『おまえ、誰や?』

 
そろそろ失速かね?、タテジマよ。
我が阪神タイガース、一昨日にはDeNAに負けて首位陥落。
ボケ、カス、死ね、アホー(*`Д´)ノ!!!

とうとう、いつもの展開になってきた。
どうせ交流戦でボコボコにされて順位を下位に落とし、シーズンが終わっちまうに決まっているのである。それが阪神タイガースという業(ごう)なのだ。まあ、今シーズンはいつもの年より楽しませてもらった方だよ。

阪神ファンは、長年酷いめにあわされてきているので、こないな風にファンはひねくれ根性になってしまうのである。もう、まるで別れるに別れられない腐れ縁の酷い女と一緒だ。タチが悪い。ホント、サイテーだ。でも、ファンをどうしてもやめられない。時々、それに無性に腹が立ってくる。クソ女め。○田○子。

一応、気にはなるので、交流戦初戦の千葉ロッテとの試合にチャンネルをあわせる。
パリーグ断トツ最下位の千葉ロッテが相手なのは、ちょい助かる。ロッテに負けるようでは、いよいよおしまいじゃよ。

試合は5回表に一挙6得点を入れて、逆転。
久々に打っとるやないけー。

だが、5回裏に秋山乱調。
10ー4だったスコアが、あっという間に10ー7に。
(|| ゜Д゜)おいおいである。

で、5回が終わった時点で花火タイム。
やっぱ、花火は好きだなあ(^o^)
ほら、行け~、ドンドンいきなはれ~。
(~▽~@)🎵🎵 どんとなった 花火だ キレイだなー

しかし、テレビカメラは花火そっちのけで、変なもんを執拗に映し始めた。

(出典『@niftyニュース』)

おまえ、誰や❓
変な着ぐるみの奴がグラウンドにうずくまっとる。
ブッさー(^o^;

アナウンサーのコメントによると、どうやら千葉ロッテマリーンズの新マスコットらしい。しかも、今日が初お披露目なんだとさ。
千葉ロッテ、連敗続きでヤケクソご乱心になったか?

んなもん映さんと、(# ̄З ̄)花火見せろや、NHK❗

あっ、立ちよった。

(出典『日刊やきう速報』。以下、同じ)

キショΣ( ̄ロ ̄lll)❗

この細い足が、ショボさとキモさを増幅させとる。
こんなキモいマスコットでいいのか、ロッテ❓
担当者は始末書もんだな。

ここで、視聴者から『んな変なもん映さんと、花火見せろや❗』という苦情の声が入ったらしい。
そら、そうだ。ごもっともな意見である。

尚もアナウンサーはコイツについて話す。
このヘンテコな奴は深海魚で(えらいもん、放り込んできよるなー)、名前は何と単なる『さかな』だとさ。ザケやがってー(笑)
しかも、予定ではこのあと変態して、別な姿に変わってゆくらしい。
なんだ、そりゃ(@_@;)❗❓
不覚にも、思わず笑っちまったよ。

だいたい虫じゃあるまいし、何で魚が変態してゆくのだ❓ムチャクチャやなあ。
まさか、出世魚とか言い出すんじゃなかろうな❓
笑いのとれないような中途半端な変わりようなら、ワシ許さんぞ。

千葉ロッテマリーンズの新マスコット『さかな』、これから目が離せません❗❗

 
追伸

試合は15ー7の阪神の圧勝。
藤川球児も通算千奪三振達成。久々、安心して9回を見れたよ。

失速するなら、とっと失速して欲しいなあ…。
シーズン最後までヤキモキしてたら、身がもたん。
こんな風に阪神ファンは、限りなくネジ曲がっているのである。

『西へ西へ、南へ南へ』終焉のとき

 
蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-15 01:34:27

       ー捕虫網の円光ー
     『西へ西へ、南へ南へ』

     番外編その参(再最終回)

    (第二十二番札所・終焉のとき)

 
 
2011年 9月27日

ミッドナイト・エクスプレスは車内に光の矢を放ちながら、夜の高速をひた走る。

午後10時、 熊本。
午前0時半、下関。
午前3時半、東広島市・小谷。
午前6時、兵庫県・三木。

やがて美しい朝日が昇ってきた。
雲一つない快晴が嬉しいが、何だか憾めしくもある。
想いを馳せる。奄美大島も晴れているだろうか?

東南アジアの長旅からの帰国後も、今年はよく日本を旅したが、日本の風土は本当に美しい。
破壊されているとはいえ、まだまだ森や林も残っている。東南アジアの殺伐に比べれば、まだマシな方かもしれない。

7時15分。
バスは予定より40分も早く大阪駅桜橋口に着いた。
にも関わらず車掌が謝るのを聞いて、いかにも日本的だなと苦笑いする。
他の国では遅れるのが当たり前だし、遅れても謝ることなどまずない。
これもまた平和の証だ。

無事、帰還。

9月終わりの、よく晴れた幸せそのもののような水曜日が始まろうとしている。

なかなか、恰好よくは生きれない。

                  完

 
(subject 写真解説)

【奄美大島 笠利町のビーチ】
奄美大島は、海よし、山よし、人よし、蝶よし、食いもんよしの素敵な島でした。
皆さんも機会が御座いましたら、是非行ってみて下さい。

おまけで、今シリーズで使わなかった画像もついでに紹介しておこう。

【盆踊り】

9月23日の「魚体模型の夜」の回に挿入すべき画像だったのだが、当時(初稿)はあえて使わなかったのではないかな?表題の印象を薄めたくなかったのだろう。
或いは、ほぼ一日遅れの毎日配信だったので、組み込むには時間が足りなくて、端しょたのかもしれない。文章を書くのは、思っている以上に時間がかかるのだ(悲しいかな、駄文であろうとも書くのに要する時間は美文と変わらないのである)。
今回の第3稿では、折角だから盆踊りについても文章にしようと試みてみた。しかし、今や記憶が定かではないし、挿入すると文章全体のバランスも悪くなりそうだったので結局断念した。
おぼろげな記憶をたどると、全体的に照明が暗くて、とても静かな盆踊りだったような気がする。

とここまで書いて、何で9月に盆踊り❓という疑念がようやく頭をもたげてきた。
調べてみると、これは盆踊りではなく、「八月踊り」というそうである。
もっとも、盆踊りとは非常に近い芸能文化なのだそうだ。沖縄にも同じようなものがあって、コチラも八月踊りというようだ。

でも、ここで再び新たな疑問が湧いてきた。9月も半ばなのに、何で八月踊りなのだ❓
この疑問は、すぐに氷解した。八月といっても旧暦の8月(旧盆)のことを指しているんだね。つまり、現在の新暦になおすと9月になるというワケだ。

【ゴーヤ】

脇田丸で、お通しに出たもの。
実を言うと、ゴーヤは苦手だ。苦くて青臭いのが、どうも口に合わない。でも出されたら体には良さそうだし、薬と思って食べることにしてる。
奄美大島でもゴーヤは頻繁に食べるようだし、沖縄とは共通の文化や慣習が多いと思う。

【蝶ライター】

これも使おうと思って使い忘れた画像だ。
このライターは昔の彼女に貰ったもので、蝶採りの時の御守りみたいなもんだった。不思議にこのライターを持っていると、佳い蝶が採れた。
でも今はガスが切れてしまい、持ち歩いていない。それ以降、前ほどには連戦連勝とはいかなくなったような気がするのは気のせいかな…。運だけで蝶を採っているようなものだから困るよね。使い捨てライターにガスを補充する方法とかないのかな?

(魚たち)

これも入れ忘れた画像。
一番左はたぶんノコギリダイだろう。本土ではあまり見掛けない亜熱帯から熱帯に棲む魚だ。
淡白だが意外と旨い魚で、刺身、塩焼き、フライ、煮付けなど何でもイケる。強いていえば、淡白ゆえにバター炒めなど油を使った料理法がベターかな。

 
(あとがき)
人間の記憶とゆうものは曖昧なもので、アメーバのブログ連載を始めるにあたって改めて読みなおしてみると、案外自分でも書いた内容をすっかり忘れていて、幾つかの箇所で思わず吹き出してしまった。
基本、三歩あるくと忘れてしまう鳥アタマだから、仕方がないのだ。

それと気付いたのだが、考えてみれば日本国内でこれだけ長い旅をしたのは初めてではないだろうか? しかも完全に予定が未定の放浪旅だった。

この年は、随分とたくさんの旅をした年だった。
2月から始まった3ヶ月に及ぶ東南アジア縦断放浪旅を皮切りに、帰国後すぐに熊本に行き、その後、岡山に二度、新潟&長野、沖縄本島、福岡&長崎、北アルプス(双六岳)、山梨(八ヶ岳)と旅してきた。
そして最後がこの九州&奄美大島の旅だったとゆうわけである。
思えば、一年の半分近くを旅先で過ごしたと云う事になるわけだ。
その全部が、目的は蝶採りだったわけだから、自分でもバカを通り越した大バカ、愚か者だと思う。
でも、それは裏を返せば、それだけ蝶たちに魅了されていたと云う事なのだろう。
恋をしていたと言っても過言ではない。
愚かだが、しあわせな男だと思う。

長々とその大バカ者で幸せな男の駄文にお付き合い頂き、本当にありがとうございました。礼。

 
         2012年 9月10日 作者

 
 
(あとがきのあとがき)
多分、バーの何人かのお客さんに送っていたオリジナルにもあとがきを書いた筈だから、これは正確にはあとがきのあとがきのあとがきになるんじゃないかと思う。

正直、まさか同じ文章を書き直し書き直しして三回も世に送り出すとは夢にも思わなかった。人生、こんな些末的な事でも先はワカランのである。流石に4回目は無いとは思うけど…。

3回目を書く事になったキッカケは、アメブロからワードプレスにブログを移転した事から始まった。
前のアメブロの記事が編集できなくなっていたので、この際これを機会に記事を移して、そのブログを閉じてやろうと思ったのだ。
だが、これが思った以上に大変な作業になってしまった。誤字脱字と行間などを少し手直しすれば発表できるとばかり思っていたのだが、第二話くらいから説明不足や気に入らないところが出てきて、かなり細かく手を入れる破目になった。一部をいじると、バランスが崩れて他のところも削ったり足したりと結局全体を書き直さなければいけない事もあったりするのだ。
そして、いらんことを始めたと途中で気づいた時には、もう遅い。既に四話くらいまで進んでいた。こうなると、今さら引き返せない。と云うワケで今日に至るのである。
前のブログには、まだ記事が百話くらいある。この先、どうすんでしょね❓
皆さん、何かをする時は、よく考えてから行動しましょうね。

前回のあとがきに書かなかった事を少し書きます。
小タイトルの第○○番札所と云うのは、関所や西国四十四ヶ所巡りなどを意識してつけたものです。一つ一つ難所を通過して、狙った蝶を手中に入れてゆく巡礼の旅をイメージして貰えればと思ったのだ。結局、最後のピースであるアカボシゴマダラの完品のメスは採れず、巡礼の旅は不完全に終わったけどさ…。
だから、捕虫網の円光シリーズの最後はいつも「ここに円は閉じた」の一節で終わるのに、使えなかったのである。

そういえば、もう一つ思い出した事がある。
店の一部のお客さんに円光シリーズを書いていた時は、直接感想なども聞いていた。読者の顔が見えると云うのは恐ろしいもので、飽きられない為に毎シリーズごとに何か新しい試みをしていた覚えがある。
今回みたいな小タイトルの工夫の時もあれば、毎回のように駄句を詠む、芭蕉の「奥の細道」仕立てのシリーズもあった。全編オチャラケ満載のフザけたシリーズもあったし、絵文字だらけにしたシリーズもあった。初期の頃には純文学風のものもあって、文体だって毎シリーズごとに変えていた時期だってある。
今思えば、そういうのを経て、この『西へ西へ、南へ南へ』辺りで、現在の文体に落ち着きはじめたのではないかなと思う。
そろそろブッ壊して、また文体を変えてやろっかなあ…。まあ、そう簡単にはいかないとは思うけど…。

そろそろ、駄文に長々とお付き合い下さいました事に再度お礼を申し上げて文を閉じます。
読んで下さった皆様方、本当にありがとうございました。
また近く、旅に出ます。
いまだ漂泊の想い、やまずである。

 
           2017年 5月26日 作者

『西へ西へ、南へ南へ』27 番外編2

蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-12 23:57:55

       ー捕虫網の円光ー
      『西へ西へ、南へ南へ』
        番外編その弐

『第二十一番札所・北へ北へ、そして東へ東へ』

  
2011年 9月26日

 港からバスに乗り、鹿児島中央駅へ。
午前9時過ぎ着。降り積もった火山灰が風に巻き上がり、酷いことになっている。
すぐに目の中がゴロゴロしてくる。鹿児島は美味いもんだらけだが、絶対に住めんね。

ここからまた長い時間潰しが始まる。
大阪行きの夜行バスは夜の7時半くらいなのだ。
一応、確認の為に東口高速バス乗り場へ。

だが、7時台の便が見つからない。
(|| ゜Д゜)焦る。

どうもオカシイと思ってメールを確認したら、あれれ?(;゜゜)、出発は西口になっている。
どうやら定期便じゃないバスみたいだ。昔の彼女にネットで安いチケットを探して貰ったのだが、たぶん最近、規制が緩和されて、色んなバス会社が勃興しておるのだろう。
とにかく確認しておいて正解。知らずに東口で待っていたら、また船の時と同じように乗り遅れて怒髪天のエライコッチャになっているところだった。

映画でも見ようかと思ったが、この時期公開されている話題作が思い浮かばない。取り敢えず映画館に行ってみてから考えよう。

見ると、何本かの映画がかかっている。が、特に観たいモノも無い。強いていえば『モテキ(註1)』くらいか…。まあ、こんな時でもなけりゃ、映画館で『モテキ』なんて見る事は絶対にないだろうな。それもまた一興か…。
でも、邦画ってのもなあ…。こういう時は頭カラッポで観れる映画の方がいいんだよなあ。
何れにせよ、どれも上演時間はまだ先の11時台からだ。それまでは何処かで時間を潰さなくてはならない。

昼飯は、行きの時に食い逃した激安マグロ丼にしようかなと考えた。
でも何となく嫌な予感がして、店前まで確認しに行ってみたら、何と定休日❗
まあ、仕方あるまい。昼に期待値マックス完全マグロ脳で行くよか、遥かにダメージは少ない。
だいち、急に1から何を食うか考えなおさければならないのは結構キツイものだ。一度寿司なり焼肉なりのモードになっている脳を別な食いもんにシフトしなおすのは、案外面倒だったりしません?
食べたかった食いもんをグズグズと引き摺って他の食いもん食ったところで、満足できるワケがないのだ。
まあ、今更また魚ってのもなあ…と思っていたから、諦めはつき易いんだけどね。

帰りに何ぞ土産でも買って帰ろうと思い、土産物売場や地下食品売場をウロウロ物色してたら、試食でお腹一杯になった。
船が港に着く直前にカップ麺のソムタム麺(牛テールスープ麺)も食ったしなあ…(具なしで126円って、高くないかあ?)。

そもそもソムタム麺は、大阪行きのフェリーに乗る予定で購入したものである。不味い食堂めしを食うよかカップ麺の方がまだマシだと思ったのだ。
他に同じものがもう一個と焼そば、味噌らーめんも買ったから計4個もあったが、ルート変更により邪魔になったので、脇田丸のスタッフに帰りしなに配った。多分、オカマで独身の福ちゃんの口に入るであろう。
借りはちよっとだけ返したぜ、福ちゃん。

これだけさつま揚げを数店舗で何種類も食えば、逆にさつま揚げは無しだね。正直、さつま揚げを見るのさえイヤになってきた。
とはいえ、とかく旨そうなもんが多いわ、鹿児島。

郵便局に金をおろしに行ってたら、映画の時間に間に合わなくなった。
まあ、次の回でもいいや。

映画を観るとしたら、J・キャメロン制作総指揮の何たらかんたらとかゆうSF映画か、『モテキ』。
だが、実を言うとジェイムス・キャメロンの映画はキライ。娯楽映画としてはよく出来てはいると思うが、どうも性に合わない。暇潰しには最高の映画だろうけどね(『タイタニック』ファンの人、ゴメンナサイ)。
唯一、好きなのは『ターミネーター1』くらい。第1作のターミネーターは低予算のB級映画だが、傑作なのだ。

「モテキ」、キャメロンのSF映画、どちらを観るにせよ、二つとも次回は1時半から2時の間。
何か気分が乗らないので、場合によってはランチも映画もパスかなあ…。

2時前に異様に腹が減ってきた。
蝶採りをしている間は空腹を感じなかったが、やっぱり普通に過ごしていたら、昼になれば普通に腹が減る。
採集している時は、いつも朝飯を食ってからは晩飯まで何も食わない。集中しているせいか空腹感を感じないのだ。だいたい、飯を食う暇さえも惜しい。そんなヒマがあったら、蝶を追い掛ける。

にしても、晩飯を食う事を考えれば中途半端なんで、ランチはパス。紀伊国屋書店に行って時間を潰すことにした。自分は、本屋があればヒマをもて余すことはない。世の中には、数多(あまた)本がある。興味は尽きないのだ。いくらでも時間なんて潰せる。

あっという間に4時半になった。
映画は、予告編のモニターを観て止めた。モテキに一番牽かれたが、何だかかえって落ち込みそうで止めてしまった。恋なんて長らくしてないのだ。観たら、何かと煩悶するに決まっている。

さてさて、何処で夕めしを食うかだね。
あの寿司屋に行きたいが、二週間後に登場ってのは、恥ずかしすぎだもんなあ…。色々と理由を訊かれるのも面倒だ。
買い食いって手もあるんだよねー。
結構、旨そうな酒の肴を見つけたかんなー。

喫煙所で煙草を吸ってると、今までさしてダメージらしいダメージを感じなかったんだけど、アカボシゴマダラの♀の完品が採れなかった現実がジワジワと浸食してきた。
(-。-;)あ~あだ。

それでも寿司を食うつもりでいたが、空腹に耐えきれず、肉巻きおにぎり(300円)と缶ビールを購入。
ホントは昼間に目をつけていた黒豚爆弾おにぎりを食べたかったんだけど、いつの間にか完売していた。
コイツは魅力的な奴で、黒豚ゴロゴロの混ぜ御飯の中心が半熟玉子なんだよな。食えないとなると、何だか口惜しいが、今さら詮なし。

肉巻きおにぎりは、普通に誰が食っても旨いと言うだろう優等生。驚きは特にない。焼いた肉とご飯を合体させれば、さもありなんという味だ。

一度、お腹に物が入ると、胃袋に火がついた。
次のターゲットを物色し始める。
商店街の赤鶏の唐揚げ屋へ。こちらも昼間に目をつけていたものだ。
唐揚げ5個(350円)、手羽元80円×2本と、298円だった蒸し鶏半身を250円にまけてもらい、ビールを買ってベンチでささやかな旅の終わりの宴をする。

何処からともなく、エレクトーンの優しい演奏が流れてきた。
永かったし、随分と遠くまで来てるんだなあとぼんやりと思う。嗚呼…。

 
 西口に向かう途中で小雨が降りだした。
旅の終わりの雨というのも風情があって悪かない。

西口は東口に比べて、あまり拓けていない。簡単に見つけられるかと思ったが、高速バスのターミナルらしきものは無い。多分、民営の不定期便だから、そもそもバスターミナルは無いのかもしれない。
本当に西口に来るのか不安だったが、7時20分になってようやくバスがやって来た。これで、やっと大阪に帰れる。

だが、車内を確認したら何とトイレがない。ここはラオスかよ?(笑)
普通の高速バスなら1万2千円くらいなのに、6800円と格安だから仕方ないか…。
次のトイレ休憩は2時間後。ビール買ったけど、どうすっべ?

7時半キッカリにバスは動き出した。
これから深夜、大阪に向けてひた走るのだろう。
バスではあるが、これもまた深夜特急だ。

延べ、20日間に及ぶ旅が終わろうとしている。
観覧車のネオンが、雨に滲んでいた。

                  つづく

 
(subject 写真解説)

【註1 映画 モテキ】
原作は久保ミツロウの漫画。
監督 大根仁。主演は森山未來。女優陣は長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子。
興行収入22億と、そこそこヒットしたようだ。

後にテレビ放映を見たが、結構面白かった。
あの時、もし観てたらどんな感情になってたんだろう?或いは昔の彼女たちに電話しまくってたかもしれない。そうしてたら、後々の人生も変わっていたかもしれない。今となっては、どうにもならないけど…。
人生は連綿と続く選択の連続だ。ちよっとした事で、大きく変わるんだなと思う。それを知っていたところで、どうにもならないんだけどね。

【肉巻きおにぎり】
テレビのB級グルメ番組でグランプリをとった宮崎市発祥の肉巻きおにぎりは、この頃全国的にブームになりつつあったと云う記憶がある。
だが、最近はあまり見掛けなくなったなあ…。
調べてみたら、発祥の店『元祖 にくまき本舗』は全国展開したが、この2年後の2013年には倒産したらしい。ブームの怖さというものをまざまざと感じるね。ブームはいつか終わるものなのだ。

【観覧車】
画像は西口ではなく、東口から撮ったもの。

この時、ふと口ずさんだ歌があった。
自分にとって観覧車が出てくる歌といえば、甲斐バンドの『観覧車’82』しかない。
「♪雨の日にふたり 式を挙げた」って歌詞から始まるんだよね。口ずさみながら、色んな思い出が浮かんでは消えていった事を覚えている。

 
 雨の日に二人 式を挙げた
 借り物の上着 友達が縫ったドレス
 指輪と花束 ささやかな誓い
 ただそれだけ でも幸福(しあわせ)だった
 おまえは今 家の前
 椅子にすわり 外を見る
 生きることを呪うよに
 悲しみ宿る目で 夜の果てをみてる

 夕暮れの遊園地 憶えてるか
 おまえと二人 暖かな冬の日
 観覧車に乗り 昇ったとき
 不意に壊れ その場に
 置き去りにされた
 手をのばせば届きそな
 星が降る空の中
 俺はおまえを抱きしめ
 二度と離さないと
 固く心に決めた

 
自分の中では、名曲なんだよなあ…。
1982年って、何してたんだろな?
激しく恋してたのは間違いないけど、細かい出来事は、もはや忘却の彼方だ。
そういえば、来た時に泊まったホテルからもこの観覧車が見えたなあ。行きと帰りとでは、同じ観覧車でも違ったように見えるから不思議だよね。
風景は心の在りようによって、全然違ったものに見えると云う証左かもね。

次回、二回目の最終回。と云うか今度こそホントの最終回です。

『西へ西へ、南へ南へ』番外編1

蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-11 20:29:45

一応、第十九番札所でおしまいですが、退屈なのでオマケ番外編を一部の人にグダグダで送ります。何せ船の中はヒマなのだ(ライブ送信、当時のままの文面です)

       ー捕虫網の円光ー
      『西へ西へ、南へ南へ』
       番外編・その壱

      (第二十番札所・北へ北へ)

 
2011年 9月26日

えーと、ですね。
最終回はシンプルにしたかったから、ゴチャゴチャ必要のない事は極力排除したかったわけよ。で、ああ云う風な形になった。
と云うことで、書かなかった間の事とその後の事を書きます。

バイクを返した後、荷物を預かって貰っていたので宿に戻った。
如才がないので、ちゃっかり風呂まで入らせてもらう。どうせ明日はバス移動で入れんだろうし、フェリーの風呂は、狭くて悲しいくらいに薄茶色だしね。

今度こそ髭そり用のT字カミソリを捨ててやるぞ。
もう、慌ててゴミ箱を漁ることもないだろう。
このあいだは船に乗り遅れたから、必要ないと思って捨てたカミソリを大慌てでゴミ箱から探し出したのだった。

そして、最後の脇田丸へ。

これが多分13回目の来店じゃないかな?
かつて、これだけ短期間で一つの店に通った記憶はない。

今日は竹さんがいた。
魚も活きの良いのがカウンターにズラッと並んどるんじゃないのー(⌒‐⌒)v

カンモンハタ、コクハンアラ、アカハタ、クエ、スジアラ、ミーバイ、アズキハタetc…。本日はハタのオールスター勢揃いだ。
皆んな高級魚じゃよ~(≧∀≦)

迷ったが、竹さん一番のお薦めのスジアラを選択いたしましたよん。

スジアラ刺身(790円)

先ずもって、身が美しい。
白く抜けるような透明感じゃね。
味は淡白だが、噛んでいると奥から甘みが昇ってくる。

アバス唐揚げ(490円)

11回も食ったが、飽きない。
いつ食っても絶品❗(^o^)v

次のお薦めは、鰭長勘八(ヒレナガカンパチ)頭の塩焼き(980円)だった。
焼く前の姿を見せてもらったが、巨大。
食えるかどうか心配でオーダーを躊躇した。
だが、こんなもん次いつ食える機会があるというのだ。男なら、ガツンといっときましょう❗

うおっ(゜〇゜;)❗、まるで肉を食ってるみたいだ。
格闘という言葉が最も当てはまる肉弾戦。食っても食っても減らん(@_@;)
カマの部分は、やや大味。顔面の方が肉質が繊細で美味い。

今日は流石に支払いが3000円を越えたよ。
外は本格的な雨。雨合羽はあるのだが、出すのも着るのも面倒臭いので如才なく店で傘を借りる。いや、返すアテなどないから、貰うか?
8時20分。竹さんと堅い握手をして店を出た。

暗い夜道を港に向かって歩いていると、益々自分が何をしているのかがワカラナクなってくる。
一瞬、もう一日居ようかと云う悪夢のような考えがよぎったが、慌てて打ち消した。

さらば、奄美。
船は暗い海に向かって次第に速度をあげ始めた。

バチバチバチーン( ☆∀☆)★★★
ロビーで信じられないくらいの凄い美人と目が合った。視線が絡み合う。
どちらからともなくデッキに誘った。

暗い夜空の下、二人は抱き合った。
そして、激しく、貪るように互いの口唇を求めあった。
彼女の口から嗚咽が漏れる。
あっふう~~~~~ん❤❤❤❤❤
柔らかな乳房を揉みしだき、男は後ろからオラオラオラー(*`Д´)ノ!!!、猛烈に突き上げた。

というのは、
真っ赤なウソでー(・┰・)
うすら寒い二等客室タコ部屋で、横揺れが強くてコリャ酔うなと思い、早々と睡眠薬を飲んでソッコー寝た。

朝8時40分。
男は、再び火山灰舞う街に降り立った。

                  つづく

 
(subject 写真解説&追伸)
ふざけた文章だから(特に本文後半)、よほど削除しようかと思ったが、色々考えた末にそのままにしておく事にした。それはそれで、その時の気分だったり、ヒマだからゆえのお遊びだったりするのだ。

 
【ハタ・オールスターズ】

右からカンモンハタ?、アカハタ、アオノメハタ?、コクハンアラかな?
他にも数種類のハタくん達がいたのに、全員写ってないのはミステイクです。
ダイビング・インストラクター時代は魚の名前は大概わかった。プロなら当然だと思っていたし、ヒマさえあれば図鑑を見ていたからだ。でも、流石に引退して長いと忘れますね。
因みに右上はアオブダイ、左上が海ブドウと海ゴーヤですね。

【スジアラ刺身】
スジアラもハタの仲間。九州辺りではクエ(ハタ科)をアラと呼んだりするから、この名前になったのだろう。
身が透き通るような白さで、お美しい。
ハタ系の魚は、白身で大体はあっさりはしているのだが、噛んでいると奥から上品な脂と甘みが広がってくるのだ。白身魚はしっかり噛むよし。

【鰭長勘八の頭塩焼き】
ヒレナガカンパチは、文字どおり鰭が長いカンパチさんですな。マグロの代用とされることもあるそうで、高級魚です。
後ろに煙草の箱がありますから、巨大さは解って戴けるかと思います。
やっぱり、こういうもんは何人かでつっつくもんです。他にたくさん種類も頼めるしね。
誰か一緒に脇田丸ツアーに行って欲しいもんだね。
女の子なら、なお良し。

【脇田丸店内】

皆さんはもっとワイルドな店を想像していたと思うけど、意外と店内はオシャレなのだ。
右側がカウンター席です。いっつもここにいました。奥、左から2番目か3番目が定席でした。理由はそこが竹さんのだいたい真正面だったからです。

【二等客船タコ部屋】

結構、殺伐しております。
まあ、それも旅情と云うもんでしょ。

 
〈追伸の追伸〉
残念な話です。
このあと何年後かに(3年後だっけ?)、再び奄美大島を訪れる機会があった。そして、当然のごとく脇田丸に行った。
だが、店は様変わりしていた。
まず、あの並べられていた色んな魚が一切無くなっていた。
魚が傷むからと、やめたそうである。あれが、「さあ今日は何食おっかなあ…」と云う楽しみだったし、竹さんにあれこれ質問してオーダーを決めてゆくのも楽しかったのに…。
値段も随分上がっていたし、上がったのにも拘わらず量が減っていた。おまけにメニュー数も少なくなっていた。
「漁師めし」なんかは消えていたし、380円という驚異的な値段だった「刺身定食」も500いくらかになっていた。
スタッフもだいぶ入れ替わってて、竹さんはいたが、オカマでウルトラ年配熟女好きのフクちゃんは既に辞めていた。

それでも、また奄美大島に訪れることがあったら、脇田丸に行くと思う。
食べ物だけが全てではない。そういうものだ。

『西へ西へ、南へ南へ』25 最終回 怒りを込めて五臓六腑の矢を放とう

蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-10 20:12:27

      ー捕虫網の円光ー
     『西へ西へ、南へ南へ』
        最終回

(第十九番札所・怒りを込めて五臓六腑の矢を放とう)

  
2011年 9月25日

  山間に湧く
  無慈悲な雲に涙しぼり
  熱帯に満つる
  濃密な空気に声を呑み
  天翔ける胡蝶に
  よしんば、骨肉ここに朽ち果つるとも
  九月の驟雨は凜として
  今、千の針となり天上から降り注ぐ
  されば膝を折り、頭を垂れ
  憤然、五体の怒りを込めよう
  五臓六腑の矢を放とう

(奄美出身・詩人泉芳朗の詩へのオマージュ。)

男は、何があっても脱出する事を決心した。
埒があかない。
結果がどうあれ、この無間地獄の呪縛から逃れよう。
潮時だ。旅は終焉の時を迎えたのだ。

だが、天気は最悪の様相。大雨警報が出ている。
朝のニュースでは記録的豪雨と繰返し報じている。
1時間に135㎜、降りだしてからは500㎜を越えているという。どうやら、去年災害をもたらした大雨に匹敵するくらいの雨量のようだ。

兎に角、少しでも雨が弱まれば出よう。
土砂崩れで、道が寸断されてない事だけを祈ろう。

午前10時、出ようとしたら強い雨が来た。
部屋に籠るしかない。残された時間は確実に減ってゆく。
アハハハハ…ヾ(@゜▽゜@)ノ♪
気がフレたよ。
もう、知んなーい。

11時40分。小雨の中、男は意を決して出発した。
晴れ男なんだから、何とかなる。何とかして見せようホトトギス。
って、でもこの天気で出るなんて尋常ならざる判断。

アハハハハ(~▽~@)♪♪♪

アメユキトテキテケンジャ

オデ、コワレタ

正午、あかざき公園着。
取り敢えず梔子(クチナシ)の木を叩き出して、イワカワシジミを手中に入れる。

爽やかな翠(みどり)と長い尾状突起が優雅で美しい。

 
樹液ポイントの萱(かや)を踏み固め、邪魔な枝を排除してネットが振れる空間を広げる。

『そこはハブの巣窟だよ。』

と昨日地元のおじさんに言われたが、もうこうなりゃヤケのヤンパチだ。少しでもやれることをやるしかない。

作業をしていたら、木の根元にデンと居座る大きなクワガタを発見❗❗

アマミヒラタクワガタ❓
黒光りしてカッコイイのぉー( ☆∀☆)

考えてみれば、甲虫採りの人はいいよなあ…。
蝶とは違い、雨とかあんま関係ないじゃん(  ̄З ̄)
晴れていないと蝶を採るのは難しいけど、甲虫ならばまだ何とかなる可能性があるだろう。それに雨で翅が傷まんしのぉー。
いっそ、クワガタ屋に転向したろかい(*`Д´)ノ!

12時半、雨止む。
だが、樹液には大きなルリタテハしかいない。
やはりアカボシゴマダラは夕方にしか来ないのか?

どきゃぶぎゃわ❗Σ(_)

クエッケッケ~Σ( ☆∀☆)

益々アタマが変になる。
再び強い雨が降り出したのだ。
(;o;)アメユキトテキテケンジャ~

1時半。頭上をボロ♀通過。

2時半。ボロ♀来たる。キヤッチ&リリース。

3時。さあ、これからという時に又しても雨が降り始めた。

(T_T)アメユキトテキテケンジャー

天に向かってどなる。

(◎-◎;)ひでぶ~

 
4時半。空は暗い。

そして、何も飛ばなくなった。細かい霧雨がシトシトと降り続いている。

アメユキトテキテケンジャ(ToT)
男は、敗北を覚悟した。

4時40分、強い雨がまた降り始めた。
無情の雨だ。
(T^T)アベユギドデギテゲンジャー

レインコートに着替え、合間に採った3頭の♂達を次々にリリースする。
彼等は開いた三角紙の上をトコトコと歩いて立ち止まり、小首を傾げるようにして周囲を見回す。
やがて、思い出したかのようにふわりと翔び立ち、雨の中をゆっくりと森に消えていった。
サヨナラ。そして、ありがとう。

腕時計の針は午後5時ちょうどを指していた。
タイムアップだ。

ここに円は閉じる事はなかった。
怒りの矢を放つことさえも出来なかった。
男は誰に言うでもなく、「完敗。」と呟いた。
そして、降りしきる驟雨の中、靄(もや)にけぶる坂道をゆっくりと下って行った。

 
午後9時20分。
定刻通り鹿児島ゆきのフェリーは、島を離れた。

北へ北へ、東へ東へ。

                 ー 完 ー

(subject 写真解説)

【イワカワシジミ】
完品は、矢張り美しい。完璧なフォルムだ。
イワカワは、たぶん日本に棲む蝶の中では最も長い尾突を持つ蝶だ。エレガントなのだ。でも、それが仇となって、結構尾っぽが切れている事が多くて中々完品が得られない蝶の一つらしい。そんとおりですわ~、三代目。

【スジブトヒラタクワガタ♂】
黒光りした渋いツヤ、ガッシリとした体躯。
( ☆∀☆)カッコいいですな~。
てっきりアマミヒラタクワガタだと思っていたら、帰って調べてみるとスジブトヒラタクワガタと云う奄美諸島の固有種であった。確かに太い筋がある。
気性がメチャメチャ荒いクワガタで、大きなものは体長70㎜に達するようだ。測ってないが、この個体も相当に大きかった。
持って帰るかどうかだいぶと悩んだが、逃がしてやることにした。
多分、元々クワガタは好きなだけにこんなもんまで集め始めたら収拾がつかなくなると思ったのだろう。
ただでさえ、家の中が標本箱だらけでエライこっちゃになりつつあるのだ。クワガタにまで手を出したら、
寝る場所さえも無くなりかねない。
でも、今考えるとちよっと惜しい事をした。

6年後の今、改めて勿体ない事をしたと思ってる。
クワガタは、男の子にとってはヒーローなのだ。興味を示さない男の子は、オスとして将来大丈夫かと思う。インポなんじゃないかと疑りたくなるね。
でも、最近はそんな男の子も多いらしい。草食性男子ってヤツ❓日本の行く末、危うしである。

【民宿の慣れ親しんだ部屋】

結局、この部屋に15日間も居た。
もう、気分はいっぱしの下宿人なのだ。

そういえば宿の外観の画像を添付し忘れていたので、ついでに添付しておきます。

釣具屋の右横手が「民宿あづまや」の入口。
因みに釣具屋の上、二階の左から二番目が泊まっていた部屋。
釣具屋は開いてるとこを見たことがないから、多分廃業してるんだと思う。

【フェリー】

デカイですなあ。
湾内は穏やかで大したことなかったから、あれ?と思ってたら、外洋に出たらしっかりと揺れました。

【三角紙】

中身はシロオビアゲハだね。多分、沖縄本島の時のものだ。
それにしても、何かぞんざいな蝶の入れ方だなあ…。
一応、正しいしまい方の画像も添付しておくか。

(中身はミヤマカラスアゲハ)

触角や尾っぽを傷めない為には、これが一番正しい。
野外では、このような戦利品を蝶の頭を下にしてケースにしまう。

三角紙って、普通の人には解らないと思うので、一応軽く解説しておきます。
まあ写メを見てもらえれば理解できるとは思うんだけど、三角紙とは簡単に言うと採集した蝶を入れる紙です。素材はパラフィン紙などですね。

半透明なのには理由があります。
一つは中身の蝶が何なのか一発で判るから。最初に作った人が整理する時に分かり易いようにと考えたんでしょうね。
でも、最大の理由は蝶の翅を傷めたくないがゆえのアイテムだろう。
この紙はツルツルで、蝶の鱗粉が剥がれにくくなっています。鱗粉を損なえば、美しい蝶の姿も台無しになってしまいますからね。

フィールドに出る時は、これを納める三角ケース(三角缶)と云うものを持っていきます。
形は三角紙と同じで三角形。ベルトを通せるようになっており、腰にぶら下げます。
僕は牛革製の物を使用していますが、気分はちよっとしたガンマン気分(笑)
個人的には、三角ケースは戦闘体勢に入る為のスイッチの一つ。コレを腰に巻けば、必殺モードになるのだ。気合いが入る。

(註1)アメユキトテキテケンジャ
宮沢賢治の詩『永訣の朝』に出てくる一節。
本当はアメユキトテキテケンジャではなく、「あめゆきとてちてけんじゃ」が正しい。「とてきて」ではなく、「とてちて」ね。
あえて一文字変えたのは、その方が何となく感情が伝わるんじゃないかと思ったのだ。効果の程は全然ワカンナイけど(笑)

最後に5話で添付すべきだった画像をアップしておきます。

拝山から見下ろして名瀬市内の画像だ。
この写真が一番奄美大島らしい。

さらば、奄美。
良いとこだったよ。

『西へ西へ、南へ南へ』24 はんだま・ぐわっ!、Σ( ̄◇ ̄;;クエッケッケー

蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-06 00:06:35

2011年 9月24日

       ー捕虫網の円光ー
      『西へ西へ、南へ南へ』

『第十八番札所1/2分の1
はんだま・グワッ!!、Σ( ̄◇ ̄;;クエッケッケー 』

  
昨日と同じように、帰ったら間も無く雨が降りだした。だが、違うのは雨は激しくなる一方で稲光まで走りだした。腹が減って死にそうだが、この土砂降りでは出れない。

今日はあまりに酷い採集の終わり方だったので、明日帰る気はほぼ失せていたが、多分こんな天気では結論は同じだったろう。この豪雨の中、15分以上も掛けて港まで歩く勇気はない。
どうせ予定が1日くらいズレたところで最早関係ない。もう、週末の女の子との約束に間に合えさえすればいい。

8時半迄待ったが、雨はいっこうに弱まる気配がない。諦めて豪雨のなか、脇田丸へ。

いつものようにカウンターに座る。
で、何気に目の前に並んでいる魚たちを見た。

ぐわっ❗、Σ( ̄◇ ̄;;クエッケッケ~

幻聴かもしれないが、自分にはクエがそう言ったように聞こえた。
それにしても、(゜ロ゜;ノ)ノびっくりしたなあー、もー。おじさん、思わず仰け反っちやったよ。

(;¬_¬)……。
それはそうと、今コイツ動かなかったかあ❓
オラにはそう見えたぞー。
ひどい事つづきで、目も耳もイカれちまったのかもしれない。

厨房内に竹さんを探すが見当たらない。
フクちゃんに訊くと、今日は中学生の息子の体育祭と云うことでお休みらしい。
彼とはほぼ同い年なので、何だか溜め息が出る。自分にもそれくらいの歳のガキがいてもおかしくはないのだ…。
考えるのはよそう。どう転んでも時間は巻き戻せはしない。

お通しは、はんだま(金時草)の酢の物。

粘り気が少しあって、中々いける。

本日一発目のオーダーは、刺身盛合せ(690円)。
島ダコ、ソデイカ、マグロ、シマアジ、鰹の腹皮造り、クエと云うラインナップだ。この面々で690円とは信じられんよな。

鰹の腹皮造りは皮付きなので、コリコリして美味。
クエはデカイほど美味い(7㎏)。滋味強し。白身の奥深さに感服。

シメは漁師めし(490円)。

ようするに、いか墨の雑炊。

文句なし❗イカだの海老だのがゴロゴロ入っている。
翌日の朝が大変な事になるらしいが、そんな事、知ったこっちゃない。黒いもんを食うと、当たり前に黒いもんが出るのだ。

本日のお代。
瓶ビールを2本飲んで、2260円でした。

明日の天気予報は終日、雨。
残った意味、あんのかよ( ̄。 ̄)❓
酷いね。

                  つづく
 

 
(subject 写真解説)
そこそこ書き直したので、オリジナルの文章とは写真の順番が変わってるけど、まあこの際いいでしょう。

【はんだま(金時草)】
久々、写メを見たが奇怪なもんでんなあ。多分、照明の関係もあるんだとは思うけど…。
金時草といえば、加賀伝統野菜の一つで、記憶が確かならば金沢の料亭で食べた記憶がある。
そういえば、今年5月(2010年)に行った熊本(捕虫網の円光 熊本編『火の国ビッグブルー』(註1))では、同じ物が水前寺菜とかって名前で出てきた。
葉の表がグリーンで、裏が綺麗な赤紫なんだよね。

(出典『沖縄図鑑』)

時々、自分はツルムラサキと混同して、どっちがどっちかワカンナクなる時がある。
粘り気が有り、癖もあるけど、慣れれば結構旨いもんです。
しかし、何でこっちでは「はんだま」なんだ?
語源が全く想像つかない。

やっぱ気になるし、調べてみた。
ハンダマとは沖縄地方での呼び名だそうな。奄美大島も同じ呼び名って事だね。
そういえば沖縄本島や石垣島、与那国島でも食った事があるわ。

沖縄では昔から不老長寿の薬とされてきたらしい。
血をキレイにする効果があるという。
因みに、語源は別名の一つ「春玉」がなまった説しか見つからなかった。

 
【グワッ!!、Σ( ̄◇ ̄;;クエッケッケー】

いつものようにカウンターに座ったら、目の前のクエさんが確かに私にそう言ったんですよー(笑)
威嚇されました。迫力あります。

【漁師めし】
イカ墨がふんだんにブチ込まれており、ヤケクソみたいにこれでもかとイカだの何だのの海鮮もんがごろごろ入っている。
量もあって、かなりお腹一杯になる。しかも、そんな値段でいいのか?と云うくらいに安い。
恐るべし( ̄ロ ̄lll)、脇田丸。

(註1)熊本編「火の国ビッグブルー」
バーのお客さんの一部に配信したもので、当ブログには掲載しておりません。
ちょっと内容を思い出した。レインジャー部隊云々のくだりは笑えるんだよなあ。

次回、いよいよ最終回だっぺ。
 
 

『西へ西へ、南へ南へ』23 五臓六腑が哭いている

蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-04 17:40:38

(当時のライブ原文のまま)
君らも、つまらん文章に付き合わされてもうウンザリだろうが、こちらはもっとウンザリなのよ( ´△`)
文章も段々ぞんざいになってきてるのよ。
タイトルも、いっそのこと『何処へ、何処へ』に変えたい気分だよ(つд;*)

 

 
       ー捕虫網の円光ー
      『西へ西へ、南へ南へ』

  (第十八番札所・五臓六腑が哭(な)いている)

 
2011年 9月24日

昨日は脇田丸に行かなかった。
いい加減、魚にも飽きてきた。

鶏飯(けいはん)で有名な『てっちゃん』に行く。
最初は鶏飯にするつもりが、座ったら気が変わった。
鶏飯ラーメン(600円)をオーダー。どうしても麺が食べたくなったのだ。

スープは、鶏ガラベースに醤油。 
少し甘い。ニンニクがこころもち入っている。
麺は細麺のストレート。コシは結構ある。好きなタイプの麺だ。
具は鶏の細切り、干し椎茸、キャベツ、アサツキ(葱)、薄焼き玉子の千切り、胡麻。

点数をつければ、68点と云うところか…。
余談だが、意外にも奄美にはソーキソバ屋は一軒しかないそうだ。奄美では、麺と言えばラーメン。家庭では素麺(チャンプルー)みたいだ。
我々本土人は沖縄の文化と混同しがちだが、奄美は奄美なのだ。断じて沖縄ではない。だいたい、そもそ奄美大島って、沖縄県じゃなくて鹿児島県なんだもんな。

竹さん達と行ったスナックに行った。
どうにも淋しかったのだ。
退屈なので、女の子を口説いてみた。
だいぶと錆び付いてはいるが、まあその辺はね…。

一応、携帯の番号を教えて貰った。でも、何だか虚しいよなあ…。アカボシの♀の方がよっぽど難易度が高いような気がしてならない今日この頃。

そして、明けて今日。

昨日、最初に計画したプランでいく事にした。
予報は曇り後雨。
もう、なるようになれと云う感じ。完全にやさぐれてきた。

先ずは小宿に行き、柑橘畑を探すが居ない。
今のところアカボシゴマダラが樹液に来てるのを見たのは、谷村樹液ポイントと小宿のみ。しかも、小宿では一回しか見ていない。
そういえば図鑑に6月以外は樹液にはあまり来ないみたいな事が書いてあったような気がするなあ…。そんな筈あるわけないと思うんだけどなあ…(註1)。

小学校や中学校では、何処も運動会たけなわ。時々、歓声があがる。みんな楽しそうだ。
今日は日曜日なんだね。今や曜日感覚も熔けてしまっている。

10時に根瀬部に着いた。
空は次第に晴れてきた。
他に誇るべきものはそうないが、この晴れ男振りだけは自慢してもいいんじゃないかと思う。

今日の便で鹿児島に戻るつもりだから、もう迷いはない。躊躇せず、ネットを振る。
ツマベニチョウ、ナガサキアゲハ白♀、スミナガシ、イワカワシジミ、アマカラ(アマミカラスアゲハ)、アカボシゴマダラ♂etc…、バンバン完品が採れる。
だが、唯一つだけピースが足りない。そう、アカボシゴマダラの♀だ。

【アマミカラスアゲハ♀】
(アマカラの新たな画像が出てきたので添付です)

ここ数日で、いつの間にか雑草だらけのポイントに自然と道が出来てしまっている。
ザ・アカボシロードだ。

近隣のおじー、おばーとも、すっかり顔馴染みになった。

『今日は、どうね?』
『あきまへーん。』

12時半。待つ事にも厭き、周辺を探索することにした。
グァバの樹(3日前にスミナガシが来ていた)の近くで♀が翔んだ。いきなりで対応出来ず、茫然と見送ってしまう。見逃し三振。(○_○)死んだ…。

メインポイントに戻る。
1時前、いつも現れる暗い空間に判で押したように♀が登場。
鬼神の如くダッシュして、クワノハエノキに止まったのを迷わず横振り❗

鮮やかに決まったが、ボロ♀。
(T_T)なして~。

移動のリミット2時半前に、再びチャンスが訪れた。
毎度毎度のお馴染みの展開かよ( ̄。 ̄)
どうしてこうも毎回はかったかのように帰る間際ギリギリで、フィクションみたいな現れ方をするのだ。

今度は、完品かも…。
迷わず『五臓六腑の矢を放とう❗』と叫んで空中で捉えた。
Σ( ̄皿 ̄;;オラオラオラオラー、まあまあ天才をナメんじゃないよ❗❗

ガアーΣ(-∀-;)ーン❗
やや擦れてるし、翅も少し欠けている。

(ノ_・。)もう、いいや。この辺りが限界。もう赦してくれ。何度やっても同じだ。縁なしって事よ。
あかざき公園に寄って、さっさと帰ろう。
8時20分の船に乗って、この島を脱出しよう。

3時過ぎ、天気は曇ってきた。
♂が松の木でテリトリーを張っているが、見送るのみ。もう、オスはいらん。それにこちとら、朝から何も食ってない。あんたを採る体力はもう残ってないよ。

どうせ、此処にメスが来る確率は低い。近隣を捜索することにした。まだしも可能性はあるだろう。

いた❗、♀だ。
ふわりふわりと優雅に頭上を飛んでゆく。
目線を切らずに追い掛ける。多分、最後のチャンスだろう。見逃すワケにはいかない。必死で追走する。

やがて、木陰にすうーっと降りてゆくのが見えた。
そして、樹の幹に止まった。
何の木かは分からないが、きっと樹液が出ているに違いない❗

だが、止まったのは枝のYの字の部分。そんな殺生なあ…(T^T)
しかも、下は萱のブッシュで自由に網が振れない。

ゴチャゴチャ言っても始まらない。
やるっきゃない。トライあるのみ。

スコーン➰
ヽ( T▽T*)ノ 無理ー。
採れん。あんなとこ、採れるワケあるかーい。

その後、何度も舞い戻って来たが、イージーチャンス無しで、悉(ことごと)く変な所に止まる。おまけに敏感。
ヤケクソ駄目元で挑むも、外しまくる。
気がフレそうだ。

午後5時半。
気がつくと日も落ち、辺りはいつしか薄紫色に染まっていた。
人っ子一人いない寂しい風景に茫然と佇む。

五臓六腑が、哭いていた。

                 つづく

(subject 写真解説)

【鶏飯ラーメン】
よくよく考えてみれば、飯も入って無いのに「鶏飯ラーメン」って変だよね? 知らない人なら、とんでもないものを想像するかもしれん。飯とラーメンがゴチャ混ぜのネコめし的なヤツとかさ。
因みにラーメンには入って無かった(と思う)が、鶏飯には定番としてパパイヤも入っているんじゃないかな。何となくそれも変ちゃ、変。あっ、そういえぱ粉末のミカンの皮も入ってるぞ。意外や意外。鶏飯って、結構アグレッシブな食い物なのだ。
鶏飯。店にもよるがあっさり雑炊みたいで大好きです。奄美大島に来て、鶏飯を食わないヤツはアホだ。

【ザ・アカボシロード】
毎日通ううちに、ただの草叢にいつしか何本もの道が出来てしまった。
アカボシ巡礼の道だ。
随分と詣でましたなあ…。

【アカボシ♀】
もう、こんなもんで勘弁してくれ。

一見、綺麗な個体に見えるが、上下重なりあった部分の下翅が少し欠けている。
展翅すると、どうしても翅の破れは少しでも気になる。蝶は左右完全なシンメトリーでないと美しくないのだ。

こないだ修復したのは、多分この個体が母体だな。

という事は、その前に採った新鮮だけど上翅がイッちまってた個体も修復できるってことだな。
探そう~っと。

(註1)アカボシゴマダラと樹液
樹液好きの蝶なら、いつの季節でも樹液には来る。当たり前だ。主たる餌だもんね。
記憶が朧ろで、どうやら当時はトラップと樹液の情報を混同してしまっていたようだ。トラップが効くのは、個体数の多い6月だけらしい。
実際、アカボシには全くトラップに寄ってこなかった。もっとも、ワシのトラップの効力レベルが低かったという可能性はあるけどさ…。

追伸
冒頭の一文を見ると、興味深い。
書いた本人はすっかり忘れているが、当時は相当に苛立っていたのが解る。
感情ってのは、時間が過ぎれば忘却の彼方なんだね。その意味では、普段から日記はつけといた方がいいのかもしれない。まあ、自分には無理だけど。

『西へ西へ、南へ南へ』22 無情の雨に

蝶に魅せられた旅人
2012-09-02 01:09:12

       ー捕虫網の円光ー
      『西へ西へ、南へ南へ』

     (第十七番札所・無情の雨に)

 
2011年 9月23日

もう、自分が何をしてるのかも解らなくなってきた。

8時前に起床。
本日の予定は午前中に柑橘畑にアカボシが来ると云う情報を頼りに芦花部に行き、昼過ぎに根瀬部へ、2時過ぎには朝仁に移動すると云う計画だった。
だが、計画なんて所詮計画に過ぎない。

予報は曇り時々雨。
知らん、何とかなる。

9時半に芦花部に着いた。
山越えの思った以上に険しい道だった。
しかし、良さげな場所が見つからない。

空を見た。
気が変わった。
勘で動く。
北に行こう。
多分、その方が天気はもつと読んだ。

が、山越えの長雲峠ルートは土砂崩れで寸断。否応なしに大回りの海岸線の道を走ることになった。

大潮だろうか、潮がかなり引いている。
ちよっとした奇観だ。剥き出しになった岩々が古代恐竜の背骨のように見える。

寒い。
防寒、防風の為、奄美ダイソー(100円ショップ)で買ったぺらっぺらの雨合羽を着て走る。
風に千切れそうな感じが、風を纏っているようでキリッと心が締まる。悪くない気分だ。

遠回りになったが、前向きに考えよう、本来ならこういう道を飛ばすのは好きだ。フルスロットルで駆け抜ける。
乗れてる時は、乗用車にも絶対抜かせん(`Д´)ノ❗
ストレートで車間を詰められても、コーナーで再び差をつける。
ほれほれ~Ψ( ̄∇ ̄)Ψ、ほれほれ~Ψ( ̄∇ ̄)Ψ
乗用車の人よ、(
`Д´)イライラしなはれ~。

アギャ、ぶぎゃわっ!Σ(××;)❗
ギシャジャミジャミー!Σ(×
×;)❗
一瞬、何が起きたのか解らなかった。

どうやら偶然トンボが耳とメットの間に挟まったようだ。そんな事、あるかね❓
自分の発したワケのわからない声に、思わず笑ってしまった(^_^;)

岬を抜けたら、勘は的中。北側の空は明るい。
しかし、やって来た背後は真っ黒だ。いつ追いかけてくるとも知れぬ無気味さで広がっている。

赤尾木にチラッと寄ってみたが、やっぱり知名瀬と同じくアカボシゴマダラの姿は皆無。
この有名ポイント、二つともクソだ。今後、しみったれ芋ポイントと呼ぼう( ̄^ ̄)

11時過ぎに谷村樹液ポイントに着いた。
だが、樹液にいたのは前に来た時にもいたボロ♂のみ。勿論、ムッシング。

待ったが、変化なし。
正午時過ぎには、つまんなくなって移動する。
アカボシはダメだったけど、ビシッと赤紋が入ったアマカラ(アマミカラスアゲハ)の、そこそこ鮮度の良い美しい♀が採れたから、まっいっか…。
カタチ的には無駄骨ではなかったから、判断としては正解でしょう。

本来ならそのまま蒲生崎に行くところだが、まだ時間もあるし、だいち同じ場所にとどまるのには厭きた。
左岸から右岸へと横断し、空港側の道を北上する。
アカボシの記録のある節田、宇宿、笠利、用と回るが、成果なし。
唯一の成果は、リュウキュウムラサキの大きくて綺麗な♀が採れた事くらい。

2時過ぎに蒲生崎に到着。
今日はずっと薄日の射すまあまあの天気だったが、ここにきてどんよりと雲が垂れこめてきた。

アカボシゴマダラのベストポイントに行く途中、やや高い枝先に触角を葉先から出して止まっているのが、たまたま1頭見えた。
面倒臭いが、一応網に入れてみる。

ボロだけどえらくデケえなこの♂。と思ってよく見たら、あれっ!?、お腹が萎んでいるので気付かなかったけど、こりゃ♀だわ。
何だかなあ…(*v.v)。。。

と思っていると、別な♀が頭上高くを通過して行った。羽は破れていない新鮮そうな個体に見えた。
慌てて追いかける。だが、止まらずに山の向こうに消えた。
何だかなあ…(*v.v)。。。

退屈なので、フェリー会社に電話してみる。
次の大阪行きのフェリーは、30日だと言われた。
何だかなあ…(*v.v)。。。

いい加減、ウンザリだ。
いくらアホでも、あと1週間もいられない。
飛行機でも何でもいいから、とっとと大阪に帰ろう。一刻も早く奄美の檻から脱出しないと、鹿児島県人になっちまいそうだ。でも、それはそれでいっか…。

午後3時。
無情にもテリトリーを張る時間になって、小雨が降りだした。
ますます、何だかなあ…(*v.v)。。。

小雨は10分程で上がったが、更に気温がグッと下がった。これじゃ、♂さえ翔ばない。
何だかなあ…(*v.v)。。。

今日は何かアカボシの完メスが採れそうな予感があったんだけどなあ…。やっぱ、根拠のない希望的予感じゃダメだね。

4時。プッツリと気力も切れた。
これ以上待ったところで期待できない。より天気が悪くなる前に谷村樹液ポイントに寄って帰ろう。この精神状態でズブ濡れになったら、最低最悪の気分になるのは明白だ。

道すがら、谷村樹液ポイントもどうせアカボシは居ないだろうし、面倒臭いからスルーしてやろうかとも思った。
けど、一応行ってみようと思い直した。一縷の望みでもあるのならば、その可能性を放棄してはならないと誰かが言ってた。
敗北を認めるまでは、敗北ではないとも。

4時半。谷村樹液ポイント到着。
遠目に、また同じボロ♂が同じ場所に止まっているように見えた。キミ、どんだけ食いしん坊やねん❓

しかし、近付いてみるとデカイ。
えっ(_)!?、♀ですか!?
しかも、完品っぽい((((;゜Д゜)))❗❗❗❗

やっぱ、俺の予感は正しい。
ここで会ったが百年目。祈りを込め、全身全霊、五臓六腑の矢を放とう。

アドレナリン噴火。
クワッとマインドに🔥火が入った。
慎重に近づく。

あっ( ̄□ ̄;)❗❗
あわわわわ…、警戒して翅を開いた瞬間に判ってしまった。完品かと思いきや、反対側の翅の上がザックリいっちまってる。
(´Д`)へにゃりんこ。一挙に脱力した。
緊張することも無く、ネットを幹に向かって強めに叩く。
彼女はへなへなと網の底に落ちた。

美しくて、大きい。
複雑な気持ちだ。
新鮮な個体だけに勿体ない。
o(T□T)o忸怩たる想いの超絶ガックリ。
何だかなあ…(*v.v)。。。。

この辺りが限界ってところだろうなあ…。
運も無いし、流れも悪い。

宿に着いて間も無く強い雨が降り始めた。

                  つづく

 
(subject 写真解説)

【アマミカラスアゲハ♀】
見事な♀だ。好みは青いオスだが、これだけ赤紋が綺麗に出ている♀だと、♂なんかメじゃない。

【リュウキュウムラサキ(琉球紫)】
多分♀。メスはそんなに数多く採った経験があるわけでは無いが、今まで採った中で彼女が一番美しい♀かな。しかも、一番の大型の個体。
リュウムラさんは一応迷蝶と云う扱いになっている。春、夏はあまり見掛けなくて、秋になって急に個体数が増えるので土着には至っていないと云う見解なのだろう。
だいたいは台湾やフィリピン辺りから長い旅をして飛来するのだが、他からも飛来する。だから、♀には無数の型が有り、斑紋がバリエーションに富んでいて面白い。
冬が厳しくて越せないと死滅する蝶なのだが、毎年懲りずに飛来しやはります。生き物の必死に新天地を求める姿は、時に人の心を強く震わせる。

【アカボシゴマダラ♀】

こっちから見ると、完品。
でも、反対側から見るとコレ。

(ToT)ノオ━━━━━━━━ ❗

美しい♀なのに、ホントに勿体無い。
今回は上の翅がイってますが、他は下翅が損傷している。複数の♀を合体させれば完璧な♀の標本ができるのだが、今回はそんな事は絶対にしたくないから、帰ってもしない。
フェイクは何処まで行こうが、どう誤魔化そうが、所詮フェイクに過ぎない。

【アカボシゴマダラ下♂と上♀】

並べると、♂と♀の大きさの違いが解るでしょ?
標本にすれば、上下の羽が重なり合っている部分が広がるので、より大きさの差異が明確になります。

大きさ以外にも♂♀の違いはあって、蝶の形が全体的に♀の方が丸い形のデザインになっていて、ふくよかだ。その辺は人間とも共通するところがある。
この特徴は他の蝶でもそうなんだけど、きっとメスの方が曲線的なのは何か意味あるんだろうね。何でかは明確にはワカンナイけど…。
人間でも出産の為に尻がデカくなるのは解る。健康な子供を産めるからだ。しかし、全体的に曲線になるのはよく解らない。丸くてふくよかな方が蝶のオスでもそそられるのかな?

アカボシゴマダラって、気のせいかゴマダラチョウより少し翅が薄いような気がする…。だから羽が破れやすいのかしら?
私見では、鮮度の割りにはメスの方がオスより破れている率が高いような気がする。
それはきっとメスはわりと藪を縫うようにして翔ぶ性質が関係しているのだからだと思う。
何か完品が採れない言い訳がましいけど…。

5年後にして、いくつかの♀を合体修理させてのニセ完品の製造なのだ。自分も変化しているのだね。

『西へ西へ、南へ南へ』21 魚体模型の夜

蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-03 16:33:19

      ー捕虫網の円光ー
     『西へ西へ、南へ南へ』

 (第十六番札所1/2分の1・魚体模型の夜)

 
船に乗れなくて恥ずかしかったが、脇田丸へ。
当然、竹さんに笑われる。

今日は久々に魚が並んだ。台風が去ったせいで漁があったのだろう。
ブダイ2種類とシイラ、チカメキントキ、ゴマモンガラ。

お薦めは、シイラだった。
ならばと、まずはシイラの刺身(390円)から始める。
ハワイ等ではマヒマヒと呼ばれる高級魚だが、正直シイラにはあまり良い印象はない。
だが、またやられた。概念を覆された。
芥子醤油で食べるのだが、そこそこ脂も乗っており、美味い。塩だけだと(わざわざ頼んだ)、より魚のクオリティが解る。旨い。
でも、飛びっきり新鮮でないと旨い魚ではないのかもしれない。

チカメキントキの煮付け(?円、メニューに表示なし)

旨いんだが、ハーシビ(トガリエビス)には全然及ばないと思う。でも、そんじょそこらの煮付けよか旨い。好みが別れるところだが、身がちよっと固いかなあ。

ゴマモンガラも前に並んでいた。
この魚、自分は密かに海の狂人と呼んでいる。
下手すれば、鮫より凶暴な魚だ。特に産卵期は怖い。勝手に寄ってきて、いちゃもんをつける魚界のチンピラなのだ。
ダイビングインストラクター時代、同僚が何にもしてないのにレギュレーターホースを食いちぎられたことがある。それくらい凶暴で歯が鋭いのだろう。
眼も三白眼で、シャブ中の目つきみたいで完全にオカシイ。イっちやってるって感じなのだ。
飛び出た目玉がギロンギロンと180度に回るのだが、左右あさっての方向にハラバラに動くので、何処を見ているのかがサッパリわからない。岩に横たわってそれをやってたりするとこも異様。加えて、泳ぎも真っ直ぐ泳げないヤク中狂人然のフラフラだから、とっても不気味。
そういえば初心者の講習中に生徒の背後に現れて暫く浮いていた事があったっけ…。あん時は、マジで気が気でなかったなあ。
そのうち立ち去って、結局何も起こらなかったけど肝を冷やしました。

(竹さんとゴマモンガラ)

竹さんに訊くと刺身か鍋で食べるらしい。
話の種に頼もうかとも思ったが、竹さんの顔を見てやめた。突っ込んで訊いてみると、矢張り癖が強くてあまり美味くないらしい。
よく虎魚(おこぜ)や鮟鱇(アンコウ)など醜悪な魚の方が美味いと言われるが、どうやらコヤツには当てはまらないようだ。

結局、誰も頼む客も無く、皮を剥がされ、憐れ魚体模型のような気持ちの悪い姿になった。

理科室にあった人体模型、あれの魚版ってとこだね。
目の上下に付け睫(まつ毛)みたいな模様があり、これがより一層、奇怪さと滑稽さを増幅させている。
キミ、完全にホラーだよ( ̄▽ ̄;)

今日の支払いは、2160円でした。

                       つづく

(subject 写真解説)

【チカメキントキとシイラ】
左チカメキントキ、右シイラ。
チカメキントキは、分類学的には金目鯛やトガリエビスとかに近いんだと思う。
こんだけ目が大きいとゆうことは、暗闇で僅かな光でも餌をキヤッチする為だと見受けられる。多分、夜間に活発に活動する魚ではないだろうか?それとも普段は深海にいるのかな?
そういえば、サイパンのグロットでナイトダイビングした時にコヤツらの眼が暗闇に光ってて、ものすご~く気味悪かったんだよね。
まだ新人の頃で、エキジットポイント(水中)で一人で番をさせられてたんだけど、突然闇の中に幾つもの青緑色の光が浮かび上がり、蠢(うごめ)きだした。
近くには、戦争で沢山の人が身投げしたバンザイクリフ(註1)ってのもあるし、サイパンの海には沢山の英霊たちが眠っているのだ。
だから、出たと思った。その鬼火かと思い、めちゃんこ怖かった。
しかし、あとで先輩にそんな戯言(たわごと)を話したら、バカにされそうだ。だから、勇気を振り絞って確認に行ったら、コイツらの群れだったと云うワケである。どれほどホッとした事か。

シイラは釣った事はありませぬが、スポーツフィッシングとしては釣り味があって、かなり面白いらしい。そして、釣り上げられた直後がとても美しいとゆうことだ。
魚でも蝶でも、間近に見るまだ生きている時の姿が一番美しい。特に魚は死んでしまえば消えてしまう色が沢山ある。水中で見る色とは全然違ってたりするのだ。魚屋に並ぶ魚の色は皆んな本来の色ではない。
蝶にせよ魚にせよ、フィールドに出て間近に対峙したものだけがそれを知っている。

因みにシイラは『魚暑』と書きます。
二文字ではなく魚偏に暑いです。変換で出て来なかったから仕方がないのだ。
それにしても魚偏に暑いって、昔の人は偉いね。実際夏が旬の魚で、暑い昼日中に釣れると云うイメージがあるもんね。

【竹さんとゴマモンガラ】
竹さん、精悍です。男の中の男って感じです。

ゴマモンガラ、やっぱ迫力ありますな。
多分、これは中くらいの奴でもっとデカくなるんじゃないのかな?

【魚体模型と化したゴマモンガラ】
完全に脱がされましたな。
この写メでは残念ながら気色の悪い付け睫みたいなのが上手く撮れてませんね。

追伸
前回もそうだったけど、今回もオリジナルにかなり訂正加筆をほどこした。そうすると、全体の細かい所にも手を入れなくてはいけなくなる。だから、結構時間が掛かっているのである。
因みに今回の「魚体模型の夜」というタイトルは、中島らもの小説『人体模型の夜』がモチーフとなっております。

(註1)バンザイクリフ
(出典『wikipedia』)

太平洋戦争中、追い詰められた日本兵や民間人たちがアメリカ軍の投降勧告に応じず、この崖から『大日本帝国万歳!』、『天皇陛下、万歳!』と言って両手を上げながら次々と飛び降りた事からこの名がついたそうな。その数は一万人とも言われていて、青い海が血で真っ赤に染まったという。
サイパンは太平洋戦争時の激戦地で、多くの日本兵が命を落としたといわれる。その数、五万。

この場所はダイビングスポットとしても有名で、透明度が半端じゃなく、とても青い。
但し、潮の流れがムチャクチャ速くて、かなりの上級者じゃないと潜れない。潜れる時期も限られていたような記憶がある。春だっけ?初夏だっけ?
ここはまた大物も多く、タイガーシャークがウミガメを追いかけ回しておりましたな。

今、思い出したんだけど、台風の時はよく此処に行ったもんだった。荒れ狂う波が崖に激しくぶつかって、崖の上まで波しぶきが上がり、💥爆発したように崩れるのである。
あれって物凄く迫力あったなあ。でも、かなり怖かったとです。近づき過ぎると波にさらわれてサヨナラなのだ。

『西へ西へ、南へ南へ』20 奄美の檻

蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-01 23:08:02

       ー捕虫網の円光ー
      『西へ西へ、南へ南へ』

    (第十六番札所・奄美の檻(おり))

 
2011年 9月22日

午前4時03分。
(゜ロ゜;ハッとして目が覚め、時刻を見て我が目を疑った。
船の出航時刻は、3時50分。完全に行ったあとだ。

やっちまった……(T^T)
信じられないが、現実だ。

午前2時過ぎくらい迄の記憶はある。
その後、急激な睡魔に襲われたのだ。
一応、目覚ましをかけていたのだが…。

半分望んではいたが、断じて確信犯ではない。
ひきつった半笑いで煙草を一本吸い、考えるのが嫌で睡眠薬を飲んで再び寝た。

朝8時に宿のおばーに会ったら、(゜ロ゜)❗❓ビックリされた。悪いが、こちらもΣ( ̄ロ ̄lll)ビックリなのだよ。(TДT)ぶふゅ~。

9時、バイクを借りに行く。
天気予報は曇りのち雨。部屋で色々思い悩むのもしんどいし、出る事にした。天気がもてば幸いだ。晴れ男の運を信じよう。

3連チャンでまた根瀬部に行った。
アカボシゴマダラの完品の♀を何とかせねばならない。天気よ、恃むから2時くらいまで保ってくれ、心の中は悲痛な叫びで一杯だ。

曇り時々晴れ。
例によって、一時に♀がやって来た。
しかし、明らかに傷んでいる。頭(こうべ)を垂れて、スルーする。どうせ展翅もしないのなら、無駄に生命を奪うべきでない。卵を産む♀なら尚更だ。

しかし、その後待っても待っても♀は姿を現さなかった。
イワカワシジミも見たが、高過ぎて話になんない。
天気はどんどん良くなっていくが、気持ちはどんどん曇っていった。他の蝶を最早採る気にもなれず、ただただ時間は無為に過ぎて行く。
今日は♂さえ、あまりいなかった。
空中で3頭のみシバく。

どうやら此処は、♂の♀探索ポイントではないだろうか?三日間♀と呼応するように現れ、3時前には殆どいなくなる。多分、その後はテリトリーを張る場所に移動するのではなかろうか?
ここでは翔び方が矢鱈と速いし、ほとんど止まらないし、暫くすれば去ってゆくと云うのも他の場所とは違う。テリトリー(占有活動)を張っているという感じではないのだ。
あれれ❓じゃあ、♂がテリトリーを張るって何の意味があるのだ。♀を待つなら、ここでテリトリーを張ればいいんじゃないの❓何でワザワザ尾根とか山頂に向かうのだ。
この占有活動という名の♂同士の縄張り争いは、学説では♀を待つ最良の場所をめぐっての戦いらしい。でも、ずっと疑問に思ってる。同じような場所でテリトリーを張るオオムラサキやスミナガシにしても、そこに♀が飛んで来た事など一度も見た事がないのだ。唯一の目撃例は、ここ奄美大島の蒲生崎で見たアカボシゴマダラの♀だけだ。まだしも同じようにテリトリーを張るゼフィルス(ミドリシジミの仲間)の方が♀を見る機会がある。とはいえ、それとて見た数はしれている。交尾が目的ならば、あまりに効率が悪すぎるではないか。この♂の占有行動には別な意味があるんじゃないかと勘ぐりたくもなる。
いや待てよ、♀は飛んでくるワケではなくて、最初からそこにいて隠れているだけなのかもしれない。そこに後から♂が飛んできて縄張り争いが始まり、そして交尾は占有活動がおさまった後、夕方遅くや日没後、もしくは早朝に行われるのかもしれない。しかし、そんなこと聞いたためしが無いなあ…。
蝶って、謎だらけだ。だからこそ面白いんだけどね。

イラついて朽木を蹴ったら、
ぬわっ( ̄□ ̄;)❗❗
蠍(サソリ)が出てきた。

サソリモドキ❗❓
毒あんのかな❓
いっちょまえに尻を挙げて威嚇なんぞしくさってからに…(^_^;)
畜生、どいつもこいつも馬鹿にしやがって( ノД`)

午後4時。諦めて半ベソで知名瀬に行ったが、全く姿なし。本当に有名ポイントなのかよ(# ̄З ̄)ぶきゅー。
4時半には見切りをつけて、朝仁に移動。こうなりゃ、もうヤケクソだ。

テリトリーを張るギリギリの時間である5時の10分前に着いた。
一応、♂がいた。確認の為だけだから無視して煙草を吸っていたら、ふと目の前を見ると大きな梔子(クチナシ)の木があるではないか。
目視で見ていくと、実に穴も穿いている。イワカワシジミがいるかもしれない。期待を込めて周囲を叩いてみる。

だが、いなかった。
他にもクチナシが有るかもと思い、10m程移動したら、イワカワシジミが目にも止まらないスピードでテリトリーを張っていた。笑けるスピードだ。

惨めさも相俟って、とてつもなく腹が立ってきた。
(#`皿´)アホンだらがぁー❗❗❗❗❗
怒りの一撃で、一発で空中撃破。

だが、完品には程遠い。
溜飲が治まったわけではないが、チヨットだけホッとした。

辺りが夕闇に包まれようとしていた。
気分は難民。船に乗れないボートピープル。

                  つづく

 
(subject)

【サソリモドキ】
多分、サソリの親戚。サソリと全く同じ形だが、所詮ライダーマンみたいなもんで、ホンマもんではないモドキ風情だ。外部は本家みたいに固くない(と思う。触ってないから分からない。誰が、んなもん触るちゅーうんじゃい(‘ε’*)!)。
とにかく中途半端でやわい存在。
毒も子供騙しの筈だったような気がする。
まあ、でも実物を見たときはかなり驚いた。猿飛佐助ばりに飛び退いたね。モドキとはいえ、見た目はかなり邪悪なのだ。

(補足)
サソリモドキに関して何となく出鱈目くさい事を書いていそうである。
文章は翌日とかのほぼライブ配信で奄美大島から送っていたんだけど、サソリモドキの事なんぞ調べようがなかった。この時はスマホではなかったので、その場で検索とかできなかったのだ。
というワケで、調べなおす事にした。

Wikipediaによると、サソリモドキはクモ綱サソリモドキ目に属し、サソリとクモの中間的な特徴を有しているようだ。もちろん肉食性でコオロギやバッタ、時にはミミズなども捕食するらしい。
意外な事に外皮は丈夫で堅いという。サソリみたいに毒腺は無いようだが、尻の付け根の肛門腺から酢酸、カプリル酸の混合物の酸っぱい液を噴射する。英名のビネガロン(怪獣みたいな名前やなあ…)はそこからきているらしい。つまり、ビネガー(酢)って事ね。
これには強い刺激があり、皮膚に触れたり目に入ると火傷様の皮膚炎や角膜炎を起こすことがある。
(@_@;)おいおい、子供騙しではないシッカリとした毒あるやんかあー。触らんかって良かったあー。
とはゆうもののそんなに攻撃的な奴ではないらしい。刺激しないかぎり、自分から積極的に攻撃してはこない模様。また、普段は石の下などに隠れていて、人間の目に触れる機会は滅多になく、被害例も少ないみたい。

因みにサソリモドキは世界三大奇虫に数えられている。
あとの二つは何だっけ❓一つは確かウデムシだよなあ…。あと一つは思い出せない。まあ、何れにせよ全員エイリアンみたいなオドロオドロしい奴らで、あまりお会いしたくないよね。遭遇したら、間違いなく髪の毛逆立つね。

さらに調べていくと、結構記事がある。
日本には九州南部から沖縄本島に棲むアマミサソリモドキと石垣島や西表島など八重山諸島に棲むタイワンサソリモドキの二種類がいるらしい。
しかし、見た目は殆んど変わらんとの事。

(タイワンサソリモドキ)
(出典『Monsters Pro Shop 奇蟲・サソリモドキの味』)


奇蟲・サソリモドキの味

この人、豪の者で何と思いつきで食べはった。
毒を噴射させきって天ぷらにすると、海老のヒゲとか尾っぽの味がして結構美味いらしい。
何にしても凄い人だよね。この人、あの猛毒ハブクラゲを食うのに挑戦したりと、他の記事も面白い。

飼育している人も案外いるのには驚いた。
見ようによってはクワガタに見えなくもない。視点を変えれば、カッコイイと思う人がいてもオカシクはないだろう。自分は何があっても絶対飼いませんけどね。

【イワカワシジミ♂】
何とも言えない淡いグリーンがいい。
長く優美な尾状突起も相俟って、美しい意匠です。
イワカワシジミ、( ☆∀☆)好きです。

イワカワシジミは、八重山採集行二回目の春編・与那国島で主役の一つとして登場します(このブログに記事は無いです)。

奄美の春型が、白い部分が多くて一番美しいとされているけど、秋のものでも充分美しい。写メは裏だが、表も美しい。♂は黒に青、♀は黒に白の紋が入ります。