ねぇ、無性にカツカレーが食いたくなる時ってありません?

 
ねぇ、無性にカツカレーを食いたくなる時ってありません?

女子はともかく男子はそうだ。
あっ、ワタシ大胆にも言い切っちゃいましたねー。
ろくに調べもせず、果たしてそこまで言い切ってよいものやら?疑問むくむく、何だか不安になってきたぞ。
心の中の耳元で小人が囁く。
『カツカレー否定派武装集団から非難ゴーゴーになっても知らないよったら、知らないよー➰。🔥炎上だよ、🔥炎上。Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケケケケ…』
(ノ-_-)ノ~┻━┻、うるさいっ!、おだまりっ!!

でもワシが今まで生きてきた中での俺サマ統計だと、男子は間違いなくカツカレーが好きだと思うんだよね。
少なくともカツカレーが嫌いだと宣(のたま)ったヤツは一人もおらん。そのような軟弱愚かモンは見つけ次第、即💥🔫銃殺刑必至でごさいましょう。

世の中の男子の、どれだけのパーセンテージの人がカツカレーを好きなのか調べるのはあまりにも面倒だ。
よし、そこんとこは掘り下げずにおいておこう。話がややこしくなりそうだし、下手に触れたら論が進められなくなりそうだ。
えーいι(`ロ´)ノ、

『男子は皆、カツカレーが好き!』

そういうことにしておこう。

それはそうと、女子はどうなのかなあ?
カツカレー、好きなのかなあ?
そういえば、女子サイドから「カツカレーが好き。」っていう発言をあまり聞いた事がないなあ…。いや、下手したら一度も聞いた事がないかもしれない。
待てよ、そもそもカツカレーを外で食ってる女なんて見たことないぞっ!
いやいや、そんなワケはなかろう。絶対どこかで見ている筈だ。でも記憶を反芻しても、まるで映像が浮かんでこない。
むぅ( ̄▽ ̄;)……。
何でだ?もしかして女子はカツカレーが嫌いなのか?
あんな旨いもん、そんなわきゃなかろう。
じゃ、女子界ではカツカレーはNGワード、まさかのタブーなる存在なのか?

まあ、たしかに若い女子に好きな食べ物を訊いて、『カツカレーが一番好きです。』と答える女はおらんだろう。
ハッキリ言って全然可愛くない。そう答えられたら、正直どんな可愛い娘でも、ワシΣ( ̄ロ ̄lll)ヒクわい。
だいたい見た目のヴィジュアルが悪過ぎだろ?色が地味の極み、ほぼほぼ全面茶色一色なのである。下手したら、ウ○コだって連想しかねない。💩💩💩💩💩💩
カレーの上に豚カツと云うのも、女子的にはマズイでしょう。カレーの上に豚カツどぉーんは、どう考えてもゴツい。完全にガテン系だ。謂わば、カツカレーとは可愛さの対局にある食いもんなのだ。
それに、食べたあとの皿がどう見ても美しくないという致命的欠点がある。あの汚さは、白い皿への冒涜と言っても過言ではなかろう。そこにご飯粒なんか残ってたりしたら、サイテーのガサツ女というレッテルを貼られてもオカシクない(えー、因みに大らかなワシはそんな女性でも優しく優しく包み込みますよん♥)。

たぶん以上のような理由で、女子は外ではカツカレーを食うのを避けているのじゃろう。
でも、本当は女子もカツカレーは好きなのに違いない。独り暮らしの女性は家でこっそり食べている筈だし、家族のある女性は、家庭内と云う恥もへったくれもない私生活オープンな関係、環境でのみ食っていると推測する。

結論。

『女子は、外ではカツカレーを食わない!』

(-“”-;)しまった…。
またしても脱線暴走機関車じゃよ。
そもそもが、時々ワシが無性にカツカレーを食いたくなるというだけの話なのじゃよ。で、急にどうしてもカツカレーが食いたくなったってだけの事なのだ。
なのに、何で男子がどーの、女子がどーだのと云うカツカレーを巡る妄想になるのかねぇ?
我ながら頭オカシイんじゃないかと思う。

オジサン、とにかく無性にカツカレーが食いたい。
さて、となると外で食うか、買ってくるか、もしくは自分でつくるかの選択肢は3つである。

先ずは外で食う事を考えてみる。
でもなあ…、コレといった旨いカツカレーの店ってのが浮かばないんだよなあ。
すぐ近くにカツカレー発祥の店とも言われる『元祖とんかつカレー カツヤ』って云う有名店があるにはある。けどさ、ここのカツカレー、ハッキリ言って好きじゃないんだよなあ。周囲は旨い旨いって言うんだけど、オラ2回も行ったども全然旨いと思わなかっただすよ。だから、却下。
『CoCo壱』も近くにあるけど、ここのカツカレーもあまり良い印象がない。カツの厚みが今イチ足らなくて、どうもシックリこなかった。
そうなのだ。薄い豚カツはオラが理想とするカツカレーにはそぐわないのだ。昔、新宿のグリーンビルにあるレストランでバイトしてたんだけど(まだあんのかなあ…)、そこのカツカレーがワシの理想なのだ。
ほど好い分厚さのあのカツカレー、あれマジで美味かったにゃあ~(´ω`)

取り敢えず旨そうなカレー屋を探して、カツカレーの有無を確認してから入るか?
でもなあ…、予想を下回る薄さだったりしたら、ガッカリだ。まさかいきなり『お宅のカツカレーの厚みを教えて下さい。』とは訊けんもんなあ。
だからといって、「ホカ弁」や「Hot motto」に期待するのも何だかなあ…。

もういい。ワカッタ。自分でつくるよ。
それなら満足いくカツの厚さもどうとでもなろう。

スーパーに行って、豚カツ用の特に厚みのある豚肉を買ってきた。パン粉も買ったし、これで準備万端だ。
さあ、美味いカツカレーにありつけるか否かは、ここからは泣いても笑ってもオノレの腕次第だ。気合いを入れていきませう。

①先ずは脂身に包丁で切れ目を入れて筋を切る。
これは肉が縮まないようにする為だ。これをやっとくと、食感も味も良くなる。特に厚みのある肉には効果有りなので、世のオネエサン達やオカーサン達も面倒くさがらずにやりましょうネ。

②ビニール袋に小麦粉をブチ込む。そこに豚肉を入れてシャカシャカやる。こうすれば万遍なく小麦粉がつくし、手も汚れないのさ、(~▽~@)♪せにょーる。

③卵1個を割り、シッカリと混ぜたら豚肉をくぐらせる。
ぬるぬるして気持ち悪う~( ̄~ ̄;)
ワシ、この作業キライ。豚肉が不憫でならない。変態プレーみたく全身卵液でぬるぬるにされるだなんて、豚肉の立場に立ったらあまりに不憫だ。同情申しあげるよ。
あっ、ワシがやられるところを想像してもうた。
ワタクシ、身の毛、よだちました(|| ゜Д゜)
しかも、そのあと高熱の油で揚げられちゃうんだぜ。もう間違いなく拷問じゃよ。豚肉さん、ゴメンなさい。ポロポロ(;o;)

またアホな事を考えてもた。この際、豚肉の立場はどうでもよろし。豚肉に同情してたら食えないし、作業も前に進まん。

④ぬるぬるゲル化した豚肉をパン粉をつける。
今回は粗めの生パン粉を使用。目の細かいパン粉は何か高級感を伴うからパス。表面に凸凹があるゴツい感じであってこそのカツカレーのカツじゃ。カツカレーがカッコつけてどないすんじゃい(*`Д´)ノ!!

⑤レトルトのカレーを闇の貯蔵庫から探してくる。
うわっΣ(゜Д゜)、こんなにあるぞなもしー!

考えてみれば、強迫観念ゆえか冷蔵庫には常に食材があるので、カレーは好きだけど出番があまり無いのだ。

中村屋のカレーをチョイスしたいところだが、ちょっと高級感がある。ここは庶民派で押し通そう。

コレなんかどうだ。

ふかうまと言うんだから、そこそこコクもあるだろうし、カツのパンチにも負けないだろう。

裏を見る。

ワオッΣ( ̄ロ ̄lll)!!、賞味期限2017・5・27。
半年以上も期限が過ぎとるやないけー。
むぅぅぅぅ……(ー_ー;)
でも棄てるのも忍びない。
食っても死なへん、死なへ~ん(* ̄∇ ̄*)
毒を喰らわば皿まで。脳ミソ停止して、熱湯にブチ込む。

⑥気を取り直してカツを揚げるっぺよ。
油は普通のサラダ油。温度はテキトーの中高温。
カツをするりと鍋に滑り込ます。
\(◎o◎)/きゃあ~、女殺油地獄。by 近松門左衛門。

⑦テキトーにええ色がついたら引き上げて、ペーパータオルの上に移して余分な油を吸わせる。
で、熱いうちに包丁で大胆にザックザックと切り分けてゆく。このサクッザク音が堪らんよね(^o^)v。
自ずと心の中の期待値も急激上昇曲線⤴じゃよ。

⑧書き忘れたが、当然ごはんは時間を見越して炊いてある。いくらワシがすっとこどっこいのド阿呆でも、そこまで愚か者ではないのだ。
ごはんを丁寧に皿によそい、カツを形よく乗っける。そして、カレーをかければ出来上がり。

あっ!、茶色一色のヒドいカラーリングだ。
慌てて三つ葉を乗っける。

完成~( ^-^)ノ∠※。.:*:・’°☆

我ながら旨そうな出来上がりじゃよ(⌒‐⌒)
嬉しいので、ウルトラマンのハヤタ隊員ばりにスプーンをすっくと挙げての仁王立ちポーズで決めてみる。

そのスプーンをカツカレー山脈にグワシッと突っ込み
、ワッシとすくい上げる。そして、あんぐり開けた口にウリャと放り込む。

もぐもぐ。もぐもぐ。
d=(^o^)=bうみゃーい❗❗
この程好いカツの厚み、理想的だな。
土曜の昼下がり、オジサンは至極満足な笑顔を湛えつつ、更にカツカレー山脈に一心不乱に挑んでいったのであった。

                 おしまい

 
追伸
久し振りの飯ネタでしたが、相変わらずのノータリン文章になっちゃいましたね。
今後はもっと真面目で格調高き重厚な文章を書くべきかもなあ…。これじゃ、世に自分のアホバカぶりを喧伝してるようなもんじゃないか。そう思うんだよね。

本文中では、結局カツカレーが日本人に愛される理由については何ら言及しなかった。
それでは画竜点睛を欠くといふもの。カツカレーが日本人に愛される理由を私なりに紐解いていこう。

カレーはインドからイギリス経由で伝来したものだが、日本内で独自進化してカリーからカレーへと変貌したものだ。
一方、豚カツも欧州のコトレッタ(コートレット)という肉に小麦粉をつけて油で揚焼きにした料理が起源とされ、それが薄くパン粉をつけたカツレツとして日本に入ってきて(諸説あり)、やはり日本で独自進化を遂げたものである。
つまり、両者とも日本的にアレンジされて人気を得て広まったものであり、もはや「洋食」という名の和食と言っても差し支えない位置づけにあるだろう。
そんな今や国民的人気の食べ物として認知されたカレーと豚カツが合体したものが「カツカレー」なのである。
That makes it double sure.
「為虎添翼」。つまり「虎に翼で」あり、「獅子に鰭」、「竜に翼を得たるが如し」、平たく言えば「鬼に金棒」の最強同士のハイブリッドなのだ。其れが日本国民の支持を得ないという理由がどこにあろう。
これが私の導き出した結論である。

ワハハハ((o(^∇^)o))、どうだどうだの真面目かつ格調高き重厚な文章でござんしょ?オラだって書こうと思えばコレくらいは書けるのだ。

えーい(ノ-_-)ノ~┻━┻クソッ、ストレス溜まるわ。
ごちゃごちゃ小難しいことを並べて、さも偉そうに書いたが、ようするにスタン・ハンセンとプルーザ・ブロディの最強タッグみたいなもんだ。
あっ、それじゃプロレスファンにしか解らんか?
じゃあ、全盛期の猪木とジャイアント馬場の夢の最強タッグと言えば一般人にも解りやすいだろう。ん~、でも古いから若い子にはワカランな。
ならば、セナとプロストでどうだ?あー、コレも🏁F1ファン、しかも古いファンにしかワカランか…。
(#`皿´)しゃらクセー。この際、思いつく限りを並べてみてやるわい!
武豊とディープインパクト(競馬)、シャーとアムロ、藤子不二雄、バツ&テリー(以上マンガ)、ロナウドとリバウド、シャビとイニエスタ、メッツとクリスチャーノ・ロナウド(以上サッカー)、江夏と田淵の黄金バッテリー、荒木&井端の二遊間コンビ(野球)、やす&きよ、ダウンタウン(以上漫才)、ゴージャス美女に高級毛皮、猫に炬燵(コレは違うか?)、ならばコタツに🍊ミカンでどうだ?何かコレも違うな。
むぅー、やっぱ解りやすいのは食いもんじゃけー。
ビールに餃子、明太子スパゲティー、牛タンに塩レモン、ツナとマヨネーズ、🍓イチゴ大福に抹茶アイス、とどめは白飯と味噌汁でどうじゃい❗

ハーハー(~O~;)、ゼェーゼェー(>_<“)
実現不可能と思われる組み合わせもあるが、ようするに強い者と強い者の融合による更なる相乗効果って事が言いたいワケ。1+1=2ではなく、それは何倍にもなる可能性を秘めてるって事なのよ。その具現化されたものが、カツカレーってワケなのだ。
こんな簡単な事を言うのに、オイラいったい何をやってんでしょね…。(ToT)ぽてちーん。

台湾のカナブン

 
どうも気になるので、去年と今年に台湾で採ったカナブンを一同に集めてみた。

むう~(;゜∀゜)、もしかしてコレって全部別種とちゃうのん?

直感的と云うか、本能的に違うと感じたのだ。
まあ、採った時にも違和感は感じてたんだけど、すっかり忘れてた。今回一同に並べてみて、改めてそう感じたってワケ。

コレは説明し難(にく)いのだが、自分には僅かな差異を敏感に感じとる能力が生まれついてあるらしい。

昔、晩飯をつくる為に女の子と魚屋に行った事がある。忘れもしない。家呑みで鯛しゃぶでもつくろうということになったのだった。
その店には二種類の鯛の刺身が並んでいたのだが、一方は新鮮で、一方はややヘタっている感じだった。
当然、彼女は新鮮な方を選ぶと思っていたのだが、なんと無造作さにヘタっている方を選んだ。
『えっ( ゜o゜)?えっ( ; ゜Д゜)?、何でそっちなん?』と慌てて言った憶えがある。
彼女曰く、『どっちも一緒やん!』だった。
一応、差違を説明したけど、どうやら理解してなさそうだった。多分、彼女には違いが見えていなかったのだろう。そこで初めて、人によって目利きの有る無しというものがあるのだと知った。
芸能人に、「この2つのイチゴ、どっちが美味しいイチゴだと思いますか?」などと問う番組をたまに見かけるが、アレがまさにそう。
あんなのパッと見、映像を通してでも右側が艶々してるし一発でワカルと思うのだが、どうもワカンナイ人にはその艶々が全く見えていないようなのだ。つまり、見えない人には見えない世界というのが厳然とあるのだ。だから、あの時の彼女に罪はないと思う。

ものの本で読んだけど、そういう鋭敏な能力は幼少期に形成されるらしい。豊かな環境とそれを感じ取る本人の感性があってこそ、そういう能力は育まれるようだ。そして、それは大人になってから鍛えようとしても育たないとも書いてあった。きっと、大人になっちゃうと、そういうシナプスが繋がらないんだろね。
そういえば自分のガキの頃はもっぱら外で遊んでて、セミやカブトムシ、カエルだのザリガニだの生き物全般を必死になって追いかけ回していた。それとその鋭敏な能力とやらは無関係ではあるまい。
知らず知らずのうちに、美は生き物の細部に宿ることを学んでいたし、今思えば、その時の風や太陽、草木の匂いが五感を育むのに役立ったのに違いない。

う~ん(_)、のっけからお得意の脱線だ。
久し振りに新しく長文を書くとなると、やっぱり脱線癖がモロに出るね。何を言わんかやが、どんどん逸れてゆく気(け)が自分にはあるようだ。どうやら会話でもその傾向があるらしい。これじゃ、女性同士のオチのない会話と変わらんなあ…。
でもまあ女性とは違って、ちゃんと路線修正してブーメランみたく元の話には戻ってはくるんだけどね。

とにかく、オイラは蝶屋(蝶専門)なので甲虫の事はよくワカンナイ。でも、気になるものは調べたくなる。性格上、昔から何者なのかを特定できないのはイヤなのだ。きっと物事に意味付けを必要とする人種なのだろう(めんどクセー性格だ(笑))。

だが調べようとも、当然ながら台湾の甲虫図鑑なんて持ってない。世の中にそんなものが存在するのかさえもワカンナイ。よしんば有ったとしても、それを閲覧できる手法が全然ワカンナイ。また、たとえ閲覧できたとしても、表記される言語が外国語ならばお手上げだ。

と云うワケで、取り敢えずネットで検索してみた。
だが、そもそもカナブンの中国語名がワカラン。学名もワカンナイからゼロからの手探りだ。ネットでマイナーなものを探す場合、検索するのにもワードセンスが必要だと痛感したよ。

あれこれ試した末に、ようやく『虎甲蟲金龜子圖鑑』というサイトにヒットした。

先ずはコイツから調べてみよう。

なぜ一番手にもってきたかというと、この赤いカナブンが一番異質だと思ったからだ。
しかし、この赤色が種を分ける決め手ではない。種によっては、同種なのに様々なカラー・ヴァリエーションを持つものがいるからである。日本のカナブンでも色の幅はそれなりにあるようだから、色の重要度はそれほど高くはないだろう。
他と違う種類だと感じたのは、やや大きめというのもあるが、最も気になったところは背中だ。何となく他のカナブンと比べて平べったくなくて、盛り上がった感じに見えたのだ。それに何だか毛深い。

赤いカナブンは他にもいたが、見た目でわりかし簡単に種類を特定できた。

種名は、Torynorrhina pilifera。
台湾名は「毛翅騷金龜」となっている。
字面(じづら)からいって、毛が特徴的な種類なのだろう。たしかに尻の辺りに毛がモゾモゾ生えているから間違いなかろう。ザッと見たところ近似種もいなさそうだ。
因みに、(少)と書いてあったから、普通種ではないと思われる。実際、コレ1頭しか見てないしね。

後から解ったことだが、和名は、まんまのケバネカナブン。亜属名が他のカナブンとは違うし、台湾ではこの亜属はコイツのみの1種しかいない。カナブンの中ではかなり異端児なのではないかと思う。一番異質だと感じたのも頷けるかな。

お次のターゲットはコレ。

黒いカナブンだ。
このカナブンが一番小さい。
そういえば展足してくれた東さんが、『こんなカナブン、台湾にいたかなあ?まるでアフリカ辺りにいるカナブンみたいだね』と言ってたなあ…。もしかして、まさかまさかの新種だったりして(о´∀`о)

黒いカナブンは何種類かあったが、コレも決め手は背中だった。
コチラは逆に背中がどれよりも平べったい。その特徴で種名が特定できた(なあ~んや、新種とちゃうやんけー(# ̄З ̄)、ボケ~)。

種名はたぶん、Thaumastopeus shangaicus。
台湾名は「暗藍扁騷金龜」となっている。
これも、その字面で確信できた。「扁」と云う字は扁平を意味するから、それがこの種の特徴を表しているのは容易に想像できる。
それに、一見して真っ黒だが、角度によれば極濃の藍色にも見えるというのも名前どおりだ。
図鑑には体長も書いてあって、24~25㎜と台湾のカナブン類の中では一番小さいゆえ、間違いないとみた。
和名はワカンナイので、アンコクセイウン(暗黒星雲)ヒラタカナブンと勝手につけちゃおっと(笑)。
いや、コクダン(黒檀)ヒラタカナブンの方がカッコいいか?(笑)。

コレも(少)となっているので、少ない種類なのだろう。1頭しか見かけなかった。

ここで、ふと思った。『虎甲蟲金龜子圖鑑』のみだけでは、その記述が本当に正しいかどうかはわからない。ネットの情報は、その道のプロが書いたとは限らないのだ。間違った情報が流れされている可能性だってある。だから他のサイトも探してみる事にしたっぺよ。

ホイホーイ(*^ー^)ノ♪、ありましたよ~ん。
『台灣産金龜子總科索引(随意窩日誌)』というサイトが見つかりましたよ~。
こっちの方が、より詳細に台灣のコカネムシ科の事が書かれているぞなもし。

おっ(;・ω・)!、コイツ、外来種じゃんか。
2002年に最初に見つかって、どうやらそのまま土着したらしい。
なあーるへそ、だから東さんが「こんなカナブン、台湾にいたかなあ?」と言ったワケだ。
ふ~ん、調べてみないとわからない事ってあるよね。こういったような意外な発見があるのが、調べものをするところの面白さだね。

続いては、青いカナブンの登場ですよー。

青いカナブンなんて全くアタマに無かったので、去年初めて採った時は結構感動したなあ…(この時の採集記は、アメブロに連載していた『発作的台湾蝶紀行』の中にあると思う。たぶん、43話?『白水さん大活躍、ワシ虐待おとこ』の回じゃなかったかな?間違ってたらゴメンなさい)。
日本には青色のカナブンは基本的にはいない。唯一、長崎県は五島列島の福江島で稀に見られるくらいだ。だから、青いカナブンには密かに憧れていた。
そもそもワシ、青色に対しての感受性がまっこと強い男だかんねー。青くて綺麗なものには無条件に惹かれる体質なのら。ゆえにスッゴく嬉しかっんだと思うなー。

台湾には、青いカナブンが2種類いるようだ。
と云うか、青色のタイプが出現する種が2種類あると言った方がよいだろう。どうやら種として青色のみのカナブンはおらへんみたい。たぶん青色系のヤツは、劣性遺伝って事になるんだろなあ。

コレは割かし簡単に同定できた。一つはツノカナブン Trigonophorus rothschildi(台灣扇角金龜)という角のある種類だから、自(おの)ずと種名が判明したってワケ。

学名は、Anomalocera olivacea。
台灣名は「細脚騷金龜」。和名にすると、ホソアシカナブンってところか。
どうやらこの「騷金龜」ってのが、台灣ではカナブン類の事を指すみたいだね。
『台灣産金龜子總科索引』で、名前に騷金龜とつく種類を数えてみたら、全部で10種いた。ツノカナブン類も入れると12種類だ。日本にはカナブンの仲間は5、6種類くらいしかいない筈だから、蝶とかと一緒でやっぱり台湾の方が種類数が圧倒的に多いんだね。

(特)と書かれてあるのは、特別珍しいからなのかな?
それとも台湾の特産種って事なのかなあ?
でも、他に(少)とか(普)という記述しかないから、これは個体数の事を表しているというのが妥当な線でしょう。(特)はメッチャ珍しいヤツだということにしておこう。その方が楽しいしね。

問題は、その隣の緑色のヤツ(小さい方の緑)だ。

『虎甲蟲金龜子圖鑑』によれば、コレもホソアシカナブンだと思われるが、何だか青いヤツとは形が違う。青いのはズングリ体形だが、緑のはシュッとしてて、よりホッソリした形なのだ。それに青いヤツの尾端は尖っているけど、緑のはトンガリが無いように見える。

『台灣産金龜子總科索引』の方も見てみる。
でも、形は緑色の方がホソアシカナブンの特徴をよく表しているような気がする。
( ̄ー ̄)ん~、じゃあ青いヤツは何なのだ?メスか?
でも、尾端が尖るのがホソアシの特徴のようだぞ。
となるなと、はあ(゜〇゜;)❓じゃあトンガリが無い緑のヤツは、何者なのだ?

さらに調べていくと、かなり似たような緑色のカナブンがいる事が解ってきた。
Rhomborrhina formosana 台灣緑騷金龜という種類だ。『虎甲蟲金龜子圖鑑』には載ってなかったし、ニャン(ФωФ)だか珍品の匂いがするなあ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
(出展 『台灣産金龜子總科索引』)

あらま( ゜o゜)、けど見た目ほぼ一緒やん!
何じゃそりゃ(?▽?;)顔で読み進めていくと、区別の仕方らしき画像が見つかった。
むう~、どうやら頭の一番先が横一線ではなく、内側にやや湾曲しているのが本種らしい。
早速、見比べてみよう。
( ´△`)アッカーン、真っ直ぐやからホソアシカナブンやあ。

因みに、このホソアシカナブンは『台灣産金龜子總科索引』によると、「本種色系多變 由緑色系最為常見。」と書かれてあるから、たぶん多型色(緑、青、黒など)を呈し、中でも緑色のものが一番多く見られるという事なのだろう。でも、緑色のモノでも2度程しか見ていないから、そう簡単には会えない種類だと思われる。
また「活體具一種特殊的體味」とも書かれていた。
これは、おそらく体から特殊な匂いを放っているという意味だろう。でも、特別何かの匂いがしたという記憶はない。特殊な匂いって、どんなんだろ?美とか好とか云う字は入ってないから、たぶん臭い系だな。

最後は一番デカイ奴である。

この画像だと茶色がかって見えるが、実際は緑色の光沢が強いので、別な画像も添付しておこう。

ついでに、もういっちょイッとこう。

何れも同じ個体だが、光の当たり具合で微妙に色が変わるのだ。

ここまでくると、もう消去法で種名は決まってくる。
たぶん、Rhomborrhina splendida 金艷騷金龜。 キンカナブンという事になろう。
キンカナブンは、日本のカナブン(Rhomborrhina japonica)に一番近い種類で、台湾におけるカナブン類の最普通種だ。実際、何処にでもおる。フルーツトラップにアホみたいに群がってきやがるので、マジでクソ邪魔な奴らだ。蝶と一緒に網に入ってしまうと、翅が損傷する元凶になるから忌々(いまいま)しい存在でもある。
そういえば思い出したよ。
キイーッΣ( ̄皿 ̄;;、オドレ、貴重なスミナガシの♀が台無しやないけー。おまんら全員ジェノサイドじゃあ!
オジサン、怒りに任せて鬼神の如く千切っては投げ、千切っては投げしてやったものよ。
ハーハー( ̄▽ ̄)=3、ゼェーゼェー(´△`|||)、この最下層民甲虫どもめがぁー。

そんな糞カナブンどもが群がる中に、今年は一風変わった奴がいた。
それが上記した個体だ。他のキンカナブンに比べて明らかにデカくて、色もキンカナブンのような中途半端な茶色っぽい緑ではなく、光沢の強い緑だったのだ。だから、別種の可能性もあると思ってワザワザ持って帰ってきたのだった。

でも今回調べたところ、キンカナブンに極めて近くて、より大型のカナブンはどうやら台湾にはおらんようなのだ。ってことは、キンカナブンって事にせざるおえない。
(  ̄З ̄)むう~、でも『虎甲蟲金龜子圖鑑』には体長30~32㎜とあるけど、この個体は何と37㎜もあるんだじょー。デカ過ぎじゃろう。
こいつ、ホントにキンカナブンなの?
その大きさを解ってもらう為に、普通サイズのキンカナブンと一緒に並べたいところだが、あちゃー、全部進呈してもうたがなあー。
くちょー(´д`|||)、1つくらい普通のもキープしておくべきだったよ。

コレもさあー、
あの黒いカナブンみたいにさあー、
もしかしてさあー、外来種とちゃうのん(-“”-;)?
 

                   おしまい
 

追伸&補足
一瞬、中国からヒマラヤ辺りのカナブンを調べてみたろかと思たけど、やめた。考えてみれば、ワシそこまでカナブン好きとちゃうもん(・┳・)

補足その1
ケバネカナブンの仲間はチベットとか大陸方面にもいて、そいつらは多色系らしくて青や緑色のもいるらしい。やっぱ、色はアテにならんな。

補足その2
カナブンの英名は、ドローン・ビートルという。
英語で書くと、Dorone beetle。Doroneの綴りは、あの遠隔操作無人航空機のドローンと同じだ。しかし、命名された頃にドローンなんぞは当然まだ存在していない筈なので、別な意味あいから名付けられたかと思われる。
Doroneを辞書でひくと、
①雄の蜂。 ②居候(いそうろう)、のらくら者、ジゴロ(これは雄バチが巣にいても全く働かず、生殖の為のみ存在する事からの由来だろう)。③ブーンという蜂の羽音。
と書いてあった。
多分、③のブーンという蜂の羽音からの命名と推測される。まさかカナブンがジゴロでもなかろう(だったら笑うなあ。カナブンくんの事、断然リスペクトしちゃうよ)。
カナブンの飛翔力は甲虫の中ではかなり強い方だ。実際、飛んでいる時はブーンという羽音がハッキリ聞こえるくらいだから、コレは間違いないだろう。
あっ、ドローンの命名の由来もこの蜂の羽音からじゃないかな?ドローンも飛んでる時は、蜂の羽音みたいな音を出してるもんね。

ベロ酔い(@_@;)甲子園2017夏 準決勝(後編)

 
いやはや4ヶ月近くも間が開いての後編である。
この記事は途中まで書いてウンザリして挫折したものだ。何せ長いんである。長く辛い道のりを想像して、ついつい麓で一服してたらいつの間にか三年寝太郎化してましたあ( ̄∇ ̄*)ゞ。そんな気分だ。
今更だとは思うが、中途半端にしたままだと心のどこかに澱のようなものが溜まった感じで何だか気持ちが悪い。それに、コレを書かないと気分的に前へは進めないのだ。だから他の記事を書く気にもなれずに放擲して、ブログ的な記事は全部Facebookに載せていたというワケなのです。
クソ長くなりそうだけど、頑張って書くけんね。

🍺グビッ、🍺グビッ、🍺グビッ。
(≧∀≦)プハー。
やっば朝から飲むビールは最高じゃよ(^o^)v

取り敢えず枝豆からじゃい。
ん~、相変わらずビールとの相性はマストじゃよ。

気分が乗ってきたところで、第1試合の広陵VS天理の試合が始まる。
名門同士の対決はo(^o^)oワクワクするよねー。
歴史ある名門高校には思い入れみたいなもんがある。過去の試合とかがフィードバックしたりするのだ。プロレスとかF1とかと同じで、過去に因縁があるそういうヒストリー的要素のあるものが男子は好きなのだ。というか、何でもそういう図式にもっていきたがるのが男子と云う生き物の性なのだ。いつの世も男は過去、女は未来指向なのである。

斜め前のオッサン達の会話から、何と広陵は夏は10年振りの出場らしい。あれぇ~(゜ロ゜)、そんなに出てなかったっけー?
待てよ、って事はあの歴史的な試合、佐賀北との決勝戦以来って事じゃないか。確かあの時は広陵が圧倒的優勢に試合を進めていて、広陵の優勝はほぼ間違いないだろうと云う雰囲気が球場内に漂っていた。
でも佐賀北がミラクルを起こしたんだよね。8回裏に何と逆転満塁ホームランが出て、5ー4と試合をひっくり返してそのまま優勝したのだ。
打たれた広陵のエースピッチャーだった野村(現広島カープ)のひきつった表情が忘れられない。だって7回まではほぽ完璧に抑えていて、2安打とか3安打しか打たれていなかったのだ。
おー、そうだ。審判が明らかなストライクをボールと判定してからオカシクなったんだわさ。判定に対しての捕手の「えーっ(°Д°)!?」っていうリアクションも忘れられない。そういえばその時のキヤッチャーは、現巨人の正捕手小林だったんだよなあ。あれがもしストライクと判定されてたら三振だったワケだから、佐賀北の優勝は十中八九なかったと思う。甲子園ってホント恐いとこだよ。若者の心、ズタズタだわさ。

1回表 広陵から攻撃が始まる。
先頭打者がセカンドへの内野安打。二番打者が送りバンドで二塁にランナーを進める。
ここで早くも清原のホームラン記録に迫っている中村奨成が登場。いきなり盛り上がるやんかと思ったのも束の間、初球を中村が弾き返した。
嘘やん!、Σ( ̄ロ ̄lll)マジかよ❓
快音を残して打球が薄曇りの空に舞い上がった。ホームランになる角度としては理想的な角度だ。瞬間的に、お主やりおったなと思った。そのまま打球はグングン伸びていって、センターバックスクリーン左手に飛び込んだ。球場に一瞬どよめきが起こり、少し遅れて歓声が上がった。
このいきなりの結果を球場内で予想した者は殆んどいないだろう。34年間並ぶ者がいなかった1大会5本塁打という記録に、誰もがそう易々とは並べないだろうと思っていたからだ。オラだって、まさかだと思った。それを第一打席、しかもあろうことか初球をバックスクリーンに放り込むなんざ、誰が想像しよう。

3回裏 天理の攻撃。
連続ヒットで1、2塁とし、4番神野のスリーベースが飛び出し2ー2の同点となる。
好ゲームの予感だ。

それにしても、天理の応援っていいよねぇ。
昔ながらの曲が演奏され、何処かノスタルジックなのだ。
最近の甲子園ではお馴染みの『狙いうち(山本リンダ)』、『サウスポー(ピンクレディー)』、『紅(XJAPAN)』、『宇宙戦艦ヤマト』、『ルパン三世』、『海のトリトン』『タッチ』、『アメリカンシンフォニー』、『エルクンバンチェロ』などは一切演奏されない。ましてや今流行りの『アゲアゲホイホイ』なんて有り得ない。とにかくチャラチャラしてないのだ。
昔から殆んど曲目は変わってなくて、演奏される曲は『オーラ・リー(エルビス・プレスリーの「ラブ・ミー・テンダー」の原曲)』、『オブラディ・オブラダ(ビートルズ)』、『Our boys will shine tonight(高校野球の定番曲。立教大学の応援曲「セントポール」とは異名同曲)』の基本3曲だけ。
そこにヒットが出た時や得点が入った時に演奏される『天理ファンファーレ』と『ワッショイ(柳沢慎吾がネタでやる🎵ターッタ タッタラッタタッ(ワッショイ!)ってヤツだね)』が加わる。この2曲はあまりに有名だが、何と両方とも天理のオリジナル曲なのだ。それを色んな高校が真似したってワケ。

そもそもヒット曲やアニソン(アニメソング)が甲子園で流れるのはあまり好きじゃない。ヒット曲にはどこか違和感があるし、ルパン三世とか宇宙戦艦ヤマトが高校野球と何の関係があんねん?とか思ってしまうのだ。

とにかく天理高校の応援は智弁和歌山、早稲田実業の応援と並んで好き。全国大会常連のブラスバンドだから演奏も上手いしね。それにスタンドが紫色に染まるってのも良い。あの高貴な紫色、好きっす。
もしあんな色のパンティーをはいてるオネエチャンが目の前にいたら、オジサン、(◎-◎;)🎵メロメロメロ~です(by ボア・ハンコック)。

4回表。
広陵がショートのエラーで出たランナーを送りバントで進め、ツーベースで3ー2と勝ち越し。

4回裏。
天理は連続ヒットで1、2塁とし、スリーベースで3ー4と逆転。前評判はたいした事ないけど、やるじゃないか天理。益々面白くなってきた。

5回が終わってグランド整備が入ったので、朝にぎったワシ特製の🍙おにぎりを食うことにする。
今回は刻みスグキ(京都の伝統的な漬物)を混ぜこんだものだ。すぐきは発酵しててクセがあるから好き嫌いが分かれる代物だが、ワシは偏愛しとる。

旨いねぇ~d=(^o^)=b、この酸味が堪らんのだよ。
お子チャマにはワカランだろう大人のおにぎりでおま。何だかキリッと冷えた日本酒が無性に飲みたくなってくるよなあ…。
でも、こんなところでそれは無理というものだ。だいちこの場の雰囲気にはそぐわんだろう。ここはおとなしくビールで我慢じゃよ。

でもって、自分で焼いた玉子焼きも一緒にパクつく。鱧(はも)出汁を少しだけ入れて低温で焼き上げたものだ。勿論、ワシが真面目につくったものだから当然ながら旨いだすよ(^o^)v

5回表。
広陵の先頭打者は中村奨成。
球場内に記録更新の気運が高まる。しかし、そう易々とは打てんじゃろう。天知茂の、世の中そんなに甘くはないのだよ。多分、清原と並んでオシマイじゃて。
と思ってたら、打球はまたしても快音を残してセンター方向に飛んだ。前よりも高く舞い上がった打球はグングン延びてゆく。
これも打った瞬間に『行ったあー!』と思えるような打球だった。(゜〇゜;)マジかよ?
打球はレフト寄りバックスクリーン横、スタンド中段近くに吸い込まれていった。
一瞬、間が空いてから大歓声が上がった。そして、どよめきがさざ波のように球場内に広がっていった。
\(◎o◎)/あんびりーばぼー。嘘じゃろう?
(;゜∀゜)信じられん…。まさかそんな簡単に記録が破られるとは…。しかも2打席連続。しかもしかものこれでライトに2本、レフトに2本、センターに2本とホームランを広角に打ち分けとるやないけー。
(|| ゜Д゜)恐るべし、中村奨成!
いやはや甲子園の歴史の1ページに立ちあえた事に、万感の想いだわさ。オッチャン、心打ち震えたよ。TVとは違うワシだけアングルからの打球の残像が、瞼の奥にしかと刻まれる。
これで4ー4と試合はまた振り出しに戻った。面白過ぎるぞ、この試合(☆∀☆)!

スタンドを見ていると、打球の落ちた辺りがまだザワついている(スコアボードの選手名左端の下辺り)。
何だろと思って注視していると、なぜか警備員の周りを取り囲んだ人々がバシャバシャ写真を撮っておる。
あっ、そっかあ(* ̄∇ ̄)ノ、皆さん記念のホームランボールの写真を撮ってるのね。
そんな写真撮ってどないすんねん?サインもない見た目はただのボールだぞと思うが、ワシだって側にいたら舞い上がって写メを撮りかねんな(笑)。で、誰かに自慢しかねんな(笑)。所詮、ワシも根はミーハーなのだ。

6回表。
広陵、連続ヒット。そして、レフトがファンブルする間にランナーを2、3塁に進める。ここで再び中村に打席が回ってくる。
またホームランを打ったら、(◎o◎)ドえりゃあこっちゃになるぞと思う。もうレジェンドを超えたレジェンドだ。
しかし、残念ながら敬遠気味のフォアボール。
天理側としては、まあ満塁策は妥当だろうね。一観客としては(=`ェ´=)オイオイだが、これは批判には値しない作戦だろう。
その後、後続打者のセンターへのヒットがでて、広陵が6ー4と勝ち越す。

7回表。
広陵は再び満塁のチャンスを得て、中村が打席に立った。満塁だから今度ばかりは敬遠でけんじゃろうて。
そして、中村が走者一掃のツーベースを打ちよった。ホームラン2本に2塁打って、アンタどんだけ打つねん(|| ゜Д゜)?
これで9ー4と差が開いてもうた。
頑張れ天理!、諦めずに反撃してけろ。そして、もっと試合を面白くしてくれ。

7回裏。
天理、安原のレフトへのツーランホームランで9ー6とする。
そうじゃ、打ったれ!、打ったれ!
乱打戦は観てる方としてはいっちゃんオモロイんじゃ。そして、酒もすすむのじゃ(*`Д´)ノ

9回表。広陵の攻撃。
丸山、ライトへダメ押しのソロホームラン。10ー6。
さらに中村が2塁にランナーをおいてセンターへタイムリーヒット。\(@_@;)/どんだけぇ~。
その後もタイムリーヒットが出て、12ー6となる。
終わったな…、天理。

9回裏。天理の最後の攻撃。
ノーアウト満塁から連続タイムリーで12ー8と点差を縮める。天理側の応援が俄然盛り上がってくる。
(*`Д´)イったれやあー、天理!
ワシャ、どっちも応援しとるけど、どっちも応援しとらん。試合が盛り上がって面白くなったら、それでエエんじゃあ~。

ここでピッチャー交替。
しかし、押し出しのフォアボールで12ー9となる。不穏な空気がグラウンドに立ち昇る。
魔物やで~Ψ( ̄∇ ̄)Ψ、甲子園の魔物がヒタヒタと忍び寄ってきとるでぇ~。最終回、ちよっとしたキッカケで甲子園の魔物に呑み込まれてゆくチームは多い。プロ野球ではありえん展開が起こるのが高校野球なのだ。ドラマチックの嵐。それが高校野球における一番の醍醐味じゃろう。
これで3点差。しかも尚もノーアウト満塁である。ここでもし一発でも出れば、逆転満塁さよならホームランじゃわい。中村の記録も含めて、それこそ二重に歴史に残る伝説の試合になる。ゾクゾクくるじゃねえか。想像したらブルッときた。
わりゃ、死ぬ気で打ったれやあー(*`Д´)ノ!!!

だが、後続が続かずツーアウトになってまう。
( ̄▽ ̄;)あちゃー、で、最後はスライダーにあえなく空振りの三振でゲームセット。大どんでん返しは起きなかった。
とはいえ、見応えある試合で楽しませてもらったよ。
名門・天理、また来年も来いよな。
あっ、そういえば来年は第100回の記念大会だな。群雄割拠の梁山泊、出来れば甲子園常連の強豪校と名門復活の古豪が集結して欲しいよなあ。そこに突如勃興してきた新進強豪チームとか無名ノーマークのミラクルチームなんかが絡んでくると最高だよね。

ブキーッ(≧∀≦)
好い試合だったので、ついつい酒がすすんでしまったぞなもしー。第1試合が終わったところで、既にビールのロング缶2本と酎ハイロング缶1本を飲んじまっただよー。ベロ酔い(@_@)クソ男、エンジン全開!

準決勝の第2試合は、花咲徳栄(埼玉)VS東海大菅生(西東京)の関東同士の対決だ。
確か徳栄は菅生に練習試合でボコボコにされたんだよね。でも、練習試合の結果ってあんまりアテにならんからなあ。

いつの間にか観客が結構減っている。お目当ての中村奨成と地元関西の天理の試合が終わったからだろう。
正直言って関東の高校は関西ではあまり人気がない。例えば今年だったら、早実の清宮とか余程の話題性があるような選手がいないと客は入らないのだ。多分、関西人には無意識に東京を中心とした関東に対しての反感がどこかにあるのかもしれない。
しかし、ベテラン(笑)の高校野球ファンとしては、最近はそこんとこはあまり気にしてない。何よりも好い試合が観たいのだ。正直、基本的にはどっちが勝ってもよろしというスタンスだ。もう片方に入れあげるほど若くはないのだ。
とはいえ、一応最初はどっちかには肩入れしておこうとは思う。でないと、単なる傍観者になってしまう。当然、どちらかに片寄って応援する楽しみもあるのだ。但し、最近は観戦中に応援するチームがコロコロと換わるケースも多い。オジサンは無節操。寝返るのは当たり前の卑怯者なのである。
さてさて、今回は取り敢えずどっちを応援すっぺか。

このカードも好試合が期待される。花咲徳栄も東海大菅生も良いピッチャーが二枚ずついるし、両校とも打線は強力だ。練習試合の結果はともあれ、自力は互角とみてエエじゃろう。
う~ん、強いて応援するなら東海大菅生かなあ…。
水色の地にストライプの東海大のユニフォームの方がカッコイイからだ。特に応援するチームがない場合はユニフォームがカッコいいチームを選ぶ。もしくは校名がカッチョよかったり変わってたりする方を選ぶ。あと、都道府県でも選ぶかな…。
茨城と沖縄だったら、当然沖縄のチームを応援する。沖縄の海と風土が好きだからだ。茨城と北海道だったら、当然北海道のチームを応援する。北海道の風景と食いもんが好きだからだ。茨城と鹿児島だったら、当然鹿児島のチームを選ぶ。食いもんが旨いし、美人が多いからだ。
茨城の人、m(__)mごめんなさい。『ひよっこ』は好きだったし、鮟鱇(あんこう)鍋が旨いことは食べて知ってるけど、これはあくまでも個人的な見解であり、比較の結果なのであって許されたし。魅力のない都道府県最下位の常連とか、納豆が大嫌いだとか、ろくな蝶がいないとかは関係ないとです。重ねて言う。これはあくまでも個人的な見解であり、比較の末の結果なのであって、茨城県民よ、広い心で許されたし。

だいぶと外野席にも空席が目立ってきた。
レフト側からライト側センター寄りへと移動する。

外野席は上に行けば行くほど風が通るのだ。
さあ、本日4本目となるロング缶のレモン酎ハイに突入しようではないか。
ふぃ~(@_@)、だいぶ出来上がってきたなりよ。

1回裏、東海大菅生の攻撃。
2死2、3塁でワイルドピッチで1点先取。さらに2ゴロエラーで1点追加。0ー2。

2回表、花咲徳栄は1死2、3塁で2ゴロの間にランナー生還。1ー2とする。

2回裏、菅生は1死3塁からセンター前ヒットで1ー3と再び2点差となる。

3回表、花咲、2死満塁で3塁強襲2点適時打で3ー3の同点。

その裏、菅生は2死1、2塁とし、右翼線へ適時2塁打が出て3ー4と再びリードを奪う。
花咲もすかさず4回表2死2塁から左翼線適時2塁打が出て4ー4に追いつく。

いやはや2試合目も好ゲームで面白い。やはり準決勝ともなると、淘汰されて実力の拮抗した強いチームが残るだけに好試合になりやすいね。高校野球ファンの間では、この準決勝が一番面白いと言われるのも納得だよね。

5回が終わったところでまたしても移動。さらに上の段で陣取ることにした。
浜風が心地いい。心地がいいので、本日最後のビールに手をかける。
5本目である。阿呆だ。ベロ酔い(@_@)甲子園、最高潮じゃよ。( ☆∀☆)赤眼ギトギト酔眼光線ビーム発射!

上に行けば行くほど当然グラウンドから遠くなるが、より俯瞰的に見られるから、これはこれで見ていて楽しかったりする。

6、7回と試合は動かない。
空席が目立ち始めたので、より風が通る所を求めてさらに移動。甲子園漂流の民は、安住の地を求めてやまないのだ。

フェンス際、カップルの後ろに陣取る。
ワシもイチャイチャしたいのぉー(≧∀≦)
若いオネーチャンを連れてきて、✖✖✖✖したり、✖✖✖✖✖なんかもしたりなんかして、Ψ( ̄∇ ̄)Ψゲヘヘへー…。
アッカ~ヽ( ̄▽ ̄)ノ~ン、脳内想像がエライ事になっとる。酒毒の回りすぎじゃ。

8回表、ようやく試合が動く。
花咲徳栄は2死満塁のチャンスから岩瀬が左翼線2塁打を放ち、6ー4と勝ち越した。

9回裏、東海大菅生の最後の攻撃。
1死1、2塁と1打同点のチャンスが巡ってくる。
おー、最後に盛り上がってきたよーd=(^o^)=b
イケイケドンドン、イテこましたれやー(#`皿´)!

ショートにやや強い打球が飛んだ。しかし、飛んだコースは真っ正面。一瞬、打球が速いだけに6ー4ー3のダブルプレーでゲームセットだと思った。
( ̄□||||!!アチャー、けどショートが弾いてコンコロリーン。Σ(´□`;)ありゃりゃりゃー、どこまで行くのー?打球は転々とセンターまで転がってゆく。
蹴ったん?蹴ったんちゃうん?でないと、あっこまで中々いかへんぞ。
当然その間に一人はホームに還ってくるだろうが。二人目もホームを狙うのか?
わおっ!、ホームに向かって走っとるやないけー。
💓ドキドキする。クロスプレー必至じゃよ。
ランナーがホームに滑り込む。微妙なタイミングだが、この遠さからではアウトなのかセーフなのか断定できない。ジャジに息を呑む。
審判が激しくセーフのゼスチャーをした瞬間に怒濤の喚声が上がった。ランナー、二者還って同点!!
球場、o(^o^)oバリ盛り上がってまんなあ。

いやはや、それにしてもやっちゃいましたなあ、ショートくん…。タイムリーエラーじゃけぇ。あれほど派手に弾いたら、そりゃ1塁ランナーまで還って来るよ。
あー、コレでもし花咲徳栄が負けたら、完全にA級戦犯だな。高校生には酷だよ。若者の心、ズタズタだね。その後の人生に大きな翳りを投げかけ、「オラなんて、どうせいつだって大事な時にやらかすダメな奴なんだ…」と、一生トラウマになるやもしれぬ。
でも、スコアボードを見やると、あらま( ・∇・)、Hのランプが灯っとるやないけ。そっかあ…、公式記録員も気を使ってんだね。前途ある高校生が傷つかないようにという配慮なんだろな。強襲ヒットとしておけば、少なくとも本人に言いワケできる余地があるもんね。
しかし、オッチャン言わしてもらうでぇ。悪いがアレは明らかにエラーじゃよ。その辺の事は本人が一番よお~く知ってるとは思うけんどさ。まあ、ショートの岩瀬くんはさっき勝ち越しのタイムリー2点打を打ってるんだから、これでチャラといえばチャラだから問題ないか…。いや、無理だろソレ。
高校生よ、前を向いて歩いていこう。

10回裏、東海大菅生は2ツーアウト2塁のチャンスを迎える。ここで点が入ればサヨナラ勝ちである。
岩瀬くん、『オラのせいだべー』と泣きじゃくるかもなあとぼんやりと思ってたら、ゲッ(|| ゜Д゜)!、三遊間にヒット性の打球が飛んだ。コレを捕れなかったら、間違いなくA級戦犯確定じゃけぇ。
思わず声に出して叫んだ。『岩瀬、捕れーっ!』
彼は、横っ飛びに打球に喰らいついた。天国か地獄か、ここがキミの人生の大きな分岐点じゃよ。死ぬ気で捕ったれやあ!
大歓声の中、彼は倒れ込みながらギリギリで打球を掴み、素早く立ち上がってファーストに遠投する。その球の行方を誰もが息を呑んで見やった。
1塁塁審の手が挙がる。アウーット!
(ToT)よかったのぉー、岩瀬くん。コレでエラー帳消しじゃね。ようやった。

もう、どっちか片方を応援するとか云う気持ちはとっくに失せている。正直どちらにも勝たせてやりたい。
こうして手に汗握るような試合を、今この瞬間に観戦できている幸せにじんわりと包まれる。

11回表。
ピンチを脱した花咲徳栄は、2死1、2塁のチャンスにライトオーバーの2点2塁打で勝ち越し。さらに振り逃げで1点を加えて9ー6と勝利をグッと手元に引き寄せた。
そして、11回裏東海大菅生の攻撃はあっさり終わり、ゲームセット。

薄曇りの空に目をやり、腰を上げた。
💫ふらふらのベロ酔い(@_@)じゃよ。
いつ来ても甲子園は素晴らしい。
そう思いながら、酔いに委せて急な階段を足早に駆け降りた。

                 おしまい

 
追伸
ブログが4ヶ月近くもあいたのは、ひとえにこの長さにある。書いても書いても終わんないし、そのうち決勝戦が終わって何日も過ぎてしまい挫折。U18ベースボールワールドカップに中村奨成が選ばれたので、また書き始めるも、その中村奨成が絶不調で再び書く気が失せて挫折。まあ、そんなワケで今に至るのである。つまり、この文章は元々中村の事を書きたくて書き始めたと云うワケなのである。だから書くのを第1試合だけにとどめておけば、こんな風に頓挫はしなかった可能性大でありんすよ。

因みに中村奨成の甲子園での成績は、28打数19安打。打率6割7分9厘。打点17と合計43塁打は大会新記録。この大会で放った19安打と2塁打6本は、大会タイ記録。凄いね。
でも、U18では木のバットのせいなのかサッパリワヤの成績だったから、本当の実力はよくワカンナイ。金属バットでの成績はアテにならんところがあるし、今大会は飛び抜けてホームラン数が多かったから、飛ぶボールを使用していた疑いもあるしね。
まあ足も速いし、守備(特に肩)は一級品だから、真面目にやればプロ(広島カープにドラフト1位指名)でも早めに活躍の場を与えられるかもしれない。でもカープには有望な若手キヤッチャーが結構いるからなあ…。
とにかく頑張って活躍してもらいたいものだ。甲子園で活躍した選手がプロでも活躍している姿は観ていて喜ばしいもんね。

ベロ酔い甲子園2017夏 準決勝

今さらである。
試合から随分と時間が経っているからホント今さらなんだけども、お蔵入りしてた文章を急遽復活させる事にした。
そうなのだ、U18のワールドカップが今年はシッカリ放送されるのである。清宮も代表に入ったし、注目度も例年以上に高い。だから、どさくさで折角書いた文章を救済することにした。
  
大会第9日の2回戦で結構飲んだのにも拘わらず、その夜には飲み会に行ってベロベロ(@_@;)
その後も何だかんだと酒浸りの日々は続き、ついぞ肝臓が休まる日はなかった。
そして、和歌山の山奥に蝶採りに行った帰りに兄貴と痛飲した翌日、遂に体が悲鳴をあげた。
熱の花、そう💋口唇ヘルペスが上くちびるに出ちまったのである。
ヘルペスというのは普段は免疫の力で抑え込められているようだ。それが突然暴れだすと云うことは、体が相当に弱っており、抵抗力や免疫力が格段に落ちている証拠なのだ。
そう云うワケだから、今までだいたいは東南アジアの過酷な旅で発症する事が多かった。クソ暑い国で、肉体的にも精神的にもキツい日々が続くとなるものなのである。ぶしゅー(# ̄З ̄)
だから、日本で発症する事はあまりない。ここ何年間かは記憶にもないので、今回は超久し振りだ。
オラ、そんだけ疲れてんだろね。

その発症した翌日に、またしても炎天下の甲子園に行って、しかもしこたま酒を飲もうってんだから、我ながら大バカ過ぎる。
酒バカは病気だ。間違いなく「あるこほる依存性」ってヤツだろう。
あちゃーΣ(×_×;)、また脱線じゃよ。前置きが長過ぎたぜよ。本題に入ろう。

今回のベロ酔い(@_@;)甲子園は準決勝である。
試合開始予定時刻は朝10時。平日だし、優勝候補は全部消えてしまった事だし、地元のチームも奈良代表の天理しか残っていないから、それほど人は押し寄せないと予測した。
ただ、広陵・中村奨成が清原のホームラン記録にあと1本と迫っている。これが、どれだけ観客を呼び込むかが気になるところではある。高校野球ファンの反応如何によっては、又しても入場規制になるやもしれぬ。
それに昔から準決勝が一番面白いゲームが見られると言われているから、元々観客が集まり易い日ではある。さて、どうしたものか…。

でも、遅めの朝9時前に家を出た。
試合開始直前に行っても大丈夫だろうと判断したのだ。例年、そんな感じで準決勝に行っても十分観られるし、世間的には中村が清原の記録に簡単には並べないだろうと思っていると踏んだのだ。
けど、個人的な意見としては、中村は打っちゃうんじゃないかと思っている。大会第9日のあの打撃を間近で見た者としては、そう思わざるおえない。それくらいモノが違う選手だし、何かやってくれそうな特別なオーラを放っていたのである。

阪神甲子園駅には9時20分に着いた。
遠めに見て、チケットを買う列はさほどではない。
いつもなら先ずは酒とツマミの買い出しなのだが、今回は先にチケット売場へと向かう。中村を近くで見たいと思ったのだ。
しかし、バックネット裏(特別内野自由席)は既に売り切れになっていた。内野席は3塁側も1塁側もまだ空席がある。さて、迷うところではある。

内野席は1800円。バックネット裏席は2000円だから差額はたった200円しか変わらんやんけ(# ̄З ̄)
無いとは思うけど、状況によっては追加でバックネット裏席の販売も有るやもしれぬ。そう思い、一旦イオンで買い物してから決めようと思った。

先ずは定番の枝豆を買う。イオングループの枝豆は台湾産だけど、甘みがあって旨いのだ。値段も安いしね。それにビールといえば、枝豆は絶対に外せんでしょう?

今日はそんなに朝早くはないので、鶏屋にも商品が並んでいた。しかし、焼鳥と胸肉の唐揚げだけで、お目当ての「鶏のガーリック焼き」がおらへん。
しゃあないので、計画を変更して惣菜売場の3本入りソーセージセットを買う。
あまり期待していないが、付け合わせの皮つきポテトフライに強く牽かれてしまった。オイラ、どういうワケか昔から櫛形の皮つきフライドポテトが無類に好きなのだ。

今回購入したツマミはそれだけ。
普段ならば、もう2、3品仕入れるのだが、今日は2試合だけだし、それに自分で作った🍙おにぎりと玉子焼きがあるのだ。バカはバカなりに、そこそこ冷静なのだ。
酒はロング缶のビールを1本とロング缶の高アルコール酎ハイを2本購入。ヘルペスくんなんだから、これくらいが限度だろう。(@_@;)っていうかアンタ、それって完全にオーバードリンクでしょうよ(笑)
酒バカは酒の摂取量に対して、大変に甘いのだ。

買い物を終えてチケット売場に戻ると、(×_×;)ゲロゲロー、内野席も売り切れになっていた。
仕方あるまい、また外野に直行じゃよ。
今回は前回とは反対のレフト側へ行く事にしよう。
ここんところ、中村の打球がレフト側に集中しているからだ。アホなりに分析はしているのだ。
グワシ(*`Д´)ノと、このワシが記念のホームランを掴んじゃるー❗❗

試合開始15分前。思った以上に観客は入っている。
やはり中村のホームランを期待しての事なんだろね。

ベスト4に残ったのは、この4チーム。
優勝候補の大阪桐蔭や秀岳館、横浜などは既に消えたし、残ったのは何れもダークホースである。
あっ、天理はダークホースというか、どっちかというとオッズ的には大穴だな。たしか地方予選では奈良智弁と奈良付属だかが優勝候補だったもんね。
打力はあるもののピッチャーも技巧派だし、よくぞここまで生き残れたなと云う感じだ。
でも逆転で勝ち上がったりと、チーム力が上がってきてはいる。甲子園という場所は、こういうさして注目されていなかったが勢いのあるチームが優勝するなんて事はままある。だから、高校野球は面白いのだ。一発勝負だから、5回対戦しても負けるようなチームにも勝ったりするなんて云う番狂わせは頻繁に起こる。大阪桐蔭が仙台育英に負けたのなんかは、まさしくその象徴の一つだ。
内野ゴロで試合終了かと思いきや、ファーストがベースを踏み外してセーフなんて普通はありえへんもんな。で、その後にさよならヒットだもん。
大阪桐蔭側からすれば、サイテーの終わり方である。ファーストの子は春夏連覇をブッ壊した選手として、長く記憶にとどめられるだろう。可哀想だけど、甲子園って残酷な場所でもあるのだ。実力以上に強い気持ちが問われる。
そうか…、もし大阪桐蔭が勝っていれば、広陵VS大阪桐蔭という組合せもあったんだよね…。それもまた高校野球の妙だったりする。噛み合わせみたいなもんがあるのだ。広陵と大阪桐蔭の対戦が実現していたら、どうなってたんだろう?多分、大阪桐蔭が勝っていたのではないかな。
なんて思うのも、高校野球ファンの妄想として愉しい。

くだらん脳内妄想ばかりして、話が全然前に進まん。
酒を飲みながら書いているせいなのは否めない。

と、ここまで書いて長過ぎて力尽きる。
ゲッ、まだ試合も始まってないやん(_)❗
オジサンは、所詮テキトーなのである。
で、話は次回に続くのである。

追伸
実を言うと、この文章は試合観戦したその日に書いた。しかし、ナゼか文章がアップ出来なかった。
それに気づかずに翌日の決勝戦後に確認したら、未発表になっていて完全に書く気が失せたというワケである。
つづき、完全に旬を外したけど書きます。

べろ酔い甲子園 2017夏 その2

 
このあいだは甲子園に行ったのにも拘わらず、有ろう事か入場規制で球場内に入れず、結局場外泥酔で終わってしまった。
と云うワケで、本日はそのリベンジ。

今日は三試合だから第1試合の開始時刻は午前9時半である。しかし、余裕をカマすのは禁物だ。今回も好カードが目白押しなので、お盆が明けた平日とはいえ下手したら又しても球場内に入れないやもしれぬ。それだけは避けたい。あの徒労感と絶望感を二度も味わうのはゴメンだ。
と云うワケで、早めの8時半くらいに着く事を想定して家を出る。それでもヤバいような気もしないでもないが、さらに早く出るには本人の性格があまりにもモノグサ過ぎる。勤勉に欠ける人間には、そもそもが無理というものだ。

阪神甲子園駅に降りたら、またアナウンスが聞こえてきた。だが、よく聞き取れない。どちらにせよ、あまりヨロシクない情報だろう。何処かのエリアの席は売り切れたに違いない。
まあいい。なるようにしかならない。そんなことよりも先ずは酒とツマミだ。これが無ければアル中男の高校野球観戦は始まらない。その足でイオンに向かう。

急ぎでロング缶のビール1本、缶酎ハイ2本(もちロング缶)を買う。ツマミは枝豆のみ購入。なぜなら、ザッと見て食指が動くようなツマミが無かった事もあるのだが、他に大きな理由がある。
先日のツマミ大量摂取、帰っても摂取、ダメ押しで居酒屋にて更なるカロリー大幅体内取り込みによって急速におデブ化したからだ。これ以上肥っては、マリリンとデートも出来ない。

球場の正面まで来たらバックネット席(特別内野自由席)と内野席が既に売り切れている事がわかった。
まだ席のあるアルプスは余程盛り上がる応援をするチームでない限りは入らないから、出入り自由で気楽な外野に直行する事にする。とはいえ、今日はいつもより足早である。ボヤボヤしてたら、その外野席も直ぐに埋まりかねない。何てったって本日も強豪のブツかる好カードだらけなのである。

第1、第2試合に登場する4チームが、こないだ満杯で入れなかった日の勝者である。三期連続でベスト4で急激にのし上がってきた新興の強豪校である秀岳館を除けば、何れも昔から名の知れた甲子園の常連強豪校だ。何処が優勝してもおかしくない。中でも春の選抜に優勝し、春夏連覇のかかる大阪桐蔭は優勝候補の筆頭だ。
第3試合の仙台育英と日本文理も名門校だ。どちらも優勝経験こそ無いものの過去に準優勝はしているのだ。今回もベスト8くらいには勝ち残る実力は充分にあるから優勝しても何ら不思議ではない。
何れにせよ、この6チームの中から優勝チームが出る公算が高いだろう。

ビクつきながらライト側の外野席の入口に行ったら、普通に開門していた。一安心である。これで取り敢えず甲子園難民だけは避けられた。二度も難民したら、悶絶泥酔白目男と化すところであった。
缶ビールを紙コップに移してもらい、スタンドへ。

いやあ、やっとこれました。
緑の芝が鮮やかだねぇ。いつ来ても、この球場が世界一美しい⚾ボールパークだと思う。

しかし、外野も既に人が溢れかえっている。迅速に席を確保せねば球場内難民になりかねない。

辛うじてライト側右中間の中段辺りに陣取る事ができた。
早速、枝豆をアテに飲み始める事にする。
ベロ酔い甲子園、試合開始❗

(≧∇≦)きゅー。
いやあ~、朝っぱらから外で飲むビールは旨いっ❗
調子ブッこいて、試合が始まる前に一本飲み干してしまう。

一回表、早くも秀岳館の好投手川端と広陵の注目スラッガー中村の対決。中村はてっきり四番を打っているのかと思いきや、三番打者なんだね。キヤッチャーで、三番かあ…。いるようで、案外いないんだよね。

中村が打席に立ったのを見て、驚く。
遠目に見ても雰囲気があると云うかオーラがあるのだ。コレはモノが違うと直感した。
と思ってたら、川端のストレートをレフトに痛烈に弾き返した。やはり前の試合で2本もホームランを打っただけのことはある。

客はどんどん押し寄せてきて、早くも係員から席を詰めるようにと云う指導が入る。
オラオラー(*`Д´)ノ!!!、ジジイめが横の席にカバンを置くなよなー。座りたい人はぎょーさんおるんじゃ、この糞ダボがあー(#`皿´)

そして10時半。ついに外野席に入場規制が入った。
( ̄З ̄)危ねぇ、( ̄З ̄)危ねぇ。来るのが30分遅かったら、また難民になっているところだったわい。

4回、再び中村に打席が回ってくる。
今度はスライダーをレフトに鮮やかに弾き返した。
一瞬、タメをつくってから打ち返したのがハッキリと見えた。
この選手、スゴいかも。ようするにこういう打ち方をすると軸がブレないのだが、プロレベルの技だ。普通の高校生では出来ない。
つけ加えて、選球眼も優れている。ボール球を振らないのだ。川端の切れのあるスライダーに全然引っ掛からなくて、いい見送り方をする。
この選手、しかもそれだけではない。この回、三塁まで進み、キヤッチャーがボールをこぼした隙に果敢にホームに向かって走った。後ろに逸らしたワケじゃない横だったから『えっ、行くの❓』と思ったが、悠々セーフ。コレが先制点となった。足も速いし、判断力にも優れている。一瞬の判断が出来るのは並みの選手じゃない。
おまけに一回に投手がモーションを盗まれて刺せなかったものの、2塁に矢のような送球がいった。捕ってからのスローイングも素速くて正確だった。もう全てにおいて能力が高いのだ。

5回裏、ツーアウトになったところで席を立つ。
このあとグラウンド整備が入るので、客がドッとトイレに押し寄せるので早めに済ませて、ついでに煙草も吸うと云うのが例年のルーティーンなのだ。
ワシって、賢いやろ~Ψ( ̄∇ ̄)Ψ
で、トイレを終えてスモーキングルームに入ろうとしたら大歓声が沸き上がった。こりゃ何かあったなと思ってスモーキングルームのモニターでリプレイを見たら、秀岳館側にホームランが出て同点に。ありゃまのバッドタイミングだが、ままそういう事もある。
それにしても、広陵・平元のカーブっていまだ被打率ゼロじゃなかったっけ❓それが初めて打たれたって事かな❓しかもホームラン。後半も緊迫した試合になりそうだ。

7回表。
広陵がスクイズで勝ち越す。
痛かったのは、焦った川端がそれをファンブルして安打にしてしまった事だ。そういうのは伝播するものだ。このあとセカンドのエラーが出て、3ー1とリードされる。
川端降板。だがタブルエースのもう一人田浦が登板し、後続を打ち取る。

9回表、中村のスリーランホームランがレフトスタンドに突き刺さった。ライナー性のモノ凄い当たりで、正直打球が見えなかった。恐るべし、中村。
スコアはこれで6ー1。如何な秀岳館の強打線といえども最終回での5点ビハインドは厳しい。

9回裏。
秀岳館はランナーを一人出すものの、あっさり試合終了。

スコアは6ー1と差があるが、見応えのある試合だった。
実を言うと、密かに熊本県人がメンバーに一人しかいないヒールの秀岳館が優勝するのではないかと思っていた。それだけチーム力が高いと読んでいたのだ。けど、まさかの2回戦で敗退。甲子園って、優勝するには組合せとかも影響するんだよなあ。まあ、そのキツい試合を勝ち残ってかないと優勝は出来ないんだけどね。

2本めの高アルコール酎ハイに突入。
既に二時間半が経つが、まだまだキンキンに冷えておる。これは保冷バッグの中に、凍らせたお茶と保冷材と共にブチ込んであったからなのだ。
ポチ、賢い犬なみくらいには賢いのら~(^o^)v

記事をアップしたFacebookを見ると、コメントがあった。
井原くんからだった。どうやら彼も球場に来ているらしい。しかも同じライトスタンドのアリナミンの看板の下。コチラはその横のキリン一番搾りの看板の下だから、かなり近い。その旨の返信をする。まあ、そのうち向こうから挨拶に来るじゃろう。

とここまで書いて、飲みに誘われて中断。
書き疲れたところなので、ホイホイ誘いに乗る。酒バカは死んでもなおらない。

で翌日、第2試合智弁和歌山VS大阪桐蔭の原稿を書き始める。

両者共に関西の誇る名門強豪校だ。智弁和歌山は夏三度めの優勝を、大阪桐蔭は5度めの優勝を狙っている。しかも大阪桐蔭は史上初の二度めの春夏連覇がかかっている。
また、歴代甲子園勝利数1位の名匠高嶋監督と若くして早や名匠と囁かれる西谷監督との采配対決も見ものだ。ごま塩頭のガテン系職人の鬼親方VS流し目中間管理職名物変態部長って感じだ(西谷監督は、カマ系デブ専の間では絶大なる人気があるらしい)。
因みにこの両チーム、春夏を通じて甲子園で対戦するのは初めてなのだそうだ。へぇー、共に甲子園常連校なのにそういう事もあるんだね。
どちらが勝つにせよ、強打を誇る名門校同士の意地と意地とのぶつかり合いが予想される。多分、今日の観客の一番の目当てはこの試合であろう。

先ずは大阪桐蔭のノックから始まる。
このノックの時間も見逃せない。チーム力を占う上では欠かせないのだ。肩の強さや連係プレーを見ていれば、そのチームがどれくらい強いかがある程度解る。強いチームは無駄のない流れるようなシートノックをするのである。

でも大阪桐蔭のシートノックって、あんまりその強さを感じさせないんだよね。
多分、その原因は西谷監督のノックのせいだ。とにかく打球がしょぼしょぼでユルいのである。しかも内野のみのノック。外野はコーチに任せている。あの打球じゃ、外野には届きそうにないもんなあ…。
西谷監督、一言でいうと太り過ぎです❗

一方、智弁和歌山のノックは流れるようだ。打球も強くて、絶妙な位置に放たれる。流石、ノックの名人と謳われる高嶋監督だ。
ん(;・∀・)❗❓、でも待てよ。高嶋監督って、あんなに痩せてたっけ❓遠目だから、よくワカンナイぞ。
ベンチに目をやる。
あの仁王立ちの横巾の体型は…。どう見ても監督その人でしか有り得ない。じゃあ、ノックしてるのは誰だ?最近コーチに就任した元阪神タイガースドラフト1位の中谷かあ?多分、そうなんだろなあ…。

阪神園芸のグラウンド整備が始まった。
いつ見ても阪神園芸さんのグラウンド整備は素晴らしい。初めて甲子園に訪れる人は、是非それも見てもらいたい。特に最後の水撒き、美しい放物線を描くあの放水は芸術的ですらある。
で、最後にグラウンドから退避するのだが、足跡もほとんどついてないのはマジックとしか思えない。アンタら忍者の末裔かよ( ; ゜Д゜)❓

一回裏、ワシ注目の一番打者2年生藤原がいきなりライトフェンスの一番上を直撃する一打を放った。
あっちゅーまに二塁へ。ワシもどちらかと云うとそういうタイプだったので、こういう足が速くてセンスのある一番打者は大好きだ。ワシとおんなじで男前やしー(笑)
まあ、来年はドラフトで上位指名されるじゃろうね。

ツーアウトになるが、これまた来年ドラフト指名されるであろう2年生根尾がセンター前にヒットを放ち、大阪桐蔭があっさり先制点をあげる。
こりゃ、戦前の予想通り打撃戦になりそうじゃ。
イケイケ、ドンドン。殴り合いの試合はオモロイから期待しとるよ。

だが両者ともにランナーを出すものの、その後、点が入らない。

ようやく4回表に智弁和歌山が1ー1に追いつく。

(^-^)v✌いえーい、智弁のアルプススタンドが盛り上がってんなあ。
智弁の応援は毎回見応えがあるから好きだ。
最近ではあまり見掛けなくなった人文字というのもよろしいが、何といっても演奏される曲が素晴らしい。
甲子園ではアルプススタンドの応援合戦も楽しみの一つだ。盛り上がってるチームは自然と応援したくなる。
智弁和歌山には『アメリカンシンフォニー』と云う名曲もあるが、やっぱ智弁といえばチャンスに演奏される『ジヨックロック』だろう。魔曲とも呼ばれ、この曲が流れると智弁打線が爆発するのだ。

5回表、智弁に再びチャンスが訪れる。
自力に優る大阪桐蔭が防戦一方って感じだ。
だが完全に捉えた打球はレフト正面に飛び、無得点に終わる。おいおい、乱打戦ちゃうやんけ。後半に期待しよう。

7回表にも1アウト1、2塁、智弁に勝ち越すチャンスがやって来た。
しかし、何とバント空振り。2塁ランナーが挟まれてアウト。
その後、ツーアウトながらランナーは2塁へと進む。
ここでファーストを強い打球が襲う。これを一塁手がハジき、ボールは内野に転々と転がる。しかし、ランナーが三塁をオーバーランしてタッチアウト。
そういえば3回表も2塁ランナーがいて、ヒットが出るも本塁タッチアウトだったし、何か智弁に走塁ミスが多い。っていうか、智弁の選手、みんな足遅いわ。
こういう走塁ミスの多いチームは、大概負けんだよねー。

7回裏、大阪桐蔭にようやく大きなチャンスが訪れる。先頭打者が二塁打を放ち、その後三塁にランナーを進める。ここでまたしても智弁にミスが出る。
キヤッチャーがワンバウンドを弾き、3塁ランナー生還。1ー2となった。
それにしても、いやはや予想外のロースコアの試合である。

9回表。智弁和歌山の最後の攻撃。
ワンアウトからヒットでランナーが出る。そして、次打者はショートゴロ。こりゃダブルプレーで試合終了だなと思ったら、ショートがポロリ。
こういうミスから試合の流れが大きく傾く事が多い。9回なら尚更だ。何が起こるかワカランぞー(@_@;)
と思ってたら、またショートゴロ。でも今度は落ち着いて処理してダブルプレー、試合終了。
打ち合いを期待してたのにまさかのロースコアだったけど、見応えのある試合だった。

ソッコーでトイレに行って、煙草を吸って戻ってくると、空席が出来始めていた。やはり、皆さん2試合めがお目当てだったのね。

三本めの酎ハイに手をかける。いつもよりもペースが遅いのは、今日はベロ酔いにならないように注意しているからなのだ。なぜなら、このあと晩に虫好き、蝶好きの飲み会があるのだ。セーブしないと行けなくなってしまう。ここんとこ二回ほど欠席しているから、今日は行っておきたいのだ。

それにしても井原くんが挨拶に来なかったなあ…。
と思ってたら『引き上げます。』と云う連絡がきた。
挨拶に来ないと云うのは、フン(# ̄З ̄)、さてはお主、女連れだな。まあ、許そう。それに見せないという事は、どうせブスに違いない。
やーいΨ( ̄∇ ̄)Ψ、やーいΨ( ̄∇ ̄)Ψ、オカチメンコのブス連れ~。

とは言うものの、コッチは一人ぼっち。冷静にジャッジすれば、たとえブスであろうとも女連れの方が勝ちだよな。完全に負けとるやないけー。

と、ここまで書いて、蝶採りの兄貴分からメールが来る。明日、紀伊半島に珍蝶ルーミスシジミの新産地開拓に行くけど、おまえ行くかあ?と云うお誘いだった。
ルーミス好きとしては吝(やぶさ)かではない。当然お伴させて戴くことにする。
せやけど、朝6時には集合場所の泉大津に行かなくてはならない。という事は4時か4時半起きだ。
遅刻すると兄貴のシバキが入る。用意して夜10時には寝床に入った。

で、新産地開拓後、泉大津市で(◎-◎;)ベロ酔い。
当然、その日は文章書けず。酒バカである。

因みにルーミスシジミってこんなん。

ちっちゃくて可憐だ。ルーミスと云う名前も外人の可愛い女の子みたいで、蝶の名前の中では断トツにお洒落でキュートだ。それにこういうキラキラの明るい水色をした蝶は日本には他にいないし、とっても敏感だ。見つけても中々近づけなくて結構振り回される。だから、何度会いに行ってもモチベーションが上がるんだよね。美人も美人蝶も同じなのだ。

翌日は連日のアルコール漬けでグロッキー。完全に書く気が失せてしまう。で、ほぼぼぼ文章はお蔵入りになりかけてた。
しかし、火曜に準決勝を観に行った事で気が変わった。広陵・中村が32年振りに清原の本塁打記録と並ぶホームランを打ち、さらには新記録となる一発を放ったのだ。それをこの肉眼で見た者としては、書かないワケにはいかない。その景色はTVの映像とはまた違うんだよね。そこを書きたくなったのだ。

と云うワケで、引き続き第3試合の仙台育英VS日本文理の観戦レポートです。

第1試合が終わる前くらいから天気が回復しだして、第2試合になると完全に晴れた。陽が射すと8月の直射日光はヤバい。もう、ほぼ熱帯の殺人光線である。下手したらベンチで目玉焼きくらいは焼けるかもしれない。そんなワケだから、あっという間の黒焦げ太郎で、半ズボンの足は真っかっかー。水分と体力を奪われてヘロヘロである。
だいぶと空席が目立ち始めた外野スタンドをぼんやりと眺めながら思う。『(-_-)帰ったろか❓』
とっと帰って、夜に備えて昼寝するのが得策だろう。それに正直、仙台育英にも日本文理にも特別な思い入れはない。いつも好チームをつくって甲子園にやって来るが、仙台と新潟なので関西人にはあまり馴染みがないのだ。ゆえに今一つ強く肩入れする気分にはなれない。
それに両校には失礼だが、今年のチームはとても決勝まで勝ち残れるとは思えない。残ってベスト8どまりだろう。消え去るであろうチームには、どうしても興味が薄くなりがちになってしまうのは否めないよね。

とはいえ、実力校同士の戦いである。好ゲームとなる公算が高い。もしかしたら、歴史的なゲームになるやもしれぬ。そうなったら悔んでも悔やみきれない。取り敢えず中盤辺りまで見て判断する事にしよう。

試合は両者ファインプレーの応酬から始まる。締まった好ゲームの予感。
2回裏、仙台育英は1アウト1、3塁とする。
ここでボテボテのサードゴロが転がる。三塁手は素早くダッシュしてボールをつかんだ。3塁ランナーはホームに突っ込んでくる。微妙だが、タイミング的には投げればアウトになると思った。しかし、と思った瞬間にサードは小気味良く反転してセカンドに投げた。上手い❗でも(゜〇゜;)エーッ❗である。
セカンドはアウト。でもファーストは間に合わずでダブルプレーならず。その間に1点が入った。
解らないでもないが、序盤とはいえここは先ず失点阻止でしょが❓サードの動きが良かっただけに、何か勿体ないような気がする。
この時点で、この1点が後に日本文理に重くのし掛かろうとはワシもそこまでは考えてなかった。
試合は緊迫した展開で進むもどちらにも点が入らない。帰るに帰れんやんけ、ボケー(T_T)

で、そのまま試合は1ー0で終わってしまった。
最少スコアの1ー0なんて予想外もいいところ。打力が爆発する試合が多い今大会では、まさか無いよねという試合だった。
面白かったし、早く試合が終わったお陰で一旦帰ってシャワー浴びてから飲みに行けそうだし、まあ文句は全然無いんだけどね。

それにしても、あのサードもこの結末にはきっとマジかよ!?だろな。多分、ホームに投げなかった事を後悔してんだろなあ…。
高校野球は球児に歓喜も与えるが、一生忘れられない後悔の念をも植え付ける残酷な場所なのだ。

さあ、高校生の後悔は忘れて今夜もベロ酔いしよっと。
酒バカは、どこまでいっても酒バカなのだ。

                  つづく

追伸
本日、決勝戦も終わったというのに、こんなもん書いているのである。我ながらアホだなと思う。
でも、まだ書くつもりだからアホの上塗り予定なのだ。
酒バカもアホも一生治らなさそうである。

べろ酔い甲子園 2017夏

 
今年の夏もやって参りました甲子園。
そして今年もベロベロになるまで酔って、高校野球を肴に雑言妄言、毒を吐きまくる所存である。

 
阪神甲子園駅に降りた瞬間、アナウンスが耳に入ってきた。

『🎵ただいま球場は満員です。』云々。

時刻は第一試合がまだ始まったばかりの午前8時を15分ほど過ぎたところだ。で、もう満杯なの❓
平日の金曜だろ?ん(・。・;❓、盆休みってもう入ってんだっけ❓
しかし、起きてすぐの脳ミソはおそらくそんなもんは幻聴だろうと判断した。相変わらず自分の都合のいいようにしか働かない脳ミソなのだ。
で、いつものように先ずはイオンに向かう。べろ酔い甲子園化する為の必須アイテム、酒とツマミを買い込む事が何をおいてもの最優先事項なのである。

地下食品売場にはまだ惣菜があまり並んでいなかった。どうやら8時開店のようだ。あれれ、イオングループって24時間営業じゃなかったけ?家の近所のマックスバリュとかコーヨーは24時間営業だぞ(# ̄З ̄)
まあ文句を言ったところで始まらない。定番の枝豆とポテサラを買う。鶏専門店で某(なにがし)かの鶏料理を買うのもお約束なのだが、あいにくまだ何も並んでいなかった。なので、仕方なく唐揚げ串とフランクフルトを買う。
酒はいつもなら最低ロング缶4本は購入するのだが、キリンラガーとドライ酎ハイの2本のみにとどめた。
まさかと思いつつ、球場に入れない可能性が頭をかすめたのだ。外野はタダなんだから、酒が無くなればまた買い出しに行けばよろし。

チケット売場の売り切れの表示を尻目に外野に向かって歩き始めるが、そんなに人はいない。どうせまた何とかなるんでねえの❓人生、前向きなのだ。

が、アルプススタンド辺りから人が一挙に増えだし、外野に着いたら黒山の人だかり、天知茂(註1)の長蛇の列。

( ; ゜Д゜)マジかよ❗❓
長い間甲子園に詣でているが、入場規制で入れないのは初めて。球場内からケケケΨ( ̄∇ ̄)Ψ顔で、そういう光景を見下ろした事は何度かあるが、よもや自分がその当事者になるとは俄(にわか)には信じがたい。だいたいにおいてラッキーな男だから何とかなるのが当たり前だと思っている人なのだ。
それが、あうっ(;゜∇゜)…。まさかの想定外じゃよ。

取り敢えず喫煙できるベンチに座り、煙草を吸う。
どうしたもんかね(-“”-;)…と思いつつ、プシュッ。

もうここでビールを飲むことにした。
人が一杯いるが知ったこっちゃない。早くも気温がジワジワと上がり始めておるのじゃ、黄金麦液の誘惑に耐えられるワケがない。取り敢えず、ツマミも定石の枝豆から攻めようではないか。

見ていると、列は時おり前へと流れている。もしかして並べば入れるのか?と思ったら、警備の兄ちゃんが『この列は球場には入れても観戦はできません。売店での買い物もできません。通路を通過するだけです。』と言いおった。
どうやらレフト側からライト側に通り抜けるだけの列のようだ。ようするに球場の雰囲気だけでも味わって帰って下さいネという事らしい。
(=`ェ´=)バーロー、そんな未来のない列に誰が並ぶっつーかよ。

さてさて考えどころである。
第一試合が終われば、ある程度の数の客が帰るだろう。それでも入れないのならば、思いきって帰ってもいい。残っても更なる地獄が待っているだけだ。

問題はそれまで何処で時間をつぶすかだ。
甲子園グッズ屋にでも行くか?
でも、喜んでタオルやらメガホンを買う年令でもない。ましてや各校のペナントなんぞ買うわけがない。オッサンが小学生みたいに天井に押しピンで円形に張り付けてどないすんねん(=`ェ´=)❗
となれば、甲子園歴史館か…。
甲子園の歴史を物語る展示物を見て、過去に思いを馳せると云うのも大人としては悪くない選択だ。
けど考えてみれば、んなもん過去の遺物に過ぎない。これから作られるライブの物語の方が遥かに面白いのだ。生で観る野球の方が一万倍面白い。
それに600円も取りやがる。誰が行くかっつーの。
と言いつつ、前まで行ってみる。開館時間は10時から、意味ないじゃーんι(`ロ´)ノ

んなワケで、取り敢えず一旦撤退することにした。
イオンまで戻ればテーブルと椅子の並ぶブースがある。そこで酒でも飲みながらジックリと今後の策を練ろうではないか。このままいくと玉砕必至のインパール作戦になりかねない。

わおっ💦Σ(゜Д゜)、難民はイオンにも溢れかえっておるぞなもし。
わずかに残った椅子に座り、ロング缶の9%高アルコール酎ハイを飲み始める。
えーいとばかりツマミにも手をつけ、あっちゅうまにあらかた食っちまう。
イエー\(^o^)/ーイ。酔っ払いの出来上がり。

腐った脳ミソで携帯で今年のお盆はいつからなのかを調べる。
(◎-◎;)ゲッ、今日からだべさ。
なるほどな。そこに好ゲームが予想されるカードの目白押し。広陵、中京大中京、横浜、秀岳館、興南、智弁和歌山、大阪桐蔭という強豪、古豪が集結しておるのだ。このうち中京大中京、横浜、興南、智弁和歌山、大阪桐蔭は夏の大会での優勝経験がある、広陵は夏こそ準優勝どまりだが、春の選抜では優勝歴がある。秀岳館は優勝こそないが、春夏4期連続でベスト4まで進んだ新興の強豪校だ。今大会の優勝候補の一角でもある。
おまけに智弁と大阪桐蔭は地元だから、観客が集まりやすい。こりゃ、観客が帰りそうにないワ。何で昨日、雨で順延になんかなるのだ。クチョー(;o;)

ここまでブログの草稿を書いて、一旦外に煙草を吸いに行く。

ヒマたがら今日の試合の注目選手と展望でも書こう。

第1試合 広陵VS中京大中京
注目選手は広陵の中村くん。強肩強打の捕手で、地方大会では推定130mのホームランをカッ飛ばしたそうな。プロもリストアップしとるらしい。

第2試合 秀岳館VS横浜
注目選手は、横浜は増田くん。地方大会で新記録の4試合連続ホームランを放った。一方の秀岳館は川端、田浦くんのダブルエース。二人とも最速148㎞のプロ注目左腕。増田くんとの左腕二人の対決は見ものだネ。この試合が一番観たい試合だ。

第3試合 智弁和歌山VS興南
注目選手は興南の1年生ピッチャー宮城くん。地方大会の決勝戦では13三振を奪ったという。強打の智弁和歌山打線をどこまで抑えられかが楽しみだ。それに宮城くんは1年生なのに顔が完全にオッサン顔なのだ。それを確かめるのもミッションだ。動きまでモサいオッサンである事を祈ろう。

第4試合 大阪桐蔭VS米子松蔭
注目選手は一番センター藤原くん。まだ二年生だが、今年の選抜決勝で2本のホームランで優勝に貢献した。確か大阪大会でも3本のホームランを打っている筈だ。間違いなく来年のドラフト候補だろう。もう一人のレギュラー二年生の根尾くんにも注目している。打力もさることながら、投げては140㎞台後半の速球、ショート、センターも守るムチャクチャ身体能力が高い選手なのだ。

第4試合を除けば、何れの試合も勝者が読めない。
う~ん、何とか観れんかのう。

プシュー( ̄▽ ̄)=3
だいぶ出来上がってきた。酔っ払うと全てが面倒くさくなってきて帰る気満々になりつつあるが、歴史的な試合が生まれるやもしれん。頑張ろう。そろそろ動きだすっぺよ。
再び地下食品売場で買い出しをして10時半に球場へ向かった。

Σ( ̄ロ ̄lll)アチャー、エラいことになっとる。

更なる人、人、人の人だかり。球場の外周は中へ入れない難民がゾンビの如くゾロゾロと歩いておる。
ならばと有料席はどうかと確かめに行ったら、アルプス席でさえ凄い行列。

内野席も当然である。

バックネット裏は、もう言わずもがな。

トイレに行こうかなと思ったら、これまた結構な長さの行列。

ピシュッ。
やさぐれ気分でまた缶ビールを開けた。
クビッ、グビッ、ぷはー( ̄▽ ̄)=3
いつの間にか真夏の殺人光線が降り注いでいるのである。ニャロメ、やってられっかのバーロー( ̄ヘ ̄メ)
帰るよ、帰る。そもそも並ぶのが大嫌いな男なのだ。それがこの炎天下に並べるワケがない。悪いけどマゾっ気はないのだ。

駅に向かって歩いてゆくと、バックネット裏席に並ぶ列の長さがどえりゃー事になっとるだがや。
ゲゲッ(@_@;)、その列は何と駅の出口の直ぐそばまで続いとるやないの。

一番最後に並んどる人は果たして全試合が終わるまで球場内へ入れるかのう(T_T)
他人ながら入れることを祈るよ、マゾの人たち。

完全に赤目酔っ払い男となりて阪神電車に乗って帰る。それにしても、甲子園に来たのに試合を見ずに帰るなんて、こんなの初めてじゃよ。

で、帰ってきて『犇屋』に寄る。
え~、犇屋と云うのはお肉屋が経営するレストラン。いや、レストランがやってる肉屋か❓
えーい、どうでもよろし。とにかくレストランと肉屋が並んでおるのだ。
因みに犇屋と書いて、「ひしめきや」と読む。牛三つで「ひしめく」なのだ。つまりは牛が立錐の余地なくゴチャゴチャのギュウギュウ詰めになっているような事をいうのだな(あっ、知らんうちに駄洒落ブッぱなしとるワ)。
そういえば今日のあの状態は、まさしく犇めくと云う状態だったな。ワッハッハハー(σ≧▽≦)σ

で、(・。・;何だっけ?一瞬何を書くべきなのかを忘れたよ。
そうだ、そうだ。酔っ払って此処のメンチカツがどうしても食いたくなったのだ。オデオデ、満腹中枢ブッ壊れた。メンチカツ一つとコロッケ二種類を買う。
ついでに更に酒まで補充した。オデオデ、ポンコツ男。

部屋に着いたら、ちょうど第2試合が始まるところだった。甲子園から難波までたったの30分なのだ。
さあ、クーラーガンガン効かせて飲むぞー\(^-^)/

先ずはメンチカツから。

う~ん、さすが肉屋のメンチカツ。肉が一杯入ってて肉々しくてウミャーイ(≧▽≦)❗
コロッケは甘めで普通に旨いが、1個たったの40円だからコスパはかなり高い。

試合を見ながら、ガンガン飲む。で、ガンガン食う。
何つったって自宅なのである。ストックされた酒もツマミも豊富にあるのだ。

試合は秀岳館有利で進んでゆく。
自力は秀岳館の方がある。川端くんは選抜でも見たが、良いピッチャーだ。たとえ横浜でも、そう簡単には打ち崩せないだろう。最近は小粒なチーム続きの横浜なら尚更じゃろう。

結果は横浜が終盤にそこそこ追い込んだが、6ー4で秀岳館が勝った。まあ、順当なところだろう。
秀岳館は熊本代表なのに殆んどの選手が他県出身者で、とても熊本代表とは言えない事から批判に晒されているが、強いチームには勝ち上がって貰いたい。その方が面白いからだ。でも、優勝はして欲しくないというのが本音。やはり昔からの高校野球ファンとしては、熊本の初優勝は熊工(熊本工業)であって欲しい。

因みに第1試合は、10ー6で広陵が中京大中京に勝った。注目の中村くんはホームランを2本も打ったらしい。クソー、見たかったなあ…。
でも、朝6時半には満員御礼で入場規制になったらしいから、そもそもが無理というもの。そんな朝早くに入場規制がかかったのは記憶にない。もしかして長い甲子園の歴史において1回戦では初?

第3試合の三回裏に興南が大量6点を入れたところで、意識が遠のく。
で、そのまま💤爆睡。
気づいたら、試合が終わろうとしていた。
結果は智弁和歌山がハネ返して9ー6の逆転勝利。
プロ野球と違って、これだから高校野球は面白い。試合展開が、容易に読めないのだ。

煙草を切らしたので、第4試合が始まる前にスーパーに行く。
したら、近所の飲み仲間のお姉さんに捕まった。そのまま飲みに連れていかれる。米子松蔭には悪いが、鳥取の弱小チームが春夏連覇を狙う強豪大阪桐蔭には、どう足掻いても勝てまい。奢りだし、ホイホイついて行き、泥酔ベロベロ。
勿論、帰宅は深夜。場外乱闘ならぬ、場外乱酒でした。ぽてちーん\(◎o◎)/

       
                 おしまい

追伸
今回の文章は8月11日に途中まで書いてて、面倒臭くなってお蔵入りになってたものである。
で、何で復活したのかというと、明日また甲子園に行くつもりだからである。この日に勝ち上がったチームが、明日は全部登場するのだ。熱戦の予感。たぶん明日、その中から決勝に進むチームが出るだろう。ならば、場外乱酒の一日も文章にしておきたいと思ったのである。

(註1)天知茂
昔の俳優で、ニヒルな役が多かった。市川雷蔵の映画・眠狂四郎シリーズの悪役も記憶に残っているが、天知茂といえば何といってもTVドラマの江戸川乱歩シリーズの明智小五郎役だろう。あれはニヒルな上、頭脳明晰でカッコよかった。
あの時代は、甘い考えの人間は『おまえ、天知茂なんじゃい。』とよく言われたものである。

Rucifer Rising ~クギヌキフタオ~

 
先日、生駒山にスミナガシの様子を見に行ったんだけど、夕方、西の空がどえりゃあ~事になっていた。

この世の終わりのような不気味な空だ。
まるでこれから悪魔の群れが跳梁跋扈、天空を覆い尽くしそうな不吉さを孕んでいる。しかし、同時に滅多と見れない凄絶なまでに美しい空だ。
ルシファー・ライジング❗(註1)
さぞかし魔王サタンが降臨する時は、きっとこんな空であろう。王は黒い翼を広げて天に昇り、下界を睥睨するのだ。いよいよ大阪の都市(まち)もΨ( ̄∇ ̄)Ψおしまいじゃね。

この空を見ていて突然思い出した。
そういえば悪魔の如き凄い出で立ちの珍蝶を展翅したはいいが、半年間もほったらかしだわい(-“”-;)
三歩あるけば忘れてしまうという鶏並みの脳味噌、相変わらずのエエ加減振りである。きっと展翅を終了した時点で急速に興味を失い、自分の中では過去のものとなったんだろね。
肉食系狩猟民族と云うモノは、獲物をgetしたら即座に飽きるように出来ているのだ。でないと、新たな獲物を求めなくなるのである。
何だか女性をオモチャにする何処かの酷い男みたいな言い草だけど、ワシ、女性に対しては断じてそうではないかんね。ここは一言申し添えとくかんね。その辺は誤解されても困るのだ。

その日は近所の飲み友だちのお姉さんに誘われたので痛飲。ベロベロ(@_@)で帰還。翌日、展翅板からハズした。
いくら調子ブッコキの阿呆でも、このアジアの至宝とも言える蝶を酔っ払いのノリで扱うほど愚かではない。何せ滅多な事で蝶を買わない自分が、展示即売会で彼奴(きゃつ)を見て血迷い、♂♀ペアの三角紙標本を一万二千円の大枚をはたいて買ったのである。ブッ壊しでもしたら、その場で首をカッ切らなくてはならぬよ。

先ずはオスから。
慎重にとめてあるマチ針を抜き、展翅テープをゆっくりと剥がす。緊張の瞬間だ。

しょえー、カッケー( ☆∀☆)❗❗

 
【Polyura dehaanii クギヌキフタオ♂】
(2010.May West Jawa)

この後翅の特異な尾状突起の形から和名がついたのだろう。つまり、釘抜双尾ってことね。
フタオチョウ(双尾蝶)の仲間は2本の尾突が特徴的だが、中でもこのクギヌキフタオの尾突は湾曲著しく、他を圧倒するほどの異彩を放っている。

だが、オスなんぞはまだまだだ。メスがもっとスゲェ。
大型になり、更に湾曲の度合いが顕著になって、もう悪魔的ですらある。世界の数多(あまた)ある蝶の中でも、ここまで尾っぽがグワシと湾曲している蝶はいない筈だ。

悪魔的といえば、この蝶の裏面がまさにそう。複雑怪奇な柄で鬼のごたくあるよ。その異様な形も相俟って、誰しもが強烈なインバクトをうけるに違いない。

ゆえに展翅するにあたって、通常の表展翅か、それとも邪道の裏展翅にするかを迷った。
でも、裏展翅するなんて勿体ないと言われそうだし、2頭しかないのなら表に統一すべきだと云う意見も聞こえてきそうだ。
だが正直、この蝶の真骨頂は表ではなく裏にあると思う。裏に比ぶれば表なんぞは地味で明らかに見劣りする。でもなあ…。

 
【Polyura dehaanii クギヌキフタオ♀】

で、小太郎くんなんかにも相談して、結局のところ♀は裏展に決めたのだが、誰が何と言おうとコレで正解だ。
だって、ウルトラ( ☆∀☆)超カッケーもん❗❗❗
見よ、この後翅の魑魅魍魎っぷり。魔王の如き威厳に震撼するよ。シンプルな上翅とのバランスも最高だ。そして、メスゆえの重厚さも堪らん。
神が造りし造形美、ここに極まれり❗

そういえばこの蝶の写真を初めて見た時は、その悪魔の如きデザインにマジで誇張ではなく仰け反った。この世のモノとは思えない造形美に慄然としたのを思い出す。
そうだ、思うにフタオチョウ軍団にハマったのは、この蝶がキッカケだったような気がする。
多分、日本のフタオチョウの事をネットで調べていて、『ぷてろんワールド』のページにブチ当たったのだ。
フェニックスフタオ、フルニエフタオ、ジンガフタオ、スペルブスフタオ、ヨコヅナフタオ、マルスフタオ、アクラエオィディス、アンドラノドルス、オリルス、ダンフォルディーetc……。そこには世界のフタオチョウが綺羅星の如く並んでいた。
それらの佳蝶に思いを馳せると、あらためてフタオチョウの凄さと美しさは裏面にあると思う。で、中でもクギヌキフタオの裏に釘抜きならず釘付けになったと云うワケだ。裏展翅して良かったあ(о´∀`о)

一応、メスの表写真も撮ったので、貼付しておこう。

裏には負けるが表も凄い。
メスはオスに比べて白い部分が大きくなり、幅広になるんだね。佳い蝶は表も裏も素晴らしい。

ついでにオスの裏も貼付けとくか。

足が取れてるし、何か今イチだなあ…。

標本箱に移したのも一応撮っておこう。
ライティングをちゃんとしないから、どうせ綺麗に撮れないとは解っているんだけどさ。

まっ、こんなもんか…。影が邪魔。背景が白だと露出がよろしくなくて、バックが薄暗く写ってしまうのである。

う~ん、こうなると♂♀裏表、計4頭を並べたいところだよね。
でも珍品なだけに高価な蝶だからなあ…。
このペアも本来は一万五千円の値がついていた。それでもかなり安い方だろう。普通は状態の良いものならばオスで一万円前後、メスで二、三万円で売られている事が多いのだ。それでもまだ安いと言う人もいるだろう。昔、日本に入ってきた当初ならば、何十万という値段がついていたに違いないのだ。それがペアで一万二千円までマケてくれるというのだから、血迷って当然だ。
でだ、確認の為に許しを得て中身を見せてもらった。
ちよっとでも翅が傷んでいたら、正気を取り戻せると思ったのである。

どひゃあ~Σ( ̄ロ ̄lll)❗

こんなもんを間近に見て、心穏やかでいられるワケがない。(@_@;)鼻血ブーで即買いしてしまった。

でも今となっては、正直ちよっとだけ後悔している。
基本は自分で採る主義だから、蝶は滅多に買わない。買ってしまったら、この手で採ろうと云う気持ちが薄れてしまうからだ。ましてや憧れている蝶ならば尚更である。ブッちゃけ、買ったことにより自分で採りに行く気持ちが萎えてしまったのは否めない。
冷静に考えると、自分で採りに行った方が高くつく。買うより旅費の方が遥かに高いのだ。おまけに行って必ず採れるという保証はない。いや寧ろ採れない確率の方が断然高いだろう。珍品の蝶は、そうおいそれとは簡単に採れないから珍品なのだ。そうなると、お買い得の値段だったし、買ったのは正解かもしれぬ。
でも、それじゃあ浪漫がない。蝶を採るという行為は、そこにロマンがあるからこそ背中がゾクゾクするようなエクスタシーがあるのだ。

因みにこの買ったクギヌキフタオはインドネシア・西ジャワ産の原名亜種(Polyura dehaanii dehaanii)である。
他にスマトラ島に2亜種が知られている。

 
【クギヌキフタオ 北スマトラ亜種】
(出典『東南アジア島嶼の蝶』)

亜種名はPolyura dehaanii sulthan。
スルターンとはイスラム世界における君主の称号で、国王や皇帝と訳される事もある。さすがクギヌキフタオである。学名にも敬意が払われている。
じゃあ、原名亜種のdehaanii デハニィーって、どういう意味だったっけ?そういえば、確かカラスアゲハの小種名もデハニィー(Papilio dehaanii)だったよね。
調べてみると、どうやらドハーン氏(de Haan)に献名された名前のようだ。と云うことは、みんなクギヌキフタオをデハニィーって呼んでるけど、正確にはドハーニィーが正しいのかな?
何でそんなオッサンの名前なんぞつけんねん(# ̄З ̄)。何か納得でけんワ。

ついでに言っとくと、属名のPolyuraはギリシャ語のpolys(多い)とoura(尾)を足した造語である。

この北スマトラ亜種は原名亜種と比べてやや大型で、クリーム色の部分がより広くなり、黒地の部分が淡くなる。
個人的にはジャワ産の方が黒くて締まった感じがして好きなのだが、珍品度ではコチラの方に軍配が上がるようだ。

 
【クギヌキフタオ 南スマトラ亜種】
(出典『東南アジア島嶼の蝶』)

亜種名はPolyura dehaanii carabus。
carabusは蟹の意だそうな。
carabusといえばオサムシ(註2)の属名にも使われている。記憶が確かなら、多分コチラは鎧(よろい)という意味で使われていた筈だ。
あれっ(・。・;、待てよ。蟹ならcarabusではなくてcrabじゃないの?
crabsならば納得だけど、もしかして初歩的なミスだったりして…。そもそもこの図鑑ではクギヌキじたいの学名が間違ってて、P.dehaniiと綴りに「a」が一つ足りないしなあ。

この亜種は原名亜種と比べて、やや小型で地色は濃色、前翅第5室の白紋が小さくなり、裏面の黒条群が細まるという。
多分だけど、これが一番珍品なんだろうなあ。

この別亜種2つを採りに行くことにすれば、またモチベーションも上がるかなあ?…。
でも、北スマトラ亜種スルターンなんかは火山の💥爆発で産地が消えたというし、他のポイントは知らんから厳しいだろなあ…。カラブスにしろ、誰か産地を教えてくれんかぎりは惨敗必至だな。
かといって、西ジャワに行ったところで有名なハリムン山は茶畑だらけになっているというし、採り子同士のいざこざで御神木の木が切られたという話も聞いた事がある。これまた簡単にはいきそうにない。
だいち飛ぶのがゲロ速いから、見ても採れないかもしれない。
( ´△`)嗚呼……。

最後に生態の事も少し書いておこう。
主に標高1000m前後の中山地の尾根や渓間に見られ、地面スレスレ低いところをマッハで飛ぶという。その姿は一見すると、尾のあるグラフィウム(Graphium=アオスジアゲハの仲間)にソックリらしい。
そういえば唯一同じ亜属(dehaanii種群)とされるコグナトスフタオ(Polyura cognatus)をスラウェシで初めて見た時は、ミガドアゲハの一種に見えたっけ…。採って(@_@;)ビックリのコグナトス。
グラフィウムも飛ぶのが速いもんなあ。

 
【Polyura cognatus コグナトスフタオ♂】
(2012.1.18 Rantepao Sulawesi Indonesia)

表はパッと見はシュレイベルフタオみたいだ。

【Polyura schreiber シュレイベルフタオ♂】
(2011.2.24 19mails Malaysia)

だけど、裏の斑紋をよく見るとクギヌキフタオと同じ斑紋パターンなのがよく解る。

 
【コグナトスフタオ♂裏面】
(2012.1.20 Palopo Sulswesi Indonesia)

それにメスの尾突はクギヌキフタオ程ではないが、シッカリ湾曲しているから両種は間違いなく近縁関係にあるだろう。

 
【コグナトスフタオ♀】
(出典『東南アジア島嶼の蝶』)

オスは結構採れたが、メスは見もしなかったので図鑑の画像をお借りした。
フタオチョウの仲間は、♂はそこそこ採れても♀は全然採れないのだ。自分は普通種のフタオチョウ類でさえも♀は数えるくらいしか採った事がない。

嗚呼、スラウェシにもまた行きたいよなあ。
そこそこ採れた方だとは思うけど、コグナトスの♀の他にもタンブシシアナオオゴマダラとかジョルダンアゲハとか採れていない蝶がまだまだ沢山あるのだ。
スマトラ➡ジャワ➡スラウェシなんて転戦をできれば最高なんだけどなあ。
明日、宝くじ買いに行こっと。

                  おしまい

 
追伸
サラッと書くつもりがまた長くなった。
それに何だか最後はグダクダになっちった。まあ文章力が無いから仕方ないか…。

あっ、そういえばルシファーライジングの空は、やがて壮絶なまでの神々しい夕空になった。

(註1)ルシファーライジング
ルシファーとは堕天使の長を指し、魔王サタンの別名でもある。サタンの堕落前の呼称というワケだ。日本ではルシフェル(仏語)と表記される事も多い。
ライジングは英語のRising。つまり、ルシファーライジングは天に昇る魔王サタンを意味します。

(註2)オサムシ
肉食系の歩行甲虫。翅が退化したものが多く地理的変異に富み、美麗種を多く含むことから『歩く宝石』とも形容される。日本にのみ生息しているマイマイカブリもその仲間で、その特異な形から世界的人気がある。

再展翅してる場合かよ?

 
標本箱の整理をしていたら、随分と標本に狂いが生じていた。好きな蝶たちだし、再展翅することにした。

再展翅の仕方は、先ずはタッパーか何かの密閉できる容器を用意する。その真ん中にウレタンやコルクなど針が刺せるものを貼りつけ、蝶をセットしたら周りを水でドボドボにしたティッシュペーパーなどで埋めてやる。
で、カビ防止の為の正露丸をバラまいたら蓋をして冷蔵庫に2~3日安置する。
で、柔らかくなっていたら再展翅。

 
【フタオチョウ Polyura eudamippus ♂】
(2017・4月 タイ北部)

日本の沖縄本島にいるモノ(天然記念物)は、従来同種の別亜種とされてきたが、最近別種として分けられたらしい。
P.eudamippusと比べて遥かに小さいし、全体的に黒っぽくて尾突も短くてかなり特異な姿だからして果たして同種なのかなとは思ってた。食樹も全然違うし、幼虫形態にも差があるらしい。ゆえに別種とするのは納得だ。まあ、かなり近い間柄ではあるけどね。
う~ん、でもジッと見ていると、本当のところどうなのかなあとも思う。別種になる一歩手前という段階だと云う気がしないでもない。地理的隔離もあるから何万年か何千年、何百年先には明らかな別種になっている事は間違いないんだろうけどさ。とにかく別種とか亜種とかの線引きは難しいよね。人によって見る観点が違えば、自ずと見解も変わってくるのは当然だもんね。かといって最近流行りの遺伝子解析が万能で絶対だとも思えない。遺伝子が違うけど見た目で区別できない種なんて果たして種に分ける意味ってあんのかよ❓と思う。

【沖縄本島産フタオチョウ】
(出展『日本産蝶類標準図鑑』)

多分、新学名はPolyura weismanniだったと思うけど、間違ってたら御免なさい。

 
【ドロンフタオ Polyura dolon ♂】
(2014・4月 タイ北部)

一見すると上のP.eudamippusにソックリだが、よく見ると斑紋も違うし(特に裏側)、縦長の翅形だ。大きさも少し大きい。
P.eudamippusはラオスにも結構いたが、ドロンは見たことがないから分布域はより狭いと云う印象がある。
両種とも♀は更に巨大で迫力がある(特に4月の個体は大きいようだ)。しかし、中々お目にかかれないらしく、自分も生きている姿をまだ見たことがない。フタオチョウ類のメスは殆どが珍で、トラップをかけないとまず見られないという。

 
【キアニパルダスオオイナズマ Lexias cyanipardus ♀】
(2014.4月 ラオス北部)

メスが水玉模様になるcyanipardus種群の最高峰であり最大種。西日本のオオムラサキのメスくらいは優にある。
う~、完品が欲しい。それにまだ♂も採った事がない。コイツは再挑戦してもいい蝶。でも狙って採れる蝶ではないんだよねえ…。

 
【アルボプンクタータオオイナズマ Lexias albopunctata ♂】
(2011.4月 Laos中部)

これもメスが水玉模様になるcyanipardus種群の一員だが、オスはほぼほぼ真っ黒なので区別しやすい。
このあいだ古いTSUISO(蝶のミニコミ誌)を戴いたんだけど、それに拠ると昔はL.albopunctataもL.cyanipardusもL.bangkanaもまだ別種に分けられていなくて、纏めて全部Lexias cyanipardusとされていたようだ。
アルボはわりと採ってるけど、カッコイイからもっと欲しい。柄もさることながら(特に♀)、長い触角が全体のフォルムを引き締めていて( ☆∀☆)萌え~。
それに異常なまでに敏感だから採集難易度が高い。だから狩猟焦燥感と採った時の快感度はマックス。とにかく採りがいがあるのだ。

 
【アルボプンクタータオオイナズマ♀】
(2017・4月 ラオス)

それにしても、ほったらかしでまだ台湾の蝶もほとんど展翅していないのに、何やってんだろ❓こんな事してていいのかね❓
『続・発作的台湾蝶紀行』も二行だけ書いて頓挫したまんまだしさ。何だか憂鬱だなあ…。

ワンコイン鯛の骨蒸し

 
鯛のアラがワンコインで安く手に入った。
へへッ( ̄∇ ̄*)ゞ、しかしワンコインといっても500円ではない。頭と中骨、腹骨、皮まで入っての100円ポッキリだった。

とはいっても、買ったはいいが面倒クセーなと思う。
鯛のアラ、特に頭はケッコー鱗がついていて、それを取り除くのが超ウザいのである。

熱湯をかけて霜降りにすると云う方法もあるが、今回は熱湯にザブンとつけることにした。鯛からは良質の出汁が出るので、それを余すところなく使おうと云う算段なのだ。

頭を30秒ほど茹でて取り出し、手で鱗を丹念に取る。
今回はあまり鱗が残っていなかっだけど、それでもマジ邪魔クセー。でも舌に鱗が残ると不快なので、丁寧にやらざるおえないのだ。いまいましい(#`皿´)こと、この上ない。
だいたいがだな、手先がそこそこ器用がゆえに細かい事は不得意ではないが、そもそもがそういう事には全く向いていない性格なのである。だから、蝶の展翅とかもプライドがあるからチャンと整形するけど、ホントは大嫌い。
多分、他者をつい意識してしまう面倒くさい完璧主義者なのだ。

糞モノローグはこれくらいにしておいて、本題の料理の方に移ろう。

高級魚である北海道産マツカワカレイ(松皮鰈)の昆布締めだ。

(≧∇≦)ぴゃあー。いやはや高級魚だけあって美味い。昆布の旨味が身に移って、誠によろしなのである。
醤油をつけて食うのもモチ旨いが、塩のみで食うのがベスト。素材の味、つまりその魚本来のポテンシャルがよくわかるからだ。マツカワカレイなら尚更だ。
いやあ、昆布締めはエラい❗
残った刺身は簡単だからついついヅケにしてしまうが、考えを改めなければならぬよのう。

文脈があべこべになったが、今日の酒の肴はコレと決まっていたから鯛のアラを買った。でなければ、たとえ100円ぽっちであろうとも、こんな面倒クセーものは滅多に買わない。
つまりだ、昆布締めを食ったあとの残りの昆布をどうすっべか❓と云う事をコレを食う前からずっと考えていたというワケ。

それでは作り方。
えー、昆布締めで使った昆布を皿に敷き、そこに鯛のアラを乗せ、酒を振りかける。塩も振る。で、昆布を上から被せてラップをかけて電子レンジでチーン。火が通ってなかったら、も一回チーン。以上。

今回は気分で白髪ネギなんぞを飾ったが、あれば三つ葉の方がよろし。
そのまま食うも良し、お好みでポン酢をつけてもよかろう。まっ、とにかくお手軽超簡単なのら。

味は普通に美味い。いや、不味いワケがない。下処理さえシッカリしとけば失敗のしようがない料理だ。
嗚呼、しかれども石切にある「石田寿司」の鯛の骨蒸しには到底及ばない出来だよなあ。
そもそも素材としての鯛のポテンシャルが全然違う。所詮、こっちは養殖もんの半額以下の売り切り品、どう頑張っても限界がある。昆布のポテンシャルにも相当に差があるだろうしさ。まあ致し方なかろう。
長いこと石田寿司にも行ってないけど、唯一無二。あの骨蒸しに伍する骨蒸しはいまだ食った事がない。
うぅぅ(T^T)、マジで石田寿司に行きてぇ。今の季節なら「賀茂茄子の田楽味噌」もあるだろうしさ。揚げた賀茂茄子の上に練り味噌と罌粟(けし)の実が乗っかってて、これがまた超旨いんだよなあ。そういえば夏の酢の物盛り合わせも絶品だったっけ…。マジで誰か連れてってくんないかなあ。

話を戻す。
結構な量があったので、半分以上は残した。
て、翌日はそれを使って鯛めしをつくることにした。

出汁は、市販の白だしを鯛を茹でた時の残り汁でのばした。主夫歴が長いと、勿体ない精神が骨の髄まで浸透しておるのである。

鯛の身以外は他の具は何も入れてない。
それが鯛めしの王道だ。鯛の旨みさえ有ればいいから、他の具はむしろ邪魔なのだ。
とは言いつつ、仕上げに三つ葉は散らしたいところ。
この鯛めしの旨さを邪魔せず、ジャッキアップしてくれるのは三つ葉くらいなものだろう。

残った昆布と鯛の茹で汁を使って、さらに昆布の佃煮モドキをつくる事にする。
酒、みりん、醤油をブッ込み、煮詰める。仕上げに粉山椒を振りかけたら出来上がり。これまた簡単である。

オカズがコレだけではさみしいので、水茄子の浅漬けも加えよう。

ビニール袋に塩、顆粒の昆布と鰹だしの素を入れてモミモミして一晩おいたら出来上がり。
一応おろし生姜なんぞを添えたが、邪魔。ホントはいらん。醤油もいらん。そのまま何にもつけずに食うのが一番。自分で言うのもなんだが、完璧な仕上がり。味付けはコレだけで成立している。

水茄子も6個で198円だから激安献立である。
一人前計算だと100円もせんかもしれん。
中々の💮よくできましたの主夫っぷりですなあ。
誰か主夫契約してくれんかなあ(笑)

クビアカツヤカミキリ(クロジャコウカミキリ)

 
ハグロゼミに続く赤と黒シリーズである。
Facebookに「クロジャコウカミキリ(クビアカツヤカミキリ)」について書いたんだけど、短い文章では伝えきれないこともあったので、加筆して知見を纏めてみようかと思う。

(2017・7・10 大阪府狭山市)

Σ( ̄ロ ̄lll)ヤバイでヤバイでー。
外来種クロジャコウカミキリやでー。
桜の樹の重要害虫やでー。
梅も桃も柿もオリーヴもザクロもボロボロにするでー。
でも、カッコええでー。

交尾もしとるでー。
よう飛びよる飛翔力抜群のケッコーでかいカミキリやでー。
麝香(じゃこう)と謳ってるけど、刺激臭デラくっさいでー(@_@;)
40分で6頭採ったけど、あとはサッパリワヤやったでー。

邪悪なボスキャラに有りがちなお姿ですなあ。
でもボスキャラって、主人公よりカッコ良かったりして人気が高かったりするんだよね~。
だいたい、黒に赤ってのは警告色だからヤバイ奴が多いのだ。何年か前に移入してきて大騒ぎになったセアカゴケグモなんかも赤と黒だもんなあ。
昔、近所に住んでいたパンチパーマのヤンキー兄ちゃんが、常に黒い上下に赤いシャツを着ていたけど、あのヤンキー兄ちゃんもヤバかった。シンナーのやり過ぎで、いつも完全に目がイッてたもんなあ。
もちろん見かけたら、ぴゅ➰➰ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ、全速力でその場から離脱したのは言うまでもない。

ここまでがFacebookに書いた大体の文章だ。
我ながら、あまりの低脳振りに苦笑いじゃよ。
でも、主なことは結構ちゃんと書かれてはいるんだよねー(笑)

ではここからは改めて真面目に書いてみよう。

【クロジャコウカミキリ(クビアカツヤカミキリ)】
学名 Aromia bungii
体長22~40㎜に達する中・大型のカミキリムシ。
年一回、6月中旬から7月下旬にかけて現れる。オスは体からフェロモンを発してメスを誘(おび)きだすと言われ、それが名前の由来にもなっている。
本来はベトナム北部・中国・モンゴル・朝鮮半島・台湾に分布するが、2012年愛知県で最初に移入が確認され、以後、埼玉、群馬、東京、大阪、徳島でも見つかっている。また遠くイタリアやドイツなどヨーロッパでも発生が確認されているようだ。
これは卵や幼虫の入った木材(物資の梱包用)が中国や韓国から運ばれ、そこから広まった可能性が高いと言われている。
幼虫のホストとなる木はサクラ、モモ、スモモ、ウメなどのバラ科とオリーブ、カキ、ヤナギ、セイヨウハコヤナギ(ポプラ)、コナラなどで、成虫になるまでに2~3年を要する。
幼虫は桜や桃などの樹木内を食い荒らし枯死させてしまうことから、重要外来生物に指定されている。繁殖力が強く、メスが卵を100~300卵も産むといわれ、中国では(黒麝香天牛と呼ばれている由)、スモモに深刻な被害を与えており、日本でも桜や果樹園に甚大なる被害を与えるのではないかと懸念されている。

解説としてはこんなところだろうか…。
あっ、二つある名前についても少し言及しておこう。
多分、最初につけられた和名はクロジャコウカミキリかと思われる。大方、誰かがその和名が気に入らないから、新たにクビアカツヤカミキリと名付けたのだろう。
二つも名前が存在するのは面倒臭いよね。しかも、どっちの名前も今一つもの足りなさが残る。クロジャコウはジャコウカミキリの仲間だからそう名づけたのだろうが、この種の特徴である目立つ赤い首部を全く無視している。反対にクビアカツヤはその赤い部分とツヤツヤの質感を表現してはいるが、名前だけではジャコウカミキリの仲間だとはわからない。それにあの強烈な麝香臭も大きな特徴なのに、それが表現されていないのは片手落ちというものだろう。素直に『クビアカジャコウカミキリ』でいいのにね。
しかし現在、マスコミや公共機関ではクビアカツヤカミキリに統一されつつあるようだ。それはそれで構わないとは思う。名前は一つの方がいいからだ。
でもクビアカツヤカミキリよりクロジャコウカミキリの方が名前としては邪悪で高貴な感じがするので、ここでは以後、クロジャコウカミキリの方を採用させていただく。ややこしいかもしれないけど、ダサい名前は嫌いなので、ささやかなる抵抗なのだ(註1)。

それでは自分が実際に見たクロジャコウカミキリの印象について書いてみよう。

7月10日、午後4時過ぎに南海高野線の狭山駅に到着。
ポイントへと向かう。去年の秋の終わりにこの辺に用事があったので、ついでに偵察しておいたゆえ大体のアタリはつけてある。場所を詳しく書いてもいいのだが、探す楽しむを奪うのもどうかと思うので、駅から2㎞圏内としておこう。

第1ポイント近くに差し掛かった時だった。
突然目の上、5m程上空を黒い影が過った。
Σ( ̄ロ ̄lll)何じゃ、おまえ❗と思ったら、長い触角の影が辛うじて見えた。アレだ、アヤツが間違いなくクロジャコウカミキリだと直感した。全身に緊張感が走る。
それにしても、想像を越えるデカさだ。下手なクワガタよりも立派なくらいである。こんなのが飛んでたら、かなり目立つだ筈だが、どうせ都会人には見えてるけど見えていないから気づかないだろう(人間、興味の無いものは視界に入っていても認識しないように出来ているのだ)。
どこかに止まるかと思ったが、大きく弧を描き、Uターンして工場内めがけてあっという間に飛んで行ってしまった。
思っていたよりもスピードは速い。飛翔力は相当ありそうだ。こりゃ、分布を拡大するのも時間の問題だなと思った。このカミキリ、ヤバイかもしんない。

近くに発生木が有るかもしれないと思い、住宅街の通りを覗いたら、道沿いに1本の桜の老木がポツンと立っているのが目に入った。もしやと思い近づいてみたら、おった❗、おった❗木の根元に見覚えのある姿がくっついておるではないか。目立つねー、アンタ。
飛んでいるのを見てから、まだ2分と経っていない。あまりに簡単に見つかったので、拍子抜けする。
でも、このクソ暑い中を探し回るのは地獄だなと思っていたから、ラッキー(^_^)v

取り敢えず、先ずは写真を撮ることにした。
直ぐに飛んで逃げる蝶とは違い、気持ち的に余裕がある。まあ、逃げられてもそれほど悔しくないというのもあるんだろうけど、ゆったりした気分で写メ撮り。
(〃⌒ー⌒〃)ゞいやあ、焦燥感や悲壮感の無い採集って楽だわ。

【クロジャコウカミキリ♂】

手で掴むと、!Σ(×_×;)!くっさー❗❗
強烈な匂いが漂ってきた。麝香というからにはムスクの香りかと思いきや、そげな良い香りではない。形容し難い濃い匂いで、薬品みたいな刺激臭がする。何だか目がシバシバするような気がするぞ。一番近いのはマイマイカブリとかオサムシを捕らえた時の匂いかなあ…。でもそんなこと言っても一般ピーポーには何のこっちゃかワカランだろなー。

木を見上げると、3~4mくらい上にもう1頭いた。でも網の口径が広くて横から逃亡、ぶいーんと飛び去られてしまった。
( ̄∇ ̄*)ゞまっ、いっか…。この感じだと他にもまだいそうだし、1つ採れたから最低限のノルマは既に達成している。ワシ、カミキリ屋じゃなくて蝶屋だもんね(業界ではカミキリ好きをカミキリ屋、蝶好きを蝶屋と呼ぶ)。だから、カミキリにはそんなに執着心は無いのであ~る。

去年、見つけた住宅街の中の桜の木が多い公園へと向かう。ここは、木からフラス(幼虫の食べ滓と糞が混じったオガクズみたいなもの)が出ているのを去年確認済みだから、間違いなく発生している筈だ。
このフラスが生息しているか否かの目安になる。そういう意味では証拠残しまくりの三流の犯罪者だ。ヒアリなんかよりも、遥かに駆除は簡単じゃないかなあ❓

【フラス】

公園に着いたら1本目の木にもういた。
しかも交尾個体。

(正確には交尾はしていないようです)

多分前がメスで、後がオスだ。
手で掴もうとしたら、しまった(|| ゜Д゜)❗
メスをほっぽり出してオスが逃走。ブイーンと飛んで行かはった。おまえさー、そんな事じゃ責任感が無いとメスに詰(なじ)られるぞー。人間なら、ビンタされて即フラれるところだ。
取り敢えず目の前の♀を確保。
メス、やっぱオスよかデカイわ。

【クロジャコウカミキリ♀】

オスとメスの区別はメスの方が大きくて胴体が太いことから、慣れれば比較的容易に見きわめがつくのだが、最もわかりやすい見分け方は触角の長さ。オスは体に比して遥かに触角が長い。他のカミキリでも大体コレで雌雄の区別がつくから覚えておけばよろしかろう。
あっ、でも普通の一般ピーポーには、そんな知識はいらんか…(笑)。誰がカミキリの雌雄を区別する能力なんて欲しがるねん。

逃げたオスを飛んで行った方向の木に辺りをつけて探したら、直ぐに見つかり無事確保。更にその横の木でオスを1頭ゲット。コレで20分で4つゲットだ。効率がいい。というか大発生してたりして…。
邪悪カミキリが木にウジャウジャ張り付いているのを想像したら、背中がブルッときた。それって阿鼻叫喚の光景だよね。そいつはちょっと…あまり見たくないなあ。

この公園では他にも2頭見かけたが、何れも網を近づけようとしたら感づかれて飛んで逃げられた。
意外と敏感で、すぐ飛ぶカミキリだ。もっとも蝶の方が遥かに敏感だけど。

第3ポイントの小さな梅畑に行く。
ここでもメスを1頭ゲット。隣の小高い公園でも1♂を捕まえた。40分で6頭ゲット。楽勝だ。

しかし、どうもその後は上手くいかない。飛翔中の個体だったり、高い所に止まっていたりで手が出せない。そして、午後5時半を過ぎるとピタッと姿を見かけなくなった。
でも夕方から夜にかけて活発に活動すると何かに書いてあったので、暗くなるまで粘ってみることにした。
あとでゴッソリいったるわい。

でもどうにもやりにくい。
懐中電灯片手に夜の住宅街をウロウロし、木に光を当てて回るなんざ、完全に不審者に見えるだろう。ポリ公にでも職質されたら、どうやって説明するのだ❓闇に包まれた住宅街で、オッサンが『カミキリムシ、採ってますねん。』って言っても、街中だぜ。んなもん果たして通用するのかね❓普通の人から見れば狂気の沙汰だ。気がオカシクなった人だと思われかねない。ホント、虫採りする大人って、アタマがオカシイ人だよな。ワシも今やその立派な一員ってこってすな。

結局、夜には一つも見つけられなかったので、8時前には退散。
結局思ったほど採れず、結果は3♂3♀の6頭に終わった。東さんも去年一つしか採れなかったようだし、Aくんも一つだけだと言ってたから、まだ採れた方か❓

上横1列が♀で、下1列が♂だ。
こうして並べてみると、雌雄の特徴の差がよく解る。

翌日、何となく消化不良だったのでもう1回行くことにした。たった一日だけでは邪悪髪切帝国の全貌はつかめない。ならば暴いたるぅー(=`ェ´=)

この日は少し早めに出て、午後4時前にポイントに着くようにした。一つ手前の北野田駅で降りる。どれくらい分布を拡大しているのか調査しようと思ったのだ。
しかし、桜の木はあっても食害された木は1本も見当たらなかった。案外、拡がる速度は速くないのかもしれない。ここ狭山市で最初に成虫が見つかったのが2015年らしいから、幼虫期間を考えれば少なくともその前の前の年には発生していた筈だ。となると、今年は発生してから最低でも5年目以上になる。それでコレくらいしか拡がっていないのなら、駆逐はそう難しくはないのではと思う。油断大敵。虫の繁殖力をナメてはいけない。まあ、そう簡単にはいかないのが常だから、予断は禁物だけどね。

昨日、最初に見つけたポイントよりも少し手前で1♀を見つけた。そこは昨日の時点でフラスを見つけていたので、ここにもいるだろうとは思っていた。どうやら基本的には食害された木にしかいないようで、健康な木にいるのを見たことがない。多分フラスが出てる木にメスが集まるので、そこにオスも集まるのだろう。

今回は秘密兵器を持ってきたので、難なくゲット。

お散歩ネットである。コヤツを長竿の先につければ、横から逃げられる心配はない。おら、アッタマいいー。カミキリ採りなんぞ楽勝じゃあ~。今日はガッポガッポと捕まえ捲って外来害虫殲滅、正義の駆除男と化すのじゃあ~\(^o^)/
この正義の味方が悪の黒麝香帝国を滅ぼしてくれるわ、Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケケケ…。

昨日、最初に見つけた桜の木では確認出来なかった。
次の桜の木が沢山ある公園でも1頭も見つけられず。
( ; ゜Д゜)あれれー、昨日あれだけいたのにー。
思っていた程には悪の黒麝香帝国は隆盛ではないのかもしれない。それとも正義の味方に恐れをなして隠れよったか。

梅畑で、ようやく木の根元で交尾しているのを発見。
けど、手で捕まえようとしたら、またもや慌てたオスがメスをほっぽり出して逃走。飛んだところをすんでで空中でシバキ倒す。
この小さな網で空中で捕らえるとは、やっぱ俺ってまあまあ天才じゃん❗d=(^o^)=b

次の木でも交尾個体を発見。
だが、またしてもオス逃走。おまんら、女子に対しての責任感ちゅうもんが無いんかい(*`Д´)ノ!!!
しかし、今度は照準はバッチシ合っていたものの、ほんの少し届かず網は空を切った。まあまあ天才でも届かないものは採れない。致し方なかろう。

今日は更に捜索範囲を拡げてみることにする。
しかし、フラスの出ている木は今回捕らえた5ヶ所のポイントと一番最初に発生したとされる大きな公園でしか見つけられなかった。去年の秋の終わりに偵察に来た時よりも拡がった新たなポイントは今日最初に採ったポイント1ヵ所だけだ。
飛翔力があるから急速な分布の拡大を心配したが、案外それほど分布を広げる能力は無いのかもしれない。食害した木に執着するようだから、飛翔力はあってもあまり遠くには行かない習性なのかもしれない。
大発生では❓なんて心配したけど、この狭山のポイントでは今のところ爆発的に分布を拡大しているというワケではなさそうだ。

結局この日は2♂2♀、4頭のみのゲット。

♂は触角が長くて脚も長いのでスタイリッシュだ。
ちゃんと展足すれば、相当カッコイイに違いない。でも展足する道具が無いので、いくつか進呈する替わりに東さんに展足してもらお~っと。

一応、生態をまとめておこう。
①色んな人の話を総合すると、成虫は朝や昼間にはあまり活動しないみたいで、多く見られるのは夕方のようだ。その日の天候や気温にもよるのだろうが、午後3時くらいから活動し始め、4時~5時くらいに活発になると思われる。今回は夜には見つけられなかったし、夜に探しに行ったという人も一つも見つけられなかったとおっしやっていたから、夜間はあまり活動しないのかもしれない。

②今回、食害されていたのは桜と梅の木だけだった。柿の木もあったが、食害の痕跡は無し。
梅は本数が少ないのでワカランが、桜は明らかに老木を好むようで、大きな桜の木ほど被害率が高かった。

③高い所にもいるが、木の根元付近にいる事の方が多い。そういう意味では採集はしやすい。
細い枝にもいるが(電線を歩き回っているのもいた)、太い幹に止まっている個体の方が多い傾向にある。
大きいし、派手な出で立ちなので止まっていればよく目立つ。しかし、活動時間以外はどこに潜んでいるものか、なぜか全然見つけられない(まあ、ワシの目が節穴だと云う可能性もあるけど…)。

④危険を感じると、すぐ飛ぶ。その慌てぶりはシッチャカメッチャカでケッコー笑える。飛翔力は強く、そのスピードはカミキリにしては速いと思われる。飛ぶ高さもケースによってはかなり高く、10m近くの高さを飛んでいるのも見た。

⑤樹液に来ると何かに書いてあったけど、今回は樹液の出ている木を発生地のすぐそばで2、3本見つけたが、姿は見かけなかった。やって来るとしたら、夜❓

⑥時期にもよるのだろうが、♂♀揃っている事がわりと多かった。すぐ♂は♀をほっぽらかして逃走するので、必ずしも交尾をしているというワケではなさそうだ。

⑦捕まえると強烈な匂いを発する。超クセーです。
その匂いは暫く辺りに漂っており、中々消えない。
だから、もし捕獲するならば素手ではなく、手袋か何かを着用をする事をお薦めする。鋭い牙からも手を守れるしね。
因みに捕まえるとカミキリらしく一丁前にキィーキィー鳴くが、その声は大きさの割りにかなりかぼそい。

⑧寿命は2週間くらいと書いてあったが、Aくん曰く、毒瓶に入れた時間が短かったらしくて帰ったら復活していたので、そのまま飼育ケースに放り込んだらしい(クワガタと同居)。で、3週間経ってもまだ元気に生きているという。となると、生命力は相当強い可能性はある。もう1ヶ月以上は経つ筈だけど、まだ生きてんのかなあ❓

とここまで書いたところで、夕方のニュース(関西TV『みんなのニュース』)でクビアカツヤカミキリの特集をやってた。
何でも徳島県では果樹園で発生しており、相当問題になっているらしい。で、徳島県立農林水産技術支援センターというところが本格的に駆除に乗り出したようだ。
大学生のアルバイトを使って一匹500円で買い取るなんて事もやっているらしい。笑ったのは、女子大生が一つの木で連続ゲットし、思わず『金のなる木❗』と叫んだところ。女子はいつの時代も逞しい。
このセンターではクビアカツヤカミキリのフェロモンを利用したトラップを作製するという試みもされている。けっこう工夫されており、謂わば『クビアカツヤホイホイ』みたいなもんで、これなら大量に捕獲できるのではと云う代物だった。案外、チョロイぞクビアカツヤカミキリ。

TVで放映されたせいか、ネットで検索すると記事が以前よりも大幅に増えていた。
でも、何か煽り過ぎのような気もする。毒も無いようだし、ヒアリよりかは遥かに駆逐は容易(たやす)いと思うんだけどね。
中でも一つ気になった記事があった。
産経ニュースの群馬県館林市の発生地についての記事なんだけど、虫屋に対してシツコク悪者かの如くに書いている。

①『しかも一部昆虫マニアが動き出すなど、拡散の恐れもある(橋爪一彦)』

②『ネット情報に一部昆虫マニアが反応、全国各地から集まり、採集して持ち帰るという厄介な事態も起きている』

③『市は拡散防止に躍起なだけに、マニアの行為に「拡散を助長するだけなので控えて」と呼びかけている』

と、御丁寧にも一つの記事に三回も出てくる。
しかもその表現の仕方には明らかに悪意があるとしか思えない。マスコミというヤツは昔からだけど、どうして昆虫好きに対してイコール悪者にしたがるんだろうね❓
多分、大の大人が虫を追っかける事に嫌悪感があるのだろう。幼稚で健全なる大人に見えない変態サイコ野郎だとでも思っているに違いない。冬彦さんとかが、最たるもののプロトタイプだ。虫屋が全員そんなワケあるかい。冷静になって考えればわかることだ。
だいたいマニアという言葉を使う事からして、そこに悪意が詰まっている。

①の橋爪某なんかの『しかも、一部昆虫マニアが動き出すなど…』なんて表現は端(はな)から文脈が悪者風情仕立てだし、②の『昆虫マニアが反応し、全国各地から集まり、(中略)厄介な事態も起きている』というのも厄介という言葉を使っている時点で悪者決定だ。しかし、何が厄介な事態なのは具体的には書いていない。
③は拡散を助長するだけとは書いてあるが、どうして採集して持ち帰ったら拡散するかの理由は書いていない。まるで持ち帰ったら、放すのが当然みたいな書き方だ。
だいたい虫屋が持ち帰るならば標本にするのだ。殺すに決まっている。謂わば駆除に貢献しているのである。クワガタと違って真剣に飼うヤツもあまりいないだろう。ブリードしたところで、売れはしないから商売にもならんだろう。ましてやミドリガメやアリゲーター・ガー、カミツキガメみたいに、邪魔だから野外に放つという虫屋はまずいない。知識があるから生態系を壊すと誰よりも知っているからだ(まあ、過去に一部のドアホはいたけど…)。
むしろマニアックな虫好きではなく、一般の人たちの方が厄介なのではないか❓ミドリガメだって何だって、問題になっているのは一般人が逃がした事から増えたという例の方が多いだろう。
例えば普通のオトーサンがこのカミキリを見つけたとする。珍しそうだしカッコイイ。息子が喜びそうだ。持って帰ろう。で、持って帰って息子に見せる。『でも、かわいそうだから逃がしてあげようね』とか言って野に放つ。こっちの方が余程ありそうな図式である。
とにかくマスコミは虫屋をマニアと称して悪者にしておけば問題意識を煽れると思っている節がある。いわゆる紋切り型の記事というヤツだ。マスコミはもっと勉強なさい。そして、もっと木材の輸入についての問題を取り上げるべきでしょう。キミタチ、一番大事なのはこれ以上日本国内に入って来ないように水際で阻止する事ではないのん❓

だから、カミキリなんぞジャンジャン虫屋に採らせればいいのだ。虫とりが上手いから確実に数を減らしてくれるぞ。そうだ、下手な一般の大人よりも余程子供の方が虫とりが上手いんだから、地域の活動としてガキンチョどもに採らせればいいのだ。子供たちも喜ぶし、教育にもいい。
但し、絶対に他の場所には放たない事を徹底する。虫屋もルールは守る。地域の人にもちゃんと挨拶する。
ホント、ろくに挨拶もでけん虫屋が多いからマスコミにも地域住民にも叩かれるんではねえの❓ちゃんと挨拶くらいはしましょう。挨拶しておいて損はないのだ。

話が逸れた。
で、食害された木をジャンジャン切り倒して燃やす。
コレでだいぶと沈静化するぜ。

まあ、先ずはとにかくワシら虫屋で節度を守ってクビアカツヤカミキリを採りまくって駆逐してやろうではないか❗
マスコミに『クビアカツヤカミキリの撲滅に昆虫好きたちが立ち上がった❗』とか書いてもらうように虫屋の側(特に学会)も積極的に働きかけるとかでけへんのかなあ❓

                 おしまい

 
(註1)和名について
勝山礼一朗氏から御指摘があり、クロジャコウカミキリよりクビアカツヤカミキリの方がずっと前、戦前には既に命名されていたようです。クロジャコウカミキリは月刊むしで誰かが使い始め、それが広まったのではないかとの事で正式な論文にも使用されたことがない由。だから、マスコミにはクビアカツヤカミキリが使用されているのだそうな。
因みに首が赤くない個体群もいるらしい。となると、ソイツはクロジャコウがふさわしい名前だよね。名前ってややこしいや。