『西へ西へ、南へ南へ』番外編1

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蝶に魅せられた旅人アーカイブス
2012-09-11 20:29:45

一応、第十九番札所でおしまいですが、退屈なのでオマケ番外編を一部の人にグダグダで送ります。何せ船の中はヒマなのだ(ライブ送信、当時のままの文面です)

       ー捕虫網の円光ー
      『西へ西へ、南へ南へ』
       番外編・その壱

      (第二十番札所・北へ北へ)

 
2011年 9月26日

えーと、ですね。
最終回はシンプルにしたかったから、ゴチャゴチャ必要のない事は極力排除したかったわけよ。で、ああ云う風な形になった。
と云うことで、書かなかった間の事とその後の事を書きます。

バイクを返した後、荷物を預かって貰っていたので宿に戻った。
如才がないので、ちゃっかり風呂まで入らせてもらう。どうせ明日はバス移動で入れんだろうし、フェリーの風呂は、狭くて悲しいくらいに薄茶色だしね。

今度こそ髭そり用のT字カミソリを捨ててやるぞ。
もう、慌ててゴミ箱を漁ることもないだろう。
このあいだは船に乗り遅れたから、必要ないと思って捨てたカミソリを大慌てでゴミ箱から探し出したのだった。

そして、最後の脇田丸へ。

これが多分13回目の来店じゃないかな?
かつて、これだけ短期間で一つの店に通った記憶はない。

今日は竹さんがいた。
魚も活きの良いのがカウンターにズラッと並んどるんじゃないのー(⌒‐⌒)v

カンモンハタ、コクハンアラ、アカハタ、クエ、スジアラ、ミーバイ、アズキハタetc…。本日はハタのオールスター勢揃いだ。
皆んな高級魚じゃよ~(≧∀≦)

迷ったが、竹さん一番のお薦めのスジアラを選択いたしましたよん。

スジアラ刺身(790円)

先ずもって、身が美しい。
白く抜けるような透明感じゃね。
味は淡白だが、噛んでいると奥から甘みが昇ってくる。

アバス唐揚げ(490円)

11回も食ったが、飽きない。
いつ食っても絶品❗(^o^)v

次のお薦めは、鰭長勘八(ヒレナガカンパチ)頭の塩焼き(980円)だった。
焼く前の姿を見せてもらったが、巨大。
食えるかどうか心配でオーダーを躊躇した。
だが、こんなもん次いつ食える機会があるというのだ。男なら、ガツンといっときましょう❗

うおっ(゜〇゜;)❗、まるで肉を食ってるみたいだ。
格闘という言葉が最も当てはまる肉弾戦。食っても食っても減らん(@_@;)
カマの部分は、やや大味。顔面の方が肉質が繊細で美味い。

今日は流石に支払いが3000円を越えたよ。
外は本格的な雨。雨合羽はあるのだが、出すのも着るのも面倒臭いので如才なく店で傘を借りる。いや、返すアテなどないから、貰うか?
8時20分。竹さんと堅い握手をして店を出た。

暗い夜道を港に向かって歩いていると、益々自分が何をしているのかがワカラナクなってくる。
一瞬、もう一日居ようかと云う悪夢のような考えがよぎったが、慌てて打ち消した。

さらば、奄美。
船は暗い海に向かって次第に速度をあげ始めた。

バチバチバチーン( ☆∀☆)★★★
ロビーで信じられないくらいの凄い美人と目が合った。視線が絡み合う。
どちらからともなくデッキに誘った。

暗い夜空の下、二人は抱き合った。
そして、激しく、貪るように互いの口唇を求めあった。
彼女の口から嗚咽が漏れる。
あっふう~~~~~ん❤❤❤❤❤
柔らかな乳房を揉みしだき、男は後ろからオラオラオラー(*`Д´)ノ!!!、猛烈に突き上げた。

というのは、
真っ赤なウソでー(・┰・)
うすら寒い二等客室タコ部屋で、横揺れが強くてコリャ酔うなと思い、早々と睡眠薬を飲んでソッコー寝た。

朝8時40分。
男は、再び火山灰舞う街に降り立った。

                  つづく

 
(subject 写真解説&追伸)
ふざけた文章だから(特に本文後半)、よほど削除しようかと思ったが、色々考えた末にそのままにしておく事にした。それはそれで、その時の気分だったり、ヒマだからゆえのお遊びだったりするのだ。

 
【ハタ・オールスターズ】

右からカンモンハタ?、アカハタ、アオノメハタ?、コクハンアラかな?
他にも数種類のハタくん達がいたのに、全員写ってないのはミステイクです。
ダイビング・インストラクター時代は魚の名前は大概わかった。プロなら当然だと思っていたし、ヒマさえあれば図鑑を見ていたからだ。でも、流石に引退して長いと忘れますね。
因みに右上はアオブダイ、左上が海ブドウと海ゴーヤですね。

【スジアラ刺身】
スジアラもハタの仲間。九州辺りではクエ(ハタ科)をアラと呼んだりするから、この名前になったのだろう。
身が透き通るような白さで、お美しい。
ハタ系の魚は、白身で大体はあっさりはしているのだが、噛んでいると奥から上品な脂と甘みが広がってくるのだ。白身魚はしっかり噛むよし。

【鰭長勘八の頭塩焼き】
ヒレナガカンパチは、文字どおり鰭が長いカンパチさんですな。マグロの代用とされることもあるそうで、高級魚です。
後ろに煙草の箱がありますから、巨大さは解って戴けるかと思います。
やっぱり、こういうもんは何人かでつっつくもんです。他にたくさん種類も頼めるしね。
誰か一緒に脇田丸ツアーに行って欲しいもんだね。
女の子なら、なお良し。

【脇田丸店内】

皆さんはもっとワイルドな店を想像していたと思うけど、意外と店内はオシャレなのだ。
右側がカウンター席です。いっつもここにいました。奥、左から2番目か3番目が定席でした。理由はそこが竹さんのだいたい真正面だったからです。

【二等客船タコ部屋】

結構、殺伐しております。
まあ、それも旅情と云うもんでしょ。

 
〈追伸の追伸〉
残念な話です。
このあと何年後かに(3年後だっけ?)、再び奄美大島を訪れる機会があった。そして、当然のごとく脇田丸に行った。
だが、店は様変わりしていた。
まず、あの並べられていた色んな魚が一切無くなっていた。
魚が傷むからと、やめたそうである。あれが、「さあ今日は何食おっかなあ…」と云う楽しみだったし、竹さんにあれこれ質問してオーダーを決めてゆくのも楽しかったのに…。
値段も随分上がっていたし、上がったのにも拘わらず量が減っていた。おまけにメニュー数も少なくなっていた。
「漁師めし」なんかは消えていたし、380円という驚異的な値段だった「刺身定食」も500いくらかになっていた。
スタッフもだいぶ入れ替わってて、竹さんはいたが、オカマでウルトラ年配熟女好きのフクちゃんは既に辞めていた。

それでも、また奄美大島に訪れることがあったら、脇田丸に行くと思う。
食べ物だけが全てではない。そういうものだ。

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投稿者:

cho-baka

元役者でダイビングインストラクターであり、バーテンダー。 蝶と美食をこよなく愛する男。

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