煮アワビって、アレっぽい

 
夜中、飲み足りなくてスーパーに酒を買いに行った。
普段は一番近い「KOHYO」に行くのだが、その日は気分で玉出に行った。
したら、小さめのアワビが半額になっていた。
税込で¥250くらいだったから買った。
それを冷ました昆布出汁+酒+醤油+味醂少々を合わせたものにブッ込み、そのまま弱火にかける。沸騰させない状態で17分ほど煮た。
で、冷蔵庫で1日寝かして、スプーンで殻から外す。
肝は包丁で叩き、醤油を混ぜてタレ?ソース?にした。
アワビを包丁で波切りにする。タコと同じようにそうすると、タレ?ソース?的なものが、よく絡むのだ。

 

 
殻に盛り付けて、肝醤油を右側に乗せて出来上がり。
取り敢えず、ひと切れめは塩をつけて食す。

旨い。理想通りに柔らかく仕上がった。冷たい状態のダシ汁から弱火で煮て正解だ。

でも疑念が持ち上がる。前からずっと思ってたんだけど、煮たアワビの食感って、限りなくカマボコの食感に近くねえか❓
目隠しされて、カマボコだと言われて食ったら、旨いカマボコとしか思えないんじゃないかと危惧するワタクシなのであった。
たまに寿司屋や高級和食店で、煮アワビの食感を絶賛している人を見るが、混乱する。心の奥底でカマボコみたいな食感をそこまで誉めそやしていいものか、食通ぶってるだけなんじゃないか❓それとも、オイラが鈍感で違いが解ってないって事なのか❓バカと思われるのもヤだし、ずっと誰にも訊けなかった。

お次は肝醤油を絡めて食ってみる。
(о´∀`о)ぴゃあ~、メチャクチャ旨い。悶絶する美味さだ。思うに、煮たアワビは肝あってこそ劇的に美味くなる。そこに魔法があるんじゃなかろうか。
今度、試しにカマボコに肝醤油をつけて食ってやろうかと考えた。どんな結果になるのか検証してみたい。
だが、現実的にはアワビの肝だけを単品で売っている事なんて100%近く無いと言っていい。となると、アワビを買ってカマボコに肝醤油をワザワザつけて食うしかない。
それって、本末転倒というか錯綜している。果たして、そんな実験に意味あるのかね?という疑念でいっぱいになる。愚かな行為としか思えない。カマボコに肝醤油つけて食ったあとに、アワビ本体に肝醤油つけて食ったら当然アワビに軍配があがるだろう。アワビと認識して食っているからだ。人は目と脳で食っている。誰かに実験に加わってもらって目隠しで実験でもしない限り、アワビ&肝醤油が勝って当たり前になって然りだろう。

(о´∀`о)エヘッ。
酔いが回り始めたせいもあるが、高級イメージのアワビをば、たった¥250。しかも極上の仕上がりとも言えるものを食ってる自分に、ワタクシ現在とても幸せを感じとっておりまする。酒まで数倍美味く感じてる。
情けないが、たとえ概念に負けていたとしても、美味いもんは美味い。

                    おしまい