2019′ 平成最後の選抜甲子園

 

3月23日(土)。
朝起きたら、ちょうど開会式の行進が始まったところだった。何日か前は球場に観に行こうかなと思っていたが、曜日を見てやめにした。土曜日の開会式だなんて人が押し寄せるに決まってんである。しかも、三試合目には今大会屈指の好カードである履正社🆚星稜の優勝候補同士のカードが組まれている。去年の夏みたいに甲子園に行ってみたはいいが、満杯で入れませんでしたなんて事になったら目も当てられない。去年の夏は、それでもまだよかった。なぜなら、その足で神戸方面に日本一綺麗なヤンマ(トンボ)と言われるマルタンヤンマを探しに行けたからだ。彼らの飛ぶ夕方までのヒマ潰しに甲子園の様子も見に来ましたーと言い訳ができた。つまり、丸っきりの無駄足にはならなかったのである。
しかし、まだ桜も開花していない春先だと、そう云うワケにもいかない。もちろん虫採りは出来ないし、花見に予定変更する事も出来ないのだ。

TVを横目で見ながら、蝶の展翅をする。
第1試合の呉🆚市立和歌山が始まった。結構、締まった試合で面白い。9回に呉が同点に追いついた辺りから、展翅をやめて真面目に見る。すると、何と撮っているスタンドにそこそこの空席があるではないか。コレなら甲子園難民は避けられそうだ。球場内に入れないと云うことはないだろう。即座に行こうと決めた。試合をチラ見しながら行く準備を進める。

そして、市立和歌山が延長11回の末に3ー2でサヨナラ勝ちしたと同時に家を飛び出した。

2019年 今大会は平成最後の選抜高校野球となる。
一度は訪れねばなるまい。

 

 
(・。・;んっ!?、上にある95thって何だ❓
選抜は今年で第91回だから、記念大会の筈では無いよね。
あっ、そっか。たぶん甲子園球場が出来てから95年ってことだね(註1)。と云うことは、あと5年で百年かあ…。スゴいよね。もう歴史的建造物だよ。
でも、ちょっと待ちなー(゜゜;)\(–;)
一度、大幅に改築(改修)しとるやないけー。ある意味、もう別人だぞ。それはいいのか?
まあ、そんなのどっちでもいっか…。昔はボロ球場だったもんなあ。それと比べて遥かに快適な球場になってるから文句は言えない。不満があるとしたら外観だけだ。昔みたいに蔦の葉でわっさわさの時の方が風情があって好きだった。蛇とか結構住んではったけど、その牧歌的さも含めて好きだったのだ。あれこそ甲子園球場というイメージがある。あの姿を見て、甲子園に来たと云う実感がグンと湧いて、心がバチバチに高揚したのだ。
でも今や甲子園球場=(イコール)蔦とは言えない。
改築してからもう十年近くも経っているのに、いっこうに蔦が成長してこないのは何故❓
おいら思うんだけど、コレってさー、阪神電鉄の陰謀なんじゃねぇか?蔦をワザと育たなくしてんじゃねえの?つまり、蔦で球場を覆うつもりなんて無いんじゃないかと思うんだよね。
おそらく蔦だらけになったらメンテナンスが大変になって、金もかかるからじゃなかろうか?ドケチ親会社の阪神が考えそうな事だ。充分あり得る。だとしたら、全国の球児に蔦の苗木を育てさせたあのプロジェクトはいったい何だったのだ(;・ω・)❓

 

 
本日の組み合わせである。お目当てはもちろん第3試合だが、古豪 高松商業のユニフォームも久し振りに見たかった。ストッキングがカッコイイのだ。

 
(出典『週刊 野球太郎』)

 
おさな心にも、TVで観た高松商業と仙台育英の激闘はよく憶えている。河地くん(高松商)と大久保くん(仙台育英)、両エースの息詰まる投手戦で延長17回の表までスコアボードにゼロが並んだ。結局、17回裏に1点が入り、仙台育英のサヨナラ勝ちだったんだよね。しかも、押し出しデッドボールと云う予想だにしなかった幕切れだった。
この試合が初めて見る長い延長戦だったし、痩身の河地くんが全身を使って懸命に投げる姿に感動したのを憶えている。高校野球の記憶の原点の一つかもしれない。
そういえば仙台育英の大久保くんが、セカンドランナーを憎らしいまでの絶妙の牽制球で刺した映像も脳に焼き付いている。右側からクルッと回って、体を開いて投げて刺したのだ。見てるワシもエッ、マジ!?と思ったんだから、ランナーはもっと( ; ゜Д゜)ギクッとしたんだろなあ…。
それで思い出したんだけど、この時代の仙台育英のユニフォームって、現代のモノと違ってたように思う。
今のユニフォームは、お馴染みのグレー地にローマ字で胸に「IKUEI」とあるけど、記憶では淡いオフホワイトの地で校名のロゴも小さかったような気がする。
記憶が数珠繋ぎで掘り起こされる。記憶だと、この時の大久保くんは地方大会から連続無失点を続けてたんだよね(註2)。

話を高松商業のストッキングに戻そう。
ストッキングに色鮮やかな横戦が入っているのだが、この線は日本一の回数を示している。白の2本線は選抜の2回の優勝を表わしており、赤の2本は夏の全国制覇の2回を意味する。そして黄色の線は国体の優勝を記念して入れられたものだ。ここまでが自分の知っている高松商のストッキングだ。これに2015年の神宮大会初優勝によって水色の線が加わったようだ。

 
(出典『Yahoo!ニュース』)

 
で、翌年に確か20年振りの選抜出場を決めたんだよね。
けど、惜しくも選抜では準優勝に終わり、新たな白線はつけ加えられなかったと記憶している。
あれっ(・。・;❓、でも高松商の試合の記憶が全然無いぞ。
何でだろう?と思ったら、この年はその時期、マレーシアにダンフォルディーフタオを採りに行ってたんである。あっ、違うわ。2016年だからラオスとタイにビャッコイナズマを探しに行ってたのだ(註3)。だから、そもそもこの年は選抜には行けてないのだ。

まあそんなワケで高松商業には思い入れがある。
最近は特定のチームを最初から応援する事はあまりないが、ここは高松商に片入れさせてもらおう。

 

 
試合は、ちょうど二回の表裏が終わったところだった。
家から近鉄難波駅まで10分足らず歩いて電車に乗り、甲子園駅で降りてイオンで酒とツマミを買ってからだから、ムチャクチャ早い。ドアto外野スタンドまで45分くらいだったんでねえの?買い物時間を差し引けば35分くらいかもしんない。

 

 
外野席ライト側に陣取る。
有り難い事に、選抜は従来通りの外野席無料だ。夏の選手権大会は去年から有料になっていて、500円も徴収されるから、毎日新聞は偉いよネ。一方、金は取るし、内野を指定席にしてしまった朝日新聞はクソだ。
幼少の頃から家の新聞が朝日だったし、周りに朝日大好き人間が多かった。だから昔は自分も朝日新聞信徒だったが、今思うと洗脳されてたと思う。売国奴の新聞の手先になってたかと思うと、忸怩たる思いだ。

 

 
座ってすぐに青空が出てきた。
🍺グビッ、🍺クビッ、🍺グビッ。
(≧∀≦)ぷはぁぁ━━━━━❗❗
昼間っから飲むビールの何と美味いことかっ❗
特に甲子園の青空の下で飲む一杯は、いつでも最高である。

 

 
高松商の左ピッチャー香川くん(香川県のチームで香川くんなのだ!)が、球は決して速くないけど小気味のいいピッチングでバッタバッタと三振を取ってゆく。その殆んどが見逃しだとゆうのが見てて気持ちがいい。どうやら色んな球種を駆使しているように見えた。調べたら、チェンジアップ、スクリュー、スライダーなど7つの球種を操るそうだ。見逃しが多かったのは、予想外のボールが来たんで打者が手が出なかったんだろね。
高松商の守備も素晴らしかった。特にセカンドの子が、9回に大きく弾んだイレギュラーバウンドを体勢を崩しながらも捕って、そのまま素早くセカンドに投げてフォースアウトにしたのは軽業師みたいでスゴかった。球場にどよめきが起こり、間を措いて拍手が沸き上がった。

 

 
高松商が3回に1点、5回に2点、6回に4点、7回に1点と小刻みに加点してゆき、結局終わってみれば大差の8ー0で春日部共栄に勝った。共栄さんには悪いけど、めでたし、めでたしである。

いよいよ、お待ちかねの第3試合が始まる。
見処は、星稜・奥川くんと履正社・清水くんの両投手の投げ合いだ。ロースコアが予想されるから、どちらが少ないチャンスを確実にモノにするかで勝敗が決まるだろう。

 

 
しかし、天気は下り坂。
とはいえ、スーパー晴れ男がいるんである。雨は降らないだろう。降っても、ワタシを避けて降る❗(笑)

1回表、星稜がツーアウトからショートへのタイムリーヒットで1点を先制した。
電光掲示板にはEのランプが点いた。でも強い当たりだったし、ランナーと交錯してたから、そりゃないよねと思ってたら、後ろのオヤジが『あれがエラーかあ…』と呻いた。(・。・;だよねー、オヤジさん。
甲子園では、オッサンどものこの思わず口から漏れる言葉が面白い。アホみたいに発言もあるが、慧眼とも言える鋭い指摘もあり、感心至極だったりもする。

その裏、奥川くんがいきなり149㎞の速球を投げた。
続けて150、150と立て続けにきて、4球目には151㎞が出た。球場にどよめきが波のように広がる。観客の驚きとワクワク感が手に取るようにわかる。こういうのは球場に行かないと体感できない。ゆえに球場に足を運ぶのである。

 

 
それにしても、星稜の応援の音量が笑っちゃうくらいに小さい。
しょっちゅう甲子園に来てるんだから、何とかならんもんかね? ブラスバンドを強化すれば、学校の評判にも寄与するだろうし、一石二鳥になると思うんだけどなあ…。
とはいえ、履正社の応援も特筆すべきものは無い。
ブラバンを育てるのは、そう簡単なことではないんだろね。

3回裏、履正社はヒットとエラーでワンアウト二塁の絶好のチャンスを掴む。だが後続が連続三振でチャンスを生かせなかった。快速球に加え、大きく縦に曲がるカーブ(スライダーらしい)に翻弄されていた。奥川くんは、他に横に曲がるスライダーやフォークもあって、おまけにコントロールも悪くないから中々つけ入るスキは無さそうだ。今大会実力No.1の投手である事に異論は無かろう。

 

 
天気はどんどん怪しくなってきて、辺りは暗い。
照明を灯してもよさそうなものだが、何で? コレまたケチ阪神の仕業?、それとも高野連の判断? 何れにせよ、判断がフレキシブルではない。

 

 
5回が終わった時点でレフト側へと移動した。
回遊魚の如く、ひと所にはとどまれない性格なのだ。
試合は1ー0のままで膠着している。予想通りのロースコアの試合展開だ。
それにしても寒い。昼間は上着も要らなかったのに、空が雲に覆われると途端にグッと気温が下がる。まだまだ春先なんである。

 

 
そら、熱燗も飲みたくなるわい。
熱燗を飲むのは、済美🆚愛工大名電の決勝戦のとき以来である。でも、あの時ほどは寒くはない。以前にも書いたけど、あの日は雨で試合開始が大幅に遅れて選抜唯一のナイトゲームになったのだ。それに、惚れた女と球場で会う約束をしていたのだが、彼女はついぞ現れなかった…。だから、心まで凍え切っていたのだ。

 

 
7回にようやく照明が本格的に点灯した。
試合は、その7回に動いた。星稜がツーアウト三塁でレフト前ヒットが出て、1点を追加。

履正社は7回まで1安打、一人しかランナーが出ていなかったが、8回ツーアウトから漸く反撃開始。
セカンドへの内野安打とサードゴロで二塁フォースアウトのところを二塁手の足が離れてセーフ。ツーアウト1、2塁となった。ハッキリ言って、星稜は守備のミスが多い。セカンドへの内野安打も、イレギュラーバウンドしたとはいえ二塁手がファンブルしていなかったらアウトになっていた可能性が高い。こういう緊迫した試合は、一つのエラーで試合の流れが変わる事がよくある。波乱が起これば、盛り上るなあと期待した。
しかし、代打が出てきて高めの速球につられて、あえなく空振り三振に終わる。
いつも思うんだけど、こういうケースに代打をナゼに送るのだろう? 軟投派のピッチャーならともかく、あの150㎞のクソ速い球を、いきなり代打に出てきて打てっこないと思うんだよね。目が慣れてないし、おまけに鋭い変化球もあるんである。益々、打てっこない。そう思うんだけど、ナゼに❓
諸事情もあるのだろうが、昔から解せないよ。

 

 
履正社は9回にもフォアボールとヒットで1死1、3塁のチャンスを掴む。しかし、4番打者がピッチャーゴロでダブルプレー・ゲームセット。優勝候補同士がブチ当たった1回戦は、星稜が履正社に3ー0で勝った。
履正社は、ドラ1候補の投手奥川くんに結局17三振を奪われ、散発3安打に終わった。それじゃ勝てんわ。完敗と言っても差し支えなかろう。
履正社って、ここぞって試合で勝負弱い。だから、いつも準優勝どまりだ。まあ、星稜もずっと優勝できないから、やはり肝心なところで勝負弱い。つまり似たようなカテゴリーにある名門チームではある。監督の責任大だと思うけど、チームに勝ちきる遺伝子みたいなものが欠けてるんだろなあ。まあ、一度でも優勝すれば、それも変わるんだろうと思うけど。
全国を見回しても、今のところ星稜が最強のチームだろう。ゆえに今年が初優勝の最強のチャンスだ。
星稜には、今年こそ優勝してもらいたいと思う。
だって、山下総監督の涙を見たいではないか。

                    つづく

 
追伸
今年も『ベロ酔い(@_@;)甲子園』シリーズの開幕である。ニャー(ФωФ)ゴー。
 
(註1)甲子園球場が出来てから95年
95周年なんだそうな。正確には8月1日で、まる95年になるそうだ。

(註2)連続無失点を続けてたんだよね
結局、この試合で公式戦連続無失点を39回まで伸ばした。しかし、次の試合で所沢商戦で、あっさり初回に点を入れられて記録はストップした。

(註3)ビャッコイナズマを探しに行ってたのだ
Euthalia byakko 白虎稲妻。この属では特異な縞々があり、ラオスとタイの一部でしか見つかっていない珍蝶。しかし、3ヶ所で探したが、姿さえ見ることが出来ず、めぼしい戦果はアルボクンタータオオイナズマくらいだった。因みに前年のダンフォルディーフタオは、バッチリ仕止めた。

新子の冷製パスタ

  
だいぶと新子(いかなご・こうなご)にも飽きてきた。
と云うワケで、パスタにしてみた。

あったかいのにするか、冷たいのにするか悩んだが、麺の残ってる量を確認して冷たいのにした。その辺、完全に主婦感覚なのだ。
パスタは、細いヤツ。髪の毛とか言われてるヤツだよ。えーと、フィットチーネじゃなくて、えーと、えーと何だっけ❓
歳を食うと、固有名詞がボロボロに零れ落ちる。いちいち、こう云うのって落ち込む。
そうだ❗、何とか思い出したよ。カッペリーニだ。もしくは、カペリーニと呼ばれている冷製パスタの定番の麺でした。脳が日々アホになっていっとるわい。

 

 
バカみたいに写真を撮ってんのに、選択できないのは歳のせいかね❓あ~、( ´△`)やだやだ。

作り方は簡単。
パスタを表示時間よりも1分ほど余計に茹でたら、笊にあけて冷水で締める。出来れば氷水がいい。無ければ、茹で時間を10秒か15秒ほど短くすればよろし。自分もそれで調節している。
大事な事は、もっと他にある。笊で水を切ったパスタを更にキッチンペーパーで拭くことである。水分を極力拭う事が旨くするコツなのじゃよ。

新子にエキストラ・ヴァージンオイルと塩、そして醤油少々を入れて混ぜる。味見してOKならば、それを皿に盛ったパスタの上に乗っける。あとは水菜とカイワレ大根を散らして出来上がり。
因みにカイワレ大根は、赤軸のさくらカイワレと云うのを使ってみた。
で、グッシャグッシャにかき混ぜて食う。

うみゃ━━━━\(^o^)/━━━━━い❗❗

かなり簡単なので、お薦めしまっせ( ・∇・)
 
 
                 おしまい

 
追伸
新子シリーズも第3弾まできた。
しかし、新子も段々大きくなってきて、昨日なんかはもうカマスゴ的になっていた。だから、もう買わない。
新子のシーズンもいよいよ終了間近だね。
来年は豊漁になる事を切に願うよ。

 
 

続・小女子の季節

 

以前に新子(いかなご・こうなご)の事は書いたが、その後も見つけては、ちょこちょこ買っている。
なぜなら、来年は口に入るかどうかわからないからだ。
ここ何年間で、シャレにならんくらいに新子が激減している。大阪湾などは、今年はあまりの少なさに漁の解禁後、たった三日で禁漁になったという。
そうなると、当然の事ながら値段も吊り上がってくる。見たなかで最高額は1パック七百円だった。5年前ならば百円だったから、スゴい暴騰振りだ。
そういうワケだから、食える時に食っておこうと云う算段なのである。
とはいえ、モノが良くて税別300円以下じゃないと買わない。その辺が限界値だ。見てると、平均は250円くらいかな。

  

 

 

 
基本は、何もつけずにそのまま食べることにしている。
新子そのものを味わいたいからだ。特に出始めのまだ小さい時期は、そうしてる。柔らかくて味が繊細なのだ。
勿論、手を加えても旨いけど、手を加えれば加えるほど、普通のしらす干しに近づくと思うのだ。それって何だか勿体無いようね気がするんだよね。
しかし、新子の成長が進み、大きくなるにつれて手を加える頻度が高くなる。柔らかさと繊細さが失われ、苦みも強くなるのだ。

 

 
最初に並べた写真と比べて少し大きくなっている。
コレは山椒と白胡麻をかけてみた。
けっこう旨い。

そのまま食うのに飽きたら、一番つくるのがコレ↙

 

 
新子に塩とエキストラ・ヴァージンオイルをかけただけのものだ。お好みで醤油をタラッと垂らしても良い。
これが実に美味いんだなあ( ☆∀☆)
酒のツマミのエントリーによく作る。当然、パスタにも合うが、意外な事に白御飯とも合う。って云うか、メッチャ美味いねん(*´∀`)

 

 
コレ、何だっけ❓
おそらく、刻んだ大葉と白胡麻のカップリングかな。
まあ、皆さんの御想像通りの味です。失敗の無い組み合わせだすな。

 
勿論、定番の大根おろしあえにもした。

 

 
取り敢えず、新子と大根おろしのみで食べてみた。
しかし、大根おろしがあまり辛くなかったので醤油をかけてみる。

 

 
コレはコレで、普通にとても旨い。
けんど、やっぱ辛みが欲しい。

 

 
と云うワケで、一味を振りかけた。
よし、んなもんじゃろう。想定内の旨さになった。
酒のアテにもいいが、コレは御飯にかけて食っても旨い。

段々飽きてきて、さらに踏み込んだモノをつくる。

 

 
なめこおろしに乗っけてみた。
醤油は❓とツッコまれそうだけど、写真を撮ったあとにちゃんと醤油をかけて食いましたよん。

旨い。旨いけどさー、この配分だと圧倒的にナメコが主役だよなあ(笑)。
今度は逆ヴァージョンにしてみたろっと。
あ〰、でもナメコの個性って強いから、配分がフィフティ・フィフティだと新子が負けそうだにゃあー。

おっ、そうだそうだ。そういえば、ちょっと前のTVで誰かが言ってたけど、しらすと大根おろしの組み合わせは❌らしい。
『ワレ(#`皿´)、何でやねん❗❓オドレ、非国民かっ❗シバクど、ワレ!』と、思わず義憤に駆られてTVにツッコんだわい。
でも、コレは味の話ではなく、栄養面での話しらしい。この組み合わせだと、何かは忘れたけど重要な栄養素がブッ壊れるらしい。
だからといって、シラスおろしを食わなくなる奴がいたとしたら、ツマンねぇー奴だなーと思う。
アタシの周りにもいるんだよねぇ~、そういう人……。

 
最近は新子もだいぶと大きくなってきた。

 

 
翌日はコレを使って絶品パスタにしただすよ。
でも疲れたから、それに関しては後日また書きます。

そろそろ、新子の季節も終わりかなあ……。
 

 
                  おしまい

 
追伸
よろしければ、前編も読んで下され。

 
小女子の季節

 

続・舞妓はん

 

前回の続編である。
6日後の21日にも、マイコちゃんを探しに行った。
場所は同じ矢田丘陵方面で、今回もK太郎くんが参戦してくれた。

午後8時前にポイントに着いた。
月はあれからかなり満ちてきている筈だが、曇っており、いい具合に隠れている。
光に集まる昆虫の数は、月の満ち欠けと天気に大きく左右される。月明かりの無い新月がベストだと言われるが、月が雲に隠れてさえいれば期待は持てる。とはいえ、その日の気温や湿度、風などにも影響されるから、結果は常に読めない。現地に行ってみないとわからないと云うのが現状なのだ。

と言いつつも、楽勝だと思っていた。勘みたいなものだ。いくら条件が揃っていても、嫌な予感がする時はダメな事が多く、それほど条件が揃っていなくともイケると感じた時は、大概良い結果が得られる。その分岐点は何処に有るのだろうと自分でも時々考えるが、正確な言葉には出来ない。ただそう感じるとしか言い様が無いのだ。
で、今回も直ぐにロック・オン。既に3頭が来ていた。
その後に飛来は無かったので、矢張りマイコトラガは日没後すぐに飛んできて、以降はあまり飛んで来ないと思われる。この6日間のあいだにK太郎くんが一度来たそうだが、やはり飛来パターンは同じだったと言う。他の地方では違う可能性もあるが、少なくとも関西ではそういう生態だと思われる。

棒で軽く突っついたら、前回と同じく下にボトッと落ちた。

 
(2019.3.20 奈良市)

 
舞妓はんの着物のような柄が、お洒落さんだ。
手のひらの上に乗せると、前脚を投げ出して『いとはん、もうどうにでもしておくんなましー。』の体勢になりんした。

 

 
これが可愛い❤
寄って写真を撮る。

 

 
蒼い❗
ブルーベルベットだ。

 
舞妓はぁぁぁーん( ☆∀☆)❗

 
おいちゃん、又しても心の中で叫ぶのであった。
懐中電灯の光を当てると、上半身がこんなにも蒼いのね。
もふもふだし、お主、可愛いのぉー(≧∀≦)
死んだフリしてる感じも微笑ましい。

前回、死んだフリの効果について意味ねぇんじゃないの❓的な事を言ったが、撤回しようかと思う。
考えてみれば、此所は下がコンクリートだから目立って当然だ。でも、天敵に襲われて落下した場合、通常ならば下は土や草だ。となれば、落ちてしまえば地面に色が紛れてしまって発見しにくいに違いない。下手に動くよか、死んだフリをした方が生き延びられる可能性は高いかもしれない。

突っつくと歩いた。

 

 
これがヨチヨチ歩きでカワユい( ̄∇ ̄)
オジサン、すっかり彼女に❤参っチングである。

 
翌日、展翅して、♂と♀の違いが漸く解った。
先ずは前回と今回の♀とおぼしきものから。

 

 
そして、♂である。

 

 
残念ながら羽化不全の個体だ。右側の上翅が伸びきっていないせいか、小さい。だから、全体のバランスが悪い。でも、雌雄の区別に上翅は関係ないかと思う。 
OくんとK太郎くんが言うように、♂は下翅の黒い部分が広くなり、黄土色の中にある点が大きくなるようだ。大きさも、基本的には♂の方が小さい。
但し、K太郎くん曰く、♀と変わらない大きさの♂もいるようだ。翅も含めて、どっちとも判別し難い個体もいるという。

 

 
コレなんかは、大きさ的には♀であるが、下翅の黒点は♂、黒い部分の領域は中間的だ。
♂だと思うんだけど、微妙なんだよなあ…。
いや、♀のような気もしてきた。なぜかというと、お尻の先の形に雌雄の違いが表れるのではないかと思ったのである。
♂の尻先には毛が多いし、四角っぽい。一方、♀の尻先には毛が少なくて、やや尖ったように見える。

 
(♂に違いない個体の尻と下翅)

 
尻毛がフサフサで、下翅が黒くて黒点が大きい。

 
(♀に違いない個体の尻と下翅)

 
尻毛が少なくて、下翅が黄色で黒点が小さい。

 
(微妙な個体)

 
大きさは♀と同じであるが、下翅は黒っぽくて黒点も大きく♂的。尻毛はあまりなく、形も♀っぽい。
最初は♂だと思っていたが、尻まで含めるとワケわかんなくなってきた。
一応、最初に採った個体も検証してみよう。

 

 
♀だとばかり思っていたが、下翅を見てると、段々自信が無くなってきた。意外と黒い領域が多いし、黒点の大きさも微妙である。尻の形も♂っぽい。
♂だったりして…Σ(×_×;)

でも、サンプルがあまりにも少な過ぎる。
もう一回行って、もっと♂を採らなきゃいけんかなあ❓
 

                 つづく…かも

 
追伸
はたと思ったのだが、手のひらの上の写真、どうにでもしてくんなせい的な姿は猫に通じるものがある。だから、可愛いって感じた部分もあるかもしれない。
画像は添付しなかったけど、裏バンザイも可愛いおます。

後日、岸田さんの蛾図鑑を見た。
益々、わからなくなったが、もし図鑑の雌雄の見た目が合っているとするならば、下翅の黒点の大きさは関係ないと思われる。だとするならば、下翅の黒の領域と形が判別点になると感じた。
その判別方法だと、2回目に採集した中で、明確に♀と断じたもの以外は、♂となる。
でも、それで納得はできる。線引きのラインが見えたなら、違う地平が見えてスッキリするところはあるのだ。

 

冷やし中華、始めました。

 
 
「冷やし中華、始めました」ならず、「冷やし中華、食い始めました」なのである。
3月なのに、早くも冷やし中華を食ってるだなんて、自分でも気が早いと思う。しかも、二日連続で。

 

 
具は胡瓜、ベーコン、錦糸玉子、カニカマ、ミニトマトである。
胡瓜は拍子切りにして、さらに半分にした。
錦糸玉子は黒糖を入れたら色が悪くなったが、味はバッチリである。
ベーコンはそのままでもよいのだが、焼いた。香ばしさが欲しかったのである。あえてハムを使わなかったのは、そのためである。
カニカマはニッスイのもの。「海からサラダ」だったっけ?とにかくスティックタイプのモノは安っぽく見えるので、タラバガニっぽいのを選んだ。味見したけど、かなりクオリティーが高い。
ミニトマトは飾りに添えた。彩りのためのモノだから、入れても入れなくとも支障は無い。

ベースは、日清の『中華風涼麺』。

 

 
2食入りである。だから、翌日も作った。
美味いと云うのもあるが、連日になったのは麺も食材も賞味・消費期限がギリだったんである。

 

 
ここまでは、タレをかける前である。
1回目にタレをかけて写真を撮ったけど、思ったほどキレイに写らなかったからなのさ。

 

 
前回と違うところは、錦糸玉子の味付けを黒糖から味醂に変えた事と新たに菜の花のお浸しを加えたことである。

マジで(о´∀`о)うみゃーい❗❗
コレは日清の力もあるが、オラの具が3分の2くらいは寄与していると思う。
ベーコンの香ばしさと旨み、錦糸玉子の甘み、カニカマの風味、胡瓜の歯応え、菜の花の仄かな苦み、そして芥子の辛みがアクセントを添え、口の中で渾然一体となって広がる。(ФωФ)ニャーゴー。
冷やし中華の甘ダレは、あまり好きくないが、今回に関しては全くその甘ったるさが邪魔になってない。
おっ、そうそうミニトマトの存在を忘れてた。コレはコレで、途中の箸休めになってくれたので、結果オーライ。

新発売だから、夏までまだまだ見かけることは多いだろう。よければこの具を参考に「中華風涼麺」を試されたし。

                  おしまい

 
追伸
本ブログに、冷やし中華関連の記事があるので、よろしければソチラも覗いてみてくだされ。

 
冷やし中華と冷麺の違い

 

舞妓はぁ ━━━━━ ん!!!

 
夜空に上弦の月が掛かっている。
裸木の影が時折、風に静かに揺れる。
何だかちょっぴり淋しげな、口笛を吹きたくなるよな夜だ。
3月も半ばだが、奈良の早春の夜はまだまだ底冷えがする。じっとしていると、足元から冷気が這い昇ってきて、体の芯まて染み込んでくる。

午後8時過ぎ。K太郎くんと待ち合わせて矢田丘陵方面へとやって来た。今年最初の虫採りは、外灯回りをして早春の蛾を探す事と相成った。

着いて早速、蛍光灯にお目当てのマイコトラガがいらっしゃった。

 

(2019.3.15 奈良市)

 
羽は横にベターッとは広げないで、大体はこういう風にすぼめてはる。
だから、サイドから見る方が羽の柄がよく見える。

 

 
マイコトラガは、日没後すぐに灯りに寄ってくると云うイメージがある。ライトトラップに何度か連れてってもらった時に、いつもそうだったからだ。厳密に言うと、完全に日が落ちて暗闇が支配する世界になると1、2頭飛んで来て、あとはパッタリと来なくなる。
とはいえ、これはあくまでも蛾初心者の少ない経験値からの印象です。なので、あまり鵜呑みにはなさらぬように。

小網で突っつくと、ボトッと下に落ちた。
一瞬、空中で羽を開いたが、飛べずに墜落したって感じだ。きっと飛ぶには、まだ寒すぎるんだろね。
じゃあ、何でわざわざこの時期に羽化してくるんだろう?しかも、年一回の春先だけに。もうちょっと暖かくなってから出てきても良さそうなもんじゃないか。急ぐ必要がどこにあるの?
まあ、とはいうものの我々のあずかり知らぬ、彼女たちには彼女たちなりの某(なにがし)かの事情ってのがあるんだろう。

下に落ちたら、仰向けになって動かなくなった。
えっ(;・ω・)、ショック死❗❓
だが、K太郎くん曰く、コヤツは捕まえると死んだふりをするらしい。えっ(・o・)、マジでー❓何だか微笑ましいなあ。けど、効果あんのかね?死んでるフリくらいで、そう簡単に捕食者は見逃してくれるもんかね?食われる時は食われるやろ。それってさー、ちょっとアホっぽくね❓

写真を撮るために表向きにひっくり返そうとするが、羽をすぼめているので、すぐコロンと横に倒れる。
何とか立たせて、スマホで写真を撮る。

 

 
(*´∀`)羽の柄が洒落オツだねー。黒地に白い勾玉紋、アクセントに赤が入り、斜線と波のような線が複雑に絡み合っている。そして、とどめとばかりにオレンジの縁取りが全体を引き締めていて、心憎いばかりのデザインだ。
和名を付けた人は、きっと舞妓さんの着物をイメージしたんだろね。粋で良い名前だと思う。
でも、どっちかというと、舞妓さんというよりかは芸妓さんの着物の柄だと思う。けど、ゲイコトラガじゃなあ…、様にならない。断然マイコトラガの方が秀逸だ。名前に厳密さを求める人もいるだろうが、無粋である。そういう人とは、あまりお友だちにはなりたくないネ。

背中から頭は結構毛だらけで、もふもふというよりもモサモサのふぁっさ~なのだ。まるでスターウォーズの猿人チューバッカみたいだ。

 
(出典『www.amazon.co.jp』)

 
前脚はもふもふ。

 

 
それを前に投げ出しているのが、「もう、どうにでもしてくださぁ~い。」って感じで可愛い。
マイコちゃんは、💕サセコちゃんなのだ(笑)。

暫くしたら、ひょこひょこ歩き出した。

 

 
ぴゃあ~、( ☆∀☆)超 ━━━━ キャワイイ━━。
(о´∀`о)可愛い過ぎるぅ━━━━❗❗

舞妓はぁぁぁぁーん❗❗❗

 
本当はロッキーみたく両腕を天に突き上げて、
『エ━━━イドリア━━━━━ン❗』ばりに絶叫したかったのだが、K太郎くんにキ○ガイ扱いされかねないので、心の中で叫んだ。

よく見ると、背中にぼんぼりみたいなフサフサ玉があるじゃないか、これまたキュートちゃん(゜∇^d)!!
しかも黒と思えし色が、よくよく見れば濃い群青色である。限りなく濃い群青色なので、黒く見えるってワケなんだね。前脚のもふもふも青黒い。しかも水色の紋が入る。あんさん、どこまで洒落乙やねん。
シックな柄の着物に、毛皮の襟巻き。手元はブルーベルベットの手袋だ。( ̄▽ ̄;)う~ん、ここまでくれば、可愛いいを通り越して大人のめちゃめちゃスタイリッシュなお姉さんだ。
あ~(@ ̄□ ̄@;)❗❗、ここで気がついた。
ブルーベルベットといえば、あの鬼才デヴィッド・リンチ監督の最高傑作の映画タイトルと同じじゃないか❗
そうだ、そうなのだ。タイトルの『ブルーベルベット』には、ベルベットのような青が重なって重なって重なったものの集積が暗闇であることを示唆しているのではなかったか❓ 闇というものは、単純な黒ではないのだ。
そう思うと、何だかゾクゾクしてきたよ。何かそれって、超カッケーんですけどー《*≧∀≦》

マイコトラガは、早春の闇が偶然に産み落とした徒花(あだばな)のお稚児さんかもしれない。いや、姫ぎみかしら。
とにかく春先に現れるこの美蛾は、スプリング・エフェメラル、春の女神の名に相応しい。

 
ここまでで文章はおしまいだったのだが、一般ピーポーには何の事だかワカンナイと思われるので、ちょこっと種の解説もしておきますね。

ヤガ科(Noctuidae)のトラガ亜科(Agaristinae)に属するようだ。あまり意識してなかったけど、名前にトラガ(虎蛾)と付いているのは、トラガの仲間だったからなんだね。

学名は、Maikona jezoensis jezoensis(Matsumura 1928)
あらあら、属名も舞妓さんなんだ。Maikonaは訳すと『舞妓さんの』という意味ですな。

小種名の jezoensis は、最初は意味がワカランかった。ジェゾエンシス❓ゾゾタウンの親戚みたいやんけと思った。でも、ラテン語だから、アタマの「j」を発音しないで「エゾエンシス」と読むのだろう。とすると「蝦夷(えぞ)の」という意味になる。つまり、蝦夷は北海道の昔の呼称だから、最初に発見されたのが北海道だったんだろう。
記載は「Matsumura, 1928」となっているゆえ、おそらく命名者は松村松年先生だろね。

亜種名は、jezoensis jezoensis と同じ綴りが連なっているから、日本産が原名亜種(名義タイプ亜種)のようだ。北海道から九州までのものがこれにあたり、屋久島産のモノが別亜種とされているようだ。
学名は、Maikona jezoensis tenebricosa。
亜種名の tenebricosa は、おそらくだがラテン語の「暗い・暗闇」を表しているものと思われる。
これは本土産のものよりも、黒っぽいからなのかな?

調べてみたら、ドンピシャだった。
原名亜種に比べて著しく暗色で、前翅の白帯は狭くなり、後翅は基半まで黒くなるという。
記載は「Inoue, 1982」となっているので、亜種になったのは比較的最近みたいだね。

そういえば、K太郎くんが『関西の奴の方が大きくて、カッコイイっすねー。』と言ってたなあ。
東の方のは、小っちゃくて斑紋がハッキリしないらしい。でも、特に亜種区分はされていないということは、両者の変異が連続的で明確な線引きが出来ないんだろう。

分布は、北海道の中部および南部、本州では東北地方から近畿地方までの主として日本海側と内陸部に産するが、伊豆半島と伊豆大島にも記録がある。 また、対馬でも発見されている。四国では香川・徳島県に産する。
分布の南限は屋久島だから、どちらかと云うと温帯系の種類なんだと思われる。
思った以上に分布は広いが、局所的で数は少なく、稀種の部類に入るらしい。
とはいえ、関西と北海道には割と多くいるみたい。こういうパターンはあまり見ないので、ちょっと不思議だ。なぜ北海道と関西では多いのか、その原因がまるで思い当たらない。

調べたところ、海外では発見されていないみたいだ。
と云うことは、今のところ日本の固有種ってことだね。
ちょっと誇らしい。でも、そのうち中国のどっかとかで見つかるんだろなあ…。

成虫の出現時期は3月から6月。関西では3月から4月初めのごく短い時期に見られる。
夜間、アセビ(馬酔木)や梅などの花に吸蜜に訪れ、灯火にもよく集まる。

幼虫の食餌植物は、ブドウ科のノブドウ。
野ブトウなんて何処にでもありそうだけど、何で少ないんだろ❓不思議といえば、不思議だよね。

翌日、展翅した。
とはいえ1頭だけ。もう1頭採れたんだけど、そっちはK太郎くんの元へ行ったのです。

 

 
まだ微かに生きていた。
歩く時は、羽をベタにしたこの状態で進まはります。
考えてみれば、羽をすぼめてたら歩きにくいよね。

 

 
裏面はこんな感じです。

 

 
想像してたのと、ちょっと違う。
もっと汚いかと思ってたけど、縁取りがあって意外と渋い魅力がある。

ではでは、展翅です。

 

 
いざ展翅をしたら、どうせ胴体と腹がクソぶっとくて可憐さが失われたブス糞蛾と化すのだろうと踏んでいたが、そうでもない。下翅もどうせ真っ黒かと思いきや、意外とお洒落なツートンカラーである。
( ̄▽ ̄)ん~、カッコイイかもしんない。

実をいうと、最初は前脚を出さない普通のパターンで展翅した。でも前脚がもふもふで可愛いのを思い出したので、1からやり直すことにしたのである。
触角はとても細い。先は緩やかに湾曲していて、まさに蛾眉。美人さんの綺麗な眉を意味する言葉の語源は、まさかの蛾の触角なんですな。
でも、くれぐれも女性に対して、褒め言葉のつもりで『蛾みたいな眉だね。』などと言ってはなりませぬぞ。そんなこと言ったら、確実に(#`皿´)激ギレされまっせ。
世の中の女子の大半は、申し訳ないがモノを知らない。でも、それでいいんである。何でも知ってるような女子は可愛げがないからね。

触角は自然な感じが良かろうと、殆んど手を加えていなかったが、どうも気に入らないので整形することにした。

 

 
しかし、右側の途中で真っ直ぐするのを諦めた。
段々、面倒くさくなってきたのだ。それに、これ以上コチャコチャ触ってると折れると思ったのよ。

 

 
前翅張は48㎜越えていた。大きい方だと思う。
ということは、♀なのかなあ❓

でも、調べても♂と♀の違いがワカンナイんだよね。
まあ、ともあれ大きい方を譲ってくれてアリガトね、K太郎くん。

数日後にOくんが、『後翅の黄色が少なくて黒っぽいやつが♂だと勝手に決めてまーす🎵(・ε・` )ノ』とSNSでコメントをくれた。
けんど、断言はしていないので何とも言えない。
でも数日後にK太郎くんも同じような事を言ってて、プラス下翅の黒点がメスの方が小さいのが特徴だと話してくれた。但し、中間的なモノもいるから、微妙ではあるとはつけ加えてた。
二人ともスゴいなあ。そんな知識、どっから仕入れてるのん?ネットでは見つからなかったぞ。もし、センスで違いを渇破しているならば、尚のことスゴいよね。

以下、写真を撮りまくるが、よれて真っ直ぐに撮れない。蝶や蛾の展翅写真って、中々左右対称には撮れないのじゃよ。見た目はキレイに展翅してる筈なのに、溝が真っ直ぐ写ってないもん。

 

 
マイコちゃんは、もっと欲しいなあ。
そろそろ春の三大蛾であるオオシモフリスズメ、エゾヨツメ、イボタガも出てくることだし、明日あたり、もう1回行こっかなあ…。

                  おしまい

                        2019.3.19

  
追伸
今回のタイトルは、映画『舞妓Haaaan!!!』がモチーフになっている。主なキャストは阿部サダヲと堤真一、柴咲コウ。脚本はクドカン(宮藤官九郎)だから、バカバカしくて面白かった。あっこまでフザけてくれると楽しい。
因みに映画は、第31回日本アカデミー賞主演男優賞、助演男優賞、脚本賞優秀賞を受賞しております。

余談だが、途中で「ブルーベルベット」というワードが出てきたので、タイトルの変更も考えた。
でも「闇夜のブルーベルベット」とか「舞姫ブルーベルベット」、「舞妓はんはブルーベルベット」、「ブルーベルベットな夜」なんていう今イチなタイトルしか浮かばなかったので断念しました。

この文章を完成前する直前に、もう1回舞妓はんに会いに行った。それでオスとメスの区別がある程度わかったので、続編を書く予定です。

 
 

いわし明太子

 
いわし明太子って、しみじみ旨いよねー(´∇`)

 

 
3匹、328円の鰯明太子を弱火でじっくりと焼いた。
いつも思うんだけど、どこのスーパーで買っても、この鰯明太子ってヤツはそこそこ旨い。普通の塩焼きよりもナゼか旨いと感じるのだ。
もちろん、明太子と一緒に食うから旨いのだろうが、それだけではないような気がする。普通の塩焼きや煮付けとは身質が違うと思うんだよね。気のせいかもしれないが、明太子を腹に入れることによって身質が変わるんじゃないかと思う。
推察すると、明太子の旨みが身に移って旨みがアップしているのではなかろうか❓尚且つ、身の余分な水分が抜けて、適度なしっとり感を生み出しているんじゃないのかなあ。あくまでも勝手な推察だけど…。

たぶん、福岡発祥のものだとは思うが(註1)、最初に考え出した人は偉いよね。有りそうでなかったものだと思う。そんなに昔から有ったものではないような気がするもん。

焼き方だが、今回はフライパンにクッキングシートを敷いて、弱火で焼いてみた。このやり方が正しいかどうかワカンナイけど、普通の網で焼いたら脂が下に落ちて燃えると思ったのだ。外は黒焦げ、中は生と云うのはヨロシクない。ましてや明太子は火が通りにくそうだ。
下に水をはるタイプの魚焼きグリルがある方は、そちらで良いかと思う。

この時期、まだまだ鰯は旬ですからお薦めします。
脂がのって、美味しいよん(^o^)v

 
                  おしまい

 
追伸
今回は全面博多弁でいってやろうかと思ったが、博多の人に激ギレされかねないので、やめた。絶対「とっととー?」とか「しぇからしかー」とかを使ってフザけ始めるに決まってるもん。そうなると悪ふざけが過ぎて脱線して、収拾がつかなくなるもんね。
話、変わるけど、福岡は良いよねぇ( ´∀`)
食いもんが美味いし、美人も多いんだよね。交通のアクセスとかも良さそうだ。空港、近けーし。
博多だったら、住んでも良いなあ。

(註1)福岡発祥のものだと思うが…
1985年に『中島商店』が販売を始めたそうだ。思ってた以上に近年に誕生したものだったんだね。

 

沈丁花とエロティシズム

 
そよ風の中に、ふっと良い香りがしたような気がした。
見回すと、すぐ傍らに沈丁花(じんちょうげ)の花が咲いていた。香りで花の存在を知るのは、この沈丁花と金木犀くらいだろう。

昔はよく近所で見かけたが、最近はとんと見なくなった。庭木としての人気が下がったのかもしれない。どうせ外国のワケわかんない花を植えたがるオバハンが増殖しているせいだろう。侘び寂の文化は、こういうところでも失われつつあるのだね。ガーデニングもいいけど、もっと昔からある花木にも目を向けてもらいたいものだね。

 

 
白い品種も咲いていた。

 

 
金木犀ほどではないにしても、花が小さいからその存在に気づきにくいと云うのもあるかもしれない。
小さいが、可憐な花だね。
こういう控えめで目立たないけど、よくよく見たらスッゲーいい女じゃんと云う女性は好きだよねぇ。仄かさには、エロティシズムがある。
最近はこう云うタイプの女性は激減してるんだろなあ…。今時のエロは開放的で隠微さに欠けるよね。古い日本旅館と着物なんて云う設定が廃れかけている。
唯一生き残っているのは、熟女モノの世界だけかもしれない。あっ、ちなみに特に自分は熟女好きではないです。

それで思い出したんだけど、昔そこそこヒットした歌謡曲に『沈丁花』と云うのがあったなあ…。確か石川優子が歌ってたんだよね。
子供心にも、エロい歌だなあと思った記憶がある。
歌詞を探してみよっと。

 
冷たい部屋に
小さな沈丁花が
似合うように
あなたは冷え切ったこの僕に
言い足りないほどの優しさで
暖めてくれました
許してほしい
心の貧しいこの僕を

開いちゃいけない日記帳
枯れちゃいけない沈丁花
あゝせめて
せめて春がくるまで
あゝせめて
せめて春がくるまで

冷たい部屋で
化石になろうとしてる
日記帳
あなたを思うたび 開いたよ
沈丁花 密かに
この冬も咲きました
淋しくなると
よけいにかおるよ 沈丁花

開いちゃいけない日記帳
枯れちゃいけない沈丁花
あゝせめて
せめて春がくるまで
あゝせめて
せめて春がくるまで

 
何かエロいよなあ。
でもサビのところの「開いちゃいけない…」の歌詞のところが、記憶と違う。
「開いちゃいけない沈丁花」だとばかり思っていたのだが、「開いちゃいけない日記帳」だったんだね。
人間の記憶なんてものは、かくもエエ加減なんである。
頭の中では「開いちゃいけない沈丁花=開いちゃいけない股間」だった。マセ餓鬼の妄想たるや驚くばかりだ。
二番の歌詞になると、妄想はさらに膨らむ。
石川優子の美しさが、それに拍車をかける。

 
(出展『femme-single.blog.sp』)

 
可愛い。いや、綺麗だ。(о´∀`о)好みだなあ…。
と、ここで、曲そのものを聴いてみたくなった。

「あなたをあなたを思うたび 開いたよ」
ってΣ( ̄□ ̄;)…、もしや、それは御自分で慰められたってことですか(◎-◎;)❓

「沈丁花 密かに」
密かにって、ネッ、ネッ、それって、いけないことをしてるって事ですよね(; ゜Д゜)❓

「淋しくなると よけいにかおるよ 沈丁花」
淋しくなると、何が余計に香るのだ❓それって、大人の世界の£♂◎@♀で、❌❌❌❌チョメチョメなんじゃないのか( ☆∀☆)❓もう妄想ビル大屹立である。
そして「開いちゃいけない…」が来て、\(^o^)/パッカ━━━ン。頭の中は、しとどに濡れたズブズブ湿原地帯になるΣ(×_×;)。
やめてけれ、どぅびどぅばあー🎵

すっかり忘れてたけど、曲を聴いて思い出したよ。
そして、そして、とどめの一発がたたみかけて来るのだ。
「あゝせめて せめて 春がくるまで あゝせめて せめて春がくるまで」の「せめて」が、本来の意味とは違う「攻めて、攻めて」、もしくは「責めて、責めて」に聞こえてくるのだ。
おらおら、でや❓でや❓、ええんか❓、ええんか❓に変換されるのだ。機関車やえもん、大暴走。ここで妄想は沸点に達し、💥暴発❗する。
『攻めダルマ、ぱぴょ━━━━━ん(≧∀≦)❗』

阿呆である。どうしようもないアホだ( ̄▽ ̄;)…。

 

 
でも、ガキんちょの頃って、みんなこんなもんだろ❓

 
                  おしまい

 
追伸
最初は格調ある文章を書こうと思ったのだが、大脱線である。アホにつける薬は無いのだ。

信頼は取り戻しようもないが、一応ジンジロゲ、もといジンチョウゲのことを真面目に解説しておきます。

沈丁花は、ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木。別名に輪丁花がある。
名前の由来は、香木の沈香のような良い匂いがあり、丁子(ちょうじ、クローブ)のような花をつける木という意味でつけられた。
学名は、Daphne odora。
「Daphne」はギリシア神話の女神ダフネにちなむ。
「odora」は芳香があることを意味するそうだ。
花言葉は「栄光」「不死」「不滅」「歓楽」「永遠」。相変わらず、花言葉には異なる意味がいくつもあって、何なんだ?と思う。こんなの必要あんのかね?
原産地はヒマラヤ東部から中国南部。中国では瑞香と呼ばれる。日本には古くからあり、室町時代の頃には既に栽培されていたとされる。有毒の赤く丸い果実をつけるが、日本では滅多にお目にかけないようだ。これは雌雄異株だからで、日本にある木は雄株が多く、雌株は殆んど見られないから。ゆえに挿し木で増やすみたいだ。花の煎じ汁は、歯痛・口内炎などの民間薬として使われている。
 

汝、北寄貝の(@_@;)逆襲に備えよ

 
『我、ツブ貝にΣ( ̄皿 ̄;;激怒す』の続編である。

あの激闘から3日後、同じスーパー玉出で北寄貝(ほっきがい)が3個 358円で売っていた。下処理されてない、丸のまんまで。
しかも、どうやら生きていらっしゃる。

 
(出展『旬の食材百科』)

 
正直、この値段はバカ安だと思う。でも、数日前に生きているツブ貝に翻弄されたから、ちょっと買うのを迷った。
たかが貝にあそこまでバカにされ、捌(さば)くのに大変な労苦を強いられた記憶が、まだありありと頭の中に残っているのである。
だが、この値段で新鮮な北寄貝が口に入る事など滅多とない。寿司屋なら高級ネタの範疇に入る。それにツブ貝は巻き貝だが、ホッキ貝は所詮はアサリやハマグリと同じ二枚貝だ。あれほどの辛酸を舐めさせられる事はないだろう。ここはイクっきゃない(=`ェ´=)❗

お家に帰って、気づく。買ったはいいが、考えてみれば北寄貝なんぞサバいた事がない。
( ̄▽ ̄;)ゞあちゃー、コレはツブ貝の時と同じパターンじゃないか。学習能力がニワトリ並みだな(笑)

取り敢えずここは、先ずは北寄貝について知ろう。
相手を理解せずして、攻略はできない。

ホッキ貝とは北海道での呼び名で、正式名はウバガイという。漢字だと姥貝と書く。老婆の貝ってワケだ。
日本海北部と茨城県以北の太平洋、北海道からシベリア沿岸まで分布し、冷水域の外洋に面した浅い海の砂底に生息する。
ウバガイと云う名は、もとは福島から銚子当たりまでの呼び名なんだそうだ。貝殻が薄汚れて見え、姥(老婆)を思わせる為だからみたい。
ウバガイなんて云うクソバハアを冠した名前では、馴染みのない場所では見向きもされないよね。売れるワケがない。だから北海道での呼び名の北寄貝が、積極的に使われるようになったのだろう。

分類上は、二枚貝綱異歯亜綱バカガイ上科バカガイ科の1種だとされる。
へぇー、バカガイに近い種類なんだね。バカガイと云えば、舌をだらりと出した姿がバカみたいに見えることから名付られた名前だ。一般的には「青柳(あおやぎ)」と云う名で関東を中心に流通している。
ようするに、ホッキ貝は謂わばバカガイのデッカイ奴ってワケだな。ちょっと強引だが、そうゆうことにしておこう。
現在、国内での漁獲量資源は減っており、消費量の大半は輸入に依っているようだ。最近は、カナダ、ペルー産のナガウバガイという同属の貝が冷凍品で流通しているそうだ。スーパーで、ホッキ貝のサラダとして売られているモノの大半は、おそらくコヤツだろう。

ホッキ貝は1年を通して食べることができ、旬は不明だとするサイトも多かった。しかし、旬はちゃんとあって、1月~3月なんだそうな。産卵前の冬~初春の寒い時期のものが肉厚で味が良いとされてるみたい。
って事は、3月初めの今のこの時期が、旬の真っ只中じゃないかo(^o^)o

さあ、気持ちも整ったことだし、ジェノサイド、申しワケないが心を鬼にして殺戮させてもらう(-_-)
ネットで見たところ、サバき方は割かし簡単そうだ。
バカみたいに口を開けてるから、そこに貝開けやステーキナイフなどを差し入れ、貝柱を切ればいいだけみたい。

 
(出展『旬の食材百科』)

 
自前の写真が無いので、画像をお借りした。
今思えば戦々恐々、貝に挑む気持ちが強過ぎて写真を撮り忘れてたよ。
それにしてもデカイっしょ? そこそこ重いしね。

上の画像では横向きにナイフを入れているが、オイラは貝を縦向きにして立てた。だらしなく口を開けてるところにナイフを突っ込む。
(о´∀`о)楽勝やんけーと思った、その瞬間である。結構な勢いで貝の口が閉じてゆく。
え━━ Σ( ̄ロ ̄lll) ━━っ❗❗と思っている間に右手人指し指と親指が完全に挟まれた。しかも思った以上の強い力で締め付けてくる。
!Σ(××;)!痛ててててててて……❗
予想外のババアの逆襲に、おいちゃん、(@
@;)とっても焦ったね。万力で指が潰されるような恐怖を感じた。
昔、ガソリンスタンドでバイトしてる時に電動ジャッキに指を挟まれた時の記憶が甦る。大事な指がグチャグチャに潰れれば、マジで大変な事になる。オッパイだって揉めなくなるぅーΣ(T▽T;)❗❗それは困る。絶対にヤダ❗❗ (#`皿´)ノぬおりゃあーっ❗、火事場の馬鹿力で左手一本だけでジャッキを押し上げたのだった。危うく指が千切れるとこじゃったよ。
その時の記憶がフルパワーを呼び覚ました。
何さらしとるんじゃ、ワレー(#`皿´)❗
ブッ殺す(=`ェ´=)❗、ブッ殺す(=`ェ´=)❗❗、ブッ殺ーす(=`ェ´=)❗❗❗
心に憤怒の激流が走る。(*`Д´)ノ!!!たりゃあ~、左手で貝の口を持ち、一挙にこじ開けにかかる。おどれ、八つ裂きにしちゃる。めりめりめりー。
やめてくだされ、やめてくだされ、お代官さまー。
Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケケケ…、諦めるんだな。泣こうが喚こうが、この納屋には誰も来ぬわ。
(#`皿´)ンガガガガガガ……、キコキコキコキコ。
\(T△T)/あれぇ~~~~~~~~。
パッカ━━━\(^o^)/━━━━ ン❗
無理矢理開いて、片方をネジ切る。

(-。-;)ハー、ハー、Σ(´□`;)ゼェー、ゼェー。
勝った…。アドレナリンの余韻の中で貝柱を切り離す。
中身はグショグショのヌルヌル。
ここから先は不要な部分を取り除いてゆくのだが、グロいので割愛。どうしても見たいと云う変態さんは、ネットで探してくれ。動画はいっぱいあるぜよ。

各パーツに切り分ける。そこに粗塩を振って、手でゴシゴシやってヌメりをシッカリと取る。塩攻め地獄である。悪魔の如き所業じゃよ。
舌先みたいな所は、上から爼(まないた)にビッタン、ビッタン叩きつける。ピシャッと叩きつけると、貝が『あうっ!』ってな感じで身悶えする。それを見て、ニヤニヤしてしまう。完全にSM変態男だ。

残酷貝物語は猶も続く。それに包丁で細かい切れ目を入れるのだ。その後は切り刻むワケだから、見方を変えれば、やってる事は倒錯変質者の猟奇的凶悪殺人鬼だ。酷いよね。

貝殻に大葉を敷いて、その上に盛り付ける。

 

 
北寄貝といえば、先っぽが朱色なのが特徴だが、生の状態だと汚ない茶色なのだ。

先ずは塩で食べる。
歯触りが良い。歯を押し返してくる弾力と歯切れの良さが心地好い。そして、貝特有の香りが鼻に抜ける。
噛んでいると、奥から貝の甘みと旨みが立ち昇ってくる。

次に醤油で食してみる。
コチラは醤油の旨みが加わる。勿論、旨い。
薬味は色々試したが、山葵とか生姜は今イチ。基本は要らないんじゃないかと思う。強いて言うならば、辛味大根のおろしや貝割れ大根とかが合うんじゃないかな。

貝の鮮度にもよるが、良ければ塩、少し落ちるなら醤油で食すのがよろしいかと思う。

残りの2個には火を入れた。
酒入りの熱湯にブチ込み、火を切って放置。余熱で
火を通す。

1個は、そのまま口に放り込んで食った。
口いっぱいに貝のジュースが溢れ出てきて旨い。
でも、少しジャリっときた。砂が少し残っていたようだ。あとで知ったのだが、ホッキ貝は砂抜きしても、完全には砂を取り除けないようだ。

と云うワケで、3個目は切り分けて、砂がありそうな部分を取り除いて盛り付けた。

 

 
火が入っているので、色が鮮やかになっている。
これも先ずは塩で、次は醤油で戴く。
(・ω・)ふむふむ。
生よりも甘みが強く感じられ、肝のほろ苦さとコクが旨い。但し、食感がゴムみたくなるので、噛み切りにくい。もっと小さく切るべきだったかもしれない。

生と茹で、両方とも旨いと思う。甲乙つけ難いね。
歯ざわりと香りならば、生に軍配を挙げたい。甘みと調理のし易さならば、茹でに票を投じるってとこだね。個人的には生を塩で食うのが一番好きだね。
皆しゃあーん、北寄貝を捌く時は、くれぐれもお気をつけあそばせ。汝、北寄貝の(@_@;)逆襲に備えよ。ナメとったら、逆襲に遇いまっせ。

 
                  おしまい

 
追伸
茹でた残り汁は捨てずに活用しましょうネ。
今回は塩と薄口醤油、昆布だしで調整して、余りものの卵白を入れた。

 

 

ハマグリには負けるが、まあまあ旨かった。

 

台湾の蝶29『宮島さんはミステリアス』

  
  第29話『宮島三筋』

又しても、Neptis(ミスジチョウ属)の蝶である。
三連発なんで自分でも少々食傷気味だが、前回、前々回と連なる部分もあるので取り上げることにした。
と云うワケで、第3弾はミヤジマミスジ。

 
【Neptis reducta ミヤジマミスジ♂】

(2017.6.20 南投県仁愛郷)

 
白紋が全体的に横長になり、下翅の白帯が他の近縁種と比べて太くなるのが特徴だ。

裏面は、こんなの。
 

 
前回と前々回に取り上げたアサクラミスジやエサキミスジの裏側とはかなり異なる。だが、このタイプの裏側こそが Neptis(ミスジチョウ属)の典型であり、主流の斑紋パターンである。

♀は採ってるかもしれないけど、ワカンナイ。展翅されていないミスジチョウの仲間が、まだまだ冷凍庫で眠ってるんである。
探してきて展翅するのは億劫なので、ここは画像を他からお借りしよう。

 
【ミヤジマミスジ♀】

 
♀は♂に比べてやや大きくなり、羽に丸みを帯びる。

 
(裏面)
(出展 二点とも『アジア産蝶類生活史図鑑』)

 
レア度はエサキミスジ、アサクラミスジには敵わないが、滅多に会えない蝶の一つではあるだろう。
とはいえ、ミヤジマミスジのみが台湾特産種で、エサキ、アサクラよりも分布域が狭い。さすれば世界的見地からすれば、その珍稀度に遜色はなかろう。いや、下手すりゃコッチの方が珍しい可能性だってある。

そんだけ珍しいのにも拘わらず、実を言うとミヤジマミスジを採った記憶が殆んど無い。
度々述べているが、発作的に台湾ゆきを決め、その三日後には機上の人となっていたのである。だから、有名な数種を除いてどんな種類がいるのか殆んど知らなかったのだ。当然、何が珍しいのかも今イチわかんなかった。
もっとも、たとえ下調べしていたとしても、ワケわかんなかったと思うけどさ。何せ台湾には、似たようなのが沢山いるのである。

 
(出展『原色台湾蝶類大図鑑』以下二点も同じ)

  

 

 
(;・ω・)ねっ、ワケワカンナイっしょ❓
こんなもん、飛んでたら最初は全部おんなじに見えるわい(-“”-;)❗

図版1は、コミスジなどの小型種群である。
左列が♂の表、中央列がその裏面。右列が♀の表裏となる。
図版2つめはミスジチョウなどの中大型種群で、全て♂。左列が表、右列がその裏面である。
図版3の左下の黄色いの3つはキンミスジで、これだけは厳密にいうとNeptisではなく、Pantoporia(キンミスジ属)だ。但し、両者は同じNeptini族に含まれるから、かなり近縁の間柄ではある。

数えたら、台湾には何と14種類もの Neptis属の蝶がいる。それに比して、日本にはたった6種類しかいない。しかも台湾の面積は九州くらいしか無いのだ。その多種多様さが理解して戴けるだろう。
つけ加えると、似たようなのはこればかりではない。
他にもいるんである。

 

 
(出展 二点とも『原色台湾蝶類大図鑑』)

 
コイツらは、Limenitis イチモンジチョウのグループである。Neptisとは縁戚関係にあり、両者ともイチモンジチョウ亜科(Limenitinae)に含まれる。
そして、このグループとミスジチョウのグループが、渓谷とか林縁など大体同じような環境で見られる。中でも吸水に集まる場所では、両グループの何種類かが入り乱れて飛んでいて、マジで何が何だかワカンねぇ(@_@;)

前置きがあまりにも長くなり過ぎたが、ようは台湾採集1年生の、しかも勉強不足のワタクシにですな、コレら似たような、しかも飛んでいるモノたちを正確に識別するだなんて、どだい無理な話なんである。
明らかに見た事がないと解るアサクラミスジやエサキミスジならまだしも、ミヤジマミスジなんて日本のコミスジとそう変わらんのである。ゆえに、何となぁ~く違うなと感じたものは一応採ってみると云う姿勢で臨んでいた。

 
【ミヤジマミスジ】
(出展『DearLep 圖錄檢索』)

 
野外写真をお借りしたが、やっぱ日本にもいるコミスジと見た目は殆んど同じだ。こんなのが強く印象に残るワケがない。
だから「実を言うと、ミヤジマミスジを採った記憶が殆んど無い」と言ったワケなんだすな。

でも、帰国後に図鑑で調べてもワケワカランかった。
特にコミスジ系が、どれもメチャンコ似たような奴ばっかなのだ(図版1)。正直、おでアホだから、図鑑と実物を見比べてもよくワカンナイ。それぞれの特徴とされる識別点が曖昧というか、例外も多々あるので、幾つかの識別点を鑑みて総合的に判断するしかないのである。
図版とニラメッコしてると、脳ミソが爛れてきそうになる。♂はまだしも、♀ともなれば何がなんだかマジでワケワカメじゃよ。裏面まで含めて検討していると、脳の回路がショートしてフリーズしてしまう。脳がそれ以上考えることを拒否するのだ。
勿論、この無間地獄のループにはミヤジマミスジも含まれている。♂は比較的まだ判別しやすいが、♀ともなると、お手上げだ。
一応、「原色台湾蝶類大図鑑」の識別点のくだりを抜粋して載せておく。それを読んで、アンタらも脳ミソぐしゃぐしゃになりなはれ、Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケケケ…。

 
「翅表における前翅中央白斑列、後翅中央白帯の発達は他の4種に較べて最も強く、前翅第2、3室及び第5、6室の白斑が大きく横長であること、前翅中室白条はその先端部が外縁に向かって伸長し、その先端部が第3及び第5室白斑の内側縁を結ぶ線に達することによって一見近似の他種より識別できる場合が多い。裏面の地色はスズキミスジよりは濃色、やや赤味を帯びることが多い。後翅裏面において中央白帯は前翅より後端に亘りその幅は殆んど等幅、中央白帯の幅は外側白帯のそれよりかなり幅広く、その2倍近くに達する。亜外縁白条は外側白帯と翅の外縁の中央より心持ち外縁寄りを走り、外縁白条の出現は弱く全く消失する場合が多い。前翅裏面翅端部のB斑の強さはA斑と殆んど同様、A2斑の大きさはBの各斑と殆んど等大。」

 
(-_-#)何かのナゾナゾかよ❓
こんな文章読んだら、一般人は意味わかんなくて発狂するぞ。

識別点を大雑把に纏めてみよう。

①白帯が太く、斑紋が大きい。

 
(出展『アジア産蝶類生活史図鑑』)

 
斑紋は横長になる。
比較のために、コミスジの♂らしきものを貼り付けておこう。

 

 
上翅の紋は大きいが、横長にはならない事が解るかと思う。

 

 
これはタイワンミスジの♂かな。
紋が小さくて、帯も細い。

  
②上翅の上側にある筆みたいな紋の先っぽが長め。

 

 
筆先が右上の白い紋の下まで伸びている。
また筆がスズキミスジ、リュウキュウミスジのように太くはならないというが、これは決定的な判別点ではないと思う。個体により結構太さに幅があるようだから、注意が必要だろう。

一応、リュウキュウミスジの場合はこんなんです。

 

 
筆先が太くて短いのが、よくわかる。
但し、所詮は解りやすい例を挙げているに過ぎない。
スズキミスジとかコミスジは、もっと微妙な形だ。

 
③触角の先が黒い。

 

 
コミスジや他の多くの種は、先の部分が白い(死んだら黄色くなる)。
スズキミスジも黒いみたいだけど、裏側は白くなるという。だが、よくワカンないところがある。スズキミスジとされる色んな画像を見たが、結構微妙なのだ。もしかしたら、それら画像の種の同定がそもそも間違っているケースもあるやもしれぬ。そういうのが、更なる混乱を助長するんだろね。

触角が黒いし、スズキミスジは多分これかなあ…。

 

 
一応、先が黄色いのも挙げておきます。

 

 
おそらくコミスジと思われるモノの触角。
少し解りにくいかもしれないが、先っぽが黄色い。

  
④裏面の地色が濃く、下翅の外縁の白条が消失する

 

 
地色が濃く、赤みを帯びる。
とはいっても、こんなの熟練者でもなければ、並べてみなきゃ分からないレベルだ。野外で判別するのは至難の技だろう。
また、他の近縁種では外縁の一番端に白条があるのだが、ミヤジマミスジはそれが消失する。
解り易いように、コミスジかと思われる個体の下翅裏面の画像も添付しておきます。

 

 
一部消失しているが、外側にもう1本の線があるのが御理解戴けるかと思う。

こんなもんで許してくれ。
もう、(;つД`)ウンザリだ。先へ進ませてくれ。

ガビ━━ Σ( ̄ロ ̄lll) ━━━━━ ン❗❗
しかし、ここで重大な事に気づく。
何と、冒頭に添付した展翅画像が、よくよく見るとミヤジマミスジではなく、コミスジではないか❗❗
マジ、ワケわかんねぇっすよ(ToT)

♂は比較的まだ判別しやすいなんて言っちゃって、コレだもんなあ…。恥ずかしい限りだよ。
(# ̄З ̄)ったくよー。ブツブツ言いながら、台湾産の蝶が入ったタッパーをひっくり返し、チマチマと確認しながら宮島くんを探す。もし見つからなければ、この文章そのものが御蔵入りする事になる。そうなれば、最悪の展開だわさ(ノ_・,) アタイの今までの努力はどうなるのさ。全て水の泡どすえ。

で、結構追い込まれつつも、らしきモノを何とか見つけて、どうにか軟化展翅した。
それを写真に撮って、再び貼り付けなおした。だから、皆さんが見た冒頭の写真はミヤジマミスジです。
マジ、疲れる。自分の同定力の無さにもガックリだ。
因みに、最初に貼り付けられていた画像はこんなんですわ。

 
(南投県仁愛郷 alt.400m)

 
下翅の白帯が、他と比べて明らかに太いから、ミヤジマミスジだと思ったのだ。
しかし、識別点について書き終わったところで触角の先が真っ黒でない事にハタと気づいた。そこで、各部の判別点を仔細に点検しなおしてみると、どう考えてもコミスジだと云う結論に達した。

因みに、普通のコミスジはこんなんです↙

 
(2016.7 南投県仁愛郷 alt.500m)

 
どうやら、コミスジには白帯が太くなるタイプが珠にいるようだ。
危うく大恥を掻くところじゃったわい。

 
【和名】
本シリーズで、あえて和名の項を設けた事は無いかと思う。なのにわざわざ設けたのには理由がある。
考えてみれば、この台湾のミスジチョウグループには矢鱈と人名らしき名前がついている。改めて、何でやろ?と思ったのだ。

ミヤジマミスジは元よりアサクラミスジ、エサキミスジ、イケダミスジ、スズキミスジがいて、イチモンジチョウグループにまで範囲を広げると、さらにヒラヤマミスジ、シラキミスジ、ニトベミスジまでいる。たぶん違うとは思うけど、ナカグロミスジだって中黒さんが由来の可能性がある。
何で、そんなに多いんだ❓
コレはたぶん誰かに献名されたものか、発見者の名前がつけられたのだろう。ここまでは容易に想像できる。
問題は、かようなまでに何故そこまで過剰に人名が採用されたかだ。
思うに、あまりにも似たような種類が多すぎて、見た目の特徴で和名をつけるのには限界があり、また混乱を避けるためではないかと推察する。
さすれば、先人の配慮に感心せざるおえない。
ヒロオビミスジとか、ホソスジミスジとかつけてゆくのには限界がある。揚げ句にウラアカミスジとかなんか付けられたら最悪だ。大概のモノは、裏は赤っぽいといえば赤いのだ。つまり、無理に特徴を表す名前をつけようとすると、混乱を生じさせるだけだと思ったのではないだろうか?

折角だから、それぞれの和名の語源なり、由来なりを書き止めておこう。
ミスジチョウ属とイチモンジチョウ属がゴッチャに混じるが、由来が分かるものから順に書いていくので許されたし。

 
「アサクラミスジ」
台湾で標本商を営んでいた朝倉喜代松氏に起因する。
他にもアサクラコムラサキ、アサクラアゲハなど氏の名前が冠された蝶が幾つかある。これは、氏が新種を研究者に提供した際につけられたものだろう。

 
「エサキミスジ」
著名な昆虫学者 江崎悌三博士が由来。御本人が採集された標本が記載(ホロタイプ)にも使われた(記載は野村健一博士かと思われる)。
因みに、エサキキチョウやエサキオサムシなど「エサキ」とついた昆虫名は数多くある。人徳ですな。

 
「イケダミスジ」
本種は池田成実氏が台湾北部の拉拉山(ララサン)で採集した1♀に基づいて、白水 隆博士が新種として記載したものである。
たぶん、その功績を讃えてのものだろう。

 
「シラキミスジ」
松村松年博士が、その命名に用いたタイプ標本は昆虫学者の素木得一博士が埔里で得た1♂だったという。たぶん、それ由来だろう。
シラキは白木さんかと思いきや、素木さんだったんだ。素木をシラキとは中々読めないものだよね。
そういえば、この人がフトオアゲハを新種記載したんじゃなかったっけ…。
調べてみると、やはりそうで、応用昆虫学のかなり偉い先生だったようだ。農作物害虫の防除などで先駆的な研究をなし、日本だけでなく台湾でも活躍されたみたい。台湾総督府農事試験場昆虫部長、台北帝大教授、名誉教授を歴任し、植民地統治下の台湾の農作物害虫を調査・研究を行ない、多大な功績を挙げたそうだ。

 
「ヒラヤマミスジ」
たぶん、昆虫学者の平山修次郎氏の名前を冠しているのではないかと推察する。
氏は昭和初期に昆虫図鑑『原色千種昆蟲図譜』を刊行し、当時の昆虫少年に多大なる影響を与えた。また平山昆虫博物館を開設し、昆虫採集ブームを牽引したと言われている。漫画家 手塚治虫は少年時代に同級生が学校に持ってきた本書を借り、食い入るように読んだという。そして、その中のオサムシをモチーフに、本名の治(おさむ)に虫(むし)の一字を加えてペンネームとしたのは有名な話である。

 
「ニトベミスジ」
由来は、おそらく新渡戸稲雄かな?
とはいえ、原記載はFruhstorfer(1912)だし、その記載に用いられたタイプ標本の採集者も日本人ではなく、Sauterとある。ちょっと怪しくなってきたが、まあよろし。それはおいといて、新渡戸路線で突き進もう。
新渡戸稲雄は日本の昆虫学者。リンゴの害虫研究について多くの研究成果を残した。教育者・思想家としても知られ、国際連盟初代事務次長にもなった。あの五千札にもなった新渡戸稲造は従兄にあたる。
東北帝国大学農科大学(現・北海道大学)にいた松村松年教授の元に多くの標本を送り、研究を依頼した。その結果、ニトベギングチバチなど多くの学名や和名に「ニトベ」がつけられたようだ。これらの功績から、青森県で最初に科学的な昆虫研究をした学者として名を残すこととなったという。
松村松年博士が出てきた時点で、この新渡戸稲雄氏が和名に関係している可能性は濃厚だと思った。
それに台湾とも所縁(ゆかり)がある人物だ。
従兄の稲造が台湾総督府民政部殖産局長心得の職に就いていた事により、1906年に台湾総督府農業試験場に勤務。台湾においても害虫研究で成果を上げたが、帰国直後にアメーバ赤痢に罹り、1915年に32歳で死去した。
稲雄がニトベミスジの発見者という記述は見つからないから、稲雄は直接ニトベミスジとは関係ないのかもしれない。でも、松村さんが若くして逝去した氏を思って名前をつけたと云う事は有り得ると思う。

 
「スズキミスジ」
スズキが鈴木姓を指していることは間違いないだろう。しかし、台湾と関係のある鈴木という名の昆虫学者など聞いたことがないし、『原色台湾蝶類大図鑑』のスズキミスジの項にも、その命名の由来を示唆する記述がない。困った事に、それ以上は手掛かり見つからなかった。
しかし、シラキミスジの項でフトオアゲハが出てきた事から、ヒントが見つかった。フトオアゲハの新種記載は素木博士と楚南仁博氏だが、発見者は別にいて、鈴木利一という人だとわかった。台湾宜蘭県の農業学校で教師をしていた人みたいで、1932年 台湾東部の宜蘭県羅東鎮烏帽子の川辺で発見したという。
とはいえ、そこから先へは進めずじまい。結局スズキミスジと鈴木利一氏との関連は見い出だせなかった。
しかし、この鈴木さんしか該当するような人物は見つからないから、矢張この人がスズキミスジの由来なんじゃないかなあ?…。
もしかしたら、フトオアゲハにスズキアゲハという和名がつけてあげられなかったから、お詫びに別な蝶に名前をつけるんで許してケロとかって無いのかなあ?(笑)
だとしたら、交換条件としては酷いよね。一方は台湾を代表する珍稀なる美蝶、もう一方は囚人服柄の、しかも似たような兄弟だらけの中の一は匹だ。あまりにも両者には落差があるではないか。オイラだったら、怒っちゃうね。
或いは松村さんなり、白水さんなりが、このイチモンジチョウ亜科の蝶たちの名前に、台湾の蝶に所縁(ゆかり)のある人たちの名前をつけたらオモロイやんけーと思って片っ端から付けたとかないのかね❓

 
「ミヤジマミスジ」
そして最後はミヤジマミスジだ。コレが一番謎である。
調べまくったけど、由来として考えられうるのは、宮島幹之助という人くらいしかいない。
宮島幹之助は、明治〜昭和期の寄生虫学者で、後に衆院議員(民政党)にもなったようだ。
彼は日本の近代医学の父とも呼ばれる、あの北里柴三郎の弟子の一人なんだそうな。1903年 内務省所管で北里柴三郎が所長をつとめていた国立伝染病研究所に入所。痘苗製造所技師となり、ツツガムシ、マラリア、日本住血吸虫、ワイル病の研究に従事したという。
その後、マレー半島のマラリア調査、ブラジル移民の衛生状態調査、台湾地方病および伝染病調査委員の嘱託など、たびたび海外に派遣された。

こうして経歴を見ると、台湾とも所縁は有りそうだ。
しかし、寄生虫といっても昆虫ではないから、蝶とは繋がらない。困っただすよ。

更に調べてゆくと、ようやく蝶とリンクした。
どうやら『日本蝶類図説』(1904年発行)という日本人の手で最初に作られた蝶譜(図鑑)の著者でもあるみたいだ。
日本の蝶史を紐解くと、Pryerと Leechの集成によって日本の蝶研究の土台が出来上がり、宮島幹之助がその大要を編纂して紹介したことによって、その知識が広く普及したとされる。
へぇー、そうなんだ。勉強になるねぇー。

でもなあ…、台湾の蝶と繋がるような情報が出てこないんだよなあ。それどころか、宮島幹之助が蝶の採集をしていただとか、蝶の愛好家であったとかと云う記述が見当たらないのだ。
そもそも、寄生虫学者の宮島幹之助と「日本蝶類図説」の著者である宮島幹之助は同一人物なのかな❓(註1)
同じ紙面に「寄生虫学者であり、蝶愛好家でもあった…」などとはどこにも書いていないから、両者がどうにも繋がらないのである。
再び壁にブチ当たって、前へ進めない。
ここでも、結局のところ謎のままで終わってしまうじゃないか、宮島くん。

 
【学名】Neptis reducta (Fruhstorfer,1908)

属名の Neptis はラテン語で「孫娘、姪」の意。
小種名 reducta はラテン語由来だと思われるが、どうも今一つピンとこない。なぜなら、どうやら「減退・減少・簡略化」とか云う意味らしいのだ。「削る・切り下げる・ちんけな」なんて云う意味合いもある。だとしたら、ちょっと酷いではないか。
まあ、それは置いておくとしても、命名の意図が解らない。この種は下翅の白帯が減退どころか広くなるし、紋だって他のものと比べて発達している。それが、この蝶の最大の特徴なのである。なのに減退だとは、これ如何に❓である。謎すぎて、(;・∀・)キョトンとなるよ。
考えても、まるで謎が解けないので、話を先に進める。

台湾特産種なので、亜種は無い。
でも「原色台湾蝶類大図鑑」の解説を読んで、又しても脳ミソが固まる。

「種 nandina は西はインドから東はフィリピン、ボルネオ、ジャワ、小スンダ列島にかけて記録されているが、その同定には疑義が残っており、その分布についても再検討が必要と思われる。」

(・。・;はあ❓
何で、この期に及んでインドだのフィリピンだのが出てくるのだ❓コレだと亜種とかもいそうな口振りではないか。またもや新たなる謎の勃発である。
(# ̄З ̄)なあ~んじゃそりゃ❗❓
今回はサクサク進んで、ソッコーで書き終えれると思ったのにー。
(=`ェ´=)ったくもう…。

でも、一呼吸おいてピンときた。もしやと思い、図鑑の学名を確認してみる。
❗Σ( ̄□ ̄;)ゲッ、学名が全然違う❗❗

Neptis nandina formosana(Shirôzu, 1960)となっているではないか。
やっぱ、そゆことかあ…(´д`|||)

気を取り直して調べてみたら、どうやらこれは現在、シノニム(同物異名)となっているようだ。つまり、途中で誰かが別種だと言い出したって事だ。それが認められたってこってすな。どこで、どないなってそうなったのかは残念ながらわからない。謎です。

一応、平嶋義宏氏の『蝶の学名-その語源と解説-』で、学名を確認してみる。
でもコレが何と、学名が昔のまんまの nandina となっているではないか。補足しておくと、ネタ元は旧版の方ではなく、比較的最近に刊行された新版(改訂版)の方です。
これはおそらく氏が学名が変更になっていることに気づかなかったのであろう。そうしておこう。

せっかくだから、nandina の語源も載せておきます。
nandina(ナンディーナ)は、シヴァ神の称。梵語(サンスクリット語)由来。シヴァ神とはインドの神様だね。ヒンドゥー教の最高神の一人で、破壊と創造を司るとされている。仏教の伝来と共にシヴァも日本に入ってきて、それが変じて大黒さん(大黒天)になったと言われている。
コチラの学名の方が余程格調高い。改めて reducta は酷い学名だと思うわ。自分の見立てが間違ってなかったとしてだけど…。
亜種名 formosanaは「台湾の」と云う意味だね。
平嶋さんは他の亜種 Susruta(スシュルタ)にも言及されている。コチラも梵語由来である。
「〈よく聞いた〉が原意で、〈よくヴェーダを学んだ〉という形容詞。また高名なインド医学者の名前。インド医学アーユルヴェーダの聖典の一つとされるスシュルタ・サンヒターの著者(針貝,1989,1992)。この亜種名もMooreの命名。」

正直、ギリシア神話よりも梵語由来の方が、まだ身近に感じられる。やはり、そこは自分もアジア人の一人なんだからだろうね。

 
【台湾名】無邊環蛺蝶

無邊とは中国語で「無限」。環は「回る」。蛺蝶はタテハチョウのこと。環蛺蝶でミスジチョウを指す言葉になる。直訳すると、無限ループじゃん。今の心境にピッタリだ。謎だらけで、答えを見つけられずに延々回り続けてるってヤバイよね。永久運動し続ける変テコな装置に自分が組み込まれ、その部品の一部になっている図を想像した。(T▽T;)地獄じゃないか。

別名に以下のようなものがある。
寬紋三線蝶、寬環蛺蝶、寬紋環蛺蝶、回環蛺蝶、清義三線蝶、闊三線蝶がある。
寬紋三線蝶、寬環蛺蝶、寬紋環蛺蝶の「寛」は、広いと云う意味。ようするにこの蝶の特徴である広い帯(紋)を表しているワケだね。
闊三線蝶の「闊」も広いと云う意味だ。
回環蛺蝶の「回」は「帰る、返す、戻る」なんて意味がある。その飛び方を表しているのだろうか?意味は解るようで、今イチわからん。
清義三線蝶の「清義」は中国語で「清く正しく」が基本だけど、どうやら別な意味もあって、この場合は清らかな渓谷の事を指すようだ。謂わば、清らかな渓谷に棲む三本線の蝶だね。
「清く正しく義を貫く三本線の蝶」というのも、それはそれでエエけどね(笑)。

 
【英名】

「Great Yellow Sailer」というのを見つけた。
偉大なる黄色い帆船という意味だね。
ミスジチョウ属の英名は Glider だとばかり思っていたが、Sailerってのもあるんだね。Gliderは滑るように飛ぶものを意味するから、海の上を滑るように航行する帆船とは共通点がある。つまり、この属のチョウの飛び方を表しているワケだから違和感はない。しかし、Yellowというのが気になる。全然、黄色くないからだ。
自分で英名をつけるとしたらどうだろう?
一瞬、『Milkyway Glider(天の川を滑空する者)』と云うのが浮かんだが、盛り過ぎだろう。そこまで素晴らしい蝶ではない。
まあ『White Wideband Glider』辺りが妥当かな。

 
【生態】

開張 50~57㎜。
発生期は3月~11月上旬。年数回発生するとされる。
台湾北部~中部の低・中標高(400m~1600m)の常緑広葉樹林周辺に見られるが、発生地が局部的で個体数も多くないようだ。
とはいえ、ソックリな奴が多いので見逃されているケースは多いと思う。台湾を訪れる採集者も最初は小型のミスジチョウを採るだろうが、そのうち飽きて採らなくなるだろうし、飛んでいるものをミヤジマミスジと見抜ける人はそうはいないだろう。またミヤジマミスジ狙いだけで台湾を訪れる人もあまりいないかと思う。ミヤジマミスジだけを血眼になって探す人に遭遇したら、恐いなあ…。尊敬するけどさ。

成虫は地面に吸水に集まり、また動物の糞尿にも好んで集まる。岩場を好むらしいが、確認はしていない。

 
【幼虫の食餌植物】
Trema olientalis❓

『アジア産蝶類生活史図鑑』には、アサ科(旧ニレ科)のTrema olientalis(ウラジロエノキ)だと書かれている。
世界の蝶の幼生期を次々と解明してこられた五十嵐 邁さんと福田晴夫さんの巨匠コンビの図鑑だから、食樹はそのウラジロエノキなる木で何の疑いも持たなかった。
しかし、前回にも少し触れたが念のためネットで調べてみたら、驚いたことに何もヒットして来なかった。嫌な予感がした。その予感は的中して、最も信頼しているサイトである『DearLep 圖錄檢索』でも食樹の欄はこうなっていた。

寄主資訊
 中名   學名
(未填寫) (未填寫)

未填寫というのは、未解明という意味だろう。つまり、食樹は未知だと云うことである。
( ̄▽ ̄;)謎である。
台湾本国のサイトで何も出てこないということは、未知である可能性が高いではないか。それに『アジア産蝶類生活史図鑑』の刊行は1997年である。それから12年間も経っているのに、台湾の学者や研究者がそれに気づかないなんておかしい。そこには何らかの理由が隠されているに違いない。
とはいえ、図鑑には厳然たる証拠として幼生期の写真が在る。と云うことは、食餌植物の同定間違いなのか?

取り敢えず食餌植物から検証していこう。
ウラジロエノキをWikipediaで調べてみた。

「ウラジロエノキ Trema orientalis (L.)Blumeは、アサ科(ニレ科)の樹木。エノキにはさほど似ていない。成長が早く、アジアの熱帯域におけるパイオニア植物(註1)の一つ。
日本では屋久島、種子島以南の琉球列島に見られる。国外では台湾、中国南部、東南アジア、インド、マレーシア、オーストラリアにまで分布する。また、アフリカにおいてもセネガルやスーダンから南アフリカ共和国の旧ケープ州にかけての降雨量の多い2200メートルまでの場所で見られる。
エノキと同じくアサ科に属するが、属は異なる(ウラジロエノキ属)。同属のものは熱帯域を中心に20種以上があるが、日本にはもう一種、T.cannabina キリエノキ(コバフンギ)だけがある。」

 
(出展『沖縄植物図鑑』)

 
普通のエノキよりも葉が細長いね。

「材は柔らかくて器具や建材に使われる。成長が早くて10-20年で利用でき、下駄材としてはキリに次ぐ。樹皮からはタンニンが取れるほか、その繊維から紙が作られる。成長が早いことから護岸用に植栽されることもある。」

おいおい、ポピュラーで全然珍しくない木じゃないか。

 
(出展『welcome stewartia.net』)

 
これなんて、背景からすると明らかにマンションの空き地に生えとるやないけー。
だとしたら、ミヤジマミスジの食樹としては疑念を抱(いだ)かざるおえない。そんなにポピュラーな植物ならば、もっとミヤジマミスジが沢山いてもおかしくないではないか❓ なのに数が少ないのは解せない。
稀種と言われるチョウが少ないのには幾つかの理由があるが、最も有力なのは食樹の分布が局所的で珍しい植物だからだ。それに伴いチョウの数も少ないと考えられている。そのセオリーからすれば、幼虫がウラジロエノキ食いだとするならば、個体数が少ない理由が謎すぎる。

因みに近縁のスズキミスジもウラジロエノキを食樹として利用しているようだ。
スズキミスジの幼虫を飼育する際に、ミヤジマミスジの幼虫も一緒に見つかっても良さそうなもんだけどなあ…。けど、考えてみれば、スズキミスジを飼育した人がどれだけいるというのだ?絶対数はおそらくムチャムチャ少ないやろね。だいち代用植物は他にいくらでもあるから(註2)、ウラジロエノキで育てる人は更に少なかろう。そんな中で、稀なるミヤジマミスジの幼虫が見つかるなんて奇跡に等しい。

ここで、ふと思った。もしかしたら、ミヤジマミスジの幼生期の死亡率が以上に高かったりして…。
卵の孵化率が異常に低く、幼虫がすぐ病気になり、寄生率も超絶高いとかさ。
そんなもん、とうに絶滅しとるわい(*`Д´)ノ!!!
ツッコミが入りそうだ。それに、何でそうなるのかと問われれば、周りを納得させる理由が見つからないわな。
思うに、ウラジロエノキの他に本来利用している食樹があり、稀にウラジロエノキにも産卵されて、ちゃんと親まで育つものもいるのではないだろうか?

諦めずに手掛かりを探していると、ネットの『OTTOの蝶々ブログ』というサイトで、答えの一端を見つける事ができた。

「ミヤジマミスジは、食樹が判明しているそうですが、その楡(ニレ)科のケヤキの一種には、まだ正式な学名がなく、台湾名の植物名さえも付けられていないのだとか。このケヤキは台湾特産でごく限られた場所で生育が確認されているだけだそうですが、ミヤジマミスジが非常に珍しいのはその食樹の希少性のためだということです。」

ガイドを伴っての台湾採集記の中にある一節だ。
エノキではなくケヤキと書いているのが気になるところだが、日本人同士の会話ではないから、コレは単なる言葉の問題で、相互理解にズレが生じただけなのかもしれない。おそらくケヤキではなく、エノキの類だと推察するが、ケヤキの可能性も否定できない。何れにせよケヤキとエノキは類縁関係にある植物だ。たとえケヤキであれ、そうは驚かない。
ガイドは林春吉氏で、記事の中で羅錦吉氏の所にも訪ねておられるから、指摘はそのどちらか、もしくは両方の言だろう。お二方とも台湾の蝶の研究者としてはトップクラスだから、ケヤキにせよエノキにせよ、ニレ科の植物であると云う話の信憑性は高い。

謎が完全に解けたワケではないが、これで一安心だ。
落ち着いたところで、幼虫と蛹の画像を添付しておこう。

 
(終齢幼虫)
(出展『アジア産蝶類生活史図鑑』以下二点とも同じ)

 
紛うことなくミスジチョウ属系統の幼虫形態だが、お尻近くに朱色系の紋が入るモノは他にはいない。同じ種群のコミスジ、リュウキュウミスジ、スズキミスジ、タイワンミスジの幼虫とは見た目が明らかに違うので、間違いなくミヤジマミスジの幼虫だろう。

 
(幼虫正面図)

 
(≧∀≦)ハハハハハ…、まるで乞飯じいさんだよ。
基本的にはミスジチョウ属の幼虫の特徴である「なんちゃってバットマン」とか「なんちゃってキャットウーマン」、或いは「なんちゃってクリオネ」、もしくは「おじいちゃんになって落ちぶれて、風呂にも入らなくなった汚れピカチュウ」であるからして、この属の仲間であることに異論はないだろう。
最初は笑っていたが、見ようによっては可愛らしいかもしんない。でも、こういうのを可愛いとか言い出し始めたらヤバいよね。

 
(蛹)

 
何だか脱け殻みたいな蛹だにゃあ。
反射率が高い蛹なのかな? 実物は銀紙みたいにピカピカしているのかもしれない。
この色と形の蛹はコミスジ種群の特徴だから、このグループの仲間であることに疑いはなかろう。

ちょっと驚いたのは、図鑑のミヤジマミスジの解説が他種と比べて著しく短くて素っ気がないことだ。解説を抜粋してみよう。

「成虫は近縁の他のNeptis(ミスジチョウ属)と混生するので、識別ができず、詳しい生態は確認されていない。標高500m~1200mの地域における採集品に混じって発見されるが、同属他種に比べて個体数が少ない。幼虫は食餌植物の地上1m前後の位置の枝先に静止ものが発見された。いずれも中脈を食べ残して、これに静止していた。」

通常の解説文の3分の1にも満たない量だ。憶測や推察も加えられていない。
これは何を示唆しているのだろうか?
もしかしたら、言及するには飼育期間が短すぎて情報量があまりにも少なかったのかもしれない。或いは食樹の同定も含めて自信が無かったと云うか、他も含めて色々と半信半疑だったからなのかもしれない。
何でこんな短い文章になったのかを、解説の執筆者である五十嵐さんに訊いてみたいよね。
でも、残念なことに既に五十嵐さんは鬼籍に入っておられる。だから、これは永遠の謎だ。

謎が謎呼ぶ、宮島さん。
何だかさあ、見た目はそれほど綺麗な女の子でもないのにメッチャ振り回されたような気分だ。
いたなあ…、そういう娘(こ)。
ちょっとミステリアスな、謎多き女の子だった。
 
 
                 おしまい

 
追伸
いやはや、マジで今回は疲れました。
謎だらけだし、同定間違いでテンヤワンヤにはなるし、完成するのに物凄く時間がかかった。カラスアゲハ関係の回と匹敵するくらい苦しめられたかもしれない。
にも拘わらず、お題目が地味だし、日の目をみない文章になるんだろうなあ…。どうせ注目も評価もされないだろうしさ。何だかバカバカしいやなあ。

ミヤジマミスジには直接触れていないが、ミスジチョウ軍団の似かよいっぷりは、別ブログの『発作的台湾蝶紀行』にも書きました。

 
台湾の蝶6『豹柄女はフェイクなのさ』

 
オスアカミスジがメインの回だが、当時の混乱ぶりが少しは伝わるかと思う。

 
(註1)同一人物なのかあ?
同一人物のようです。宮島幹之助に関する文章には、寄生虫学者&蝶愛好家と云う記述が同じ紙面に無い云々と書いたが、ウィキペディアにあった。とはいえ解説欄には蝶に関する事は一切出てこないのだが、著者欄に「日本蝶類図説」があった。
幹之助は、本当に蝶好きだったのかなあ?

(註2)パイオニア植物
低地~山地の崩壊地や造成地にいち早く侵入する先駆的な植物のこと。日当たりのよい適潤なところを好む傾向がある。

(註3)スズキミスジ幼虫の代用食
この蝶の食樹はマメ科全般と旧ニレ科のエノキ属が中心だが、他の科の植物も利用しており、その嗜好は多岐にわたる。