おつとめ品の「インカのめざめ」が百円で売ってた。
だいぶと名前も浸透してきたとはいえ、まだ「インカのめざめ」のことを知らない人もいると思うので、説明しとこう。
「インカのめざめ」とはジャガイモの品種の一つである。
(出展『さとふる』)
南米アンデスでも晴れの日(お祭り)にしか食べられなかった原種に近いソラナムフレファ種を日本向けに改良したものである。その品種改良は複雑過ぎてややこしいので、ざっと云う。アンデスの原種にアメリカのジャガイモを掛け合わせ、他にもコチャコチャと掛け合わせたものだ。「きたあかり」と同じく黄色系ジャガイモにカテゴライズされる。
外見は他のジャガイモと比べて丸くて小さい。皮を剥くと黄色く、火を入れると更に鮮やかな黄色になる。味は栗とかサツマイモのような風味があり、甘い。ジャガイモの糖度は一般的に5度程度なのに対し、インカのめざめは糖度が6~8度と高いのだ。だから甘みと濃厚な味わいをもち、ねっとりした口当たりがある。黙って食べさせられたら、サツマイモと間違う人は結構多いと思うよ。謂わば、ジャガイモの概念をブチ破るジャガイモなのだ。
栽培も難しい事から、普通のスーパーではあまり出回らない高級ジャガイモとなっている。これは、小ぶりであることから大型機械では取りこぼしが多くなることや、収穫量が少なくて休眠期間が極めて短いため長期間の保存に向いていない等が原因になっている。つまり、大規模栽培には適さない品種なのだ。ゆえに生産量は限られてて、高級ってワケ。
家に帰って、早速調理の準備をする。インカのめざめは芽が出るのが早いのだ。
先ずは芋を洗う。で、皮も剥かずにレンチン。ラップの上から押してみて、軟らかくなってたらOK。出来れば途中で裏返した方が望ましい。満遍なく火が通るからだ。
取り出したら、熱々のままを包丁で十字に切れ目を入れる。ほんでもって、両手で四方からギュッと内側に押してやると、こないなようになる。火傷に注意あるよ。
右にはバターを乗っけた。お好みで塩を振ってもいい。左には塩のみを振った。
d=(^o^)=bイエ━━━━イ。
ねっとりとしていて、甘みと旨みが濃い。
何度食っても、裏切らない美味さだ。
他は、ポテサラにした。
玉ねぎを薄くスライスして、塩を振って暫くおく。
ハムはテキトーな大きさに切る。他は何にもいらない。人参もキュウリも邪魔なだけだ。ましてや、邪道のキャベツなんぞ言語道断である。
水が沁み出してきた玉ねぎをシッカリ搾って水気を切り、ハムとマヨネーズを入れて混ぜて完成。マヨネーズは好みのものでよろしかろう。
今回は邪魔だと思ったから入れなかったが、味をみて足りなかったら塩と黒胡椒を加えてもいい。出来れば味を馴染ませるために暫くおいといた方がよろし。
彩りに貝割れを飾ったが、無くてもよござんす。
コチラもジャガイモの甘さが引き立ち、美味い。
不自然な甘い味付けは嫌いだが、野菜の持っている自然な甘みは嫌いじゃない。寧ろ大歓迎。好きだ。
翌日も食った。
まだ食べたことない人は、トライすべし。そして「インカの目覚め」に瞠目されたし。
おしまい