2019′ 平成最後の選抜甲子園 その2

 

『ベロ酔い(@_@;)甲子園』シリーズの第2弾は、大会第6日目である。
今日は第1試合から観る気で朝早く出た。

 

 
バックネット席(中央特別自由席)が、まだ販売されていた。
考えてみれば、去年から外野席ばっかで観戦している。星稜の奥川くんのピッチングも近くで見てみたい事だし、せっかくの機会だから並ぶことにした。

 

 
並んでいる時は目の前でチケットが売り切れたらヤだなあと不安に駆られたが、何とか無事購入できた。
夏はクソ朝日新聞が指定席にしてしまったが、春は従来通りの自由席だ。毎日新聞は偉いよね。
指定席ならば、どれだけお客さんが帰ったとしても席を移動できない。ガラガラなのに、雨が降ってきたとしても屋根の下の席に移れないってことだ。こんなバカバカしい事ってない。売国奴新聞には猛省して戴きたい。

その足でイオンに向かうも、まだやっていなかった。
どうやら10時からみたいだ。ダイエー時代はもっと朝早くからやってたような気がするけどなあ…。
仕方なく駅前のコンビニに寄り、酒を買い込んでから球場へと戻る。

 

 
今日の対戦カード。
けっこう見応えがありそうだ。楽しみなのは智弁和歌山の強打と高松商の試合振り。それと奥川くんのピッチング。あとは美爆音と呼ばれる習志野の応援が、いかほどのものなのかを体験する事くらいかな。

 

 
正面玄関の左から入場する。バックネット席だから入口も近い。V.I.Pは、あんま歩かなくていいのだ。ずっと庶民席だったから、何となく気分がいい。

 

 
スタンド内に入った瞬間に、目の前がパッと開けた。
と同時に応援の音が覆い被さるように迫ってくる。そして、背中を有無を言わさずに這い昇ってくるものがある。甲子園に来たんだなと云う実感がジワジワと湧いてくる。この至福の瞬間を最も味わえるのがバックスタンドだ。これだけでも此処へ来る価値があると思う。

 

 
正面やや左手に席を確保することができた。グランドからかなり近い。

上を見上げる。

 

 
銀傘と青空。
春らしい少し霞んだような空が眩しい。
球春、のたりのたりかなと呟く。

 

 
泡を飲む。
バックネット席ゆえテーブルがあるのが有り難い。
🍺グビッ、🍺グビッ、🍺グビッ。(´∇`)ぷはー。
これまた至福。一挙に半分近くまで飲んでまっただよ。
このビールのロング缶の他にアルコール度数9%のストロング酎ハイを3本用意している。
フフフ( ̄∇ ̄)、本日もベロ酔い(@_@;)体制万全である。

試合は2回裏の熊本西の攻撃に入っていた。
連打のあと、ダブルプレーの間に三塁ランナーが還って1点先制。去年、試合中に選手が亡くなった熊本西には、それを乗り越えて頑張ってほしいよね。こういうチームが優勝したら、とても嬉しい。

しかし、智弁和歌山の強力打線は容赦がない。
3回表に連打であっさり4ー1と逆転。4回には4番東妻が打った瞬間にそれと解るレフトへのホームランなどで一挙7点を奪った。
熊本西が5回に1点を返すも、結果は12ー2で智弁の貫禄勝ちで終わった。

 

 
智弁の応援席は、きっと楽勝気分だったんだろなあ。
結局、相手を追い詰める魔曲「ジョックロック」を最後まで一度も演奏しなかった。

 

 
因みに智弁和歌山の監督は、今年から名将高嶋 仁監督から元阪神タイガースのドラ1中谷 仁に引き継がれた。
あっ、二人とも下の名前が仁なんだね。ダブル仁だとは今の今まで気づかなかったよ。
とにかく、この日が甲子園での初采配だったので、それにも注目してた。何かやらかして、いきなりポンコツ監督の仲間入りすることを密かに期待していたが、特に采配の綻びは無かった。むしろ継投なんかは鮮やかだった。このまま勝利を重ねて名将と謳われるようになれば、全然活躍出来なかったけど、プロ野球に在籍した事は無駄にならなかった事になる。阪神タイガースには殆んど貢献してないけど、その域にまで到達すれば全然許す。今後も精進されよ。

実を云うと試合が終わる前には、席をさらに真ん中寄りに移動させていた。常に良い場所に移動することには吝(やぶさ)かではない。というか、そういう性格なのだ。

 

 
次の試合が始まる前に腹ごなしをすっぺ。

 

 
イオンに寄れなかったので、ツマミを購入することを断念。おにぎりにした。名前も知らないようなローカルコンビニだったから、ろくなツマミしか無かったのだ。
それにしても、酎ハイとおにぎりって絶望的に合わんなあ~(ToT)。悲しくなってくるわ。

 

 
阪神園芸さんの芸術的なグランド整備が始まる。
中でも、この水撒きはいつ見ても惚れ惚れとさせられる。

 

 
無垢なグランドの何と美しきことか。

 

 
スマホのカメラゆえ、広角に写ってしまうから解りづらいと思うが、実際はグランドからかなり近い。前から二段目のブロックの真ん中辺りにいるんである。だから、ピッチャーの球筋までよく解る。それだけ近いと、さすがに真面目に野球を観る。外野で観てる場合は、時に集中力が散漫になるのだ。おまけに人と来ているとあらば、間違いなくアホみたいな妄想高校野球劇場を語り部となり、周りのお客さんの眉をひそめさせるに違いない。

高松商の先発はエース香川くんではなかった。
最近は複数の良いピッチャーを揃えているところが多い。だから、今では継投が当たり前だ。最近、公立校が活躍できないのは、そのせいも有るんだろう。高校野球の長い歴史の中でも、それなりの戦術の変化の推移があるんだね。

1回裏。市和歌山の攻撃。
ぽんぽんと簡単にツーアウトを取ったから、これは中々点が入らないかもと思ってたら、三番打者が左中間にソロホームランを放った。
2回裏には2点適時打で更に追加点をあげ、0ー3。
4回裏のピンチで、高松商がようやくエース香川くんを投入した。しかし、準備の投球練習をしてなかった。軽くキャッチボールを3、4球だけしてマウンドへ。
ヤバイんでねぇのー❓と思ってたら、やはりコントロールが定まらない。で、ワイルドピッチ。エラーも絡んで2点を献上。更にタイムリーヒットも出て、1点追加して0ー6になった。
これはもう準備させていなかった監督の責任だろう。
一方、高松商は4回までノーヒット。ようやく5回に連打でチャンスを作るが無得点。
6回にようやく2点を返し、その後もチャンスをつくるも、そのままのスコアで試合終了。

 

 
スコア以上に見応えがある試合だった。高松商が7安打、市立和歌山が8安打という事からも、両者の力が互角だったことが伺える。
香川くんは、その後は市和歌山打線をゼロに抑えてたから、これはもう監督のせいで負けたと言われても仕方ないよね。

 

 
第3試合の習志野VS星稜戦が始まった。

レッツゴー習志野
(タップすると、YouTubeの映像に飛びます)
 
習志野の応援団の美爆音、聞きしに勝る大音量だ。
しかも、演奏が上手い。あまりのデカイ音に、何か笑けてきたわ。

 

 
奥川くんの球は速い。でも今日は150㎞を超えるボールはない。しかも、高めに抜けるボールが多い。

2回裏に星稜が1点先取した。
それに対して習志野は、4回表にようやく初ヒットを放ち、二死一、二塁のチャンスにポテンヒットで同点に追いつく。この回に出た初ヒットもポテンヒットだったから、星稜には運が無い。
習志野の応援は更にボルテージ上がり、隣の人の声も聞きづらいような状態になる。何とブラスバンド部員が200人もいるそうだ。そりゃ、爆音にもなるわい。

ここで星稜のキャッチャーが、主審と何やら話しだした。何かは解らないが、何かが起きている事には間違いなさそうだ。
でもこの時は習志野の応援の音量がデカ過ぎて野手間の声がけも聞き取れないからと抗議してるんだろうと思ってた。しかし、あとから知ったんだけど、二塁ランナーがサイン盗みをしてると抗議していたようだ。けれど、それは結局は認められなかったみたい。試合後、激怒した星稜の監督が習志野側のインタビュールームに乗り込んで文句を言ったそうだ。しかも、2回も。
その際、習志野の監督が「星稜さんとこも、やってるでしょ。」云々的な事を言ったらしい。逆ギレの酷い言い様である。どこまで本当かは真相は解らないが、あとで習志野の監督の顔を見たら、その言動も有り得るなと思った。人を見た目で判断してはいけないが、そのあまりの悪相振りに驚いた。典型的な悪代官みたいな顔だったのだ。絶対に怒らしてはいけないタイプの人っているでしょ?正にそれ。ヤのつく自由業の方たちとかが持っておられる凶気が間違いなく漂っていらっしゃる。しかも親分クラスの。まあ、強豪チームはどこでもやっていると云うのは聞いたことあるから、習志野の監督にとっては当たり前田のクラッカーだったのかもね(笑)。

少し離れた席のガキンチョが、甲子園カレーを食っている。そのカレーの香りが風に乗って流れてきた。
こうなると、もう溜まらんけんね( ; ゜Д゜)
5回が終わる前にカレーを買いに走る。

 

 
当然の如く辛口である。
甲子園カレーを食ったことが無い人は「たかが球場で売ってるカレーでしょ。単なる名物で、それほど旨いワケないっしょ。」と思っているに違いない。
だが、ナメてはいけない。これが予想外に旨いんである。味を伝えるのは難しいが、普通にメッチャ旨い。コクがあって適度にスパイシーで、万人が旨いと言いそうな絶妙なスタンスなのである。言い換えれば、昔からある普通の喫茶店の、虜になる美味しいカレーって感じ。

 

 
それにしても、カレーに酎ハイは絶望的に合わない。
(_)最悪のカップリングじゃよ。

7回表、習志野の攻撃。この時も二死二塁でボテボテの三塁線のゴロをサードが取れずに1点が入った。奥川くんは、いい当たりのヒットを殆んど打たれていないから気の毒としか言い様がない。
8回裏、星稜は1アウトから二塁打が出た。しかし、牽制球で痛恨のタッチアウト。こういうことしてると、勝利の女神は遠のく。
そして、9回に奥川くんが8番バッターにダメ押しのホームランを打たれてしまう。
で、そのまま負けちゃった。

 

 
やっぱり星稜は、今年も接戦を勝ちきれなかった。
本当に強いチームは、サイン盗みとかモノともせず、へっちゃらで勝つものだ。いちいちそんな事で動じているようでは、星稜の優勝はいつまで経っても無理かもね。

               つづく…予定。

 

2019′ 平成最後の選抜甲子園

 

3月23日(土)。
朝起きたら、ちょうど開会式の行進が始まったところだった。何日か前は球場に観に行こうかなと思っていたが、曜日を見てやめにした。土曜日の開会式だなんて人が押し寄せるに決まってんである。しかも、三試合目には今大会屈指の好カードである履正社🆚星稜の優勝候補同士のカードが組まれている。去年の夏みたいに甲子園に行ってみたはいいが、満杯で入れませんでしたなんて事になったら目も当てられない。去年の夏は、それでもまだよかった。なぜなら、その足で神戸方面に日本一綺麗なヤンマ(トンボ)と言われるマルタンヤンマを探しに行けたからだ。彼らの飛ぶ夕方までのヒマ潰しに甲子園の様子も見に来ましたーと言い訳ができた。つまり、丸っきりの無駄足にはならなかったのである。
しかし、まだ桜も開花していない春先だと、そう云うワケにもいかない。もちろん虫採りは出来ないし、花見に予定変更する事も出来ないのだ。

TVを横目で見ながら、蝶の展翅をする。
第1試合の呉🆚市立和歌山が始まった。結構、締まった試合で面白い。9回に呉が同点に追いついた辺りから、展翅をやめて真面目に見る。すると、何と撮っているスタンドにそこそこの空席があるではないか。コレなら甲子園難民は避けられそうだ。球場内に入れないと云うことはないだろう。即座に行こうと決めた。試合をチラ見しながら行く準備を進める。

そして、市立和歌山が延長11回の末に3ー2でサヨナラ勝ちしたと同時に家を飛び出した。

2019年 今大会は平成最後の選抜高校野球となる。
一度は訪れねばなるまい。

 

 
(・。・;んっ!?、上にある95thって何だ❓
選抜は今年で第91回だから、記念大会の筈では無いよね。
あっ、そっか。たぶん甲子園球場が出来てから95年ってことだね(註1)。と云うことは、あと5年で百年かあ…。スゴいよね。もう歴史的建造物だよ。
でも、ちょっと待ちなー(゜゜;)\(–;)
一度、大幅に改築(改修)しとるやないけー。ある意味、もう別人だぞ。それはいいのか?
まあ、そんなのどっちでもいっか…。昔はボロ球場だったもんなあ。それと比べて遥かに快適な球場になってるから文句は言えない。不満があるとしたら外観だけだ。昔みたいに蔦の葉でわっさわさの時の方が風情があって好きだった。蛇とか結構住んではったけど、その牧歌的さも含めて好きだったのだ。あれこそ甲子園球場というイメージがある。あの姿を見て、甲子園に来たと云う実感がグンと湧いて、心がバチバチに高揚したのだ。
でも今や甲子園球場=(イコール)蔦とは言えない。
改築してからもう十年近くも経っているのに、いっこうに蔦が成長してこないのは何故❓
おいら思うんだけど、コレってさー、阪神電鉄の陰謀なんじゃねぇか?蔦をワザと育たなくしてんじゃねえの?つまり、蔦で球場を覆うつもりなんて無いんじゃないかと思うんだよね。
おそらく蔦だらけになったらメンテナンスが大変になって、金もかかるからじゃなかろうか?ドケチ親会社の阪神が考えそうな事だ。充分あり得る。だとしたら、全国の球児に蔦の苗木を育てさせたあのプロジェクトはいったい何だったのだ(;・ω・)❓

 

 
本日の組み合わせである。お目当てはもちろん第3試合だが、古豪 高松商業のユニフォームも久し振りに見たかった。ストッキングがカッコイイのだ。

 
(出典『週刊 野球太郎』)

 
おさな心にも、TVで観た高松商業と仙台育英の激闘はよく憶えている。河地くん(高松商)と大久保くん(仙台育英)、両エースの息詰まる投手戦で延長17回の表までスコアボードにゼロが並んだ。結局、17回裏に1点が入り、仙台育英のサヨナラ勝ちだったんだよね。しかも、押し出しデッドボールと云う予想だにしなかった幕切れだった。
この試合が初めて見る長い延長戦だったし、痩身の河地くんが全身を使って懸命に投げる姿に感動したのを憶えている。高校野球の記憶の原点の一つかもしれない。
そういえば仙台育英の大久保くんが、セカンドランナーを憎らしいまでの絶妙の牽制球で刺した映像も脳に焼き付いている。右側からクルッと回って、体を開いて投げて刺したのだ。見てるワシもエッ、マジ!?と思ったんだから、ランナーはもっと( ; ゜Д゜)ギクッとしたんだろなあ…。
それで思い出したんだけど、この時代の仙台育英のユニフォームって、現代のモノと違ってたように思う。
今のユニフォームは、お馴染みのグレー地にローマ字で胸に「IKUEI」とあるけど、記憶では淡いオフホワイトの地で校名のロゴも小さかったような気がする。
記憶が数珠繋ぎで掘り起こされる。記憶だと、この時の大久保くんは地方大会から連続無失点を続けてたんだよね(註2)。

話を高松商業のストッキングに戻そう。
ストッキングに色鮮やかな横戦が入っているのだが、この線は日本一の回数を示している。白の2本線は選抜の2回の優勝を表わしており、赤の2本は夏の全国制覇の2回を意味する。そして黄色の線は国体の優勝を記念して入れられたものだ。ここまでが自分の知っている高松商のストッキングだ。これに2015年の神宮大会初優勝によって水色の線が加わったようだ。

 
(出典『Yahoo!ニュース』)

 
で、翌年に確か20年振りの選抜出場を決めたんだよね。
けど、惜しくも選抜では準優勝に終わり、新たな白線はつけ加えられなかったと記憶している。
あれっ(・。・;❓、でも高松商の試合の記憶が全然無いぞ。
何でだろう?と思ったら、この年はその時期、マレーシアにダンフォルディーフタオを採りに行ってたんである。あっ、違うわ。2016年だからラオスとタイにビャッコイナズマを探しに行ってたのだ(註3)。だから、そもそもこの年は選抜には行けてないのだ。

まあそんなワケで高松商業には思い入れがある。
最近は特定のチームを最初から応援する事はあまりないが、ここは高松商に片入れさせてもらおう。

 

 
試合は、ちょうど二回の表裏が終わったところだった。
家から近鉄難波駅まで10分足らず歩いて電車に乗り、甲子園駅で降りてイオンで酒とツマミを買ってからだから、ムチャクチャ早い。ドアto外野スタンドまで45分くらいだったんでねえの?買い物時間を差し引けば35分くらいかもしんない。

 

 
外野席ライト側に陣取る。
有り難い事に、選抜は従来通りの外野席無料だ。夏の選手権大会は去年から有料になっていて、500円も徴収されるから、毎日新聞は偉いよネ。一方、金は取るし、内野を指定席にしてしまった朝日新聞はクソだ。
幼少の頃から家の新聞が朝日だったし、周りに朝日大好き人間が多かった。だから昔は自分も朝日新聞信徒だったが、今思うと洗脳されてたと思う。売国奴の新聞の手先になってたかと思うと、忸怩たる思いだ。

 

 
座ってすぐに青空が出てきた。
🍺グビッ、🍺クビッ、🍺グビッ。
(≧∀≦)ぷはぁぁ━━━━━❗❗
昼間っから飲むビールの何と美味いことかっ❗
特に甲子園の青空の下で飲む一杯は、いつでも最高である。

 

 
高松商の左ピッチャー香川くん(香川県のチームで香川くんなのだ!)が、球は決して速くないけど小気味のいいピッチングでバッタバッタと三振を取ってゆく。その殆んどが見逃しだとゆうのが見てて気持ちがいい。どうやら色んな球種を駆使しているように見えた。調べたら、チェンジアップ、スクリュー、スライダーなど7つの球種を操るそうだ。見逃しが多かったのは、予想外のボールが来たんで打者が手が出なかったんだろね。
高松商の守備も素晴らしかった。特にセカンドの子が、9回に大きく弾んだイレギュラーバウンドを体勢を崩しながらも捕って、そのまま素早くセカンドに投げてフォースアウトにしたのは軽業師みたいでスゴかった。球場にどよめきが起こり、間を措いて拍手が沸き上がった。

 

 
高松商が3回に1点、5回に2点、6回に4点、7回に1点と小刻みに加点してゆき、結局終わってみれば大差の8ー0で春日部共栄に勝った。共栄さんには悪いけど、めでたし、めでたしである。

いよいよ、お待ちかねの第3試合が始まる。
見処は、星稜・奥川くんと履正社・清水くんの両投手の投げ合いだ。ロースコアが予想されるから、どちらが少ないチャンスを確実にモノにするかで勝敗が決まるだろう。

 

 
しかし、天気は下り坂。
とはいえ、スーパー晴れ男がいるんである。雨は降らないだろう。降っても、ワタシを避けて降る❗(笑)

1回表、星稜がツーアウトからショートへのタイムリーヒットで1点を先制した。
電光掲示板にはEのランプが点いた。でも強い当たりだったし、ランナーと交錯してたから、そりゃないよねと思ってたら、後ろのオヤジが『あれがエラーかあ…』と呻いた。(・。・;だよねー、オヤジさん。
甲子園では、オッサンどものこの思わず口から漏れる言葉が面白い。アホみたいに発言もあるが、慧眼とも言える鋭い指摘もあり、感心至極だったりもする。

その裏、奥川くんがいきなり149㎞の速球を投げた。
続けて150、150と立て続けにきて、4球目には151㎞が出た。球場にどよめきが波のように広がる。観客の驚きとワクワク感が手に取るようにわかる。こういうのは球場に行かないと体感できない。ゆえに球場に足を運ぶのである。

 

 
それにしても、星稜の応援の音量が笑っちゃうくらいに小さい。
しょっちゅう甲子園に来てるんだから、何とかならんもんかね? ブラスバンドを強化すれば、学校の評判にも寄与するだろうし、一石二鳥になると思うんだけどなあ…。
とはいえ、履正社の応援も特筆すべきものは無い。
ブラバンを育てるのは、そう簡単なことではないんだろね。

3回裏、履正社はヒットとエラーでワンアウト二塁の絶好のチャンスを掴む。だが後続が連続三振でチャンスを生かせなかった。快速球に加え、大きく縦に曲がるカーブ(スライダーらしい)に翻弄されていた。奥川くんは、他に横に曲がるスライダーやフォークもあって、おまけにコントロールも悪くないから中々つけ入るスキは無さそうだ。今大会実力No.1の投手である事に異論は無かろう。

 

 
天気はどんどん怪しくなってきて、辺りは暗い。
照明を灯してもよさそうなものだが、何で? コレまたケチ阪神の仕業?、それとも高野連の判断? 何れにせよ、判断がフレキシブルではない。

 

 
5回が終わった時点でレフト側へと移動した。
回遊魚の如く、ひと所にはとどまれない性格なのだ。
試合は1ー0のままで膠着している。予想通りのロースコアの試合展開だ。
それにしても寒い。昼間は上着も要らなかったのに、空が雲に覆われると途端にグッと気温が下がる。まだまだ春先なんである。

 

 
そら、熱燗も飲みたくなるわい。
熱燗を飲むのは、済美🆚愛工大名電の決勝戦のとき以来である。でも、あの時ほどは寒くはない。以前にも書いたけど、あの日は雨で試合開始が大幅に遅れて選抜唯一のナイトゲームになったのだ。それに、惚れた女と球場で会う約束をしていたのだが、彼女はついぞ現れなかった…。だから、心まで凍え切っていたのだ。

 

 
7回にようやく照明が本格的に点灯した。
試合は、その7回に動いた。星稜がツーアウト三塁でレフト前ヒットが出て、1点を追加。

履正社は7回まで1安打、一人しかランナーが出ていなかったが、8回ツーアウトから漸く反撃開始。
セカンドへの内野安打とサードゴロで二塁フォースアウトのところを二塁手の足が離れてセーフ。ツーアウト1、2塁となった。ハッキリ言って、星稜は守備のミスが多い。セカンドへの内野安打も、イレギュラーバウンドしたとはいえ二塁手がファンブルしていなかったらアウトになっていた可能性が高い。こういう緊迫した試合は、一つのエラーで試合の流れが変わる事がよくある。波乱が起これば、盛り上るなあと期待した。
しかし、代打が出てきて高めの速球につられて、あえなく空振り三振に終わる。
いつも思うんだけど、こういうケースに代打をナゼに送るのだろう? 軟投派のピッチャーならともかく、あの150㎞のクソ速い球を、いきなり代打に出てきて打てっこないと思うんだよね。目が慣れてないし、おまけに鋭い変化球もあるんである。益々、打てっこない。そう思うんだけど、ナゼに❓
諸事情もあるのだろうが、昔から解せないよ。

 

 
履正社は9回にもフォアボールとヒットで1死1、3塁のチャンスを掴む。しかし、4番打者がピッチャーゴロでダブルプレー・ゲームセット。優勝候補同士がブチ当たった1回戦は、星稜が履正社に3ー0で勝った。
履正社は、ドラ1候補の投手奥川くんに結局17三振を奪われ、散発3安打に終わった。それじゃ勝てんわ。完敗と言っても差し支えなかろう。
履正社って、ここぞって試合で勝負弱い。だから、いつも準優勝どまりだ。まあ、星稜もずっと優勝できないから、やはり肝心なところで勝負弱い。つまり似たようなカテゴリーにある名門チームではある。監督の責任大だと思うけど、チームに勝ちきる遺伝子みたいなものが欠けてるんだろなあ。まあ、一度でも優勝すれば、それも変わるんだろうと思うけど。
全国を見回しても、今のところ星稜が最強のチームだろう。ゆえに今年が初優勝の最強のチャンスだ。
星稜には、今年こそ優勝してもらいたいと思う。
だって、山下総監督の涙を見たいではないか。

                    つづく

 
追伸
今年も『ベロ酔い(@_@;)甲子園』シリーズの開幕である。ニャー(ФωФ)ゴー。
 
(註1)甲子園球場が出来てから95年
95周年なんだそうな。正確には8月1日で、まる95年になるそうだ。

(註2)連続無失点を続けてたんだよね
結局、この試合で公式戦連続無失点を39回まで伸ばした。しかし、次の試合で所沢商戦で、あっさり初回に点を入れられて記録はストップした。

(註3)ビャッコイナズマを探しに行ってたのだ
Euthalia byakko 白虎稲妻。この属では特異な縞々があり、ラオスとタイの一部でしか見つかっていない珍蝶。しかし、3ヶ所で探したが、姿さえ見ることが出来ず、めぼしい戦果はアルボクンタータオオイナズマくらいだった。因みに前年のダンフォルディーフタオは、バッチリ仕止めた。