芝海老(しばえび)の良いのがスーパー玉出で売ってた。
最近は芝海老をスーパーであまり見かけなくなったので、飛びつく。
鮮度は良いし、値段も198円と安い。天然とあるから、バナメイエビではないホンマもんの芝海老だろう。
バナメイエビはメキシコ辺りが原産で、海外各地で養殖されたものが冷凍輸入されている。だから熊本産の天然モノとあらば、バナメイエビであるワケがない。芝海老に間違いなかろう。
それに見た目は似ているようで、よく見れば全然違う。
【シバエビ】
(出展『Globridge MARKETING』)
【バナメイエビ】
(出展『ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑』)
芝海老は淡いグレーだが、バナメイエビは系統の異なる濃いグレーだ。だいち大きさが違う。大概が芝海老の方が小振りなのだ。それにバナメイエビの方が身が太い。あとは芝海老は淡くて細かい斑点を有するが、バナメイエビは黒い斑点が濃く、ハッキリしている。
但し、剥き身になると判別は困難。火入れされた後だったら、ワシでも見た目では区別できないかもしれん。
そういえぱ思い出した。芝海老といえば、何年か前の食品偽装事件が記憶に新しい。高級レストランがバナメイエビを芝海老と偽って出していたのがバレて大問題になった事件だ。バナメイエビは芝海老と比べて値段が遥かに安い事から起こった事件だ。
調べてみたら、2013年と意外と古い。バナメイエビを芝海老としてメニューに表記するのは業界の慣例で、当たり前に行われていたらしい。その後、日本各地のホテルやレストランで次々と偽装が発覚したんだよね。
それはさておき、はてさてどう調理したものか❓
鮮度が良いから生でもイケそうだ。ゆえに一瞬刺身も考えた。しかし、あまり刺身が旨いという話を聞いたことがない。となれば、火入れする事になろうが、どないしたろか❓
最初は身を細かく叩いてミンチ状にして、海老団子にする事を考えた。その路線だと、海老だけで作った正真正銘の海老シューマイってのも有りだな。定番ならば、かき揚げや天麩羅というのもある。
しかし、どれも面倒くさい。それに、ここは芝海老そのものの味をじっくり堪能したい。というワケで、シンプルに塩茹でにすることにした。
①投入した海老がヒタヒタになるくらいの湯を沸かし、塩を入れる。塩は普段は手掴みの目分量だが、今回はブログを書くつもりだったので、小さじ2/3くらいを入れた。
②海老をブチ込み、火を消す。
で、1分間放置して笊にあげる。あとは器に盛るだけ。
髭が長くて、赤い。
ホクホクの茹でたてを戴く。
甘━━━━━━━━━い❗❗
メチャメチャ、身が甘いわ。
マジ、旨いやんかd=(^o^)=b
味噌まで甘いぞよ。おっさん、あまりの旨さに身悶えする。
次に見っけたら、今度は塩焼きにしよ~っと。もっと甘みを感じられるらしいからね。
季節的には、今が旬。皆さんも見つけたら即買いなされよ。
おしまい
追伸
もう少し芝海老とバナメイエビの違いを説明しておこう。
◆芝海老
学名:Metapenaeus joyneri。
十脚目クルマエビ科ヨシエビ属に分類される中型のエビの一種。東アジアの沿岸域に分布する。近縁種にヨシエビがいる。
命名の由来は、江戸時代に芝(現東京都港区芝)でよく獲れたからだそう。
旬は11月~3月。目利きのコツは身に透明感のあるもので、頭の中の味噌が黒ずんでいないものを選ぼう。
繊細な身質で、口当たりが良く、濃厚な甘みが特徴。昔はかき揚げの海老といえば、芝海老だったと思う。
見た目はバナメイエビよりも身が細く、淡い斑点がある。食感は柔らかく、身質はややねっとりとしていてサルエビに近い。火を入れても、あまり赤くならず、色が淡い。
◆バナメイエビ
学名 Litopenaeus vannamei。
クルマエビ科・Litopenaeus属のエビの1種。東太平洋原産で、食用として広く漁獲・養殖されている。
名前の由来は学名の小種名「vannamei」からで、動物学者のVan Nameに献名されたものだ。
他に標準和名として、シロアシエビの名がある。これは英語名の「Whiteleg shrimp」を直訳したもの。
芝海老に比べて淡白な味わい、食感がプリッとしているので炒め物などに合うとされる。
見た目は芝海老よりも身が少しばかり太く、斑点が黒っぽくて濃い。身に弾力があるが、甘みは芝エビに比べて劣る。また、火を入れると、芝海老よりも鮮やかな赤になる。
芝エビのほうが高価なのは、多くが天然モノで収穫量が少ないからだそう。バナメイエビは丈夫で成長が早く、養殖しやすい。近年では、メキシコなどの東太平洋のみならず、タイや台湾などのアジア諸国でも盛んに養殖されている。