2020′ ムチャクチャおせち料理

Pocket

 
例年なら一所懸命にお節料理を作るのだが、今年は何かヤル気が全然起こらず、あまり正月らしい料理を作らなかった。

 
【数の子】

 
どんだけ面倒くさくとも流石に数の子は作ったよ。
魚卵好き好き❤数の子偏愛主義者なのだ。そこは何があっても譲れない。必ず自分で作る。買えばいいじゃないかとおっしゃる向きもあろうが、市販のものは大概が変に甘ったるい。あれが許せない。数の子に対する冒涜と言ってもいい。数の子が台無しだ。あんなもんで酒が呑めるかっつーの(# ̄З ̄)

えー、お節の数の子作りのどこが面倒くさいかというと、それはもう圧倒的に塩抜きである。これが不充分だとショッパイし、反対に抜き過ぎると味も素っ気もなくなる。その加減が難しい。失敗しやすいのだ。
しかし、慣れれば意外と簡単且つ確実に上手く塩抜きができる。今回は、それを伝授しよう。

①数の子150gを用意する。薄皮が付いていれば、剥いとく。
水1.5Lと塩小さじ1.5をよく混ぜ、食塩水を作る。コレを三回に分けて使う。

②鍋やタッパーなどの容器に食塩水1.5Lのうちの500mlと数の子を入れて、気温20℃以下の場所に3時間放置する。

③3時間後、塩分の濃くなった食塩水は捨て、新たに500mlの食塩水を入れなおす。で、また3時間放置する。

④3時間後、食塩水は捨て、また新たに500mlの食塩水を浸しなおす。今度は1時間半放置する。

⑤1時間半が経ったら、数の子を味見してみる。数の子を真ん中から半分に割り、厚みのある部分をちぎって味見しよう。好みの塩気であれば、そこで塩抜き終了。もしも、まだ塩抜きが足りない場合は30分毎に味見し、好みの塩味になるまで食塩水に浸けておく。

⑥あとは、出汁と醤油を混ぜ合わせたものに半日ほど漬けてつけておく。食べる時に鰹節をかければ出来上がり。補足すると、すぐに食べたい場合は醤油をかけて鰹節を乗っければよろし。

毎年言ってるような気がするが、お節に数の子が使われる由縁を一応書いとくか…。
数の子はニシンの卵である。二親(にしん)と掛けてて、多くの子=子孫繁栄を願った縁起物ってワケだね。

 
【紅白なます】

 
めんどクセーので、ミツカンの土佐酢を使った。
ハッキリ言って手抜きである。だから見た目がこんなにも酷い紅白なますなってもうた。紅白は目出度いものの象徴だけど、これじゃ、めでたさ半減だな。味は旨いけどさ。

 
【蒲鉾】

 
ワサビ醤油で食う所謂「板ワサ」ってヤツだすなあ。

 

 
コチラは柚子胡椒醤油で食べたから、「板ユズ」ってところか。結構合う。中々に旨い。次回からは気分で山葵か柚子胡椒かを選ぶとしよう。
でも正直言うと、蒲鉾ほど出来、不出来に大きな差がない食べ物も少ないんじゃないか❓と思う。
クソ不味い蒲鉾って、あんまり記憶にない。

蒲鉾は多分去年と同じ銘柄のものだ。
別に特に探したとかそんな事ではなく、単に半額になってたからである。萩の蒲鉾ってよく見るけど、長州の名産なのかなあ…。

 

 
あっ、エソを使ってるのか。だから、弾力があるのかも。そういえば、エソを使った蒲鉾は旨いと聞いたことがある。

蒲鉾も紅白だから目出度いという意味がある。紅はめでたさと慶びを、白は神聖を表している。
また、形が日の出に見立てられていて、元旦にはなくてはならないものと言われでいる。誰も、おせちのカマボコには期待してないと思うけどさ。

 
【牛蒡サラダ】

 
この辺から、かなり怪しくなってくる。
本来ならば、たたきゴホウが定番だが、面倒クセーゆえ出汁で煮て下味をつけ、マヨネーズとからめただけだ。

牛蒡は地中に長く真っ直ぐに根を張ることから縁起のいい食材とされる。家の基礎が堅固であることを祈り、お節料理に加えられたと云う。

 
【鯛の刺身 黄身太白胡麻油醤油】

 
鯛については言わずもがなである。鯛と「めてたい」を掛けているってワケやね。

実を言うと、最初は「祝い鯛(睨み鯛)」を作る予定だった。つまり尾頭付きの鯛の塩焼を作ろうとしたワケ。だから、1匹丸々の鯛を買ってきた。
でも結構鮮度の良い鯛だったので、どうしても刺身が食いたくなった。それが何ゆえこの様な王道を外れた鯛の刺身になったのか自分でもよくワカラン。これじゃ、鯛なのか何なのか皆目ワカランじゃないか。魔が差したとしか言い様がない。

作り方は、前に書いたような気もするが、一応書いとく。

①鯛を適当に切る。そこに太白胡麻油を垂らし、優しくかき混ぜる。
②それに卵の黄身を絡め、重ねるように盛り付けて山葵を乗せて出来上がり。醤油は上からかけてもいいし、別の小皿に入れてもいい。

酒の肴には勿論のこと、ご飯のオカズにもなる。

 
【鯛めし】

 
半身を焼いて「ニセ祝い鯛」にしようかと思ったが、体に厚みが無く、どうにもみすぼらしい。で、急遽、鯛めしを作る事と相成った。

味は旨い。でも鯛の形は跡形もない。正月早々から何してるんやろ❓って感じ。

 
【巻き寿司】

 
巻物は書物を表し、学問の修得を願ったものだ。
コレも本来は伊達巻さんなんかがその役割を担うものだが、巻き寿司でお茶を濁した。しかも自分の手作りではない。スーパーのライフで半額になっていたから買ったにすぎない。殆んどこじつけである。

因みにライフの定番の巻き寿司は結構旨いことを書き添えておこう。
 
あっ、次の↙これも巻物といえば巻物だな。

  
【だし巻き】

 
でも意図して作ったものではない。大根が傷み始めていたので何に使おうかと思って浮かんだのがたまたま出汁巻きだっただけだ。
だし汁は数の子のつけ汁を使った。
結構、旨い。

 
【オイルサーディンとキャベツのアンチョビパスタ】

 
田作りとか、ようするに煮干しの替わりと思って缶詰のオイルサーディンを使って、こんなもんを作ってしまった。
田作りは五穀豊穣を願い、 小魚(片口鰯)を田畑に肥料として撒いたことから名付けられた祝い肴である。

オイルサーディンもアンチョビも元は片口鰯なんだからと云う安直な発想だが、もうここまでくると、自分でも何をやっているのかさっぱりワカラン。

 

 
オイルサーディンは外国産のもの。
ダイコクドラッグで100円で売ってたものだ。

 

 
作り方はオイルサーディンをフライパンにブチまけ、ニンニクを入れて弱火で炒める。ニンニクの香りが立ってきたら、キャベツを入れて炒める。しんなりなったら、そこに茹でたパスタとアンチョビソースを入れて混ぜ合わせれば出来上がり。アンチョビの塩気があるので、基本的には塩は入れない。味見をして足りないようなら足せばいい。汁気が無いようなら、パスタの茹で汁を足して程好く乳化させる。

コレまた鰯の姿は無い。言われでもしない限りコレがお節料理料理だとは誰も思わんだろう。

で、余ったのをオン・ザ・ライス。↙

 

 
炭水化物+炭水化物の禁じ手で〆る。
正月早々、ホント阿呆である。

遅れましたが、皆さん明けましておめでとうございます。

                    おしまい

 
追伸
書きかけの原稿が7つもある。
でも、億劫になってる。
カトカラシリーズの原稿が、いったいいつになったら完成するのだ。ガオーッ(ノ`△´)ノ、火ぃ吹いたろか。

 
  

Pocket

投稿者:

cho-baka

元役者でダイビングインストラクターであり、バーテンダー。 蝶と美食をこよなく愛する男。

「2020′ ムチャクチャおせち料理」への1件のフィードバック

  1. あけましておめでとう。
    いが、あいかわらずねー。
    げんきそうでなにより ◡̈

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください