スルメイカの湯通し

 
何年か前からスルメイカの姿を見る機会が減ってきている。どうやら不漁は続いているようである。烏賊の塩辛を作ってる会社は大変だろうなあ。

小さめのスルメイカ1匹が半額で売っていたので、購入する。値段は税別100円に満たなかった。
あっ、イカは1匹と数えなくて、1パイと数えるんだったね。

軽く洗ったイカを熱湯にブチ込む。
ここからが時間勝負だ。イカは火を通し過ぎると、かたくなるからだ。
熱湯にイカを数秒から数十秒入れたら氷水に放ち、急速に熱をとる。しかし、氷水を用意するのが面倒クセーので、熱湯に入れる時間を短くした。この辺はもう勘とか感覚。

今回は前日食った鰹のタタキのたれを味付けに使ってみた。そのままでは甘酸っぱすぎるので、多めのすり下ろし生姜を加え、醤油も足した。
皿の下にそれを入れて、あえて皿からはみ出すくらいの勢いでイカを盛る。とはいえ、繊細な盛り付けだ。

 

 
旨いっ❗
やわらかくて、火入れも完璧に近い。
ビールでと酎ハイでもバリあいそうだ。
夏の酒肴には、最高の一番のバッターの一つだ。

                  おしまい

 
追伸
今にして思えば、エキストラ・ヴァージンオイルをちょい垂らせば、完璧だったかもしんない。

 
  

イベリコ豚の生姜焼き

 
前回の新玉ねぎの話で思い出したんだけど、新玉ねぎを使って生姜焼きもつくった。

えー、玉ねぎは切って直ぐ使ったらあきまへんで。
切って暫くしないと血流をよくすると言われるアリシンが活性化されないらしい。

今回は生姜の調味液には漬けこまないことにした。
生姜の辛みと風味を最大限に生かそうと思ったからだ。
調味液は擦った生姜とニンニク、醤油、酒、味醂、昆布だしをテキトーに混ぜたもの。但し、味醂は量を控えめにした。目指すは大人の生姜焼きなのである。

玉ねぎを炒めて半透明になったら、イベリコ豚を入れて焼く。で、七分程度火が通ったら、調味液を入れて、サッと炒める。肉はかたくなると美味しくないので、ギリの火入れ。最後に生姜の細切りを入れて軽く混ぜる。で、死にかけのキャベツとトマトの横に盛りつけたら出来上がり。

 

 
酷い画像だ。あん
まり美味しく見えない。
死にかけキャベツの罪は重いな。でも渾身の生姜焼きの前では、んな事は気にならない。

( ☆∀☆)うみゃーい❗
マジで生姜焼きって、ホント美味いなあ~(⌒‐⌒)

実を云うと、オラの生姜焼きデビューは遅い。何でかっつーと、オヤジが大の生姜嫌いだったのである。だから、おそらく豚の生姜焼きが家の食卓にのぼったことは一度たりとも無い筈だ。ホント、親の食べ物の好き嫌いって、子供に影響大だよね。結局、オヤジの嫌いなものは、後々全部旨いもんやと知ったわ。
最初に生姜焼きを食べたのは高校くらいだったかなあ…。とはいえ、本格的に虜になったのはダイビング・インストラクター時代のサイパンだった。
近所の飯屋スラブ、いや本当はブラスだっけか?
当時、周りはこの店を逆さまに呼んでいたのである。とにかく、そこのポーク・ジンジャー(生姜焼き)がメチャメチャ美味かった。
生姜がビシッと効いていて、豚肉は絶妙の厚さだった。生姜焼きの豚肉は、やや厚めが美味い。
それ以来、完全に生姜焼きフリークになったのだった。

んなことを思い出しつつ、食べ進める。しかし、美味いには美味いんだけど、何かが足りないような気がしてきた。結構、完璧に近いデキなのになあ…。何でざましょ?

食べ終わってから、ようやく気づいた。
生姜焼きには、マヨネーズが添えられるべきだと云うことをすっかり失念していたよ。
最初はそのままで食い進め、中盤でマヨネーズと絡めて食うのが美味いんである。マヨネーズと生姜焼きのタレが絡むと別の次元の美味さに生まれ変わるのである。もちろん、ごはんあっての話です。

生姜焼きって、時々無性に食べたくなるよね。
書いてて、また生姜焼きが作りたくなってきた。

 
                  おしまい

 
追伸
次回は蝶かカトカラのはなし。

新玉ねぎに刮目す

 
もうシーズンは終わっちゃたけど、例年になく今年は新玉葱を食った。
きっかけは、おかんが新玉にハマってて、如何に旨いかを力説していたからである。で、1個くれた。
おまけに、後日レシピまで送ってきた。

「玉ねぎとベーコン炒めは、玉ねぎは輪切り、オリーブオイルを少し垂らしてシオコシヨウで味を整えます。」

ここまでしてくれると、素直に作ろうと思った。
それにシンプルだし、簡単そうだ。

 

 
かあ様、おっしゃる通りでした。
新玉、マジで美味いわd=(^o^)=b
とにかく、玉葱の自然な甘さに驚いた。甘いものは苦手だけど、自然な甘さは抵抗感なく美味いと思う。
シャキシャキした歯応えもいい。

そんなワケで、新たに新玉葱を買って食い続けた。
画像は豆苗入りだが、基本的には新玉とベーコンだけ。シンプル・イズ・ザ・ベストを貫こうと思ったのである。

しかし、最後だけウィンナーを入れるヴァージョンになった。ウィンナーの賞味期限が迫っていた為でやんす。

 

 
これはこれで旨かった。
ウィンナーじたいも旨かったからかもしんない。

 

 
日本ハム 『アレーグリ マッサ』。
世界を旅するというアンティエシリーズの一つで、他に2種類があるようだ。

「赤パプリカの深いコクと旨み」惹句がある。ポルトガルとか無塩せきの文字もあるから、気になって調べてみた。

アレーグリ マッサの「マッサ」とは、赤パプリカの塩漬けペーストのことで、ポルトガルの万能調味料らしい。「アレーグリ」は陽気って意味みたいだね。
「無塩せき」とは、発色剤を使わずに仕上げる製法だそうである。逆に普通のウィンナーは発色剤を使ってるのか❗❓発色剤って、何だ(・。・;❓

日本ハムと大山ハムのサイトに発色剤についての説明があった。日本ハムの方が消費者の質問に答える形になっていて解りやすいので、そちらを抜粋しよう。

『発色剤には、大きく分けて次の3つの働きがあります。

1.原料肉の色素を固定し、ハム・ソーセージ特有の色調を与えます。
《着色料のように色を付けるのではなく、お肉の中のミオグロビンやヘモグロビンといったお肉自身がもっている赤い色素を固定し、加熱・酸化による褐色化を防ぎます。》

2.原料肉のもつ獣臭さを消し、ハム・ソーセージ特有のフレーバー(風味)を与えます。
《発色剤の使用されていない焼豚などと比較すると、その風味の違いがよく分かります。》

3.細菌の増殖を抑える働きがあります。特に恐ろしい食中毒菌としてよく知られているボツリヌス菌の増殖抑制効果があります。

発色剤を用いない無塩せき(むえんせき)の商品群は、加熱した肉そのものの褐色であり、一般にあまり日持ちがせず、また原料肉そのものの匂いを感じます。』

なるほどね。一応、納得の説明だ。
でも、この発色剤は発ガン性があるとも言われている。それに対しての回答も載せておこう。今度は大山ハムのサイトのものを抜粋しよう。

『「亜硝酸ナトリウム」に発ガン性物質生成の可能性があるといわれていますので、これを気にする人も多いでしょう。
しかし、食品に使うことのできる添加物の量は、食品安全委員会や国際的な機関が無害と確かめた量1/100の量を、毎日食べつづけても安全な量としています。さらに、この量よりずっと少なくなるように法律で使用基準がきめられています。
当社では、さらに低い使用基準を設け、安全性確保に努めています。
また、ビタミンC(酸化防止剤)と一緒に取ることで、発色反応を促進させ、亜硝酸残存量を減らします。そのため、「発色剤」と「酸化防止剤」はセットで添加されます。
発ガン性物質が生成しやすい条件はpHが3.6の時で、食肉製品の多くは、pHが6以上のため、現状ではほとんど生成されないことがわかっています。』

なるほどね。
更にネットサーフィンしていると、『シルフレイのふたり言』というサイトに、こんな発言もあった。

『「当社のハムは、安心・安全のために発色剤は使っていません!」という謳い文句を目にすることがあります。こういうメーカーは、よほどのアホか腹黒いかどちらかなのですが、嬉々として手にとってしまう消費者の方が多いでしょうね。」
中略。
ところで「発色剤不使用」のハムやソーセージは岩塩を使用していることが多いです。「天然の岩塩を使用!」と偉そうに書いてあったりしますが、本当の理由は、岩塩に硝酸塩が含まれているからです(笑)。そもそも岩塩で塩漬けするとキレイに発色される、ということに気づいた先人の知恵から、岩塩に含まれる硝酸塩による発色の仕組みが明らかになったのです。

残念ながら岩塩には金属や石膏などの不純物も含まれます。先人の知恵を利用しつつも、岩塩を使うかわりに、精製塩と硝酸塩を使うというは安全かつ効果的な優れた製法と言えます。「伝統製法」というのは得てしてこういうもので、そのまま使おうとしても、安全性や品質とは両立しないことが多いのです。

「天然にこだわって岩塩で作った安心・安全の発色剤不使用のハム!」などという商品が、いかにデタラメなものかお分かりいただけると思います。無論、作る側は、分かっていてやっていることですね。』

因みに、このサイトには大山ハムの広告が貼り付けてあった。付け加えると、大山ハムのサイトの発色剤使用の説明には、発色剤の必要性が強調した論調に感じた。興味のある方は、そちらも覗いてみるがよかろう。

自分的には、この問題についてはどっちだってよくなってきた。こちとら、発ガン性がメチャメチャ高い煙草を毎日パカパカ吸っているのだ。発色剤の発ガン性なんぞ、屁の突っ張りにもならんわ(=`ェ´=)

あ~、また脱線だ。
今回は短くしようと思ったのになあ…。
気を取り直して、話を新玉に戻して終わろう。

新玉葱を今まであまり食ってこなかったのは、何となくインパクトに欠ける水っぽいイメージがあったからだ。辛みが少なくてマイルドだから、オニオンスライスくらいにしか使えないと思い込んでいたのだ。
でも、( ☆∀☆)刮目したよ。新玉葱は美味いっ❗❗
そっかあ…、新玉葱は熱を加えてこそ美味いんだね。

  
                  おしまい

 

山菜の話②コシアブラの天麩羅

  
山菜の女王といえば、コシアブラである。

  

 
と言っても、一般ピーポーにはあまり知られていない。たぶんスーパーなんかにゃ売ってねーからだ。
流通するのは田舎の「道の駅」や高速道路のサービスエリアとかで、殆んどが近辺で採取された地(じ)のものであろう。ようするに天然物で、多くは地元で消費されるものだろね。つぅーか、従来は地元の人が必要な分だけを取って食べるもんでしょうな。だから都会には出回らない。
これはつまり、我々が市場やスーパーマーケット、デパートなどで見る山菜は天然物ではないと云う裏返しでもある。タラの芽やコゴミ、ウドにワラビ、ふきのとうに山ブキ、ウルイ、ゼンマイetc…、みんな、み~んな所詮は養殖物なのだー。あっ、野菜だから養殖とは言わないか。栽培物ですな。どちらにせよ、人が育てたもんってワケだね。
ぶっちゃけ、山菜は天然物と栽培もんは味も香りも全然ちゃうでー。

コシアブラはウコギ科ウコギ属の落葉木。タラの芽やウドもこのウコギ科に属する。タラの芽と同じく春先に出る木の芽の部分を食べます。
因みに漢字だと「濾し油」と書く。名前の由来は、昔はこの木の樹脂(あぶら)を絞り、濾したものを漆(ウルシ)のように塗料として使っていたからだね。
北海道から九州まで沖縄を除く全国に広く自生していて、比較的明るく開けた雑木林などで見られる。関西では、標高にもよるが4月~5月が採取の適期だろう。
とはいえ、ウルシなんかと間違えるケースもあるので、お気をつけあそあせ。
コシアブラは特有の香りがするから、慣れれば分かるんだけど、もしもウルシならば触ったらカブれるでぇー。下手に匂った時には手遅れかもよ~Ψ( ̄∇ ̄)Ψ

前置きはこれくらいにして、肝心の食べ方である。
といっても、コシアブラは天ぷらに尽きる❗
ナゼかっつーと、天ぷらが圧倒的に美味いからだ。それに天ぷらにすれば、アク抜きをしなくてもよい。むしろアクが油で揚げられることによって旨味に変わるのではないかと思われるフシがある。

今回は、こんな天ぷら粉を使いましたー。

 

 
オーマイの『ちょっとの油でカラッとおいしい 油少なめ天ぷら粉』。商品名を見て、即購入決定。
天ぷらは揚げ終わった後の残った天ぷら油の処理が問題だ。だから少ない油で揚げれるにこした事はない。
とは云うものの、少ない油だと上手く揚がらなかったりするから、そこが悩みの種だ。

他の山菜も一緒に天ぷらにすることにした。

 

 
取り敢えず、試し揚げしてみよう。

 

 
手前がコシアブラ。右上がコゴミで隣がどんこ生椎茸。油は良さげな感じだ。まあ、こんな感じで揚げてけば大丈夫そうだ。

 

 
先ずは塩をかけて食う。
やっぱ、( ☆∀☆)美味いねーっ❗❗
シンプル・イズ・ザ・ベスト。仄かな苦みと旨みが相俟って、鼻から香りが抜ける。堪んないよ。まさに山菜の女王だと思う。タラの芽よりもコッチの方が断然好きだ。
すかさず🍺ビールをゴクゴクやる。
(σ≧▽≦)σぷひょー、至福の極みじゃよ。
蝶採りの盟友であるプーさんが、時期になるとコシアブラ、コシアブラとうるさいのも解るわ。
流石、山菜の女王と言われるだけの事はある。

そういえば、近所に住むサッちゃんにもお裾分けしたんだよね。彼女は食通だが、コシアブラは食べたことが無いと言ってたのを思い出したのだ。
渡して、少しばかり飲みに行った。いや、少しばかりじゃないな。二人が集まれば、痛飲必至なのである。とはいえ、その日はまだ早めの11時くらいには帰った。
翌朝、サッちゃんからの電話履歴に気づいた。履歴は夜中の2時くらいとある。爆睡してたのて気づかなかったのだ。何かあったのかな?と少し心配になって電話してみた。

『あのなあー、昨日なー、帰って夜中にその山菜の女王とか言うのを天ぷらにしてん。ほんだらなー、ムチャクチャ美味しかってなー、感動して電話してん。』

コシアブラの力、恐るべしである。

だが、サッちゃんに渡したのにまだあって、翌日と翌々日にも食った。おかんに渡すつもりだったが、連絡が取れなかったのである。

 

 
つけ加えておくと、コシアブラは味も香りも割りと直ぐに落ちるそうだから、その日のうちとか翌日とかの出来るだけ早めに食べることをお薦めします。

最後は試しにパスタにもしてみた。

 

 
アーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ仕様を選択。

 

 
所謂、ニンニクと鷹の爪のパスタですな。
ゴチャゴチャした味にするよりも、シンプルな方が出来の正否が解りやすいと思ったのだ。
だが、シンプルがゆえに難しい面もある。
ニンニクと鷹の爪を低温で火を入れて、油に香りを移す。ここは割りと大事だ。日本ではニンニクを高温でカリカリにしたがるが、イタリアでは誰もそんなペペロンチーノの作り方をしない。
そして、パスタの茹で汁とオリーブオイルを如何に乳化させるかが最大のポイントだ。ここで仕上がりの良し悪しが決まる。

 

 
ちゃんと乳化は出来たと思うが、ハッキリ言って天ぷらの足元にすら及ばない。
過去におひたしなんかも試した事があるけど、天ぷらが旨過ぎて落差が激しいわ。その分、落胆が大きい。
よし、来年は天ぷら一本でいこう。
でもさぁ…、いくら旨くともギンギンの若者じゃあるまいし、油っこ過ぎて天ぷらばっか食えないんだよなあ…。オジンになったよ。

                  つづく

 

山菜の話①

 
少し古い話だが、4月の終わりに能勢方面に姐さんと山菜探しに行った。

えー、最初に言っておきます。蝶に関しては10年経ったので高校生くらいの実力。蛾に関しては去年から真面目に取り組み始めたので小2レベル。そして山菜においてはド素人のピカピカの一年生、小1風情なのだ。だから冒頭で山菜採りとは言わず、山菜探しと言ったのである。
と云うワケなので、この先の記述に間違いも多々あるかと思われます。何せ小1レベルなんすから。その辺はトーシロの意見として大目にみてくだされれば幸いざんす。

先ずは道の駅に立ち寄った。
これには3つの理由がある。
1番目は道の駅ならば、山菜が売ってるんじゃないかと考えたからだ。山菜ド素人ゆえ、山に入っても何も見つけられない可能性がある。そうなると、なあ~んも楽しくない。同行の姐さんにも申し訳ない。謂わば保険をかけたようなものだ。たとえ採れなくとも食えると思えば、気持ちは楽になる。

2番目はサンプルが必要だと感じたから。
セリに対してのドクゼリ、ミツバに対してのドクミツバ、コシアブラと間違えやすいウルシetc…、植物にはソックリさんが結構たくさんあって、一方には毒があるなんてことは多々あるのだ。素人がそれを見極めるのは困難だ。間違って変なもん採取して食ったら、おっ死にましたー(○_○)じゃ、洒落になんない。
ゆえにサンプルがあった方がいいと思ったワケだすな。図鑑やネット情報も役立つとは思うが、百聞は一見にしかず。実物に勝るもの無し。写真からは香りが立たないのだ。この香りと云うのが同定の大きな鍵となると思ったんだよね。
おで、バカだけど、時々カシコイ。

3番目の理由は昼飯の調達である。
何か食いもんが売っている筈だと踏んだのだ。事前にコンビニで買うことも考えたが、それじゃ味気ない。ギャンブルだが、予定調和なんぞクソ喰らえだ。面白くない。

オラの読みはバッチリ当たった。
道の駅には、たくさん山菜が売っていた。そこで、コシアブラ、コゴミ、ゼンマイ、セリ、クレソンを購入した。タラの芽やワラビ、木の芽(山椒の葉)も売っていたが、それくらいはワシだって分かるので買わなかった。
それにしても驚いたのは、9時のオープン前から結構な行列が出来ていた事だ。前に並ぶオジサン夫婦に訊いたら、去年は10時に来ても何も無かったそうだ。
(;゜0゜)マジっすか❓、マジスカポリス❗
えっと、マジスカポリスとはミニスカポリスのパクり。ミニスカートのお色気警官ではなくて、何かあったら『マジっすか❓マジっすか❓』を連発する身長140センチの小太り下膨れ顔の警官です。

9時ピッタリに入口が開いた。
おーっΣ( ̄ロ ̄lll)、お言葉通りにオープンと同時に雪崩れのように人が売場に押し寄せてゆく。
マジっすか、マジスカポリス❗❓ みんな走っとるやんけー。つられてオイちゃんも走る。走りながら笑ってしまう。あまりにみんな必死なので、何だか可笑しくなってきたのだ。
見る間に売場は人でゴッタがえし、まるでバーゲンセールの会場みたいになった。何だか楽しい(^▽^)
姐さんに『吟味するな。躊躇するな。数を多めに確保せよ。迷ったものは全部カゴに入れろ。あとで必要のないものは元に戻せばいい。』と檄を飛ばす。

この売場には、タケノコ御飯も売っていた。
入口でアマゴ(ヤマメ)の塩焼とアマゴめしも売っていたので、それもゲット。
読み以上の収穫があった。幸先が好い。

ここまで書いてて、画像が一つも無いことに気づく。
でも、考えてみれば写真をロクに撮ってない。姐さん相手にバカ話ばっかしてたのだ。ボケ倒せる相手はそうはいないから、ここぞとばかりのボケの垂れ流しに余念がなかったのじゃ。

写真はこんなのくらいしか無いや。

 
【買った山菜(一部)】

 
真ん中がコシアブラ、右上がゼンマイ、左下コゴミ。
左上のは、生のどんこ椎茸なんだけど、これは道の駅で買ったもんじゃなかとです。

 
【タケノコ御飯とアマゴめし】

 
タケノコ御飯は、可もなく不可もなくフツー。
アマゴめしは旨かった。塩焼も旨かったし、さすが渓流の女王と呼ばれるだけのことはある。
因みに、下のアマゴめしの箸はオジサンの手作り。箸袋にアマゴちゃんがいて、飛び出てる。オジサンに『これって、もしかして自分で作りはったん❓』と尋ねたら、照れくさそうに頷いた。何だか、ほのぼの(o^O^o)したよ。

山菜探しについては、今回は結果だけ記しておこう。
色々あって面白かったんだけど、書くとまた長くなるんで割愛。おいおい書く予定の各山菜の回にちょこちょこブチ込んでゆくつもりです。

コシアブラ、コゴミ、ゼンマイは結局見つけられなかった。タラの芽はあったけど、時期が遅すぎた。成長が進んでてダメ。フキノトウも同じ理由でダメ。
見つけられたのは、セリ、クレソン、ミツバ、山椒、ノビル、ワラビ。まあ、初心者としては頑張った方だと思う。

スンマセン。コレも画像がこんなのしかない。

 

 
ノビルである。
これに関しては色々面白かったし、書きたい気持ちもあるので、おいおい書くことになるかと思う。
ゲットした他の山菜の料理も併せて紹介していくつもりです。

                  つづく

 
追伸
スマホのストレージが溜まってて、料理の写真を消したいから書き始めたんだけど、これじゃ全然消せないじゃないの(笑)。

 

名古屋コーチンの手羽先

 
名古屋コーチンの手羽先が半額になっていたので買った。
揚げるか、焼くか、それとも煮るかで迷った。手羽先餃子なんてものいいなあ…。
けど、結局面倒くさくなって、めんつゆで煮ることにした。

で、使用しためんつゆがコレ。

 

 
ヤマサの『昆布つゆ』ですな。
まあまあだ。悪くない。だが、特に気に入っている銘柄ってワケではない。たまたま安かったから買っただけの事だ。って云うか、そもそもオイラはめんつゆがあまり好きじゃない。甘ったるいからだ。だから、普段は使わない。でも、この日の夜は何となく甘辛なのが食べたかったのだ。

めんつゆに手羽先を放り込む。火をつけたら、弱火でじっくりと温度が上がるまで待つ。沸騰しかけたら火を止め、あとは余熱で火をとおす。

手で食べられるくらいに冷めたら、盛りつけて完成。

 

 
一口囓じって、Σ(-∀-;)驚く。
思ってた以上に硬かったのだ。もちろん煮すぎたワケではない。火入れは完璧だ。
でも、続けて二口、三口と食べて理解した。これは硬いわけではなくて、身の弾力がスゴいのだ。ぶりんぶりんですねん。
いったん脳がそう認識すると、急にメチャクチャ美味くなってきた。もう深夜だし、太ったから1本だけにしとこうと思っていたのに、3本全部食ってしまったなりよ。

名古屋コーチンの手羽先、マジ美い(☆∀☆)❗

 

終いのタケノコ

 

今年もそこそこタケノコを食った。

 

 
堀りたてをそのまま焼くのが一番美味いんだけど、そうもいかない。となると、真っ先の選択肢は若竹煮やね。タケノコ独特の甘みと香り、適度なエグみが堪能できるのは、やっぱ若竹煮っしょ。

圧力鍋に糠(ぬか)と鷹の爪を入れて、筍の大きさにもよるけど1時間くらい弱火でコトコト茹でる。
で、一晩放置プレー。ほったらかしにする。
ほんでもって翌日、ザッと洗って糠を落とす。したら、ホレホレーΨ( ̄∇ ̄)Ψ、悪いオッチャンは皮をヘラヘラと剥ぎ取り、中身を取り出しにかかる。
おー(;゜∇゜)、艶やかな裸身が露(あわら)になる。と同時に、辺りに栗に煮た甘ほっこりとした香りが広がり、鼻腔をくすぐる。もしかして、自らわざわざ筍を茹でるのは、この瞬間を体験(たいげん)したいが為かもしれない。

姫皮は包丁で軽く切れるところのみを使う。硬いとこはゴミ箱にドォ━━ (ノ-_-)ノ~┻━┻ ━━ ンッじゃ❗
姫皮は酢の物にするによし、筍ごはんに入れるのもよし、御自由に使われたし。

そして、いよいよ筍本体を一刀両断、真っ二つにする。時々、中に白い洗剤みたいなのがコビり付いてるけど、タケノコ本体から出たものなので味には問題なし。神経質に取り除く必要性はないだす。
ここまでが下拵え。あとは用途により切り分ける。

若竹煮を作る場合は筍を厚めに切り、鰹昆布だし(昆布だしでもよい)に酒と薄口醤油、みりんをほんの少し入れて煮る。途中で生ワカメをサッと入れたら、火を落とす。ワカメの色が鮮やかなうちに器に盛り、有れば木の芽を飾ればよろし。否、あった方がいい。タケノコと山椒の葉の相性は絶妙とも言える切っても切れない仲だ。アッシは、そう思うね。
とはいえ、お子ちゃま舌の人は、やめなはれ。無理することないどすえ。そもそも木の芽がアカンおしたら、春先の旬のタケノコのエグみもアカンやおへんか。一生、個性の無い水煮のタケノコを食うてなはれ(-_-)

m(__)mごめんなさい、つい京風に毒づいてしまったなりよ。毒づきついでに、もう一つ。
筍の煮物でカツオ節がドバドバ掛かっていることがあるが、あれはよしてほしい。カツオ節はあってもいいけど、少量。無くても良いくらいだ。なぜなら、カツオ節って香りも味も濃くて個性が強過ぎるからだ。タケノコの良さが消える。カツオ節をドバドバかけるのは、ハッキリ言って田舎もんだ。
あっ、ゴメンなさい。人の好みは千差万別ですよね。あくまでも個人の一戯れ言として流されたし。

 

 
そんな事より、若竹煮はホント美味いよねぇ~。
食ってると、春そのものを味わってる気がして、心がほっこりする。

だが、後半は少し飽きていて、鶏肉と一緒に煮たりした。

 

 
タケノコの個性は少し失われるけど、旨味は格段にアップするから、これはこれで美味しいんだよね。春先の筍が苦手な人でも、これだったら食えるかもしんない。

 
筍ごはんもよく作った。

 

 
筍ごはんのタケノコは、あんまり細かく切らないのがモットーだ。大きめ、厚めにした方が歯応えを楽しめる。
好みによるが、自分は油揚げも入れる。コクが出るからだ。出来れば油揚げは京揚げがよろし。その方が味に深みが出るような気がする。
油抜きは、したりしなかったり。そん時の気分だ。味の強いのが食べたい時は油抜きしないかなあ…。あと面倒くさい時も。
油揚げは細かく切る。これは、あくまでもタケノコが主役だからだ。お揚げさんは脇役なんだから、目立ってはいけない。

出汁は自分で1から作る時と市販の白だしを使う時と半々。これまた気分だ。
出来上がりの味は、どちらも旨い。どちらが美味しいかは、人それぞれの好みだろう。
但し、白だしは使うメーカーにより味が変わる。
今回はコレを使った。

 
【創味 創味の白だし】

 
結構、美味しくできた。
他にキッコーマンの香り白だしも仕上がりは良かったと思う。

 
【キッコーマン 割烹 香り白だし】

【キッコーマン 本つゆ 香り白だし】

 
でも、どっちだったか覚えてない。
パッケージの削り節の写真に何となく記憶があるので、たぶん割烹白だしの方かなあ。
 
一方、自分で出汁を作る時は仕上がりにムラがある。断トツに美味くなる時もあれば、市販の白だしに劣る場合もあるのだ。まあ美味しく出来りゃ、何だっていいんだけどね。

勿論、筍ごはんにも木の芽は不可欠だ。軽く手のひらでポンと叩いて添えると、香りが引き立つ。

 

 
採ってきた花山椒を乗せた日もあった。

 

 
そういえば後半、鶏のミンチを隠し味に使った時もあったな。コクと旨味が増すと思ったからだ。
勿論、それはそれで旨かった。けど、やっぱり筍の良さが損なわれるんだよな。

 

  
それにしても、結構たくさんの筍ごはんを食べたなあ…。
我ながら、よほど筍ごはんがお好きとみえる。
とはいえ、流石に後半は飽きてきて、イレギュラーなものも作ってた。

 

 
パスタだね。
これは竹の子とハモの子とのコラボだから、植物系と魚介系のダブルお子ちゃまタッグだ。
筍の良さは歯応えくらいしか残っていないが、味はメッチャ美味い。
作り方はオリーブオイルに少量のニンニクを入れて弱火で油に香りを移す。ニンニクを取り出したら、ハモの子とタケノコを入れて軽く炒める。そこにパスタを入れ、茹で汁も少し加える。味付けは塩のみと言いたいところだが、隠し味に少しだけ薄口醤油を入れて整える。最後にオリーブオイルを少し加えて混ぜ、乳化させたら出来上がり。

  

 
竹の子オムライスも作った。
これはねー、母胎は筍ごはん。そこに木の芽をメチャンコ混ぜる。といっても限度はあるけどさ…。それを炒めてチャーハンにする。味付けはそのままでもいいが、味見して薄ければ、塩なり醤油なりを足して濃くしてもよい。あとは玉子でくるみ、さらにタケノコの煮物をユルい餡掛け状にして掛けたら出来上がり。
これも果たして春先の筍を使ってまで作るもんかいな❓という疑問符がつくが、味はかなりイケる。玉子にタケノコが隠れがちだから、一口めはその歯応えに驚いた。歯応えがあるオムライスって楽しい。
でも裏を返せば、季節に関係なくタケノコの水煮さえあれば、いつでも作れるって事だ。味の差は、そう無いだろう。
これが終いの筍料理で、10日ほど前だった。

 
そういえば、今年は一度もお外でタケノコを食ってないよなあ…。天ぷらとかも食いたかったよ。
まっ、いっか。そんな年もある。

 
                 おしまい

 
追伸
もっと早くに書くべき文章だったのだが、キアケハの記事にかかりっきりになってて書けなかった。虫の記事は下手なことが書けないので、どうしても時間がかかる。食べ物の記事なら毎日だって書けるのに、そうはいかないのだ。誠に鬱陶しい。

外でタケノコを食ってないと言ったけど、考えてみれば1回だけある。
4月の後半、三草山に行った折り、道の駅で筍ごはんを買ったわ。

  

 
お店じゃなく、ホントの外やんか(笑)
あまご飯が予想以上に旨かったなあ…(о´∀`о)

 

春を送る鰆のたたき

 
2週間前の話。

 
季節は、もうすっかり初夏の趣である。
魚辺に春と書く鰆(さわら)の季節も、そろそろ終わりである。

 

 
上は韓国産の鰆のたたき。国産のもあったけど、値段が倍近くしたので断念。それに、見た感じでは韓国産の方が元の魚体が大きくて美味しそうに見えたというのもある。

( ☆∀☆)うみゃーい❗
鰆のたたきって、ホント美味いよねー。
最初、ねっとりとした食感が歯にからみつき、香ばしい香りが鼻に抜けたかと思ったら、あとから旨味のつまった濃密な脂が口に中にじんわりと広がる。
(о´∀`о)溜まんないよね。

数日後、国産ものも試してみた。
予測では値段ほど美味いものではないと思ったが、食ってみないと本当のところはわからない。

 

 
予想通りだった…。
韓国産の方が遥かに美味い。
どこが違うかというと、脂と旨味が足りないのである。これは予想した通り元の魚の大小によるところが大きいと思われる。どうゆうことかと云うと、鰆は大きければ大きいほど脂がのって美味いのである。
そう云うワケだから、その後はもっぱら韓国産のものばかり食ってた。

 

 
もちろん国産のものでも丸々と太っているものならば、そちらの方がより鮮度は良い筈だから少々お高くとも買う用意はあった。だが、なぜかそれに見合うようなものを見掛けなかったのである。
もしかしたら韓国産の方が、この時期は美味いのかもしれない。

そういえば思い出したよ。鰆はその漢字の字面から、春が旬だと云うイメージが強いが、実をいうと本当の旬は最も脂の乗る秋から冬である。だから「寒鰆(かんざわら)」なんて云う言葉もあるのだ。

それでまた思い出した。対馬で秋に食った寒鰆がメチャクチャ美味かったんだよなあ~(о´∀`о)
対馬って、かなり韓国に近いよね。ってことは韓国周辺で獲れる鰆は特別美味いのかなあ…❓
あんま、聞いたことないけどさ。

鰆の旬が春だと言われるようになったのは、どうやらその時期に瀬戸内海で鰆が沢山獲れるからみたいだ。沢山獲れるということは、庶民の口に入る機会も多い。ゆえに必然、旬と言われるようになったのだろう。また、鰆の本当の旬は冬だとは言ったが、春の鰆が極端に味が落ちると云うワケではない。春でも充分美味いのである。それも旬たる由縁になったのだろう。

鰆の刺身を普段あまり見ないのと、見てもたたきが多いのには、これも実をいうと理由がある。
先ず第一にに、鯖の親戚だからか足が早い。傷みが早いので、よほど新鮮なものでないと刺身にはならないのだ。
たたきにする理由も同じでもあるが(すぐに表面を焼くと鮮度の保ちが良い)、もっと言えば、鰆の身が割れやすいからだろう。つまり、周りを焼くことによって身崩れを防ぐためなのである。

鰆の刺身を最初に食べたのは、大学1年の時だった。
女の子と行った初めての旅行だったから、よく憶えている。
場所は広島県の鞆の浦。
レトロな町で、昭和の古い時代にタイムスリップしたかのようだった。町には、漸く寒さがゆるんだホッとした雰囲気が漂っていた。柔らかな陽射しが溢れ、赤い椿がたおやかに咲いていた。
たぶん春休みだったのだろう。ということは3月だ。

そこの旅館の夕食に出てきたのが鰆の刺身だった。
たたきではなかったと記憶する。分厚く切られたもので、四角いブロック型だった。おそらく大きな鰆の一番分厚くて良いところを贅沢に切り出したものだったのだろう。
その頃はまだ鰆の刺身なんて聞いたことがなかったし、鯛とは違う濁った白っぽい色にとまどった。そう云うものだとは知らないから、鮮度が到底良さそうには見えなかったのだ。
恐る恐る口に入れて、食べた時の驚きと衝撃は今でも忘れられない。あまりの美味さに頬っぺたが、痛いくらいギュンとなった。
彼女もその美味しさにビックリしてたっけ…。

あの時の衝撃と感動を越える鰆の刺身には、その後、出会えていない。
ファーストインプレッションにして、最高峰。
どこか恋愛にも通ずるものがある。
おそらく、あれを越えるものには、生涯出会うことはないだろう。

 
                 おしまい

 
追伸
『消えたキアゲハ 完結編』にあまりにも時間を要してしまい、書けなかった文章。
ホント、蝶の話は時間がかかってアホらしい。食べ物の文章なら、ものの30分もあれば下書きが出来上がるのにさ。

そういえば、今年は鰆の味噌焼もつくってみた。

 

 
甘いのはあまり好きじゃないし、わざわざ西京焼きの為に白味噌を買うのもイヤだし(西京焼きじたいは好き)、普通の味噌に酒と味醂少々と刻んだネギを加えて漬け込んでみた。
しかし、アホだから存在を完全に忘れてて、気づいたのは2週間後。
周りに付いた味噌を落とし、弱火でじっくり焼いてみた。それを、ややビビりながら口に運んだ。

(・。・)えっ、メッチャ旨いやんか❗
腐った様子もないし、全然イケる。普通に塩焼きしたものよりも断然に美味い。味噌の力には、とても感心したよ。発酵食品、恐るべし❗
少々、味が濃いが、むしろ日本酒のアテにはビッタリだった。勿論、白ごはんにも抜群に合う。
これからは、余った魚は味噌漬けにしょっと(^o^)v

 

酒肴 黒マグロの切り落とし

 
黒マグロ(本マグロ)の切り落としといっても、刺身の端っこの見栄えが悪い部分を切り落とした寄せ集めではない。厳密的に言えば、血あいに近い筋の多い部分だ。そのまま食うと口の中に筋が残り不快だから、あまり出回らない。本来は棄てるものだろう。
そう云うワケだから、てんこ盛りで¥198だった。

そいつをスプーンで身を小削いで、筋を取り除く。
地道な作業で、コレがウザい。気が短いオイラは次第にイライラしてくる(=`ェ´=)
でも旨いもんを安くで食いたいんだから、我慢するしかない。

残った白い筋は捨てない。
そのままでは噛み切れないが、火を入れると魔法みたく食べられるようになるのである。弾力があって、普通の身に火を入れたものより寧ろ旨い。

それを小削いだ部分と混ぜあわせ、包丁でテキトーにたたく。出来ればネギトロ的部分(ミンチ状)とブツ切りの部分が半々くらいが良い。食感もあった方が旨いからだ。

そこに煮きった酒と味醂、醤油をテキトーに入れて混ぜ合わせる。比率はお好みです。自分は甘いのがイヤなので、味醂は少なめにした。
最後に太白胡麻油を混ぜて、味が馴染むまで小一時間ほど冷蔵庫で寝かせる。これも時間はお好みである。15分後くらいから食べ頃になるかな。

因みに太白胡麻油は透明な胡麻油で、普通の胡麻油よりもマイルド且つ上品である。旨味も強い気がする。少しお高い胡麻油だが、こちらを強くお薦めする。
何故なら、普通の胡麻油だと個性が強すぎて味を壊すからだ。無い場合は、普通の胡麻油を控えめに入れるか、オリーブオイルやサラダ油で代用するという方法もある。全然、別物にはなるけど…。

 

 
大葉の上に天盛りにし、白胡麻を指で潰しながら振りかければ出来上がり。
葱や玉葱を入れてもいいが、今回は邪魔なので加えなかった。こういうものには、世間では必ずネギが入るが、はたしてそんなに合うものかね❓何にでもネギを入れる風潮って、ハッキリ言って疑問。如何なものかと思うよ。

 

 
まっこと、((o(^∇^)o))美味いじゃきにぃー❗
高知の辛口の冷酒が止まんないぜよ。

 
追伸
勿論、普通の切り落としでもでけます(^o^)

 

真フグのパスタはエロチック

 
鯛の白子を食べたいんだけど、小さかったり鮮度が悪かったり、はたまた値段が高すぎたりと、ナゼか今年は良いものと全くめぐり会えない。

そんな折、たまたま真フグの白子を見つけた。
スーパーで真フグの白子に出会えるのは、そうある事ではない。600円と値段は少し高めだが、量はそこそこあるし、トラフグの白子の事を考えれば超激安だ。買うことにした。

取り敢えずは定番の白子ポン酢をつくる。
酒と昆布だしをあわせたものに白子を沈め、火にかける。弱火でゆっくりと温度を上げてゆき、沸騰する前に火を落とし、あとは余熱で火を通す。

 

 
ポン酢をかけて、葱を散らす。かんずりを切らしていたので一味を振った。

 

 
しかし、期待したほどには旨くなかった…。
不味いってワケじゃないんだけど、鯛の白子やトラフグの白子と比べれば数段落ちると言わざるおえない。なんていうのかなあ…。旨味に奥行きがなく、薄いのである。美味い白子はゆっくりと旨味が舌に広がってゆき、あとを引くような余韻があるのだ。
それに食感も今一つだ。張りがない。良いものは歯を一瞬押し戻すような感覚があり、次の瞬間には諦めたかのようにはんなりと極薄の薄皮が弾けて中身が溢れ出してくる。そして、口の中いっぱいが滋味で凌辱されるのだ。どこか女性の柔肌と肉叢(ししむら)を想起させるところがある。そう、白子はエロチック。官能的な食べ物なのだ。

個人的意見としては、鯛とトラフグの白子が二大巨頭。次に続くのがサバフグの白子かなあ…。その次がタラの白子で、サイテーなのが鮭の白子だ。鮭は身は勿論のこと、卵(イクラ)だって抜群に旨いのに何でじゃろう❓

真フグの白子は、まだ沢山ある。正直言って、この程度の白子ポン酢ばっか食い続けるのは苦痛だ。はてさて、どうしたものか…。

あーでもない、こーでもないと考えあぐねて、翌日出した答えがパスタだった。
でも、通常の太さのスパデッティーニは切らしており、冷製パスタで使われる細麺のカペリーニしかない。
白子のパスタは今まで作ったことがないし、カペリーニというのも不安だ。
しかし、買いに行くのが面倒なので、カペリーニでいくことにした。テキトーに作っても何とかしてしまう、アタシャまあまあ天才なのだ。何とかなるじゃろう。

先ずはフライパンにオリーブオイル、ニンニク、鷹の爪を入れて、弱火でじっくりと油にニンニクの香りを纏わせる。強火でニンニクをキツネ色のカリカリにするのも悪くはないが、アレは日本だけ。本場イタリアには存在しない。

テキトーなところで厚めの輪切りにした白子を投入。
白子の茹で汁も入れて、塩で味を整える。
同時進行でパスタも茹で始める。パスタの茹で時間は標示よりも1分短くする。これは後に炒め混ぜ合わせることを想定してのことだね。

パスタが茹で上がったらフライパンに移し、オリーブオイルを少しづつ入れながら乳化させる。汁気が無くなったら皿に盛り、クレソンを添えて出来上がり。

 

 
( ☆∀☆)マジ、美味い❗❗

ダメな白子が見事に甦った。油と昆布だしが旨味を補い、ニンニクと鷹の爪が味のアクセントとなって絶妙なバランスになっている。程よく潰れた白子がパスタによく絡まるのも堪りまへん(≧∀≦)。細麺にしたのは怪我の功名だったかもしんない。

日は沈み、いつの間にか外はすっかり暗くなっていた。
官能的なパスタを食いつつ、平成の時代は終わりを迎えようとしている。

 
                  おしまい