アンタにゃ、ガッカリだよ

 
生駒山地・枚岡で夜間に糖蜜採集してたら、見慣れぬ蛾がやって来た。
カトカラ(註1)以外はフル無視なのだが、羽を開いて吸蜜する姿が綺麗だったので、つい採ってしまった。

 

 
でも名前がワカラン。蛾は種類数が多いので調べるのが億劫だ。と云うワケでFacebookに載っけたら、カッチャンから御回答があった。
「ホソオビアシブトクチバ」という名前なんだそうな。
珍しいのかな❓と思って調べたら、ソッコーで┐(´(エ)`)┌ガックリ。バラの害虫で、園芸する人達にメッチャ嫌われとるやないけー。
という事は…とは思ったが、調べてみるとヤッパのド普通種であった。ネットで各画像を見てたら、段々見たことがあるような気がしてきた。羽を閉じた三角形のは見覚えあるかも。きっと羽を開いて吸蜜してたから、見たことない奴だと思ったんだね。その印象が強過ぎて、冒頭の三角形の画像でも気づかんかったのねんのねん。

よほど捨てたろかとも思ったが、それじゃ彼奴も浮かばれんだろう。そう思って展翅することにした。

 
【ホソオビアシブトクチバ Parallelia arctotaenia 】

 
羽を広げると、やっぱスタイリッシュでカッケーじゃんか。
珍しいか珍しくないかだけで評価するのもどうかとは思うが、惜しい。もし珍だったとしたら、きっと💗ラブリィーになってたに違いないのにね。

ゲッw(°o°)w、でも裏見たらメチャ汚い。

 

 
ほぼ文章が出来上がったので、画像を纏めて消そうと思ったら、裏側の写真が出てきたのじゃよ。記憶から完全に消されてた。そういえば帰り間際に急いで撮ったわ。
ラブリィー発言は撤回です。やっぱりアンタにゃ、ガッカリだよ。

一応、種の解説をしとくっか…。

ヤガ科(Noctuidae) シタバガ亜科(Catocalinae)に属する開張38〜44ミリの小型の蛾である。
分布は本州、四国、九州、対馬、沖縄本島、石垣島。海外では台湾、インド、大平洋地域、オーストラリア。
日本だけでなく、海外でも何処にでもいるって感じだな。もう愛情、ゼロである。

成虫の出現期は、5〜10月。こんだけ長く見られるということは、年2回は発生するのかな❓まあ、今やどっちゃでもエエけど。

幼虫の食餌植物はバラ(バラ科)の他に、ウバメガシ(ブナ科)、サルトリイバラ(ユリ科)、トウゴマ(トウダイグサ科)なんかも食うそうだ。属レベルにとどまらず、科まで越えて餌にしとるのね。相変わらず、蛾類って食いもんに節操がない奴が多いニャアー。

レッドデータブックでは、茨城県が希少種に指定しているようだ。こんなもんまで希少種にするって、茨城県には虫がそんなにもおらんのかえ❓
あっ、つもりじゃなかったけど、結果、ディスってるな。でも、茨城県って、何が有名で珍しい奴っておったっけ❓
考えてもチャマダラセセリくらいしか頭に浮かばんよ。

 
                       おしまい

 
追伸
思い入れがないと、書くのは早いから楽ちんなのだ。蝶の事とカトカラの事は、そうはいかないけど。只今、マホロバキシタバについての原稿を書いてるけど、全然進まへんしぃ〜。

 
(註1)カトカラ
ヤガ科シタバガ亜科 シタバガ(Catocala)属の総称。
名前はギリシア語由来で、美しい下羽という意味。その名のとおり美しい下羽を持つものが多く、人気の高い蛾。現在、日本には32種が記録されている。その代表的なモノの画像をいくつか貼り付けておきましょう。

 
【ムラサキシタバ】

(2019年 9月 長野県松本市)

 
【ベニシタバ】

(2019年 9月 岐阜県高山市)

 
【カバフキシタバ】

(2020年 7月 兵庫県宝塚市)

 
【シロシタバ】

(2019年 8月 長野県大町市)

 
ここに並べたものは、上翅にもそれぞれ特徴があって美しい。
本ブログに「2018′ カトカラ元年」と「2019′ カトカラ二年生」というカトカラについて書かれた連載があります。よろしければ、ソチらも読んで下され。