寒鯖で〆鯖を作る

 
2月初めの事である。
スーパー玉出で丸々と肥った鯖が売っていた。寒サバという奴であろう。三重県産とあるし、どこかの湾内でたっぷりと脂肪を蓄えたものに違いない。
でも鮮度は微妙だ。抜群に良くはないが、鯖寿司が出来る範囲内には入っていそう。でも鯖はアタるとヤバいんだよなあ。一度、鯖寿司で酷い食中毒になった事があるからね。しかも百貨店の物産展で売ってた高級鯖ずしでだ。上からも下からもリバースしっぱなし。3分に1回はトイレに駆け込むという状態で、3日間で頬はゲッソリ、廃人のようになった。その時以来、京王百貨店には行っていない。ゼッテー、京王百貨店で買い物しないと心に固く決めたのだ。

念のために店員を呼び、鯖寿司が出来るか否かを尋ねる。
「大丈夫です」と答えるので、3枚におろしてもらった。

①先ずは身の両面に、たっぷりと砂糖をまぶす。してからに斜めに傾けて1時間程おく。
塩ではなく、なぜに砂糖❓と訝る向きもあろうが、あの「分とく山」の野崎さんも砂糖で〆るを推奨されておるのだ。味が格段に良くなるらしい。
言い忘れたが、傾けるのは臭みの元となる液を折角外に出したのに再び体に付着しないためだ。

②1時間経ったら砂糖を水で洗い流し、表面の水気を拭き、今度は塩で〆る。コレも傾けて1時間ね。

③塩を水で洗い流して表面の水気を拭いて、次は米酢に漬ける。時間は、お好みの〆具合と鯖の大きさによるが、15分から1時間の間ってところだが、浅締めにしたいので裏表15分ずつの計30分浸した。

④酢から上げて水気を拭いたら、薄皮を剥く。酢に漬けてからだと簡単に剥けるのだ。中骨もこの時点で抜く。生の状態で抜くよりも酢で締めた後の方が身がボロボロになりにくい気がするのだ。あくまでも、そんな気がするというレベルだけど。

食べ切れそうにないので、半身は昆布で巻いてからラップして冷凍庫にブチ込む。コレでアニサキスも死滅じゃよ。
アニサキスが怖ければ、もう半身も冷凍庫に72時間ブチ込むべしだが、アニサキスが怖くて生ずし(〆さば)が食えるかってんだ、٩(๑òωó๑)۶バーローめがっ❗

包丁で真ん中に切れ目を入れるべきだが、邪魔くさいので、そのまま削ぎ切りにしていく。
でもって皿に盛り、生姜と辛子を添えて完成。

 

 
先ずは、何もつけずにそのまま食う。
(≧▽≦)うんめっ❗脂がスゲーのってる。

お次は醤油をつけて。
これまた🤩うみゃーい❗
日本酒をキュッといくと、もう堪んない。身悶えする。

デカい鯖なので半身丸々は食べ切れない。残りは醤油と生姜を混ぜて一晩おくことにした。

 

 
ネギと白ごまを加えて混ぜて食べてみた。
酒のツマミにはバッチシやんけの、やんけーやんけーやんけーやんけー、そやんけ、ワレー。ワレーワレーワレー、そやんけワレー。河内のオッサンはシャウトする。
でも、はたと白飯と一緒だと、もっと美味いんじゃないかと思った。

 

 
やっぱ、旨いねぇ〜(´ω`)
正解だったよ。

数日後、冷凍してあった昆布〆ヴァージョンも食べることにした。

 

 
水分が少し抜けた感じだ。

 

 
白くなっているから、前回よりも酢が回ってる感じである。
食べてみよう。

(・∀・)なるほどね。
やはり酢が回ってるが、昆布の旨味がしっかり身に馴染んでいる。コレはコレで旨いね。どっちが美味いかと訊かれれば、浅締めだと答えるけどさ。

しかし、これは味見にすぎない。本チャンは鯖寿司なのだ。
その為に、最初に酢締めにした時の酢に軽く火を入れて冷まし、砂糖と昆布を入れた寿司酢を作り、前日からスタンバらしてある。
米を炊き、その寿司酢を混ぜて酢飯を作る。

 

 
酢飯には、ふんだんに白ごまを混ぜ合わせてある。
味は勿論のこと旨い✌️

腹一杯食ったけど半分残ったので、翌日は焼き鯖寿司にすることにした。
金串を刺して、ガス火で直火で皮目を焼く。で、今度も酢飯の上に盛り、辛子を横に添える。

 

 
焼き鯖にすると、趣きがグッと変わる。
より脂がグッと前面に押し出しきて、コレもまた旨いね。やはり寒サバだけあって脂のノリがスゴいわ。

来年もまた作ろっと。

                        おしまい