連夜の青ナマコ

 
青ナマコが安かったので、つい買ってしまう。

普段は赤ナマコしか食わないのだが、値段は税別680円。一方、隣の青ナマコの値段は税別380円で、しかも更にその額の半額になっていた。
(゜m゜;)むう〰、赤ナマコは食いたし、金は無し。
ここは青ナマコで我慢じゃ。

🎵ドンドコドンドーン。
ここでイガちゃんのワーンポイント、ナマコ講座~。

えー、ナマコはですなあ。漢字で書くと「海鼠」。
海のネズミさんです。宛字だろうけど、中々雰囲気が出ててネーミングした人は偉いと思う。
ついでに付記しておくと、中国語では「海参」と書いてハイシャンと読む。高級中華料理屋でこの字があったら、干しナマコの料理と思ってまず間違いない。
ぶにぶにしてて不思議な食感だけど、ワシは好き。
でも高級食材だから高いだすよー。女性は誰かお金持ちの人にしなだれかかって奢って貰いましょうネ。
えー、因みに高級中華料理店が犇(ひし)めく香港では、日本の干しナマコ(黒ナマコ)が断トツに評価がされてて高価です。
ゆえに密漁か絶えなくて、「黒いダイヤ」なんて称されてもおります。
つまり黒ナマコは主に干しで、赤ナマコと青ナマコは生食されるのが通常のようだ。

黒ナマコが出たところで、丁度いいのでナマコの色について書いておきましょう。
食材としてのナマコは、その色から青ナマコ、赤ナマコ、黒ナマコの3つに分けられる。しかし、従来は皆同種とされ、単に生息場所により色が違うとされてきた。赤ナマコは沖合いの岩礁地帯、青ナマコは湾内の砂泥に棲み、黒ナマコは青ナマコの中の特に黒いヤツをそう呼んでいるようだ。
だが、近年三者は同種ではなくて別種という事が判明したらしい。

って事は、味も違ってて当然かもね。
東日本では青ナマコが好まれ、西日本では赤ナマコが美味いとされている。だが総体的には赤ナマコの方が高い値段で売られているようだ。
味は赤ナマコの方が良く、身が硬いとされているが、全く反対の意見もあるようだ。

おっ、そうだ。酒肴として珍重される「このわた」は、このナマコの腸管の塩辛のこってす。
このわた…美味いよなあ(~▽~@)♪♪♪
日本酒をちびちびやりながら食うと堪んないよね。
あ~、マジ食べたくなってきたよ。

あと他に「口子(くちこ)」とか「このこ」、「バチコ」と呼ばれている高級珍味もごじゃりまするな。
これはナマコの卵巣(生殖巣)を干したもので、口のそばにあるから口子。このこの語源はワカンナイけど、バチコは金沢とか能登半島辺りの呼び名で、その形が三味線のバチの形に似ているから事から来ている。
これもさあ、網に乗っけて軽く焙ると堪んない代物。
合うのは、やっぱ日本酒かなあ…。
う~、バチコ食いたい。日本酒飲みたいよー(T_T)

アカン、ナマコ酢をつくろっと。

①えー、先ずはナマコを笊にあけ、シッカリ冷水で揉み洗いする。
普段はザッと洗うだけだが、今回は生臭みが強いのでシッカリと洗った。そういえば青ナマコの方が生臭みがあると聞いたことがある気がするなあ…。

②キッチンペーパーでナマコの水気をとり、器に盛る。
そこにポン酢をかける。
ポン酢は、数年前からメインで使っている『手造り ひろたのポン酢』である。酸味が強すぎず、甘みも強すぎないバランスのいいポン酢だ。

③あとは貝割れ大根と「かんずり」を添えて出来上がりだ。
葱もあったが、ここはあえての貝割れ大根。
葱は匂いが強すぎて、ナマコの香りを殺すと思ったからだ。

かんずりは、七味の替わりに使った。

これは柚子こしょうに近いものだが、より旨みがあるから此方の方がオイラ的には評価が高い。

ハーイ、完成品ですよ~。

ふむふむ(;・ω・)、まあまあイケるよ。
でも赤ナマコよか柔らかいかなあ…。
まあ、これなら良しとしよう。

翌日もまた青ナマコが半額で売ってた。
ナマコ好きとしては、二日続きのナマコでも吝(やぶさ)かではない。

作り方は昨日とほぼ同じだが、今回は酸味が柔らかい国産レモンがまだ残っているのを思い出したので、それで自家製のポン酢をつくった。

今回は器を変えてみた。

けど、どっちもどっちだ。青色の食いもんって、黄土色系な青絵の器じゃないとキレイに見えない。
その辺が赤ナマコとは違うんだよね。赤ナマコの方が断然美味しそうに見える。青ナマコさんには悪いけど、あんた、グロだよ。

ポン酢の味は悪くないけど、ナマコのポテンシャルが昨日のよりも明らかに落ちる。
ふ~ん、同じメーカーのナマコでも当たり外れがあるんだね。まあ冷静に考えれば、同じ個体じゃないんだから当たり前なんだけどさ。

来年は切ったヤツじゃなくて、ちゃんと丸ままの赤ナマコを買ってきて、茶ぶりナマコと自家製このわたをつくろっと。

                  おしまい

 
追伸
怒濤の記事連続アップである。
これで98話になった筈だ。とっとと99話まで書いて、ゆっくりと100話めを書こうという算段なのだ。
でも、着手し始めた『エウダミップスの迷宮』が迷宮化したら、記事差し替えになるかも。