夜に彷徨(さまよ)う

 

ワードプレスのブログの契約が2月いっぱいで切れた筈なのに、ナゼかホームにアクセスできる。そう云うワケで、書きかけの文章を完成してアップしちゃおう。

蛾(ガ)採りはミステリーである。そして、蛾の夜間採集はスリルとサスペンスに満ちている。中でもライトを焚かない夜間採集はホラーであり、スリラーだ。
ミステリーな上にスリルとサスペンスに満ち、更にホラーでもあると云う全部乗せスペシャルなのである。

と、ここで脱線。この際だから、これら似たような言葉を定義しておこう。皆さん、多分これらの意味がゴッチャになっておられると思われるので、今一度整理しておこうと云うワケである。
そんなもん知っとるわいι(`ロ´)ノ❗という方々も、暫しその説明にお付き合い下され。
あっ、何でも知ってる賢い人は飛ばしてね。

スリルとは緊張感を指し、スリラーとは人に緊張を強いる物語である。
サスペンスとは、緊張感を孕んだ謎解き物語だ。
ホラーは恐怖を下敷きにした物語。
ミステリーは謎が主題の物語だ。
スリラーもサスペンスも、メインになるのは緊張感や緊迫感、不安感ということになる。
その上で、こう定義してみよう。
「恐怖に重きを置くもの」をスリラーと呼び、
「謎に重きを置くもの」をサスペンスと呼ぶ。

これだけで解る人は、次を飛ばしてね。でも今一つワカンナイ人のために、個別にもう少し詳しく書いておこう。

 
【ホラー(horror)】
髪の毛が逆立つことが語源だそうである。
髪の毛が逆立つって、どんだけ怖いねん。ホラーは苦手だよ。

1.恐怖、恐ろしさ、恐ろしい人、物、事(terrorとは違い、嫌悪感を伴う)。

2.転じて、心霊や怪物、嫌悪感を伴う恐怖を扱った「ホラーもの」「ホラー作品」のこと。

3.憎悪、嫌悪。

4.ぞっとする気持ち。ふさぎ込み。アルコール中毒の病的震え。恐怖。戦慄

 
【ミステリー(mystery)】
「謎」「不可思議」「神秘的」「怪奇」「推理小説」などの意味を持つ単語である。

 
【サスペンス(suspense)】
不確定要素から起こる心理的不安定感を意味し、未解決・不安・気がかりの意。多くは小説・ドラマ・映画作品などに冠に使われ、筋の展開や状況設定などによって、読者や観客に不安感や緊張感を与える事を主軸・主体に置いたもの。その後の展開が『犯人』や『動機』『目的』『原因』などが不明な事により、先の見えない“不安定”な状態にさらされるものを指す。語源である「suspended(宙ぶらりん状態)」をイメージされたら良いかと思う。

 
【thriller(スリラー)】
語源はスリル(thrill)で、恐怖や極度の期待からくる緊張感。はらはら、どきどきする感じ。「スリル満点」などが、言葉としてよく使われる。

1.スリルを与える人[もの]。

2.怪奇小説や演劇、映画などの恐怖を主題とした作品ジャンルの一つ。

これで、だいたいの事は理解して戴けたかと思う。
ガ採りは、これら全ての要素が入っている。

『怖いですねぇ。恐ろしいですねー。』

口からポロッっと、勝手に淀川長治の決まり文句が出てきちやったよ。
淀川長治(1909~1998)と云えば、日曜の午後9時からTVでやってた『日曜洋画劇場』だ。約32年にわたって映画の前後に短い解説をしてはった。

 
(出展『❓』見つかりません)

 
いつも笑顔で、好好爺って感じの爺さんだった。
でも見た目がカラクリ人形みたいで、子供の頃は誰かが下で操作しとるんちゃうかと疑ってた。
締め括りに必ず「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ。」と強調して言う独特の語り口が全国的に有名で、多くの視聴者に親しまれていた。知らない人はいなかったんじゃないかな。
でもさあ、上記の、ホラー映画やサスペンス映画など怖い映画の時に言う、これまた常套句の『怖いですねー。恐ろしいですねー。』と言ってる眼鏡の奥の目がまったく笑ってなかったんだよね。それが逆にメチャメチャ怖かった。そう云う人が一番ヤバイ。この人、善人に見えて、本当は相当な悪なんじゃないかと思ったのだ。今はそんなことないと思うけど。

( ̄∇ ̄)あちゃー、又しても大脱線だ。
スマン。ここからが本題。

夜の蛾(ガ)採りは、ミステリーとホラーとサスペンスに満ちている。

それを知ったのは、2017年の春だった。

水沼さんと森さんにライトトラップに連れてってもらった。化け物、オオシモフリスズメを一度はこの眼で見てみたかったのである。

 

 
ライトトラップは車の横に1つと1㎞ほど離れたとこに1つと、二ヶ所に設置されていた。

車のそばで飲み会になった。ワテはチャンスと思い、酒をガブ飲みした。蛾が恐かったのである。酔っ払いさえすれば、怖いもん無しになれると思ったのである。

しかし、細かな霧雨の降るライトトラップには絶好のコンディションなのにも拘わらず、日没と共にエゾヨツメが飛んで来たあとは、サッパリワヤであった。

 

 
時刻は、いつの間にか午後11時半になっていた。水沼さんは既に就寝されていた。

森さんに『もう1つのトラップを覗きに行きません❓』とお誘いしたが、『行かへん。一人で行ってこいや。』とニベもなく、却下された。一人は怖いので、もう一度懇願したが、『アホか、懐中電灯貸したるから、一人で行ってこんかい。』と言われた。

ホントはガキの頃からの超怖がり屋である。でも『僕も行きませんわ。』なんて言いでもしたら、『おまえ、怖いんやろ?』とでも言われ、せせら笑われるに決まってんである。それは絶対に嫌だ。恐怖よりもプライドを取る。

真っ暗な夜の山中を、一人で歩く経験は殆んど無いから半泣きで歩き始めた。背中がゾワゾワする。

歩き始めたら、周囲の黒く濃い闇が気になって仕方ない。闇の奥に魑魅魍魎どもが潜んでいるのではないかと思って、気ぜわしく周囲に目を走らせながら歩いた。

もし出たら、

懐中電灯で、コメカミを死ぬほどブン殴ってやる(#`皿´)❗

マジで、そう思ってた。

着いたら、イボタガが杭に止まっていて、ビックリしてチビりそうになった。カッコイイ蛾ではあるが、見方を変えれば、異形の者、悪魔の化身じゃないか。

 

 
で、近づこうとしたら、羽を広げて威嚇された。目玉模様がカッと目立つ。
Σ( ̄ロ ̄lll)ビビって、反射的に飛び退いてもうた。

 

 
そのうち、羽をぶるんぶるんやり始めた。
怒っていらっしゃるんでしょうか❓
酔いが一挙に醒める。

 

 
しかし持ち帰らねば、嘘つき呼ばわりされかねない。半ベソ掻きながら、毒瓶に無理矢理突っ込む。

震える心で、さあトットと帰ろうと思って、何気に視線を移した。網膜に映る映像に、何か違和感を感じた気がした。

\(◎o◎)/ゲロゲロー。

陰に怪物が鎮座していた。

 

 
間違いない。オオシモフリスズメ大王様だ。その禍々(まがまが)しい出で立ちに、夜の闇は、こんなとんでもないもんを産み出すのかと思った。

ヤケクソのフルパワーで、毒瓶に突っ込む。

 

 
デカくて、ジャックナイツみたいな翅だ。これはヤバイっしょ(-“”-;)

この時の事は拙ブログに、『2017’春の三大蛾』と題して書いている。アホみたいで結構面白いから、よかったら読んでつかあさい。参考ながら、2018年にも、この春の三大蛾について書いてます。

画像が暗くて実物が分かりにくいので、展翅画像も添付しておきますね。

 
【エゾヨツメ】

 
【イボタガ】

 
【オオシモフリスズメ】

 
 
この日は大量のオオシモフリが飛来したのだが、♀は採れなかったので、翌週に箕面公園に行った。

 

 

 
ライト・トラップの時と違い、今夜は一人だ。
外灯はあるものの、夜に山中を一人で歩くのは怖い。この外灯に蛾が集まってくるのだが、水銀灯なので色が冷たい感じがする。うすら寒いと言ってもいい。慣れてないから、それが何とも不気味なのだ。ホラー映画のオープニングみたいな、いや~な雰囲気なのだ。足の無い奴やドロドロの体の奴が出てきてもオカシかない。

因みに、写真を撮ると、こんな風に緑色っぽく映る。

 

 

 
公衆トイレの灯りなんかにも集まるから、一応寄るんだけど、これがまた気持ちが悪い。ヤバイもんがいそうな雰囲気バリバリである。完全にホラー映画のシチュエーションだ。
それに壁やドアに気持ち悪い蛾ともが沢山止まってたりすると、オゾける。何度も言うが、本来アッシは蛾が大嫌いなのだ。一応、蛾でも触れるのはカトカラやスズメガの仲間とヤママユ系だけだ。今はだいぶ慣れたが、それでも何でも好きと云うワケではない。

そういえば、この時は帰り道の途中にあるトンネルまで降りてきたら、

(◎-◎;)ドォ━━━━━━━ン❗❗❗

心臓が止まりそうになった。

突然、黒いトンネルの横に並んで立っている異形(いぎょう)の者たちが目に飛び込んできた。その周りには、漫画みたいに斜線がいっぱい入ったよ。それくらい映像が強調された。

頭の中で、すぐに思い浮かんだのが、人生で最も怖かった映画『シャイニング』に出てくる双子の少女だ。突然、脈絡もなく、その画像がカットインで入ってくるのだが、これが意味なくメチャンコ恐ろしい。狂ったジャック・ニコルソンよりも遥かに怖いのだ。それを思い出して、俺、終わったな。殺されると思った。しかも二人とも女装のオカマなのだ。違和感バリバリじゃないか。深夜の山中、真っ暗な口を開けたトンネルの横に変な格好のオカマ二人組…。狂っている奴らとしか思えん。猟奇的変態かもしれん。ワシ、惨殺されて、山に埋められるんかのー(ToT)

殺されるにしても、せめてそのリボンと髪の毛は引きちぎってやろうと思った。

二人と目があった瞬間、『こんばんわ。』と言われた。
狂った人間が吐き出す言葉なら、相当ヤバいセリフだ。それで近寄ってでも来たりしたら、殺人鬼決定だ。
でもその声は普通の人の、普通の挨拶の声と口調だ。すかさず顔をまじまじと見た。化粧は半ば剥がれていて、異様な感じではあるが、その目は狂った者の目ではなかった。

小さな声で、『こんばんわ』と返した次の瞬間には言ってた。

あー、(|| ゜Д゜)ビックリしたぁー。

心の中に、大きな安堵と共に怒りが込み上げてきた。(#`皿´)バーロー、こんな山ん中でオカマがイチャつくんじゃねえーよ。

この話なんかは完全にホラーだ。
夜のトンネルは、バリバリ怖い。

それで思い出したよ。

 

 
武田尾のJRの廃線になったトンネルだ。昼間でも無気味だ。
このトンネルはまだ短いが、長いものも結構あって、それは先が見えなくて、たとえ日中でも懐中電灯が無いと歩けんところなのだ。

2018年は夜に2度訪れているが、2度とも恐くてトンネルの中には入れなかった。霊感の無いワシでも、何かヤバイものが出そうで、とてもじゃないが無理だった。だいたい心霊スポットと云えば廃墟、廃屋かトンネルだと相場が決まっているのだ。チキンハートのワテが入れるワケがない。しかも、一人ぼっちだ。何かあっても、誰も助けてくれない。

そんなの絶対に無理(*`Д´)ノ❗

しかし、去年(2019年)は遂に中に入っちまった。
ここには、ナマリキシタバと云う珍品の美しい蛾がいて、関西で確実にいるのは此処しかないと言われている。しかも、街から近いのだ。

2度も惨敗を喫したのは、トンネルが怖いので生息地の中心ではない端っこで採ろうとしたからだ。甘かったと痛感したよ。で、形振り構ってらんなくなって、勇気を振り絞ってトンネルに入ったってワケ。虫屋の採りたい欲望、巌(いわお)も砕くだ。

二つ目のトンネルで、前からスマホの懐中電灯で歩いてくるバカップルがいたので、奇声をあげて脅かしてやった。死ぬほどビビってるのを見て、『ゴメン、ゴメン。足元をネズミが走りよってーん。』とか言って誤魔化した。ケケケケケ…Ψ( ̄∇ ̄)Ψ、アタシャ、性格が悪いんである。

これなんかは、向こうから見れば、完全にホラーだろな。ついでにワシの顔を下から懐中電灯でかざしてやればよかった。それだとギャグになっちゃうか(笑)

戻りもトンネルを通らねば帰れない。「行きはよいよい、帰りは怖い」である。だいたいがヤバイ話は帰りしなに何か起こるのだ。
真っ暗な中に懐中電灯の光の束だけが真っ直ぐに伸びている。鳥肌立つね。光が変なものだけは照らさないでねと祈る。
夜遅くだったし、もちろん一人だから小走りでトンネルを抜けた。頭の中は余計な事を考えず、終電の時間のことだけを考えた。

この頃には、だいぶと心頭滅却が出来るようになっていたのだ。極意は、ミッションに集中することだ。目的以外の他の事は遮断する。いらぬことは考えてはならない。いらぬ事を考えれば考えるほど、恐怖は増大してゆくものなのだ。『幽霊と思いきや、正体見たり、枯れ尾花』と言うではないか。恐怖とは、想像することなのである。だから、想像力が豊かな人ほど怖がり屋が多いかもしれない。

 

 
誰そ彼(誰ですか、あなたは)。黄昏だ。
やがて陽が落ち、夜の帳が降りる。
逢魔が刻(とき)でもある。魑魅魍魎たちが跳梁跋扈する時間の訪れだと、いつも思う。そして、変なもんを見ないことを祈る。自慢じゃないが、肝っ玉は小さいのだ。

今宵も夜を彷徨(さまよ)う。

 

 
木々の影は、時に化け物を連想させる。風にそよぐと、まるで生きているかのようだ。本当に何かが宿っているような気持ちになる時だってある。
闇は人の心をざわめかせる。普段は考えないような事も考える。色濃く人の心に翳を落とすのだ。

 

 
月夜は美しい。でも、何だか恐くもある。

 

 
そして、ミステリアスだ。

 

 
アルテミス。月の化身だ(註1)。
幽玄なる美しさがある。

 

 
アブラゼミの羽化。青白い色は儚く、透明感がある。
蝉の羽化はいつ見ても、神秘的だと思う。

  

 
小さいけど、とても美しい蛾だ。
名前は知らない。

 

 
シンジュサン。巨大な羽を羽ばたかせて、夜空を飛ぶ姿には見惚れる。
コヤツも月の化身だ。
学名 Samia cynthia の「Cynthia(シンシア)」は、月の女神アルテミスの別名キュンティアーの英語読みなのである。

陽の光のもとで見ると、そこには紫檀の美しさが在る。

 

 
スタイリッシュなデザインでもある。

 

 
蛍の姿も、よく見た。
でも、一番最初は🔥鬼火かと思って、相当ビビった。
その光がゆっくり、スウーッと空に舞い上がる様は、刻(とき)を静謐にさせる。時間の流れも緩やかになる。
そして、群れ飛ぶ姿は幻想的だ。黄泉の国の入口みたいだ。

これらを見ていると、その全ての生き物たちに精霊が宿っているのではないかと思う。そして皆、ミステリアスだ。

 

 
外灯の下に立つ。夜中に一人歩いていると、不思議な気分になる。時々、自分は何をやってるんだろうと思う。自分とは、いったい何者なのか?だとも。
しかし、長く闇に包まれていると、親密な気分にもなってくる。段々、闇に体が馴染んでくるのだ。やがて、自分の輪郭が滲んで朧になり、闇に溶けてしまうのではと思う。

闇にまだ慣れてない頃で、一番怖かったのはカバフキシタバを採りに行った京都だった。

 
【カバフキシタバ】

 
先ずは、この看板。

 

 
これには正直、心理的な影響をかなり受ける。熊に襲われたら、洒落にならんからだ。

真っ暗けー。

 

 
漆黒の闇だ。今宵は新月。空に月はない。
オマケにここは外灯が一切なく、街の灯も全く届かない地形になっている。四方、八方、笑けるほど黒いのだ、まるで太古の闇だ。熊が近くにいても全くワカランだろう。背後からガバッと来られたら、一貫の終わりである。スリル満点じゃないか。しかも映画とかの擬似じゃない。リアル・スリル満点なのだ。

ここは樹液でのカバフキシタバの採集だったのだが、森の奥まで入らねばならないし、メチャンコ、斜面がキツい。

覆い被さる木々に、さらに闇が濃くなってような気がする。試しに懐中電灯を消してみた。
遠近感ゼロ。誰かに鼻を摘ままれてもワカランような、まさに太古の闇だ。言葉に表せない不思議な感覚に囚われる。心だけが闇に浮かんでいるような奇妙な気分になる。

もし、森の中で懐中電灯が切れたら、道までは戻れないだろう。そうなれば、動くことは危険だ。ずっと此処で膝小僧を抱いて(ToT)シクシク泣きながら、朝が来るまで待つしかない。そう云う意味では、これもまたスリル満点だ。安物の百均の懐中電灯なのだ。接触も悪いし、いつ電池が切れるかもワカラナイ。予備も持ってないから、ひやひやものだ。想像しただけで、チキンスキンになる。関西風に言うと「さぶイボ」出たわである。

その時だった。
森の奥から動物の太く激しい咆哮が森に谺した。その場でフリーズする。

3、40mくらいか…。結構近い。
動物の野太い咆哮は、尚も続いている。それを聞いてると、段々腹が立ってきた。まだカバフキシタバも採れてないんである。って云うか、採り逃がした。これでは何しに来たかワカラナイ。このまま此処に朝までとどまっているワケにはいかないのだ。

熊が何ぼのもんじゃい。
(#`皿´)キレた。

うっせー、ジャカわっしゃーい❗(#`皿´)ブッ殺すぞー❗

声は闇夜をつんざくように辺りに反響した。
( ̄▽ ̄;)あちゃー、思わず大声で叫んでまった。
しもた。冷静さの欠片(かけら)もない愚行だ。
だが、その気迫に怯んだのか、吠え声はピタリとやんだ。伊達に長く舞台役者をやっていたワケではないのだ。
でもなあ…。怒って静かに背後から忍び寄られ、ガバッと襲われるかもしれない。そうなると、命を賭して闘うしかあるまい。死闘だ。物語はスリラーだけにとどまらず、バイオレンスの要素まで加わってくるじゃないか。スゴい物語だが、怖すぎるわ。

結末は、カバフキシタバの回を読んでくれたまえ。

因みに、中部地方はどこ行っても熊の恐怖に苛まれた。

 

 
こんな看板が何処にでも普通にあるのだ。
長野、岐阜、山梨は、どこへ行っても、熊の恐怖に怯えながらも自分で良いポイントを探さねばならなかった。どこにトラップを仕掛ければいいか必死に考えねばならぬ。謂わば、謎解きもしなければならないのだ。そう云う意味では、毎回が物語はミステリーであり、恐怖が加わればスリラーであり、サスペンスでもある。怪物やお化けや魑魅魍魎、霊的なものへの恐怖も加わればホラーにだってなるのだ。

それでは皆さん、

『サヨナラッ、サヨナラッ、サヨナラッ』

                    おしまい

 
追伸

次回も記事が投稿でけるかどうかはワカランので、あしからず。

追伸の追伸
色んな蛾が出てきたが、今は採ってるのは主にカトカラだけ。熊の恐怖に出てきた下翅の黄色いヤツが同じグループに含まれる。下翅が美しい蛾で、上翅も渋美しいものが多いから、ついでに幾つか並べておく。

 
【ベニシタバ】

 
【エゾベニシタバ】

 
【シロシタバ】

 
【コシロシタバ】

 
【オオシロシタバ】

 
【ウスイロキシタバ】

 
【ムラサキシタバ】

 
【クロシオキシタバ】

 
【パタラキシタバ】

 
【フシキキシタバ】

 
【ワモンキシタバ】

 
【ゴマシオキシタバ】

 
【ミヤマキシタバ】

 
【マホロバキシタバ】

 
個体によるバリエーションもあって、今のところまだ飽きてない。

 
(註1)アルテミス。月の化身だ。
オナガミズアオもオオミズアオも勝手にアルテミスと呼んでいる。但し、今は日本にはアルテミスと云う学名のものはいない。昔はオオミズアオの学名にギリシア神話の月の化身アルテミスが使われていたが、日本産の学名は Actias artemis から Actias aliena に訂正されているからだ。

因みに画像はオナガミズアオ。
学名はActias gnoma。小種名は意味は「地の精」。

 

2017′ 春の三大蛾祭り 其の弐(悪鬼暗躍編)

 
前回「青天の霹靂編」の続きである。
今回も先に警告しておきますね。たぶんオモロい回になるとは思うけど、💀閲覧注意です。

蝶だけではなく蛾にも詳しいMさんに拠ると、3月の末から4月上旬が春の三大蛾の採集適期だという。
しかし、今年(2017年)は寒い日が続き、ギフチョウの発生も遅れている。ギフチョウしかり、天候が安定しないこの時期の動植物の見頃を読むのは難しい。
拠って、4月上旬から半ばにかけての様子をみて、天候次第で日を決めようということになった。

因みに、天候といっても蝶採りのように晴天がグッドウェザーではない。むしろ反対の天気である。曇り、もっといえば雨上がりとか霧雨のようなコンディションが、蛾の灯火採集には最高のシチュエーションらしいのだ。
これは蛾に限らず走光性のあるカブトムシとかクワガタとかもそうで、光に向かって飛ぶ習性がある者は、月が出ていると人工の光には集まりにくいようなのだ。たぶん月光に負けてしまうからだろう。つまり晴れていても、新月のような月の無い夜には灯火効果があるとされている。
霧や霧雨の場合は、スモーク効果で光の帯がハッキリと見える。そうなると、他に光源が無ければ虫たちは光の束に向かって一直線に飛んでゆくというワケなのだ。但し、気温が低いと飛ばないとの事。
蝶とは全く違う道理に戸惑うが、愉しい。実をいうと、自分は蛾の採集も灯火採集も初めてなのだ。
未知なるものには、いつもo(^o^)oワクワクする。

 
4月7日。
いよいよ初陣の日がやってきた。
午後3時頃にMさんが車で迎えに来てくださった。
一路、兵庫県宝塚市の某所へと向かう。

今回は、Mさんと同じく標本商を生業(なりわい)とする巨匠Mさんも参加されると聞かされる。
伝説的な人で、虫を捕らしたら天才とも言われている方だ。心強い。虫捕りの天才ならば、経験とセンスは抜群じゃろう。ならば、いくらなんでもボウズは無かろうて。
しかし、相手は自然だし、生き物だ。絶対は無い。
やや不安がもたげるが、まあ、何とかなるっしょ。
ならなくとも、どうせワシはそもそも蛾屋ではない。れっきとした蝶屋なのだ。たとえ結果がダメだったとしても痛くも痒くもない。そう自らに言い聞かせる。

車内では、エロ話の花が咲く。
虫屋には珍しくMさんも若い頃からチ○ポの先が乾くことかなかったというタイプだ。武勇伝をたくさん聞かせて戴く。Mさんは、周囲に犬と呼ばれたくらいの男なのだ。爆笑エピソードてんこ盛りなのである。
なぜか虫好きはエロ話をしないが、Mさんとワテは結構したりする。
何で虫屋はエロ話をしたがらないのだろうか?
二人して理由を考えてみたが、今イチ明快な答えは見つけられなかった。誰か良い解答があったら、教えてくれ。
花より団子。女より虫❓

車窓の外を流れる風景は寒々しい。
木々の芽吹きにはまだ早く、白骨化したようや雑木林がどこまでも連なっている。その上には、暗鬱な鉛色の空が不気味に垂れ込めていた。とても今から虫捕りに行くって云う雰囲気ではない。
でも、Mさんが『ええ感じやね。』と呟いた。
そっか…、ええ感じなんだ。プロが仰るのだから間違いない。沈みがちだった気持ちに💡ポッと灯がともる。
自分は虫捕りの実力はさしてないが、引きだけは強い。何とかなるだろう。

途中、買い物やら何やらして、午後5時過ぎ頃に現地到着。

 

 
周囲を雑木林に囲まれた窪地だ。
いよいよ、魔神たちの領域に踏み入ったというワケだ。期待と緊張でブルッとくる。

早速、ライト・トラップの用意をお手伝いする。

 

 
ぬりかべ❓いったんもめん❓(註1)
早くも魑魅魍魎の登場かあーい!と心の中でツッコミを入れる。

左は蛍光灯かな?右の青黒っぽいのはブラックライトだな。昆虫はブラックライトの光がお好きのようだ。光の波長とかが、きっと違うんだろね。
蛍光灯はそれ自体にも誘蛾効果もあるが、どちらかと云うと視認性を高める為のものだろう。ブラックライトだけでは暗くて、何が飛んできたのか今イチわからないのだ。

段々、日が暮れてきた。

 

 
ライトの色も鮮明になりつつある。

そんな折り、颯爽と巨匠が現れた。
お付の者一人も一緒だ。
ライト・トラップは来た道の途中に仕掛けてきたとおっしゃる。巨匠がどんな装備か見たかったので、ちょっぴり残念。

やがて、酒盛りが始まる。
Mさんは小さめのフライパンを出してきて、肉を焼き始めた。何だかキャンプに来たみたいだ。
今回は用意してないようだが、巨匠なんかは普段は準備万端、お好み焼きまで焼くらしい。
目から鱗だ。夜間採集には、こんな楽しみ方もあるのかあ…。
諸先輩方曰く、昼間の網を持って追い掛けまわす採集とは違い、灯火採集は謂わば待ちの採集。けっこうヒマで長丁場だから、酒でも飲んでないとやってらんないらしい。
なるほどね。オイラには合ってるかもしれんね。

生来の蛾嫌いゆえ、酒をガブ飲みする。
だって、蛾がメッチャ怖いんだもーん(# ̄З ̄)
見ただけでも、幼少から( ̄□||||オゾるのだ。
素面(しらふ)じゃ、とても耐えれそうにない。ましてや、今回は邪悪なる魔王と梟(フクロウ)男爵、そして妖鬼青眼メフィストの魔界三衆なのだ。泥酔でもしてなければ、とてもじゃないがまともに対峙できない。

ここで魔界三衆をあらためて紹介しておこう。
先ずは魔王から。

【Langia zenzeroides オオシモフリスズメ】
開張140~160㎜。日本産スズメガの中では最大種。
前翅外縁は鋸歯状。全身鼠色。胸部から腹部にかけて毛状鱗が密生し、前脚~後脚は青みを帯びる。
分布は本州中部地方以西、四国、九州、対馬。国外では台湾、朝鮮半島南部、中国南部、インドシナ半島北部からネパールにかけて分布する。基亜種は朝鮮半島産。日本産は亜種ssp.nawaiとされる。
幼虫の食餌植物はサクラ類、ウメ、アンズ、モモ、スモモなどのバラ科。

次将は梟男爵だ。
実を言うと、コヤツが今回一番見たいと思った蛾だ。
と云うか、蛾全部の中で最も実物を見てみたい蛾である。
そのモノトーンのデザインは、スタイリッシュ且つソフィスケートされたものだ。複雑怪奇のオンリーワン。他に似たデザインをもつ蛾も蝶もいなくて、異彩を放っている。とにかく、小さい頃にすぐ名前を覚えたくらいに特異なお姿なのだ。

【Brahmaea japonica イボタガ】
英名 Owl moth。つまりフクロウ蛾である。
開張90~100㎜。翅に複雑な斑紋と無数の波状紋があり、前翅後縁中央部に大きな眼状紋がある。雌雄同紋だが、♀の方が一回り大きく、前翅に丸みを帯びる。
分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島。
以前はインド、中国、台湾に分布する巨大(140㎜もある)なBrahmaea wallichiiの亜種とされていたが、それと比べて遥かに小型であること、♂交尾器に差があることから別種とされ、現在は日本の固有独立種。
幼虫の食餌植物は、イボタノキ、キンモクセイ、トネリコ、ネズミモチ、ヒイラギなどのモクセイ科。

ここでイボタガのウルトラ邪悪なる幼虫画像を一発ブチかまして、皆をΨ( ̄∇ ̄)Ψビビらせたろかと思ったが、踏みとどまる。
なぜなら、あまりの衝撃画像ゆえ、ページから離脱されかねないと思ったからだ。話はまだ序盤なのである。この先も読んでもらわねば困る。皆さん、忘れて前へ進んでくれたまえ。

そして、最後は青き眼の妖鬼だ。

【Aglia japonica エゾヨツメ】
開張♂65㎜内外、♀100㎜内外。
オレンジ色の地に後翅に青い眼状紋を配し、日本産ヤママユガの仲間では最も小型種である。
雌雄同型だが、♀の方が大型で翅に丸みを帯び、地色が淡くなる。
分布は北海道、本州、四国、九州、サハリン。
以前はヨーロッパから朝鮮半島までのユーラシア大陸北部に分布するAglia tauの亜種とされてきたが、近年サハリンと日本産は分けられて別種となった。
幼虫の食餌植物はハンノキ(カバノキ科)、ブナ、クリ、コナラ、カシワ(ブナ科)など。

上記3種とも年一回春先に現れ、蛾愛好家の間では「春の三大蛾」と呼ばれている。3種とも特別珍しいものではないが、生息地は局所的とも言われ、けっしてどこにでもいると云うような蛾ではない。

画像は今のところ、あえて添付しない。
まあ、せいぜい脳内で姿を想像してくれたまえ。想像こそが恐怖を増幅させるのである。Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケ…。

そうこうするうちに日が暮れて、辺りが暗くなってきた。

 

 
闇の世界のお出ましである。魑魅魍魎が大挙してやって来るやもしれぬ。黒々とした森が、とっても不気味だ。闇の奥で悪鬼たちの暗躍する気配がある。
お化け怖い。妖怪怖い。蛾も怖いという怖い怖いづくしの身としては戦々恐々である。
あまり人前では言った事はないが、ガキの頃、お化けが怖くて、寝ているうちに異界に連れ去られるのではないかと思い、妹に30円を払って手を繋いで寝てもらっていたような男なのだ。喧嘩はそれなりに強かったけど、昔からお化けとか幽霊とかは大の苦手だったのだ。
そういえば女の子とお化け屋敷に入って、腰が抜けそうになった事がある。あれは情けなかったなあ…。
でも、怖いもんは怖いのである。

それにしても、オッチャンたちは凄いなあ。
今回は四人もいるけど、普段は人里離れた淋しい山の中で、夜に一人で虫捕りをしておられるんである。怖くないのかね❓
ワシだったら、恐怖のあまり悶絶発狂死するやもしれん。本気で虫捕りをするなら、狂人にならざるば一流にはなれんちゅー事か…。
それなら、オデ、オデ、二流でええだすぅー(T△T)

午後6時。
蒼き眼のメフィストが早々と現れた。
魔王の露払いとあらば、順番的には先ずは貴女でしょう。
ドラマーツルギーだね。全世界は劇場だ。然るべき役者が、然るべき時に現れるようになっているのである。

しかし、けっこう素早い。モスラさんは翅を小刻みに震わせて動き回り、全然落ち着かないのだ。

あっ( ̄∇ ̄*)ゞ……。
気づいたら、手で掴んでいた。
蛾恐怖症にしては信じられない行為だ。見ただけでもフリーズするのに、手で掴むとは何事かである。
頭のネジがフッ飛んだとしか思えぬ。これも全ては酒の為せるわざである。酒の霊力、恐るべし。

 
【エゾヨツメ♂】

 
( ☆∀☆)おーっ、コバルトブルーの紋がメッチャクチャ綺麗じゃないか❗❗
こんなに蒼いんだ…。思っていた色よりも遥かに鮮やかな深淵なるブルーだ。陳腐な表現だが、まるで宝石のサファイアのよう。その青をジッと見つめていると、引き込まれそうになる。
あんまり見ちゃダメー(>_<)、ゴーゴンの呪いみたく、石になっちゃうぞー。

でもさあ…。見れば見るほど不思議とカワゆく見えてくるんだよなあ。

 
(出典『誘色灯』)

 
(出典『fandf.exblog.jp』

 
( ・ω・)もふぅ~。
目が円(つぶ)らで、体はもふもふのモコモコなんでげすよ。ウサちゃんみたいだ。
このこのこのぅー(σ≧▽≦)σ、キャワイイぞー、お主~。

Mさんがコヤツは♂だと教えてくれる。
♂は触角が羊歯(シダ)状なんだってさ。♀は、このシダみたいなもんじゃなくて、いわゆる蛾眉、細長い触角らしい。ヤママユガの仲間の♂♀はみんなそうだという。
ふ~ん、なるほどね。
プロのおじ様たちは初心者に優しい。色々と教えてくれる。補足すると、エゾヨツメは基本的に日没直後にしか飛んで来ないんだってさ。(^o^)へぇ~。
どんな事であっても、上手な人、知識が深い人のそばにいた方がいい。その方が何でも上達が早いよね。

それを合図のように次々と小型の蛾が集まり始めた。カルナヴァル(祝祭)の予感だ。
があ~祭りの始まりじゃーい\(^o^)/
嬉しいような怖いような変な気分だが、酒飲んでるから、もうどうなったっていいのだ。蛾でも鉄砲でも飛んで来やがれと云う心持ちになってくる。

しかし、(・ω・)もふちゃんの3頭めが飛んできたところで、ピタリと飛来が止まる。以後、屑みたいな矮小蛾がポツポツとしか来なくなった。
えっ(^_^;)、フィーバー、もうおしまいなの❓
不安になってくる。この先大丈夫かよ?
エゾヨツメは勿論見たかったけど、それよりも見たいのは梟男爵と魔王なのだ。このままで終わるワケにはいかない。

ベテランのオジサンたちに訊いてみると、オオシモフリやイボタガは、もっと遅くに飛んで来るという。
そっか…、蛾によって飛来する時間帯が違うんだ。昼間と違って、夜なんて何時だって同じようなもんじゃないか?と思うんだが、蛾には、蛾にしか預かり知らぬ事情があるのだろう。

やがて、霧雨が振りだした。
絶好のコンディションである。この靄(もや)の立つ幻想的なシチュエーション、如何にも怪物が現れそうな様相ではないか。映画なら、確実にチビりそうな雰囲気である。出るね。絶対ヤバいのが来るね。
脳内でおどろおどろしい重低音が流れ始める。映画『シャイニング(註2)』のテーマ曲だ。

ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。

いよいよ闇の世界の支配者が満を持してワタクシを恐怖のズンドコ、もといドン底に陥れる時がやって来るのだ。凍りつくまであと何秒?何分?
心臓が💓ドキドキしてくる。

しか~し、9時になっても10時になっても現れず。
辺りは相変わらず細かい霧雨が舞っているのに何故❓
そして、11時になっても音沙汰なし。
巨匠が『今日はアカンのかなあ~?』と呟く。
まさかの御言葉である。頼みにしていた巨匠がそんな弱気なセリフを吐くとは、事態はあまりヨロシクないというか、惨敗のピンチではないか…。

Mさんも、『こんな日もあるよ。虫はなあ、ワシらでもワカラン事だらけなんや。いくら条件が揃ってる時でも、アカン時はあるねん。』とおっしやった。
そりゃ、ワテだって、それなりに蝶採りをしてきたのだ。言わんとしておられる事は充分に承知してますよ。でも、よりによって何でそれが今日なのよー(T_T)

11時半前。
巨匠が『ワシ、もう寝るわ~。』と言い残して、ワゴン車に消えていかはった。
益々、惨敗感が満ちてきた。
セーブしていた酒の量がグッと増えて、ヤケ酒気味になってくる。

12時前。
光の屋台に集まるお客さんは、相変わらずショボショボの面々だ。
退屈すぎて、段々居ても立ってもいられなくなる。
酒を飲みながら、Mさんに『巨匠のライトトラップの様子を見に行ってみません❓』と提案した。
しかし、Mさんからは、『いかへーん。一人で行ってきいや。』と云うニベにもない一言が返ってきた。

 
『ひ、一人でですかあ(◎-◎;)?』

 
『マ、マジっすか(|| ゜Д゜)❓』
声が心なしか震えている。

『でもオイラ、懐中電灯とか持ってないっすよ。』
もしかしたら、「仕方がないから一緒に行ってやっか。」とか言ってくれるんじゃないかという期待を込めての言葉だ。

しかし、Mさんは素っ気なく言った。
『懐中電灯くらいなら、貸したるわー。』

『イヤイヤ、そうじゃなくてー。そんな事ではなくてー、1人だと怖いんですよー。お化けが出たらどうするんですかあ。虫捕りのプロフェショナルの旦那~、頼みますからついてきて下さいよー(T_T)』
と云う言葉が喉元まで出かかったが、グッと呑み込む。
あとでネタにされるに決まってるんである。それは何があっても避けたい。チキンと蔑まれるのは真っ平御免だ。そんなことはプライドが絶対に許さない。

 
『わっかりましたー。(`◇´)ゞアムロ、行っきまーす。』

 
気づいたら、心とは裏腹の言葉が出ていた。
(-。-;)えらいこっちゃである。何かあったらどーするのだ❓
闇の世界に引き摺り込まれるかもしれんし、得体の知れない者に追いかけまわされたあげくに非業の死を遂げるやもしれんのだ。
でも、言ったからには行かねばなるまい。

 
    If I die combat zone.

もしもオイラが死んだなら、誰か骨を拾ってくれ。

 
                   つづく

   
追伸
いやはや、又しても完結せずである。
書いてると、色んな事を思い出してくるのである。
そうなると、自然長くもなる。で、途中で力尽きたと云うワケだ。

次回『闇の絵巻編』、もしくは『魑魅魍魎編』。
いよいよ怪物たちの全貌があらわになります。
乞う、御期待❗

(註1)ぬりかべ?いったんもめん?
両者とも水木しげる大先生の「ケゲゲの鬼太郎」でお馴染みの妖怪さんである。

 
【ぬりかべ】
(出典『matome.navar.jp』)

 
何だかライト・トラップって、ぬりかべと次のいったんもめんを足して2で割ったハイブリッドのようなもんだなあ。

 
【いったんもめん】
(出典『猫八のカッチコロヨ!』)

 
こんなもん、わざわざ画像をダウンロードせんでも自分で書けるがなーと思ったが、やめといた。
フザけた人間なのだ。どうせ鼻毛とか書いちまうんである。
試しに書いてみようか?

 

 
ほらね。

テイッシュの箱に書いたんだけど、フザけてるよねー。

拡大しまあーす。

 

 
やっぱり鼻毛ボーボーにしとります。
さらにフザける。

 

 
今度は脇毛ボーボーである。

最後は何ちゃらワカランことに。

 

 
フザけてるよなー。

 
(註2)映画『シャイニング』
1980年に上映されたアメリカ映画。
巨匠スタンリー・キューブリック監督によるホラー映画の金字塔。キューブリックがホラー映画を作るとこうなるのだ。双子がヤバすぎです。カメラアングル(ローアングル)と三輪車の効果音だけで、あそこまで人を怖がらすかね。
因みに文中の「ジャックは狂ってる…」の羅列は、映画の或るシーンがモチーフになっている。主演のジャック・ニコルソンがタイプライターで打った小説の原稿が、全部同じ文言『All work and no play makes Jack a dullboy.(仕事ばかりで遊ばない。ジャックは今に気が狂う)』と云う言葉て延々と埋め尽くされていたという怖いシーンだ。
そのままの文言では使えないので、短くアレンジしたのが「ジャックは狂ってる…」である。
原作はこれまたホラー小説の巨匠スティーヴン・キングだけど、キングはこの原作を無視した映画を気に入らなかったみたいだ。よほど肚に据えかねたのか、後にわざわざ自分で撮りなおしたくらいなのだ。
たしかに両者は全然違う。映画では父親が主役だが、小説では子供が主役なのである。まあ、どちらも面白いんだけどね。