台湾の蝶5 スギタニイチモンジ

 

      タテハチョウ科編 4

       第5話 『儚き蒼』

 
ホリシャイチモンジの次とあらば、やはり流れ的に他のイナズマチョウも紹介せねばなるまい。

【Euthalia insulae スギタニイチモンジ♂】
(2017.6.27 台湾南投県仁愛郷 alt1950m)

まだ生きている時の杉谷一文字は実に美しい。
青いのだ。光を浴びると輝き、角度により様々な色に見える。その幻妖に変化するさまは見てて飽きない。

最後は翡翠色だ。

同じ個体で、ここまで違って見えるのである。
謂わば玉虫色なのだ。

しかし、ボロになると白っぽくなる。

(2016.7.12 台湾南投県仁愛郷)

9月や10月に行ってもスギタニイチモンジは採れるらしい。それをもってしてスギタニイチモンジはこんなもんじゃろうと思った人も多いだろう。しかし、その美しさには比較にならないくらいの差があるのだ。そこんところは強調しておきたい。採りたいなら、発生初期に行きなはれ。
そういえばこの時(2016年)、メスはまだ綺麗なのにオスはみんなこんなんばっかだった。思った以上に鮮度が落ちるのが早い蝶なのかもしれない。もしくは、思ってる以上にオスの羽化がメスに比べて早いとも考えられる。
あー、忘れてた。2017年にはもっと標高の低いところ(標高1100m)で採ったオスは、ボロッボロッだったわ。同じ時期の1900m付近では完品だったのにね。

(2017.6.24 台湾南投県仁愛郷)

結構早くに発生してたってワケか…。
或いは、オスはメスを探して結構飛び回るので、損傷が早いのかもしれない。

メスの画像も並べてみよう。

(2017.6.29 台湾南投県仁愛郷)

(2016.7.14 台湾南投県仁愛郷)

(2016.7.13 台湾南投県仁愛郷)

(2016.7.12 台湾南投県仁愛郷)

メスはオスに比べてかなり大きい。
重厚感も加わって威厳さえ感ずる。イナズマチョウは、やっぱメスの方がカッケー( ☆∀☆)
それはそうと、全部鮮度は良さそうには見えるが、こうして並べてみると6月の個体の方が美しい。
もしかしたら羽化後、輝きを保てる期間はごく僅かな間なのかもしれない。

裏面の画像も添付しておきましょう。

(2017.6.29)

(2016.7.12)

黄土色に淡いグリーンが掛かったような色で、裏もまた美しい。落ち着いた大人の色気が漂う。
もし、こういう色の着物を着こなす妙齢のシットリ美人がいたとしたら、オイラ、間違いなくイチコロだ。

でも死んでしまうと、悲しい哉その蒼の輝きは儚くも消えてしまい、翡翠色も褪せてしまう。
そして標本なると、オリーブ色とかカーキー色、黄土色にしか見えなくなる。生きている姿を見たものからすれば、まるで別の蝶のようだ。
これは、Limbusa亜属(緑系イナズマチョウ)全体に言えることで、特に翠の輝きが強い種類ほどその落差は大きい。こんなに生きてる時と死んだ時との落差がある蝶は、他にあまり浮かばない。

参考までに標本写真も並べておきましょう。

多分、♂だね。
スギタニイチモンジは、基本的に♂♀同紋なのだ。
とはいえ、大きさと翅形で雌雄の区別はだいたいつく。慣れれば誰でも解るくらいのレベルでしょう。

下翅内側の内縁が浮いてシワシワになっているのが気になるので、上からテープで抑えて完璧を期す。

展翅は嫌いだが、他人の目を気にする人間は完璧を目指す。バカバカしい限りだ。

いや、ちよっと待て。
たぶんこっちが♂だわさ。

一応、絶対に♀だと思われる展翅写真も貼っておこっと。

ありゃま(^。^;)、本来は完品なのに、お漏らしで翅が汚れちまってるじゃねぇーか。ガッカリだよ。

しゃあない。まだ他に未展翅のものがある筈だけど、一昨年(2016年)の標本写真を出してこよっと。

(ФωФ)ニャオー、これも展翅完璧なのに翅が一部破損しておる。

いやいや、完品もあった筈。
探そう。

(⌒‐⌒)ごじゃりましたよ。
色もこの時点では、まだある程度は残ってるね。
多分これが一番最後に採ったもので、翌日帰国してすぐに展翅した奴だ。

さあさ、満足したところでの種解説なのじゃ。
チヤッチヤッといこうではないか。

にも拘わらずだ…。
Σ(T▽T;)どひゃあー、すぐに眼前に毎度毎度の迷宮ちゃんが立ちはだかってきやがった。
またしても学名問題の勃発である。おいちゃん、気を失いそうになる(@_@;)

「原色台湾産蝶類大図鑑」を見ていたので、スギタニイチモンジは台湾の固有種ではなく、大陸に分布するEuthalia thibetanaの亜種の一つにすぎないと思っていた(亜種名 Euthalia thibetana insulae)。
しかれどもこの図鑑、優れた図鑑ではあるが、如何せん古い。1960年発行でアチキの生まれるだいぶ前からあった図鑑なのである。その辺を差し引きして考えねばならない事は重々頭には入っていた。しかし、もっと後の1997年に発行された「アジア産蝶類生活史図鑑」でも学名はそのままだったから、特に疑問には思わなかったのだ。
それが資料集めしてたら、何と学名が違っているではないか。何ですかそれ❓の、今はどうやら台湾特産種になっているらしいのだ。

新しい学名は亜種名がそのまま昇格した形をとっており、「Euthalia insulae」となっていた。
台湾のサイトでも確認したし、ほぼ間違いなかろう。
亜種名も見つからなかったし、台湾の特産種というのが濃厚だ。
因みに台湾名は「窄帯翠蛱蝶」のようです。
つまり狭い帯の緑色のタテハチョウというワケだすな。

そういえば「ラオスで最近採集された蝶(9)」に、似たようなのが図示されてたなあ…。

やっぱ、ごじゃりました。

(出典 増井暁夫・上原二郎『ラオスで最近採集された蝶(9)』月刊むしNo.403,Sept,2004)

Euthalia dudaと云う種類の♂のようだ。
似てるね。スギタニイチモンジだと言われても、何ら疑問を持たないだろう。

解説によると「本種は一見、台湾のスギタニイチモンジ E.insulaeや大陸のE.thibetanaなどのイチモンジ型斑紋の各種と紛らわしい。6月にごく少数が得られているのみで、ラオスにおける詳細は明らかでない。今までの分布記録はネパールからミャンマー、中国雲南省にかけてまでであり、南東限が伸びたことになる。」とあった。
おー、これはスギタニイチモンジとE.thibetanaは別種であると証明してくれているような文言ではないか。
\(^_^)/ありがてー。今回は迷宮を彷徨(さまよ)わずとも済みそうだ。

一応、ウィキペディアの「Euthalia」のページでも確認してみる。
おっ、種類の欄にはE.insulae、E.thibetana 共に種として表記されてあるから、両者は別種で間違いないでしょう。

ついでに、E.thibetanaの画像も添付しておくか。

(出典『国家动物博物館』)

漢字では「西藏翠蛱蝶」となっていた。
西蔵はチベットと読むから、最初にチベットで発見されたのであろう。和名にすれば、チベットイナズマってところだね。
分布は今一つハッキリしないが、ググった範囲では雲南省と湖北省の標本が見つかった。少なくともチベットからその辺りにまでは生息しているのだろう。

それにしても、E.dudaといい、E.thibetanaといい、見た目は殆んどスギタニイチモンジと変わらないよね。素人には、どう違うのかさっぱりワカランよ。

【生態】
和名にイチモンジとつくが、イチモンジチョウの仲間ではなく、イナズマチョウのグループに属する。
図鑑では台湾中部から中北部の山地帯に局所的に分布し、標高200~3000mの常緑広葉樹の森林付近に見られるとある。だが、低標高では見たことがない。
自分が姿を見たのは標高1200m前後、1950m、2400mの三ヶ所。明らかに垂直分布は次回登場予定のタカサゴイチモンジよりも高く、おそらくその分布の中心は標高1500~2200mの間にあるかと思われる。
年一回の発生で、6月~8月に多く、11月まで見られる。標高にもよろうが、埔里周辺では♂が6月上、中旬が観察適期。♀は6月中下旬から7月上旬が適期かと思われる。

敏感で飛翔は速い。♂は梢上を活発に飛び回り、♀を探雌するような行動がよく見られた。その時は飛翔速度が比較的落ちる。標高1900m地点では午前9時頃から姿を現し、午後になると次第に見られる数が減ってゆく傾向があった。
♀の飛ぶさまはオオイチモンジを彷彿とさせるところがあり、雄大。( ☆∀☆)心躍ります。

♂♀ともに落果発酵した果物、獣糞、樹液に集まる。
自分は桜の樹液に訪れる本種を何度も見たが、真っ直ぐ樹液に飛来するのではなく、先ずは近くに止まり、幹を少し歩き回ってから樹液の出ている箇所に辿り着くものが多かった。

【幼虫の食餌植物】
『アジア産蝶類生活史図鑑』によると、ブナ科 イチイガシ、ナガバシラカシを用いて採卵と飼育に成功した例があるようだ。またトウダイグサ科 クスノハガシワを食う記録もあるという。
台湾のサイト(DearLep 圖録検索)には、食樹としてCyclobalanopsis stenophylloides(ブナ科カシ類)、Quercus gilva(イチイガシ)、Quercus glauca(アラカシ)の3種があげられていた。

【記載・名前の由来など】
1930年にHallが埔里産の1♂に基づいて、「Euthalia thibetana insulae」として記載したが、それ以前にもかなり採れていたようである。しかし、次回紹介予定のタカサゴイチモンジと長い間混同されていたみたいだ。
「原色台湾産蝶類大図鑑」によれば、同じ1930年に杉谷岩彦教授が立鷹、旧ハポンの本種の標本をタカサゴイチモンジの異常型として発表したようだ。和名はその杉谷岩彦教授に因んでつけられたものかと思われる。
付け加えると、この杉谷教授は日本のスギタニルリシジミやオオムラサキのスギタニ型にも名を残しておられる。

またスギタニイチモンジに会いにゆきたいなあ。
でもその前にビヤッコイナズマ Euthalia byakkoを何とかせにゃならんわい。
あっ、そういえば台湾には、マレッパイチモンジ Euthalia malapana という幻になりつつあるイナズマチョウもいるんだよなあ…。

                  おしまい

 
追伸
おーっと、忘れてたよ。
スギタニイチモンジの採集記は『発作的台湾蝶紀行』の第38話 原初的快楽 と第48話 さらば畜牧中心 などにあります。発作的台湾蝶紀行 スギタニイチモンジ と打てば検索できるかと思います。宜しければ読んでやって下さい。

既に予告済みですが、次回はお仲間のタカサゴイチモンジ Euthalia formosana の予定です。
タカサゴイチモンジもスギタニイチモンジに負けず劣らずの佳い蝶です。御期待あれ。

Euthalia thibetana チベットイナズマは、「原色台湾産蝶類大図鑑」によると、中国西部及び中部に原記載亜種(ssp.thibetana)が分布し、雲南省のものは別亜種 ssp.yunnana となっておりました。

鯨ユッケ、怒りのヤキ入れ

 
冷凍の「鯨ユッケ」なるものが半額になってるのを見つけた。

定価の¥248というのもクズみたいな激安価格だが、その半額なんだから、たったの¥124なんである。
安物の鯨の生なんてちよっと怖い。訝しくもなってくる。鯨じゃなくて、🐬イルカさんだったりしてね。
ならば糾弾批判の雨あられじゃね。
でも言っとくけど、生物学的にクジラとイルカの線引きは曖昧なのだ。ハッキリ言ってしまうと、大きいのはクジラ。小さいのがイルカと呼ばれているに過ぎない。
クジラは単なるデッカいイルカでっせーΨ( ̄∇ ̄)Ψ

とにかく百聞は一見に如かずだ。そんな事では、チャレンジャーの好奇心は怯まない。

解凍してパッケージを開けてみる。
ユッケのたれが付いている。
でもユッケのたれに良い思い出は、一度たりともない。大概はクソ甘いんである。
しかし、このクソ安いクジラの生肉に醤油のみをつけて食うのには、あほあほチャレンジャーといえども少々躊躇(ため)われる。激くさ糞マズが、ダイレクトに襲ってきたらと思うと、尻込みもしようと云うものだ。
それに袋に「水産庁長官賞受賞」と書いてあるではないか。ちよっとは期待してもよかろう。
でもなあ…、嫌な予感はするんだよなあ…。

取り敢えず安全策に逃げて、ユッケのたれをかけちまう。根性なしだ。
で、グシャグシャとかき混ぜる。
器に盛って、真ん中に窪みをつくって卵の黄身を乗っける。仕上げに白ゴマを振り、貝割れ大根を飾って完成。

肉がドドメ赤黒なのがやや気にはなるが、一応見た目は旨そうである。

先ずは卵を潰さず、端っこの肉をちょいと摘まんで食ってみる。

!Σ(×_×;)あっまっ❗糞マズッ(#`皿´)❗❗
肉が臭いとかマズとかじゃなくて、味付けがクソ甘くて全体の味を見事にブチ壊しとる。
(# ̄З ̄)なあーにが水産庁長官賞受賞じゃ!、ボケなすがっ❗

卵の黄身を混ぜて食べてみる。
(-_-)…。
何ら事態は改善しておらん。卵の黄身が下手したら甘さを補完しているのではないかとさえ思えてくる。
(-“”-;)死んでしまえばいいのに…。

今後ワシはユッケのたれとは、関係を断絶させて戴く。そして、生涯二度と邂逅する事はないじゃろう。

試しに七味をかけてみる。
ちよっとマシになっただけで、ことさら旨くなったワケではない。
(ー。ー#)死んでしまえばいいのに…。

次に山椒をかけてみる。
どんなものでもそこそこ何とかなる山椒でも味の改善は特にみられない。
(#`皿´)死んでしまえばいいのに❗

(ノ-_-)ノ~┻━┻💥とぅーす。
諦めた。

でも、所詮は¥124だと思えば冷静になる。
と思ったら、大間違い。
おどれ、たっぷりヤキ入れちゃるけーの❗
Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケケ、よっしゃー、オマエに改造手術を加えてやるわい。

鯨ユッケに胡椒を振りかける。
ナツメグも振りかける。
パン粉もパラパラ入れよう。
玉ねぎは荒微塵切りして、レンジで1分チン。
さあ、何をしようとしているかも見えてきましたね。
そう、鯨ハンバーグをつくるつもりなのだ。
しかし、調子に乗って残った卵の白身をブチまけて混ぜたら、ヌルヌルのズルズルになりおった(@_@;)

しかし、もう後戻りはでけん。
不幸な事に、冷蔵庫に他に肉はござらんのだ。だから、肉増量作戦もとれん。
頭を巡らせ考える…。

そのまま焼く事にした。
けんど、ヌルヤラ過ぎて絶望的に成形不可能。
えーい(*`Д´)ノ、どうとでもなれ、油をひいたフライパンに皿ごとダイブ。
べっちょり~(´д`|||)
ホント、マジに軟弱やらやら野郎なのである。
こんなもん、果たしてちゃんとひっくり返せるのか?
取り敢えず弱火でじっくり火を入れてゆく作戦をとる。ここは慎重に進めよう。丸焦げにしては、不幸の上塗りだ。

頃合いをみて、フライ返しをツッ込み、フライパンを傾けて(ノ`△´)ノどっせー、一挙にひっくり返す。

奇跡的に崩れずにひっくり返ってくれた。
とにかく最悪の事態だけは避けられた。

皿に盛る。

はははは(´ω`)、不味そうだ。
そもそもが決して旨そうに見えないビジュアルなのに、器の選択までも間違えると云う致命的にミスをおかしておる。こういうのを世間では、蛙のツラに小便、泣きっ面に蜂なんぞというのだ。
おでおで、死んだ方がマシ。

気を取り直して食ってみる。
味はついている筈なので、一応まずはそのままで。

(;・∀・)ふむふむ。
火入れは完璧、外カリカリの中ふわっ。

むー、決して旨いとは言えないが、そこそこ食える。
試しに醤油をちょいと垂らしてみたら、もっと食える代物になった。
一瞬、(*´∀`)♪小踊りする。
しかし、すぐにアホらしくなってやめた。
いったいオラは何が嬉しくって、こんな事をしておるのだ。そう気づいたからである。何ら全く喜ぶほどの事ではない。

窓に目を移すと、相変わらず雨が降っていた。
天気と同じで、何だかもやもや気分だ。
地球防衛軍、地球防衛軍。
と意味不明の言葉を呟き、残った缶ビールの残りを一気にあおった。

                  おしまい

 
追伸
何だかワケのわからんシュールの終わり方をしてしまった。
人間、誰しも時々壊れるものなのである。

台湾の蝶4 ホリシャイチモンジ

    第4話 『壮重なる紫』

【Euthalia kosempona ホリシャイチモンジ♀】
(2017.6.20 台湾南投県仁愛郷)

タテハチョウ科 イナズマチョウ属のホリシャイチモンジのメスじゃけぇ。
マジ、渋カッケー( ☆∀☆)
オスとは全然見た目が違うから、昔は別種と考えられていて、ダイトウイチモンジ(Euthalia hebe daitoensis)なる名前がついていたそうだ。
ホリシャイチモンジはオスもあまり見掛けないが、メスにはもっと出会えない。ワテもこの1頭しか出会った事がない。

と云うワケで慎重に展翅したあるよ。
今回はタイワンタイマイとは反対に上翅をギリギリまで上げた。なぜなら、下翅の上側が黄泉(よみ)の国に通ずる妖しき闇を想起させる高貴なる紫だからだ。それが上翅に隠れて見えなくなるのは何としてでも避けたい。ゆえに、下翅を限界まで下げてから上翅を調整したのでありまする(`◇´)ゞ。

採れたのは、前述したようにこの1頭のみ。
珍しく緊張のあまり振り逃がして、死ぬほど追いかけ回して最後はダイブ。何とかギリギリで仕留めたのを思い出す。

下翅上部の紺色と紫が混じりあったような色が、何とも言えない美しさだ。

裏面はこんな感じ。

心拍数バクバクの急上昇、ハーハー、ゼェーゼェー状態で天を仰いで拳を突き上げ『エーイドリアーン❗』と叫んだっけ…(アホなのだ)。
で、膝をついたまま写真を撮ったんだよね。その時、突然指が震え出したのを鮮明に思い出す。指が震えたのは久し振りだった。
昔は初めて採った蝶には毎回指が震えたものだが、慣れてくると滅多にそんな事は無くなった。
物事は知れば知るほど面白くもなるのだが、それと背反して知れば知るほど純粋なる感動とは乖離してゆく。
人の生業(なりわい)とは、常に大いなる矛盾を孕みながら流れている。時々、何故に❓と立ち止まらざるおえない時がある。一つの真理なんて何処にも無いのかもしれない。全ての物事には二律背反する二つの真理が存在している。逆もまた然りだ。

話が逸れた。
続いて♂をホリシャイチモンジのオスを図示しよう。

【ホリシャイチモンジ♂】
(2017.6.15 台湾南投県仁愛郷)

コチラがその裏面。

色が今イチなので採集時の画像も添付しておこっと。

あらためて並べてみると、メスとは色柄が全く違う。
オスとメスが異型の蝶って、そこにきっと何らかの意味があるんだろうなあ…。
だとは思うんだけど、ホリシャイチモンジの場合はよくワカンナイ。何か毒のある奴に擬態してるふしもないしさ…。

生態は、自分的には今イチよくワカンナイところがある。
後々登場するタカサゴイチモンジみたいに♂がテリトリー(占有行動)を張っているのを見たことがないし、路上に出てきたのも一度も見たことがない(唯一♀だけが路上にいたもの)。
また、スギタニイチモンジのように♂が♀を探すような回遊行動も見られなかった。
一昨年2016年の7月に初めて採った時は、二度とも暗い森に入った瞬間にマッハで飛び出てきて咄嗟に振り抜いて得たものだ。トラップには全く来なかった。
一方、2017年はトラップに来たものしか得ていない。

飛翔はバリ速い。年1化、5~10月に常緑広葉樹周辺に見られるというが、その最盛期は6~7月だろう。
図鑑によれば垂直分布は標高200~2500mとなっているが、採集ポイントでは標高1000m前後という狭い範囲でしか見られなかった。標高も無関係ではないだろうが、比較的限られた自然環境にしか生息できない種なのかもしれない。また、その生息環境からあまり離れたがらない性格なのではないだろうか?それがゆえに採集例が多くなく、局所的分布とされる所以ではなかろうか。

杉坂美典さんのブログに拠れば、分布はインドシナ半島北部から中国南部と台湾。台湾国内では、中南部から中北部の山地帯に局所的に分布するとあった。
でも、このタイプのイナズマチョウは大陸に似たようなのが結構いて、別種になってた奴もいる気がするんだよなあ…。少なくともタイやラオスの北部(インドシナ半島北部)には居ないし、記述されてる程には分布範囲が広いとは思えないんだよなあ。
台湾のものは、固有種(特産種)という可能性はないのかなあ…。
(>o<“)クソーっ、また変なとこに首を突っ込もうとしてるね、オイラ。

他のサイトでは、ホリシャイチモンジは台湾の固有種だという表記もあった。
またしても迷宮に迷い込みましたなあ…。

でもググっても、ろくな資料が出てこない。
亜種名さえも出てこないところをみると、特産種の可能性もあるかもしれない。

そういえば肝心要の『原色台湾産蝶類大図鑑』を見るのを忘れてたよ。

(;゜∇゜)あれま、そこにはこう書いてあった。

「本種は従来台湾の特産種とされているが、対岸大陸には類似種が多く、その分類はさらに再検討を要する。Mell(1923)は南支那(中国)広東省北部の山地から本種の1亜種と思われるもの(Euthalia shinnin albescens Mell)を記載しており、本種は支那産のものと共通種である疑いが濃い。」

「shinnin」とか、また変なのが出てきたよ。
こんな時、横地隆さんの『総説リンブサイナズマ』が
手元にあればなあ…。緑系イナズマのLimbusa亜属といえば横地さんが第一人者なのである。
副題に「南中国・ヒマラヤ地域に生息するユータリアの世界」とあるように、この亜属を網羅した論文だ。これさえ有れば、問題はたぶん一発で解決するに違いない。
しかし、論文はCiNii booksで探しても本文の閲覧は出来なかった。

その替わりに横地さんの別な論文「Revision of the Subgennus Limbusa MOORE,[1897]」というのが目っかった。

らしき画像の学名欄を見ると、何と何と驚いた事にそこには「Euthalia sahadeva kosempona」とあるではないか。えっ、ホリシャイチモンジって、sahadeva サハデバの亜種なの❗❓
じゃあ、shinninとか云うのはどないな扱いになるのん?オジサン、(@_@;)パニックだ。
サハデバの亜種ならば、学名表記も変わってくる筈だけど、記憶では各サイトの学名は「E.kosempona」になってたと思うんだよなあ…。

確認しまくる。
間違いない。台湾のものは皆「Euthalia kosempona」になってる。でも、亜種構成についての記述は見つからない。亜種名が見つからないというのは、どう云うことなのだ?やっぱり台湾のは特産種って事?

ついでに「Euthalia」だけで検索してみる。
これで属の種構成を調べようと云う狙いだ。
ウィキペディアにズラリと並んだ種名を見てゆく。
おっ、先ずは「E.kosempona」が見つかった。
やっぱり独立種扱いじゃないか。
続いて「E.sahadeva」も見つかった。という事は、kosemponaはsahadevaの亜種ではなく、両者は別種と云うことだ。真偽はともかくとして、ウィキではそういう見解ってワケだね。
因みに、そこには「E.shinnin」という種は無かった。

一応、台湾のサイトでも確認する。
ホリシャイチモンジの台湾での呼び名は、連珠翠蛺蝶, 黃翅翠蛺蝶, 甲仙綠蛺蝶, 埔里綠一文字蝶, 埔里綠一字蝶, 甲仙翠蛺蝶, 連珠綠蛺蝶。
いっぱい有るんだね~。日本みたく統一とかしないのかな?不便でしょうに。
もっとも、欧米では一つの種に対して、沢山の地方名があるから、そっちが当たり前なのかしら。

書くのを忘れてたけど、和名を漢字にすると「埔里社一文字」となる。最初に埔里(社)で見つかった一文字模様の蝶と云うワケだろう。
それにしてもイナズマチョウの仲間なのに、この和名はよろしくないね。イチモンジチョウの仲間だと勘違いする人も多かろう。いっそのこと、ホリシャイナズマと改名したらいいのにと思う。こっちの方がよっぽどカッコイイ。

「台湾生物多様性資訊入口網」というサイトで、謎だった「E.shinnin」の事もわかった。
どうもシノニム(同物異名)になっているようなのだ。

・Euthalia hebe subsp. kosempona Fruhstorfer, 1908 (synonym)
・Euthalia hebe daitoensis Matsumura, 1919 (synonym)
・Euthalia hebe shinnin Fruhstorfer, 1908 (synonym)
・Euthalia shinnin Fruhstorfer, 1908 (synonym)

一番最後の行に出ている。
だからウィキペディアには「E.shinnin」が種として出てこなかったんだね。納得だよ。
それにしても、「Euthalia hebe」へーべという種との関連で3つもがシノニムになっている。
たしかへーべという種も別種として存在してたよね。
あっ、2番目は♀の別名であるダイトウイチモンジの事じゃないか❗昔はへーべの亜種とされてたんだね。

これ以上、突っ込んでいったところでろくな事がない。埒も開かないだろうし、ラオス産緑系イナズマの画像を添付して、この件から逃亡します。
ったくよー、毎回毎回落とし穴に嵌まるなあー。

自分の持っている唯一のLimbusa亜属の資料を探す。
あっちこち探してようやく目っける事ができた。

(出典 増井暁夫・上原二郎『ラオスで最近採集された蝶(9)』月刊むし No.403,Sept.2004)

パッと見、左の奴がホリシャイイチモンジの♀にそっくりだなあ…。
おー(_)❗、何とコヤツがEuthalia sahadeva サハデバじゃないか❗これだけ似てりゃ、ホリシャがコヤツの亜種とされるのも解る気がするよ。
でも、よくよく見ると、このそっくりな奴は何と♀ではなく、♂なのだ❗
一瞬、頭がこんがらがる。チミはオカマちゃんなのか❗❓もしくは単なる♀を♂と書き間違えた誤記じゃねえのか?
でも、間違いではなく右隣がその♀なのである。
コレは別種と言わざるおえないよね。
分布はネパールから北タイ、ラオス北部、中国中南部にかけてとの事。

今度は見た目が♂に似たヤツだ。

(出典『ラオスで最近採集された蝶(9)』)

左上が『Euthalia pyrrha』。
解説に拠れば、サハデバの亜種と考えられていた時代もあったようだ。残念ながら、♀は図示されてない。
分布は中国た中南部からベトナム北部にかけて。

その右隣は『Euthalia suprema』。
その下が♀である。マハデバの♀とは見た目が違うし、コレも別種でしょう。2001年に記載された新種だそうで、基産地はサムヌア。

「Euthalia hebe」へーべも載ってましたよ。

(出典『ラオスで最近採集された蝶(9)』)

コレは一見して明らかに違うね。
何だよ、ホリシャイチモンジの♀にはあんま似てないじゃんかよー。
解説には、「中国湖北省長陽を基産地とするが他の地域からの報告は少なく、北ラオス・サムヌアから発見されたことにより、意外に広範囲に分布するのかもしれない。」とあった。

う~ん、この辺までが現時点でのオイラの能力の限界かな。
結局、肝心な事はよくワカンナイや。
ホリシャイチモンジがサハデバやへーべとは別種である事は解ったけど、台湾特産種なのかどうかはワカラン。
もう無理。ここいらで許してケロ。

おっ、そうだ。幼虫の食餌植物の事を書くのを忘れておった。
「原色台湾産蝶類大図鑑」には食樹は未知とあったが、台湾のサイトで見つけることが出来た。
それによると、ブナ科 Quercus glauca アラカシとブナ科 Cyclobalanopsis pachyloma(カシ属)となっていた。おそらく他のブナ科植物も食樹としていると思われる。

因みに、台湾のLimbusaのレア度は、ホリシャイチモンジ、スギタニイチモンジ、タカサゴイチモンジの順かと思います。
あっ、Euthalia malapana マレッパ(マラッパ)イチモンジってのもいましたねー。
でも、15年くらい記録がないらしいですから、これはもう別格の存在でしょう。
地震で道が寸断されて産地に入れなくなって久しいという。今後も道が修復される予定は無いそうだから、今や幻の蝶となりつつある。

それはそうと、このLimbusa亜属群と言われる緑色のイナズマチョウの新鮮な個体は、何れも標本とは美しさに雲泥の差があります。
これほど標本と実物に落差がある蝶って、あんまり記憶にありません。輝きが違うってところでしょうか。また、光の当たる量や角度によって随分違った色に見えます。謂わば玉虫色のスーツみたいなところがある。

【Euthalia Patala パタライナズマ】
(2014.4 Laos)

(2017.3 Thailand)

(2017.5 Laos)

(2014.4 Laos)

同じ種類なのに、こうも違って見えるのである。
一番最後の写真が標本の色に近い。
あー、また会いにいきたいよねー。

                  おしまい

 
追伸
因みにホリシャイチモンジ♂は、『発作的台湾蝶紀行』の第16話「王子様は黄金帯」に登場します。

https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/iga72/entry-12189188667.html

そういえば、55話の「待ち人ちがい」にも登場しますな。

https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/iga72/entry-12214192902.html

発作的台湾蝶紀行○○話で検索しても出てくると思います。
そういえばマレッパイチモンジも前に文章を書いたことがあるなあ。たぶん、マレッパイチモンジ 蝶に魅せられた旅人と打てば、これも出てくると思います。

(~_~;)何だか毎回ヘトヘトです。

 

逆噴射、油まみれのポテサラ

 
冷蔵庫のジャガイモから芽が出てきよった。
ヤバい。早速に調理すべし。

ジャガイモの品種は男爵でもないし、メークィンでもない。左の白いのが「ゆきつぶら」、右が「黄爵」と云う品種だ。雪つぶら姫とイエロー男爵だね。ゆきつぶらがメークィン系で、黄爵が男爵系なのかな❓
でも、両方とも男爵系の丸い形だ。
一応、ググってみっか。

(゜ロ゜)あらま、両方とも「とうや」と云う種類の系統らしい。近縁の親戚関係だったのね。
まあ、どっちでもいいや。蝶ほどに種について突き詰めるモチベーションは無い。

メンドクセーので、ラップしてレンジでチン。
出来上がりは、上から指で押してみて軟らかくなってたらOKですぞ。ジャガイモから水分が出るので、忘れずに捨てましょうネ。そのままマヨネーズをブッ込んで混ぜたら、ぐちょぐちょとびっちゃびっちゃになりますぞ。

取り敢えず本来の味を知りたいので、そのまま塩と胡椒を振って味見してみる。

なるほど、両方ともほっこり系というかしっとり系だ。味は黄爵の方がやや濃いかな?
感覚的には共に粘り気があってメークィンっぽい。何れ劣らず食味は良いと思う。これならポテサラにも適しておるでせう。

納得したところで、マヨネーズ投与。
ケケケケΨ( ̄∇ ̄)Ψ、今からおまえらを蝋人形にしてやるわ、もといポテサラ化してやるわい。

マヨネーズは、いつものリアルマヨネーズね。

ぼおーっとTVを見ながら、潰して混ぜる。
因みに、ジャガイモを完全に潰したポテサラが好きな人と潰さないである程度食感を残したポテサラを好む人がいるようだけど、自分はどっちでもいい派かな。

ベーコンと玉ねぎも加える。人参と胡瓜が無いので、今回はパス。彩りと食感には欠けるものの、拘らなければ味的にはそう大差はなかろう。

ところが、ゲゲッΣ(゜Д゜)❗、やってもーたの大失敗。マヨネーズが分離してしまって、油ギドギトになっちまったでよー。
(*ToT)あー、(T_T)うー、その場に崩れ落ちる。
スンマセン。ショックで画像無しです。

ポテサラ作りの鉄則は、冷ましてからのマヨネーズ投与である。それが分離させない為の絶対条件である。
にも拘わらずの、あろう事かの素人以下の大失態だ。

遠因は画像1にある。
普段はジャガイモを洗ったら、皮つきのままレンジでチンする。なのに、今回に限ってジャガイモの見た目の違いを見せたいが為に皮を剥いてしまった。コレが失敗の素となった。
いつもなら、熱いので温度がある程度下がってから皮を剥くのに、今回はその行程が無いゆえ無造作に熱いままのジャガイモにマヨネーズをブッ込んじまったのだ。

酔っ払いは、取り敢えず玉ねぎを増量してみる作戦にでる。水分が出て、再び乳化するのではないかと思ったのだ。
しかし、油が益々、底に溜まってくる始末(_)
ノータリンの浅はかであったよ。
(*`Д´)ノ!!!ガッデームと叫んで、就寝。

翌日確認するも、当然事態は変わらず。むしろ分離化が進んでいるような気さえする。どうすっべよー❓
いっそ、諦めて(-“”-;)捨てたろかいな。

ちゅどーん(ノ-_-)ノ~┻━┻。
いがちゃん、((( ̄へ ̄井)=3=3 逆噴射する。
キャシャーンがやらねば、誰がやる❗
何とかせねば、おのが沽券にかかわると云うものだ。
死ね死ね団を投入してでも、何とかせねばなるまい。

己(おの)が脳ミソに命令する。
🎵何とかせーやの、ククロビン
🎵ネットでググるぜ、カマイタチー

しっかし、m(。≧Д≦。)mノNo ━━━━━━ ❗
次々と不幸な情報がもたらされる。
ポテサラ分離は、どうやらとってもヨロシクない事態のようなのだ。誰もが気をつけなはれーと注意を促しておるだけで、解決策の提示がまるでござらん。
そして、あのAJINOMOTO(味の素)でさえも、一度乳化がとけたマヨネーズは二度と元には戻りませんと断言しておるではないか。おいおい、大手有名マヨネーズメーカーなのに匙を投げんのかよ❗❓

だいぶ探して、ようやく解決策の端緒に辿り着いた。
生卵の黄身に、分離したマヨネーズを少しずつ足しては混ぜ、足しては混ぜしていけば良いという。
しかし、コレはあくまでもマヨネーズの話であって、ポテサラそのものではない。果たしてこの方法でポテサラも再乳化可能なのだろうか?

今一度叫ぶ。キャシャーンがやらねば、誰がやる❗
早速、『姫と男爵救出レインボー作戦』に取り掛かる。因みに作戦名のレインボーに特に意味は無い。単なる思いつきである。作戦名をつけた方が何とかなりそうな気がしただけなのさ、ベイベェー(^-^)v

先ずは卵だ。サイズがMs玉と小さいから2個用意。
だら~ん、鼻垂れ小僧の白身を黄身から引っ剥がす。で、黄身を潰して混ぜ混ぜする。
さあ、ここからが本番だ。黄身に少しずつ少しずつポテサラを入れてはオラオラでかき混ぜる。
( ゜o゜)おー、何だか良い感じになってきたぞ。

でも、辛うじてなんとか乳化していると云う感じだ。
分離さえしていないものの、油が滲み出ている。
このままでは救出作戦成功とは言えまい。
次なる手に打って出る❗

何か奥の手があるかのような力強い宣言だが、実を言うとそんな魔法の一手なんぞは無い。
じゃあ、どーしたのかと云うとだ。単にジャガイモを2個ほど足すことにしただけだ。極めてオーソドックスな正攻法である。もはや作戦と呼ぶも恥ずかしい。

今度はジャガイモを皮つきでレンジでチン。
もう二度と失敗は許されない。何があっても冷ましてから使用する事を固く心に誓う。

冷ましてる間に、鼻垂れ白身小僧をレンジでチン。
勿体ないからポテサラに投与じゃ!でも、熱々を細かく切って投げ込むすんでで止まる。コレも冷まして投与せねぱ努力が水に泡じゃよ。危ういところであったわい。グッと我慢なり。

冷ましたジャガイモに、べっとりポテサラを少しだけ入れて混ぜてみる。
何となく良い感じだ。
ポテサラを少し入れては混ぜ、少し入れては混ぜしてゆく。
おー、少なくともベトベト感は無くなったぞ。

でも、ジャガイモを加えた分だけマヨネーズが足らない。
むー(-“”-;)、思案のしどころじゃよ。
マヨネーズを足すことによって、またしてもシーサンプーターラバラバーで再び分離しないとも限らない。
しかし、ここは勝負だ。果敢にマヨネーズを足しやろうじゃねえか(#`皿´)

今度もざっくり混ぜるのではなく、端っこにマヨネーズを投与。少しずつ本体と混ぜてゆく。
おー、ええ感じじゃね?

完全に本来あるべき姿に戻ったような気がするぞ。
どうやら分離したものでも、乳化したものに少しずつ混ぜれば追従して自ら乳化してゆくものらしい。

器に盛って貝割れ大根を飾り、ゆかりをかけて出来上がり。

うむ、ちゃんとポテサラになっておる。
しかも、旨い。
人間、簡単に諦めちゃダメだよね。

                  おしまい

 
追伸
久々のおバカ文章である。我慢して最後までお付き合い下さった方々、ありがとうごぜえますだ。

マヨネーズの分離化は冷凍庫に入れたり、クソ暑いところに放置しても起こるらしい。
皆さん、お気をつけあそばせ。

台湾の蝶3 タイワンタイマイ

 
第2話のフタオチョウで脱線してしまい、エウダミップスの迷宮、エウダミップスの憂鬱、エゥダミップスの呪縛と三編もの番外編を書いてしまったが、ようやく本編に戻る事が出来た。
やれやれ( ´△`)、先が思いやられるよ。

えーと、手抜きというワケではないのですが、今回から暫くはFacebookに書いた文章を加筆、再構成してお送りしていきたいと思います。
従って、各チョウが属する科は毎回バラバラになるかと思います。その辺は御了承されたし。
それに、タテハチョウでスタートしましたが、何せ台湾のタテハチョウだけでも何十種類といる。ずっとタテハチョウの事ばかり書いてはおれんのである。いくらタテハ好きであったとしても、それは流石に辛いものがある。そこんとこも何卒御理解戴きたい。

 
 
   第3話 『爽やかハンサムさん』

【Graphium cloanthus タイワンタイマイ】

たぶん下翅内縁と腹の感じからすると、メスだと思う。
グラフィウム(アオスジアゲハ属)のメスには中々出会えない。なぜか普通種であっても珍品だったりするのだ。
上翅をもっと上げたいところだが、頭が翅に埋まるのを避ける為と触角の角度を考えての、このバランスになった。
グラフィウムのバンザイ展翅はダサい。
とかく業界では、上翅の下辺を真っ直ぐにすると云うルールに拘泥し過ぎではないかと最近は思い始めている。翅が上がっているのはまだ良いとしても、下がるのは言語道断という雰囲気がどこかにある。
再度言う。グラフィウムのバンザイはダサい。

今は展翅する際、個体それぞれの美しさのバランスのみを追及しようと思ってる。
翅のバランスだけが展翅の絶対条件ではない。翅だけでなく、触角や頭を含めての総合バランスではないかと考えている。
だから触角を基準に、許せるギリギリまで上翅を下げた。
だったら下げたその分、下翅も下げればいいのである。それでも腹が埋まる事はない。余裕たっぷりだ。
美しければ、それで良し。基本は大事だけど、もっとフレキシヴィルでもええやん。

ついでにオスの画像も添付しておきます。

コチラは上翅の下辺を真っ直ぐにしてもバランスがとれた。

因みに裏面はこんな感じ。

(2016年 7月 台湾南投県仁愛郷)

上が♂で、この下のが♀かと思われる。

(2017627 台湾南投県仁愛郷)

爽やかハンサムさんだね(⌒‐⌒)
日本のアオスジアゲハよりも大きくて青緑の部分も広い。尾っぽもあって遥かに優美な姿だ。
飛ぶのも相当速いから、謂わばハンサムで運動神経抜群のイケメンなのだ。
もしこんな男子がいたら、さぞかしモテるだろうね。

英名も『Glassy bluebottle』とお洒落だ。
「硝子(ガラス)の青い瓶」なのである。半透明な翅をガラスになぞらえているのがセンシティブだよね。
もう硝子の青い貴公子みたいなもんさ。💕モテモテ感満載だよ。

一応、一般の人にも解説しておくと、この蝶はアゲハチョウの仲間で、アオスジアゲハのグループに含まれます。
タイマイと云うのは、タイ米の事です。
と云うのは勿論ウソでー(^-^)。おそらく小型の海亀、タイマイ(玳瑁)から来ていると思われる。甲羅が鼈甲(べっこう)の原材料になるウミガメですね。
多分、アオスジアゲハグループにそれっぽい柄の種類がいて、そこから付けられたのだろう。
因みに、コレ全部推測なので、引用する人は気をつけてね。

台湾での名称は「寛帯青鳳蝶」。
ゆったりとした青帯のアゲハチョウって意味でいいのかな?

タイワンタイマイと云う和名がついているが、実を言うと台湾の固有種ではなくて、大陸にも分布しています。

分布図は、こんな感じ。

(出典『原色台湾産蝶類大図鑑』)

インド北部からミャンマー、中国南西部、台湾、飛び離れてスマトラにも分布が知られている。
それにしても前回のフタオチョウといい、こういう分布の仕方をする蝶が多いんだよなあ…。あっ、スマトラは無視しての話ね。
多分、過去の地史や気候と何か関係あるんだろね。

亜種は調べた範囲では4亜種に分けられていた。
cloanthus、clymenus、sumatranum、そして台湾のものにはssp.kugeと云う亜種名がついている(kugeは公家なのかしら?だとしたらお洒落だよね)。
ssp.cloanthus(名義タイプ亜種)はインドに棲んでいるようだ。ssp.clymenusは、何処に分布する亜種を指しているのか今イチわからないが、おそらくインドシナ半島北部から中国南西部の辺りのものだろう。
図鑑『東南アジア島嶼の蝶』で調べればわかるかなあ?調べる機会があれば、この部分は後々書きなおしますね。
3つめのssp.sumatranumは、学名の綴りからしてスマトラ亜種の事でしょう。それにしても、随分とかけ離れた所に分布してんだなあ…。
どんな奴なんだろ?一応、ググってみっか…。

(出典『蝶の標本 麗蝶』)

ありゃまΣ(゜Д゜)、黄緑色やんか。
僅かながら斑紋にも差異がある。分布も随分と離れてるし、前回のフタオチョウの流れならば、別種とされてもおかしかないよな。
分類って、ややこしい。まあ所詮は人が勝手に引いてる線なワケだから十全ではないのも仕方なかろう。

元々個体数は多くない蝶のようで、自分も台湾以外ではタイ北部で一度見たきりだ。
個人的な印象だが、台湾でもそう多くはなく、アオスジアゲハやミカドアゲハに比べて見る機会は遥かに少ない。そういえば図鑑には♂のみしか図示されてなかったなあ…。

低山地から高地(2800m)にかけて棲み、平地では見られないと云う。自分が見たのは標高700m前後と2000m前後。
飛翔は敏速で止まらないが、吸水(♂のみ)や花に吸蜜に来る時に観察できるチャンスがある。

図鑑では、春型は4~5月頃より発生し、夏型は10月頃まで採集記録があると書かれていたが、ネット情報だと2~11月に見られ、年数回に渡って発生するとあった。一応、『アジア産蝶類生活史図鑑』でも確認しておくか…。

(-_-;)…。記述が微妙に違う。
抜粋してみましょう。
「山地性の種で、標高300―3000mの地域に産する。発生は年2回、5月上旬と7月である。♂はきわめて飛翔が迅速。山頂占有癖も強く、他科の蝶に混じって山頂を高く旋回するのがしばしば目撃される。また♂は好んで吸水に湿地に下りるが、多数の個体が集まることはない。」
たしかにアオスジアゲハやミカドアゲハみたいに吸水に多数の個体が集まる事はない。山頂占有性もあるね。
他の記述はだいたい同じだが、発生期と回数が違う。
ワケ、わかんねー(ToT)

( ̄▽ ̄;)あじゃぱー。しかも分布図にスマトラが入ってない❗

(出典『アジア産蝶類生活史図鑑』)

(# ̄З ̄)もー、何でこう毎回、毎回、落とし穴に落ちるのだ。コレ、見てなかったから、そのままスッと終われたのに…。(=`ェ´=)ったく、もー。

発生に関しては、「寛帯青鳳蝶」で検索したら、解決した。どれも一年多代とあったから、多科性で間違いないだろう。

問題はスマトラの奴だ。
類推するに、もしかして、これも日本のフタオチョウ(Polyura weismanni)みたく、最近になって別種になってたりして…。

しかし、ウィキペディアで調べてみても、Graphium cloanthus sumatranum と亜種表記のままだ。

(出典『wikipedia』)

「Graphium sumatranum」で検索したら、そのタクソン(学名)で表記しているサイトも2、3あった。
でも、記載に関しての情報は見つけられなかった。
これ以上探しても泥沼だ。ズブズブにハマる前に撤退あるのみ。
分布図は見なかった事にしよう。

『原色台湾大図鑑』では、幼虫の食餌植物は未知になっていたが、『アジア産蝶類生活史図鑑』にはちゃんと載っていた。
食樹はクスノキ科 クスノキ、ランダイニッケイ、アリサンタブ、オオバゴウバシ。アオスジアゲハとほぼ一緒だね。

因みにタイワンタイマイは、採集記『発作的台湾蝶紀行』では、第20話 「台湾一過」に登場します。

https://ameblo.jp/iga72/entry-12193637539.html

よろしければ、コチラの方も読んで下さいまし。

                  おしまい

 
追伸
もっと完璧な♂の展翅画像が出てきたので添付なのだ。

スナップえんどうとスナックえんどう

 
一人暮らしゆえに、料理を作れば自然と同じようなものを数日間食う破目になる。お正月もまた然りである。
と云うか、正月であれば色んな食材を購入する分、その色合いはより濃くなる。

言わずと知れた数の子である。
元旦から1週間、ずっと食い続けていた。
普通はウンザリだが、数の子偏愛主義者としては何ら問題はなく、寧(むし)ろ至福の日々でごさったよ。
一人暮らしの利点は、好きなものを一人占めに出来る事である。誰に奪われるワケでもないから、大事に長きに渡って食えるのだ。
まあ、その逆もまた然りだから欠点と背中合わせだけどね(笑)



がめ煮(筑前煮)である。
がめ煮とは九州での呼び方です。昔、仲の良かった女の子の影響で、いつの間にかそう呼ぶようになった。

これも3、4日は食い続けていた。
おじさん、野菜不足だし、がめ煮は好きなので不満は特にござらんかった。

そして、なれの果てはこうなった。

上は蒟蒻(こんにゃく)と玉子ヴァージョンで、下は里芋と玉子ヴァージョンなんだけど、ほぼほぼ、おでんみたいなものですなあ。

飾り用に買った絹さやは、マヨネーズを添えて消費。

そういえば、年末は絹さやが1パック350円とかアホみたいに高くって、安いのを探すのに苦労したんだよねー。
あっ、それで思い出した。コレ、絹さやとちゃう!
実を言うと、スナップえんどうの若ざやなんである。
まあ言ってしまえば出来損ないみたいなもんで、たった100円で購入できた。しかも、このスナップえんどう、出来損ないどころかムチャクチャ甘いんである。
茹でたての時なんかは、あまりに美味くてだいぶとツマミ食いした。

それはそうと、スナップえんどうって変な名前だなあ。
「えんどう」はエンドウ豆のエンドウとしても、スナップって何なのだ?あのスナップ効かしてブン殴るとかのスナップかね?スナックの間違いじゃないのか?
そういえば、何度注意してもこのスナップえんどうの事を「スナックえんどう」と言ってたバカな女がいたなあ…。
明るい娘だったけど、元気にしてるのかな。

(-_-;)いや待てよ、「スナックえんどう」という駄洒落スナック菓子ってなかったっけ?

気になるので、ここで一旦筆をおいてググる事にする。

スナップえんどうはアメリカ原産のエンドウ豆の1種で、英名は「snap bean」。
「パキッと折れて、音が鳴る」みたいな所から名付けられたようだ。つまり、スナップの意味自体はあってたのね。

驚いたのは、日本に入ってきた当初は「スナックえんどう」という名前でも結構売っていたらしい。
あのスナックえんどう女、もとい女の子はあながち間違ってなかったというワケだね。
しかし、混乱を招くことから、農林水産省に拠って「スナップえんどう」に統一されたという事だ。

お菓子の「スナップえんどう」もごじゃりました。

(出典『楽天市場』)

右上の「爽快ドラッグ」に目を疑う。
ゲゲッ!、スカッと爽快のドラッグなの❓ヤバくね❓
そんなの堂々と謳っていいの?と思ったが、何の事はない。単に販売している薬局店の名前のようだ。
麻薬のクスリもドラッグだし、普通の薬もドラッグだ。コレって、どうにかならんのかね?

えー、マヨネーズは例によっての「リアルマヨネーズ」です。

酸味がやわらかい分、コチラの方が素材が生きると思うんだよね。

思いの外、脱線して疲れたので、今回はここまで。

                 おしまい

 
追伸
最初、「2018′ お正月の残り物」というタイトルで書き始めたのだが、脱線したので最終的にこのタイトルに差し替えました。

上村松園・松篁・淳之 三代展 前期


初冬の光が、車窓の外で降り注いでいた。
奈良へ向かう電車は人も疎らで、どこかしら寂しげである。
もっとも、風景は見る人の心の有り様によってどうとでも見える。きっと自分の心の奥底に寂寥としたものが巣食っているのだろう。

急に思いついて、独りで『上村松園・松篁・淳之 三代展』を見に奈良の松伯美術館に行こうと思った。
展示は前、後期に分かれ、今回はその前期「四季に詠う」にあたる。

 
近鉄奈良線 学園前駅で下車。
改札を出て、見慣れぬ風景に少しまごつく。

よくよく考えてみれば、学園前駅で降りるのは人生初かもしれない。
結構大きな駅だから、一度くらいは有りそうなものなのに、眼前には全く見覚えのない風景が広がっている。
電車でこの駅を何百回となく行き交いしていると云うのに、そういう事もあるもんなんだね。多分、人と同じで、駅にも人それぞれに縁の有る無しというものがあるのだろう。

北に向かって歩き始める。
美術館へ向かうバスもあるが、歩くことにした。
社会から落ち零れた人間だ。時間はたっぷりある。
それに、知らない土地の知らない風景をゆっくり眺めながら歩くのも悪かない。初めて目にする風景は、いつも人を新鮮な心持ちにさせてくれるのだ。きっとバスに乗ってしまえば5分とかからないだろう。でもあっという間に風景は擦過してしまい、網膜には何も残らない。

20分ほど歩いて左に折れると、池があった。

渡り鳥だろうか、冬枯れの木の向かうで水鳥たちが群れている。
都会の真ん中に住んでいると季節の推移を見逃しがちだが、確実に冬はその季節を前に押し進めているのである。

ぼんやりと鳥たちを眺める。
いくつもの、とりとめのない漠たる想いが去来する。結局のところ、考えたところで物事は為(な)るようにしか為らないんだと独りごちる。

池に架かる橋を渡った先に、美術館はあった。

一旦前を通り過ぎ、少し庭を散策することにした。

周囲は落ち着いた佇まいだ。
春ならば、枝垂れ桜が美しいだろう。

冬の初めの冷たい空気の中、山茶花(さざんか)がたおやかに咲いている。
ふと、もし好きな花は?と尋ねられたら、白梅か山茶花と答えるだろうと思った。
寒さをたずさえ、凛として咲く花が好きなのだ。

入館料を払い、内部に入る。
順路に従って左の小部屋(特別展示室)に入ると、松園の作品があった。

(出典『中井悠美子 「四季の絵文日記」』)

湯上がりの楊貴妃を描いた大きな作品だ。
火照った肌が艶かしいが、決して妖艶ではない。
仄かに匂い立つエロティシズムが、むしろ高貴な印象を与えている。
そして、ふくよかだ。やわらかな豊潤さも湛えている。
それらを醸し出す美人画の名手の筆は、どこまでも繊細だ。

第1展示室へ入った同時に、正面の二枚の大きな絵が目に飛び込んできた。

(出典『日本橋高島屋』)

 
(出典『銀座秋華堂』)

左右同じ大きさの、鹿をモチーフにした作品が対のようにして並んでいる。
人は誰もいない。清謐な時間がゆっくりと流れている。
すうーっと絵の世界へ入ってゆく。

鹿の絵は後回しにして、そばの作品を順に見ていく。

(出典『なら旅ネット』)

上村松篁の『芥子』。
芥子と書いて「けし」と読む。
ケシは麻薬である阿片の原料だが、その花は美しい。

この作品は松篁の代表作の一つで、自分も写真か何かで見たことがあり、以前から知っていた。
しかし、こんな大きな作品だとは思いもよらなかった。ドアくらいの大きさは優にある。
見回すと、全般的に他の作品も大きなものが多い。
そのせいなのか、心が伸びやかになってゆく。

松篁の作品は、どれもが精緻だ。
近づいて見ても美しい。美が細部に宿っている。
心がゆるりとほどけてゆく。

最後に二対の鹿の絵を見る。
2つとも三代目の淳之の作品だ。

しかし、遠目に見た時よりも心の震えは少ない。
絵に、最初に見た時のような美しさが感じられない。

第1展示室を抜け、第2展示室へ。
ここにも誰も人がいなかった。
静かだ。先日の『北斎展』とは大違いである。
でも、これが美術館の本来あるべき姿であってほしい。
静かな環境で、穏やかな心を持って絵と対峙しないと、集中して絵を見ることはできない。

(出典『東京アートビート』)

上村松篁『月夜』。
これも大きな作品だ。

もう、ただただ美しい…。
自然と幽玄なる世界に引き込まれてゆく。
想念が夜の玉蜀黍(とうもろこし)畑へと飛び、物語が紡ぎ出される。

松園『雪』、松篁『鴛鴦(おしどり)』『鳥影起春風』、淳之『秋映』『鵲(かささぎ)』etc…。
他にも美しい絵が並び、それぞれの物語宇宙に浸る。贅沢な時間だ。

第3展示室は、2階にあった。
第1展示室の上の吹き抜け2階をぐるりと囲った形で廊下があり、そこが第3展示室となっている。
絵はその四方の壁に展示されていた。

壁が低い分、ここは標準的な額縁サイズの絵が多い。
並んでいるのは、主に淳之の作品だ。そして、その殆んどに鳥が描かれている。
淳之は無類の鳥好きで、多種多様な鳥を飼っているという。

この展示室で、それまで感じていた事が明瞭になった。
松園、松篁と比べて、淳之の作品は完成度において一段落ちるのではないかと思う。
遠目に見れば気づかないが、近くで見ると線が二人と比較して稚拙なのだ。そのせいか立体感にも欠ける。鹿の絵の印象が変わったのは、多分そのせいだろう。
それに鳥の姿が、松篁と比べて薄っぺらい。画面の構成は甲乙つけ難いが、松篁の鳥の方が眼に力があり、遥かに生き生きとしている。その姿は生命力に溢れていて、生き物の持つ固有の美しさが切り取られた瞬間を見るようだ。
とはいえ、所詮は素人の見立てだ。あっているかどうかは分からない。でも、絵はその人が感じた儘でいいのではないだろうか。

もう一度、第2展示室を通り、第1展示室まで帰ってきた。
ひっそりとした空間に独り佇む至福。
こんなにゆったりとした気分で絵を見るのは、パリ・オランジュリー美術館にあるモネの「睡蓮の部屋」以来かもしれない。

美術館の帰りの空。

快晴も好きだけど、やっぱり雲もある青空の方がいいなと思う。
眺めてても飽きない。

  於 2016.12.9

                   おわり

 
追伸
後期の「生命の詩」は1月5日~2月4日まで。
もう始まってますね。御興味のある方は、お早めに。
自分も行く予定ですが、出来るだけ暖かい日を選んで出掛けてようかと思っております。
それと、言わずもがなだとは思いますが、一言添えておきます。絵の画像を一応添付しましたが、実物はその百万倍くらい美しかったです。

おっ、そうだ。耳寄り情報です。
近鉄の主要駅で割引チケットが売っています。

おっ、ついでに思い出した。
行きしな、駅に着いて遠目に見て変な看板があって、思わず二度見した。

(画像は帰りしなに、わざわざ近づいて撮ったもの)

『何で、こんなとこに鳥の飼育を教えてくれる場所があるのだ?この辺にブランド鶏なんてあったっけ?』と思ったのだ。
それが焼き鳥屋だと気づいたのは、一拍措いてから。
一人でケラケラ笑いました。

今思えば、この日はトリ数珠繋ぎの「トリの日」でしたね。

それはそうと、なぜ昆虫は絵画のモチーフにはあまりならないのだろう。
蝶なんかは、まだ題材として使われる方だが、それでもクローズアップされて使われることは少ない。大概は花に群れ集まる姿や乱舞する様だ。
多分、思うに足がアカンのやと思う。それが普通の人から見れば気持ちが悪いのではないかな?
人は、足がワサワサ沢山あるのと、蛇みたいに全く無いものには、本能的に嫌悪感を覚えるように出来ているのかもしれない。

えー、まだまだ追伸は続きます。
続きますが、これでおしまいです。

今回は、さすがにおフザケ無しで真面目に書きました。だから、絵文字も一切無いのだ。一応、そういう文章も書けるのだ、(=`ェ´=)エッヘン。
あっ、最後に絵文字を使ってもーたやないの。

エゥダミップスの呪縛

 
Polyura eudamippus フタオチョウについて、『台湾の蝶2フォルモサフタオチョウ』、『エウダミップスの迷宮』、『エウダミップスの憂鬱』と3篇もの文章を書いてきた。

【Polyura eudamippus フタオチョウ】
(2014.4 Laos Luang Namtha)

これが思いの外に難産で、もうウンザリだっただけに書き終えた時には正直ホッとしたと云うのが本音だった。
だが、ホッとしたのも束の間、はたと重要なことに気づいてしまったんだよねー。

「eudamippus」の学名の読み方を、ずっとエウダミップスと書いてきたが、もしかして間違っているんじゃないかと思ったのである。
学名と云うものは、基本的にはラテン語かギリシア語でつけられている。つまり、ローマ字読みが基本だ。だから、「エウダミップス」と読むんだとばかり思っていた。

しかし、例えばイナズマチョウの属名のEuthaliaは、愛好家の間では一般的にユータリアと呼ぶのが習わしになっている。

【Euthalia Patala パタライナズマ】
(2014.4 Laos oudmxay)

また、ルリマダラ類の属名のEupoloeaは、先輩たちがユーポロイアと言ってるのを何度か聞いたことがある。

【Eupoloea mulciber ツマムラサキマダラ】
(2011.3 Laos Tabok)

あらら、「eu」は英語読みだと、「ユー」になる事をすっかり忘れていた。
そういえば「EURO」もユーロって読むもんね。
たぶん大文字の「Eu」と小文字の「eu」が頭の中でリンクしなかったのであろう。
となると、「eudamippus」は、「ユーダミップス」とも読める事になる。
もし、そうだっとしたら、赤っ恥もいいところだ。
でも、そもそも学名はラテン語読みの筈なのに何でコイツらは英語読みなの❓
素人には、業界のルールがワカランよ(# ̄З ̄)

クソー(´д`|||)、eudamippusめー、どこまでワシを苦しめればいいというのだ。どこまでワシを逃すまいとイバラの蔓で絡め捕ろうとするのだ。
もうここまでくれば、eudamippusの呪いじゃよ。

考えてみれば、ムラサキシジミ属のArhopalaなんて、普通の人はアロパラとはとても読めやしません。

【Arhopala hercles? ヘラクレスムラサキシジミ】
(2013.2 Indonesia Sulawesi Palu)

酷い写真だなあ…。
もう少しマシな写真を探そう。

【Arhopala pseudocentaurus ケンタウルスムラサキシジミ】
(2016.3.31 Thailand Ranog)

大概の日本人は、アロホパラと読むざますよ。
知らずにアロホパラを連発でもしたら、業界では小バカにされること確実だ。
でも、んなもん教えられなきゃ、フツーの人は読めるワケがないのである。だけども、周りが知ってれば間違いなく赤っ恥ではあるんだよね。蝶屋としてワンランク下に見られるだしょな。まあ、どうせオイラはまだまだ蝶歴短いぺーぺだから、別にいいんだけどさ。
ところで、これは何語読み❓
英語読みじゃなさそうだから、やっぱりラテン語読みなのかなあ❓

そういえばマネシアゲハの仲間は、キラサと呼ぶ筈だけど、学名の綴りは「Chilasa」だ。
でも英語読みだと、チラサと発音するよね。
さすれば、これはラテン語読みって事になりそうだ。

【Chilasa paradoxa パラドクサマネシアゲハ】
(2011.4 Laos Samnua)

先に紹介したツマムラサキマダラとソックリさんだね。
これはパラドクサが毒のあるツマムラくんに擬態しているのだ。慣れないと、飛んでいる時はまず見抜けないでごわす。

チラサよか、キラサの方が何だかキマエラっぽくてカッコイイな。
小種名のパラドクサという名もスゴい。ようするにパラドックス(逆説的)なワケでしょ。色んな意味で、想像力を掻き立てられる。

あー、ちょい待て。パラドキサと云う表記も見たことがあるぞ。それってラテン語読み❓

こりゃダメだ。ラテン語の基本的な用法を知らなければラチがあかん。
取り敢えずは、ネットでググってみるか。

(^_^)ハイハイ、何となく解ってきましたよ。
例えば、菌類に於いても学名の呼び方は研究者により様々で、古典ラテン語、慣用(教会)ラテン語、英語、ドイツ語風と色々入り混じっているらしい。中には、一つの種に対して6つもの呼称があるという。
その文によると、そもそもラテン語には「k」という文字は無く、「c」は「k」と発音するらしいのだ。
後ろに子音が入れば、カ・キ・ク・ケ・コになる。
で、「h」は発音しない。
だから、キラサと読むのである。
となると、Arhopalaの謎も自然と解けてくる。
つまり、「h」を発音しないからアロパラなのである。

じゃあ「paradoxa」はどうなのかというと、ラテン語ではx=c+sのようだ。つまりパラドクサで正解だというワケだね。
でも、英語読みでもパラドクサの筈だから、パラドキサと云うのがよくワカラン。
ワカランけど、もうパラドクサとしておきましょう。
これ以上、要らんことに首を突っ込んでたまるかである。

調べるうちに、ガビーΣ( ̄ロ ̄lll)ーン❗❗
ここでまた一つ、どエラい事実を見つけてもうた。

ラテン語では「y」を「i」と発音するみたい。そして、前述したように「c」は「k」の音で発音する。
薮蛇(やぶへび)だ。知らねば良かったのに植物の例を見つけちまったよ。
ハナアナナス属の植物に、Tillandsia cyanea というのがあるそうな。その小種名「cyanea」は、英語では「シアネア」と発音するが、ラテン語では「キアネア」と読むんだそうな。
この綴りには、物凄く覚えがある。
オオイナズマの中の覇王、Lexias cyanipardus の小種名だ。

【Lexias cyanipardus ♀】
(2014 Laos oudmxay)

自分はこの学名を言伝てでキヤニパルダス、或いはキャニパルダスだと思っていた。
ブログにも、その都度どちらかの名前を使用してきた。でも先の法則に従えば、「キアニパルダス」ということになる。
(´д`|||)おいおい、全部手直しかよ。アメブロのも含めれば、結構な数があるぞー。
(-“”-;)どないしてケツかろ。

それはそれとして、ひとまず置いといてー。
さてさて、さあ問題の「eu」の読み方だ。
ラテン語では「e」は「エ」、「u」は「ウ」と読む。「eu」だと「エウ」となるのだが、正確には「エ・ウ」とは切らずに一気に「エウ」と続けて発音するらしい。カタカナ表記すれば「エゥ」に近い。これは古典ラテン語でも慣用ラテン語でも同じだ。
つまり、「エウダミップス」でも間違いではないが、「エゥダミップス」と表記した方がより近い発音だと云うことになる。

実をいうと、ここ2、3日は、それであーだ、こーだとずっと悩んでいた。
「ユーダミップス」でいくか、「エゥダミップス」でいくか、それとも「エウダミップス」のままでいくか……。
それが問題だ。

でも、(*`Д´)ノ❗❗決めました。
「エゥダミップス」でいこう。
メンドくせーけど、全部修正しますよコンニャロー。

もうホント、マジ。Polyura eudamippus に関してはコレでオシマイにして欲しいよ。

と、ここまで書いて、脳ミソのシナプスが突然繋がった。或る本の存在を思い出したのだ。
たしか、蝶の学名について書いたバイブルみたいな本が在った筈だ。

図書館に行ったら、ございましたよ。
平嶋義宏 著『蝶の学名 その語源と解説』。
蝶の学名の読み方と、その謂われが書いてある本だ。
辞典と言い切ってもよいものだと思う。
平嶋さんって偉い!よくぞ、書かれたと思う。これを書くには、膨大な時間と労力を要したことは想像に難くない。

それによると、Arhopalaはアロパラになってました。
Chilasaは「キラサ」と読み、paradoxaもパラドクサと読むと書いていた。
両方とも、きっちりラテン語なのだ。

EuthaliaとEupoloeaもラテン語読みで、それぞれ「エウタリア」と「エウポロエア」となっていた。
基本は、矢張りラテン語と云うワケなのである。
でも、Euthaliaはユータリアで慣れてるしなあ…。
無視しよう。エウタリアよか、ユータリアの方がカッコイイもんね。
Eupoloeaは、どっちでもよろし。
でも、エウポロイアって言いにくいし、何だかダサい。これも自分の中ではユーポロイアでいいかなあ…。

Lexias cyanipardusの「cyanipardus」は、
ありゃま(_)、「キュアニパルドゥス」となっとるやないけー\(◎o◎)/
ったくよー(ー。ー#)、何を信じれば良いのだ。
頭のキュアニはどうかとは思うが、最後の「dus」は、そうかもなとも思う。
調べた限りでは、ラテン語の読みなら、ダスじゃなくて「ドゥス」になるんだよなあ…。

これも、保留としておこう。

で、件(くだん)の「eudamippus」である。
辞典では、あちゃー(@ ̄□ ̄@;)!!
なんと、「エウダミップス」となっておるではないか。決して「エゥダミップス」ではないのだ。
困ったよね。どっちにすればよろしいので御座いましょう。
(=`ェ´=)テッメエー、何なんだよ、eudamippus❓

結論。
エゥダミップスを正確に読んで貰えるかは疑わしい。小さい「ゥ」の意図が伝わるかといえば、難しいだろう。
表記をなおすのがメンドくせーと云うのもあるが、スンマセン、エウダミップスの儘にしておきます。

結局、「大山鳴動してネズミ一匹」出ずである。

再度、繰り返す。
もうホント、マジ。Polyura eudamippus に関してはコレでオシマイにして欲しいよ。

                  おしまい

 
追伸
タイトルを、エウダミップスではなく、「エゥダミップスの呪縛」としたのは、ささやかな爪痕みたいなもんです。

えー、それと一言。
先輩たちもこういう重要なことは、後塵に対してちゃんと教えて欲しいよね。
もしかして、そもそも先輩たちもラテン語の読み方のルールを知らんかったりして…(^_^;)

あとタクソン(学名)で、よくワカンナイのは小種名の最後の「i」。コレは発音すべきなの?
「ii」のケースなんて基本ルールが解らないだけに、もうお手上げだすよ。

追伸の追伸
結局、Lexias cyanipardus はキアニパルダスオオイナズマと表記する事にしました。アメブロも含めて過去記事もそれで修正した。
とはいえ修正漏れもあるかも…。

続・2018 正月の献立(赤ワイン編)

 
正月もとうに過ぎましたが、『2018 正月の献立』の続編、赤ワイン・ヴァージョンです。
また、『モナーク蝶とb.ioオーガニックワイン』の続編でもありまする。

高級スーパー「ビッグビーンズ」で、2本3000円くらいで買ったワインだ。

モナーク蝶(オオカバマダラ)など、昆虫がデザインに使われているのが気にいって買ってしまった。
オマケにエコバックみたいなのも付いてたしね。

モナーク蝶は旅をする蝶で、北米大陸を縦断する事で有名な蝶です。メキシコの越冬地には、ものスゴい数のモナーク蝶が集まる事から世界遺産にも登録されちょります。

ワイン本体の写真を撮るのを忘れたので、画像をネットからパクろう。

(出典『楽天市場』)

今回は赤の方、b.io Nero d’Avola Cabernet(ビブントイオ ネーロ・ダーヴォラ・カベルネ)。
イタリアはシチリア島のオーガニックワインだ。
ブドウの品種は、ネロ・ダーヴォラ種55%、カベルネソーヴィニョン45%を使用しているという。

今回もグラスはリーデルを用意です。

グラスに注ぐ。
色はかなり濃い。深みのあるルビー色だ。
一瞬、それに驚く。まあ、普段はクソ安いワインを飲んでいるから当たり前か…。

香りを嗅ぐ。
華やかなフルーティーさの中に、ベリー系の渋みと豊潤さが合わさったような香りだ。微かにキノコっぽい香りも感ぜられる。

口にしてみる。
やや重め。ミディアムボディとフルボディの中間といったところか。フルボディ好きとしては○だ。
タンニン(渋み)は、それほど強くない。
ブドウの甘みも強過ぎず、バランス良し。

さあ、あとはコレに合うツマミである。
前回の白ワイン編でも書いたが、ワインを飲むならツマミ選びが重要になってくる。上手くチョイスすれば、劇的にワインもツマミも旨くなるのである。特に赤はそう。

トップバッターは、コレにした。

青森県 バルバリー種 鴨のプロシュート。
鴨の生ハムは珍しいし、半額になってたから買った。
定価は500円くらいとお高めだし、量も少ないから、半額でないと買えないよね。
裏を見ると、(株)ジャパンフォアグラという会社名があった。ネットで確認したら、「シェフ桑原 鴨とフォアグラの専門店」なんだってさ。

器に盛る。
色、濃いなあ。殆んどワインと同じような色だよ。

口に入れてみて、少なからず驚く。
柔らかいのだ。頭の中ではサラミとかパンチエッタとか、もっと硬い系のものを想像していたからビックリ。

味は、かなり美味い。
旨みとしっとり感が舌の上で心地好い。
勿論、ワインとの相性も抜群だ。

半分食ったところで、黒胡椒を挽く。

スパイシーさが加わって、更にワインの味を引き立てる。
q(^-^q)よし、よし。順調なスタートだぞ。

次なるツマミを投入しよう。



一番上が、イタリア・fumagalii(フマガリ)社の「サラミ スピアナーク クロマーナ」。

ミラノサラミらしい。
サラミといえば、ミラノだよね(^-^)v

かためで水分が少なく、味は濃い。
噛みしめるうちに脂と旨みが湧き上がってくる。
当然、赤ワインには合う。これまた順調だ。
縁起でもないから、正月から大外しするワケにはいかないのだ、せにょ~る(* ̄∇ ̄)ノ

真ん中は同じくフマガリ社のプロシュート。
フマガリ社は、自社で「フマガリ豚」というパルミジャーノ・レッジャーノのホエ(乳精)を餌にした豚を飼育しているんだとさ。とーってもデッカくなる豚なんだってよ。

旨いとは思う。
でも、ちよっと味に深みが足んないかなあ…。
個人的には、ラスピニ社の「プロシュート クールドスライス」の方が旨みが強くて好き。値段も安いしね。

(出典『楽天市場』)

そして、左下はフリーデンの「生ハム切り落とし」。

コチラは日本の会社です。
ここも「やまと豚」という豚を自社で飼育しているようだ。
ワインを飲む場合、通常は日本の生ハムをチョイスはしない。濃厚な旨みが足りないからだ。
だが、コレはスーパー(ビッグビーンズ)で試食販売していたから、味見できた。それでワインにも合うのではないかと思って買ったのだ。

合うね(゜∇^d)!!
あっさりが特徴の日本の生ハム系のつくりではあるが、分厚く切ってある分、より旨みを感じる。ねっとり感もよろしい。濃厚、濃厚と続いてきているので、このあっさりがかえってアクセントとなって、より旨く感じるのかもね。

右下は、白ワイン編でも登場したキャステロ ダニッシュ・ブルー。

ハンガリー産の青カビ系のチーズだ。
クセや塩気が青カビ系としてはそれほど強くなく、青カビ系初心者にもお奨めです。

(≧∀≦)うみゃーい❗
白ワインの時よか美味く感じる。よりチーズの味もワインの味も強調されるのだ。
やっぱ青カビ系と赤ワインの相性は最高だよ(´ω`)
あとの楽しみに半分ほど取っておくことにする。

さて、中盤戦に臨もうか。

骨付き豚肉のオイスターソース炒め。
コレは実を言うと、何日か前に作ったもの。
画像もその時に撮したものだ。
それが余ったので、冷凍しておいた。で、レンジでチンしたのさ、ベイベェ~d=(^o^)=b

うろ憶えだが、一応作り方を紹介しておこう。

①先ずはニンニクと生姜を低温のオリーブオイルに入れ、じっくりと香りを油に移す。
香りが移ったら、ニンニクと生姜を一旦取り出す。
これは焦げるのを防ぐためですな。苦くなったら、台無しなんじゃよ。

②その油で、塩、胡椒をした豚肉を低温で焼く。
じんわりと焼くことにより、肉をやわらかく仕上げる狙いなのさ。

③ここからは一気呵成だ。
強火にして酒(赤ワインがあれば尚良し)をブッかけて🔥ファイヤー❗、アルコール分を飛ばす。
すかさず鶏ガラスープをチョチョイと入れて、ニンニクと生姜も戻して強火でガアーッと炒める(お好みで黒酢を入れてもよろしかろう)。
汁気が無くなってとろみがある程度ついたら、器に移して青ネギを散らして出来上がり。

当然だけど、旨いよ。
赤ワインにも合う。
でも、ハッキリ言って骨付きにしたのは失敗。
結局、手に持って齧じるしかないワケで、指先がベットベトになってしまう。一々、手を拭いてワインを飲むのは面倒クセーのだ。

お次は一転してこんなんをもってきた。

飛騨名物の赤カブの漬物だ。
急転直下のアグレッシブなチョイスである。ほとんど賭け、ここに来てのハッピー台無しも有り得るギャンブルの敢行なのだ。
おいちゃん、酸味がワインと合うと思うんだよねぇ~。
あっ、赤カブには甘酢タイプもあるから、買う場合は気をつけてね。

取り敢えず食ってみる。
わちゃΣ(゜Д゜)!、(。>д<)酢っぺぇ~。
元々、酸っぱいものではあるが、思ってた以上に酢っぺぇ。おまけに何か変な後味もする。ニッキ(肉桂)っぽいというのが近い味かな…。
こんな赤カブ、初めてだぞ。失敗だ。やっぱコーヨー(イオン)なんぞで買うべきではなかったよ。安いから、つい手を出してしまったんだよなあ…。

続いてワインを飲んでみる。
(-_-;)ビミョー…。
決して合うとは言いきれないが、合わないとも言えない。
自分は有りだとは思うが、意見の分かれるところではあるかもしれない。それもこれも、このダメダメな赤カブのせいなのは充分に考えられる。
今度は高嶋屋に行って、ちゃんとした赤カブを買ってきて試してみよっと。

最後に、残しておいた青カビ系チーズに回帰する。
やっぱバリ旨のマリアージュだな。残しておいて正解。

終わり良ければ、全て良しなのであ~る。

                おしまい

豪腕平野レミ、新たなる伝説

今朝、たまたまTVをつけたら、何とあの伝説の料理愛好家・平野レミがNHKに出ていた。しかも生放送で。

平野レミといえば、あのもはや伝説ともいえる『まるごとブロッコリー』を生放送中にお作りあそばされたお方だ。
その料理たるや、とてつもなく斬新。
って云うかムチャクチャ。およそ料理とは思えない代物で、料理番組に於ける料理の概念を破壊したとも言われるアナーキーっぷりなんである。

コレって、完全に放送事故だよね。
死ぬほど笑ったことを思い出したよ。

そのレミさんが、今回は同じNHKの生放送で13品も作るという。
NHKも勇気あるわー。ハラハラ💓ドキドキ。放送事故必至だなと思うと、目が離せなくなった。

あっ、言い忘れたが、番組は『ぽかぽか家族に福来たる』です。

他に出演者は、中山秀征、吉田羊(相変わらず、お美しゅうごさいます)、子役だったフクくん(大きなりました)、お笑いタレントの澤部。あとアナウンサー。
NHKよ、人海戦術でレミの暴走を止めるハラだな。

見てると、やっぱりレミさんはレミさんだ。
ポップで傍若無人の奔放っぷりは健在。生放送でも自由の人なんである。
切った食材を鍋に投げるわ、ガチャガチャ派手に音を立てるわ、段取りもテキトー感満載である。
とにかく、料理人にはあるまじき雑さなんである。

しばらく見てたら、アナウンサーが次の料理は『おったて鯛』ですと言った。
レミさん、これは破壊的なのをやるなと思った。伝説の再来濃厚とみた。そう思った次の瞬間には録画スイッチを押していた。

ほらほらほらー、レミさんが丸々一匹の鯛を持ち出してきた。
アナウンサーが、おったて鯛は1997年の「今日の料理」で既に紹介しているが、今回は更にヴァージョンUPでおっ立てるとか言い始めた。
(◎-◎;)マジかよ❓
アナウンサーも、おっ立てるとか言っちやっていいのかよ?

おいおいレミさん、鯛に竹串を刺し始めたましたよ。

(´∇`)アハハ、何だそりゃ。
鯛に針治療ですか?

さあさ、新たなる伝説が始まりましたよん🎵

レミ、そのまま鯛をオーブンに入れようとする。
そこで早くもフクくんに「塩は?」とツッコまれる。
レミ、味つけ無しなんかぁーい❗

なぜか外した軍手をまな板に叩きつけるレミ。

フクくんにツッコまれて悔しいのかな❓

レミさん、鯛を焼いている間に次の料理を作るという。

💥ゴンッ、レミさんは人参を皮も剥かずにフライパンに無造作に投げ入れた。
澤部が『ブチ込んだー!』とツッコミを入れる。
秀ちゃん、『それ、家でやったら怒られるよ。』と苦笑い。

料理名は「にんじんまるごと蒸し」というらしい。
レミさん、とかくまるごと好きである。
これも、およそ料理とは思えない。
このまま蓋をして、30~40分蒸すんだとさ。
テキトーだよなあ(笑)

すかさずフクくんにも、『火がついてないよ』と指摘される。放置かあーい❗
コレで料理が完成したら、「魔法使いレミ」だよ。

続いては「寒気断(さむけダン)」という料理。
これは参鶏湯(サムゲタン)のダジャレだろね。
舌も滑らかなレミさんなのだ。

あっΣ( ̄ロ ̄lll)、レミさん何をなさる。❗❓
💥ゴツンッ!
器に盛られていた生の鶏肉を、手も箸も使わずに皿ごとブチ込んだ。ムチャクチャである。雑過ぎでしょ。

そして、またもや火を点けるのを忘れて、フクくんにツッコまれる。フクくんがおらんかったら、確実に放送事故になってるよなあ。

蓋をして10分ほど煮ている間に、次なる料理「ドレミソ汁定食」に取り掛かる。これまた意味不明な斬新な料理名だ。レミさん、絶対ノリだけで命名してますね。

レミ、汁の中に物凄くテキトーに焼き味噌を入れる。
おーい、味見せんのかあーい❗

チン💥、チン💥

そして、「サケの塩こうじ漬け」の説明しているうちに興奮してきたレミ、箸で皿の端をリズムよく二度叩く。
ハハハ(  ̄▽ ̄)、それを皆にツッコまれて、
『みんな、真似しちゃダメよー』
と叫ぶレミさん。
オチャメだなあー(笑)

そして、そして、またしてもフクくんに汁の仕上げにゴマを入れ忘れてるのを指摘される。
でも、全然メゲてないレミさん。強靭なる精神の持ち主なのだ。生放送でも全くのマイペースだもんね。

そうこうするうちに、「にんじんまるごと蒸し」が出来上がる。

火の通り具合を確認する為に箸をブッ刺すレミ。

そして、大胆にもそれをそのまま持ち上げるレミ。

けど、そんなんじゃ終わらない衝撃の盛りつけはコチラ❗

何と人参の頭にイタリアンパセリを差し込むというハナレ技。
(^〇^)オモロ過ぎでしょうに。プロの料理人には有り得ないブッ飛び盛りつけだよ。

レミの快進撃は、まだまだ続く。

「にんじんまるごと蒸し」のソース作りをしている時、
『この中に渋谷区民の人、いるぅ~❓』
突然、意味不明の発言をブチまけるレミ。

まごつく面々。
どうやら、ソースに香辛料のクミンが入っているかららしい。クミンと区民を掛けてるのネ。完全にその場の気分でおっしやってますなあ。

気づいた秀ちゃんに『じゃあ、渋谷区民じゃなくてもいいじゃないですか。』とツッコまれるレミ。
その通りです、秀さん。

それに対して、❌マークをつくって、
『ここ、カットねー。』とレミ。
レミさん、生放送です。

無茶苦茶な流れに、とうとう吉田羊までもが壊れる。
「おったて鯛」の銀あん作りの合間に銀あんの起源についてのトークになったのだが、誰もその起源に答えられなかった。
そこで急に吉田羊、『もともと金あんという言葉があって、銀あんって言葉をつくった…。っぽくないですか。』なるポンコツ発言を放ってしまう。
知らんのかい!とソッコーでツッコミを入れてもうたわ。
吉田羊にまで、レミのテキトーパワーが乗り移ってもうてるやん!恐るべし、平野レミ。

レミさん、銀あんの仕上げにかかる。
どうやら柚子の皮を擦って入れるらしい。

えっ( ; ゜Д゜)❓、紙の入ってるバットの上❓
鍋の上でやればいいんじゃないの❓
と思ってたら、💥バン、バァーン❗

又しても手を使わずに柚子をバットごと投与。
慌てたアナウンサーが、『繰り返しますが、音も料理のうちです。』とポンコツなフォローを入れる。
アナウンサーまでレミに毒されてもうてるわい。

レミ、突然の気合いポーズ。
しかし、他のメンバーは必死でディレクターを見て、指示を仰ごうとしている。レミには生放送とか関係ないのだ。

いよいよ「おったて鯛」の仕上げらしい。
ガッツポーズはその為のものであったようだ。
しかし、ボソッと『立つかな?』と不安をこぼす。
頼む、レミ。生放送でやらかしてくれ。
コッチは大々的な失敗を心から望んでいるのだ。

( ☆∀☆)/★*☆♪キタア ━━━━━━ ❗❗

やっぱ、おっ立てようとしてるー❗
下に隠した大根にブッ刺すつもりだ。

料理番組とは思えないアナーキーな画(え)である。
コケろ、コケろ、バシャーン💥💥💥と豪快にヒックリ返っちまえと祈る。一瞬、場内阿鼻叫喚の鯛バラバラ死体の地獄絵図を想像する。

だが残念(;´д`)、辛うじて立ったようだ。

しかし、レミは手を弛めない。

Σ(T▽T;)ギャハハハハ…、何だこの画像❗❓
銀あん、直接かけんのかぁーい❗
今、チャンネルつけた人は何がなんだかワカランぞ。
その画像に度肝を抜かれているに違いない。まさか、料理だとは誰しもが思うまい。どうみても子供の悪ふざけだ。いや、今日びの子供だってこんなムチャクチャはしないだろう。

澤部の『オブジェだよ。お墓参りかい!』という言葉が飛ぶ。
誰がお墓に銀あんを掛けるねん!、ご先祖様、激怒じゃろうて。笑てもうたわ。

レミは最後まで手を抜かない。
口に正月飾りまで差し込んで完成❗
レミ様の豪腕っぷり、凄いわ。

それにしても、これは神への冒涜に等しい。
NHKが、こんな非常識の映像を流してもいいの?とコチラが心配になってくるくらいだ。
でもNHKは、こうなる事が解っててやってるな。こりゃ、絶対に確信犯だわさ。

出来た料理を皆で食べる。

あんだけムチャクチャしといて、出来上がりはちゃんとしていて美味しそうなんだよなあ…。
レミさん、天才かもしんない。

そして、あの「おったて鯛」が登場する。

ナメてんなー(笑)
コントとしか思えんような画像だぞ。

ハシャぐレミは、銀あんを掛けている時にも『この料理は結婚式に作って欲しいのよ。』とノタまっていたのだが、ここでまたシツコクその話題を蒸し返してくる。

『みんなでね、ここに向かってさー、何したいかー、結婚したいとかー、合格したいとかー、健康でいたいとかー、見たいとかー、やりたいとかー、触りたいとかー…。』

最後の方は、もうワケワカラン言葉を強引に捩じ込んできた。
どうやら、鯛と、~したいを掛けていて、皆にこの鯛に願い事をせよとおっしやっておられるようである。

で、いよいよ「おったて鯛」の試食である。

!Σ(×_×;)!えっ❗❓、そんな反則技しますか❓

立てたまま、いっちゃうんですね、レミさん。

ありゃー、そのまま箸でゴッソリいっちゃったよ。
そして、「鯛のケバブ」とか言いはじめた。
それってレミさん、もしかしてトルコ料理の「ドネルケバブ」の事ですか?
料理名、変わっとるやないけぇー(# ̄З ̄)

これで終わりかと思いきや、最後の最後にレミったら、もう一発メガトン級の💣💥爆弾を落としてきたじゃないのよー。

「華厳の滝inかぼちゃ」だってよ。
コレはあらかじめ作っておいたものらしい。

これまた、遊び心満載のというか、遊びの過ぎた代物だ。
レミ、皆に刺さってる野菜を抜けと迫る。
ようするに黒ひげ危機一髪ならぬ、「カレー危機一髪」かぁーい。

フクくんが人参を抜くと、どっろ~。

ものスゴい勢いでカレーが流れてきた。
レミ以外は、全員たじろぐ(゜ロ゜;ノ)ノ
放送事故よ、起これ❗器から溢れ出てしまえ❗
と願うが、辛うじて皿内で止まった。惜しい❗
TV放送で、カレー溶岩流のダダ漏れ映像はマズイっしょ!?

そして、残骸化した鯛の横でレミさんが何か言いかけてるうちに番組終了。

よくぞ生放送内に大きな事故もなく収まったよ。
もう殆んど奇跡に近いよね。

レミさんって、❤大好きだ。

                  おしまい

追伸
一応、レミさんの豪腕料理のレシピを貼っておきますね。

http://www.nhk.or.jp/lifestyle/sp/#

NHKさん、今後も平野レミさんを番組に呼んでね。