😁そうだ❗天とじ丼を作ろう。
前回は念願の福井・敦賀で幻の「天とじ丼」を食うと云う話だったが、旨かったので自分でも作ろう、作れんじゃないかとふと思ったのである。
言ってしまえば海老の天ぷらを卵でとじるというシンプルなものだ。この自称まあまあ天才の何ちゃって料理びと、やってやれないワケがない。あれくらいのレベルのものなら自分でも楽勝で作れると思った次第なのだ。相変わらず傲岸不遜な男である。
そんなわけで、ナメきった男はスーパーの惣菜売り場で出来合いの海老天を買ってきた。それでも何とかなると思ってしまうところが、自称まあまあ天才の愚かさであり、傲岸不遜たる所以である。
先ずは玉ねぎをスライスし、15分以上無視する。これはべつに玉ねぎをイジメたいワケではなく、或る種の変態放置プレーの一環でもない。玉ねぎを切って直ぐに火を入れてはいけないのだ。
なぜならば、玉ねぎには硫化アリルという物質が含まれており、ビタミンB1の吸収を高め、新陳代謝を盛んにする作用があるのだが、切ってすぐ調理するとそれが失われるのである。けど、切ってから室温で15分〜30分程放置しておくと、加熱してもアリルくんが壊れなくなるのさ、(^3^♪プップップー。
他にもプラス効果はある(以下、どーでもいい人は読み飛ばされたし)。放置すると、プロペルニルジスルフィドという舌を噛みそうな類いのものが新しく生成され、そやつには糖尿病で高くなった血糖を下げる作用や発ガン抑制作用がある。これを加熱すると、また別の物質トリスルフィド類やセパエン類に変わるのである。これらは心筋梗塞や脳梗塞などの原因となる中性脂肪や悪玉コレステロールの値を下げると言われている。血管を詰まらせる血栓を溶かすことも確認されていて、血液をさらさらにし、動脈硬化を防ぐ作用もあるようだ。また、玉葱を加熱調理すると解毒代謝が促進されて、体内の有害物質を排泄するそうだ。
書いてて、そこまで考えてメシ食えんよとは思ってるけどね。
クソッ、またどうでもいい事を書いてしまったなりよ…。
かつお昆布出汁に薄口醤油、酒を入れ、みりん少々を加えて火にかける。砂糖を入れるかどうか迷ったが、甘くなり過ぎるのは嫌なのでやめとく。沸騰する前に玉ねぎを加え、ある程度くたくたになるまで火を入れる。丼モンの生っぽい玉ねぎは苦手なのだ。
その間に卵2個をとく。海老は電子レンジのオーブン機能で温めておく。
ここからは一気呵成だ。玉ねぎ入りの出汁じるが頃合いになったら、とき卵を2回に分けて入れる。これは白身が生でズルズルなのは嫌だし、かといって卵が固まり過ぎるのもヤだからだ。
その僅かな時間の間にご飯を丼鉢によそい、海老を乗せる。そして玉子とじをすかさずダイブさせ、木の芽を飾って出来上がり。
幻の天とじ丼は海老天が2本だったが、コッチは奮発して3本である。オマケに海老のみで獅子唐だのサツマイモなどと云う余計なものも入っておらんし、卵もたっぷりじゃ。もう勝ったも同然の気分でカッ込む。
(--;)…。
(بب)…。
悪かない…。悪かないのだが、どって事ない。そこそこ旨いんだけど、敦賀の「千束(ちぐさ)そば」のクオリティーには程遠いレベルと言わざるおえない。海老に感動は無いし、玉子もあんなにフワフワではない。自称まあまあ天才、「千束そば」に完敗である。
ならばと数日後、本気で臨むことにした。リベンジである。このままではプライドが許さない。ここでおめおめと引き下がるわけにはゆかぬのだ。
満を持して今回は生の海老を買ってきて、自分で海老天を揚げることにした。そもそも市販の海老天って、衣が厚くて中身が驚くほど細かったりする。ようはひょろひょろの詐欺まがいのものばかりだから失敗したんじゃないかと考えたのだ。だから、今回は高級天ぷら屋並みのギリギリの火通しで勝負しようではないか。本気出せば、楽勝じゃい(ノ`Д´)ノ彡❗
他の行程は基本的には同じだが、出汁の配合を少し変えてみた。甘みが少し足りないかもと思ったので、ちょっとだけ味醂を増量する。卵は同じ2個だが、とろとろ感の柔らかさを再現するために、片栗粉を加えた。こうすれば、卵が固まりにくくなると踏んだのだ。
衣薄めの海老天を揚げる。予熱で火を通すので、揚げ時間は短めで油から取り出す。したらば、素早く予め作っておいた玉ねぎ入りの出汁じるを火にかける。沸騰するまでの間に海老天に塩を付けて摘み食いする。
(☆▽☆)うんめぇー❗火入れ完璧やん❗❗
出汁が沸騰してきたら、片栗粉の入った卵液を掻き混ぜ、2回に分けて入れる。
それを横目で見ながら、電光石火で御飯をよそい、海老天を乗っける。んでもって、卵が完全に固まらないうちに玉子とじをドバーッと上からかけ、九条ネギを添えて怒涛のうちに完成。
この見た目、「千束そば」を超えたんじゃね❓
フフフ<( ̄︶ ̄)>。我ながら、やる時はやる男なのだ。
並々ならね期待を込めて食う。
(^3^♪旨いっ。
海老もプリプリだし、玉子もトロトロだ。レベルは前回よりも確実に上がっている。
しかーし、残念ながら千束そばの領域には及んでいない。あの旨さを知らずして食ったてたら、そこそこ自画自賛してもいいところだが、あっちの方が断然に美味いと認めざるおえないのだ。
せにょ〜る┐(´д`)┌、いったいどこが違うというのだ❓
今一度、『千束そば』の画像を引っ張り出してきて見比べてみる。
原因は海苔か❓…。九条ネギも要らんかったかも。
しかれども海苔が入ってないところも食ってる筈だけど、変わらず美味かったぞ。だから、それが決定的な味の違いの理由とは思えない。もっと根本的な違いがあると言わざるおえない。
たぶん、大元は出汁なんだろなあ…。でも老舗蕎麦屋の出汁の再現は難しいよな。やっぱプロは凄いのだ。
諦めて、素直にまた来年食べに行こっと。
おしまい