くまモン蝉

 
今回の台湾では蝶だけでなく、甲虫やこんなもんまで採っちまった。

(* ̄∇ ̄)ノういーっす❗
片手がたまたま上がってるから、んな感じに見えてしゃあない。

おっ、そうだ。Facebookでは使わなかった斜め横からの画像も添付しておこう。

(2017.6.20 台湾南投県仁愛郷 本部渓)

赤と黒といえば、スタンダールの『赤と黒』。
う~ん(σ≧▽≦)σムッシュ~、文学的スタイリッシュだね。
フフフ…(  ̄▽ ̄)、学識高いワタクシなどはついつい偉大なる文学作品を思い出してしまう事はあっても、絶対に岩崎良美の歌謡曲なんかは思い出したりはしないのであ~る。
『🎵あ~、赤と黒みたいな~ あ~、恋をしていま~すぅ~』

兎に角、こういうシンプルな美しさはとても好きだ。
このセミ、バリカッケーぞぉー。

でも何かに似てるんだよなあ…。
そう思って頭を巡らせていると、Σ( ̄ロ ̄lll)ハッ❗、シナプスがコペルニクス的転回のフランソワーズ・トリュフォー、「突然、🔥炎の如く」のように繋がった。
コレって、あの熊本県のゆるキャラでいまだに絶大なる人気を博しておる「くまモン」に似てんじゃねえの❓

取り敢えず名前もワカンナイし、勝手に「くまモンゼミ」と呼ぶ事にした。蝶以外の名前は全然ワカランのである。
もっとも、蝶の知識もいまだに(;゜∇゜)何じゃコリャー❗❓の連発でたいした事ないんだけどさ…。

コイツは標高約1000mの尾根筋の草の上にちょこんと止まってはった。
すう~っと無意識に何とな~く手掴みでゲッチュー(^^)v
蝉といえばフツーは敏感な筈なのに、まるで緊張感の無いやっちゃであった。
それに捕まえても『Σ(゜Д゜)ギャアー❗』とか、『(T△T)ビィー❗』とか一切鳴かなかった。セミのクセに拍子抜けする程のおとなしさだったのさ。
因みに、上の画像はアップだから分かりにくいけど、ホントはチビッ子ゼミで2センチくらいしかない。

鳴かないし、チビッ子なのでオモロないやっちゃの~と思って、やがてその存在は忘却の彼方へ。
しかし、最近ふと思い出してFacebookに画像をアップした。そうなると俄(にわか)にコヤツが何者なのかを知りたくなってきた。

調べてみると、どうやらHuechys sanguineaと云う種類のようだ。和名もあってハグロゼミと云う名前がついていた。
羽が黒いから羽黒蝉なんだろうけど、ハッキリ言ってイマイチな和名だ。肝心な赤は無視かよ❓それじゃ片手間というもんでしょがあー(ノ-_-)ノ~┻━┻

思うんだけど、和名ってダサい名前が圧倒的に多い。コレって何とかならんのかね❓
いっそのこと和名審議委員会なるものでも作って、そこを通過しないものは認めないとかしたらいいのにと思う。
でも、審議委員会なんか作っても、センスの無い頭の硬いお偉いさん方がズラッと並んでたら意味無いもんなあ…。
『名前には正確性を求めます❗』とか言って、矢鱈と長ったらしいものになったり、意味不明ワケワカンナイ名前になったりするんだよねー。トゲナシトゲトゲ❗(註1)
んでもって喧々ガクガク、益々モメてシッチャカメッチャカになりそうだ。知識が有るからといって、ネーミングセンスが良いとは限らないのだ。
いっその事、まるで知識の無い若い女の子を審議委員に加えたらいいんでねえの❓なんて思ったりもする。変な常識が無いだけに、インスピレーションで斬新かつグッドなネーミングとかが出てくるやもしれない。
でも乙女チック過ぎて、「フシギノモリノオナガシジミ」とかメルヘンチックなのも困るよなあ…。

まあ、どうあろうとその審議委員会では『くまモンゼミ』は絶対に通らんだろうナ。そんな名前を提出したら、『おまえ、ナメてんのか(--)❓』と言われるのは火を見るよりも明らかだ。
『くまモンゼミ』。メッチャクチャ解りやすい名前だと思うんだけどなー。
しかし、考えてみればくまモンがこの先も後世に残っていくと云う保証はどこにもないもんなあ…。もし人気が下火となって人知れず消えてしまえば、それこそ後世の人たちは語源が何なのかワカランだろう。
熊紋蝉❓熊の紋には全然見えんぞ(-
-#)云々とか言われるのが関の山だ。
じゃあ、例えばミッキーマウスとかドラえもんが名前に入っているならどうだ❓この2つならば50年後でも誰もが知っているに違いない。ミッキーマウスクワガタとかは形態的にも有り得るもんな。ドラエモンゼミだって可能性は無いことは無い。

あっ、思い出した。
コレ↓なんてドラエモンゼミでも納得してくれる人はいるかもしんないぞ。

(2014.3.25 ラオス・シェンクワン)

例によって正式な名前は全然ワカンナイ。
大きさはエゾゼミくらいはあった。セミの事はワカランけど、案外エゾゼミに近い種類なのかもしんない。
んー、久し振りに画像を見たけど、カッコいいセミだなあ。
けど、ドラえもんゼミってつけたら訴えられるだろうなあ…。くまモンゼミだって訴訟を起こされる可能性大だ。う~む、それを忘れておったわい。世の中、アタマかたいよねー。

ところで、このセミって行先はどこだっけ❓
たしかセミ好きの長谷さんに進呈するつもりだったと思うんだけど…。
💡そうだ❗、タイミングを逸して渡しそこねたんだよね。だから、きっとまだ三角紙に入ったままなんだろなあ…。

あっ、ここまで書いきてハタと思った。
もしかしたら肝心要の『くまモン』が何者なのかワカランままで、この文章を読んでいる御仁もいるやもしれぬ。
一応、くまモンの画像も添付しておくか…。

(出典『くまモン公式オフィシャルサイト』)

ちょうちょと戯れるくまモンなのだあー。

 
(出典『藤城清治ファンのページ』)

一番左のイラストなんかは、完全に『くまモンゼミ』と同じ配色だな。

とここまで書いてまた気づく。
コレって完全な脱線じゃないか。本当はくまモンゼミ、もといハグロゼミそのものについて書きたかったのに…。
( ̄。 ̄)ふぅー、妄想癖と脱線グセが全然なおってないじゃないか。行き当たりバッタリなのは相変わらずだわ。
取り敢えず気持ちを切り変えて進めよう。

調べてみると、ハグロゼミはインド、ミャンマー、タイ、ベトナム、マレーシア、シンガポール、ボルネオ、スマトラ、中国南部、台湾などに分布するチッチゼミの仲間のようだ。
ほうー、日本にもいるチッチゼミの仲間なのかあ。だから小さいんだね。
とは言いつつ、オラってチッチゼミの生きてる姿を一度も見た事が無いんだよなあ。
たしかチッチゼミって秋に発生するんだよね。でもって、『チッチ、チッチ…』とおよそセミらしくない鳴き方をするらしい。だから縁が無かったのかもなあ。チッチゼミ、1回くらいはこの眼で見てみたいよなー。

【チッチゼミ】
(出典『ふしあな日記』)

そういえば何年か前に知ったんだけど、年を喰うと高い音が聞きとれなくなるらしい。それが若者と年寄りの分岐点なんだとさ。
だから、ジジババになるとキリギリスやらコオロギやらのバッタ類やセミなど鳴く虫の声の一部が聞こえなくなると長谷さんが言ってたなあ…。比較的高い音で鳴くニイニイゼミはまだ辛うじて聞こえるが、もっと高い音で鳴くチッチゼミは全然聞こえないと嘆いていらっしやった。
あ~(|| ゜Д゜)、そういえばオラここ何年もニイニイゼミの声を聞いてないぞー。もしかしたら、既に一生チッチゼミの声が聞こえない体になってるのかもしれん…。声が聞き取れないのなら、一人では採集不可能じゃないか。さよなら、チッチー。

また話が逸れた。本題に戻そう。
学名の小種名sanguineaは、ラテン語のサングイア(血)から来ているらしい。スペイン語で言うところのサングレだね。なるほど納得の学名だすな。
因みに英名はRed-nosed Cicada。つまり「赤いお鼻のセミ」だね。まあ、コレも納得の範囲内だ。
ついでに言っとくと、台湾名は和名をそのまま漢字にしたものと同じ羽黒蝉。
命名は和名が先なのか台湾名が先なのかはワカラナイ。台湾の昆虫は、かなりの種が日本人によって命名されているので、和名をそのまま台湾名(漢字)に置き換えた種も多いからだ。
それでは中国ではこのセミを何て呼んでいるのかというと、コレが黒翅蝉。羽黒蝉と意味は全く同じだ。つまらん。

だが、調べていくと紅娘子(こうじょうし)と云う言葉に行き当たった。どうやらこのセミは漢方薬の材料になるようなのだ。乾燥したものを磨り潰して使うらしい。効能は活血、抗毒。狂犬病や腰痛、無月経に用いられるとあった。
更に読み進めると、何とこのセミ、カンタリジンなる毒を体内に含むらしいのだ。で、刺激すると皮膚から毒液を分泌すると書いてあるではないか❗その為、採取の際は手袋やマスクをつけるらしい。
エ━━━ ( ̄□||||━━━ッ❗❗❗、マジ❗❓
ワシ、素手で掴んだでぇ━━━━ (@_@;)

ぼおーっとした奴やったから、何も起こらんかったんやろね。多分、ふわっと掴んだのも刺激せずに済んだのじゃろう。ウリャー(#`皿´)とか言ってワシ掴みしとったら、💦どぴゅーとか毒液が飛んで目に入り、失明していたやもしれぬ。
危ねぇ、危ねぇ。やっぱ知らんもんは無闇に触ってはイケマセンなあ。
チャン、チャン。

                おしまい

追伸
何か散々引っ張っといて、酷いシメ方だなあ…。
まっ、いっか。

そういえばラオスでも似たようなセミを採ったことを思い出した。


(2011・4・17 ラオス・サムヌア)

別種だが、同じハグロゼミの仲間に違いなかろう。
一見してコイツも毒持ちだろうね。
よくよく考えてみれば、日本と違って東南アジアには派手なセミが多い。ド派手なアブラゼミなんかには毒が有ると聞いた事があるような気もする。
ようするに赤と黒とか、黒と黄色、オレンジ、黄緑色とかの配色の生物は『あたしゃ、毒ありまっせー。食うたら死にまっせー👿』と警告しておるのである。だから、あえてワザと目立つ色をしておるんでしょうな。

この画像を探してたら、あらま(◎-◎;)
もう1つ見つかった。

(2011・5・6 タイ・チェンマイ)

なあ~んだ、シッカリ以前にも採ってるじゃないか。
ホント、健忘太郎だね。
コイツらチビッコ蝉は全員、何れも標高1000m前後で採れたから、その辺りが垂直分布の中心なのかもしれない。そして、みんな草に止まっていたから樹上性のセミではなさそうだ。ほんでもって全員が鳴かなかった。基本的には鳴かないセミなのかもしれない。

それにしてもワテ、(|| ゜Д゜)毒ゼミ触りまくりやんかあ。
この時は毒瓶なんか持って無かったから、バリバリ生きてるのを手に乗っけてたりしてた。知らないって事は、怖いもの知らずって事でもあるんだね。そして、阿呆だ。

  
追伸の追伸
トゲナシトゲトゲを解説するのを忘れてた。

(註1)トゲナシトゲトゲ
トゲハムシ亜科の甲虫。この仲間はトゲを持つ種が多い事から、従来「~トゲトゲ」と呼ばれていた。しかし、トゲの無いものもあり、この名がついたと云うワケである。
でも、コレじゃワケワカンナイということでトゲナシトゲハムシと名付けなおされたらしい。けど、コレでもワケワカンナイぞーと云うことで、最近はホソヒラタハムシと云う名を提唱しているようだ。
でもここまできたら、もうトゲナシトゲトゲでエエんでねえの❓と思えてきた。だってトゲナシトゲトゲって、何だそりゃ❓って感じで面白いし、自家中毒を起こしている名前なんて滅多にないから、かえって記憶に残る。もう、その自己矛盾に満ちたネーミングは哲学的ですらあると感じ始めているくらいだ。ホソヒラタハムシなんて全然魅力の無い名前だ。ワシ、断然トゲナシトゲトゲに一票❗
因みに、トゲアリトゲナシトゲトゲなんて更にワケワカンナイ奴もいるらしい。正直、吹き出したよ。

もし、ハグロゼミに名前をつけ直すとしたら、ムネアカハグロゼミとかアカハラハグロゼミとつけるのが妥当な線なんだろうなあ…。
なあ~んか、それはそれでツマンナイ名前だよね。