2019’カトカラ2年生 其の1第三章

 
   vol.18 アサマキシタバ(3)

  『コロナ禍の狭間で(後編)』

 
午後8時を過ぎてもアサマキシタバは飛んで来ない。
いよいよヤバい展開だ。

8時15分。ようやく樹液に飛んで来た。
ものスゴくホッとする。でも、ここで逃したら元も子もない。ゆえに網で採るか毒瓶で採るか迷った。通常ならば翅の鱗粉の損傷を最小限にとどめる為や背中の毛がハゲちょろけにならないように毒瓶を使用すべきところだ。しかし、今回重視しているのは触角だ。この際、完品とかどうだっていい。それに位置的にやや高い。手の長いオイラのことだから届くだろうが、まあまあギリってとこだろう。ならば、ここは確実に採るために網を選択すべきだと判断した。

網枠で幹をコツンと叩いて、驚いて飛んだ瞬間に網の切っ先がマッハで反応した。下から左上へと海老反りでナギ倒すように振る。

【アサマキシタバ Catocala streckeri】

網さばきは今年も健在なりよ(◠‿・)—☆
おっ、この尻の形からするとオスだな。触角は…長いね。
取り敢えず、やはりオスの触角は長いと言っていいだろう。
それにしても、アサマちゃんって相変わらずあまり美しくないね。所詮はカトカラカーストでは下層民なのだ。

ベンチでアンモニア注射で昇天させ、写真を撮って三角紙に収める。いつもこの最初の1頭を三角ケースにしまうと、心の底からホッとする。ゼロと1とでは精神的にどえりゃー差がある。心の余裕が全然違うのだ。

木に戻ったら、もう1頭来ていた。
コヤツも網で難なくゲット。これも♂だった。で、触角は矢張り長かった。

でも、正直オスはもういい。ターゲットはサンプルの足りないメスなのだ。メスの触角を見なければ、アホっぽいオラの仮説も証明できない。

8時半。また樹液に1頭飛んで来た。
やや小さくて、翅が丸く見えた。たぶんメスだ。

今度は低いところに止まったので、毒瓶を被せることにした。
今思うと、確実に網で採れよな。この辺が直ぐにダレちゃうオラの悪いクセだね。基本、てーげーな人なのだ(註1)。

難なくゲット。
♀っぽいね。一応、裏返してみる。

腹が短いし、太いから多分♀に間違いなかろう。

触角を確認してみる。
あっ、♂よりも明らかに短いぞ(画像をピンチアウトすると拡大できます)。
でも毒瓶を被せた時に千切れたとかないだろうか❓ カッコつけて毒瓶なんか使わなければ良かったよ。

ここでピタリと飛来が止まる。
ヤバいよなあ…。このままいくと、あまり数は望めないかもしれない。
カトカラ2年生、まだまだ少ない経験値で言っちゃうと、多くのカトカラは樹液への飛来が7時半くらいから8時台半ばまでは強い活性があって、9時くらいになると一旦飛来がピタリと止まる。そして10時を過ぎたくらいから再びダラダラと飛来が始まり、11時台の半ばあたりから午前0時過ぎにかけて、もう1回活性のピークがあると云うイメージがある。そのパターンからすると、ヨロシクない傾向だ。2回目のピークは1回目よりも弱いしね。

まっ、いっか…。今日は電車ではなく、難波からママチャリで来ているのだ。ゆえに終電を気にする必要はない。じっくりと対峙できる。
とはいえ、10時迄まだ1時間以上もある。11時なら2時間待ちだ。待つことが誰よりも大嫌いな人間にとっては、地獄だな。それまで闇の恐怖と戦わねばならないと思うと、気が重いよ。

覚悟して、大声で怪鳥の鳴き声を真似て発してやった。
闇を切り裂く高音の怪しき声が山に谺する。鵺(ぬえ)の哭く夜は恐ろしいのである。超恐がりとしては、苦肉の策の逆療法なのだ。逆にこの怪鳥音で魑魅魍魎を震撼させてやろうというセコい作戦ですねん。でも闇の恐怖を紛らわすには効果がある。闇の中で黙っていると、ろくな妄想をしかねないのだ。
それに展望台辺りでキャアーキャアー言ってる小娘どもの声がウザいので、ビビらせやろうとも思った。悪の心が恐怖をも凌駕するのだ。
効果があったのか、小娘どもの嬌声のトーンは落ち、ひそひそ声のキャァキャァになった。ψ(`∇´)ψケケケケケ、おまんら死ぬほどビビって山を下りたらええねん。悪いオジサンは、自分の恐怖を紛らわす為だったら、何だってするのだ。

9時10分。
闇と闘うことに漸く折り合いをつけたところで、アサマが樹液に飛んで来た。

(. ❛ ᴗ ❛.)あらま、予想外の嬉しいお越しだよ。
当然、今度は網でシバく。

なあんだ。また♂か。
でも一瞬、触角を見て戸惑った。短くねえか❓
だがよくよく見れば、触角の先が光の反射か何かのせいで白っぽく見えてるだけのようだ。ちゃんと見ると、♂らしい長さだね。
確認のために裏返してみる。

やはり長いね。
けど♂は、もういい。♀をもっと見んと仮説は証明できん。

9時35分。
待望の♀が飛んで来た。

やっぱ、触角は短く見える。

裏返したら、思ってた以上に長い。それでも♂よりも短い気がする。

9時40分。
連続して飛んで来た。しかも3頭。完全に活性が入った。
気分は殺し屋スナイパー。1つ1つ確実に始末していこう。

♀だ。
これも触角が短い。

でも裏返してみたら、そうでもないような気がしてきた。
いやいや、やはり♂よりも短いぞ。とはいえ、何だか頭の中が少し混乱してきたぞ。

お次も、又しても♀である。

やっぱ、どう見ても短いよなー。

裏返してみたら、コレもそうでもないような…。
けれど、同じく♂よりも短い気がするぞ。と言いつつも、更に頭の中が混乱してきた感あり。

それはさておき、もはや裏返せば瞬時に雌雄が見分けれるようになった。
今一度、並べた画像を見て戴きたい。先ず絶対的に違うのは、尻先だ。♀は尻先に縦にスリットが入り、何やら黄色いものが見える。おそらく産卵管だろう。一方、♂は腹先にスリットが入らないし、毛でフサフサだ。黄色いものは見えない。
ここからは相対的で絶対条件ではないが、気づいた他の判別法も並べておく。

その他①
腹の形は♀は短くて太い。対して♂は細くて長い傾向がある。しかし、腹が長く見える個体もあったりするから、どっちか悩むこと有りです。

その他②
♂は前脚が毛でモフモフだ。♀は、それと比べてモフモフ度が低い。
但し、これは新鮮な個体での話だ。飛び古した♂は毛が抜けてるだろうから、その場合は判別には使えないだろう。

図鑑には、この②と腹のスリット&産卵管については何処にも書いてなかった気がする。そもそも裏面画像が添付されてる図鑑は殆んど無いのだ。知る限りでは、唯一あるのは西尾規孝氏の『日本のCatocala』だけだ。それとて雌雄両方の画像は無い。また、文中で前脚とスリット云々については言及されていなかった筈だ。

その他③
♀の方が翅形が円い。対して♂は上翅からシャープな印象を受ける。
また裏返して見ると、♀の方が下翅が円く見える。
とはいえ、微妙な個体もいるから、これも絶対条件ではない。

その他④
♀の方が全体的に小さい。但し、個体差があり、♀でも大きいものはいる。あくまでも相対的だから、これまた絶対条件ではない。けれど、樹液に飛来した時の目安にはなる。それで、だいたい雌雄の目星がつくことが多い。

時を戻そう。
問題は触角である。雌雄に差があるような気がするけど、でも微妙なんだよなあ…。まだ明確な答えは出せない。今度は♂の触角を見たくなってきた。♂の触角をもう一度見ないと判断は下せないと思った。

3頭いたうちの残り1頭は、いつの間にか樹液から消えていた。
さっきから見てると、コヤツら、どうも全体的に樹液滞在時間が短いような気がする。せわしない感じがして、他の個体や蛾が飛んで来たら直ぐに飛び立つ。で、どっか行っちゃう。何か神経質なのだ。でも去年はそうゆうイメージを抱(いだ)かなかったから、今日だけの事なのかもしれない。或いは去年はボオーッと見てたから気づかなかったのかも…。些細な事だけど、そう感じたので一応書いときました。とはいえ、その日によるものと思われる。

しっかし、それにしても糖蜜トラップに対してアンタら完全にフル無視やのう(。ŏ﹏ŏ)
アサマって、糖蜜にはあまり反応しないのか❓いや、でも文献には好んで集まるみたいな事が書いてあった気がするぞ。んっ❓、あれは糖蜜じゃなくて、樹液の方だったっけ❓ あれあれっ、どっちだっけ❓ 事前に復習して来なかったから、ワカラーン。この勉強不足具合、たかがアサマと云う見下し意識が垣間見えとるよ。

いつしか時計の針は午後10時近くを指していた。
9時台でも樹液に結構来るんだね。樹液の飛来時刻の概念が少し変わったよ。
きっと、その日の天気とか温度、湿度、発生の時期、前日の天気等々、様々な条件が関係しているのだろう。基本的なパターンはあるのだろうが、しばしばイレギュラーがあって、その微妙な条件が人間には感知しえないのだろう。

10時ジャスト。
(☉。☉)!ワオッ、遂に糖蜜トラップに来よった❗

証拠の為に写真を撮る。
でも、やっぱり小さくしか写らない。結構近づいてるんだけどなあ…。スマホのカメラじゃ限界あるよね。センチ単位の至近距離まで近づかないと、まともな写真は撮れなさそうだ。

慎重に接近する。
しかし、さあシャッターを押そうとしたら、(+_+)あちゃま、逃げよった。まあ、しゃあないわな…。

10時10分。
別な木だが、またトラップに来た。でも、さっきの個体とは明らかに違う。もっと大きい。たぶん♂だ。

待望の♂である。
おっ、触角はどう見ても♀よりも長いぞ。
♀の触角が短いなんて気のせいだと思ってたけど、ここまで差異が連続すると、仮説が現実味を帯びてきた。

10時20分。
又してもトラップに飛んで来た。おいおい、急にどうしたんだ❓ その急変振り、全くもって理由がワカラン。

♀だね。そして、これまた触角が短い。
っていうか、メチャメチャ短くね❓切れてんのか❓

『キレてないですよ(註2)。』
思わず、長州力ばりに言っちゃったよ。
でも、ちょっと待てよ。ここで漸く気づいた。よく見ると、根元は黒いけど、段々先に向かって白くなっていってんじゃねえか。先が白いから手の平と同化して短く見えたのだ。
(≧▽≦)何だよー、それー。完全に騙されたわ。
皆さんも、画像を拡大して検証してみてね。

急いで、撮った写真を全部確認してみよう。
いや、その前に裏の確認だ。

けど、白いとこを入れても♀の方が、やや短いような気がするぞ。

慌てて撮った写真を確認してみる。
確かに♀は触角が途中から白くなってる個体が多い。でも、やっぱそれでも♂よりも短いような気がする。
けんど、ジッと画像を見ていると、段々ワケがわからなくなってきた。ゲシュタルト崩壊を起こしそうだ。いや、既に起こしているやもしれぬ。
こんな暗いところで、あーだこうだ考えたところで埒が開かん。帰って、展翅せんと本当のところはワカランぞなもし。

それ以降もアサマはトラップに飛来し、延べ6例の飛来があった。


(PM10:29。ものスゲーピンボケ(笑))

重複個体もあるかもしれないが、少なくとも4個体以上は飛来したものと思われる。そう云うワケだから、アサマキシタバも糖蜜トラップに反応すると云うことは証明できたかと思う。
それはさておき、何で急に反応し始めたのだろう❓空気に触れて、途中から微妙に成分が変わったとか❓まーさかー。

↘上のピンボケ写真の個体。

またもや♀だ。

尚も続けて飛んで来た。
以下、撮影時刻を入れておく。写真屋も偉そうなこと言うなら、撮影時刻くらいチャンと入れろよな(註3)。



(PM10:38)


(PM10:54)

全部メスだ。
しかし、もう触角がどーのこーのと云う思考回路は働かない。完全にゲシュタルト崩壊が起こっておるのだ。もう、うんざりなのだ。

11時前に♂がトラップに来たが、網を構えたら逃げよった。
それで、プッツンいった。触角とか、そんな瑣末な事は、もうどうでもいいわい(ノ`Д´)ノ彡┻━┻❗

今日はチャリで来てるんだから、終電の時刻は気にしなくてもいいんだけど、帰ることにした。とっとと帰って、🍺ビールがぶ飲みじゃい❗

11時過ぎ、撤退。
さあ、光瞬く下界へと降りよう。

翼よ!あれが巴里の灯だ❗(註4)

                        つづく

追伸
その後の話を少ししておく。
真っ暗な坂道を歩いてたら、急に闇への恐怖が芽生えたんだよね。また、口裂け女とか思い出したよ。震撼っす。
降りてきて、11時半に枚岡駅を出発。午前0時半ジャストに帰り着いた。帰りは30分短縮の1時間で帰ってきたってワケ。ママチャリで時速15キロって、速くね❓
えー、何でそんなに早かったのかと云うと、駅ごとに即興で歌を歌って漕いでたからだ。

🎵GO to the つるは〜し(鶴橋)
🎵GO to the つるは〜し
🎵GO GO GO GO GOOー つるは〜し❗

とかね。駅ごとに曲つくって歌ってたのさ。
音楽は力なり(笑)

結局、この日は4♂8♀も採ってしまった。検証の為とはいえ、心情的にはちょっとね。スマヌよ(◡ ω ◡)

本当はこの回で触角問題の解決までいく予定だったが、書いてて長いから力尽きた。今回はあんまり脱線してないのになあ…。
えー、次回いよいよ触角問題の解決編です。

 
(註1)てーげーな人なのだ
「てーげー」とは沖縄県の方言で、物事について深く考えたり、突き詰めて考えたりせず、程々のええ加減で生きていこうという意味の琉球語であり、また概念のこと。
そこには、いい加減を筆頭に「テキトー」「だいたい」「おおよそ」「まずまず」「そこそこ」「なあなあ」といったニュアンスが多分に含まれている。

 
(註2)キレてないですよ
プロレスラー長州力の有名なセリフ。そのモノマネで有名になった長州小力がこのセリフをネタとしており、一時流行った。
しかし、長州自身は実際には『キレてないですよ。』とは言っておらず、正確には『キレちゃいないよ。』と言っている。長州力って滑舌がバリ悪いから、誰もツッ込まないけどね。それに長州自身もバラエティー番組でイジられたら、『キレてないですよ。』と言ってたしね。

 
(註3)撮影時刻くらいチャンと入れろよな
蝶の写真を撮るのを趣味にしている人には、全部が全部じゃないけれど採集する人に対して批判的な人が多い。そうゆう人のブログを見てると、しばしば網を持っている人への強い攻撃性を感じる。最初の頃は同じ蝶屋なんだし、仲良くすればいいじゃないと思っていた。実際、フィールドで会っても仲良く接してきた。だが、最近はブログ内の表現もエスカレードしてきて、採集者を指して『ネットマン』という侮蔑と揶揄たっぷりの底意地の悪い言葉が横行している。それって、如何なものかと思う。マナーの悪い採集者への怒りからだろうけど、ネットマンという蔑称を連発するのもマナーがいいとは言えないよね。
こういう事を書き始めると長くなるし、だいち面倒くさい。なので、冷静でわかり易く書いておられる方の文章をお借りしよう。
リンクを貼っておきます。

『雑記蝶』
https://usubasiro2-exblog-jp.cdn.ampproject.org/v/s/usubasiro2.exblog.jp/amp/21315119/?amp_js_v=a2&amp_gsa=1&usqp=mq331AQFKAGwASA%3D#aoh=15911860661393&amp_ct=1591186079462&referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.com&amp_tf=%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%3A%20%251%24s&ampshare=https%3A%2F%2Fusubasiro2.exblog.jp%2F21315119%2F

テキストエディタだと、リンクを貼るのが上手くいかない。
かといって今更ヴィジュアルエディタで書くとなると、改行をイチから全部やり直さなければならないんだよね。
一応、このままでも上の空白部分をクリックすると記事には飛びます。それで御勘弁を。

もう一つリンクを貼り付けておきます。

『BUTTERFLY BRINGS☆』
https://rpsbetter-exblog-jp.cdn.ampproject.org/v/s/rpsbetter.exblog.jp/amp/21378006/?amp_js_v=a2&amp_gsa=1&usqp=mq331AQFKAGwASA%3D#aoh=15912263520122&referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.com&amp_tf=%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9%3A%20%251%24s&ampshare=https%3A%2F%2Frpsbetter.exblog.jp%2F21378006%2F

申し訳ないけど、これも空白部分をクリックして下され。

きっと「ネットマン」と云う言葉は、殺してる者に対する憎悪からの発露だろう。謂わば、正義感だ。おまえらは蝶に対して愛はないのかと云うことだ。でも撮る人だけでなく、採る人も間違いなく蝶に対して愛はあるんだよね。この辺の心情は、昔は採っていたけど、撮る側にまわった人は理解できるかと思う。
問題なのは、撮ることから入った人たちだ。そうゆう人たちは正義感を振りかざしやすい。「生き物を殺してはならない」。この言葉は伝家の宝刀みたいなもので、絶対正義だからだ。何か結局ディスる事になりそうだが、続ける。
怒らないで読んで戴きたい。正義を振りかざす人は大抵が底が浅い。単純だからこそ、猪突猛進。平気で強く批判できる。正しいことをやっていると信じている人は強いのだ。世の中のクレーマーの多くが正義感の上に立って行動しているのと同じだ。最近で言えば、コロナウィルスの「自粛警察」とか「コロナポリス」と呼ばれる人たちが、こういう人種だろう。正義が背景にあるから、正義なんだから何やってもいいと逸脱してしまう輩たちだ。そう云う輩は、もうそれは正義を飛び越えて悪になっているのが分からなくなってるから怖い。盲信だ。ホント、こういうのってタチが悪いんだよね。勿論、写真をやっている人全員がそうではないだろう。そうゆう人は一部の人だとは思うけどね。

話を少し戻す。「生き物を殺してはならない」と云うなら、何も食うなよと云う論理にいきがちだが、言いたいところの本意はそこにあるワケではない。たとえ家畜でも生き物だと言いたいワケでもない。言いたいのは、アナタたちが食ってるものは自然をブッ壊した結果、目の前にありものだと云うことだ。作物を作るにしても、家畜を飼うにしても、森は切り拓かれる。それによって、その場の植物や鳥、哺乳類、昆虫、爬虫類、両生類、土壌生物etc、どれだけの生き物が絶滅していることか。我々が食ってるハンバーガーの、その背後に無数の生き物の死がある事を忘れてやしやせんか❓単に目の前の死だけしか見てなくて発言している人が多いから底が浅いって言いたいってワケ。マクドナルドが1店舗増えるごとに結構な広さの森が失われているのだ。その事を忘れないでほしい。

アレッ❗❓、何か脱線してるなあ…。こんな事を言いたかったワケではない。結局ディスってるし。良くないなあ。
えーと、何が言いたかったんだっけ❓
あっ、そうだ。思い出した。

写真をやってる人たちのブログを見てると、そこに有るのは蝶の写真だけで情報量が少なく、何ら参考にならないものが多い。撮影地の地名を載せてないのは、まだ理解できる。直ぐにワンサカ人が集まって来て荒れるからね。でも撮影環境くらい載せてもいいんじゃないかと思う。その蝶がどんな環境に棲んでるか知りたい人もいるだろうに。あっ、でもその写真だけで場所を特定してしまう鋭い人もいるか…。けど蝶そのものだけでなく、棲息環境の写真あっての生態写真だと思うんだよね。
あれっ?、待てよ。写真やってる人のブログって、生態面に殆んど言及されていないものばかりだぞ。そうゆうのって採集者は大事だと解ってるけど、カメラしかやらない人は興味ないのかな?綺麗な蝶の写真さえ撮れればいいのかな?
それじゃ、オナニーと一緒で何ら博物学に寄与していないじゃないか。考えてみれば、撮影日すら書いてないブログも多い。その蝶が、その地域では何日(いつ)ぐらいに発生しているか記録されていれば、貴重な資料になる。環境写真や生態的知見が書かれていれば、それもまた貴重な資料になるのである。写真を撮っている人にはお願いしたい。せめて撮影日くらいは書きましょうよ。できれば撮影時刻も。なぜなら、撮影時刻からでも蝶の生態が類推できるからだ。それで従来の生態的知見がひっくり返る事だって有り得る。それって、スゲーことじゃん。

撮影する人も採集する人も同じ蝶屋なんだから、ちゃんと情報交換や意見交換して仲良くしましょうよ。蝶が趣味の人なんて、世間から見ればキモい極々少数のマイノリティなんだからさ。いがみ合いしてても、何ら良い事はおまへんで。

 
(註4)翼よ!あれが巴里の灯だ
ビリー・ワイルダー監督、ジェームズ・ステュアート主演の1957年上映のリンドバーグの伝記映画。名作です。
勿論、大阪の街はパリじゃないけど、ぽろっと口から言葉が零れた。何となく、そんな気分だったのだ。