タイトルは違うが、『変わり太麺三連発の原点』の第二弾、その2である。
ちなみに昨日書いたその1にDHEAのくだりを挿入、早くも訂正加筆しておいたのでヒマな人は読むよし。
変わり太麺のスープが形成されるに至るまでには、紆余曲折、様々なファクターが関与しておる。アンタらが想像も出来ないような、まだまだ色んなエキスがスープに溶け込んでいるのだ…。
スーパー玉出八幡店で珍しいものを見つけた。
天然の平政の卵だ。ヒラマサ自体あまりスーパーでは見かけないのに、卵ってのはかなりレアだ。
値段も300いくら位だったから、迷わず購入。
玉出は全般的に商品のクオリティーが低いのだが、とにかく安い。それに店舗によっては変わった魚が出回るし、一匹買いなら鮮度が良くて安いゆえ、かなりお買い得なのだ。だから、時々は覗くようにしている。
正直言って、イオングループとかライフとかの大手スーパーの魚売場は、大抵は見慣れた定番の魚しか並んでいないからツマラナイ。それに、とりたててクオリティーが高いとも思えない。
かといって、高島屋や大丸は魚種豊富でモノは良くても、アッシには高くて買えない。ビッグビーンズもまた然りである。
一方、スーパー玉出の魚売場は魚種豊富な上に安くて鮮度が良いものが手に入り易い。但し、ここ強調しておくが、それは店舗にもよるし、モノにもよる。玉出は店舗によって商品の構成が微妙に異なる。特に魚介類は、並んでいるモノが全然違ってたりもする。
ちなみに店舗に拘わらず、切り身の刺身はお薦めしない。例外も無いとは言えないが、大概は最低だからだ(たぶん、推測だが一匹売りの魚の鮮度が落ちたものが刺身になるのだろう)。
つまり、目利きがとても大事だと云うことだ。
これが無い人には、お薦めしない。なぜなら、玉出は大手スーパーみたいにクオリティーが平均的ではないからだ。中には、安物買いの銭失いみたいなものもあるのだ。
しまった。のっけから話が逸れた。今回はスーパー玉出の回ではないのである。
そういえば、まだヒラマサの説明すらしていないではないか。
えーと、ヒラマサはブリの親戚です。ブリ属御三家といえば、ブリ、カンパチ、ヒラマサ。
そして、この三つの中で一番漁獲量が少なくて、世間にあまり知られていないのがヒラマサちゃんである。
大きいものは1.2m前後にもなり、見た目はブリにかなり似ている。
ブリとの違いは、より平べったくて、黄色い縞(柾=まさ=まさめ)が濃くて真っ直ぐ尻尾まで伸びている。名前の由来もそこからきている(柾が、どういう経緯で政の字に転じたのかはワカラナイでしゅー)。
(出典『ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑』)
旬はブリとは異なり、春から夏。産卵期もその季節だそうだ。
何度か食べた事があるが、ブリの仲間なだけに味は良く、調理法も何でもござれだ。特に刺身は旨い。ブリほど脂ギトギトではなく、よりあっさりしていて上品な味なのだ。正直、自分はブリよりもヒラマサの方が美味いと思う。
しかし、ヒラマサの卵は今回が初めて。今までお目にかかった事すらない。はてさて、どないな事になりまっかいな。
それでは調理開始といこう。
色々考えても他に調理法が浮かばないし、初物は定番で攻めるのが筋だ。煮付けでいこう。
①先ずはヒラマサの卵を軽く洗う。くれぐれも水道水ドバーッでジャブジャブ洗わないこと。あんさん、卵が破れて中身が流されまっせ。
水気を拭いたら、そこに酒少々を振り掛けて暫くおく。今回は20分くらいにしておいた。でも鮮度が抜群ならば、もっと短くてもいいし、なんなら酒無しでも構わんじゃろう。
②鍋で煮汁をつくる。
ヒラマサの卵本来の味を知りたいので、今回は濃い味付けは避けたいところだ。薄味でいくことにする。
ならば、白だしの出番だな。
マルキン醤油の『極淡 白だし』。
最近は手を抜く事が多いので、1から出汁をつくる事もだいぶと減った。けれども、これで充分美味い煮物ができる。味の調整幅も少なくて済むから、失敗も少ないのだ。
ひと煮立ちさせたら、火を弱めて針生姜を入れる。
③ヒラマサの卵を適当に切り分ける。
そのままの姿で煮てもよいが、より美しく見せたければ、切るべし。
④ここからが一番大事なところ。鍋を煮立てさせないように、火をギリギリまで弱める。そこにそうーっと魚卵を入れてゆく。女の子に触れるように、くれぐれも優しくね。煮立っているところに乱暴に放り込んだりすると、シーサンプーター、Ψ( ̄∇ ̄)Ψらばらばあ~。魚卵がバラバラになりまっせ。
⑤1分ほど煮たら火を切り、あとは余熱で火を通して味を含ませたら出来上がり。
花が開いたようで、中々に美しい。
ついでに言っとくと、切り幅を狭くすれば(ぼんぼり)とか紫陽花みたいに丸くなる。
口に放り込むと、ほんのり温かい。絶妙な温度だ。
噛むと、魚卵がはらはらとほどけてゆく。そして、旨味が奥から立ち昇ってきて、出汁と渾然一体となって口一杯に広がる。
ヤバい。マジで美味いやんけ( ☆∀☆)❗❗
鯛の子に匹敵する美味さだ。いや、養殖の鯛の子なら凌駕している。
美味い魚は、当然のことながら卵だって美味いのだ。ブリの卵も食べた事があるけど、ヒラマサの方が上だと思うな。
しまった。キリリと締まった辛口の冷酒を用意しておけばよかった。こういうアテは、日本酒にすこぶる合うんだよなあ。
翌日は海老をプラスして盛り付けた。
今回は冷製。
もちろん海老の火入れは、ギリギリ生じゃないシットリとした完璧な仕上がりだ。(^o^)v美味いね。
海老をゆがいた汁は捨てずに取っておき、剥いた海老の残り殻を入れて煮詰める。
そこに食べ終わった平政の卵の煮付けの残り汁を入れる。そして、そして、更には昨日のマグロの脂をブチ込んでやった。
ケケケケケ……( ̄∇ ̄ )
まだまだこんなもんでは終わらんぜよ。
まぜまぜま~ぜ(~▽~@)♪♪♪
沸々と沸き上がる地獄の闇鍋を掻き回す。
でもって、黒魔術の如き呪文を唱える。
🎵エロエロエッサイム、🎵エロエロエッサイム。
我は求め、訴えたり。
おまえを蝋人形にしてやろうかあーΨ( ̄∇ ̄)Ψ
つづく