お魚屋さんのえいひれ

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冷蔵庫の墨から、忘れ去られていた鱏ヒレが発掘された。

 

 
賞味期限が11月20日って、(ㆁωㆁ)ヤバくねっ❓
完全に賞味期限切れだが、干物だから大丈夫だろう。何てったって下品な胃の持ち主のワタクシなのだ。少々の事では死にはせんて。

それにしても、この「お魚屋さんのえいひれ」というネーミング、少し引っ掛かる。そもそもがエイヒレって魚屋さんが作るもんじゃないのかえ❓魚屋さん以外の誰ぞが作るというのだ❓
まさか肉屋や八百屋が作るワケでもあるまいて。何ゆえ、わざわざ魚屋さんの、と名付ける必要があるのだ❓

(☉。☉)わっ、デカい。2枚入りだと思ってたら1枚だった。そして分厚い。何と言ってもエイヒレは分厚い方が旨いのじゃ。コレで148円は安い。定価の300円でもお買い得だろう。
(・o・)あっ、そうか。分厚いがゆえの自信作だから「お魚屋さんの」とわざわざ名打ったのかもしれない。謂わば、魚屋の矜持なのだ。ほんまもんの魚屋が作ったエイヒレだぞ。どーだどーだのコンニャローめっ(`Д´)ノなのだ。

鱏ヒレに軽く酒を振りかけて暫くおく。
その間に改めてエイヒレについて調べてみる。

主にガンギエイ、アカエイ、カスべなどの鰭を用いるそうだ。
エイなんてものは尻尾以外は全部ヒレみたいなもんじゃろう。でも、そんな巨大なエイヒレなんぞ見たことがない。となると、どこまでがエイヒレ部分なのじゃ❓
調べ進めると、どうやら両側4分の1くらいがエイヒレとして用いられるそうだ。そりゃそうだわな。その辺が妥当な線じゃろう。取り敢えず、解決じゃ。

エイヒレを網の上に置き、弱火で炙る。エイヒレは焦げ易いので、けっして目を離してはならぬ。コレ、えいひれ炙りの鉄則じゃから、くれぐれも気をつけなされ。

 

 
両面を炙ったら皿に盛り、マヨネーズを添えて一味を振る。お好みで醤油をチビッと垂らしてもよかろう。
ここんとこ超絶に外は凍える程さみーし、酒は熱燗。
と言っても、ワンカップ大関をレンチンしただけ。

熱々を手で根性で裂き、一味マヨネーズをちょいと付け、口に放り込む。
ふっくらさの中に軟骨らしきコリコリの歯応えがある。お姉さんたち、コレはあっはん♥️うっふん💕、美肌効果のコラーゲンじゃよ。
噛み締めるうちに干物の滋味が立ち上がり、鼻から香ばしい香りが抜ける。うーん、フォンテ〜ヌ。
そして、嚥下と同時にすかさず熱燗を口にふくむ。
ぷはーっ(≧▽≦)、テーブルの両角をガシリと掴んで呻く。
気分は、飯場(はんば)のやさぐれオヤジ。もう、人生ほぽ諦めてるもんねー。

                        おしまい

 

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投稿者:

cho-baka

元役者でダイビングインストラクターであり、バーテンダー。 蝶と美食をこよなく愛する男。

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