2019年 お節料理 正月二日目

 
正月二日め、お昼の献立。
しこたま昨日は飲み倒したので、二日酔い気味である。流石に昼間っから酒を飲むパワーは無い。

とりあえず米でも炊こうと思った。
米を洗いながら、ふと思いついた。アレをこうしたら、アーなってコーなって旨いんちゃうんけー❓
一度思いついてしまうと止められない性格はいくつになっても変わらない。行動が幼少の頃から発作的なのだ。三つ子の魂、百までというし、性格と云うものはそう簡単には治りまへん。

で、炊き上がったのがコレ。

 

 
えーと、これは生姜ごはんです。
但し、生姜ごはんと言っても、ただの生姜ごはんではござらん。

ベースはコレ⬇

 
と言ってもワカランやね。
コレはですなあ。あの生姜漬け界に燦然と君臨せしめし、オラも大好き「岩下の新生姜」なのだ。
その汁を使って炊いた混ぜごはんなのであ~る。

作り方は、米1合に対して岩下の新生姜の調味液をブチ込む。液の分量が少し足りなかったので、お酒と水を足す。今思えば、だし汁でもよかったかもしれぬ。
新生姜本体は薄切りにして、炊き上がってから混ぜこんだ。一緒に炊いてしまうと、食感と辛みを失うのではないかと考えたのれす。

( ̄∇ ̄)ん~、味はそこそこ旨い。
だが、インパクトに欠ける。何かが足りないのだ。
そのままじゃ味気ないので、昨日夜ふけに酔っ払って作った昆布炊きをおかずにすることにした。

 

 
昆布もお節料理の定番だ。
よく昆布巻きとか結び昆布がお重に入っている。
昆布は「よろこぶ」にかけた縁起物。「養老昆布(よろこぶ)」と云う漢字を宛てて、長寿祈願も兼ねている地方もあるようだ。結び昆布の結びも祝い事を表しているし、昆布巻きも巻物と勉学向上とをかけている。
だが、ガキんちょには、そんな事はどうでもよく、常にお節どうでもええランキングの上位に入っていた。
妙に甘ったるくて中途半端な味付けが嫌いで、軽い憎悪さえ覚えていた。その思いは薄れこそすれ、基本的には今でも変わらない。どうでもいい食いもんだ。
だから、わざわざ自分でつくる気にはなれないし、ましてや金を出してまで買う気にはなれっこない。

と云うワケで、昆布の佃煮的なものをつくってみた。
但し、酒のアテとしてだ。甘ったるい味にはしない。
昆布を水にブッ込み、ふやかす。充分やわらかくなったところで四角に切る。それをまた水に戻して、鰹だしの素、醤油、照りを出すために味醂少々、山椒の実を加えてコトコト炊く。煮汁が殆んど無くなったら完成。

ふむふむ(・ω・)、ええんでねえの。
岩下の新生姜ごはんには、バッチリの相性じゃよ。
しかし、ここで又してもピコリン💡。新たなる企みを発作的に思いつく。勿論、思いついたら止まりゃしない。おいちゃん、ダッシュ💨でスーパーに向かう。
そして、完成したのがコチラ。

 

 
じゃあ~ん( ^-^)ノ∠※。.:*:・’°☆
大トロちらし寿司でごさる❗❗
大トロとは言っても、中トロと大トロの中間って感じ。でも、コチラとしては寧ろ渡りに舟だ。オジサンには今や大トロは脂っこ過ぎて、そろそろキツいのじゃよ。
値段は1パック、たったの380円だった。しかも、養殖とはいえ本マグロ、モノも値段に比してかなり良い。

勿論、ベースは酢飯がわりの岩下の新生姜めし。
そこに大トロを並べて、更に食感にアクセントを加える為に細かく切った数の子を適度に配する。仕上げに貝割れ大根と白ゴマを散らしたら、さあ出来上がり。
ちなみに、色めが悪くなるのを避けたいので、醤油と山葵は別にした。

オラ、オラ、オラー、御満悦で箸を持って構える。
しかし、これって向きがあってないよね❓
(*`Д´)ノえーい、色々角度を変えて写真を撮るっぺよ。

 

 
たぶん、これが正面だろね。

 

 
(`皿´)フガッ、(#`皿´)フガッ、(`皿´)フガガ。 
( ☆∀☆)きゃいーん❗興奮街道爆走ぱぴゅーん❗
バチ美味いやんけー❗❗
マグロの旨さもさることながら、数の子がごっつええ仕事をしとる。言ってみれば、豪華版トロたく(トロ&沢庵)ってとこだろうか。

おいちゃん、思わずついでに買ってきた冷酒の封を開けてしまう。

 

 
月桂冠「辛口 生酒」。 
(≧∀≦)くぅー、酒バカの愚かなる行為だけど旨いね~。

 
                  つづく

 
追伸
まだまだ正月の献立は控えているのだが、食いもんネタを書くのにも飽きた。次回は一旦、虫の話を書きます。

 

2019年 お正月料理その2 元旦夜編

 
【鰯の煮物】

 
本来的には田作り(ごまめ)を作るべきなのだが、ごまめは甘いので鰯の煮物で代用させて戴いた。
同じ理由から栗きんとんも除外である。酒飲みにとって、甘いものは邪魔。酒の肴にはならんのじゃよ。

田作りがお節の縁起物とされるのは、昔は五穀豊穣を願い、小魚を肥料として田畑に撒いた事からである。
農家ならまだ解るが、都会人にはあまり関係ないような気がするなあ…。農家の人だけ食ってればエエんでねえの❓
と書いて、自分の浅はかさに気づく。落ち着いて考えてみれば、作物がよく育てば我々都会人も恩恵を受けるのである。豊作になれば、野菜だって安くなる。飢饉なんてなったら、大変だもんね。
農家の人、m(__)mごめんなさい。

レシピは書くほどの事ではないが、まあ一応書いておくか。
出汁は鰹昆布。そこに酒、砂糖、味醂、塩、薄口醤油を加えて煮汁をつくる。そこに鰯を入れて火を点け、弱火で炊く。煮汁が沸騰したら火を止めて完成。
沸騰した煮汁に鰯を入れないのは、煮崩れを防ぐためと、徐々に火を入れることにより身をやわらかく仕上げる為である。どんな料理でも火加減は大事なのだ。

 
 
【若牛蒡の炒め煮】

 
ごぼうは、細く長く地中にしっかりと根を張る事から、縁起物とされる。
これも本来ならば、たたき牛蒡が定番だろう。しかし、天の邪鬼のあっしはそんなフツーな事は面白くないと思ってしまうのである。
若ごぼうは文字通りの若い牛蒡の事で、根だけでなく、茎や葉も食べられる。一般的にはあまり馴染みの無い野菜だと思われるが、大阪では八尾の辺りで盛んに作られており、独特の苦味と歯応えがあって、通には喜ばれる。これをツマミに、日本酒をチビチビやるのがいいんだよね~。
あっ、前回から料理を何の酒と合わせて食っとるのかを一切言及していないじゃないか。
えー、この日は昼間っから延々と飲んでいたのだが、ビールに始まり、日本酒、焼酎へと移行していき昏倒どした。

それでは作り方。
①根の部分を洗い、細かいヒゲ根を取り除いたら、適当な長さに切る。水に浸けてのアク抜きは不要。今の料理人の常識では、牛蒡のアク抜きは必要ないそうだ。水とか酢水に牛蒡を浸けておくと、水が泥水の如く茶色くなるけど、あれはアクではなく、ごぼうの旨味成分らしい。
茎も適当な長さに切る。軽く塩揉みをして熱湯で1分ほど茹でて冷水に晒し、アク抜きする。葉は佃煮にするのだが、ここでは割愛。それについては後日書く。

②根と茎を胡麻油で炒める。火がある程度通ったら、だし汁、砂糖、酒、塩、薄口醤油で作った調味液を上から掛ける。しばらく煮て、水分を適度に飛ばして出来上がり。

 
 
【蓮根の煮物】

 
蓮根は穴が開いている事から、先の事が見通せると云う縁起物だったかと思う。
出汁でサッと茹でて仕上げる。蓮根は歯応え重視派なのだ。茹で過ぎてホクホクのが良いという人もいるだろうが、あんな芋みたいな食感の蓮根は許しまじなのである。

 
  
【枝豆の煮物】

 
黒豆も甘いからパスである。
黒豆がお節料理の縁起物とされる理由は、豆は本来、丈夫、健康を意味し、1年間元気に働けるのを願っての事だ。「まめに働く」などの語呂合わせもあるだろう。
ならば、どんな豆でもエエではないかと考えたワケ。

作り方は少々手が込んでいる。
先ずは豆を鞘から取り出す。その際、鞘に残ったチュルチュルを親指でこそぎ取る。このチュルチュルが旨味成分たっぷりで甘いのじゃよ。捨ててはならん。
鞘も捨てないで取っておく。これは流石に食べない。じゃあ、どうするのかというと、水で茹でるのである。その際、すりこぎ棒やお玉でギュウギュウ押しながら茹でると尚よろし。これは何してるのかと云うと、鞘から良い出汁が取れるのである。水の色が結構変わるくらいに出汁が出る。
しっかり出汁が出たところで、鞘を取り出し、酒・塩・薄口醤油で味付けする。最後に枝豆とチュルチュルを入れて、火を止めて味を含ませる。

枝豆が残った時に使える技なので、暇な人は試してくだされ。

  
【海老の旨煮】

 
ここまで立て続けの煮物のオンパレードである。
よくよく考えてみれば、和食って素材を煮るという調理法が多いんだよね。

海老は髭が長く、背?腰?が丸まる事から老人になぞらえられる。つまり、腰が曲がるまで長生きすることを願っての縁起物というワケだね。

お節の海老は本来ならば頭付きを使用すべきなのだが、残念ながらお目がねに叶うような海老が売っていなかった。伊勢海老とは言わないが、それなりに立派な海老を買いたいところなのだが、如何せんコレが高い。今時、正月料金でもあるまいしと思うのだが、普段よりも確実に高いと思う。刺身とか海鮮ものは全般的に高値になってるのは、何か裏とか陰謀でもあるのかな?

そういうワケで、結局一番小さい海老、むき海老になってしまった。拘りを捨てるなら、徹底的に捨てた方が良い。それに、パッサパッサになりがちの海老よか、プリプリ感のあるむき海老の方が余程いいと思った次第なのじゃよ。

調理法は簡単。酒を沸騰させ、そこに薄口醤油と塩を加える。再度沸騰したら、海老をブチ込んだら火を止める。あとは余熱で火を通せば出来上がり。

(^o^)vうん、プリプリで旨いにゃあ~。
上出来、上出来。
 
それにしても、夜だと写真が綺麗に写らんなあ。
おまけにワードプレスに写真をアップすると、なぜたか画像が素より劣化するんだよなあ…。
そういえば誰かがマグロだか何だかの回で、理論はいいとしても写真がサイテーだとボロカス言ってきたよなあ。まあ、こちらの腕も足りないのだろうが、そのせいもあるのだよ。画質の劣化だけじゃなくて、画面が暗くなるのはワシのせいとちゃうでー。

                   おしまい

 

2019年 お正月の料理(元旦昼編)

 
皆様、明けまして御目出度う御座りまする。
今年、最初のブログでげす。

 
【数の子】

  
正月といえば数の子。これ無くして、お節は語れない。正直、他のお節料理が無くとも何ら文句は垂れないけど、これが無かったらΣ( ̄皿 ̄;;激怒するね。
それくらいオッチャンは数の子好きなのである。

しかし、口に入るまでには幾多の面倒な作業が必要である。恒例とはいえ、苦難の道なのじゃよ。
先ずは塩抜き。毎年、ここから躓いている。(@_@)アーパーだから、どれくらいの割合の塩抜き用の塩水を用意すればワカラなくなるのだ。で、ググって調べるんだけど、これがまた皆さん言うことがバラバラなんである。
水500mlに対して塩小さじ1杯とか水1㍑に塩小さじ1杯とか、もうマチマチなんである。
今回はその中間くらいの塩分濃度でいく事にする。
で、3~4時間に1回塩水を取り替え、それを4、5回繰り返す。途中で味をみて、頃合いを見計らって笊にあげる。で、白いブヨブヨの薄皮が残っていれば、そやつを小まめに取り除く。( ´△`)メンドくせ~。
それを出汁に浸けて一晩おく。今回の出汁は、白だしに薄口醤油とチビっとだけ味醂も入れた。この辺は各自お好みに調整されたし。
器に盛ったら、最後に鰹節を掛けて出来上がり。
今回は気合いの象徴として、割山椒の器を引っ張り出してきた。

 

 
いつ食っても、数の子は旨いねぇ~(≧∀≦)
いやはや、このコリコリ感堪りまへんな( ̄∇ ̄)
因みに、お正月に数の子を食うのは、ニシンは卵を沢山生むので、それを二親(にしん)と掛け合わせているのだ。つまり、子孫繁栄を祈ってのことだね。

 
  
【紅白なます】

 
紅白で目出度いって事だろう。
いつもなら、赤と白のコントラストを効かす為に金時人参を使う。普通の人参だと紅白じゃなくて朱白とか橙白になるのが気にくわないからだ。しかし、今回は冷蔵庫に余り物の普通の人参があったので、勿体ないからソチラを使用。

先ずは大根と人参を細切りにする。割合は大根を多めにしましょう。その方が仕上がりが美しく見えます。
それをビニール袋に入れて、テキトーに塩を振って揉み~揉み~Ψ( ̄∇ ̄)Ψ。で、一晩おきます。
翌日、出た水分を捨て。砂糖大さじ1に酢を大さじ3~4くらい入れて混ぜ合わせる。お好みで顆粒の昆布だしとか薄口醤油を入れてもええですよ。
そのまま出してもよいが、2、3時間から半日おくと、より味が馴染んでよろし。

 
 
【子芋のやわらか煮】

 
貝割れ大根を飾る位置で悩みまくる。
で、一番上の写真に落ち着いた。正月から悩みまくりってのは、どうもよろしくないね。

これも数の子と同じ縁起物で、親芋から多くの子芋ができるから、子宝に恵まれますようにと云う意味だ。

シンプルだが、とても手が込んでおりまする。正月早々から手を抜きたくないもんね。
それでは、オッチャンのレシピをひけらかそう。

①里芋の目利きは素人には難しい。周りに付いた土が出来るだけ乾燥していないものを選ぶようにするくらいで、ワシだってワカラン。あとは天に運を任すってな感じだ。強いて言うならば、値段の高いのを選ぶこと。それが一番失敗が少ない。
今回は愛媛産のもの。中国産は安いけど、当たり外れが激しい。とにかく、仕込みをするまでは良し悪しがワカランのだ。
えー、先ずは水で洗って泥を落とします。皮は剥きません。それを水から弱火でコトコト煮る。

②30分程煮たら、茹で汁を捨てて冷水に浸す。
あら熱が取れたら、手で皮を剥きます。簡単にツルリと剥ける筈です。もしも簡単に剥けなかったら、たぶんそれはダメな子芋率高しです。どう足掻こうとも何ともならないので、潰してコロッケにでもしなはれ。

③あとはお好みの出汁に入れて、弱火で煮る。
一応、今回の出汁は鰹昆布だしにお酒、味醂、塩、薄口醤油を加えた薄味よりにした。
芋がやわらかくなったら、火をとめて味を含ませる。煮物は冷める時に味が入りやすいのである。これも一晩おいて、翌日温め直して出した方が美味しおすえ。

ん~まい❗v(≧∀≦)v
我ながら、渾身の出来じゃよ。いつもより丁寧に作った甲斐があったよ。

 
 
【錦玉子】

 
またしても、盛り付けに悩む。
揚げ句、器まで有田焼に換える始末に。

 

 
それでも悩むオイラ。今年は何かと決断できない年にはならぬようにしようと思うオジサンなのであった。

錦玉子とは、黄色と白の入る二色の玉子焼きを金銀になぞらえ、錦とかけたものである。
溶き卵を混ぜ過ぎないのがコツだろうか?
とはいえ、調べもせずに自己流で作ったので、本当のところは分からない。
結果、出来は今イチ。実を云うと、半分側しか上手くいかなかった。上手くいった方は夜に食べた。
じゃ、何で上手くいった方を使わなかったのかというと、半分切って失敗だと思って片側は切らなかったのである。何事も早計はいかぬな。

 

 
コレ、更に補足すると、玉子焼きというか変則の出し巻き玉子。出汁がわりに年末に作った『海老とアボカドの卵白仕立て』の残り汁をブッ込んでやった。
と云うワケで、海老の出汁と片栗粉とが入っておる。
じっくり弱火で焼いてから巻きすで巻いて形を整え、冷蔵庫で冷し固めたもの。
ついでに言っとくと、お節料理には巻きものも縁起物としてよく登場する。例えば、昆布巻きとか牛蒡巻きなどがある。これは昔は大事な絵や文書は巻物にしていたので、それに因んだものだろう。知識や芸事が身につくようにと云うことだろうね。

 
 
【お雑煮】

 
すまし汁に焼いた角餅と小芋。飾りは貝割れ大根と人参と大根の紅白結び。仕上げに柚子を添えた。

お雑煮は関東と関西でも違うし、近畿圏内でも各県で差がある。もっと言うと、各市町村、各家庭によっても違い、様々なバリエーションがある。
関西では白味噌に丸餅の組合せで、餅は焼かずに煮るのが主流だと言われている。具は各家庭によりバラバラだが、大根と云う家庭が多いようだ。白味噌ならば、大根や蕪が相性が良いからなのかもしれない。

うちの実家は丸餅を焼かずにどろどろに煮ていた。
具は特に決まっていたような印象は無いが、大根と鶏肉、水菜ってところが多かったような気がする。
そして、関西なのに何故か澄まし汁である。
その理由を特に両親に訊いたことは無い。果して父親方の影響なのだろうか?それとも母方なのかな?
自分は結婚した事ないけど、新婚最初の正月には揉めたりするのかな?きっと両者の力関係で決まるんだろなあ。今時の御時世だと、何か想像つくなあ…。
頑張れ、世の男性諸君❗

皆様、今年も宜しくお願い御願い致します。

 

2018年 元旦の献立

 
元旦はそれなりにお節っぽいものをつくった。
今や正月でも店は開いてるし、凧上げや羽子板、独楽回しをする子供たちもとんと見なくなった。
そういえば🍊ミカンを付けてる車も、気がつけばいつの間にか消えていた。
世の中、すっかり知らないうちに正月らしくなくなっているので、せめて食事だけでも正月らしくしようと思ったのだ。

【お雑煮】

アカン、これでは餅が隠れとる。
盛り付けを動かして、撮りなおし。

うちの家の雑煮は、澄まし汁である。
関西は白味噌の家も多いようだが、ウチがなぜ澄ましなのかの由来は知らない。
今度おかんに会ったら訊いておこう。そこには、何らかの知られざる物語があるかもしれない。

因みに、餅の他の具材は人参、里芋、せせり(鶏の首肉)。
せせりを入れたせいなのか、すまし汁が濁ったが、まあエエでしょう。正月からゴチャゴチャ細かい事は言いたくないっしょ。

えー、餅は去年の餅です。

当然、賞味期限など遠に過ぎている。
所詮は下品な胃腸の持ち主なのだ。少々の事では死なんやろ。

🎵もういくつ寝るとー、お正月~
お正月には餅食うてー、喉をつまらせ死にましょう
はーやく来いこーい、お正月~

不意にガキの頃に歌っていた替え歌を思い出す。
子供ってもんは、そもそもアホなんである。

あっ、肝腎なことを言い忘れた。
正月に雑煮を食うのには意味がある。
元来、餅は神様に捧げる神聖な食べ物である。それをお供えして、そのお裾分けを食うという風習がいつしか生まれたのであろう。
ついでに補足しておくと、お年玉の起源は餅だったそうな。古来は、それだけ神聖視されていたものだったというワケだ。

【数の子】

オジサン、数の子大好きー(⌒‐⌒)
この歯応えは、比ぶべきものが無い孤高の食材だろう。仄かな苦味もよろしい。

塩抜きが少々面倒くさいが、好きだからそれくらいは吝かではない。数の子が世の中から消えたら、おいちゃん、間違いなく泣くね。

数の子がお節に不可欠とされる由来は、子宝と子孫繁栄の縁起物とされるからですな。

【紅白なます】

と言いたいところだが、実を言うと嘘です。

これの正体は赤パプリカとセロリのマリネ。
食材を買いに行くのが面倒で閃いた苦肉の策。
ようは、別に紅白だったら何でもいいやと思ったからである。

紅白なますがお節にラインナップされるのは、紅白が慶びを意味し、白は神聖を表しています。

【たたき牛蒡】

細く長く地中に根をはる事からの縁起物。
家の礎が堅牢且つ永遠(とこしえ)に続くことへの願いだ。

作り方は、先ずはゴボウを棒でぶん殴る。無ければビール瓶などでブン殴るがよろしかろう。
それを10分ほど茹で、熱いうちに擦り胡麻、普通の白胡麻、醤油、みりん、酢少々で作ったタレにからめる。

勿論、まあまあ天才がつくったので、抜かりなしの出来。酒の肴にも御飯のお供にもなる。

【海老の旨煮】

久し振りの古伊万里様の御登場である。
豪奢なものには、それ相応の器が必要である。

海老は、腰が曲がるまで長生きして下さいと云う願いが込められている。髭が長いのも老人に掛けているようだ。

えー、腰があんまり曲がってるのもみっともないので、筋肉をある程度破壊した。海老フライをつくる要領と同じだ。

煮たった出汁に先ずは海老の頭だけを一つずつ順につける。で、ある程度アタマに火が通ったら戻す。
その後に全部ブチコミ、ソッコー火を止め、4分間ほど放置してから取り出す。カスカスの海老は許せない人なのである。
冷めたら、煮汁に戻し、冷蔵庫に一晩入れて味を馴染ませる。

一つ食って、そういえばパックに「寿」の飾りつけが付いていた事を思い出して添えてみる。

(-“”-;)安っぽい…。
何でこんなもんが付いてんだろ?
多分、その分のコストも上乗せされてる筈だ。
そんな要らんもんをつけるのなら、10円でも安くしろよな(*`Д´)ノバーロー!

【真ダラの子と昆布の炒めもの】

大量に余っていた真ダラの子を少しでも消費したいがゆえの一品。
オリーブオイルで炒め、醤油と酒で味を調整した。

意外と良い出来。
これも酒の肴にもご飯のお友だちにもなる。

由来を言っとくと、昆布がお節に使われるのは「喜ぶ」にかけたものだから。

【がめ煮】

がめ煮とは九州地方での呼び方で、一般的には「筑前煮」の方が通りがいいだろう。

普通の筑前煮の作り方だと、最初に炒めるのだが今回はパス。ノーマルな煮物にした。正月にギトギトは、らしくないだろう。
出汁は鰹昆布だし+乾燥椎茸の戻し汁。煮物が一番に気をつかうから、万全の体制で臨むのだ。

コツは具材を時間差をおいて茹でていくこと。
順番は小芋&生芋コンニャク。続いて人参。間をおいて牛蒡と椎茸。ある程度火が通ったら最後に蓮根、せせりの順に投与。茹でたスナップえんどうで飾り付けをして出来上がり。

因みに蓮根を最後の方に投与したのは、歯応え重視だからだ。

蓮根と里芋も縁起物。
蓮根は、穴が開いている事から将来の見通しが効くようにと云う意味。里芋は、小芋が沢山つく事からの子孫繁栄の願掛けだろう。

(о´∀`о)美味しゅうごさいます。
ほぼ完璧な仕上がりだ。

皆様、本年もよろしくお願い致しますm(__)m

 
追伸
お節定番の黒豆、栗きんとん、伊達巻、田作りなどが無いのはなぜ?と思われた方もいらっしゃるだろう。
しかし、酒呑みとしてはそういう甘いもんを好まない。ゆえに当然の如くラインナップから外したのだ。
まあ、わざわざ書かなくとも解ってたとは思いますけどネ(〃^ー^〃)