今さらながらの冬の献立1

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春だが、今日は少し冬に逆戻りで寒かった。
そういえば冬の献立をほとんど紹介していなかった事に思い至る。せっかく写メも撮ったし、随時記事にアップしようと思う。

渾身の「茶振りナマコ」である。
大好きだから冬になれば最低一度はつくる。酒のツマミには最高なのだ。

勿論、ナマコは赤ナマコである。
東では青ナマコが珍重されるが、関西では圧倒的に赤ナマコの方が評価が高い。所変われば好みも変わるのである。

西では赤ナマコの方が臭みが少なくて柔らかく、味が良いとされている。ゆえに青よりも赤の方が値段は高い。きっと、東ではその逆だったりするんだろね。

赤ナマコは岩礁地帯に、青ナマコは砂泥に棲む事から周りの環境に合わせて色を変えているだけで同種である。生き物は、同一種でも棲息場所によって体色を変えるのは常道であるからして、自然界ではさして珍しい事ではない。
とここまで書いて、気になったのでググる。

あらま(゜〇゜;)、最近の遺伝子解析の結果によって、両者は別種に分けられたそうだ。
因みに黒ナマコというのもいるのだが、コイツも別種とされた。つけ加えると、この黒ナマコ、乾燥したものは中華料理の高級食材として高値で取引されている。「黒いダイヤ」とも称され、確か日本の黒ナマコが最高級とされている筈だ。その殆んどは香港に輸出されているんじゃないかな。

480円とお買い得の値段だった。
しかし、自分でさばかねばならぬ。

袋を開けてみる。
ぬるん、にょろ~。
うわっΣ( ̄ロ ̄lll)、きしょっ❗

何度見ても、醜悪でグロいなりだ。
毎度の事ながら、最初に食ってみた奴は偉いと思うよ。或いは完全にイカれポンチだわさ。

庖丁で縦に切れ目を入れ、腸管を取り出す。
この腸管を塩辛にしたものが、所謂(いわゆる)ところの高級珍味「このわた」だ。今回はあんま入っとらんかった。

多分、どっかでゲロったな。
ナマコは天敵に襲われると、この腸管を吐き出して相手がビビってる隙に逃げるらしい。でもあんなトロい生き物が素早く移動できるワケはないから、天敵相手が気色悪がって、単に食う気を著しく削がれるだけなのかもしれない。

そういえば思い出した。
昔、ダイビングインストラクターをしていた頃の話である。
でっかいナマコがいたら、そっとつかんで股間に持っていって屹立させたものである。低レベルの下ネタだね。
だが、こっからが本番。お客さんの女の子を手招きして、そのナマコを触らせるのだ。出来れば強く擦(こす)らせる。
そうすると、ナマコが先っぽから腸管をピュッと吐き出すのだ❗
しかも、その白い糸状のものがグローブやウエットスーツに着くと、ベタベタと引っ付いて容易に取れないのだ。当然、女の子は半泣きでちよっとしたパニックになる。それを見て大笑いするのである。
サイテーの下ネタだ。そして、完全なるセクハラだ。

因みに、これは美人や可愛い女の子にしかしなかった。でないと、楽しくないからである。酷い男である。

そうだ。言っとくと、これはある程度スキルが安定している娘にしかやらなかった。講習中なら、最後のファン・ダイブの時だけの限定である。お客さんがまだ水中に慣れていない時にすると事故が起きかねないのだ。経験もスキルもないアホなインストラクターは、くれぐれも真似しないように。

話を戻そう。
結構、大きな個体だったので、先ずは普通の食べ方で。

皆が知ってる輪切りの奴ね。
ポン酢をかけて、葱と「かんずり」を添える。

かんずりってのはコレね。東北の柚子胡椒の一種。
柚子胡椒よりも唐辛子の旨みがあるので、もっぱらオラはコレ派である。

ポン酢は「板前 手造りポン酢」だね。
普段は「ひろたのポン酢」なのだが、安かったので買った。元々はコレ派だったし、旨いポン酢だから特に不満はない。ナマコとの相性も良し。旨い。

残ったナマコの3分の2を茶振りナマコにする。ここからが本番だ。
番茶を沸騰させ、ナマコを5秒から10秒茹でる。ゆめゆめそれ以上火を入れてはならない。なぜなら、身がぐにゅぐにゅのやらやらになるからだ。

それを正方形のブロック状に切る(いわゆる🎲サイコロ大って奴ですな)。
これは、この切り方が最も食感を楽しめるからだ。

ちよっと渋めの器に盛り付ける。

柚子の皮を飾り付けたいところだったが、ものすごく高値だったので替わりにこんなもんで代用した。

オレンジじゃなく、ネーブルね。
まあ、ええじゃろ。邪魔なら取り出せばよろし。

ポン酢をかけ、かんずりを添える。
葱は邪魔だと思ったので、今回は外して三つ葉を彩りに加えた。

今冬、最初の茶振りナマコを食す。
外ちゅる、中コリで事のほか美味い。
(≧∀≦)くひょー❗
ああ、純米吟醸との相性、堪らんね。

 

追伸
やはりネーブルより柚子の方が合ってる。けど、代用にはそこそこなると思う。まあ、無くても旨いから殊更に拘るほどの事ではないとは思うけどネ。

因みに「このわた」も自作した。

それにしても少ない(笑)
塩を振り、毎日かき混ぜて3日したら食べられるよん。マジで美味いから、量が少なくともお作りする事をお薦めします。

 

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投稿者:

cho-baka

元役者でダイビングインストラクターであり、バーテンダー。 蝶と美食をこよなく愛する男。

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