組み換えるのも面倒なので、このまま続けます。
(2014.4月 Laos uodmxay )
パタラは裏もカッコイイ。
っていうか裏の方がカッコイイかもしんない。淡いグリーンがとっても上品で、儚げな色なのだ。そこにはえもいわれぬ妖しい美しさがある。もし、こんな色の薄衣(うすごろも)を纏ったお姉さんが突然眼前に現れたら、おいちゃん、間違いなく何でもゆうことをきいちゃうね。奴隷ですよ、奴隷。
あー、でも標本写真ではその美しさが十全に伝わっていないよなあ。画像を探そっと。
(^^)ほいほい、ありましたよー。
(2016.3月 Thailand Changmai )
いやはや、何ともいえない妖しい美しさどすなあ。
何かもう一回会いに行きたくなってきたよ。
最後にパタライナズマの生態的知見も入れようかと思ったけど、疲れた。
それについては、また別稿で書きます。
追伸
あー、この属の最高峰ビヤッコイナズマ(Euthalia byakko)の生きてるのを死ぬまでにこの眼で見てみたい。誰かポイントを教えてくれんかなあ。