忸怩たる思い

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鰆(さわら)の焼霜造りが半額の198円になっていた。
鰆の旬にはまだ早いから迷ったが、つい買ってしまう。

 

 
滅多に使わない白い長皿は、たぶん「たち吉」で購入したものだ。鱧の落としの時にガラス皿を引っ張り出してきたついでに幾つか出してきたものの1つだ。

 

 
塩とワサビで食べてみる。
(´-﹏-`;)…。予測はしてたけど、やっぱ脂があんま乗ってないなあ。
ひと切れ食って箸を置いた。こういう時は我慢して食べ続けない。誰かが作ってくれたものならまだしも、自分の意志で買ってきたものだ、それ以上我慢する必要性など無い。
だからといって捨てる程に不味いワケじゃない。問題はどこまで面倒くさいと云う気持ちに抗うかだ。ようは、このまま食い続けるか、他のものに作り変えるかって事ね。
性格が面倒くさがり屋の自分だが、美味しくないもんを我慢して食うのは耐えられない。ならば、何かに作り変えるかしかない。そうゆう結論に達した。スマン。言葉にするとそうなるのだが、それほど大仰に考えてたワケではないんだけどね。

最初に頭に浮かんだのは作り慣れたヅケ。けど欠点は脂が足りないという一点なのでカルパッチョにする事にした。

切り身を三等分にして塩を振る。そこにエキストラ・ヴァージン・オイルをかけ、刺し身に付いていた人参と大葉を散らして終わり。
同じく付いていたパセリを使うのか悩んだが、今回はパス。刺し身のつもりだったから、酒は日本酒の冷やだったかんね。白ワインとかだったら、迷いなく使ってたけどね。ちなみに大根のツマは後で水で洗って、ドレッシングをかけて食いました。

気分はドラクロワ。
オランダカラーのオレンジがアクセントになってる。

 

 
ついドラクロワと書いたが、ドラクロワとは画風が全然違う。もっと絵は暗いもんね。だいちドラクロワはオランダ人じゃなくてフランス人だ。でもドラクロワの絵はオレンジ色が印象的に使われてるから、気分はそうなのだ。ゆえに「気分は」と、ことわったのよ。

そんな事はどうでもよろし。
取り敢えず食ってみるっぺよ。

(・∀・)あっ、普通に美味いわ。一応、ダメな時の事も考えて醤油もスタンバらせてたけど必要なしでした。
食いながら思う。コレって一番合うのは白ワインだよね。日本酒に合わないワケではないけど、何かさあ、ちょっと忸怩たる思いだよ。いっそ、今から白ワインを買いに走ったろかしら❓
でも、冷やすのに時間が掛かるから、やっぱり忸怩たる思いだよ。

 
                      おしまい

 
 

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投稿者:

cho-baka

元役者でダイビングインストラクターであり、バーテンダー。 蝶と美食をこよなく愛する男。

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