その後のヨダレ鶏

 
予告通り、よだれ鶏のタレで餃子を食いましたよん。

 

 
主役はあくまでもタレである。
一応おさらいで、タレのテキトーなレシピを書いておく。醤油にチューブのニンニクとショウガ、粉山椒、白ゴマ、砂糖、ラー油、胡麻油、水に酒と塩で火入れした鶏肉の煮汁を混ぜ合わせたら出来上がり。酔っ払って書いているから、抜けてたらゴメーン。気になる人は前回だか前々回だかで確認し直してね。

でもタレだけでなく、当然ながら選ぶ餃子もまた重要である。吟味した結果、コレにした。

 

 
AJINOMOTOの餃子である。
長年、冷凍物の餃子を試した結果、今のところコレが一番旨い。但し、タレが付いてないのが玉に瑕だ。
しかーし、今回はタレが付いてなくとも全然問題がないのさ。何てったって、もうタレがあるんだからね。無くても関係ないのであ~る。

気合いを入れて焼く。餃子っつーもんは、たとえ冷凍物であろうとも手を抜くと、ケッコー失敗するのである。失敗したら、なぜだか他の料理よか百倍腹立つ。きっと、前世は餃子焼き職人だったのだろう。

 

 
完璧とは言えないまでも、許容範囲内で何とか焼けた。

早速、食う。
パリッ、バリッじゃよ。

味はねぇ…、当然旨い。
何だか、旨過ぎて拍子抜けした。あまりにも予想通りだったもんで、心の持っていきようがワカンなくなったのだ。そりゃ、よだれ鶏を既に食ってんだもん。味は解ってる。予想はつくから、当たり前っちゃ、当たり前だ。ようするに何らサプライズが無いのである。
やっぱ、前世は餃子職人だな。妥協を赦さない餃子職人は、タレにも五月蝿(うるさ)い。結局、何だかんだと、軽微なところにとっても拘るのだ。
面倒くさい人は、死んだ方がいい。生きてても、誰も喜ばないのだ。ぽてちーん。
 

                   おしまい

 
追伸
やっぱりスランプだ。

 

NISSIN 中華そば ますたに

 
 
日清の、一度は食べてみたかった日本の名店シリーズの『京都 北白川 中華そば ますたに』である。

 

 
昔からある有名な店だから、オイラでも名前くらいは知っていた。しかし、一度も食べたことはない。京都にまで出てきて、わざわざラーメンを食いたいとは思わないからだ。
京都には有名なラーメン店が沢山あるのは事実だ。しかし、他に旨いもんが何ぼでもあるのもまた事実なのである。だいたいが京都に行くといえば、若い頃からお姉ちゃんと一緒なのだ。だから京都に行ってラーメンを食う機会は少ない。毎回デートでラーメンばっか食ってたら、ボロカス言われるに決まっている。言われないまでも、デキない男と云う烙印は確実に押されるだろう。女の子からしたら、京都に来てラーメンはないでしょう?って事ね。不粋なのだ。せめて『おめん』とかの京うどん、もしくは『松葉』のにしん蕎麦あたりで手を打つのが御機嫌を損ねない防御策だ。
世の若い男の子たちに告げる。京都へデートに行ってラーメンばっか食ってたら、そのうち嫌われおすえ。

毎度ながらの長い前置きはこれくらいにしておいて、本題に入ろう。

パッケージの裏を見たら、店の紹介文があった。

「創業60余年、京都で愛され続ける老舗ラーメン店。鶏ガラのコクと背脂の旨味が自慢の醤油味は京都ラーメンの代表格といっても過言ではありません。まさに一度は食べてみたい日本の名店です。」

やはり老舗である。ふーん、鶏ガラ醤油で、所謂(いわゆる)背脂チャッチャッ系なんだね。
そういえば、この日清のライセンスものの『ますたに』って食べた記憶があるなあ…。最近、大概のことはすぐ忘れる。特にこの手の記憶は無くとも何ら困らないからイレースされるのも早い。

探してみたら、思った通り画像が残っていた。

 

 
具は卵と三つ葉、ネギだなあ。
変といえば変な組み合わせだ。
味の方は全然覚えてない。
1パックに2食分入っているから、もう1つある筈だ。

 

 
おましたなあ。たぶん、これどすえ。
具は椎茸と豆腐、ニンジン、ニラ、ネギ。ラーメンの具としてはアヴァンギャルドだなあ(笑)。
特に椎茸と豆腐は攻めてるねー(^-^)vと言いたいところだが、どうせ冷蔵庫の残り物をテキトーにブチ込んだのだろう。にしても、フザけた組み合わせだ。我ながら何考えてんだ?と思う。
こんなにインパクトがあるのにも拘わらず、もちろんコチラも味の方は全然覚えてない。所詮はテーゲー(適当)な性格なのである。

取り敢えず、作ろう。
麺を2分ほど茹で、液体のスープの素をお湯で伸ばしたものと合体させるだけだ。楽ちんである。

 

 
シンプルに、具は自家製の煮豚と細ネギだけである。
ラーメンはシンプルであるべきだとか何だとか、別に何か大層な意図があるワケではない。パッケージ写真に倣おうとしたのだが、メンマが無いことに気づいただけだ。

スープは濃厚で旨い。京都は懐石料理に代表されるように薄味文化だと思われているが、ラーメンはこってり系の店が多くて、全般的に味が濃い。また、京都はお米文化だとも思われがちだが、意外にもパンの消費量も全国有数である。この辺が京都という土地の謎なところで、京都人という人種をさらに解らなくしている。京都は本音と建て前の社会と言われる。一方、大阪は人の心に土足で入ってゆくと云う、どストレートの本音社会だ。同じ関西でも気質は随分と違うのである。まっ、どっちもどっちだね。面倒くさい人種には変わりはない。
あっ、どうでもいい話に逸れた。本題に戻ろう。

麺は細麺だ。太麺が好きだけど、細麺が嫌いってワケではない。ようは旨ければ文句はないのだ。

食べてみる。
ん~、何だか麺が粉っぽい。スープが好みなだけに残念だ。

因みに2食目も、トッピングは全く同じ具。

 

 
当たり前だが、味も全く同じだ。

スープを残しておいて、好みの太麺を買ってきて新たに自分流のラーメンをつくってみた。

 

 
一食目。
具は煮玉子にモヤシ、ネギ、チャシュー。王道だ。
見た目はかなりイケてる。けど、( ̄▽ ̄;)マッズ。
麺が致命的に不味い。たまたま安売りしてたので、いつもと違うメーカーを買ってしまったのだが、痛恨の極みだ。ラーメンの構成要素として、麺が如何に大事かということを今更ながらに痛感する。

 

 
2食目。
煮玉子は臭うので、バキバキに煮まくってやった。
モヤシもクタクタに煮てやった。鶏肉は、いつのんやねん❓と云うくらい長年冷凍庫に眠っていたものを使った。もう旨いもんを作ろうという気概が全然ない。
どうせ麺は二袋入りなんだから、昨日と一緒なのだ。どうあがこうと、よくなる要素はどこにもない。
で、食うとやっぱり(--;)マズイ。昨日よか数段マズイ❗
(ノ-
-)ノ~┻━┻ ダアーッ❗
食べ物を粗末にしてしまった。

心が狭い男は、『ますたに』には生涯行くまいと決心する。い~や、京都でラーメンなんぞ一生食ってやるものか、(=`ェ´=)=3=3プンプン。

                   おしまい

 
追伸
ホント、つまんない文章を書いちゃったよ。
なあ~んかスランプの予感。

 

よだれ鶏

「よだれ鶏」とは、四川料理の一つで、文字通り涎(よだれ)が出るほど美味しい鶏料理という意味である。中国では「口水鶏」と書き、中国・四川省出身の文筆家が著書のなかで「その美味しさを想像しただけで、よだれが出てしまう」と書いたことからその名がついたとされている。
最近は居酒屋なんかでも見かけるから、知っている人もそこそこいるのではないだろうか。謂わば、ブームになりつつ存在って感じだ。

はてさて一体どんな料理なのかと言うと、茹でた鶏肉を冷やして切り分けたものに、香辛料や薬味を入れた辛いソースをかけたものだ。辛さが食欲を刺激して、暑い夏にぴったりの前菜と言われている。
だが、過去にどこかの店で食べたことがあるけれど、期待したほどのものではなかった。正直、言うほど美味いかあ❓と思った。何か妙に余ったるいのである。酒呑みの身としては、変に甘い酒の肴は赦し難い。二度と食うもんかと思った記憶がある。

しかし、毎週月曜日、BS日テレで放送している『断ちごはん~和牛もいただきます~』を見ていて、何だか無性に作りたくなってきた。
この番組はゲストに大好物を1週間完全に断ってもらった後に、グルメ雑誌「dancyu」編集長が数ある名店の中から最もふさわしい料理を出すお店へとご案内。ゲストが満足すれば自腹でお支払いして戴くというコンセプトの番組である。
その日のゲストはモデルの押切もえで、お題は「餃子」であった。餃子なのに何でよだれ鶏❓と思った御仁も多いだろう。これが手の込んだ変化球で、自分も何でよだれ鶏❓と思った。
答えは、よだれ鶏をオーダーして、そのタレで餃子を食うと云うものだった。このよだれ鶏がマジで旨そうだったのだ。

先ずは鶏モモ肉を茹でるのだが、番組では沸騰したお湯だか白湯スープだかに鶏をブチ込んだら、火を消して余熱で火を通していた。これがギリギリ生ではないという究極の火入れだった。出演者たちが絶妙の柔らかさだと言ってたので、マジでヨダレが出たよ。

鍋に水と酒、塩、万能ネギ1本、生姜1片を入れて火にかける。沸騰したら鶏肉を入れる。今回は丹波の赤鶏を使った。火を消したら、鍋に蓋をして放置する。時々、触ってみて弾力で火の入り具合をチエックする。でも今イチわからん。だってプロじゃねえもん。おいちゃん、匙を投げる。
で、そのまま忘れてしまう。たぶん20分かなあ?それとも30分くらいかなあ?…それくらい経ったところで鍋から取り出して切り分けてみた。
ワオッd=(^o^)=b、奇跡的に最高の火入れになっていた。やっぱオイラって、まあまあ天才かもしんない。テキトーなわりに、ナゼか何でも上手くいっちゃうんだよなあ。

お次はタレ作りである。
醤油にチューブのニンニクと生姜を多めにブチ込む。そこに胡麻油、ラー油、黒酢、砂糖と鶏を茹でた汁をテキトーに入れてかき混ぜる。砂糖は少なめにした。甘くなるのを極力避けるためだ。ここに更にたっぷりの白ゴマと「やまつ辻田」の香り高い粉山椒を多めに入れる。本当は花椒を入れたかったのだが、切らしていたので代用に使ったけど、正解。やまつ辻田の山椒は香りが立っているからメチャメチャ美味いがな。

冷蔵庫で冷やした鶏を古伊万里に並べ、タレをかける。そして、芹を添える。ネギや三つ葉、香菜(パクチー)ではなく、セリをチョイスしたところが我ながらセンスあるぅ~(^-^)v
あまり知られていないが、セリと鶏肉の相性は抜群なのだ。水炊きなんかに入れると格段に1ランク上の大人の水炊きになる。

 

 
さあ、完成だ。美味しいものは美しいねぇ(^_^)

タレを存分につけ、芹と一緒に口に放り込む。
( ☆∀☆)うみゃーい❗メチャメチャ美味いやんかー。芹と胡麻の香りが鼻から抜け、鶏肉の旨みが口いっぱいに広がる。そして、あとから山椒の痺れが追いかけてくる。溜まらんなあ(о´∀`о)
わりかし簡単だから、酒呑みのオッサンもヒマをもて余している熟女の主婦も是非試されたし。至福のひとときが待ってまっせ。

そして、次回はいよいよこのタレで餃子を食ってみようじゃないか。さあ、餃子はどこのにしよっかなあ…。

                    つづく

カトカラ元年2018′ その五

 

    『孤高の落武者』

       vol.5 カバフキシタバ

 

闇に震撼した…。

2018年 7月14日。
京都市左京区の某所に着いたのは午後の4時だった。
天候は晴れ。とてつもなく蒸し暑い。

この場所は京大蝶研のOBであるTくんに教えてもらった場所だ。無理を言って後輩の蛾屋の子にカバフキシタバの採れる場所を訊いてもらったのだ。
狙ったターゲットは、普段は文献の記録を頼りに探しに行くことが多い。なのに形振(なりふ)り構わずわざわざ訊いたのは、今思えば余程採りたかったのだろう。

自分は不遜で負けず嫌いな男だ。
だから『世界のカトカラ(註1)』では国内最高峰の珍品度★5つ星、カトカラ界きっての稀種となっているカバフキシタバをカトカラ採りを始めて一年目にして採ってやろうと思っていた。最初にライト・トラップに連れていってくれたカトカラ好きのA木くんでさえもまだ採ったことがないと言ってたから、やりがいはある。
オラは人とは違う、( ̄ヘ ̄メ)まあまあ天才をナメんなよである。実績もさしてないのに変な自信だけはあるのだ。国内でも海外でも蝶はそんな感じで採ってきた。だから度々『蝶採りナメてんのか。』と叱られる。でも引きだけは強いから何とかなっちゃうんだよねー(・┰・)

歩きながら、何となく蝶採りを始めた頃の事を思い出す。
オデ、オデ、馬鹿だから、蝶採りを始めた一年目が終わって、周りに「約240種類いるとされる日本の蝶のうちの200種類を三年で、230種類を四年で採ったるわい❗」と宣(のたま)ってしまったのだった。
吐いた言葉は飲み込まない。だから言った手前、必死だった。中盤辺りから難易度がどんどん上がってゆくので、いつも背水の陣で臨んでいた。もし狙いの蝶が採れなければ来年に持ち越しになるから、翌年の日程が苦しくなって益々達成が難しくなる。ゆえに遠征の時などは取りこぼしは許されない。連続惨敗でもしようものなら、取り返しがつかなくなるのだ。スケジュールの組み方を一つ間違えただけでも命取りだ。発生期を外せば採れないし、それに天候だってある。こればかりはどうしようもない。悪ければ、ほぼアウトだ。運も必要なのだ。思えば、ボイントも殆んどが自分で探さざるおえなかったし、ギャンブルの連続だった。とにかく少ないチャンスを確実にモノにしていかなければならない。それに時間的、経済的な面から遠い所へはそう何度も行けはしない。車も持っていなかったから、簡単にリベンジはできないのだ。だいち翌週には次に採らなければならない蝶の発生が迫っている。採れなければ、どんどんスケジュールはカツカツになってゆく。だから、いつも血眼になって探し回ってたっけ…。
愚かな挑戦だったが、結局三年で221種類、四年で238種類が採れた。お陰で苦い思い出にはならずに済んだ。虫は採れなきゃ面白くないのだ。だからカバフも一発で仕止めちゃる。でもって、その勢いで今年中に日本産カトカラ全31種のうちの半分は片付けてやろうじゃないか。

 
早くも汗だくになりながら、山の入口へと辿り着く。
何か看板がある。

 

 
しょえー(|| ゜Д゜)
熊って夜行性だよね❓、絶対そうだったよね❓
一瞬、熊と遭遇した時のことを想像した。マウントされて、上からボコボコにされてる図だ。
で、内臓食われんだ。シクシク(;_;)。んでもって暫く誰にも発見されないのだ。山中、o(T□T)oハッコツシターイ❗ (*ToT)やだよー、白骨死体だなんて。

眦(まなじり)をキッと上げる。
だからといって撤退する気は毛頭ない。熊が怖くて、虫採りがやってられっかいι(`ロ´)ノである。欲望が恐怖をも凌駕するのだ。それが虫屋の性(さが)というものだ。やるっきゃない。

Tくんには詳しい場所は聞いてない。京都市左京区○○とだけしか教えてもらってなくて、その下の町名までは報されていない。といっても○○だけじゃ広過ぎる。よほどTくんにもう一回訊こうかとも思ったが、カッコ悪いのでやめた。ピンポイントで場所を教えてもらったら楽だし、確実ではある。しかし、それじゃ面白くない。予定調和なんぞ、糞喰らえだ。だいち、そんなの狩りじゃない。それにそんなところには浪漫は微塵も無い。自身の全知全能をフル回転して採ってこそ、エクスタシーと云う快楽は与えられる。物語のない虫採りに、ロマンなどありはしない。

場所は国土地理院の地図とGoogleマップを見てエリアを4分割し、最も可能性の高い場所に決めた。それが昔一度だけ来たことのある所と偶々(たまたま)合致した。ちょっと一安心だ。まるで土地勘のない場所よりも効率よく探せる。
ところで、こんなとこ何採りに来たんだっけ(・。・)❓
あっ、オオウラギンスジヒョウモン(註2)か。しかも秋だな。そのうち何処かで採れるだろうと思っていたが、中々出会えなくて結構苦労した記憶がある。ここでも結局会えなかったんじゃないかな。

先ずはカバフの幼虫の食餌植物であるカマツカの木と樹液の出ている木を探そう。無ければ他のエリアを探すしかない。

しばらく歩くと、またしても熊注意の看板が出てきた。

 

 
悪戯に恐怖心を煽るのぅー( ´△`)
前途多難じゃよ。

 

  
これってサクラ類の葉っぱだよね❓
もしかしてカマツカ❓(註3)
結構、大きな木だ。ここも一応チェックポイントにしよう。夜に♀が産卵に訪れるかもしれない。

さらに歩くと、その花らしきものも見つけた。

 

 
ネットで調べたカマツカの花って、こんなだっけ❓
ワカンナイや。植物のトーシロに、んなもん分かるワケねえわ(;・ω・)

いくつか樹液の出ているクヌギの木を見つけた。
だが、左右に分かれた道のそれぞれ2本ずつだけだ。何れも道の奥で、互いの距離はそれなりにある。両者を歩いて移動するのに最低でも15分くらいはかかりそうだ。帰りのバスの時刻を考えると、持ち時間はそうはない。移動の時間が勿体ないから、どちらか一方に絞った方がいいかもしれない。でも、そうなると賭けに負ければ地獄ゆきだな。

 
日が暮れ始めた。
そろそろポイントをどっちにするか決めなければならない。

結局、樹液がより出ている方のポイントを選択した。但し、そちらは一本は崖の上、もう一本は森の奥まで入り込まねばならない。でもって、かなりの急斜面にある。熊が出たら、一貫の終わりだ。それこそ死体は発見されんじゃろう。
一瞬、やはりもう片方のポイントにしようかと心が揺れ動いた。そちらは道沿いだし、もし居たとしたら採り易い場所でもある。更には杉の植林が多いから、熊の出る確率も低そうだ。
いや、よそう。楽して採ろうなんて虫がよすぎる。神様は、きっとチキンハートな者には微笑まないだろう。

 
午後7時10分くらいに日が沈んだ。

 

 
やがて、徐々に風景は色を失い。闇が支配する世界がやって来る。

 

 
おいおい、真っ暗けやないけー。
街灯も一切ないしぃ~。そして、ここは擂り鉢状の地形になっており、市街地の灯りも全く見えないのだ。しかも、今日は新月。月の光もないから漆黒の真っ黒けー。してからに一人ぼっちで真っ暗な森の急斜面を徘徊かよ。アタマがオカシクないと、こんな事は出来しまへん。我ながら完全なおバカさんだ。苦笑する。

森に突入する。
懐中電灯の照らしたところだけが、切り取られたように青白い。背中にベッタリと恐怖が張り付く。
上を仰ぐ。🎵ららら…🌟星き~れぃ~。

樹液の出ている2本の木を行ったり来たりする。
でも行ったり来たりしているうちに新たな恐怖が芽生え始める。考えてみれば、懐中電灯を1本しか持ってない。もしコレが途中で消えたらと思うとチビりそうだ。しかも予備の電池も持ってないときてる。致命的ミスだ。ようはぬけてるというか、なあ~んも考えていないのである。それでも目的のものは大概採れてきたから始末に悪い。蝶採りナメとんかと言われても仕方ないよね。
加えて所詮は百均で買った安物の懐中電灯だ。性能に大いに不安がある。前に突然接触が悪くなり、プッツリ消えたことがあることを思い出し、ゾッとする。その時は小太郎くんがいたからいいようなものの、今夜は一人きりだ。切れた時のことを想像すると、ベソかきそうだ。
道から近い方の樹液の出ている木は、まだいい。灯りが消えてもギリ夜目でも何とかなるだろう。問題は森の奥の木だ。もしそっちでブラックアウトしたら、おしまいだ。道無き複雑なルートなだけに到底戻ってこれない。倒木だって結構あるから、その場から動けなくなる。しゃがみ込み、熊の恐怖に怯え、朝が来るまで(/´△`\)シクシク泣き続けるしかないだろう。
とはいえ、それが一番正しい選択なのだ。下手に動いたら益々ドツボにハマる可能性が高い。それこそ死の危険に近づくことになる。その辺はダイビングインストラクターをしていたので、教えとして骨の髄まで刷り込まれている。水中で迷ったら、慌てて動き回るのが一番してはいけないことなのだ。パニくってかえって事態を悪化させることの方が多い。その場にとどまってよく考え、一度浮上して位置を確認するなり何なり冷静に対処するのが正しい。幸い此処は陸上だ。空気が無くなる心配はない。もっと気楽にいこうぜ、ベイベェ~(*^ー^)ノ♪
(ー_ー;)あかん…。陽気に心を宥めてみたがダメだ。そんな状況で鋼の心を持つことなど無理だね。

 
もう一時間くらいは異次元ワールドを徘徊している。段々、頭がオカシクなってくる。そのうち、この世の者ならざるモノを見るやもしれぬ。お化けとか幽霊が出たら、髪の毛真っ白になって発狂だな。

午後8時半。
道から近い方の崖の上の木を、さして期待もせずに懐中電灯で照らした。
一瞬、幻覚かと思った。突然、下翅を開いた何かカトカラらしきものの姿が目に飛び込んできたのだ。距離は目測7、8m。遠いが、その特徴的な上翅と下翅の明るい黄色で瞬時にして理解した。間違いない。カバフキシタバだ❗( ☆∀☆)カッケー❗
💓ドクン、ドクドクドクドクドクドクドクドク…。
即、心臓の鼓動が早鐘の如く打ち始める。この血が滾(たぎ)るようなワクワク感と是が非でも採りたい、採らねばならぬというプレッシャーがない交ぜになったゾクゾク感、堪んねぇ。肌が粟立つ。久々、気合いがバシバシに入る。
一度、その場で大きくゆっくりと息を吐く。
それでスイッチが入った。さあ、戦(いくさ)の始まりだ。全身に力が漲(みな)ぎってゆく。この戦闘モードに入ってゆく瞬間が好きだ。闘争は恐怖でもあるが、エクスタシーでもあるのだ。ケンカと同じだ。
先ずは慎重に小崖をよじ登る。そして木を掴みながら斜面をそろりそろりと距離を詰めてゆく。
よっしゃ、射程内に入った。でもそこで迷いが生じた。ポケットに捩じ込んだお散歩ネットで仕止めるか、それとも毒瓶を上から被せるかで心が揺らいだ。
毒瓶を直接かぶせるのって、あんまりやったことがないんだよなあ…。ダイナミックな採り方じゃないから好きじゃないのだ。
しかし、出した答えは毒瓶を被せるだった。網だと背中の毛がハゲちょろけになりやすいからだ。カトカラは迅速に〆ないと、すぐ無惨な落武者になってしまうのだ。直接毒瓶でゲットするのが一番ハゲちょろけになりにくいのである。

左手に懐中電灯、右手に毒瓶を持って、息を詰めて近づく。ドキドキの心臓バクバクだぜ。そっと毒瓶を持っていき、一気に被せてやろう。
ハッ(゜ロ゜;、だが被せようと毒瓶の先が僅かに動いた瞬間だった。飛んだ❗
ゲゲッΣ( ̄ロ ̄lll)、逃げよった❗
慌てて懐中電灯で周りを照らす。光がメチャメチャな軌道で激しく闇を切り裂く。しかし、ようやくその姿を捉えた時には、彼奴は既に斜面の奥の闇へと消えようとしていた。最早そのまま見送るしかなかった。
Σ(T▽T;)あーん、やってもたー。ワイ、呆然自失。その場に力なく佇む。
(;・ω・)何でやねん…。めっさ敏感やんけ。何だか泣きたくなってくる。何のために今まで恐怖に耐え忍んできたのだ。全ては無意味だ。ゼロじゃないか。

まあいい。時間はまだある。大丈夫、そのうちまた飛んで来るさ。どんまい、どんまい、ドン・ウォーリー。心の中で自分を励ます。でないと、己の不甲斐なさにその辺の灌木にメガトン級の蹴りを入れそうだった。

しかし、何度も往復するもいっこうに姿を現さない。
暇潰しにでも採ってやろうかと思ったオオトモエ(註4)たちにさえも、近づけば嘲笑うかのように何度も逃げられる。ナメとんのか、ワレ(-_-#)

カチッ。
時々、懐中電灯を消す。暇なのもあるが、少しでも懐中電灯をもたせようと云うセコい計算だ。
それにしても本当に真っ暗だ。鼻を摘ままれそうになってもワカリャしない闇だ。べっとりと塗り込られたような黒には、遠近感が無いのだ。そういえばイランとパキスタンの国境に跨がる砂漠で過ごした夜も、こんな漆黒の闇だった。普段、我々が見ている夜の闇は本当の闇ではない。必ず何処かしらからの人工の光が届いていると云うことを今更ながらに理解する。月明かりのない闇とは本来こういうものなのだ。今、眼前にあるのは、謂わば太古の闇だ。
心と闇の境界線が溶けてゆくような錯覚に襲われる。ともすれば、体も無くなってゆくような不思議な感覚だった。でも五感はある。しかも、より鋭敏になっているような気がする。
( ̄□ ̄;)ハッ、自身が闇と同化して消えて無くなるのではと思い、慌てて懐中電灯を点ける。すると、まるで手品のように森の木立が現れる。と同時に、あの不思議な感覚は消えてしまう。目に見えるものが全てではないのだろう。風が目に見えないように。

そうしてる間も刻一刻と時間は削られてゆく。帰りのバスの事を考えれば、ここを10時15分くらいには離れなければならない。
取り逃がしたことをジクジクと後悔する。1頭目はハゲちょろけになる事など気にせず、確実に採る為に網を使うべきだった…。被せる瞬間に、より照準を確実に定めるために一瞬躊躇しなかったか?…。いや、正面からではなく、下から持っててガッと被せた方が良かったかも…。そんな事をグズグズ考えていると、忸怩たる思いで心が溢れ出しそうになる。

そんな折りだった。
『グオーッ❗、グオーッ❗、グオーッ❗』
突然、森の奥で得体の知れない何かが吠える声が、闇に谺した。
💥(|| ゜Д゜)ビクッ。ピタリと体の動きが止まり、全身に戦慄が走る。そして、不気味な静寂。
何なんだ❓太い鳴き声だったから鹿ではないことは確かだ。野犬でもあるまい。野犬といえども鳴き声はフツーの犬と同じだ。キツネやタヌキでもなさそうだ。こんな声じゃなかった筈だ。じゃあ何なんだ❓ガルルの穴熊(註5)か❓それとも熊さん❓サンチュウ、ハッコッシターイヽ(ToT)ノ
泣きっ面に蜂ところじゃねえや。
でもゼッテー帰らんぞ(-_-#)、帰ってなるものか。
たとえ死の翳りに伏すとも…。何かの小説の一節が頭を過(よぎ)る。これ、何だっけ?だが何という題名の小説の中の言葉だったか思い出せない。バカか。そんな事、今はどうだっていい。そんな場合ではない。
でも、ここまできたら、引き下がるワケにはいかない。

『グオーッ❗、グオーッ❗、グオーッ❗』
再び咆哮が闇をつんざいた。背中の毛が逆立つのが自分でもよく解った。恐怖に支配されかかっている。
でも、段々腹が立ってきた。ワケのワカラン奴に脅されるのもムカつくし、それに支配されかかっている自分も許せない。

『うっせぇー、ボケー❗てめえブッ殺すぞ(#`皿´)❗』

気がついたら、大声で叫んでた。
( ̄▽ ̄;)あちゃー、死んだな。愚かだ。アホ過ぎる。全然冷静じゃないじゃないか。
しかし、ナゼかそれきり吠え声は止まった。ワシの気迫にビビったかえ(;・∀・)❓
とはいえ、かえって恐怖は増したりなんかした。熊さまは大変お怒りになって、闇からコチラの動静を伺って、いきなり背後から襲ってくるやもしれぬ。以降、ビビりまくりの全身全霊で気配と野獣臭に気を配った。時々、後ろを振り返ったりなんかしてね。ワシ、本当はごっつ小心もんなじゃよー(T△T)

更に時間は削られてゆく。
午後10時前になった。あと此処にいられるのは10分少々だ。心が悲鳴を上げそうだった。段々、顔が醜く歪んでゆく。あんさん、あんじょう殺したってやあ。

最後の望みをかけて、取り逃がした場所へと行く。
祈るような気持ちで懐中電灯を照らす。
(@ ̄□ ̄@;)ぐわん❗❗その光の束の先に、まさかのカバフがいた。ドラマは急速に動き出す。毎度、毎度のドラマチックな展開だ。有り難いが、何ゆえ神はどうしてこうもワタクシを試されるのだ❓
とにかく、ここであったが百年目、この神に与えられし千載一遇のチャンス、逃してなるものか(=`ェ´=)

悲愴感を振り払うかのように深呼吸する。そして、気合いを入れて崖をよじ登る。慎重に距離を詰める。その刹那も頭の中を考えが答えを求めて目まぐるしく駆け巡る。どうする❓網でいくのか、それとも毒瓶でいくのか❓どっち❓どっち❓どっちが正解なのだ。

出した答えはこうだ。
やはり落武者にしたくないので毒瓶でいこう。しかし、万が一ハズした時のことを考え、左手にお散歩ネットを持つことにした。それでダメなら、熊に喰われて死んでやる(-_-#)

目の前まで来た。
懐中電灯を口にくわえる。汚いが、もうそんなこと言ってらんない。毒瓶の蓋を取り、静かに足元に置く。そして左手に網を持つ。二刀流”羅生門”❗(註4)。ワンピースのゾロ気分で立つ。

慎重度マックスで毒瓶を近づける。
たぶん、初めて見た個体と同じ奴だろう。今度こそ捕らえてやる。もう躊躇はしない。思いきって被せにゆく。

💥カポッ。
だが、ギリギリすんでのところで飛び立った❗
ゲロゲローΣ( ̄ロ ̄lll)❗❗❗❗❗、ハズした❗
糞ッタレがっ❗己に対しての怒りに血流が憤怒の河となって逆流する。急な斜面だがアドレナリン全開。懐中電灯を口にくわえたまま後を追う。殺(や)ってやる。

10mくらい追い掛けたところで、照葉樹の繁みに止まった❗しめた(・∀・*)
しかし、変な所に止まっている。下から網をもってゆくか、横に払うか迷うところだ。いや、横からは枝が邪魔して無理っぽい。どうする❓だが時間は切迫している。迷っているヒマはない。もうボロボロになっても仕方ない。肉を切らして骨を断つ❗
秘技『⚡雷神』❗渾身の一撃を💥”斬”❗上から下へとザックリ振りおろす。

恐る恐る中を見る。( ☆∀☆)入っている❗
でも時間はない。急いで毒瓶を網の中に突っ込み、取り込みにかかる。しかし、お散歩ネットは濃い緑色だ。中を視認しにくい。又しても選択ミス。おまけに暴れて網の中で逃げ回る。ダメダメダメ~(T_T)、ボロボロになっちゃうー。
焦れば焦るほど上手くいかない。汗が滴り落ち、くわえた懐中電灯の横からヨダレが流れ出る。
えーい(*`Д´)ノ、もうどうなっても構わん。おどれ、絶対に捕獲しちゃるわいΣ( ̄皿 ̄;;❗
とぅりゃあー、ヤケクソで半ば無理矢理にネジ込んでやった。

ハー、ハー( -。-) =3、ゼー、ゼー( ̄◇ ̄)=3
その場にへたりこむ。
やったぜ、仕留めた。安堵と達成感がジワジワと全身に拡がってゆく。

 

 
シンプルだがスタイリッシュな上翅と、下翅の鮮やかな黄色。間違いなくカバフキシタバだ。
ふはははは……Ψ( ̄∇ ̄)Ψ
蛾を本格的に採り始めて1年目にして早くもカトカラの最稀種とも言われるカバフキシタバ様をGETじゃーい❗ 俺って、やっぱ引きだけは強いのれす。(^o^)オホホのホー。

  

 

 
(裏面)

 
とはいえ、見事にハゲちょろけて落武者化している。
だが、むしろ最後まで生き延びようと抗い闘い続けた孤高の侍の証しだと思った。敬意をもって三角紙に収める。
それに、漆黒の闇に震撼し、謎の動物の咆哮にビビりまくりつつも撤退ギリ3分前に仕止めたのだ。コチラだって全身全霊で闘ったのだ。その証しでもある。落武者禿げチョロケも勲章と考えればいい。

超特急で帰り支度をし、真っ暗な坂道を足早に歩く。
この深い闇も、今や怖れるものではない。むしろ、夜の冷気と共に優しく包んでくれているようにさえ感じられる。

やがて、街の灯が見えてきた。
そこには、きっと目映(まばゆ)い光を灯す最終バスが待っている筈だ。
 
                   おしまい

 
 
その時のものがコレだ。

 

 
蛾採りを始めてまだ一年目だとしても、酷い展翅だ。
上翅も上がり過ぎだし、下翅は下がり過ぎだ。触角も酷い。
思い出したけど、コレって下翅が上翅の下にどうしても入らなくて諦めたんだよね。だから下翅を上げられなかった。上げれたら、もう少しマシになってたかもしれない。
兎に角あまりに酷いし、これではカバフの美しさが伝わらないから、今年展翅したのを添付しておきます。

 
(Catocala mirifica ♂)

 
(同 ♀)

 
雌雄の判別は尻の形で、だいたい区別できる。
細長くて、尻先に多めに毛束があるのが♂で、尻が短くて太く、尻先の毛が少ないのが♀である。
あとは比較的♀の方が翅形が丸い。
 
裏面はこんなん。

 

 
いやはや、ちゃんと展翅するとカッコイイねぇ。
こうして改めて見ると、数多(あまた)いるカトカラの中でも特異な姿だ。上翅のシンプルで渋いデザイン、下翅の鮮やかなレモンイエローが異彩を放っている。世界を見回しても、似た者はいない。そういう意味では、孤高のカトカラと言ってもいいだろう。

種の解説もしておこう。

 
【学名】Catocala mirifica (Butler, 1877)

フランス語にミリフィック(Mirific)と云う言葉があるから、おそらくラテン語由来だろう。
フランス語 Milific の意味は「驚くべき」「素晴らしい」など。

蝶にも同じ小種名のものはいないかと探してみたら、ジャノメチョウ科にいた。
豪州とその周辺に Heteronympha mirifica というジャノメチョウ科のチョウがいるようだ。
それにしても、ヘテロナュムパ(Heteronympha)って、なんだか舌を噛みそうな属名だにゃあ。
一応、平嶋義宏氏の『蝶の学名-その語源と解説-』で調べてみたら、ちゃんと載ってた。この本には毎度助けられてるなあ。重宝してます。
それによると、ヘテロナュムパはミナミジャノメ属と訳されておる。mirifica(ミリフィカ)はやはりラテン語で、 milificus の女性形なんだそうな。意味は「驚くべき、不思議な」となっていた。ミリフィカという素敵な響きといい、この佳蛾には相応しい学名だと思う。

 
【和名】
由来は調べたがワカンナイ。カバは樺の木かなあ❓それとも蒲の事なのかなあ❓湿地に生える蒲(ガマ)の事をカバとも言うからね。どちらにしても色は茶色だ。おそらく上翅の先の紋の色を表しているものと思われる。
問題はフだ。斑(ふ、ぶち)なのか布(ふ)なのかなあ。たぶん斑の方だろうけど、ブチといえばブチハイエナとかブチ犬など複数の斑点を持つものを指すイメージが強い。
一応調べてみたら、「斑(まだら)は、種々の色、また濃い色と淡い色とが混じっていること。」ともあるから、あながち間違っているワケではなさそうだ。
まあ、そうだとしても、個人的には何か納得できない和名だけどね。もう少し良い名前をつけて欲しかったなというのが、正直な感想だ。

 
【開帳】
45~58㎜。
基本的にはフシキキシタバやコガタキシタバなどよりも、やや小さい。だが大きさには結構な幅があり、小さいものではマメキシタバくらいしかないものもいる。

 
【分布】
関東以西の本州、四国。
西側に多いが、局所的で稀とされている。また各地で得られる個体数も少ないようだ。但し、島根県浜田市田橋や三重県青山高原では多くの個体が得られている。とはいえ、浜田市田橋は産地が潰れたという噂を聞いているし、青山高原は風力発電の施設が出来てからは激減したそうだ。関東では伊豆半島が確実な産地として知られている。

因みに、長いあいだ日本固有種とされてきたが、近年、中国でも発見されている。

 
【成虫出現期】
6月下旬から現れ、8月下旬まで見られる。
近畿地方での最盛期は7月上、中旬と思われる。

 
【生態】
成虫は好んでクヌギやコナラなどの樹液に集まる。
飛来時刻は他のカトカラと比べて遅く、午後8時を過ぎないと飛んで来ないようだ。京大蝶研のTくんからも事前にそう聞いていた。これは翌年(2019年)に各地で確認しているので、少なくとも近畿地方では安定した生態だと言っても過言ではないだろう。
今年は糖蜜トラップも試してみたが、よく飛来した。糖蜜のレシピにもよるのだろうが、樹液よりも寧ろ糖蜜に反応する事の方が多かった。
主に低山地の落葉広葉樹林帯の開けた二次林に見られる。西尾規孝氏の『日本のCatocala 』によると、飼育経験から低温と高温、乾燥に弱いという。また、良好な発生地の中には湿潤な地方があり、近畿、中国地方のブナ帯下部からコナラ群落を好む狭適温性の可能性があるとしている。
これに関しては当たっているところもあるが、微妙という印象を持っている。たしかに湿潤なところにもいるが、そうでもないところにもいるからだ。狭適温性と云うのにも疑問がある。少なくとも近畿地方では、特別な気候の場所に棲むと云う印象はない。

日中はアカマツなどの木に頭を下にして翅を閉じて静止している。その特徴的な上翅の斑紋から、他のカトカラと比べて比較的見つけやすい。

余談だが、カバフは背中の毛が薄いのか、すぐにハゲちょろける。これは翌年(2019)わかったのだが、落武者化する確率が異様に高いのだ。因みに、このハゲちょろけることを上の世代では「金語楼になる」とおっしゃっているようだ。これは落語家の柳家金語楼がハゲちょろけてるところからきているらしい。でもさあ、柳家金語楼なんて今時の人は誰も知らないよね(笑)

 
【幼虫の食餌植物】
バラ科 カマツカ(Pourthiaea villosa)。

 

 
漢字で書くと鎌柄となる。これは材を鎌の柄に用いたことによる。材質が硬く、別名ウシゴロシ(牛殺し)とも言われる。

『日本のCatocala』によれば、幼虫はカマツカの大木を好むという。5齢幼虫は花と蕾を摂食し、この事から花を豊富に付けるカマツカの大木が必要のようだ。稀種とされ、個体数も少ないのは、おそらくこの幼虫の嗜好性に因るものではないだろうか。

 
追伸
この時の経験が一つの分水嶺となった。
それ以降、闇に対する畏怖が大幅に軽減したという実感がある。あの時の恐怖に比べれば、他は屁でもない。お陰で余計なことを考える事なく、ターゲットに集中できるようになった。謂わば記念碑的な日でもあったのだ。当ブログに書いた四話構成の2017版『春の三大蛾祭』シリーズ(2018年版ではない)の頃から考えれば、隔世の感がある。
恐怖は想像する事にある。その侵入をブロックすることが出来たら、闇もそれほど恐るるものではない。

実を言うと、この回の草稿は既に7月上旬には出来ていた。でもゆえあってアップを控えていた。
通例ならば、次回は2019年版のカバフ続編になる筈だが、その関連で10月以降になる予定。理由は月刊むしの10月号(9月発売)を見て下されば、いずれ解るかと思われます。それまではカトカラシリーズのvol.6を書くか、休止している『台湾の蝶』シリーズを再開させるかは未定。もしくは他の昆虫の記事になるか、食べ物系になるかもしれない。或いは完全お休みになるかもね。もう一回、長野の行って紫の君に会わなければならないのだ。

言い忘れたが、三角紙上のカバフの一連写真は帰りのバスの中で撮ったものだ。現場で写真を撮っているヒマなど無かったって事だね。それくらいギリギリでのゲットだった。

 
(註1)『世界のカトカラ』

 
月刊むし・昆虫図説シリーズの第一弾(2011)。
カトカラの世界的研究者 石塚勝巳氏による全世界のカトカラを紹介したものだが、同時に日本のカトカラ入門書としても使える本。

 
(註2)オオウラギンスジヒョウモン♀
(2015.6.14 京都府南山城村)

 
ヒョウモンチョウの仲間は結構好き。

 
(註3)これってカマツカ❓
たぶんウワミズザクラ。翌年、確認した。
ウワミズザクラといえば、シロシタバ(Catocala nivea)の食樹だ。時期に行けば、いるかもしんない。行かないけど。

Facebookで、さる方から花の付いてる木はリョウブだと御指摘があった。確かにウワミズザクラの花の時期は5月くらいだから、とっくのに前に終わっているもんね。間違えました( ̄▽ ̄)ゞ

 
(註4)オオトモエ
(2018.8.9 奈良県大和郡山市)

 
普通種だが、デカくて中々立派な蛾だ。こういう黒っぽい個体はカッコイイと思う。

 
(註5)ガルルの穴熊
昔、フジミドリシジミを採りに滋賀県比良山に行った時の話だ。山道を歩いていると、一所懸命に穴を掘っている動物がいて、タヌキかなと思ったが、にしては白っぽくて、どうも違うような気がした。向こうが気がついてくれないので、しようがなしに背後から近づいて行ったら、7、8m手前で振り向かれ、ガルルーとムチャクチャ威嚇されたのだった。マジで怖かったー。
帰ってから調べてみたら、アナグマだった。

 
(註6)二刀流”羅生門”
漫画『one piece』の登場人物ロロノア・ゾロの必殺技の一つ。両腰に一本ずつ刀を構えた居合の構えから抜刀し、対象物を縦に一刀両断にする。技の初登場は「ウォーターセブン編」。

  

鮪を愛する男

 
カツオも好きだが、マグロも好きだ。

 

 

 

 

 

 

 
マグロといえば赤身である。
あの食欲をそそる独特の香りが好きだ。

歳を重ねるうちに段々と赤身が好きになってきた。
大トロはもちろん美味い。でも昔みたく沢山は食べられなくなった。歳を喰った証しなのか、脂ギッシュなのはもうしんどいのである。今や寿司屋に行ってもマグロは赤身と中トロしか頼まない。
(・。・)あっ、もとい。でも〆にはいまだにトロ鉄火を食ってるわ。美味いんだよなあ(о´∀`о)、トロ鉄火。

マグロにはクロマグロ(本マグロ)、インドマグロ(ミナミマグロ)、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガマグロ(ビンチョウマグロ)などの種類があるが、今回基本的には区別しない。っていうか、画像だけでは今さらマグロの種類を特定なんてできやしない。三歩あるけば忘れてしまうという鶏なみの脳ミソのアホが、過去のそんな細かいところまで覚えているワケがないのだ(註1)。
因みに名前を上げた種類の順に美味いと言われてるだすよ。ワシもそれには賛成じゃ。クロマグロが一番美味いと思う。味が濃厚だけど微かな酸味もあってバランスがいい。インドマグロは最近はナゼだかスーパーでは見かけない。自然、クロマグロかメバチを買う機会が多い。キハダはあまり買わない。味が薄いし、そもそもトロの部分が無いもんね。

ついでに言っとくと、和名にマグロとつくものは他にもあって、結構多い。コシナガマグロ、ヨコワマグロ、ヒッサゲマグロ、メジマグロ、シビマグロ、カジキマグロにイソマグロetc…。

コシナガマグロはマグロとしては小型で、名前通りに尾部側が長く、体型が細長い。主にインド太平洋の熱帯・亜熱帯海域に分布し、日本近海では夏季に捕獲される。だが刺身ではなく、ツナ缶など加工品となることが圧倒的に多いようだ。あまり名前を聞かないし、市場にも出回らないのはそのせいだろう。

ヨコワマグロ、ヒッサゲマグロ、メジマグロはクロマグロの幼魚の地方名。ヨコワ・ヨコワマグロは近畿・四国地方、そしてメジ、メジマグロは中部・関東地方での呼び名とされるが、曖昧な部分も多々あるようだ。東京にいる時、ヨコワと称して売っているのを見たことがある。
ヒッサゲは大きさ由来の名で、ヨコワよりも大きくてマグロよりも小さく、肩から引っさげられるくらいの大きさのモノを言うようだ。
魚介類って地方により名前が違うものが多いから、こんがらがる事が多い。地方名は文化でもあるからして、全国で統一せよとは言わないけど、何だかややこしいよね。

シビマグロはキハダマグロの幼魚のことを言うとされるが、これまた例外もあり、面倒くさいし、ぬかるみにハマるからもうこれ以上詳しくは書かないけどさ。脱線して、もうエライとこに首突っ込んじゃったなー。

カジキマグロ(梶木鮪)やイソマグロ(磯鮪)はマグロとつくが、厳密的にはマグロではない。あくまでも通俗名であって、学術上はマグロ属ではあらしまへん。イソマグロはマグロと同じスズキ目・サバ科だが、属はイソマグロ属に含まれる。
ダイビングインストラクター時代にイソンボ(イソマグロの別称)を見たことがあるけど、あの迫力たるや凄いものがあった。マンタよか興奮したかもしんない。
おっとー、また脱線しそうだ。軌道修正しよう。

カジキは分類学的にもっと離れていて、スズキ目(カジキ亜目)だが、メカジキ科、もしくはマカジキ科に分類される。マグロに似ているのは、共に巨大化した結果、形や生態が収斂されたのではないかと云う説がある。同じ環境に適応してみたら、たまたま似ましたーって感じだろうか。

(;・ω・)何か早くも脱線しまくりだなあ。
蘊蓄(うんちく)は、もういい。気をとりなおして、前へと話を進めよう。

 

 

 

 

 

 
こちらは大トロと中トロだね。

トロや中トロは官能的である。なんか見た目が艶(なまめ)かしいよね。色といい、質感といいエロいわ。でもって美味いから官能的なのだ。口に残る旨味の余韻もいい。エクスタシーなのだ。

あっ、二番目は薬味に「東京ハラペーニョ」を使ってるな。黒いヤツだ。辛味があってマグロにも合うのだ。

 

 
ネギトロである。この一点しかないのは、ネギトロと称して売っているものは紛いモノだらけだからである。ゆえに食べる機会は少ない。
本来のネギトロは、骨の間にある身の「中落ち」に筋の多い部位や皮の裏などの脂身を小削ぎ落としたスキ身を加えて、包丁で細かく叩いたものだ。ゆえに、そもそもはマグロを1本丸ごと買い付けるような店でしか出てこない寿司ダネだった。
なのにこうも巷にネギトロが溢れているのはナゼか。
答えは簡単だ。スーパーの鮮魚売場に行って、ネギトロのパッケージの裏を見るといい。原材料の書いてあるシールには必ずサラダ油、植物油などと多くの調味料が羅列されている筈だ。つまり、現在スーパーや回転寿司などで一般的に提供されているネギトロは紛い物のフェイクなのだ。ようするにマグロの切身を作る際に出る端材に、魚油や植物油などの油脂や調味料、着色料などを加えてペースト状に加工したものなのだ。ゼッテー、体に良くないよね。だから偽物は基本的に選ばないのだ。
余談だが、ネギトロという名称は中落ちをスプーン等で削ぎ取ることを指す「ねぎ取る」という言葉に由来する。しかしながら、一般的には「ネギ」は野菜の葱で、「トロ」は脂の多い部位であるトロのことであると誤解されていることが多い。コレ、意外と知ってる人が少ないんだよね。

肝心なことを言い忘れた。上の写真のモノは中落ちにスキ身、頭の肉などが混ぜ合わされたものだ。記憶だと、黒門市場のマグロ専門店で買ったものだから間違いない。しかも値段も389円とかクズみたいな値だったと思う。もちろん、抜群に美味かった。勿体なくてしなかったけど、これに沢庵(たくあん)を細かく切ったものを混ぜても旨い。いわゆるトロタクってヤツだすな。『英ちゃん福寿司』に誰か連れてってくれないかなあ…。あそこのトロタクってバリ旨なんすよ。

 

 

 

 

 
ビンチョウマグロだね。関西ではビンナガとはあまり言わない。スーパーでの表記もビンチョウマグロしか見たことがない。

これはさすがに簡単に他と区別できるので分けた。
名前の由来は長大な胸鰭を鬢(びん)、つまりモミアゲに見立てたからと言われている。そういえばトンボの羽に見立てたトンボマグロなんていう別称もあったっけな。また、前述したクロマグロの幼魚の地方名と同じシビなる異称もある。これ又ややこしい。世界から日本語が難しい言語だと言われるのは、何にでも多くの別称があるのが原因の一つかもしれない。アメとか同音異義語もいっぱいあるしさ。雨❓、飴❓(`ロ´;)どっちなんだよー。ワシが外国人だったら、ワッケわかんねーと思うよ。

最後の一枚は太白胡麻油をかけて、山椒と塩を振って食ったと思う。旨かった覚えがある。ポイントは普通の胡麻油ではなく、太白胡麻油を使ったところ。普通の胡麻油では個性が強すぎて、正直言って邪魔。

ビンナガには脂の乗ったビントロというのがあるけれど、最近はとんと見ないなあ…。
スーパーに売ってるのは見た目が脂が乗ってそうなのに、食えば大概あっさりでガッカリする。そう太白胡麻油をかけたのは脂と旨味を補う為だったのだよ。
因みにビンチョウは身の色が元々白っぽいから、脂が乗ってるのかどうかが分かりにくいマグロです。

昔、東京のダイビング・ショップに勤めていた頃、先輩の笹さんとよく神田の『養老乃瀧』に「ビントロのにぎり」を食いに行ったっけ。最後の〆に頼むんだけど、コレが脂がメチャメチャ乗っててバリ旨かった。しかも激安だった。たぶん6貫で500円くらいだったんじゃないかな。今思えば、あれはビントロじゃなくてインガンダルマ(註2)とか怪しい深海魚だったんじゃねえか(笑)。
( ̄∇ ̄*)ゞあっ、ウッソでーす。

続けてヅケである。

 

 

 

 

 

 

 
ヅケは醤油に煮きった酒、味醂などを調合したものに刺身を浸けたものだが、単純にみえて奥が深い。
刺身の切り方、調味液の配合、漬ける時間、刺身をそのまま漬けるか表面に軽く火を入れてから漬けるかなど、選択によって味わいにかなりの差が出てくる。薬味も加えれば、バリエーションはもう無限大だ。

最近の好みとしては、調味液に5~10分くらい漬けて取り出し、暫くおいて味を馴染ませてから食うのが定番になりつつある。

 

 
薬味は山葵ではなく、辛子がマイブーム。

 

 
ビンチョウマグロの場合は調味液の配合を味醂多めにする。ビンチョウマグロは味が弱いので、少しアクセントをつけたいからである。但し、甘くし過ぎると最悪。

次へ進もう。

 

 

 

 

 

 

 
いわゆるマグロの山かけというやつである。
思ってた以上にこさえてるなあ。意識したことないけど、何気に山かけ好きなんだろなあ…。
ところで何で山かけなんだあ❓海のものなのに山かけとは、これ如何に❓
調べてみたら、山かけの山は山芋のことらしい。山芋がけを略したんだとさ。なるほどね。でもスーパーで売ってるのは殆んどが栽培された長芋ばっかだ。山芋なんて滅多に見ないから、頭の中で繋がらなかったよ。単に上から山のようにかけるからだとばかり思ってた。
でもさあ、山芋とか長芋は牛タンとコラボしてる機会も多いけど、自分の知る限りでは牛タンの山かけとは言わないよね。とろろとかの方が圧倒的に多くねえか❓
文句言いてえなあ。山芋なんて高価なものは滅多に掛けらるねえんだから、マグロの長芋かけとかマグロの長かけに改名しろよな(# ̄З ̄)。紛らわしいよ、バーロー。
あっ、「マグロの長かけ」なんて略したら益々ワケわかんねーな。この際、いっそのこと、マグロの山かけなんて名前は廃名したらどうだ❓全国山かけ連合会なるものがあったらスマヌが、「とろろ」の方が余程ポピュラーで、誰だって意味はわかる。
もう「とろろ鮪」か「鮪とろろ」でええでねえの❓

 
ここから先は変化球。

 

 

 

 
卵の黄身系アレンジである。時々、飽きるとこういう事するんだけど、思っている程には劇的旨くはならない。何ていうか、想像した通りの味なんである。酒の肴というよりか、白ごはんに乗っけて食った方が旨い代物だと思う。

一番上の画像が一番シンプルなもの。生卵の黄身の上にビンナガを盛り、そこに後で醤油をかけたものだ。
二番目は半熟卵を使ったもの。火がある程度入っているので、微妙に味わいが違う。
三番目は黄身に胡麻油を加えて、グチョグチョに混ぜたもの。正直、ネギは要らんと思う。

 

 
下に敷かれているのは、海草のメカブだったと思う。コレもそこそこ旨いが想像を越えるものではない。

 

 
アボカドとのコラボだね。アボカドを初めて食ったのは中学生くらいの頃だったと思う。おかんが買ってきて、山葵醤油で食うとトロの味がすると言って出してきた。うちのおかん、食材に関してはチャレンジャーだったから、結構幼少の頃から色んな珍しいもんを食わしてもらってきた。だから、おかんには感謝してる。
とにかく、その初アボカドのことは今でもよく憶えてて、スライスされたものが出てきたのだが、食べて先ず、その食感に驚いた。おかんに言われて頭の中は完全にマグロになってたのに、当たり前だが刺身の食感とは違っていたからだ。正直、とまどった。刺身ではないにしても野菜のそれともまた違う固さで、噛んでいるうちに口の中で何やら化学変化が起こり、最後にトロっぽい後味が残るのだ。不思議な感じで、ちょっと騙されたような気分になった。

今でこそアボカドは熟成させるのが当たり前だし、料理法によって切り方も変わることは知られている。当時は情報も殆んど無なかったと思われる。大人になっても、料理法を教えてくれと電話がかかってきたことがある。ほんのまだ10年程前のことだ。それが今や置いてないスーパーは無い時代だもんなあ。時代は変わるのだ。

というワケで、上の写真のアボカドは適度に熟成させたものだ。切り方も考えてわざとブツ切りにしてある。勿論、事前に色止めのためにレモン汁もかけてある。
コレ、ものすごく美味かった記憶があるんだけど、レシピを全然覚えてない。山葵醤油は入ってる筈だけど、ちょっとだけマヨネーズも入れたような気がする。

 

 
コレもアボカドとのコラボだが、見た目を考えずにグチャグチャに混ぜてから海苔をフュチャーしてみた。たぶんレモン汁で色止めさえしてない。当然、およそ食欲をそそるものではなくなった。でも味はそこそこ旨かったと思う。アボカド、山葵醤油、海苔の組み合わせはマグロのベストマッチの一つでもあるからして、当然ちゃ当然なんだけどね。

そして最後は御飯もの。

 

 
ヅケ丼。ご飯は酢めしにした。
クリーンヒット。こういうのは間違いない旨さだね。

 

 
コチラはビンナガのヅケ丼だね。
海苔で味を補った。

 

 
漬け込み浅めのヅケ乗っけごはん。

 

 
漬け込み強めのヅケ乗っけごはん。
こっちは、お茶とか出汁をブッかけても旨い。そう、いわゆるお茶漬けというヤツね。

そういえばこの前、TV番組で言ってたけど、回転寿司ではマグロが1、2位を争う高コストらしい。つまりマグロを食いまくるのがコスパが高いってことね。
今度、回転寿司に行ったらマグロしか食わんといたろかしら。まあマグロを愛する男だけど、そんなこと無理だと思うけど。

 
                 おしまい

 
追伸
カツオの回の姉妹編だすな。
カツオも好きだけど、マグロも好きなのだ。

昨日にアップ予定の記事だったけど、急遽甲子園に行くことにしたので、今日にズラした。

スマホのストレージが溜まってて画像を消したいがゆえのやっつけ回のつもりだったが、書いてるうちに思いのほか長くなってしまった。性格でしょうな。

 
(註1)細かいこと覚えているワケがないのだ
覚えてないとは言ったけど、写真を見るかぎりでは、一番目と四番、五番目は本マグロ、三番、六番目がメバチマグロ、二番目はメバチかキハダか微妙ってとこかな。

 
(註2)インガンダルマ
深海数百メートルに棲む深海魚。正式名称はバラムツ。脂が乗っててメチャンコ美味いんだけど、二切れもしくは三切れ食ったら尻の穴から無意識に💩ウンコを洩らしてしまうという超絶ヤバイもの。多量に摂食して昏睡状態に陥ったという重篤な症例も報告されている。法律でも販売も禁止されており、謂わば禁断の食い物だ。パンパース装着必須じゃよ。
でも絶海の島、大東島に行けば食えまっせ。刺身も美味いけど、焼いた方が美味。因みに、なぜ洩らすのかというと、脂が蝋的なもので人間には消化できない成分らしい。勇気ある人は試されたし。因みにオラは島のオジサンたちに煽られて、調子こいて7切れも食った。結果は言わない(笑)。

 

鰹を愛する男

 
何だかんだと今年は鰹を食いまくっている。

 

 

 
いずれも鰹のたたきだね。

 

 

 

 

 
上四つは刺身だね。以下、テキトーにぞろぞろと並べる。

 

 
薬味は基本は本場高知仕込みの生ニンニク。気分で時々生姜かな。他に葱、茗荷、大葉ってとこですかね。

 

 
茗荷多めが俺的トレンド。

 

 
このタタキはモノが良くて旨かった。

 

 
白胡麻なんぞを振ってみた。

 

 
これは伊勢名物の手こね寿司的なもんだったかと思う。伊勢に贔屓の手こね寿司屋があるんだけど、長いこと行ってないなあ…。でも今さらミカドアゲハとかサツマシジミを採りに行く気になれないんだよね。

 

 
これも丼ものだね。粒々的なものはハモの子だったような気がする。記憶は曖昧だけど。

 

 
黒い薬味は「東京ハラペーニョ」。コレ、辛味があって結構気に入ってた。マイブーム的に何にでも使ってた時期がある。

 

 
最近はタタキよりも刺身の方を好む傾向がある。6対4で刺身かな。
ここ数年で、さらに冷凍技術と流通経路の向上が進んだのではないかと思う。確実にカツオは昔よりも旨くなってる気がする。

 

 
とはいえダメなのもある。コレなんか今イチだったので、山かけにしてみた。でも山かけは、やっぱりマグロが圧倒的に旨いと思う。サーモンなんかも何かシックリこないんだよね。

 

 
生姜は、おろさずに短冊切りにする時もある。そっちの方が辛味はより強いかな。

 

 
段々、書くことが無くなってきた(笑)。

 

 
コレ、たぶん薬味オールスター。上から大葉、葱、あと時計と反対回りに茗荷、ニンニク、山葵、生姜、レモン。レモンが登場しているということは、もちろん塩も用意されている筈だ。

 

 

 
上二つは鮮度良し。ダメなカツオは断面が虹色的だ。傾けると、それがよくわかりますぞ。

 

 
腹皮部分だね。ここが酒の肴には打ってつけなのだ。
腹皮といえば鹿児島の枕崎だね。

 

 
かなりショッパイ代物だけど、コレが酒の肴に抜群なのだ。酒がなんぼでも呑める。
因みに、枕崎の酒盗(鰹の内蔵の塩辛)もショッパイ。でも他のところの甘ったるい酒盗よりも遥かに旨いと思う。

 

  
これは飽きてきて卵の黄身なんぞをトッピングしたんだね。それ相応には旨いけど、期待した程ではない。カツオはやっぱりシンプルなのがいい。

 

 
これなんかは鮮度の良い刺身だったので、たぶん塩と薬味のみで食ってると思う。鮮度にもよるが、最近は塩で食うことが多い。それが一番カツオの風味が味わえるからだ。

 

 
どんどん書くことが無くなってきたなあ。
あっ、そうだ。言い忘れたが、添付のタタキのタレなんぞは絶対に使わない。あんな甘ったるいものはカツオの良さを台無しにすると思っているからだ。あれは鮮度の悪いカツオの味を誤魔化すためにあるものだと思ってる。

 

 
それで思い出したが、カツオのタタキの謂われは文字通りで、このタレをかけて叩いて味を馴染ませることから来ている。

 

 
盛り付けに飽きて、こんな仕様にしたんだろなあ…。

 

 
コレ、飽きてきて遂にこのあとドレッシングをブッかけた。味はまあ…想像通り。殿、御乱心の発作的行為だったから用意してなかったけど、ワインと一緒だったら、評価は変わっていたかもしれない。

 

 
前にも書いたことあると思うけど、一番旨い鰹のタタキは藁焼きカツオだ。今まで一番旨いと思ったのは食堂か何かの居抜きだった頃の初期の『和屋』で食べたものだ(その後、二度移転している)。大将がやおら藁と一斗缶の上部を切り取ったものを出してきて、店前の道路でガンガンの強火でカツオを焼き始めた。もう燃やしてるって感じ。で、大丈夫かというくらいの真っ黒焦げになったんだけど、それを固く絞った布巾でゴシゴシと焦げを拭き取ってたんだよな。
出されたものは、最高に香ばしかった。たしか季節は秋だったから、戻り鰹だったんだろね。アレを越えるカツオのタタキは、いまだ会えてない。

 

 
最後に一番投げやりな画像。キレイに盛り付ける気さえ無くなって、グシャグシャに混ぜたものだ。

9月に入れば、走りの戻り鰹も出てくるだろう。
秋もカツオを食い続ける所存だ。

                  おしまい

 

だだ茶豆の季節がやってきた

 
毎年この季節、だだ茶豆が出回り始めると盛夏ド真ん中だなと思う。

 

 
だだ茶豆といえば、山形県の鶴岡市の特産である。
たまに他の産地の「だだ茶豆」を見掛けるが、味が遥かに劣るので注意されたし。
他の土地で栽培しても、本来の味にはならないようで、どうやら土壌が関係しているらしい。
あと、鶴岡産のものは必ず袋に生産者の名前が書いてある。書いてないものはパチもんでっせ(# ̄З ̄)

名前の由来は、父さん(だだちゃ)だったんじゃないかな?
あまりいい加減なことも書けないので、ちょっいとググってみた。

wikipedia の記事を要約してみよう。
「枝豆用として栽培されるダイズ(大豆)の系統群である。山形県庄内地方の特産品。江戸時代に越後(現在の新潟県)から庄内に伝わった品種を選抜育成したものと考えられている。」

一般ピーポーは知んない人も結構いるみたいだけど、枝豆は大豆の若鞘である。因みにエンドウ豆の若鞘が絹さやである。厳密的に言うと、両者ともそれ用に品種改良されているんだけどね。

「さやの毛が茶色で、くびれも深い。見栄えは必ずしも良くないが、甘味と独特の濃厚な風味を持っており、香りも強い。やや小粒の状態で出荷され、短めの時間で茹で上がる。」

そうなのだ。だだ茶といえば、香りである。他の茶豆と比べて遥かに香ばしい。そして甘みも強い。

「栽培する土地が合わないと風味が落ちてしまうことから、生産地が限られている。収穫期も短く、保存も困難だったため、長らく「幻の豆」と呼ばれた。近年は輸送技術・速度の向上等により、地元以外でも店舗や通信販売で取り扱われたり、居酒屋などでメニューに並べられたりするようになり、全国的に知られている。
品種は8つ。「早生甘露」「小真木(こまぎ)」「甘露」「早生白山(しらやま)」「白山」「晩生甘露」「平田」「おうら(尾浦)」があり、特に人気があるのは「白山」である。」

へぇー、8つも品種があるんだ。知らなかったよ。
でも袋に品種名なんて書いてないよね。だったら、「白山」という品種を選べないじゃないか。意味ないじゃん。

「だだちゃ豆は明治の後期に誕生したとされる。当時の大泉村白山に帰農した士族、森屋藤十郎の娘であった初が、隣村の寺田から貰い受けた早生種の茶豆(枝豆用大豆の品種の一つ)の種を畑に植えたところ、その中に晩生で味の良い豆があった。その種を大切に保存して自分の畑で増やしていき、現在のだだちゃ豆のルーツとなった「藤十郎だだちゃ」を育てたという。
名前の由来は「だだちゃ」とは庄内地方の方言で「おやじ」「お父さん」を意味する。」

やっぱ由来は、おとーちゃんだったさあ。
オラの記憶も満更でもない。
御託はコレくらいにして、とっとと塩ゆでしよう。

普通なら、粗塩で塩揉みするのだが、この日はサボった。長野での過酷な旅の帰りで、心身ともにボロボロだったのだ。
さやの両端も面倒くさいので切らなかった。誰かに食べてもらうワケじゃないので、見てくれはどーだっていいのである。

 

 
( ´∀`)ん~、ふぉんて~ぬ。香ぐわしい。
部屋いっぱいに香りが広がる。だだ茶豆は茹でてる時も良い香りがするんだよね。

茹でたてを一さやだけ食い、かたさを確かめて団扇で扇ぐ。ゆめゆめ冷水に浸けたりしてはなりませぬぞ。香りが台無しになっちまいますぜ、熟々のエロい奥さん。

冷めたら、密閉できる容器に移して塩を振り、冷蔵庫に安置する。
そう、すぐには食わないのだ。ここが重要なポイント。ナゼかっつーと、そうした方が香りが豆にまわり、甘みも増すのだ。もちろん塩味も馴染む。

3時間後、冷蔵庫から取り出す。
いよいよ期は熟した。あとは怒涛の如く至福の瞬間へと雪崩れこんでゆくだけである。

先ずは鼻に持っていき、香りを楽しむ。それから、おもむろに口へと放り込む。

噛みしめる。
( ☆∀☆)ぴゃあ~。
香ばしくて、甘━━━━━━━━━い❗
すかさず、🍺ビールをグビグビいく。
ε=(≧∇≦ )ぷは━━━━、まっこと五臓六腑に染み渡るぜよ。し・あ・わ・せ(о´∀`о)じゃね~。

だだ茶の季節は短い。
今日も高島屋に行くっぺよ。

 
                おしまい

 
追伸
さっき甲子園で、何と鶴岡東が選抜準優の習志野を破った。しかも打ち勝ったというのだから驚きだ。
今年は鶴岡旋風、起きるかもなあ。

 

人間ができてない

 
ちょっと古いけど、7月の話である。

その日はチームで手分けして或る蛾の分布調査をしていた。自分は南東部の担当だった。山道を登り、昼間の見つけ採りを試みる。同時に夜に備えて樹液の出ている木も探す。
しかし、大した成果も無く、夕方間近に別な林道を下っていた時だった。谷の下からすっくと立つ杉の大木に、大型の蛾が止まっているのを発見した。自分の目線から正面斜め上になる。木の根元からだと、かなりの高さだ。

 

 
写真の真ん中やや上の右の白い三角がそうである(遠くて、何ちゃら分からないと思うけど…。一応、画像は拡大できます)。

最初はシロシタバかなと思った。それくらいデカイ。
でも遠目に見ても上翅の柄はシロシタバとは違うような気がする。まさかの(;・ω・)新種❓
だとしたら、とんでもない事である。シロシタバやムラサキシタバの近縁種ならば、ゼッテーどえりゃーカッコいい奴に違いない。下翅はスカイブルーだったりして…。

しかし、どう見ても自分の持っている4mの竿では届きそうにない。試しに、大型蛾を刺激しないようにかなり下方で網を伸ばしてみたが、まるで届かない。目測だと7、8mはありそうだ。
拉致が開かないと判断して、急いで下山しながら別な場所を調査している小太郎くんに連絡を入れる。彼なら、車に長竿を積んでいるのではないかと考えたのである。

何とか電波が繋がって、長竿を積んでいる事もわかり、山麓で待ちあわせる。

小太郎くんが『何事ですか❓』と訊いてくる。
『何かデッカイ奴が木に止まっとるんじゃ。でもシロシタバじゃないような気がする。とてつもない奴かもしれん。だから、秋田さん(註1)たちとの晩飯はパスするわ。尾根の反対側まで車で送ってくれへんか。』

車で尾根の反対側まで送ってもらい、そこから登りなおして尾根に上がり、またコチラ側へと下りてくる予定だ。それが一番早くて楽なアプローチだ。

尾根を越える。あのデカブツがまだ止まっている事を祈りながら早足で林道を下る。しかし、止まっている木が中々出てこない。もっと近かったような気がするんだけど…。焦りと不安が心の中で交錯する。もしかして、見逃したのか❓まさかの時空が歪んでたりして…。この深い森なら有り得る。
いや、そんな事はあるまい。下山時に360度見回して風景を脳ミソにインプットしたのだ。あの背後に石垣のある特徴的な風景はまだ現れていない。だとしたら、もっと下だ。逸る心を落ち着かせ、冷静に周囲に目を配りながら歩く。

やがて見覚えのある風景が現れた。間違いない、ここだ。谷の向こうの件(くだん)の杉の大木に目をやる。
(*´∀`)ホッとした。いる。まだ奴は止まっていた。

己の心に一発気合いを入れてから、8m竿を伸ばす。
クソ重い。ただでさえ8mの竿ともなると重いのに、それを横に伸ばすのだから尚更だ。グッと腕に重さが乗っかかる。プルプルしながら慎重に下側に網を持っていく。この位置からだと網を上から被せることは物理的に不可能だから、方法はこれしかない。下側をコツンと叩いて、下に飛んでくれる事を祈ろう。上や横に飛んだら、万事休すだ。物干し竿だけに咄嗟に追いかけて振ることは如何にまあまあ天才のオラでも、ほぼ無理だろう。

下をコツンと叩く。
けれど、デカブツは微動だにしない。コイツ、アホか❓尚もコツンと叩く。しかし、やはり微動だにしない。
(=`ェ´=)イラッときて、強引に下からゴリゴリずり上げたら、ボトッと下に落ちて網に入った。
しめた❗そのまま斜め左に網をグイと移動させ、体を捻りながら網を反転させ、林道上まで持っていって竿から手を放す。
秘技✨斜め逆さ落とし❗
網が風を膨らみ、スローモーションでゆっくりと落ちてゆく。決まったな( ̄▽ ̄)b……。完璧なフォロースルーに酔う。

とはいえ、余裕をカマしてる場合ではない。慌てて駆け寄る。

網の中を見て、背中に悪寒が走る。
( ̄□||||!!何じゃ、こりゃ❗❓

 

 
背部が何だか顔みたいに見える。💀ドクロっぽい。
ちょい邪悪ぅ~。邪悪な者は退治せねばならぬ。注射器をブッ射し、アンモニアを注入する。これで、あの世ゆきの一発昇天じゃ❗
しっかし、虫屋ってやってる事がマッドだよなあ。ジェノサイドの限りを尽くしてると思うぜ。

 

 
どう見てもカトカラの仲間ではないな。ガッカリだ。

裏返してみる。
驚きの、顔と手足、翅の縁どりがピンク色だ。
デカくて、変に艶(なまめ)かしい。んでもって、デブだ。何だか気持ち悪りい~。

 

 
呟く。
「エロデブ何とかかんとかガ」、「ブスデブ何とかかんとかガ」。
エコエコアザラク、エコエコザメラク、エロエロエッサイム、ダア━━━━ッ(#`皿´)❗❗

夜遅く、漸く小太郎くんと合流。撮った画像を見せる。
すると、即座に返答があった。
『なあ~んだ。これカシワマイマイの♀ですよ。平群町で沢山見たじゃないですかあ。』

そう言われてみれば、記憶が甦る。平群町の外灯にバカバカ飛んできていたのはコイツだったような気がしてきた。
でも、もっとグレーだったような気がするけど(註2)、(;・ω・)ホントかね?…。それにこんなにデカかったっけ?あれは殆んどが♂だったんじゃねえか。♀もいたっけか❓
(-“”-;)どっちだっていい。秋田さんとの晩飯の会話を楽しみにしていたのに、それを棒に振って頑張ったにも拘わらず、且つ25㎞も歩き回った揚げ句の結果がコレかよ…。何だ、そのクズみたいなオチは。

いや、待て。取り敢えずマオくんに現物を見てもらおう。蛾が専門の彼なら、見解も違うかもしれない。マイマイガの新種にして最大種だったりして…。

でも、帰り際にマオくんに見せたら、即座に『カシワマイマイですね。』という答えが返ってきた。

『いる❓』
『いらないです。』

(ノ-_-)ノ~┻━┻ だありゃあー。
その場で、ポイする。
酷い男である。秋田さんを始め、周りもそう思ったに違いない。
だって気持ち悪いんだもーん(# ̄З ̄)
こんなん、よう展翅せん。

しかし、帰りの電車の中で自責の念に駆られる。
つぅーか、人間ができてないと深く反省する。
怒りに任せて、生き物を粗末にするなんざ、実に大人げない。ホント、人間ができてない。

                 おしまい

 
追伸
前回から間が開いたのは、急遽「月刊むし」の原稿を書かなくてはいけなくなったからだ。この文章も半分書いて、ほったらかしになっていた。カトカラ元年シリーズのvol.5も諸事情があって、ほぼ書き終えていたのにアップできなくなった。2018年の正編はまだ問題ないと思うが、2019年の続編は10月以降のアップになりそうだ。まあvol.5をすっ飛ばしてvol.6にいってもいいんだけどね。或いはキアゲハの回で力尽き、休止している『台湾の蝶』シリーズを久し振りに再開させてもいいんだけどさ。
でもクソ暑くて、文章を書く気が全然起こらないんだよねー(‘ε’*)

 
(註1)秋田さん
ゴミムシダマシやカミキリムシなとの研究で高名な秋田勝巳氏の事。舌峰が鋭いことでも高名である。

(註2)もっとグレーだったような気がするけど…
グレーなのもいるけど、こういうクリーム色系なのもいるようだ。