かわ肝ポン酢

 
えー、記事に間が開いたのはオリンピックのせいです。
冬嫌い、寒いの大嫌いの身としては、今まで冬季オリンピックにはさしたる興味は無かったのだが、今回はなぜだか嵌まった。いやはや、感動して結構泣いちゃいましたよ。
で、現在、オリンピック・ロス中。
力、何だか入りません。

 
えーと、ここからが本題。
少し前の話です。

カワハギの肝が198円で売っていた。
鮮度も悪くないので、これでアン肝ポン酢ならずカワ肝ポン酢を作れないかと思った。
美味なる魚の肝といえば、この2つが二大勢力であろう。でもカワハギの肝ポン酢って、あまり聞いた事がない。どちらかといえば肝を醤油に溶き、それで刺身を食うとか、鍋に入れると云ったイメージの方が強い。
なぜにカワ肝ポン酢があまりモテはやされないのだろうか?
もしかして、アン肝ポン酢より味が劣るの?
いやいや、そんな事はなかろう。ダメな理由が思いつかないじゃないか。
ならば、自分で作るしかあるまいて。

と云うワケで2つ買った。
そっかあ…、カワハギの肝ってアンコウの肝に比べて小さい。だから、肝ポン酢を作るにしては量が足りないんじゃないか?ゆえにポピュラーじゃないのかもしれない。
我ながら名推理じゃねえの❓ひとり悦にはいるイガ蔵なのであった。

作り方はアン肝ポン酢と同じである。
ラップ、またはアルミホイルの上にカワ肝を置き、酒をブッかける。塩は振らない。振ってもよいのだろうが、どうせポン酢をかけるので自分は振らない。
で、それをシッカリと筒状に巻く。端はキャンディみたいにネジネジしましょう。で、あとは更にアルミホイルでぐるぐる巻きにして蒸すだけ。

とはいえ、オイラの家には蒸し器が無い。
だから大きめの鍋に皿を二段重ねにして置き、そこにブツを乗せる。あとはその下に湯をはって蓋をして20分程蒸す。
あら熱が取れたら、す巻きを使って形を整える。
で、冷蔵庫で一晩寝かせればよろし。
なぜに寝かすかというと、固まらないと庖丁で切れないからだすな。あったかいうちは、ぶにょぶにょなのだ。

翌日、テキトーな厚さに切って、ポン酢をかけて葱を散らせば出来上がり。
お好みで紅葉おろしなり、七味、一味をかけるなりすればよろし。

紅いのは「かんずり」。ワテは紅葉おろしでも七味、一味でもなく、断然このかんずり派なのだ。

柚子胡椒の紅いヤツだと思って戴ければいい。
しかし、そんなにとんがって無くて、もっとまろやか。旨みもこっちの方があるような気がして、ワタクシはもっぱらコチラの方を使ってます。

なんかテキトー過ぎる説明だなあ…。
一応、かんずりの事を真面目に解説しとくか。

かんずりは漢字で書くと「寒造里」と書くように、冬に作られます。新潟県妙高市産の唐辛子を雪にさらした後、糀、柚子、塩と混ぜ合わせ3年間熟成、発酵させた香辛料なのだ。
柚子胡椒との最大の違いは米こうじを使っている事と3年間も熟成させている事だね。ゆえにまろやかで深い味わいがあるのだよ。

自分は鍋で使用する頻度が高いが、焼肉や焼鳥につけても良いし、醤油に溶けば刺身にもあう。

 
ポン酢はコレ。

「手造り ひろたのぽんず」だ。
徳島産のスダチで作られておる。カボスもいいけど、スダチのポン酢が好きです。

ポン酢は酸味が強すぎるのはイヤだし、かといって甘みが強いのもイヤだから、ここ数年はこのバランスの良いポン酢に落ち着いている。
ポン酢選びは重要である。料理を生かすも殺すもポン酢次第というくらいに大事なのだ。てっさ(フグの刺身)なんぞは、ほとんどポン酢の味で旨い不味いが決まると言っても過言ではないだろう。

 
この日の為に冷酒を用意した。
美味なものを食うときは万全を期すタイプなのだ。

あっ(-_-)、写真を撮り忘れた。
因みにコレね。

(出展『Y!ショッピング』)

「土佐鶴」だね。
土佐鶴といえぱ辛口。昔からちょくちょく飲んでる酒で、冷やでも燗でも旨い。

さあ、ステージは整った。
満を持して口に運ぶ。

♪( ☆∀☆)うんめぇー。
アン肝よか旨いんじゃねえか❓
いや、確実に美味い。アン肝なんぞ目じゃない❗
いやはや、期待はしていたがそれ以上だ。
アン肝よか水分が多いのか、ねっとりとしている。
そして、きめが細かい。
あ~ん、クネクネ(///ω///)♪
身悶えしつつ、舌の上でゆっくりと溶けてゆく。
旨みが、旨みが……。どこまでも余韻として残る。
アタイを、もうどうにでもして♥
今だったら、屈強な男にケダモノのように犯されても受け容れるだろう。

すかさず日本酒に手をのばす。
ヘ(≧▽≦ヘ)♪くぅー、堪らんね。
旨いもんと旨い酒の組み合わせは、美味さを倍増させる。酒なくしては、旨い食いもんは語れないよね。
カワ肝ポン酢、最高だよ。

それにしても、カワ肝ポン酢、カワ肝ポン酢と連呼しておるが、漢字なしの音だけならカワキモポンズだよなあ…。聞いてる人は何と思うんじゃろう。頭の中で漢字変換できる人は殆んどいないんじゃないかと思う。
若い子なら、可愛くてキモいポン酢を想像するに違いない。でも可愛くてキモいポン酢って、全然想像がつかない。強いて想像しても、せいぜいパッケージがキモカワの画だとか、瓶の形がキモいとかしか浮かばない。
あれっ!?、カワキモじゃなくて、キモカワだったっけ…。アンガールズの田中はそう呼ばれてるよね。
まあいい。キモカワもカワキモも意味は同じじゃろう。
いや、待てよ。似てるけど厳密的には同じではないな。キモくて可愛いのと、可愛いけどキモいのとでは全然違うぞ。キモいけど可愛いと云うのは、何だかんだいっても存在に肯定的な気がするけど、可愛いけどキモいと云うのは最終的には否定しているよね。ネガティブな印象を与える。
でも、可愛いけどキモいって例えば何だ?
見た目が良いのに気持ち悪がられるなんて、相当ヤバい奴だよね。
キモいけど可愛いなら、結構浮かぶ。
ウーパールーパー(アホロトール)なんかが、その代表でしょう。

(出展『ウーパールーパーの部屋』)

あっ、ウーパールーパー、メッチャ可愛いやん❗
他にもエリマキトカゲ(懐かしい!)とか、カメレオンとかアイアイなんかの動物にキモカワちゃんは結構いる。

一方、カワキモって何だろ?
浮かんだのは、美人だけど動きが変だとか、喋り方がキモいとかの、動物ではなくて人間だ。つまり、顔が可愛いのに残念な人たちだね。
キモカワは見た目で、カワキモは行動という事か。キモカワが静止画像とすれば、カワキモは動画と言えそうだ。

例えば誰だろう?
鈴木奈々。キモいと云うよりかウザいか?
misono。鈴木奈々と同じカテゴライズ。ウザい。
ダレノガレ明美。性格が悪過ぎるだけ?
神田うの。性格が悪くて喋り方が酷い。
坂下千里子。単に頭が悪いおしゃべり女。声もイラっとする。
重盛さと美。オツムが足りなさ過ぎる。

んー、全員キモいといえばキモいけど、カワキモとはちよっと違うような気がする。
あっ、可愛いけど虫好きの女なんてどうだ❓
「虫愛ずる姫」ってヤツだね。
自分としては大歓迎。断然好きだけど、一般人からすれば相当にキモいよね。世の人々の理解の範疇を遥かに越える存在でしょう。白○真○さん、ゴメンナサイ。

今回も脱線。いや大脱線。
アホなこと考えてる暇があったら、カワ肝ポン酢に集中して、堪能しよっと。

                  おしまい

 
追伸
一応、作ろうと思う人の為に追加アドバイス。
鮮度の悪いものは臭みを取るために、塩を振って30分以上放置して軽く洗いませう。
血管や血溜まりが有れば、これも臭みの原因になるので丁寧に取り除きましょう。あとで巻くので、形が少々グジュグジュになっても大丈夫です。

あまりに美味いので、3日間チビチビ食ってました。
完成品は冷蔵庫で3~4日はもちます。

 

台湾の蝶13 ヤエヤマイチモンジ

 
 
      タテハチョウ科10

      第13話『月の使者』

 
今回はタイワンイチモンジに引き続き、近縁種のヤエヤマイチモンジ。

 
【Athyma selenopora ヤエヤマイチモンジ♂】
(2016年 7月 台湾南投県仁愛郷黄肉渓)

 
日本の八重山諸島にもいるし、台湾ではド普通種だ。
見た目が日本のものと変わらないし、沢山いてウザいから真面目に採る気にはなれなかったんだよね。
だから、探したが♀の画像は撮っていなかったようで見つけられなかった。沖縄のも無し。
と云うワケで、画像をお借りしまひょ。

 
【同♀】
(出展『臺灣胡蝶誌』をトリミング。)

この蝶もタイワンイチモンジと同じく雌雄異型で、メスの方が一回り大きく、羽に丸みがある。

 
展翅したものも並べておこう。

(2016年 7月 台湾南投県仁愛郷黄肉渓)

(2016年 7月 台湾南投県仁愛郷)

ボロだが、1頭だけ♀も採っていたようだ。
普通種だけど♀は♂ほど姿を現さないので、意外と狙って採れるもんでもないと思う。もっともヤエヤマイチモンジなんて、たとえ♀だってどうしても採りたい人なんていないと思うけど(笑)

♂は前回のタイワンイチモンジに似てるけど、赤い紋が無いので容易に判別できます。
と書いたところで、手が止まる。
ちょい待ちなはれ。赤い紋のあるヤエヤマイチモンジって居なかったっけ?どっかで採った事があるような気がするぞ。いや、あれはタイワンイチモンジ?
突然、頭の中がシッチャカメッチャカになる。

確かあれは2011年、初めて海外に蝶を採りに行った時だ。慌てて画像を探す。

(2011年 4月 Laos Vang vieng)

ごじゃりました。
赤がアクセントになっていて、中々にカッコイイ。
胴体に白線が無いから、タイワンイチモンジではないね。赤紋の位置もタイワンイチモンジとは違うからヤエヤマイチモンジだろう。色もより赤い。
コレって帰国後、師匠にヤエヤマイチモンジやねんでと教えられたんだよね。まさかヤエヤマイチモンジとは考えていなかったので、とても驚いた。と云うか、にわかに信じられなかった。日本にいる蝶でも、遠く離れれば随分と違った姿になるんだなと思った記憶がある。アジア全体からの視点で日本の蝶をみるキッカケになった蝶かもしれない。

 
参考までにタイワンイチモンジの写真も添付しておきましょう。

(2016年 4月 台湾南投県仁愛郷黄肉渓)

 
裏面の写真も無いので、図鑑から拝借しよう。
とは言っても日本産です。

(出展『日本産蝶類標準図鑑』)

タイワンイチモンジとよく似ている。しかし、斑紋も微妙に違うが、何よりも色が違う。より濃い焦げ茶色なので区別は比較的容易です。

 
【学名の由来と台湾での名称】
学名の小種名の「selenopora」は、月形の斑紋があるという意で、ギリシア語のselene(月)➕phero(担う、保持する)が合わさったもの。
何か月の使者みたいで、風情のある学名ではないか。
そう思うと、急に素敵な蝶に見えてきたよ。

台湾のものは亜種ssp.laelaとされる。
語源は『蝶の学名ーその語源と解説ー』には載っていなかったが、アラビア語にlaelaという語があった。
女性の名前に使われ、夜の美しさを表す言葉だから、イメージには合致するし、この辺が語源になっているのかもしれない。

台湾での名称は異紋帶蛺蝶。
雌雄が異紋のタテハチョウって事だね。
他に以下のような別称がある。
玉花蝶、小一文字蝶、小單帶蛺蝶、新月帶蛺蝶、臺灣小一文字蝶、臺灣小一字蝶、棒帶蛺蝶。

玉花蝶の玉花は、天然石(翡翠)の玉の事。装飾品です。翡翠は緑色なので今一つ解せないが、白い翡翠もあるには有るんだよね。
因みに、玉は中国語では美しさの象徴として使われることも多い。

小一文字蝶、小單帶蛺蝶、臺灣小一文字蝶、臺灣小一字蝶、棒帶蛺蝶は、全部横一文字の紋を表している。

新月帶蛺蝶は学名由来だろう。風情のある優雅な名前だ。和名にするとシンゲツイチモンジだ。ヤエヤマイチモンジも悪くないけど、シンゲツイチモンジの方が個人的には好きだね。

英名は「Staff Sergeant」。
タイワンイチモンジのOrange Sergeantと意味はほぼ同じで、二等軍曹(米陸軍、海兵隊)、3等軍曹(米空軍)、曹長(英陸軍)のこと。

 
【分布】
西は西北ヒマラヤより東はジャワ、ボルネオ島、日本の八重山諸島にまで至り、東洋熱帯に広く分布する。

(出展『原色台湾蝶類大図鑑』)

 
図鑑には次のような亜種が列記されていた。

▪Athyma ssp.selenopora 西北ヒマラヤ~シッキム
▪ssp.bahula アッサム
▪ssp.batilda トンキン(ベトナム)、ミャンマー、タイ
▪ssp.leucophryne 海南島(中国)
▪ssp.laela 台湾
▪ssp.ishiana 八重山諸島(日本)
▪ssp.ambarina マレー半島
▪ssp.amhara ボルネオ島
▪ssp.epbaris スマトラ島
▪ssp.jadava ジャワ島
▪ssp.gitgita バリ島

赤紋のあるタイプは、たぶん3番目のssp.batildaと云う亜種に含まれるのだろう。
台湾はssp.laelaという亜種。日本産はssp.ishianaとされる。亜種名は石の意であるが、この石は石垣島を指すものと思われる。

八重山諸島のモノも台湾亜種に含まれるとばかり思っていたが、違うんだね。知ってたら、もう少し真面目に採っていたかもしれない。
でも、どこがどう違うんだ❓

 
(出展『日本産蝶類標準図鑑』)

♂の翅表前翅端に近い白斑が台湾のものと比べて細まっているように見える。
けど、たしか沖縄のヤエヤマイチモンジって、春型と夏型ってのがあって、夏型は一番下の白斑が消失しがちなんだよね。こうなると、自分のような素人にはお手上げだ。同定する自信なし。
ところで、台湾にも春型とか夏型とかあるのかね❓
特に記述は無かったような気がするが、どうなんだろ?

♀は全体的に沖縄のものの方が白斑が大きいように思われる。他の写真でもそういう傾向が見られるような気がする。でも、こんなのは沢山の標本を検してでないと、何とも言えないんだよね。
まあ、交尾器が微妙に違うから亜種になってるんだろうし、発言はこれくらいにとどめておこう。

 
【生態】
台湾本土に広く分布し、海岸林から標高2500mまで見られるが、その中心は低中海抜だろう。
飛翔は敏速だが、すぐ地上に止まるので観察、採集はそう難しくない。
常緑広葉樹周辺に見られ、♂は低木の樹葉上などで占有行動をとり、♀は林縁、林間を緩やかに飛ぶ。
花蜜、樹液を好み、♂は地上で吸水しているものがよく見かけられる。
年間を通して見られ、数回の発生を繰り返す。
越冬態は不定で、卵、幼虫、蛹など様々なステージで冬を越す。

 
【幼生期および食餌植物】
『アジア産蝶類生活史図鑑』によると、トウダイグサ科のGlochidion rubrum ヒラミカンコノキ、アカネ科のWendlandia formosana アカミズキ、Mussaenda pubescens ケコンロンカ、M.parviflora コンロンカがあげられている。

因みに日本で食草として記録されているのは、アカミズキ、コンロンカ、ヤエヤマコンロンカなどのアカネ科。

台湾の文献では、以下の植物が食餌植物として記されていた。

風箱樹 Cephalanthus naucleoides
毛玉葉金花 Mussaenda pubescens
臺灣鉤藤 Uncaria hirsuta
嘴葉鉤藤 Uncaria rhynchophylla
水金京 Wendlandia formosana
水錦樹 Wendlandia uvariifolia

2番目はケコンロンカ、5番目がアカミズキだね。
1番目、3番目、6番目は和名は無いが、アカネ科の植物。4番目はカギバカズラ。これもアカネ科だ。
ようするに幼虫はアカネ科の植物を広く食すのだろう。きっと食性が広いから繁栄していて、普通種なんだろね。

それでは恒例の幼虫のおぞましき姿の登場っす。
今さら遅いけど、閲覧注意ですぞ。

(出展『圖録検索』)

トゲトゲくんだ。
でも、タイワンイチモンジみたく老熟した奴が黄色くならないから、まだ気持ち悪さはマシだよ。

お次は蛹くん。

(出展『圖録検索』)

タイワンイチモンジと同じくゼットン型だ。
けど横から見ると、ちと違う。

(出展『台湾生物多様性資訊入口網』)

コチラはタイワンイチモンジみたく空洞にはなっていない。
一応ここまでは日本のヤエヤマイチモンジと殆んど変わらないように思える。細かくは見てないから、御叱りを受けるかもしんないけど…。

そうだ。日本のヤエヤマイチモンジの蛹の画像も添付しておこう。

(出展『南島漂流記』)

基本的には台湾のものと同じ形だ。
ではなぜに添付したのかと云うと、光の辺り具合によっては金属光沢があるように見えるみたいなのだ。これはおそらく八重山産に限った事ではなく、台湾産でも同じかと思われる。

 
最後は卵。

(出展『圖録検索』)

タイワンイチモンジとさして変わらない。
後々出てくるミスジチョウのグループもこんな感じだから、両者は非常に近い関係であることがよく解る。
蝶に関しては、成虫よりか幼生期の方が類縁関係を知る上では重要なんだなと改めて感じた次第だすよ。

                  おしまい

 
追伸
たかだかヤエヤマイチモンジなんでサラッと終わらせるつもりが、意外と長くなった。この調子だと先が思いやられるよ。バカなことを始めたなと後悔しきりである。いつ挫折してもオカシクないです。

次回は最後のイチモンジチョウであるムラサキイチモンジの予定。
書くには、ちよっとすんなりとはいかないかもなあ…。迷宮に迷い込まない事を祈ろう。

冷やし中華と冷麺の違い

 
ダイエットその後を書く前に、溜まってる画像を放出しておきたい。
で、今回は取り敢えず冷麺。

冷蔵庫の奥から徳山物産の冷麺が出てきた。
たぶん夏に買ったものだ。賞味期限を確認してみると、11月末くらいになっていた。
でも、んなもんくらいなら大丈夫だろう。今までさんざんぱら賞味期限を越えている食いもんを食ってきたのである。モノにもよるが、それほど劣化は激しいものではないと結論した。
それにしても、真冬に冷麺かあ…。酔狂だなあ。

スープはついていなかったので、コンソメと和風だしを混ぜたものをつくる。
冷麺のスープって少し甘めだったような気もするが、甘いのはイヤなので、そのまま冷蔵庫で冷やす。
しかも途中から冷凍庫にブチ込み、キンキンにしてやった。

チビたいチビたいスープが出来たところで、説明書に従って麺を茹でる。そして、素早く冷水で締める。
この時期の水道水は超冷たいから、あっという間に麺が引き締まりよる。

具は半熟玉子、葱、胡瓜、キムチ。
もちろん甘いものはあまり取らない身としては、🍉スイカや梨などは入れるべくもない。
もっとも、入れたくとも真冬にスイカや梨は普通は売ってない。たとえ有ったとしても相当に高額だろう。冷麺の為に用意することなど有り得ないよね。
ところで、何で冷麺にスイカだの梨だのを入れる必要性があるのだ❓
全然もって意味が解らない。まだ酢豚のパイナップルの方が理解できるよ。
因みにパイナップルは肉を柔らかくする効果があるから入れているのだ。だから、アレには一応それなりに意味があるのである。
とは言いつつ、心情的には許しまじだけど。

冷蔵庫に入れて冷していたどんぶり鉢を出す。
もう徹底しているのだ。体の芯まで凍える真冬の冷麺をつくってやろうではないか。

スープに麺を入れ、具を飾って出来上がり。

いっそ窓を全開して食ってやろうかとも思った。
しかし、少しだけ開けてみて、すぐに閉めた。
外は身が切れるような激寒なのである。
この日は2月5日。まっことクソ寒い日であった。予想最高気温は4℃とか言ってたのだ。
なのに冷麺とは、我ながらアホかと思いつつ食う。

マジ、チビてぇー❗ヘ(≧▽≦ヘ)
背中がブルッときたよ。
スープに今一つパンチが無いが、そこそこ旨い。

食いながら、ふと思う。
そういえば冷麺と冷やし中華の違いを、あーたら、こーたら検証している番組があったなあ…。
どうも関西では、両者がゴッチャになっているらしい。と云うか、冷やし中華も冷麺と呼ぶ人が多いようなのだ。アンケートの6割強ほどがそうだったかと思う。

アナタ、冷麺と冷やし中華の違いを説明できますか❓

両者を区別している人でも、その概念はまちまちだった。
番組では、家で食うのが冷麺で、外で食うのが冷やし中華とか言ってるオバハンもいた。
そういう概念もあるのか…。ちょっと驚いた。
中華料理屋や食堂で出てくるのが、冷やし中華。焼肉屋で出てくるのが冷麺と云う意見が多かったが、まあ、理解できなくもない。
一方、ラーメン屋で出されるものは、冷やし中華もあれば、冷麺も有りーので意見がバラバラだった。表記の仕方が店によって違うので、よく行くラーメン屋のそれが各々の基本概念になっており、両者が混在しているのだろう。

ここでオラの冷やし中華と冷麺の違いを述べておこう。

【冷やし中華】
①麺が黄色い。いわゆる中華麺を使っている。
②タレが掛かっており、醤油ダレか胡麻ダレ。
③深皿で出される事が多い。
④具は錦糸玉子、キュウリ、ハムが基本。缶詰のサクランボが彩りとして乗っかってるイメージがある。
⑤関西での分布は、町の中華料理屋、食堂、ラーメン屋など。

 
【冷麺】
①麺が茶色い。これはそば粉にジャガイモなどのデンプンと小麦粉を混ぜたものだからだと思う。
また、麺が固くてゴムみたいと云うのも特徴だろう。
②タレがかかっているのではなく、スープの中に麺が入っているといったイメージ。スープのベースは牛骨や牛テールで、色は薄くて透明。
③どんぶり鉢系統で供される事が多い。本格的なのは金属の器かな。
④具はキムチ、キュウリ、ゆで玉子、チャーシューと果物(スイカ、梨、リンゴなど)。
⑤関西での分布は、焼肉屋、韓国料理屋、ラーメン屋など。

ここで盛岡冷麺という存在を思い出した。
しかし、関西ではポピュラーてはなく、殆んど見ないのでここでは除外しておきます。

これでほぼあっているような気がするけど、一応ネットで確かめておこう。

調べたら、そもそも両者は根本の成り立ちからして違うらしい。
冷やし中華は、なんと日本で誕生したそうな。
へぇー( ゜o゜)である。中国由来じゃないのね。
冷やし中華は昭和12年、仙台で生まれたようだ。
中国料理店の組合が夏場の売上が落ちるのを解消する為に考案したのが最初らしい。当初の名前は「涼拌麺(リャンバンメン)」。
一方、冷麺の出自は韓国。だから韓国式冷麺、韓国冷麺というのが正式なお名前だ。
両者の一番の違いは、その麺にあるようだ。前述したように冷やし中華は小麦粉とカン水で作られた中華麺、冷麺は蕎麦粉にデンプン、小麦粉を加えたものである。原材料が違うのだから、謂わば両者は全くの別物と考えた方が良さそうだ。

因みに盛岡冷麺というのは、そば粉を抜いた麺なんだとさ。冷麺のゴムみたい麺を日本人向けにアレンジしたというワケだね。スープもアレンジされており、牛骨だけでなく、鶏ガラや野菜も入れて煮込んているみたい。

それから、余談だが北海道での呼び名は冷麺でも冷やし中華でもなく、「冷しラーメン」と呼んでいるとのこと。独自路線と云うワケだね。

それでは何ゆえに関西では冷麺と冷やし中華がゴッチャになっていて、どちらも冷麺と呼ぶ人が多いのかというと、2つの説が囁かれているようだ。

①省略説
関西は長い語彙を縮めるという文化がある。
例えばマクドナルドは「マクド」、冷たいコーヒーは「冷コー」などが代表だ。
たぶんこの冷コーというのが、大きく関係しているのではないかと思われる。冷たいコーヒーだから冷コー、冷たい麺だから冷麺と云うワケである。
これでオバハンが家では冷麺、外では冷やし中華と呼んでいるというワケも何となくわかってきた。つまりオバハンとしては家では冷麺という略称を使うが、外では略称せずに上品に冷やし中華と呼びたいのだ。

 
②韓国語由来説
元々、関西には韓国人が多い。
だから、自然と韓国式の呼び名が浸透していったと云う説。

まあ、どちらかが正しいというワケではなく、複合的なものでどちらも正しいのだろう。

他地方から関西にやって来る人は、冷麺が食べたくば、韓国冷麺とハッキリ言いましょう。
さもなくば、冷やし中華が出てきまっせ。

                 おしまい

 
追伸
とは言いつつ、最近は関西でも冷やし中華と冷麺を区別している人が年々増えていってるようだ。
これはコンビニ、大手の即席麺が冷やし中華は「冷やし中華」と表示しているからだろう。コンビニの地方文化の均一化、恐るべしである。
因みに最近は若い子を中心に、冷コーはアイスコーヒー、マクドはマックと呼ぶ人が増えているという。
嘆かわしい事だ。関西(大阪)のコテコテ感が失われてゆくのは、何だかなあ…と思う。

あっ、それから今回の記事の元々の題名は『冬に冷麺』でありんした。書いてるうちに内容が変わっていき、この題名なりもうした。

 

台湾の蝶12 タイワンイチモンジ

 
      タテハチョウ科 9

    第12話『真なる一文字の紋章』

 
前回のオスアカミスジの回で、漸く台湾のイナズマチョウ族全種を紹介する事ができた。
しかし、連続でタテハチョウの事ばかり書いてきて、正直飽きた。
次々に疑問点が押し寄せてきて、そのせいで文章は長くなるし、時間もかかったから、すっかり疲弊しきってしまったのである。

だから、ここは気分を変えて他の科の蝶の事を書こうと思い、ホッポアゲハの事を書き始めた。でも半分ほど書き進めたところで、ハタと思った。
前回にイチモンジチョウ族の事にも少し触れたが、考えてみれば台湾のイナズマチョウ族6種のうち、何と4種(タカサゴイチモンジ、スギタニイチモンジ、ホリシャイチモンジ、マレッパイチモンジ)もがイチモンジという和名がついているのだ。
今後、真正のイチモンジチョウ族が登場した時に、もし両者が遠く分断して書かれていたら、知らない人にとっては混乱極まりないのではないかと思ったのだ。
だだでさえ、書いている本人がしばしば錯乱状態になってあらぬ方向に行ってしまうのである。極力流れは大事にしたい。このままイチモンジチョウの仲間も紹介してしまおう。

それにしても、和名って鬱陶しい。
たぶんタカサゴイチモンジとかは、最初に発見した人あたりがイチモンジチョウに似ているし、コイツはイチモンジチョウの仲間だろうと思ってつけたのだろう。
まあ、それは仕方がないとしても、イナズマチョウの仲間だとわかった時点で誰か発言力のあるお偉方が修正しろよなと思う。
そのくせ、和名がアホみたいに複数ある蝶も存在する。和名がよろしくないからと勝手に新しくつけるのだろうが、混乱の極みだ。素人は堪ったもんではない。
例えばアンビカコムラサキ Mimathyma ambica なんぞは、この他にキララコムラキとか、カグヤコムラサキ、ニジイロコムラサキ、シロコムラキ、イチモンジコムラサキと合計6つもの和名がある。学名が頭にインプットされていなければ、何でんのそれ?のワケワケメじゃよ。

【Mimathyma ambica アンビカコムラサキ♂】
(2011年 4月 Laos vang vieng)

これまた誰かお偉いさんが音頭をとって、どれか一つに統一してくんないかなあ。

早くも和名に対する悪態毒舌癖が発病してしまったが、続ける。
蝶採りを始めた当初は、学名そのままを頭につけた外国の蝶の和名に対して軽く憤りを感じていた。
ザルモキシスオオアゲハとかアルボプンクタータオオイナズマ、ベラドンナカザリシロチョウなんぞと言われても、初心者には下は何となく想像できても、頭についた名前からはどんな蝶なのか全く想像もつかない。横文字なんぞやめて、取り敢えずアホでも解るような和テイストな名前をつけろよなー(=`ェ´=)と思っていたのだ。
しかし、海外に出て蝶を採るようになって考え方が変わった。なぜなら、外国では和名なんて全く通じないのである。
例えばオオルリオビアゲハ Papilio blumeiを採りたいとする。でも現地でガイドに和名を連呼したところで、まず通じない。
コレがもしブルメイアゲハという和名がついていたならば、ブルメイと言えば簡単に通じる。つまり、海外では共通語として学名で呼ぶのが普通なのである。

【Papilio blumei ブルメイアゲハ】
(2013年 2月 Indonesia Sulawesi Palopo)

正直、外国の蝶はテングアゲハやシボリアゲハなど既に和名として定着していて秀逸なものだけを残して、他はみな学名を冠につけた和名でいいのではなかろうか?
だから、Mimathyma ambicaは、アンビカコムラサキ。それでスッキリすると思うんだよね。

とはいえ、和名を残すものと残さないものを振り分けるのは大変だ。喧々諤々で揉めるよなあ…。

何か不毛な事を言ってる気がしてきた。
いい加減、本題に戻るとしよう。

 
【Athyma cama タイワンイチモンジ♂】
(2016年 7月 台湾南投県仁愛郷黄肉渓)

♀は全然柄が違う。

【Athyma cama タイワンイチモンジ♀】
(2016年 7月 台湾南投県仁愛郷眉原)

雌雄異型の蝶なのである。
メスはオスと比べて一回り大きく、羽の形が全体的に円くなる。♂は一見して日本の南西諸島にもいるヤエヤマイチモンジに似るが、上翅にオレンジの紋があるので容易に区別できる。
そういえば♀は最初、オスアカミスジの♂かと思って必死に追いかけて採ったんだよね。
でも、何か違うなあと暫し考えて、あっ、タイワンイチモンジの♀なんじゃねえの?とようやく考え至ったのである。
台湾の蝶の事をろくに調べずに発作的に行ったので、こういうパープリン振りが多々あったのだ。
因みに、採集記はアメブロの『発作的台湾蝶紀行』第29話 「風雲急を告げる」の回にあります。

裏の画像も添付しておこう。

上が♂で、下が♀である。
裏は表ほど劇的には違わない。

学名の属名「Athyma アティーマ(シロミスジ属)」はギリシア語で、無気力な、元気のないと云う意味である。小種名の「cama」は、インド神話の神。あの古代インドの性の教典カーマスートラのカーマであろう。でもエロと何の関係がごさる?(-“”-;)ワカラン。
台湾のものはssp.zoroastesという亜種名がついている。ゾロアスター教と何か関係あるのだろうか?
それともその開祖であるザウスシュトラそのものを指しているのか?或いは預言者という意味が込められているのだろうか?
でも、台湾とゾロアスター教って関係ないよね?
これも、よーワカラン。

因みに『原色台湾蝶類大図鑑』では、学名の属名が「Tacoraea」になっていたので、また迷宮に迷いこむのかと思って、マジ(|| ゜Д゜)ビビった。
前述した近縁種ヤエヤマイチモンジやシロミスジなどもこのTacoraeaという属名になっていたから、正直また脳ミソが腐りそうになったよ。

しかし、コレは比較的簡単に解決がついた。
どうやら現在、Tacoraeaはシノニム(同物異名)になっているようだ。つまり、学名として使われなくなったと云う事だね。

あっ( ̄▽ ̄;)、多分、この学名をオスアカミスジの回でも使ったような気がするなあ…。
まっ、いっか…。忘れよう。

台湾での名前は雙色帶蛺蝶。
雙色というのは、二色を表し、二つで一組になるという意味みたい。中々、考えた名前である。
でも、帶という字がついてるな。という事は二色のツートンカラーの帯を持つタテハチョウって意味か?
ケッ(=`ェ´=)、途端に何だかつまらねぇ名前に見えてきたよ。

他に臺灣一文字蝶、臺灣單帶蛺蝶、臺灣一字蝶、圓弧擬叉蛺蝶、分號蛺蝶という別称もあるようだ。
台湾も一つの蝶に沢山の名前があって、面倒くさそう。さぞや不便じゃろうて。
臺灣一文字蝶は和名をそのままの訳したものだね。
臺灣單帶蛺蝶は単帯とあるから、オスに焦点をあてた名前ってことかな?
臺灣一字蝶は、まんまである。
圓弧擬叉蛺蝶は直訳すると、円い弧が二股モドキのタテハチョウってことになる。たぶん♂の斑紋を指しているんだろうけど、今一つピンとこない。
分號蛺蝶は、オスとメスの柄が別々という意味で使われているのであろう。

英名は、「Orange Staff Sergeant」。
訳すと二等軍曹(米陸軍海兵隊)、或いは3等軍曹(米空軍)となる。それほど敬意が払われてないね(笑)

(|| ゜Д゜)しまった…。こう云うどうでもいいような事に興味を持ってしまうから文章が長くなるのだ。

一応、標本写真も並べておこう。

はっ!Σ( ̄□ ̄;)、ここで気づいた。
ごたいそうに胴体にまで紋が入っているじゃないか。
ここで一度野外写真に戻ってもらいたい。
特に♂は白くて目立つから、名前のとおり正に一文字になっているではないか。
ん~、でも翅が左右均等になっていないから、今一つ説得力がない。ここはどなたかの画像をお借りしよう。

(出展『commons.wikimedia.org』)

これこそ、真なる一文字だ。
日本のイチモンジチョウなんて、これに比ぶれば屁だ。

【イチモンジチョウ Ladoga camilla】
(出展『STEP BY Step 自分らしさを』)

人の画像を拝借しといて何だが、胴体に白い紋が無いから、正確には一文字に繋がっていない。しかも、どちらかというとVの字じゃないか。
いっそイチモンジの看板を下ろして、ブイノジチョウにしたらどうだっつーの(# ̄З ̄)
ついでにタカサゴイチモンジとかのイチモンジもやめちまって、タカサゴイナズマにしちくりよー。

またまた本題から逸れたような気がするので、さくっと生態面を書いて終わりにしよう。

 
【分布】
台湾以外にも中国南部、インドシナ半島、マレー半島、海南島、アッサム、西北ヒマラヤなどに分布する。

(出展『原色台湾蝶類大図鑑』)

和名がタイワンイチモンジなれぱ、当然のこと台湾の固有種だと思っちゃうよね。それがこんなに広域に分布しているのだ。この誤解を生むタイワンイチモンジという名称もどうかと思うよ。他にもこういうタイワンとついてはいるが、台湾以外にも分布している蝶が結構いるんだよね。どれくらいあるのかな?試しに挙げていこう。

タイワンビロウドセセリ、タイワンアオバセセリ、タイワンキコモンセセリ、タイワンキマダラセセリ、タイワンチャバネセセリ、タイワンオオチャバネセセリ、タイワンジャコウアゲハ、タイワンタイマイ、タイワンモンキアゲハ、タイワンカラスアゲハ、タイワンモンシロチョウ、タイワンシロチョウ、タイワンスジグロシロチョウ、タイワンヤマキチョウ、タイワンキチョウ、タイワンウラナミシジミ、タイワンイチモンジシジミ、タイワンミドリシジミ、タイワンサザナミシジミ、タイワンカラスシジミ、タイワンフタオツバメ、タイワンツバメシジミ、タイワンクロボシシジミ、タイワンルリシジミ、タイワンヒメシジミ、タイワンアサギマダラ、タイワンキマダラ、タイワンミスジ、ホシミスジ、タイワンクロヒカゲモドキ、タイワンキマダラヒカゲ、そしてタイワンイチモンジだ。

ハハハハハ(^o^;)、何と全部で32種類もいる。
名前にタイワンとつける必然性がないんだから、和名をつけ直すべきだと思うんだけど、どうして誰も言い出さないのかな?

原色台湾蝶類大図鑑によると、亜種は以下のようなものがある。

▪Athyma cama cama 西北ヒマラヤ~アッサム
▪ssp.camasa トンキン(ベトナム北部の古い呼称)
▪ssp.zoroasters 台湾
▪ssp.agynea マレー半島高地

 
【生態】
北部から南部にかけて普通だが、次回紹介予定のヤエヤマイチモンジよりかは少ないようだ。
台湾では4月~10月にわたって見られ、年数回の発生を繰り返す。
常緑広葉樹周辺に見られ、その垂直分布は「アジア産蝶類生活史図鑑」には300~2700mとあったが、台湾のサイトには海岸林等低中海抜となっていた。何れにせよ、その中心は500m前後から700mくらいだろう。
♂の飛翔は敏速。地上低く飛び、よく地面に羽を広げて止まる。♀は♂ほど活発ではなく、頻繁に草木の歯の表面に止まる。
♂♀ともに花や腐果に集まり、♂は地面に吸水によく訪れる。

 
【幼生期】
幼虫の食餌植物は「アジア産蝶類生活史図鑑」によると、トウダイグサ科のGlochidion lanceolatum キイルンカンコノキ、Glochidion rubrum ヒラミカンコノキ、Glochidion zeylanicum カギバカンコノキ。
台湾のサイト、「圖録検索」では以下のようなものがあげられていた。

菲律賓饅頭果 Glochidion philippicum
細葉饅頭果 Glochidion rubrum
裏白饅頭果 Glochidion triandrum

上から二つ目はヒラミカンコノキだけど、キイルンカンコノキとカギバカンコノキはあげられていない。
まあカンコノキの類を広く利用しているのだろう。
因みに1番目は和名が見つけられなかったが、たぶんフィリピン由来のカンコノキだろう。3番目はウラジロカンコノキ(ツシマコンコノキ)という和名があり、長崎県では絶滅危惧種Ⅰ類に指定されていた。

さてさて、いよいよ恒例のおぞましき幼虫の姿の登場である。閲覧注意ですぞ。とは言っても、既に視界に入っちゃってるとは思うけど(笑)

(出展 2点ともに『圖録検索』)

オスアカミスジの回にも添付した画像だが、その時は何でこんなに色が違うんだろうとは思いつつスルーした。書き疲れていて、調べるのが面倒くさかったのだ。

でも、その疑問が今回解けた。

(出展『世界のタテハチョウ図鑑』)

両方とも終齢幼虫なのだが、どうやら老熟すると黄色くなるようなのだ。絶対食われたくないという思いが、絶対食うなよな(#`皿´)に転化して、その強い気持ちがあの毒々しい色の警戒色を生んだのかもしれない。

蛹も特異な形だ。

(出展『世界のタテハチョウ図鑑』)

(出展『圖録検索』)

ウルトラマン最強の敵、ゼットンみたいな形だね。
タテハチョウの蛹は造形美の極致みたいなものが多くて面白い。穴が空いてるだなんて斬新すぎる。そこにいったい何の意味があるというのだ?全然、理由が想像つかないよ。

最後は卵。

(出展『圖録検索』)

これも造形美。宝石みたいだ。
どうやら卵塊を作らず、一つ一つ産むようだ。
同じタテハチョウ科の蝶でも、産み方がそれぞれ違う。
自然って不思議だなと思う。

                 おしまい

断酒してます

 
断酒して一週間になる。
といっても酒をやめたわけではない。
明日は浴びるほど飲む予定だ。
所属する昆虫同好会の50周年なのだ。

発端は一週間、兄貴分に『おまえ、ちゃんとした格好してこいよな。』と釘を刺されたのがキッカケだった。
まさか、そんな事は考えもしなかった。いつものラフな服装で行こうと思っていたのである。
で、超久し振りにスーツを出してきて下を履いたら、ゲゲゲのゲー(◎-◎;)❗❗お腹が邪魔して全く入らない。他のスーツもダメ。全滅じゃけん(*ToT)

恐る恐る体重計に乗った。

ガビーンΣ( ̄ロ ̄lll)
最近、体重計に乗ってなかったけど、驚愕の数字だ。
人生でまだ一度も60㎏を越えたことがないのだ。それがあと100gにまで迫っている。そりゃ、スーツも入らんわい。

つまり、何で一週間も酒をやめたのかと云うと、無茶苦茶太ったからなのである。

ここで人生初のダイエットを敢行する事にした。
とは言いつつも、プチダイエットは過去に一度だけした事がある。
蝶採りを始めた当初は結構痩せた。当時は店をやっていたので(ショットバー)、夜は仕事、昼間は毎日のように生駒山系に蝶採りに通っていた。
生駒といえば急峻で有名である。奈良に抜ける国道は日本一斜度がキツいと言われているくらいなのだ。当然、運動量は多くなる。
で、当時の彼女に『俺、体重が今50㎏やねんでー。』と言ったら、『んなワケないやん。』と一蹴された。
そんな事を言われて引き下がるワケにはいかない。じゃあ、賭けようかと云う事になった。
2日後、彼女が部屋に来る事になっていたから、そこで決着をつける事に決まった。

実を言うと、その時の体重は51.5㎏だった。
けど、んなもん楽勝である。2日間食事を制限して、スポーツクラブで走ったら何とでもなると思った。
そして、彼女の前で体重計に乗り、見事50㎏ジャストの数字を出してやったのである。
彼女の信じられないという顔が、今でも忘れられないよ。ざまー見さらせである。基本、賭けたら圧倒的に強い男なのだ。

しかし、目算だと今回は一週間で5㎏は落とさなくてはならない。でないと、スーツが入らない事は過去の経験で知っているのだ。
かといって走るのはイヤだ。基本的にしんどいのは嫌いなのだ。山登りするのは、そこまで行かないと蝶が採れないからするのであって、決して好きなワケではない。ましてや走るだなんて、2日間くらいは耐えれても、一週間なんてどだい無理だ。大の寒がり屋が、このクソ寒いのに走れるワケがないのだ。

というワケで、酒を断ち、食事制限をしようと思ったのである。走ってカロリーを消費したところで、ドカ食いしたら元も子もない。ならば、食わなきゃ確実に体重は減るじゃねえかと思ったのだ。

というワケで、ひたすらコンニャクを食うと云う作戦にでた。

しかし、コンニャクばっか食うのって辛い。
だから、時々は野菜も食った。

当然、ドレッシングなんて御法度だ。塩のみで食う。

申しわけ程度だが、つい挽き肉を入れてしまう。
しっかし、この白菜、甘くて旨かったなあ( ´∀`)
旨いが量はこれだけのみ。そして、ひたすら噛む。30回は噛む。たくさん噛めば、少量でも満腹感を得られると聞いた事があるからだ。

 
【京都苑 ふわふわおぼろ豆腐】

レンジでチンするだけだとさ。

しかし、これをおぼろ豆腐と呼んでいいのか❓
自分のおぼろ豆腐の概念は、もっとゆるゆるのものなんだよなあ…。

取り敢えず添付のタレをかけ、ネギを乗っけて食う。
腹減ってるせいか、何だか旨い。

しかし、この作戦、浅はかな考えだった。
オジサンは代謝率が低いのである。体重が三日間で1㎏しか減らなかった。
というワケで、歩く事にした。
2日間連続で難波から梅田まで歩いて往復した。
でも、ろくに食ってないから💫ふらふらである。
木曜辺りまで来ると、足に力が入らなくなった。
しかも寝床に入ると、お腹がグーグーなる。そして、腹が減り過ぎて眠れないのである。
考えてみれば、腹が鳴ったのって久し振りだ。体が飯食わせー、食いもんよこせーと激しく訴えかけておるのだ。

そして、土曜日。リミットまであと一日と迫った。
朝飯、昼飯と抜いて、最後に食ったのはこのラインナップ。

【自家製白菜とキュウリの漬物】

【春ワカメの酢の物】

そして、やっぱりコレだ。

頭が朦朧としいるのか、芥子を添えたものの、七味唐辛子をかけてもうた。

というワケで、次は芥子で食う。

そして、計量。

根性で4㎏減らしたものの、あと1㎏足りない。
ズボンも入らない(*ToT)
明日の朝、もし1㎏減ってなかったら、チャラい格好で行こう。アニキになじられても仕方ないと覚悟しよう。
どうせ元々、皆にチャラい思われているのだ。やはりコイツはアホだなと、白い眼で見られるのに耐えればいいだけの話だ。

あー、それにしても腹減ったなあー。

                  おしまい

 
追伸
これを書き出したのが夜の11時半。
日を跨いじゃいましたね。
 

練りもの探偵、推参❗

 
お陰さまでメールが見られるようになりました。
でも、まだまだ予断は許さない。辛うじて容量ギリのクリアだったからだ。
頑張ってジャンジャン画像を消すべし、えぐるように打つべし❗、打つべし❗
いざ、練り物探偵、推参❗アチョー\( ̄∇ ̄)/

と、ひとしきりフザけたところで、今回の探偵は練りもの業界への潜入捜査なのだ。

 
んぅー( ̄∇ ̄)、のっけから変な画像の登場である。

 

 
Ψ( ̄∇ ̄)Ψよーよー、そこの姉ちゃん、ちぃーとばかしワイにバンツ見せたらんかい。
商品名は珍比良と書いて、チンピラと読む。
ナメたネーミングである。珍しくて比べるべくものが無い程に良いものだと言いたいのだろうが、これって絶対に確信犯的にチンピラと掛けてるよな。
カネテツさん、中島らもの劇団をサポートしていただけの事はある。おふざけはお得意の社風なのである。

 
【カネテツ 珍比良】

左上に大きく「65」という数字がある。何じゃろ❓ホームページを調べてみると、何とこの商品の誕生から65周年とある。
そんなに昔からフザけていたのか…(^_^;)❓
何々?、昔ながらの懐かしい味だって?で、しかも看板商品だというじゃないの。カネテツって関西の企業だよね❓でも、アンタの存在は一切知らなかったぞっ。

添付のわさび風マヨネーズをつけて食べるのだが、モノ自体は特にアヴァンギャルドなものではなく、ようはチビッ子のチクワである。

味は、まあフツーに美味いよね。おつまみにはいいと思う。でも、マヨネーズかけたら、何だってそこそこ旨いよね。

お次は高級カニかまである。
生意気にも練りものコーナーではなく、魚売場にいやがった。値段もちょっと高いし、よほど味に自信が有るって事か…。

 

こんなパッケージ。

 
【北海の匠】

一応、そのまま食ってみる。
偉そうなわりには、スギヨの大人のカニカマの足元にも及ばんわい(=`ェ´=)
しかも、カニ酢がついとわらん!力不足のくせに手抜きかよ?
しゃあない。こちらでカニ酢を用意してやったよ。

 
【うちぼり 蟹酢】

でも、やはり大人のカニカマには及ばない。

 
【チーちく】

竹輪にチーズをブッ込んだものである。
穴に無理矢理ねじ込んでる時は、悪い事してるみたいで何となく背徳感があった。
因みに竹輪の漢字の語源は、最初は竹に魚の練りものを巻き付けて焼いたからだという。うろ憶えだけど…。

味はまあ、こんなもんでしょと思うもの。
所詮はチクワなのだ。

 
【キューちく】

続けて胡瓜を捩じ込んでみた。
短小スカスカのガバガハである。今度は何か敗北感みたいなものを覚えた。
たかがチクワに一喜一憂している自分がアホらしくなってきて、ワサビ醤油につけてパクつく。

お手軽ツマミにしては、そこそこ旨い。
一度、チクワにいろんな食材をブチ込むパーティーをやってみようかと思った。謂わば手巻き寿司パーティーの竹輪版である。
たぶん、誰も賛同してくれないだろうなあ…。

チクワの元ネタはコレみたい。

 
【ニッスイ 太ちくわ】

思い出したよ。
コレって竹輪の原点みたいな昔風斜め巻きなのである。
一応食感が気になるので、最初の1本はそのまま囓じったよな。
でも、たしかに食感は少し違ってはいたが、どって事ないので斜め切りしてチーちく、キューちくになったのであった。

調べたら、生食向きで皮の香ばしさと甘みが売りのようである。
そういえば香ばしくて甘みがあったような記憶が微かにある。そこそこ旨かったかもしれん。記憶って、ええ加減だよなあ。
しかし、言われたら思い出す程度で、取り立てて特別に旨いという事はなかった筈だ。所詮はチクワなのである。

 

又してもカニカマである。
しかし、パッケージ写真が出てきて少しばかり心が踊った。

 
【スギヨ 大人のカニカマ】

同じカニカマでもカニカマ最高峰、石川県はスギヨの大人のカニカマ様なのである。
これを初めて食った時には、💥衝撃が走った。
添付の特製のカニ酢をつけて食うのだが、今までのカニカマの概念を打ち砕きよった。
目をつぶらせて食べさしたら、本当の蟹と間違える奴が続出するんではないかと云う完成度なのだ。そのあまりの完成度にオカシクてヘラヘラ笑いになったのを思い出したよ。
この完成度は、カニカマを最初に発明した会社ならではだろう。カニカマ界の先頭を走ってきた自負だね。
これは是非試して貰いたい商品です。

あっ、パッケージシールが変わってる!
昔はこのオヤジが『子供にはワカンねぇだろうなあ。』とか云うセリフが入っていたのだ。
昔のパッケージ方が良いのに、なんでじゃ?
ワシ、その惹句に惹かれて買ったんだぞ。

 
【板ワサ】

ここでようやく気づく。
前回のパスタ大全集と違って、今回はパッケージされた商品の画像がちゃんと残っているのだ。
練りもの探偵、推参❗などと意気込んで練りもの業界に潜入したはいいが、これじゃ推理もへったくれもない。探偵の鋭い洞察力も論理的思考もいらないのだ。
まっ、楽でいっか…。

 
【カネテツ 神戸つくり蒲鉾】

そういえばカネテツも関西の会社(神戸)だよね。
ガキの頃、よく🎵カーネーテッチャン、カネテッチャンのCMが流れておったわ。

それにしても、何ら変哲のない蒲鉾の概念そのものである。
思うに練りものって、各社どれもそんなに差はないのではなかろうか?特別飛び抜けて旨いものもないが、特別不味いものも無いような気がする。考えてみれば、メッチャ不味いチクワとか蒲鉾って記憶に無い。

えー、板ワサというのは、板付きカマボコをワサビ(醤油)で食うと云う酒のツマミです。主に大衆的な、しかも昔からあるような古い居酒屋に生息しています。
お手軽簡単なツマミのわりには、世のバカ亭主から特にクレームの出ないものです。手抜き嫁は、すぐに実行されたし。

蘊蓄(うんちく)をもう一つ。
蒲鉾の起源は平安時代と言われている。竹に魚のすり身を塗りつけて焼いたもので、それが蒲(がま)の穂に似ていることから名前がついた。そうカマボコは実をいうと竹輪だったのである。
しかし、室町時代に板にすり身を塗りつけたものが広まり、ややこしいと云うことで、従来の竹に巻き付けたものを竹輪と呼ぶようになったのだ。つまり、カマボコもチクワも元は一緒だったと云うワケね。

 

又してもチクワである。
そないにチクワ好きでもないのになあ…。
まさか無意識の隠れチクワ中毒者だったりして(笑)
味はチクワにしては美味かったような記憶がある。

 
【一正蒲鉾 鱧入りちくわ】

なるほど、農林水産大臣賞受章と書いてある。
そういえば大人のカニカマも農林水産大臣賞受章と書いてあったな。
でも、待てよ。パッケージを見たら、ハモ10%と書いているじゃないか。そんだけの量でハモが入っていると分かる消費者は果してどれだけいるのだろうか?ほぼ皆無だろう。
なのに、たった10%としかハモが入っていないのに、鱧入りとデカデカと書いてエエんかい❗
コレって、詐欺なんじゃねえの❓
勿論、合法なのだろうが、日本の農林水産行政に疑問を持たざるおえないよ。

【いちまさ サンドはんぺん明太マヨ】

これも一正蒲鉾なのかなあ?

 

取り敢えず斜め半分に切って、そのまま食った。
ふわっふわである。でも、このふわふわが関西人としては何だか心もとない。

今やはんぺんも関西のスーパーでも見かけるようになったが、昔は存在しなかった。だから、初めて東京で遭遇した時は何者かと思った。
所は東京・日本橋のとある老舗のおでん屋である。当時つきあってた彼女に連れていってもらったのだが、隣の彼女の脇を突っつき、ひそひそ声で『あの浮いてる白い三角のぶよぶよのは何❓』と訊いたのだ。
彼女は目を丸くして答えた。
『えっ!?、はんぺんじゃないの?もしかして、はんぺんも知らないのー❓』
(-“”-;)屈辱的である。
はんぺんという言葉は知ってはいた。白いものだという概念もあった。しかし、実物を見た事が一度も無かったのだ。まさか、あないにふわふわぶよぶよなモノとは思いもよらなかった。

で、食べてみて( ̄▽ ̄;)…。
何て形容したらいいのだろう?不味くはないが、特別旨いもんでもない。この何とも心もとない食感が人を不安にさせる食い物だと思った。だいち、何でおでん屋でマシュマロを食わねばならぬのだという違和感と理不尽感が残ったのを憶えている。
そういえばこの娘には、ディズニーランド事件とかフラッシュダンス事件とか随分と酷いことしたなあ…。

 

焼いたら、少しはカタくなるかなと思ったが、そんな事は全然無かった。
ただ、不味くなっただけでした。

 
【ニッスイ 香味焼 焼がに】

器に盛った写真は無いようだが、コレはヒット。
美味かったので、よく覚えている。この蟹を焼いたような香ばしさは唯一無二だ。スギヨの大人のカニカマと双璧を為すのではなかろうか。
少しお高めだが、お奨めです。

 

どうやら、さつま揚げだね。
しかし、何だかゴリゴリしてた。

 
【ほねく】

なるほど、名前から察すると骨が入っているってことね。
よく見たら、太刀魚骨ごとさつま揚げと書いてもある。紀州箕島漁港水揚げという文字もあった。
箕島は、あの高校野球の古豪である箕島高校があるとこね。和歌山県有田市だ。有田はミカンで有名だから知ってる人も多いと思う。
そういえば湯浅とかこの辺は太刀魚のよく獲れる所でしたね。

味は可もなく不可もなくでした。

 

これは一瞬、画像を見て何だか迷った。
関西によくある梅焼きかと思ったのだが、梅焼きはその名のとおり梅の花の形をしている。こんなカマボコみたいな形じゃない。

調べてみて解った。

 
【別寅 あつやき】

梅焼きのカマボコ型バージョンである。
一応、梅焼きとは何かを説明しておこう。
食感はふわふわである。と言ってもはんぺん程ではない。これは魚のすり身を卵で溶いて焼いたものだからなんだって。
味はどこか伊達巻に通ずるものがある。
因みに別寅は大阪・岸和田の練りもの屋です。

 

衣がついている。
でも、記憶は普通の揚げ物ではないと言っておる。

ほらね。
 
【カネテツ 野菜フライ】

こういうのって存在は知っていたが、今までなぜか食べたことが無かった。

食ってみると、意外と旨い。
フライだからソースをかけたのだが、練りものにソースというのはやったことが無かったので、新鮮だった。
練りものにソース。有りだと思う。

【カネテツ うまかつ】

連続しての揚げ練りものである。
順番はこっちが先の筈だから、この「うまかつ」に味をしめて、たぶん「野菜フライ」を買ったのだろう。

 

何だっけ、コレ❓
そっか…。そういえばこの頃、スーパーに平野区の魚竹蒲鉾店が出張販売に来てたんだよね。で、何種類か買ったものの一つだろう。
玉ねぎ天がムチャクチャ美味かったのを思い出したよ。今年度の練りものリーグの新人王でしょう。

と、ここまで書いて新たなる商品画像が出てきた。

 
【ヤマサ お魚のかき揚げ イカ】

しかし、皿に盛った画像が無いところからすると、さっきの玉ねぎ天とか言ってたのはコレっぽい。
そういえば、枝豆入りのちぎり天とかもこの時期はちょくちょく食ってた筈だが、その画像も見当たらない。所詮は練りものなので、真面目に写真を撮ってないんだろね。

イカ天だけど、生姜醤油で食ったみたいだが、あんまり味は覚えてない。まあ、憤りの感情も残ってないので、そこそこには旨かったのであろう。

 

どう見ても、じゃこ天だね。
じゃこ天は、あのジャリジャリ感が好きだ。
ワタクシ、今カルシウムを確実に摂取しておりますというのがいい。簡単にカルシウムが摂れて、なんか得した気分なのだ。

【八木蒲鉾 八水じゃこ天】

from 愛媛八幡浜なんだそうな。
じゃこ天といえば愛媛だよね。

因みに、関西では練り物の揚げたのを天ぷらと呼びます。だから、ゴボウが入ってたら、ごぼ天。生姜か入ってたら、しょうが天なのだ。
そういえばガキの頃、こんな事かあった。
おかんに今日のオカズを訊いたら、天ぷらやでと云う答えが返ってきた。だから、とっても喜んだ。
しかし、食膳に出てきたのは、あの天婦羅ではなくてコイツらの盛り合わせだった。誰かにお土産で貰ったものだったかと思うが、力が抜けるほどガッカリしたね。落胆と云う言葉というのは、ああゆう時に使うのだろう。

 

これは形と色で、何だかすぐわかった。
仙台名物のアレである。

 
【笹かまぼこ】

諸説あるが、笹の葉の形に成形した事からだと言われている。

笹かまぼこは基本的に旨いと思う。
名前も何となくお洒落だ。

 

これはねぇ、覚えてますよ。
なぜなら、高級スーパーであるビックビーンズで買ったからなのだ。
さすが高級スーパーの厳選された品だけあって、その辺の安っぽいしょうが天とは一線を画すものであった。

 
【水野蒲鉾 しょうがちらし】

東北は塩竃港の魚を使用しているとある。と云うことは、バイヤーがわざわざ宮城県から仕入れたワケだ。つまり、良い商品だから遠くからでも買い入れたという三段論法が成り立つ。
けど、こないだビックビーンズに行った時は並んでなかったんだよねぇ。

 

何だこりゃ❗❓
ソーセージの出来損ないみたいやんけ。
続く画像で正体判明。

 
【めぎす天】

キスと名前がつくけど全く別系統の魚だ。
だから富山では、キスに似ている事からかニギスと呼ばれている。たぶん深海魚だったかと思う。別名沖ギスとも言われているから間違いないかと思う。
調べたら、メギスとは新潟や石川県の能登半島辺りで呼ばれている名前のようだ。あっ、能登半島と書いてある。
味はたいしたことなかったような気がする。
でも、ニギスは干物にすると美味いんだよね。

こんな画像も出てきた。

 

何を思ったか、明らかにラーメンに入れてるよね。
コレ、全然もって合わなかったよ。二度と入れん❗

 

これも何だかワカランかった。
この辺になると、だいぶ昔なので記憶が全然ないのだ。でも、食感はちょっとカタかったような気がする。

 

これは煮たんだね。
似ると練りものはやわらかくなる。
正直、練りものはそのまま食った方が旨いと思う。

正体はコレでした。
 
【木村蒲鉾 はも天】

長崎の味と書いてあるから、長崎の練りものなのね。
ふ~ん、はも天って色んなところで作ってんだ。

 

またカニカマだわさ。
おじさん、カニカマには思い入れがそれなりにあるようだ。

 
【カネテツ ほぼカニ】

名前は秀逸だが、味はスギヨの大人のカニカマには及ばない。
因みに姉妹品に「ほぼほたて」という帆立て貝のイミテーションがある。こちらは中々のものだったと思う。

以上、カニカマ探偵、もとい練りもの探偵の捜査は終わった。
探偵は『楽勝だよ。』と呟き、またコートの衿を立て、凍てつく夜の街へと消えて行った。

                  おしまい

 
追伸
毎度、バカバカしい限りである。
こんなアホな文章を書いて何になるというのだ❓という疑問が嵐のように湧いてくるよ。
でも、これでまた画像がたくさん消せる。それでいいじゃないか、アミーゴ。

 

簡単なようで難しい

 
蝶の記事の埋めぐさとして、Facebookに3年前にupした旧い記事を転載することにした。
とはいえ、一部訂正加筆版です。

 
ミヤマカラスアゲハの展翅が出来上がった。

ほぼ完璧な出来だと思っていたが、もう少し下翅を下げるべきだったかな?…。
否、全体的に下げるべきだったか…。

実を言うと簡単そうに見えて蝶の展翅は難しい。
翅の上げ下げのバランスをとらねばならないのだが、これが中々上手くいかない。バランスは種類によって違うし、たとえ同じ種だとしでも個体によって翅の形が微妙に違うから一筋縄にはいかないのだ。
アレコレいらってるうちに気がつけば、Σ(T▽T;)あぎゃあー、触り過ぎて翅がいつの間にかボロボロだすよ~。ぐすっ(;O;)、ってな事になる。

胴体を整えたら最後にアンテナ(触角)を整形するのだが、これが更に難しい。
先ずは触角を左右対称にする事に苦労させられる。
その際、羽との距離も考慮に入れなければならないので、注意が必要だ。
そして、それを真っ直ぐにする事に腐心させられるのだが、真っ直ぐしたくとも全然思い通りにはなってはくれないのだ。例えばアゲハなら、先の方が内側に湾曲しやすい。
それに翅とのバランスもとれていなければならない。
で、コチャコチャいらっているうちに、アチャー❗
ポキッ!ガビーΣ( ̄ロ ̄lll)ーン、アンテナ折れてもたー。ウルルー(T△T)ってな事になる。

思えばオラの初期の頃の展翅などは、シーサンプータ バラバラ~、ホントひどかった。師匠竹中さんに教わってからはマシになったけど、教わってなかったら今だに不細工な標本を無尽蔵に製造していたことだろう。

多分、本当に綺麗な展翅が出来る人は、その竹さんを含めて4~5人くらいしか知らない。プロでも下手な人は一杯おる。おそらく匠と言えるような職人技の人は全体の30%くらいしかいないと思う。素人なら、もっと低いのは言わずもがなだ。
だいたい数多(あまた)ある図鑑を見ても、有名な図鑑でさえも完璧に美しく展翅された標本は少ない。
ハッキリ言って下手クソなのだ。それくらい完璧な美しい展翅をする事は困難なのである。
センス、技術、工夫、経験、忍耐がなければならぬ。

匠への道は遠い。日々精進である。

                 おしまい

 
P・S
3年前とはいえ、若気の至りの文章ですね。
今は、この時ほど尖んがってません。展翅の上手い下手は気になるけど、人それぞれ。その人本人が満足していれば、それでいいのではないかと思っています。

因みに、今なら迷わず下翅を下げますネ。
こんな感じ。

 
【タカサゴカラスアゲハ♀】

写真の角度は悪いが、ほぼ完璧だろう。
あっ、でも左の触角が今イチ真っ直ぐじゃない。

塗ったら、勝手に触角が💥ピキーンと真っ直ぐになる液とか、世の中に無いのかね❓

                  おしまい

 
追伸の追伸
え~と、連載『台湾の蝶』の次回は、タテハに厭きたので、アゲハを予定しております。

 

 
けど、1行たりとも書いてないけど…。
 

パスタ探偵参上!

 
あれだけ画像を消したにも拘わらず、溜まったストレージが解消されない。ゆえにいまだ受信したメールが閲覧できないのだ。💢イライラするよ。
でも、結局のところ再び画像を地道に消す戦いに挑むしかないんだよなあ…。その為には文章を書いて消していくしかない。マグロに引き続き長文を書いて、一挙に画像を大量に消してやろう。

しかし、マグロと違いパスタとなると問題有りだ。
パスタってさあー、冷蔵庫にある残り物で、その日の気分でテキトーに作るんだよなあ…。
だから、それが何のパスタなのかを思い出せるかどうか不安だ。時々、面妖な怪しいパスタを製造してしまうのですよ。
マジで(|| ゜Д゜)何じゃこりゃ?も多いのだ。
取り敢えず、最近つくったものから過去へと順に遡ってゆこう。

( ̄▽ ̄;)あちゃー、一番最近つくったパスタの筈なのに何のパスタかワカラヘン…。早くも痴呆入っとるよ。
1月7日かあ…。けっこう前だ。他につくった料理の画像から探(さぐ)ってゆくしかないなあ…。
あー、もうのっけから躓いてますやん。

画像を拡大してみると、何か魚卵っぽいものが入っている。タラコのパスタなんて最近つくったっけ❓

だが、次に現れたパスタの画像でわかった。

 
【真鱈の子と昆布の冷製カッペリーニ】

謎が解けた。
冒頭のパスタは、これの温かいバージョンだろう。
たぶんニンニクを加えて味を変えた筈だ。

冷製パスタの素はこれネ。

これにエキストラヴァージンオイルをかけて、塩を足して味を調整した。
昆布は刺身の昆布〆で使用したものの再利用。勿体ないので冷凍庫に安置していたものだね。

真鱈の子は、普通のタラコ(スケトウダラの卵)より巨大でグロテスクだ。

記憶が繋がってきた。
たしか、このタラコって激安だったんだよね。百円くらいだったと思う。けんど、味は普通のタラコと比べて三段くらい落ちる。

 
【蕗味噌と真鱈の子のパスタ】

これも大量にある真鱈の卵を消費せんが為の苦肉の策だろう。

【ふきのとう味噌】

市販の蕗の薹味噌を買ったのだが、なんか味が気に入らなくて、辛めの味噌を足したのだった。
上手くいって、日本酒の良いアテになってくれた。
そういうワケだから、パスタもまずまずは成功と言える出来でござんした。山菜の持つほろ苦さが良いアクセントとなって、大人のパスタって感じ。

蕗の薹味噌は、北アルプスに蝶採りに行った帰りに岐阜のどっかのインターで買ったものである。

正直、ワシがイチから作った方が美味い。
今年も作ることがあったら、さっちゃんに御献上しよう。
 
 
【ボロネーゼ❓】

次に出てきた画像はコレ。

望月製麺所の生パスタ・タリオリーニだ。
そういえば、こんなの買ったなあ…。

次の画像で何だか完全に解った。

 
【S&B 予約でいっぱいのボロネーゼ】

そこそこ旨かったよーな、そうでもなかったような気もする。つまり、味の記憶は定かではない。
記憶が無いと云うことは、きっと可もなく不可もなく普通だったのだろう。

ん❗❓、ならばコレはいったい何なのだ❓
予約でいっぱいのボロネーゼを2つも買ったの❓
だとしたら、何ゆえに❓

これも、その次の画像で謎が解けた。
何だかパスタ探偵みたいやんかいな(笑)
パスタ探偵、参上❗エヘ( ̄∇ ̄*)ゞ

 
【生バジルとチーズのパスタ】

ボロネーゼもどきのパスタは、これの余ったソースにトマトとバジルを加えたトマトバジルパスタでしょう。そこそこ旨かったような記憶があるなあ。

バジルとチーズのパスタは、削ったチーズをかけたんだね。
チーズはたぶんコレかなあ…。

PIAVE DOP(ピエーヴ・ドップ)。
イタリア産のセミハードタイプのチーズで、癖が少なくて食べやすい。

このパスタは上手く出来たので覚えてる。
美味しかったです。

 
【マイクロトマトのパスタ】

これも上手く出来たのでよく覚えている。
マイクロトマトという極小トマトの半分量を潰してソースにし、最後に潰してない半分を入れて軽く火を通したものだ。
見た目の仕上がりも美しく、今年度作ったパスタの中ではベストスリーには入ると思う。

 
【ナポリタン❓】

犯人はオマエだあー❗
つい探偵気分で言ってしまったが、正体はコレ。

 
【マルちゃんの焼きそば イタリアン味】

パスタじゃなくて、焼きそばだったのね(^_^;)
激安価格で、3食入りで百円くらいだったと思う。

味は薄いと云うか何と云うか…中途半端に尽きる。
1玉35円と考えれば我慢出来るが、2度と買わんわい。ダホがっ(=`ェ´=)

コレもマルちゃんだ。
味は言わずもがなである。

 
【浅蜊と生バジルのパスタ】

京都産の露地物のバジルでおます。

この量で188円は安いよね。
高島屋の野菜売場は偉い。その辺のスーパーよか安かったりする。もちろん百貨店だから、品質は高い。

パスタの出来は上々だったかと思う。
もともとペスカトーレ、いわゆる浅蜊のスパゲッティは好きです。

 
【トマトとオクラの冷製カッペリーニ】

題名は一応つけたが、あまり記憶がない。
それにしても、あまりにシンプル過ぎる。きっと、このあとエキストラヴァージンオイルとかをかけたんだろね。それで味をみて、塩とか足したりしたのかも。
皿の上で料理を仕上げることは、ままある。

 
【トマトとアスパラガスの冷製カッペリーニ】

ありゃま( ゜o゜)、また同じ系統のが出てきたよ。
これまたあまり記憶がない。パスタ探偵の記憶と推理も段々怪しくなってきたなあ。
何にしろ、この時期は夏だったんだね。

 
【バジルと白身魚のパスタ】

バジルと魚の組み合わせかあ…。普通は無いよね。
きっと冷蔵庫の残り物を取り敢えず入れてみたのだろう。しかし、バジルの相棒にいきなり魚は考えにくい。そんなアホな組み合わせが、最初から有りきとは思えない。推理するに、この前の母体がある筈とみた。
それにしても、魚の種類は何なのだ❓

たぶん、コレだな。

冬場ではないし、鰤カマではなかろう。
そうなると、シマアジの可能性が高い。いや、シマアジのカマならもっと顔が細っそりか?だとすると、ヒラマサかカンパチかな?
どちらにせよ、ブリ系の魚のカマって美味しいよね。

 
【シラスと青紫蘇のパスタ】

和パスタだね。
わりとシラスのパスタはつくる。

混ぜたら、こんなん。

簡単で失敗が少なく、しかもそこそこ美味いパスタです。

 
【紫キャベツと豚肉のパスタ】

見た目、気色の悪いパスタになってしもた。
紫キャベツに火を入れると、こんな食欲を減退させる色になるんだね。知らなかったよ。
味もたいして旨くなかった事を覚えてる。
皆さん、紫キャベツは生で食べましょう。

 
【鱧の子のパスタ山椒風味】

鱧の卵が出回る夏から秋には、よく作るパスタ。
オリーブオイルに鱧の子と昆布だしを入れて火にかける。味つけは塩と薄口醤油。あとは茹で上がったパスタと混ぜ合わせ、皿に盛って山椒を振りかければ出来上がり。
コレが美味いんだよねぇ~( ☆∀☆)
よりイタリアンにしたかったら、オリーブオイルにニンニクを加えればよろし。

 
何じゃこりゃ❓

多分、トマトだなあ…。

 
【トマトめんつゆのカッペリーニ】

一瞬、蕎麦かと思ったが、こんな細いワケがない。
だとすると、カッペリーニである。ここで記憶が繋がり始めた。この時は素麺を切らしていて、仕方なくカッペリーニを使ったのだ。で、茶色っぽく見えるのはトマトソースなのだ。

どうやら、このカゴメの「トマトめんつゆ」だな。
メッチャという程ではないけど、けっこう旨かったなあ…。

コレで謎の解明は出来たよ。
得体の知れないさっきの奴は、このつゆの残り物を使った温かい版だろうね。

 
【夏野菜の冷製パスタ】

これはねぇ、けっこう斬新なパスタなのですよ。
オクラと茗荷、そこに何と瓜の浅漬けをトッピングした。白いのは何だろう?温泉卵?
或いは卵の白身だけを使った可能性はある。

あまり期待してなかったが、あっさりしてて美味でしたなあ。

  
【筋子と温泉卵の冷製カッペリーニ】

鶏の卵と魚の卵のWタマゴにしたらどうだろう?と考えたワケだね。

卵を潰すとこんな感じ。

メッチャ美味そうやん!というヴィジュアルだね。
でもさあ、そうでもなかったんだよねぇ~。
勿論、不味いということはないのだが、卵の黄身の個性が強すぎて、筋子の旨さを消してしまっていた。
期待が大きすぎたのかもしれない。

 

これまたワカランやっちゃなあ…。

たが、画像を拡大して正体が判明した。
どうやら「タラコとシラスのパスタ」のようだ。

 

こりゃ、なんざましょ❓
魚が入ってるのはわかる。しかし、青物が何なのか特定できない。バジル?それともネギ?

 
【ボロネーゼ?】

チーズがかかってるなあ…。
でも、1からボロネーゼを作った記憶がない。
周りの画像を探しても、挽き肉料理は存在せず。
完全に記憶喪失だ。迷宮入りである。

 
【野菜のパスタ?】

コレもワカラン(-_-;)

コレもワカラヘン(◎-◎;)❗

そもそもコイツらってパスタなのか❓
むぅ~( ̄▽ ̄;)、コレってさー、もしかして焼きそばなんじゃねえの❓

 
【空豆とバジルのグリーンパスタ】

これは覚えてたよ。
「RANA」のパスタだね。

バジルソースは別に買ったよね。

コレだわさ。
けっこう高かったと思う。市販のバジルソースって高いんだね。

そっか、この残ったソースは冷凍したのだ。それがバジルと魚のパスタになったのだ。繋がったよ。

えー、因みに空豆とバジルは合いません。

 
【ブロッコリーのパスタ】

コレも全然記憶がない。
たぶん、冷蔵庫にあったもので、超テキトーに作ったものであろう。
いよいよ行き詰まり始めましたなあ。如何に人間の記憶とゆうものが曖昧で、日々薄れていくものなのかという事を痛感してるよ。
もし犯人とかに間違われたら、アリバイとか証明できる自信がありませんよ。

【スパゲッティ・ポモドーロ❓】

イタリアに居るときは、ポモドーロばっか食ってたなあ…。お母さんのパスタと呼ばれてて、安くて美味いんだよね。

麺がやたらと太いのは、たぶんイタリア産のVIVAのものを使ったんだろう。
小麦の味がしっかりあって美味いんだよね。歯応えも好きだ。このパスタはボロネーゼとかのミートソース系と相性抜群です。

それにしても、シンプルですな。

次の画像で謎が簡単に解けた。

カゴメの「かけトマ」を使ったのだ。
だから、シンプルだったんだね。

このかけトマ、けっこう重宝した。
揚げ物やソーセージにも合う。普通のケチヤップよりも濃厚で美味い。お奨めです。まだ売ってるかどうかワカンナイけどさ。

 
【生クリームボロネーゼ】

これも素性は直ぐに判明した。

【S&B 予約でいっぱいの店の生クリームボロネーゼ】

味は全然覚えてない。
1年も経っているのだ。よほど美味いか不味いかでないと記憶には残りずらいと思う。

 
【ほたてのオマール海老ソース】

混ぜると、こんな感じ。

これも簡単に犯人逮捕。

 
【S&B 予約でいっぱいの店の極上ほたてのオマール海老ソース】

これもあんまり記憶にないけど、そこそこ旨かったような気もする。

  
【春ワカメと蓮根の黒パスタ】

これはインパクト大だけに、流石に記憶している。
ワカメはメカブだね。パスタはイタリア産のイカ墨を練り込んだもの。
かなり期待したが、味は微妙…。
記憶では、味つけは悪くなかったのだが、イカ墨パスタが今イチだったような気がする。

 
【魚の卵のパスタ】

これも忘れ得ないパスタだ。
この卵、何だっけか❓
おっ、そうそう鰰(ハタハタ)だわさ。ハタハタの卵は体に比べて大きいのが特徴だ。でも何だかギシギシしてて、旨くないんだよな。失敗作でした。

 
【ボンゴレビアンコ】

これも憶えている。なぜなら、自分でパスタを作る時はオリーブなんて使った事が無いからだね。

青の洞窟のPREMIUM グリル野菜のボンゴレビアンコだね。

しかも、プレミアムと名打ってるわりには全然たいした事なくて、量も何じゃいと云うくらい少なかったのだ。
(ノ-_-)ノ~┻━┻。金輪際、このシリーズは買わないと誓ったね。

 
【カレーパスタ】

これも容易に思い出せた。
カレーパスタなんて、そう作るものではない。普通、カレーうどんでしょ。

 
【CoCo壱番 カレー麺】

これはダイコクドラッグで百円で買ったんだよね。
この商品は今でもスーパーで売ってるんじゃないかな?でも、200円くらいはしたかと思う。

それにしても、CoCo壱って色々と手広くやってんだろうなあ。
まあ、あんま興味ないけど。

これにて捜査終了。
探偵はトレンチコートの襟を立て、凍るような夜の街へと消えてゆくのだ。

                  おしまい

 
追伸
書いている途中の記事が保存できなくなって、書いた3分の1くらいが消えた。
呪詛の言葉を三万回言ったね。ホント、クソ寒いし、冬って腹が立つわ。冬、死ね❗❗

俺のマグロ大全集

 
去年、今年と食ったマグロの画像を集めてみた。

 
【インドマグロの刺身】

普通に切ると身がバラバラになりそうなので、ぶつ切りにしてみた。
ヘヘヘ(^ー^)、山葵は生の本山葵である。香りと辛みの抜けが良い。
刺身に付いてるワサビやチューブのワサビは極力使わないようにしている。雑味があるからだ。それが最近は何だか気になって、その手のワサビが苦手になってしまったのである。

南太平洋産と表示されていたから、たぶんインドマグロ(ミナミマグロ)だろう。
そういえば、最近はあまりスーパーでインドマグロを見ないような気がする。何でたろ?気のせい?

それにしても、(о´∀`о)旨いなあ…。
こういう切り方も有りだなと思う。

  
【霜降りヅケ鮪】

サクのマグロに熱湯をかけ、すぐに冷水にとる。
あとは水気を拭いて、醤油、酒、味醂でつくった調味液に一晩漬け込んだら出来上がり。
霜降りにすると、漬かり過ぎずに丁度よい仕上がりになるのだ。

この時は山葵ではなく、辛子で食べてみた。
これが結構合うんである。山葵が無い時は試されたし。人によってはこっちの方がいいという人もいるだろう。
因みに、マグロ漁船では辛子で食うのは定番らしいよ。山葵ばっかだと飽きるんだろね。だからマヨネーズ醤油なんかでもよく食べるみたい。赤身なんかはマヨネーズの脂でコクがプラスされて、いいかもしんないね。

  
【筋マグロ】

マグロの腹身の筋がある部位。
口に筋が残るが、肉質は良いところだ。値段も安いし、お買い得ではある。暇な人は、毛抜きで1枚1枚身を剥がして、筋を取り除くと云う方法もありますよん。

 
【マグロ山かけ】

筋マグロを一口食って、これは山かけにした方が良いのではないかと思った次第。
まあ、正解でしょう。

 
【本マグロにぎり】

多分、半額になってたものだ。

トロにはガンガンに山葵を乗せるべし❗
脂であまり辛みを感じないから、これくらいで丁度いいくらいなのだ。嘘だと言うなら、試してみなはれ。絶対、いっぱい山葵をつけた方が美味いぜ。

 
【メバチマグロの腹身】

マグロの脂の乗り具合は本マグロ、インドマグロ、メバチマグロ、キバタマグロの順である。トロといえば本マグロかインドマグロなのだ。
確かキバタマグロはトロと呼ぶに相応しい部位が無いんじゃなかったかな?
メバチマグロにも少ないながら腹側に脂が乗った部分がある。
このマグロはその脂の乗った部位。
かなり旨かった。脂がしつこくない分、変に口にベタベタした旨味が残り過ぎないのがよい。

  
【本マグロ中とろ】

これはよく憶えている。
元旦だから奮発したのだ。肉質がきめ細かく、脂の乗りも極上だった。仄かな酸味もよろしい。
本マグロの旨さのファクターは色々あるけど、酸味もその要素の一つだ。これがあってこその本マグロなのだ。

しっかし、旨いよなあ~(о´∀`о)
最近はトロより中トロの方が断然好きだ。

 
【アボカドまぐろ】

アボカドは中身をくり抜き、テキトーな大きさに切ってレモン汁をかけておく。これはアボカドの色が悪くなるのを防ぐためだ。アボカドの外側の皮は後で使うので捨てずにとっておこう。
次にマヨネーズに山葵と白醤油(無ければ薄口醤油)を入れて混ぜる。こういう時はチューブとかの山葵で充分。香りもへったくれもないので、本山葵を使うのは勿体ないですぞ。
そこにアボカドとブツ切りにしたマグロを入れてサクッと混ぜて、アボカドの外皮の器に盛り付けて出来上がり。
(^o^)v旨いねぇ~。白ワインのツマミには最高だ。
アボカドと鮪と山葵醤油の組み合わせは抜群なのである。安物の赤身鮪が、見事に旨いマグロへと変身するのだ。

 
【赤身と中とろ】

これも本マグロだったかと思う。
さっき中とろが一番好きだと言ったが、実をいうと好みが赤身にシフトにしつつある。今は赤身寄りの中トロが一番好きかもしんない。
そういう意味では、今回は幸せな感じです。

 
【霜降りヅケ鮪 その2】

この時は普通に本山葵で食った。
これってたぶん刺身が食い切れなくて、ヅケになったんだろうなあ…。
 

【ヅケまぐろ茗荷添え】

こっちは同じヅケでも、そのまま調味液に漬けたもの。こちらの方がねっとりとした食感になる。但し、漬かりも深くなるから、味が濃くなる。この辺は好みである。白ごはんのオカズにするなら、こっちの方がいいかもしんない。まあこれも好みだけど。

 
【ひっさげ鮪の刺身】

ひっさげ鮪とは本マグロの若いやつのことで、たぶん漁師言葉であろう。手に提げるのに丁度よい大きさから来ているようだ。
名前としては、ヨコワマグロの方が通りがいいかもしんない。でも、ひっさげマグロの方がカッコイイよね。何かを引っ提げてやって来る人は、カッコええ奴だと相場が決まっているのだ。
脂は成魚よりもアッサリしていて、抜けが良い。

 
【マグロすき身とサーモンの叩き丼】

所謂(いわゆる)ネギトロだね。
こういうのは大概はサラダ油が添加されている。裏に成分を書いたシールが貼ってあるから、見てみなはれ。
それ故あんまり買わないのだが、値引きされてクソ安かったので、つい買ってしまったよ。だって百円だぜ。
ちよっと油臭いが、百円と思ったら全然OKだったりする。所詮はプライド無しの男なのだ。

 
【サスの昆布〆】

サスとは富山辺りでカジキを指す言葉だ。
あっ、きせずしてダジャレになってるやん!
カジキはカジキマグロともいって、マグロの親戚なのである(同じサバ科だが厳密的にはマグロではない)。
脂が少ない魚で、味はアッサリめだ。だから旨みを加えて味をパワーアップしたれと思って、昆布〆にしてみた。

昆布に包んで、一晩おけば完成。
酒のアテには抜群のものになった。
因みに、富山県民はこの昆布〆が大好きだ。何でも昆布〆にしたがる傾向がござるな。

 
【オクラ・モロヘイヤ・鮪の山かけ】

変形の山かけである。
ねばヌルで旨いっちゃ❗

 
【黒皮カジキの刺身】

【芭蕉カジキの刺身】

カジキにも種類がある。メカジキ、マカジキ、クロカワカジキ、シロカワカジキ、バショウカジキなんて種類が市場に出回っているが、だいたいアッサリした味わいだ。でも、旬によっては脂が乗るという。
カジキの評価が低いのは、旬によって味の落差が大きいからだそうだ。そして、種類によって旬が夏だったり、冬だったりして誠にややこしい。関西では普通のスーパーでは滅多に見ないから、各種それぞれの旬なんて一々覚えているワケがないのだ。
因みにカジキの中では、マカジキが一番美味いといわれてます。

 
【鮪の昆布〆】

マグロが中心とはいえ、サーモンやブリの腹身とかも入っていて、全体的に脂が多い魚で構成されている。

この頃は、思うに昆布〆に嵌まっていたような気がする。刺身なら何でも昆布〆にしていた。にわか富山県人と化していたのてある。
そういえば富山でもあまりマグロの昆布〆は見かけなかった記憶がある。特に中トロは全然記憶に無い。
たぶん脂の多い魚は昆布〆には向かないとされているのではないかと思う。

でも、美味いぞっ。

 
【鮪の昆布〆 熟成版】

単につくったのを忘れてたんだよね。たぶん4日間くらいは放置されていたのではなかろうか。
開けてみた時は真っ黒ドドメ色で、およそ食欲を掻き立てない代物で(|| ゜Д゜)ビビったね。

恐る恐る食ってみたが、イケる。
旨味が物凄く濃い。今思えば、お茶漬けにすれば最高だったんじゃないかな?

 
【鮪の漁師風】

ようするに「なめろう」である。
マグロを包丁で叩き、味噌、生姜、ネギ、茗荷、大葉、醤油、酒、みりん少々を混ぜ合わせたものである。そして、山葵ではなく辛子をチョイス。

別に不味くはないが、マグロでやる必要性は無いかと思う。
なめろうはやっぱり鯵が一番美味いですわ。

 
【叩き鮪の山かけ】

山かけのネギトロ版だね。
どうも見た目が寂しいので、貝割れ大根を飾って醤油をかけた。

マグロの食感がまるで無い。飲み物だ。
やはり、山かけはブツ切りマグロがよろしいようで。

 
【備長とろマグロ】

いわゆるピントロというヤツである。
昔はビントロといえば、脂が乗ってるイメージだったけど、最近はそういうトロみたいなビントロはあまり見かけなくなった。
あれって本当にビントロだったのかなあ…?
意外とブラジル辺りの深海魚だったりしてね(笑)
漁協は売らんがために、時々ワケのワカンナイ魚にいかにも旨そうな和名をつけてくるから油断ならないのだ。

  
【中とろの山かけ】

何か山かけばっかやないけー。
でも、それなりに工夫はしている。この時はとろろ芋の上に大葉を敷き、その上に刺身を乗っけた。こうすると、先ずは刺身で楽しみ、厭きたら混ぜて山かけにする事ができる。謂わば、合理的且つ画期的な山かけなのだ。

こうして並べてゆくと、如何にマグロの刺身には調理バリエーションが少ないかという事が解るよな。
でも、そんなことはマグロに限ったことではなくて、刺身なら何でもそうだ。むしろマグロはまだバリエーションが多いくらいだ。

 
【鮪の辛子あえ】

辛子醤油であえてみた。
浅めのヅケの変化球みたいなものだ。
酒のアテにはバッチシです。

  
【あっさりヅケ鮪のボウフウ添え】

今回は3分ほど調味液に漬けて、ハマボウフウを飾った。
ボウフウは茎を包丁で真っ二つに切って水に放てば、こういう風にくるくると巻く。刺身のあしらいとしては好きなツマだ。あんまし売ってないけど…。

  
【中とろ丼】

本マグロの中トロ丼だ。
この色といい、艶といい、何て色っぽい食いもんざましょ。
当然、文句なんてあろう筈もない味でした。
 
 
【ヅケの辛子添え】

またヅケだよ。書いてる方も厭きてきたくらいだから、読んでる方はもっと飽きてるだろうけど、もうちょっとでフィナーレです。あと少しだけつきあって下され。

息切れしてきた。
味は美味いとだけ言っておきましょう。

  
【鮪の刺身 生七味添え】

生七味に嵌まっていた時代だ。
何にでも生七味をつけて食ってたような記憶がある。

 
【鷹雅堂 本鷹生七味】

幻と言われる四国の本鷹唐辛子を使った生七味だ。
これがマグロとバリバリ合うんだよなあ…。
チューブのワサビで食うくらいなら、これで食った方が100倍美味い。

  
【メバチマグロ赤身】

ようやく赤身が出てきたなあ…。
これは別に赤身を食ってないというワケではなくて、大概の赤身が山かけと化したのであろう。
たぶんモノが良かったので、勿体ないから山かけにはしなかったんでしょうな。

そういえばキバタマグロが一度も出てきてないじゃないか。あっ、それも山かけに化けてたのかな?
んー、でも多分あんまりキバタマグロは買ってないんだよね。だって水っぽくて味が薄いんだもん。

市場に出回るいわゆるマグロと言われるものは、本マグロ(クロマグロ)、インド(ミナミ)マグロ、メバチマグロ、キバタマグロ、ビンチョウマグロの5種類がある。
価格はこの順番で安くなってゆく。味の評価もこの順番である。
まあ、そんなこと誰でも知ってるか(笑)

以上、この1年間家で食ってきたマグロさん達である。
結構、食ってるもんだなあ…。
他に居酒屋や寿司屋でもマグロを食ってる筈だから、それも含めれば結構な数になる。
あんまり意識したことないけど、オラって意外とマグロ好きなのかもね。

                  おしまい

 
追伸
これで溜まった画像がだいぶ消せる。
やっとメールが読めそうだ。

台湾の蝶11 オスアカミスジ(後編)

       タテハチョウ科8

   第11話『豹柄夫妻の華麗なる生活』

 
オスアカミスジの後編である。
今回は生態を中心に書きたいと思う。

前回と重複するが、先ずはオスアカミスジの画像を添付しておこう。

【Abrota ganga オスアカミスジ♂】
(2017年 6月 台湾南投県仁愛郷)

【同♀】
(2016年 7月 台湾南投県仁愛郷)

♂♀異形のイナズマチョウの仲間である。
色は違えど、ネコ科肉食獣柄の夫婦だね。
もし豹柄と虎柄紋を着たオバチャン&オッチャン夫婦がいたら、さぞや強烈だろうなあ…。キャラもコッテコテのエッジの立った夫婦に違いない。まあ大阪とかには、現実にいそうだけどさ(笑)

学名の属名のAbrotaはキリシア語のabrotos(不死の、神の、神聖な)をラテン語化したもの。
このAbrota属は、調べた限りでは1属1種。オスアカミスジのみで構成されている。
小種名のgangaはインドの聖なる川、ガンジス川の事である。そういえばインドの聖地ベナレスでは、ガンジス川のことを皆ガンガーと呼んでいたなあ…。インド、ムカつくけど、また行きたいな。

台湾での名称は「瑙蛺蝶」。
瑙というのは瑪瑙(メノウ)のことである。
英語だとAgate(アゲート)だっけか…。鉱石の1種で、縞模様が特徴である。よくパワーストーンとして売られているから、見たことがある人も多いかと思う。

(出典『ヤフオク』)

中々センスのある美しい名前だ。
オスアカミスジよか余程いい。おーっと、早くも和名文句たれ病が始まったよ。けど、またクソ長くなりそうだから今回はやめとく。
あー、でも一言だけ言わしてくれ。ミスジチョウの仲間じゃなくイナズマチョウのグループだと判明したんだから、せめて「オスアカイナズマ」としてくれよな。ややこしくてかなわん。

因みに蛺蝶と云うのは、中国語圏ではタテハチョウの事を指します。
他に雌紅三線蝶、大吉嶺橙蛺蝶、黃三帶蛺蝶という別称もある。
婀蛺蝶というのも良いね。婀は訓読みするとたお(やか)だ。しなやかで美しいさまを表す。
大吉嶺橙蛺蝶と云うのも仰々しい感じがして悪くない。大吉山の橙色の蝶なのだ。

【分布】
台湾以外では、中国(東部、南部、西部)、インドシナ半島北部、ヒマラヤなどに生息し、5亜種に分けられている。

(出典『原色台湾蝶類大図鑑』)

▪Abrota ganga ganga(ブータン,シッキム,アッサム,ミャンマー,メトック)
▪Abrota ganga formosana Fruhstorfer, 1909(台湾)
▪Abrota ganga flavina Mell,1923(中国:広東省)
▪Abrota ganga pratti Leech,1891(西中国: 四川省,雲南省)
▪Abrota ganga riubaensis Yoshino,1997 (中国:陝西省)

一応、各地の標本をネットでいくつか見たが、そう大きな違いは感じられなかった。♂は同じ場所でも個体差に富み、1つとして同じ斑紋のものはいないというから、どちらにせよ素人のワシなんぞにはお手上げじゃよ。
但し、♀は海南島のものなどは白い紋がオレンジ色になるようだ。だから、別称に黃三帶蛺蝶というのもあったんだね。

【生態】
開長65~75mm。
台湾全土に見られるようだが、普通種というワケではなさそうだ。実際、埔里周辺では1ヶ所でしか見かけなかった。タイやラオスでも一度も見たことがない。もっとも、これは夏に行った事がないからなのかもしれないけどね。

垂直分布は、図鑑などでは標高300m前後から2100mまで見られるとなっていたが、おそらく中低山地が棲息域の中心だろう。
因みに自分は1000m前後でしか見たことがない。常緑広葉樹林を好むというから、標高以上に環境が重要なファクターなのだろう。結構深い森の中にいたから、環境条件は思われているよりも限定的なのかもしれない。

♂♀ともに樹液,獣糞や発酵した果実に集まり、地面に吸水におりる。
杉坂美典さんの台湾の蝶のサイトには「各種の花によく集まる。」とも書いてあった。だが、これは聞いた事がないし、そのような生態写真も見たことがない。イナズマチョウ類の生態としては考えにくいし、何かの間違いではないだろうか?
また、「♂は渓流や樹林内の開けた場所で占有行動をする様子を確認することができた。占有行動では,全ての蝶を追い回し,順位的には最も強かった。♀は,林道上によく止まり,吸水行動をしていた。♂も吸水のために地上に下りることはあったが,非常に敏感で,近づくことは容易ではなかった。」とも書いておられる。

占有行動に関しては、他に言及している文献は知り得ないが、それらしき行動は見たことがある。
樹林内のぽっかり開けた場所に如何にもテリトリーを張ってますといった体の♂が葉上に止まっていた。実際占有行動は見ていないが、捕らえて先に進み、暫くして引き返してきたら、また別な♂が同じような所に止まっていた。それも捕らえて、翌日にそのポイントに行ったら、またもや別な♂がいた。これは占有活動を示唆しているとも思える。
但し、同じ場所にタイワンコムラサキもいたが、特に追いかけ回すというワケでもなく、仲良く繁みの端と端にちょこんと止まっていた。

果実トラップには、林縁に仕掛けたものには来ず、♂♀ともに暗い森の中に設置したものに集まった。

♂の飛翔力については文献によってまちまちだ。
台湾のネット情報では、「成蝶飛行快速」と書いてあった。また「原色台湾蝶類大図鑑」には、飛翔はヒョウモン類に似ているとあった。ヒョウモンチョウの仲間は種類によって飛翔力にかなり差があるが、そこそこ速いと云う意味なのだろう。
一方、「アジア産蝶類生活史図鑑」には、「飛翔力はあまり活発ではなく、地上低く滑空方式のものが多い。」と書いてある。
自分の見た印象ではイナズマチョウにしてはトロいが、そこそこ速い。確かにヒョウモンチョウと言われれば、そんな気もする飛翔スピードだ。
敏感さは、タカサゴイチモンジくらい。つまり、イナズマチョウにしては鈍感な部類に入る。

林道上によく止まり吸水するというのは、他の文献でも記述があるから、割りと普通に見られる行動なのだろう。
けれど、吸水も含めて自分は一度も林道上で見たことがない。♂は森の中でしか遭遇した事がないのだ。10頭以上は見たが、全部そうだった。自分としては、ホリシャイチモンジと同じような生態に感じた。
一方、♀は林内よりも林縁で見受けられた。但し、地面に止まっているのは見たことがない。大概は林道を歩いていたら、樹木から驚いて飛び出すというパターンだった。高さはだいたい2m以内。その際、緩やかに飛び、すぐに枝先などに止まる。正直、トロいから、採集は容易だ。

但し、とは言ってもこれらはケースバイケースだろう。飛翔は速い時もあれば遅い時もあるだろうし、敏感さも羽化仕立ての個体と飛び古した個体とでは違う事は有り得る。

【発生期】
年1化。5月の下旬より羽化し始め、7月最盛期。♀は10月下旬まで見られるという。

【幼虫及び食餌植物】
マンサク科 ナガバマンサク Eustigma oblongifolium。
『アジア産蝶類生活史図鑑』には、「台湾と香港に限り自生する植物で、台湾での分布は狭く、日月潭、埔里周辺以外では見出されていない。にもかかわらず、この蝶の分布は台湾ではかなり広いという事実、また中国からインド北部にわたる広汎な分布を考えあわせると、本種は他にも食餌植物を有するのではないかと考えられる。」と書いてあった。
その後、新たな食樹は見つかったのだろうか❓

ネットで探すと、次のような食樹が見つかった。

青剛櫟 Cyclobalanopsis glauca glauca
秀柱花 Eustigma oblongifolium
赤皮 Quercus gilva
青剛櫟 Quercus glauca

上から2番目がナガバマンサクだ。
他は属が違う植物みたいだね。漢字の字面からすると、どうやらカシ類みたいだ。って云うか、この学名は見たことあるぞ。何だっけ?、アラカシ?
あれっ( ゜o゜)❗❓、1番目と4番目は属名は違うけど、どちらも青櫟と書いてある。小種名も同様にglaucaとなっている。これは多分シノニム(同物異名)だね。
で、確認してみたら、やはりアラカシでした。
そして、3番目はイチイガシでありんした。

そうでした。そうでした。
アラカシはタカサゴイチモンジの食樹で、スギタニイチモンジはアラカシとイチイガシの両方ともを食樹としているんでしたね。
ここからもオスアカミスジがAdoliadini(イナズマチョウ族)の一員であることがよく解る。
きっとナガバマンサクは食樹としてはイレギュラーで、基本的にはブナ科カシ類が食餌植物なのだろう。

でも、ヘ(__ヘ)☆\(^^;)ちょっと待ったらんかい❗
たしか『アジア産蝶類生活史図鑑』には、何かカシ類で飼育したけど死んでもうたと書いてなかったっけ❓
慌てて確認してみる。

「Quercus acuta アカガシで採卵、飼育を試みたところ、多数の卵を得て2齢まで成育したが、越冬中に死滅。その後、中齢幼虫、5齢幼虫にこの植物を与えるという試みがなされたが、摂食はするが成育せず、蛹化にいたったものは1匹もいなかった」。

そっかあ…、アカガシはダメだったけど、アラカシとイチイガシはOKだったのね。
また、迷宮に迷い込むかとビビったけど、セーフだ。

幼虫はイナズマチョウ軍団特有の邪悪🐛ゲジゲジさんだ。
気持ち悪いので、ここから先は🚧閲覧注意だすよ。

(出典『アジア産蝶類生活史図鑑』)

(出典『生物多様性資訊入口網』)

スギタニイチモンジやタカサゴイチモンジの幼虫に似ているかな?
どちらにせよ、(|| ゜Д゜)鳥も逃げ出しそうな悪虐非道的な見てくれじゃよ。

前回にイチモンジチョウ類Athyma属との関係性について触れたが、画像を添付し忘れた。

【タイワンイチモンジの幼虫】
(出典『圖録検索』)

(出典『圖録検索』)

(出典『生物多様性資訊入口網』)

Athyma属の幼虫は、ゲジゲジではなくトゲトゲなのだ。これまた毒々しくて邪悪じゃのう(  ̄З ̄)
オニミスジ Athyma eulimeneは、果たしてどんな幼虫なんでしょね?

オスアカミスジに戻りましょう。
卵は1ヶ所にまとめて産みつけられるようだ。
イナズマチョウの仲間は、葉っぱに1卵、1卵分けて産むのが基本だから変わっている。そういう産み方をするのは、他にタカサゴイチモンジくらいしかいないそうだ。

(出典『圖録検索』の画像をトリミング。)

複雑なデザインで美しい。
イナズマチョウといい、Euthalia類の卵はまるで宝石みたいだ。

蛹も美しい。

(出典『生物多様性資訊入口網』)

(出典『圖録検索』の画像をトリミング。)

多分、イナズマチョウの中では最も美しい蛹なのではないかと思う。ガラス細工のようだ。ガレ(註1)が見たら物凄く興奮したに違いない。

                  おしまい

 
追伸
ようやくイナズマチョウのグループが終わった。
でも、まだ9種類の蝶しか紹介していない。台湾の蝶は約350種類もいるのだ。二度の採集行で100
種類しか採っていないとしても、まだまだ先は長い。
正直、うんさりだ。続けていく自信無しである。

今回のタイトルは、最初『豹柄夫婦』であった。
それが夫妻になり、そこに生活が加わり、最後は華麗なるという形容までついてしまった。
「華麗なる」は乗りでつけちゃいました。本文とは何ら関係ないです。どこが華麗やねん!とツッコミが入りそうだが、文句、苦情等は一切受け付けませんので、あしからず。

採集記はアメブロにあります。
『発作的台湾蝶紀行』第9話 空飛ぶ網
例によってURLの貼り方を忘れたので、読みたい方は誠に恐縮ですが、自分で探して下され。

(註1)ガレ
フランスの著名なガラス工芸家、エミール・ガレ(1946~1904)のこと。
生物をモチーフとした作品を数多く残した。
作品はどれも美しい。同時にグロテスクな魅力を放っている。
多分、夏あたりに東京で大きな展覧会(サントリー美術館?)があるのではないかと思う(間違ってたら御免なさい)。関東近辺に住まわれる方は、是非足を運ばれることをお奨めします。