たまたま2種類のウィンナーが冷蔵庫に揃った。
普段はそれほどウィンナーの味には厳密的ではない。
そこそこ旨けりゃ、文句はござんせんと云うスタンスで過ごしてきたのだ。
でも、ふと思った。味って各社それぞれに差があるのかな❓そう大差ないとは思うんだけど、どうだろう❓
突然、疑問が頭をもたげてきたら、もう止められない。百聞は一見に如かず。早速、実験じゃよ。
左がプリマハムの『香薫(こうくん)』、右が丸大食品の『燻製屋』である。どちらも粗挽き系のウィンナーだ。
パッケージを見ると、香薫はどこの何やらかはわからないが、金賞ダブル受賞と云うのを推してきている。
一方、燻製屋は「さらにジューシー」と「熟成」を推してきているみたいだ。
金賞ダブル受賞って、どこのやねん?と云う疑念がある。どんだけの権威があるのか知れたもんじゃない。
また、さらにジューシーというのも所詮はアンタとこの基準でしょ?どちらも、あまり信用できない。
パッケージの裏を見る。
香薫は、11種類の挽き立てのスパイスを使用してて、燻製には桜のチップを使用しているんだとさ。
燻製屋は、72時間以上の熟成を行い、味付けにはアルプス産の塩を使ってるんだとさ。
普段はそんなの真剣に読まないから、ふぅ~んと思う。まあ、あんまり鵜呑みにはしてないけど。
両方とも「おいしいお召しあがり方」というのが書いてあった。良心的ですね。
ふむふむ。両者とも、フライパンに油をひかずに中火で焼いてくださいと書いてある。
但し、丸大食品の方は「焼き色がつくまで転がしながら…」とワンスピーク添えられておる。
こういう細かい気遣いは大切だよね。一言添えられるだけで、随分と印象が変わるものだ。全ての人に想像力が具わっているワケではないし、行間を読む力など無いのだ。ただ焼くのと、転がしながら焼くのとでは、仕上がりに明らかな差ができると思う。丸大食品さん、思いやり有りです。
茹でる時間には、それぞれ差があった。
両方とも70~80℃(沸騰しない程度)のお湯で茹でるのは同じだが、茹で時間が違う。香薫は3分、燻製屋は5分と書いてあるのだ。これはちよっと意外だった。見た目は両者、同じような太さと長さなのだ。何かそこに重要な意味があるのだろうか❓全然、その意味が読めない。
取り敢えず、間をとって4分茹でることにした。
(;゜∇゜)あっ❗、ビックリじゃけー。
2分くらいすると、香薫の方は浮いてきたのだ。
わかりにくいが、奥の5本が香薫で、手前の5本が燻製屋である。
質量の関係❓それとも香薫の方には、より内部に空気が入っているという事なのか❓…。
茹で上がったものを皿に盛る。
奥が香薫で、手前が燻製屋だが、見た目では全く区別できない。
先ずは、何もつけずにそのままで。
Σ(゜Д゜)ありゃさ!、全然違うんでねえの。
先ずは香りだ。
それほど目立った差はないが、あえて言うならば、桜のチップを使っているという香薫の方がよいかと思う。
味はどちらも熟成感はある。だが、香薫に比べて燻製屋の方が味が濃い。けど、濃いがくどい。そして、肉の臭みがある。味は香薫の方が断然好みだ。
次に皮だが、これまた全然違う。香薫に対して燻製屋の皮は厚めだ。その分、歯切れが悪い。
そっかあ…。だから、燻製屋の方が茹で時間が長く設定されてるんだね。
粗挽き度についても言及しておこう。
燻製屋は香薫よりも目が細かい。つまり、香薫の方がより粗挽きなのだ。ゆえに香薫の方がブリブリした弾力がある。食感も香薫の方をウィナーとして挙げざるおえない。
そっかあ…。湯の中で浮いたのは、やはり香薫の方が内部に空気を多く含んでいるということだね。
粒入りマスタードで食べてみよう。
最近は、この「S&B つぶ入りマスタード」がお気に入りだ。たっぷりつけて食べてみる。
マスタードのせいで味の差は縮まるが、ジャッジは変わらない。香薫の方が旨い。
ここで焼くパターンを試してなかった事に気づく。
片方だけでは公平なジャッジはできない。
2本ずつ残し、冷めてからフライパンで焼いた。
ほーう、やはり皮が厚い分だけ、燻製屋の方が焼き色がつくまで時間がかかる。
味の方は、焼いても同じ結果だった。
香薫の方が旨い。
結果は、味、香り、食感、調理時間ともに香薫に軍配が上がった。
但し、こういうものは個人の好みにもよるから、あくまでもワタクシの感想であると捉えて戴きたい。
世間では、圧倒的に「燻製屋」を推す声の方が大きいやもしれないのだ。
まあ、そうだったとしたら、(=`ェ´=)ブチ切れっけどさー。
そうだ。値段も調べなきゃ。
値段が違えば、味の差もあって然るべきである。
燻製屋の方が安ければ、納得の実験結果といえよう。
だが、西友のネット販売では二袋で¥248だった。
ワタクシ、香薫を贔屓(ひいき)にして生きていきます。
何にも考えていなかったけど、ポークウィンナーって、会社によって味が違うんだね。
たぶん各社、水面下で互いにしのぎを削っているのだろう。肉加工食品会社で、ウィンナー戦争に負けでもしたら、社の存続にかかわるかもしれぬ。
ちよっと他のウィンナーにも興味が湧いてきた。
他にも「アルトバイエルン」や「シャウエッセン」など食べ比べたいものは、まだあるぞ。
おしまい
追伸
タイトルの後ろに、2018’冬の陣とつけ加えたのは、また春に食べ比べをやろうかなと思ったからです。
その時まで企画を覚えているかどうかは、かなり怪しいけどね。