続・冬の献立 一挙蔵出し

 
冬の献立大放出の第2弾である。

 
【鱈の白子ポン酢】

 

 
白子ポン酢は冬ならではのものだね。
好きだから、ちょくちょく作る。
白子ポン酢の出来の良し悪しは、白子選びでほぼ決まる。目利きが重要なのだ。
生で白っぽいものは避ける。透明感がないとあきまへん。身が崩れているのは言語道断。仄かなピンク色で艶々していて、弾力があり、ぷにゅぷにゅなのがよろしい。謂わば官能的、エロい白子を選ぶべし。

ゆで方は気分で2つの方法を使い分けている。
熱湯に入れたら火を切り、暫くおくか、または水から煮て、沸騰前に取り出すかだ。何れにせよ、ゆっくり火を通す。とにかく、煮すぎるのはよろしくない。
パッサパッサになりまっせ、パッサパッサに。
とはいえ、新鮮なものならば表面にサッと火を通すくらいの心持ちで作ればいい。新鮮ならば、半生でも問題ない程度に思えばいいのだ。実際、モノが良ければ、半生が一番旨かったりする。

ポン酢をかけて、かんずりを添えた。
勿論、ポン酢は毎度お馴染みの「手造り ひろたのポン酢」である。

 

  
【ローストビーフ】

 
えー、作り方は意外と簡単。
ブロックの肩肉を室温に戻し、塩、胡椒をしてフライパンで焼く。
全面に焼き色がついたら、ラップで2、3重に巻いて、ジップロックに入れて熱湯にブチ込む。
で、3分経ったら火を止めて15分ほど放置。
浮いてくるようなら、皿でも何でも乗っけて溺死させる。
完全に黄泉の国へ行きよったら、冷蔵庫に安置。
あとは数時間後に切り分ければよろし。

グレイビーソースをかけて、ホースラディシュ(西洋ワサビ)を添えれば出来上がり。

 
【ローストビーフ丼】

 
翌日、残ったローストビーフを丼にした。
普通の白飯ではなく、わさわさ酢めしにしてやった。
温泉玉子とワサビを乗っけて完成。

旨いd=(^o^)=b❗❗
ローストビーフと酢めしは合うと思う。

 
【おでん】

 
おでんをアートに盛りつけてみた。
遊びである。メシをつくるのが労働になってはならない。何でも遊びがないと苦痛なだけだ。想像力と創造力を駆使するゲームだと思えば料理は面白い。といっても、そんな意識でつくってないけどさ(笑)
コレはあくまでも料理が苦手の人向けに言ったまでです。
構成員の面々は大根、ジャガイモ、ちくわ、牛蒡天、コンニャク、玉子、鶏の手羽先、京揚げ。

( ´∀`)おでん、暖まりまする。

 
【刻み穴子入りスクランブルエッグ】

 
焼いた穴子を刻んで、煎り卵にした。
玉子と鰻の組み合わせは定番だから、穴子だって玉子との相性は悪くはない。まあ、鰻には負けるけどね。

 
【雪花菜(きらず)】

 
雅びな呼び方だが、ようはおからである。
具はコンニャク、人参、牛蒡、干し椎茸、三つ葉。
昔はどうでもいい食いもんだったけど、オジサンになると、こういう渋い食いもんが好きになる。
作り過ぎて4日に渡って食い続けたが、飽きなかった。
おからが好きになるようになれば、立派なオジサン、オバサンです。

 
【鶏の肝の時雨煮】

 
生姜で煮た料理を時雨煮と呼ぶ。
これまた雅びな呼び名だが、ようはお総菜だ。
でも、お総菜は旨い。肝の苦味と生姜の辛みと香りが相俟って溜まりません。

 
【あん肝ポン酢】

 
前回にも登場したが、新たな画像が出てきたので添付。
あん肝は、寿司屋でもツマミによく頼む。
でも、結構当たり外れがある。固いのは好きじゃない。やわらかくて、口の中でほどけて溶けてゆくようなのがよろし。

 
【鰰の一夜干し】

 
ハタハタ好きである。
中でも一夜干しが一番旨い。
熱燗が飲みたくなるなあ…。

 
【豚カルビの煮物】

 
塩ゆでして、和芥子を添えただけ。
シンプル・イズ・ザ・ベスト。
男の子でも女の子でも、手に持って豪快にガブリと囓じりつこう。
それが一番旨い。

 
【鶏せせりと法蓮草】

 
せせりとは鶏の首の肉のことですなあ。
弾力があって、鶏の部位の中では3本の指に入るマイ・フェバリットちゃんだ。

白醤油と煎り酒を垂らして和える。
法蓮草と和えたのには、特に意味はない。単に冷蔵庫にあったからです。

 
【金目鯛の刺身】

 
ノドグロやキンキには負けるけど、金目鯛も旨いよね。この手の魚は脂があるんだけど、抜けがいい。
最近はトロみたいにいつまでも脂が舌に残るものより、こういうメリハリのある上品な脂の方が好き。

 
【間八の刺身?】

もしかしたら、シマアジかもしれない。
魚体を見ればカンパチとシマアジの区別は簡単に出来るが、刺身になると、その区別は困難。
これにヒラマサなんぞまでが加わると、さらに判別の難易度は高まる。

似た者軍団のブリ、カンパチ、シマアジ、ヒラマサの中では、シマアジが一番旨いと思う。

 
【天然鰤の刺身】

 
最近は養殖のブリやハマチが苦手になってきた。
何か臭みが気になるのだ。
その理由が今一つよくワカラナイ。単に過敏になっているのか?養殖の餌が昔と変わったのか?それとも体質的に受けつけなくなったのかなあ?

 
【鰤の腹身ネギとろ】

 
勿論、コレも天然ものである。
ブリの腹身をネギトロみたくしてみた。
コレ、旨いんだよなあ。ネギトロといっても、包丁で細かくは切るが、グチャグチャには叩かない。天然のブリの腹身はコリコリしているので、その食感は生かさない手はない。

やっぱ美味いだすよー( ´∀`)

半分ほど食って、醤油を上からかけてグチャグチャにかき混ぜて暫く放置。

 
なめろう化ですな。
コレはコレで味が馴れて旨い。酒のツマミだけでなく、ご飯のおかずにもなります。

 
【鮭ネギとろ】

こっちは包丁でペースト状にした。
身が柔らかだったので、食感もへったくれもないと思ったのである。
今回は入れなかったが、脂が足りない場合はオリーブ油とか胡麻油を加えてもいいよ。

 
【蛸ぶつ】

 
蛸をブツ切りにして、擦った山葵を添える。
蛸ワサのブツ切り版だね。
蛸は薄切りよか、このブツ切りの方が歯応えがあっていい。

 
【真魚鰹の塩焼き】

 
マナガツオは好き。
でも高級魚だから、滅多に口に入らない。
白身でしっとりとしていて上品なのだが、奥に脂と旨みがある。
買うときは、出きるだけ鱗が剥がれていないのを選びましょう。

 
【キンキの清蒸】

  
キンキを酒蒸しにして、白髪葱を乗っける。
そこに醤油をかけ、煙が出るほどチンチンに高温にした胡麻油をえいや(ノ`△´)ノとかける。
ジュワッ❗と音が鳴るんだけど、コレが堪らん。
料理は音も大切だよね。

 

 
❤激うまでした。

 
【豚の生姜焼き】

 

生姜焼きって、旨いよね。 
でも、実をいうと大人になるまで生姜焼きを食った事が無かった。
何でかっつーと、オヤジが生姜嫌いだったからである。だから、食卓に並ぶことが一度たりともなかったのである。損したよねー。少なくとも二百回分くらいは生姜焼きを食い逃してる計算になる。
親の食いもんの好き嫌いは、子供に確実に影響を与えるよね。好き嫌いの多い親だと大損だよ。

 
【謎の魚の塩焼き】

 
何の魚か全然思い出せない。
かなりデカイ魚で、骨がブッとい。
赤身の魚ではないことだけは確かだけど何じゃろ❓
ブリとかカンパチとかシマアジなのかなあ…。
まさか、クエとかじゃないよね。もしそうならば、流石に憶えてる筈だ。
シマアジのような気がしてきたなあ…。

 
【皮つきジャガイモの変わり肉じゃが】

 
皮つきでジャガイモって、結構好き。
フライドポテトも皮つきの櫛形のヤツの方が好みだ。

しっかりと皮を焼いてから煮るのが上手く仕上げるコツ。

 

 
こっちは所謂ところの王道の肉じゃが。
勿論、関西人なので、肉は豚肉ではなくて牛肉です。
東京で肉じゃがを頼んで豚肉の肉じゃがが出てきた時は、知らなかったから嫌がらせかと思った。
そのうち豚肉の肉じゃがにも慣れて、何も思わなくなったけど、やっぱり牛肉の肉じゃがの方が好きだな。
幼少の頃に馴染んだ文化は、骨の髄まで刷り込まれているんだなと思う。

 
【鰆の塩焼き】

 
寒鰆である。
作るのが面倒だから塩焼きにしたけど、本当は西京焼きが好き。甘い食べ物や味付けは好きじゃないけど、西京焼きは別格です。
コレまた幼少の頃に馴染んだ文化の影響だね。

 
【イクラ丼】

 
今年度は鮭があまり獲れなくて、高値安定だったようだ。
実際、季節になれば三度くらいは筋子を買ってきて、自分でバラしてイクラの醤油漬けを仕込むのだが、今年度は高いし、出物も少なくて一回しか作れなかった。

筋子は人肌くらいのぬるま湯の中で地道にバラすのだが、これが結構大変です。でも、コヤツらをごっそりとご飯の上にてんこ盛りするのを想像して作業すると、何とか頑張れる。

あー、死ぬほどイクラ丼が食いたくなってきたよ。

 
【鮭の親子丼】

 
下は鮭トロだから、鮭の親子丼なのだ。
美味いけど、シンプルなイクラ丼の方がどっちかというと好きだなあ。

 
書くのに厭きてきたので、本日はこの辺でおしまい。
まだまだ画像は有るので、気が変わらないかぎり、第3弾も予定しております。
ほいじゃ、バイなら~(^o^)/~~
  

2018′ 冬の名残りの献立

 
冬もいよいよ終わりだ。
と云うワケで冬の名残りの献立です。
ついでに去年から今年にかけての冬の献立も2回か3回かに渡って一挙公開の予定っす。
なんせ、またまたスマホの容量が満杯になってて、メールも見れんのだ。

 
【蒸し牡蠣】

殻付きの牡蠣が安くなっていたので買う。
2個で100円だった。
殻付きの牡蠣といえば、調理が面倒くさそうだけど、意外と簡単。蒸し牡蠣なんか超楽勝だ。なぜかというと、殻ごとレンジでチンしてしまえばいいのである。
コレはダイビングをやってた頃に覚えた。
昔は毎年のように皆で海に行って、潜って牡蠣を取り、その場で生で食ったり、焼いたりしたものだ。堤防にビッシリ、百万個以上の牡蠣が付いていたのである。
そういうワケで、つい取りすぎて大量に持って帰るはめになる。でも、牡蠣の殻を開けるのってコツがいるから、慣れないと時間がかかるのだ。
で、編み出したのがレンジでチン作戦なのである。実験を何度か繰り返し、たぶん1分40秒くらいの加熱がベストだった筈だ。
あれっ( ゜o゜)、パッケージにも500Wで2分加熱と書いてあるぞ。まあ、考えることは皆同じなのである。レンジでチンを知ってる人は、世の中にはそれなりにいるのかもしれない。

レンジのタイマーをオートに設定し、別こにキッチンタイマーを用意して2分に設定した。それを同時にスタートさせる。何でそんな事をしたのかと云うと、書いていた2分という数字に疑念を持っていたからである。

他の料理の下拵えをしてたら、💥バァーン❗
!!(゜ロ゜ノ)ノあぎゃ、突然のかなりの大きさの爆発音がしてドびっくりー。
なんと、1分45秒くらいで1個の牡蠣が木っ端微塵になりよった。殻はパッカリ開いてひっくり返っとる。
でも、身が消えていた。( ; ゜Д゜)神隠しですか❓
オジサン、おろおろする。
しかし、探したら台皿の奥の隙間で瀕死の状態で倒れておった。
(゜m゜;)大丈夫かキミ!、(゜m゜;)大丈夫かキミ!
慌てて救出して水で洗う。そして軽くキッチンペーパーで拭いてやる。どうやら、そう大事には至っていないようだ。殻に戻し、台皿に溢れたエキス汁をかけてやる(写真上が爆裂牡蠣っす)。

一安心したところで食う。
何もつけない。エキス汁に塩味がついているのだ。
美味い(^-^)v

やはり1分40秒が正解だったか。まあ、レンジにもよるんだろうけどさ。
皆さん、爆発に注意して是非試して下され。
牡蠣殻の口が少し開いたら、食べ頃の目安です。

 
【牡蠣ポン酢】

いやはや、頭から文章が長くなってしまった。
飛ばしてゆこう。

生で食える牡蠣だが、熱湯にくぐらせて霜降りにする。なにゆえかと云うと、牡蠣の生臭みを消して甘みを引き立たせる為である。

もちろんポン酢は「ひろたの手造りぽんず」。
そして、「かんずり」である。

冬を惜しみつつ、食う。
冬は嫌いだけど、食いもんは冬が一番おいしいもんが多いと思う。

 
【南瓜と鶏挽き肉のほっこり煮】

北海道産のかぼちゃと鶏の挽き肉をめんつゆで炊いただけ。
シンプルに旨い。かぼちゃは北海道産が旨いと思うんだよね。かぼちゃは、皮がキレイなものより傷だらけのような汚ないものを選ぶのが正解。キレイなヤツは熟成してないから、甘みが少ないそうだよ。

 
【湯豆腐】

豆腐は神戸の八雲豆腐のもの。
商品名は「こく濃鍋とうふ」。
誤って顆粒の昆布だしをどっちゃり入れてもうたら、メッチャ旨なった。怪我の功名というヤツも、たまには人生にあるんだね。
味は充分ついているので、先ずは何もつけずに食う。
その方が豆腐の味がちゃんとするもんね。最初からポン酢にザブンとつける人は勿体ないですぜ。そこそこええ豆腐なら、先ずはその淡麗な豆の味を楽しむべきでしょう。飽きたらポン酢をかければいいのだ。

 
【湯豆腐と榎茸】

翌日はエノキ茸を入れてみた。
エノキから出汁が出て、また違った味わいになり、これはこれで旨い。

そういえば、この間でTVを見てたら、関西で鍋に入れんといて欲しいもんの街頭アンケートをとっていたんだけど、笑てもうた。
エントリー食材は人参、菊菜(春菊)、葛きり、海老、そしてエノキ茸だった。
そこでエノキが嫌いなオバハンが、のたもうた。

『あんなもん、火星人みたいやんかー。ワッサワッサになってて、あれアカンやろー』

アンタ、なんぼなんでも火星人って…(^_^;)
考えた事も無かったから、吹き出してもうたわ。

因みに結果は人参が1位で、予想外にも海老がそれに肉薄していた。インタビューを聞いてると、皆さん中々に説得力のある御意見だった。
人参はホンマいらんと思う。どうでもええもんの代表でしょう。彩りとかで入れるんだろうけど、他に代わりのヤツっていないのかね?
外ならまだしも、家庭内で鍋の彩りはいりません。

海老って、剥くのが面倒くさいよね。手が熱いし、イラッとする。その割には旨くない。大概忘れられてて、カスカスになっとる。それに出る出汁の個性が強すぎて、鍋の汁を蹂躙しがちだ。
海老は美味しい雑炊の敵だね。

たぶん、牡蠣とか椎茸とかも反対派が多いだろう。
エキスの個性が強いヤツが敬遠されるんだろね。

 
【くちどけおぼろ豆腐】

おぼろ豆腐というのが、今イチそのカテゴライズがワカンない。おぼろは朧月のおぼろなんだろうけど、そこには特に風情さはない。

メンドくさいので、そのままレンジでチン。
そのまま食おうかと思ったが、益々風情が無くなるので器に移しかえる。

先ずはそのまま食う。で、次に塩を振って食う。
味はまあまあ。もっと味の濃い豆腐の方が好きなんだけど、ここ最近はあんまり出会ってないなあ…。

半分食ったところで、豆腐定番の葱、鰹節、生姜を乗っけ、醤油をかけて食う。

ぶっちゃけ、豆腐は好きでも嫌いでもないどーでもいいヤツだと思う。

今回、紹介した豆腐はこんなの。

 
【八雲豆腐】

メチャクチャ旨いワケではないが、普通よりかは旨い豆腐です。

 
【芋煮】

小芋や海老芋は、冬になると美味しいよね。
でも、結構あたりハズレがある。ダメなのは、いくら炊いてもゴリゴリでやわらかくならないのだ。
自分は圧力鍋で炊くようにしている。そうすると、短時間でやわらかく仕上がる。

これはたぶん海老芋だったと思う。
上手く炊けました。美味しゅうございました。

 
【鰊の煮物】

ニシンを出汁で上品に煮たんだけど、コレって元々はにしん蕎麦をどうしても食いたくなって、半干しのニシンを買ってきたんだよね。その余ったのでつくった。

画像を探したら、やっぱりあった。

 
【にしん蕎麦】

にしん蕎麦って、時々無性に食いたくなる。
そういえば長いこと京都の「松葉」のにしん蕎麦を食べてないよなあ…。
蕎麦はどってことないけど、鰊が旨いんだよね。
でも、結構な値段を取られるのだ。今は千円を軽く越えてんだろなあ。

 
【鰤しゃぶ】

最近、養殖のブリとかハマチの刺身が苦手になってきた。あの独特の生臭みが気になるのだ。
でも、しゃぶしゃぶなら気にならない。

具はブリの他に舞茸、平茸、椎茸、白菜、豆腐、菊菜、わさび菜が入っておる。
わさび菜はわさびの葉っぱではなくて、アブラナ科の変種でカラシ菜に近いものだ。
これを鍋に入れると、シャキシャキ感とほろ苦さと辛みがあって中々に旨いのだ。ブリと一緒に食っても旨い。

画像な無いけど、最後は雑炊に致しました。
今年は、そういえばあまり鍋をしなかったなあ…。
一人で鍋をしても楽しくないのだ。

飽きてきたので、今回はここまで。

                   つづく

かわ肝ポン酢

 
えー、記事に間が開いたのはオリンピックのせいです。
冬嫌い、寒いの大嫌いの身としては、今まで冬季オリンピックにはさしたる興味は無かったのだが、今回はなぜだか嵌まった。いやはや、感動して結構泣いちゃいましたよ。
で、現在、オリンピック・ロス中。
力、何だか入りません。

 
えーと、ここからが本題。
少し前の話です。

カワハギの肝が198円で売っていた。
鮮度も悪くないので、これでアン肝ポン酢ならずカワ肝ポン酢を作れないかと思った。
美味なる魚の肝といえば、この2つが二大勢力であろう。でもカワハギの肝ポン酢って、あまり聞いた事がない。どちらかといえば肝を醤油に溶き、それで刺身を食うとか、鍋に入れると云ったイメージの方が強い。
なぜにカワ肝ポン酢があまりモテはやされないのだろうか?
もしかして、アン肝ポン酢より味が劣るの?
いやいや、そんな事はなかろう。ダメな理由が思いつかないじゃないか。
ならば、自分で作るしかあるまいて。

と云うワケで2つ買った。
そっかあ…、カワハギの肝ってアンコウの肝に比べて小さい。だから、肝ポン酢を作るにしては量が足りないんじゃないか?ゆえにポピュラーじゃないのかもしれない。
我ながら名推理じゃねえの❓ひとり悦にはいるイガ蔵なのであった。

作り方はアン肝ポン酢と同じである。
ラップ、またはアルミホイルの上にカワ肝を置き、酒をブッかける。塩は振らない。振ってもよいのだろうが、どうせポン酢をかけるので自分は振らない。
で、それをシッカリと筒状に巻く。端はキャンディみたいにネジネジしましょう。で、あとは更にアルミホイルでぐるぐる巻きにして蒸すだけ。

とはいえ、オイラの家には蒸し器が無い。
だから大きめの鍋に皿を二段重ねにして置き、そこにブツを乗せる。あとはその下に湯をはって蓋をして20分程蒸す。
あら熱が取れたら、す巻きを使って形を整える。
で、冷蔵庫で一晩寝かせればよろし。
なぜに寝かすかというと、固まらないと庖丁で切れないからだすな。あったかいうちは、ぶにょぶにょなのだ。

翌日、テキトーな厚さに切って、ポン酢をかけて葱を散らせば出来上がり。
お好みで紅葉おろしなり、七味、一味をかけるなりすればよろし。

紅いのは「かんずり」。ワテは紅葉おろしでも七味、一味でもなく、断然このかんずり派なのだ。

柚子胡椒の紅いヤツだと思って戴ければいい。
しかし、そんなにとんがって無くて、もっとまろやか。旨みもこっちの方があるような気がして、ワタクシはもっぱらコチラの方を使ってます。

なんかテキトー過ぎる説明だなあ…。
一応、かんずりの事を真面目に解説しとくか。

かんずりは漢字で書くと「寒造里」と書くように、冬に作られます。新潟県妙高市産の唐辛子を雪にさらした後、糀、柚子、塩と混ぜ合わせ3年間熟成、発酵させた香辛料なのだ。
柚子胡椒との最大の違いは米こうじを使っている事と3年間も熟成させている事だね。ゆえにまろやかで深い味わいがあるのだよ。

自分は鍋で使用する頻度が高いが、焼肉や焼鳥につけても良いし、醤油に溶けば刺身にもあう。

 
ポン酢はコレ。

「手造り ひろたのぽんず」だ。
徳島産のスダチで作られておる。カボスもいいけど、スダチのポン酢が好きです。

ポン酢は酸味が強すぎるのはイヤだし、かといって甘みが強いのもイヤだから、ここ数年はこのバランスの良いポン酢に落ち着いている。
ポン酢選びは重要である。料理を生かすも殺すもポン酢次第というくらいに大事なのだ。てっさ(フグの刺身)なんぞは、ほとんどポン酢の味で旨い不味いが決まると言っても過言ではないだろう。

 
この日の為に冷酒を用意した。
美味なものを食うときは万全を期すタイプなのだ。

あっ(-_-)、写真を撮り忘れた。
因みにコレね。

(出展『Y!ショッピング』)

「土佐鶴」だね。
土佐鶴といえぱ辛口。昔からちょくちょく飲んでる酒で、冷やでも燗でも旨い。

さあ、ステージは整った。
満を持して口に運ぶ。

♪( ☆∀☆)うんめぇー。
アン肝よか旨いんじゃねえか❓
いや、確実に美味い。アン肝なんぞ目じゃない❗
いやはや、期待はしていたがそれ以上だ。
アン肝よか水分が多いのか、ねっとりとしている。
そして、きめが細かい。
あ~ん、クネクネ(///ω///)♪
身悶えしつつ、舌の上でゆっくりと溶けてゆく。
旨みが、旨みが……。どこまでも余韻として残る。
アタイを、もうどうにでもして♥
今だったら、屈強な男にケダモノのように犯されても受け容れるだろう。

すかさず日本酒に手をのばす。
ヘ(≧▽≦ヘ)♪くぅー、堪らんね。
旨いもんと旨い酒の組み合わせは、美味さを倍増させる。酒なくしては、旨い食いもんは語れないよね。
カワ肝ポン酢、最高だよ。

それにしても、カワ肝ポン酢、カワ肝ポン酢と連呼しておるが、漢字なしの音だけならカワキモポンズだよなあ…。聞いてる人は何と思うんじゃろう。頭の中で漢字変換できる人は殆んどいないんじゃないかと思う。
若い子なら、可愛くてキモいポン酢を想像するに違いない。でも可愛くてキモいポン酢って、全然想像がつかない。強いて想像しても、せいぜいパッケージがキモカワの画だとか、瓶の形がキモいとかしか浮かばない。
あれっ!?、カワキモじゃなくて、キモカワだったっけ…。アンガールズの田中はそう呼ばれてるよね。
まあいい。キモカワもカワキモも意味は同じじゃろう。
いや、待てよ。似てるけど厳密的には同じではないな。キモくて可愛いのと、可愛いけどキモいのとでは全然違うぞ。キモいけど可愛いと云うのは、何だかんだいっても存在に肯定的な気がするけど、可愛いけどキモいと云うのは最終的には否定しているよね。ネガティブな印象を与える。
でも、可愛いけどキモいって例えば何だ?
見た目が良いのに気持ち悪がられるなんて、相当ヤバい奴だよね。
キモいけど可愛いなら、結構浮かぶ。
ウーパールーパー(アホロトール)なんかが、その代表でしょう。

(出展『ウーパールーパーの部屋』)

あっ、ウーパールーパー、メッチャ可愛いやん❗
他にもエリマキトカゲ(懐かしい!)とか、カメレオンとかアイアイなんかの動物にキモカワちゃんは結構いる。

一方、カワキモって何だろ?
浮かんだのは、美人だけど動きが変だとか、喋り方がキモいとかの、動物ではなくて人間だ。つまり、顔が可愛いのに残念な人たちだね。
キモカワは見た目で、カワキモは行動という事か。キモカワが静止画像とすれば、カワキモは動画と言えそうだ。

例えば誰だろう?
鈴木奈々。キモいと云うよりかウザいか?
misono。鈴木奈々と同じカテゴライズ。ウザい。
ダレノガレ明美。性格が悪過ぎるだけ?
神田うの。性格が悪くて喋り方が酷い。
坂下千里子。単に頭が悪いおしゃべり女。声もイラっとする。
重盛さと美。オツムが足りなさ過ぎる。

んー、全員キモいといえばキモいけど、カワキモとはちよっと違うような気がする。
あっ、可愛いけど虫好きの女なんてどうだ❓
「虫愛ずる姫」ってヤツだね。
自分としては大歓迎。断然好きだけど、一般人からすれば相当にキモいよね。世の人々の理解の範疇を遥かに越える存在でしょう。白○真○さん、ゴメンナサイ。

今回も脱線。いや大脱線。
アホなこと考えてる暇があったら、カワ肝ポン酢に集中して、堪能しよっと。

                  おしまい

 
追伸
一応、作ろうと思う人の為に追加アドバイス。
鮮度の悪いものは臭みを取るために、塩を振って30分以上放置して軽く洗いませう。
血管や血溜まりが有れば、これも臭みの原因になるので丁寧に取り除きましょう。あとで巻くので、形が少々グジュグジュになっても大丈夫です。

あまりに美味いので、3日間チビチビ食ってました。
完成品は冷蔵庫で3~4日はもちます。

 

連夜の青ナマコ

 
青ナマコが安かったので、つい買ってしまう。

普段は赤ナマコしか食わないのだが、値段は税別680円。一方、隣の青ナマコの値段は税別380円で、しかも更にその額の半額になっていた。
(゜m゜;)むう〰、赤ナマコは食いたし、金は無し。
ここは青ナマコで我慢じゃ。

🎵ドンドコドンドーン。
ここでイガちゃんのワーンポイント、ナマコ講座~。

えー、ナマコはですなあ。漢字で書くと「海鼠」。
海のネズミさんです。宛字だろうけど、中々雰囲気が出ててネーミングした人は偉いと思う。
ついでに付記しておくと、中国語では「海参」と書いてハイシャンと読む。高級中華料理屋でこの字があったら、干しナマコの料理と思ってまず間違いない。
ぶにぶにしてて不思議な食感だけど、ワシは好き。
でも高級食材だから高いだすよー。女性は誰かお金持ちの人にしなだれかかって奢って貰いましょうネ。
えー、因みに高級中華料理店が犇(ひし)めく香港では、日本の干しナマコ(黒ナマコ)が断トツに評価がされてて高価です。
ゆえに密漁か絶えなくて、「黒いダイヤ」なんて称されてもおります。
つまり黒ナマコは主に干しで、赤ナマコと青ナマコは生食されるのが通常のようだ。

黒ナマコが出たところで、丁度いいのでナマコの色について書いておきましょう。
食材としてのナマコは、その色から青ナマコ、赤ナマコ、黒ナマコの3つに分けられる。しかし、従来は皆同種とされ、単に生息場所により色が違うとされてきた。赤ナマコは沖合いの岩礁地帯、青ナマコは湾内の砂泥に棲み、黒ナマコは青ナマコの中の特に黒いヤツをそう呼んでいるようだ。
だが、近年三者は同種ではなくて別種という事が判明したらしい。

って事は、味も違ってて当然かもね。
東日本では青ナマコが好まれ、西日本では赤ナマコが美味いとされている。だが総体的には赤ナマコの方が高い値段で売られているようだ。
味は赤ナマコの方が良く、身が硬いとされているが、全く反対の意見もあるようだ。

おっ、そうだ。酒肴として珍重される「このわた」は、このナマコの腸管の塩辛のこってす。
このわた…美味いよなあ(~▽~@)♪♪♪
日本酒をちびちびやりながら食うと堪んないよね。
あ~、マジ食べたくなってきたよ。

あと他に「口子(くちこ)」とか「このこ」、「バチコ」と呼ばれている高級珍味もごじゃりまするな。
これはナマコの卵巣(生殖巣)を干したもので、口のそばにあるから口子。このこの語源はワカンナイけど、バチコは金沢とか能登半島辺りの呼び名で、その形が三味線のバチの形に似ているから事から来ている。
これもさあ、網に乗っけて軽く焙ると堪んない代物。
合うのは、やっぱ日本酒かなあ…。
う~、バチコ食いたい。日本酒飲みたいよー(T_T)

アカン、ナマコ酢をつくろっと。

①えー、先ずはナマコを笊にあけ、シッカリ冷水で揉み洗いする。
普段はザッと洗うだけだが、今回は生臭みが強いのでシッカリと洗った。そういえば青ナマコの方が生臭みがあると聞いたことがある気がするなあ…。

②キッチンペーパーでナマコの水気をとり、器に盛る。
そこにポン酢をかける。
ポン酢は、数年前からメインで使っている『手造り ひろたのポン酢』である。酸味が強すぎず、甘みも強すぎないバランスのいいポン酢だ。

③あとは貝割れ大根と「かんずり」を添えて出来上がりだ。
葱もあったが、ここはあえての貝割れ大根。
葱は匂いが強すぎて、ナマコの香りを殺すと思ったからだ。

かんずりは、七味の替わりに使った。

これは柚子こしょうに近いものだが、より旨みがあるから此方の方がオイラ的には評価が高い。

ハーイ、完成品ですよ~。

ふむふむ(;・ω・)、まあまあイケるよ。
でも赤ナマコよか柔らかいかなあ…。
まあ、これなら良しとしよう。

翌日もまた青ナマコが半額で売ってた。
ナマコ好きとしては、二日続きのナマコでも吝(やぶさ)かではない。

作り方は昨日とほぼ同じだが、今回は酸味が柔らかい国産レモンがまだ残っているのを思い出したので、それで自家製のポン酢をつくった。

今回は器を変えてみた。

けど、どっちもどっちだ。青色の食いもんって、黄土色系な青絵の器じゃないとキレイに見えない。
その辺が赤ナマコとは違うんだよね。赤ナマコの方が断然美味しそうに見える。青ナマコさんには悪いけど、あんた、グロだよ。

ポン酢の味は悪くないけど、ナマコのポテンシャルが昨日のよりも明らかに落ちる。
ふ~ん、同じメーカーのナマコでも当たり外れがあるんだね。まあ冷静に考えれば、同じ個体じゃないんだから当たり前なんだけどさ。

来年は切ったヤツじゃなくて、ちゃんと丸ままの赤ナマコを買ってきて、茶ぶりナマコと自家製このわたをつくろっと。

                  おしまい

 
追伸
怒濤の記事連続アップである。
これで98話になった筈だ。とっとと99話まで書いて、ゆっくりと100話めを書こうという算段なのだ。
でも、着手し始めた『エウダミップスの迷宮』が迷宮化したら、記事差し替えになるかも。

 

今さらながらの冬の献立1

春だが、今日は少し冬に逆戻りで寒かった。
そういえば冬の献立をほとんど紹介していなかった事に思い至る。せっかく写メも撮ったし、随時記事にアップしようと思う。

渾身の「茶振りナマコ」である。
大好きだから冬になれば最低一度はつくる。酒のツマミには最高なのだ。
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