フレスコのカツサンド

 
11月にママチャリで伊丹にシルビアシジミ(註1)の様子を見に行った帰りに北浜に寄った。
目的はスーパー「フレスコ」に行って、カツサンドと京都の「ミスターギョウザ」が出している冷凍餃子を買うことだった。

 

 
ここのカツサンドがメチャンコ旨い( ☆∀☆)
時々、無性に食いたくなる。でもマイナーなスーパーゆえ(註2)、近所には無い。というか大阪市内では見たことがない。
というワケで、今回は事前に大阪市内にあるフレスコを調べてワザワザ寄ったのである。

このカツサンドを知ったのは四條畷のフレスコだった。
2018年のゴールデンウィーク、久し振りに四條畷にミヤマカラスアゲハ、スミナガシ、アオバセセリの様子を見に行った帰りに見つけたのだ。

 
【ミヤマカラスアゲハ 春型♂】

(2018.5.28 大阪府四條畷市)

 
数ある日本の蝶の中で、最も美しいと思う人も多い美麗種だ。

 
【スミナガシ 春型♂】

(裏面)

 
見た目も名前も渋くて美しい。
眼が青緑色なのも蜜を吸うストロー(口吻)が紅いのも、日本ではこの蝶だけだ。何かと素敵な奴なのだ。

 
【アオバセセリ 春型♂】

(裏面)

 
野崎観音から登り、尾根を縦走して四條畷に下りたので相当疲れた。だから、ご褒美に駅前でビールでも飲もうとスーパーに寄ったのである。

そこに、こんなポップがあった。

 
(出展『京都で暮らそう』)

 
「スーパーマーケット お弁当・お惣菜大賞」なんて賞が世の中にあるだなんて全く知らなかった。聞いたことがない。ちょっと胡散臭いような気もするが、何せ準大賞なのである。期待をそう裏切ることはないだろう。
値段も350円と安いし、買うことにした。

 

 
見よ、この分厚さを❗

 

 
渇いた喉にグビグビとビール(スマン、この日は発泡酒やった)を流し込む。で、おもむろにカブりつく。

( ☆∀☆)うんめえーっ❗
食べてみて驚いたのは、簡単に歯でスッと噛み切れたことだ。この厚さなのに肉が柔らかいのである。しかも変に脂っぽくない。かといってパサパサでもない。しっとりとしているのである。
ソースも旨い。甘辛さのなかにコクがあるのだ。
この値段で、このクオリティーは正直やるなと思った。
更に驚くべきは、このカツサンドには端っこが使われていないことだ。カツの厚さが全て同じなのである。
分厚いカツサンドは今やそう珍しいものではない。しかし、上から見たら分厚くとも、横から見たら下がスカスカだったりする。ようするにカツの端っこの丸い部分が使われているのだ。謂わば詐欺みたいなものなのだ。何度、騙された事か。イオングループの厚切りロースカツサンドなんて酷い。3切れ入っているのだが、まともなのは真ん中だけで、両端はボリュームに劣る端なのだ。ようは小さめのカツを三分割しているってワケ。
因みにフレスコのカツサンドの端っこの部分は、端っこだけ寄せ集めて少し安い値段で売っている。

その年の夏、シロシタバ(註3)の産地探索の折りにも買った。

 

 
この時は3個入り(¥498)のを買った。
昼過ぎから夜遅くまでの長丁場になる予定だったからだ。

 

 
夜間に駅に戻って来るので、この日は春とは逆に先にカツサンドを買ってから山に入った。
美味いのは勿論だが、背水の陣での探索だったので縁起を担いだというのもある。カツ=勝つというワケだ。
お陰さまで、大勝利だったよ。

あまりにも旨かったので、数日後の再訪の折りには合流予定だった小太郎くんの分も買っていった。

 

 
今年2019年も買って、山へ登った。

 

 
この山には、その後もう1回入ったのだが、その時は買えなかった。売り切れていたのである。それなりに人気商品だから、夕方近くには売り切れてるケースもあるって事だね。ガックリきたよ。

それ程このカツサンドが好きなのだが、1つだけ不満がある。辛子があんま効いていないのである。だからといって、わざわざ山にチューブの辛子を持ってゆくのはバカバカしい。かといって現地で買うというのも何か腹立つ。ようするに虫採りに行くのに、そういう煩わしいことはあまり考えたくはないのだ。

と云うワケで、今回は外で食うのではない。家で食うのだ。カラシなら冷蔵庫にある。思う存分に塗りつけてやる事が出来る。荷物がちょっとでも増えるのが嫌な人なのだ。

 

 
でや❓、思う存分という程ではないが、たっぷりと塗りつけてやったわい。
バクッといったるでぇー(*`Д´)ノ❗

ガブッ❗❗
辛っ❗鼻にツンときたよ。涙もちょい滲んだわ。
それをビールで流し込む。辛いが美味いねぇ。
あ~、でもソースが辛子に負けてるような気もする。バランスがやや悪い。( ̄ヘ ̄メ)ソースも増量したろか。
でも、思いとどまった。これ以上何かを加えると味のバランスがブッ壊れると思ったのである。
きっと辛子の量を減らすのが正解だな。
よし、これからは「551の豚まん」を買う時は辛子を多めに貰おう。で、それを貯めてやろう。
来年、四條畷に行く時は、その貯めた辛子持ってゆくのだ。さすれば、チューブみたくそう邪魔じゃない。
その際、キンキンに冷えたビールも持ってゆこ~っと。

                    おしまい

 
(註1)シルビアシジミ

 
シバ草原に見られる小型のシジミチョウで、絶滅が危惧されている。拙ブログに『シルビアの迷宮』と題した連載ものがあります。謎が謎呼ぶミステリーなので読んでみたい人はどうぞ。

 
(註2)マイナーなスーパーゆえ…
フレスコは京都府に本社を置く株式会社ハートフレンドが運営するスーパーマーケットで、京都ではマイナーではなく、ポピュラーな存在らしい。

 
(3)シロシタバ

 
主に山地に見られ、下翅の雪のような白が特徴的な大型蛾。飛んでいる姿は結構迫力がある。
現在、シロシタバについては執筆中。だが、上手く書けなくて懊悩、呻吟している。時々、呻き声を上げて、シャッシャッシャーと爪でガラス窓を掻きむしったりしておるのだ。

  

簡単なようで難しい

 
蝶の記事の埋めぐさとして、Facebookに3年前にupした旧い記事を転載することにした。
とはいえ、一部訂正加筆版です。

 
ミヤマカラスアゲハの展翅が出来上がった。

ほぼ完璧な出来だと思っていたが、もう少し下翅を下げるべきだったかな?…。
否、全体的に下げるべきだったか…。

実を言うと簡単そうに見えて蝶の展翅は難しい。
翅の上げ下げのバランスをとらねばならないのだが、これが中々上手くいかない。バランスは種類によって違うし、たとえ同じ種だとしでも個体によって翅の形が微妙に違うから一筋縄にはいかないのだ。
アレコレいらってるうちに気がつけば、Σ(T▽T;)あぎゃあー、触り過ぎて翅がいつの間にかボロボロだすよ~。ぐすっ(;O;)、ってな事になる。

胴体を整えたら最後にアンテナ(触角)を整形するのだが、これが更に難しい。
先ずは触角を左右対称にする事に苦労させられる。
その際、羽との距離も考慮に入れなければならないので、注意が必要だ。
そして、それを真っ直ぐにする事に腐心させられるのだが、真っ直ぐしたくとも全然思い通りにはなってはくれないのだ。例えばアゲハなら、先の方が内側に湾曲しやすい。
それに翅とのバランスもとれていなければならない。
で、コチャコチャいらっているうちに、アチャー❗
ポキッ!ガビーΣ( ̄ロ ̄lll)ーン、アンテナ折れてもたー。ウルルー(T△T)ってな事になる。

思えばオラの初期の頃の展翅などは、シーサンプータ バラバラ~、ホントひどかった。師匠竹中さんに教わってからはマシになったけど、教わってなかったら今だに不細工な標本を無尽蔵に製造していたことだろう。

多分、本当に綺麗な展翅が出来る人は、その竹さんを含めて4~5人くらいしか知らない。プロでも下手な人は一杯おる。おそらく匠と言えるような職人技の人は全体の30%くらいしかいないと思う。素人なら、もっと低いのは言わずもがなだ。
だいたい数多(あまた)ある図鑑を見ても、有名な図鑑でさえも完璧に美しく展翅された標本は少ない。
ハッキリ言って下手クソなのだ。それくらい完璧な美しい展翅をする事は困難なのである。
センス、技術、工夫、経験、忍耐がなければならぬ。

匠への道は遠い。日々精進である。

                 おしまい

 
P・S
3年前とはいえ、若気の至りの文章ですね。
今は、この時ほど尖んがってません。展翅の上手い下手は気になるけど、人それぞれ。その人本人が満足していれば、それでいいのではないかと思っています。

因みに、今なら迷わず下翅を下げますネ。
こんな感じ。

 
【タカサゴカラスアゲハ♀】

写真の角度は悪いが、ほぼ完璧だろう。
あっ、でも左の触角が今イチ真っ直ぐじゃない。

塗ったら、勝手に触角が💥ピキーンと真っ直ぐになる液とか、世の中に無いのかね❓

                  おしまい

 
追伸の追伸
え~と、連載『台湾の蝶』の次回は、タテハに厭きたので、アゲハを予定しております。

 

 
けど、1行たりとも書いてないけど…。