鰯の頭も信心から、(・┰・)ぺー

 
節分である。
そこそこ美しい夕暮れを眺めながらスーパーへ行く。

恵方巻きでも買おうと思ったら、売場はえらいことになっておった。オバハン軍団が群がっておる。
勿論、オバハンたちに罪はない。しかし、(-。-;)げんなりなって断念。
そもそも、恵方巻きなんぞは所詮は海苔屋の陰謀である。海苔を売らんがために、魚関係とか干瓢(かんぴょう)業界までも巻き込んだ策略に違いない。

昔は恵方巻きは関西にしかなかった風習だったらしい。実際、東京に住んでいた時は誰も恵方巻きなんぞ知らんかった。
それが今や節分となると、日本全国恵方巻きフィーバーだ。
(-_-#)馬鹿馬鹿しい。これはコンビニの陰謀である。宣伝しまくったら、あっという間に日本の隅々にまで伝播しおった。恐るべし哉、コンビニの拡散力よ。

と云うワケで、恵方巻きは諦めて鰯を探す事にした。
恵方巻きなんかより、節分界での歴史は鰯の方が古いんである。「鰯の頭も信心から」という言葉は、もしかしてこの節分から来てんじゃねえか?
昔は、家の入口に鰯と柊(ひいらぎ)を飾ったもんだ。
と言いつつ、自分の餓鬼の頃には既にだいぶと廃れていた風習だ。お金持ちの大きな家でしか見たことがない。

鰯と柊を家の入口に飾るのは、一言でいえば魔除けだそうである。鰯は臭い。焼くと煙が出て、さらに臭い。それが魔除けになるというワケである。たぶん、そんなところではなかったかと思う。

柊を飾る意味は何だっけ?きっと葉が硬くてギザギザだからなんじゃねーの❓
調べれば解るかと思うけど、めんどくせーので、そうゆう事にしておこう。蝶の事で何だかんだとネットサーフィンしまくりで、もうウンザリなのだよ。

そのままの鰯は、除外させていただいた。
だって、臭いんだもん(# ̄З ̄)

で、これを買ってきて焼いただすよ。

鰯明太子どすえ。
腹に、無理矢理に他の魚の卵である明太子を詰め込まれるというセクハラまがいの発想によって生まれたものだ。
セクハラだのパワハラだのうるさい人たちは、いっそ鰯明太も糾弾すればよろしかろう。

フライパンにクッキングシートを敷いて、じっくりと弱火で焼いた。

旨いねぇ~(´∇`)
酒の肴としては、スター性は無いにしても密かに票を集めそうだ。地味にメッチャ旨い。

スンマセンm(__)m。
セクハラ、パワハラと声高に糾弾する人たちよ、頼むから鰯明太はターゲットにせんといてくらはい。

                  おしまい

台湾の蝶8 続 マレッパイチモンジ

 
    第8話『幻の翡翠蝶、再び』

 
本来、第8話はイナズマチョウの予定だったが、マレッパイチモンジの重要な文献、内田春男さんの書かれた『常夏の島フォルモサは招く』が手に入った(顛末は前回を参照)。

読んでみると、新たな情報もいくつか出てきた。
となると、第7話を書き直さなくてはいけない。
しかし、改めて7話を読み直してみて、ハタと立ち止まった。
新知見をつけ加えるといっても簡単ではない。新しい知見を古い情報と入れ替えると、後半の部分との整合性がオカシクなってきたりするのだ。
下手クソが言うのもおこがましいが、曲がりなりにも一つの作品として完成した文章には全体を流れる文脈というものが在る。きっと書いている時の気持ちの流れが文章に反映されるのだろう。
とにかく、間に新しく文章を入れると、全体のバランスがバラバラになりかねないのだ。
というワケで、続編として新たに文章を書くことにした。

内田春男さん曰く、台湾には幻と考えられる珍蝶がいくつかあるが、真に幻の蝶と呼べるのはマレッパイチモンジだけであろうとおっしゃられている。

一応、他に幻の蝶として挙げられているのは、以下のような種類だ(1991年当時)。

①イノウエカラス ②エサキカラスシジミ ③クロボシヒメシジミ ④サンカクホウシジミ

①はネットで調べたら、生態写真がいくつか出てきた。そういえばラオスで会った人がこの蝶についての論文を「日本蝶類学会」に書いたと言ってたなあ…。
時計を拾ってあげたので、ちよっと仲良くなって喋ってくれたのだろう。
②は標本写真が杉坂美典さんのブログ「台湾の蝶」にあった。
③は画像さえ見つけられなかった。まあ、どうせチンチクリンの蝶であろう。
④は杉坂さんのブログに標本写真があった。

なるほど。相当珍しいようだね。
しかし、①と②は所詮はカラスシジミなのである。
余程の眼力がある人でないと、パッと見で他のカラスシジミ類と区別できない。
④もクラルシジミと見た目は同じようなもので、他にもワタナベシジミなどソックリなのがいくつもいる。これまた野外で区別するのは至難の技だろう。

そして、総じて皆んなチビで地味。
殆んどの人が注目しないようなもので、勝手に幻になっとりなはれという感じのものなのだ。

マレッパイチモンジの故郷とされるマレッパ村は眉原の奥、北港渓の上流部にあるようだ。
なるほど、台湾でのマレッパイチモンジの別称に「眉原綠一字蝶」とあったのは、それゆえなのね。或いは眉原近辺でも採集記録があるのかもしれない。
因みに第7話では内田さんはマレッパには訪れた事がないと書いたが、1988年に念願叶い来訪されたらしい。
しかし、第1巻「ランタナの花咲く中を行く」ではマレッパ村から1時間ほど渓を詰めた所に採集地があると書いていたのに、この2巻ではマレッパでの採集ポイントについては一切述べられていない。果たしてマレッパに、この幻の蝶はいるだろうか❓
いまだ、そこは謎のままなんである。

マレッパイチモンジは1958年に発見されたが、その後17年間で採集された記録はたった4頭だけだったそうである。
とはいえ、地元の採集人によると年間数頭ぐらいは採集されていたらしい。但し、殆んどの採集人はこの蝶の事を知らず、標本商のところで整理中に偶然発見されていたようである。つまり、それが生息地の断定を困難にしていた。
また、マレッパイチモンジと識別できる採集人は、高価で売れるこの蝶のポイントを他人に教えるワケもなく、秘密にしていたことから確実な生息地は長きに渡り謎のままだったと云うワケでもある。
その後、蝶の加工業(土産物の額など)が衰退して採集人が減り、益々この蝶は幻と化したようだ。

書きながら読み進んでゆくと、ありゃまΣ(゜Д゜)
噂では数年前(1980年代後半)にマレッパの反対側の天祥で日本人が1頭、20年前(1970年辺り)に翠峰からマレッパ付近に入った、これまた日本人が4頭採集したと云う話が出てきた。
7話で若者が翠峰で4頭採ったという話を書いたが、そんなに古い記録なのかよー❓
杉坂さんが分布に台湾東部をあげていたのは、この天祥の記録の事かえ❓
だが、この2つの噂を内田さんはホリシャイチモンジ(♀)を誤認した可能性が濃厚だと考えられているようだ。
自分もそんな気がする。滅多と採れない珍蝶なのだ。
日本人の採集とあらば、日本国内で噂が表に出てきてもおかしくはない。だが、そんな話は全く漏れ聞かないのだ。

アカン、読みながら書き進むのは効率が悪い。
一旦、筆をおいて最後まで読んでから書こっと。

その後、内田さんはプロジェクトチームを結成し(1988年)、生息地を探す物語になるのだが、とても面白いけど長いので割愛する。
結果、天祥など台湾東部では見つけられず、確実に採集していた採集人、程大富氏の動向から谷関付近にターゲットを絞り込み、石山渓(標高約1000m)で遂に生息地を発見するのである(しかし、18年程前に大規模な崖崩れで谷が崩壊し、道路が寸断。現在も入山不可という)。

それでは、新たな知見を付記しておこう。
先ず発生期だが、6月中下旬と推測したが、他の緑系イナズマチョウよりも発生は少し遅れるようで、7月中旬から現れるそうである。
但し、少ない蝶ゆえ、自分はそれを全面的に信じているワケではない。例えばパタライナズマは、ラオスで4月の頭に採ったが、同じ場所で5月初めにもそこそこ鮮度の良いものを複数採っている。だらだら発生の可能性はあるだろう。

飛翔はメチャクチャ速いらしい。
羽が他のイナズマチョウよりも尖っているからだと言われているが、正直、実際にこの眼で見てみないと解らないと思っている。
羽の形だけでなく、胴体との関係性もあるからだ。
体躯が太く強靭で羽が分厚く、面積が小さい方が物理的に速い。これは現在の最新鋭の戦闘機を思い浮かべて戴ければ解るかと思う。羽の形は一つのファクターにしか過ぎないのだ。
飛翔時は、台湾に棲む他の緑系イナズマチョウに比べてかなり黒く見えるらしい。
確かにホリシャイチモンジの♀も飛んでいる時は、かなり黒く見えた。生きている時は、あの渋くて美しい紫色に見えるかもしれない。

【ホリシャイチモンジ♀】

普段は暗い林内にいて、基本的には明るい所には出て来ず、生態はホリシャイチモンジに近い印象だと書かれていた。
自分の印象も同じだ。ホリシャは暗い林内で遭遇する事が多かった。つまり、普通に林道を歩いていても滅多なことではマレッパイチモンジには会えないと云う事だ。
ゆえに出会うためには、トラップは必須のアイテムといえる。

(出典『常夏の島フォルモサは招く』)

ここで、ようやっとの生態写真の登場でありんす。
色々調べてみたが、生態写真は知る限りこの2枚しか見たことがない。もう、30年も前の写真だぜ。まさに幻だよな。

♂♀ともに、🍍パイナップルに酒を染み込ませて発酵したものに誘き寄せられるようだ。
敏捷な蝶だが、吸汁している時はかなり鈍感みたい。イナズマチョウ(Euthalia irrubescens)に比べれば、撮影は容易らしい。

内田さんは、翌年幼生期の解明にも挑まれた。
しかし9♀も得たのに、結局1卵も産まなかったそうな。
他の緑系イナズマチョウの幼生期からして、カシ類の植物を食うことは予想できるので、付近にあったアラカシ、アリサンアラカシ、ホソバナンバンガシ、シラカシ、ヒシミガシ、ウラジロガシ等を袋がけして採卵を試みたのだが、ダメだったらしい。
一応、現在はツクバネガシだけが食樹として記録されているが、与えれば果たして他のカシ類を食するのだろうか?興味が尽きない。

死後、卵を取り出すと驚くべき事実がわかった。
何とマレッパイチモンジの卵は他のイナズマチョウに比べて遥かに大きくて、台湾産のタテハチョウの類の中では最大だと書いていたのだ。

(出典『常夏の島フォルモサは招く』)

左下がマレッパイチモンジ、右下がタカサゴイチモンジ、上がスギタニイチモンジの卵である。
卵の大きさは2㎜。タカサゴやスギタニは1.2㎜だという。マレッパイチモンジの成虫はスギタニ、タカサゴイチモンジの成虫と比べて小さいから驚きだ。
腹内の保有卵数はタカサゴ、スギタニで約60卵、マレッパは17~20卵だったそうである。

おそらくこの蝶が稀なのは、卵数が少ないというのと、幼虫の食餌植物が限定されているからではないだろうか❓

因みに、産地がバレて1989年には多くの採集者が石山渓に集まったが、その年も相当数採集した程大富氏の姿は石山渓ではついぞ見られなかったそうである。

石山渓の他にも、まだ知られていないマレッパイチモンジの産地はこの世に在るのだ。

                  おしまい

 
追伸
やはり、ロマンのある蝶だと思う。
知られていない産地は確実にあるのだ。
まだ見ぬマレッパイチモンジに想いを馳せる。

添付した画像を改めて見ると、帯が白いから♀だね。
左奥はワモンチョウの♂だろう。ワモンチョウはデカイ。そこから類推すると、♀はそれなりにデカイという事だね。タカサゴイチモンジの小さめの♀くらいはあるかもしれない。

マレッパイチモンジの卵は、台湾のタテハチョウ科の中では最大というけど、オオムラサキより大きいのかなあ❓
まさか、んな事はあるまい。
内田さんも当時は興奮されていたのだろう。

でも、ツッこまれるのも嫌なので、調べてみた。

(_)何だよー、何とオオムラサキの卵は1㎜から2㎜と幅があるじゃないか。
しかし、所詮はネットの情報だから素人風情の記述もあるよね。信用ならない。
しゃあない。手代木求さんの「日本産蝶類幼虫・成虫図鑑 タテハチョウ科」で確認してみよう。
タテハチョウ科の専門家だから、ネット情報よか遥かに信頼できるでせう。図書館でコピーしといて良かったあー。

ゲッ(゜ロ゜;ノ)ノ、1.5㎜とあるじゃないか。
オオムラサキの卵は見たことあるけど、蝶の卵としては相当大きいという記憶がある。それよかデカイ2㎜ってか❗相当デカイよね。
内田さん、ええ加減なこと言うてスンマセン。

【オオムラサキ♂】
(東大阪市枚岡産)

それにしても、マレッパイチモンジとオオムラサキとでは、成虫の大きさは倍近く差がある。
何で、そんなに卵が大きい必要性があるのだろう❓
これまた、謎だわさ。

 

常夏の島フォルモサは招く

 
いやはや、遂に買っちゃいましたよー( ̄∇ ̄*)ゞ

『常夏の島フォルモサは招く』。
この本は、台湾の蝶の生態解明に多大なる功績を残された内田春男さんの「台湾の蝶と自然と人と」シリーズ全3巻の第2巻(1991)にあたる。
因みに、他の巻のタイトルは以下のようなもの。

 
第1巻『ランタナの花咲く中を行く』(1988)

 
第3巻『麗しき胡蝶の島よ永えに』(1995)
(出典『ヤフオク』)

この他に1999年に発行された『フォルモサの森を舞う妖精―台湾産ゼフィルス25種―』があり、これを入れて4部作ともされている。

第1巻と第3巻は図書館等で見たことはあるが、2巻は見たことが無かった。でも実をいうと一番見たかったのは、この第2巻である。何といっても2巻の主役はイナズマチョウとマレッパイチモンジなのである。ゆえに、現在台湾の蝶を紹介する連載を抱えている身としては、どうしても避けては通れない文献なのだ。
既に連載第8話のイナズマチョウの回は3、4日前に完成しているのだが、この本に目を通しておかないと発表する気にはなれなかった。で、必死に探したってワケ。

しかし、こういう本は発行部数が少ないだけに高い。
本が出版されたのは1991年と古いが、定価は18000円もする。正直、高価過ぎて手が出ない。
だから古書を探すわけなのだが、かといって、この手の本は古書だって安くはない。ネットで値段を調べたら、上は定価より高い2万円❗下は6千円だった。何れも税別である。6千円だって税を上乗せすると、6480円にもなるんである。本としては、かなり高い。

取り敢えずミナミ周辺で在庫のある古本屋に行ってみる。ここはネットでは7500(税別)円で売っていた店だ。だが、何と六千円の値がついていた。ネットだと少し高めに値付けしているのかな?
慌てて買いそうになったが、一旦撤退する。
冷静に考えてみれば、こんなニーズが限られた本がすぐ売れるもんではない。もう一軒見てからでも遅くはないだろう。南田辺の古書店に行く。

そこはネットの販売価格と同じ金額の七千円だった。
試しに値引きできないかを訊いてみたが、ダメだった。撤退である。

帰路の間も随分買うかどうか悩みましたなあ…。
だって、その金があったら、そこそこ旨いもんが食えるのである。3月の展示即売会で、結構ええ蝶が買える金額でもある。

で、悩んだあげく翌日に最初の古書店で意を決して買っちまった。
たぶん必要なくなったとしても、それなりの価格で買い取って貰えるんじゃないかと思ったのが、決断を後押しする形になった。

早速、ページを開く。

中は生態写真、紀行文、写真解説の三部構成になっており、イナズマチョウとマレッパイチモンジに関しては、かなりの紙数が費やされている。

読んでみると、新知見が結構あった。
まあ、買って正解って事だね。
そういうワケで、それなりに書き直さなければならない破目になりそうだ。
でも一度完成した文章を書き直すとなると、これが案外と時間が掛かるんだよねぇ…。
間に新たな文章をただ入れるだけというワケにはいかないのだ。入れれば入れたで問題も出てくる。全体の構成が崩れるのだ。だから、結局全体的に筆を入れざるおえなくなってくる。
まっ、しゃあないか…。

それにしても、このタイトルってヤバいよなあ…。
今年は行く予定が今のところ全然もって無いのにさあー、オイラを台湾に、へ(^^へ)おいでへ(^^へ)おいでとしきりと誘(いざな)いよる。

                 おしまい

ポークウィンナー食べ比べ 2018’冬の陣

たまたま2種類のウィンナーが冷蔵庫に揃った。

普段はそれほどウィンナーの味には厳密的ではない。
そこそこ旨けりゃ、文句はござんせんと云うスタンスで過ごしてきたのだ。
でも、ふと思った。味って各社それぞれに差があるのかな❓そう大差ないとは思うんだけど、どうだろう❓
突然、疑問が頭をもたげてきたら、もう止められない。百聞は一見に如かず。早速、実験じゃよ。

左がプリマハムの『香薫(こうくん)』、右が丸大食品の『燻製屋』である。どちらも粗挽き系のウィンナーだ。
パッケージを見ると、香薫はどこの何やらかはわからないが、金賞ダブル受賞と云うのを推してきている。
一方、燻製屋は「さらにジューシー」と「熟成」を推してきているみたいだ。
金賞ダブル受賞って、どこのやねん?と云う疑念がある。どんだけの権威があるのか知れたもんじゃない。
また、さらにジューシーというのも所詮はアンタとこの基準でしょ?どちらも、あまり信用できない。

パッケージの裏を見る。
香薫は、11種類の挽き立てのスパイスを使用してて、燻製には桜のチップを使用しているんだとさ。
燻製屋は、72時間以上の熟成を行い、味付けにはアルプス産の塩を使ってるんだとさ。
普段はそんなの真剣に読まないから、ふぅ~んと思う。まあ、あんまり鵜呑みにはしてないけど。

両方とも「おいしいお召しあがり方」というのが書いてあった。良心的ですね。

ふむふむ。両者とも、フライパンに油をひかずに中火で焼いてくださいと書いてある。
但し、丸大食品の方は「焼き色がつくまで転がしながら…」とワンスピーク添えられておる。
こういう細かい気遣いは大切だよね。一言添えられるだけで、随分と印象が変わるものだ。全ての人に想像力が具わっているワケではないし、行間を読む力など無いのだ。ただ焼くのと、転がしながら焼くのとでは、仕上がりに明らかな差ができると思う。丸大食品さん、思いやり有りです。

茹でる時間には、それぞれ差があった。
両方とも70~80℃(沸騰しない程度)のお湯で茹でるのは同じだが、茹で時間が違う。香薫は3分、燻製屋は5分と書いてあるのだ。これはちよっと意外だった。見た目は両者、同じような太さと長さなのだ。何かそこに重要な意味があるのだろうか❓全然、その意味が読めない。
取り敢えず、間をとって4分茹でることにした。

(;゜∇゜)あっ❗、ビックリじゃけー。
2分くらいすると、香薫の方は浮いてきたのだ。

わかりにくいが、奥の5本が香薫で、手前の5本が燻製屋である。
質量の関係❓それとも香薫の方には、より内部に空気が入っているという事なのか❓…。

茹で上がったものを皿に盛る。
奥が香薫で、手前が燻製屋だが、見た目では全く区別できない。

先ずは、何もつけずにそのままで。

Σ(゜Д゜)ありゃさ!、全然違うんでねえの。

先ずは香りだ。
それほど目立った差はないが、あえて言うならば、桜のチップを使っているという香薫の方がよいかと思う。
味はどちらも熟成感はある。だが、香薫に比べて燻製屋の方が味が濃い。けど、濃いがくどい。そして、肉の臭みがある。味は香薫の方が断然好みだ。
次に皮だが、これまた全然違う。香薫に対して燻製屋の皮は厚めだ。その分、歯切れが悪い。
そっかあ…。だから、燻製屋の方が茹で時間が長く設定されてるんだね。
粗挽き度についても言及しておこう。
燻製屋は香薫よりも目が細かい。つまり、香薫の方がより粗挽きなのだ。ゆえに香薫の方がブリブリした弾力がある。食感も香薫の方をウィナーとして挙げざるおえない。
そっかあ…。湯の中で浮いたのは、やはり香薫の方が内部に空気を多く含んでいるということだね。

粒入りマスタードで食べてみよう。

最近は、この「S&B つぶ入りマスタード」がお気に入りだ。たっぷりつけて食べてみる。

マスタードのせいで味の差は縮まるが、ジャッジは変わらない。香薫の方が旨い。

ここで焼くパターンを試してなかった事に気づく。
片方だけでは公平なジャッジはできない。
2本ずつ残し、冷めてからフライパンで焼いた。

ほーう、やはり皮が厚い分だけ、燻製屋の方が焼き色がつくまで時間がかかる。

味の方は、焼いても同じ結果だった。
香薫の方が旨い。

結果は、味、香り、食感、調理時間ともに香薫に軍配が上がった。
但し、こういうものは個人の好みにもよるから、あくまでもワタクシの感想であると捉えて戴きたい。
世間では、圧倒的に「燻製屋」を推す声の方が大きいやもしれないのだ。
まあ、そうだったとしたら、(=`ェ´=)ブチ切れっけどさー。

そうだ。値段も調べなきゃ。
値段が違えば、味の差もあって然るべきである。
燻製屋の方が安ければ、納得の実験結果といえよう。
だが、西友のネット販売では二袋で¥248だった。
ワタクシ、香薫を贔屓(ひいき)にして生きていきます。

何にも考えていなかったけど、ポークウィンナーって、会社によって味が違うんだね。
たぶん各社、水面下で互いにしのぎを削っているのだろう。肉加工食品会社で、ウィンナー戦争に負けでもしたら、社の存続にかかわるかもしれぬ。

ちよっと他のウィンナーにも興味が湧いてきた。
他にも「アルトバイエルン」や「シャウエッセン」など食べ比べたいものは、まだあるぞ。

                 おしまい

 
追伸
タイトルの後ろに、2018’冬の陣とつけ加えたのは、また春に食べ比べをやろうかなと思ったからです。
その時まで企画を覚えているかどうかは、かなり怪しいけどね。

 

暗黒ダークサイドの即席めん図鑑vol.3

 

山のように溜まった消費期限切れ即席めんを食うシリーズの第3弾です。

 
  第3話『ココナッツの香りは危険な香り』

 
今回は少し路線を変えてみた。

日清 スパイス香るココナッツカレー味。
その文字の上には、Rasa Gurai Ayamu Melayuと書いてある。ラサ グライア アヤム ムラユと読むようだ。何でわざわざインドネシア語表記までしてあるのかな❓
まさか日本に住むインドネシア人にも解るようにという配慮ではないだろう。どうせたぶん、インドネシアっぽい雰囲気を出すためだけなんだろね。
因みにRasaはフレーバー、Guraiはカレー、Ayamuはチキン、Melayuはマレーシアの味という意味だ。
ようするに「マレー風チキンカレー味」ってことだね。インドネシアなんだけどマレーシア風なの?
いや、マレーであってマレーシアではない。マレー人はマレーシアだけでなく、近隣のインドネシア、シンガポール、ブルネイ、タイなど多くの国に住んでいる。そしてマレー料理は、それぞれの国で根付いており、日常として溶け込んでいる。だから、この場合はあくまでもマレー料理のテイストですよと言っているにすぎないと考えるべきだろう。

ふむふむ。惹句には「期間限定 世界のカップヌードル大集合」とある。そのインドネシア代表と云うワケか。
何だかカップヌードルのワールドカップみたいだな。
おー、そうだ。今年は4年に一度のサッカーのワールドカップがあるのだ。
q(^-^q)ワクワク、o(^o^)oワクワク。楽しみで、何だか興奮してきたよ。ロシア、行きてぇー(≧▽≦)
生のメッシやクリスチアーノ・ロナウド、ネイマールが見たいよー(ToT)

裏面を読むと、カップヌードルは50以上の国と地域で親しまれ、世界各地でオリジナルメニューを販売しているようだ。
自分も海外でカップヌードルはよく見る。コンビニなんかには必ずある。外国に行かれる方は買って食べてみては?と思う。べつに食べなくても、お土産にすれば結構喜ばれますよ。だいち土産品としては安上がり。ちよっと嵩張るけどネ。
但し、値段は現地のカップ麺よりもお高めなので、あちきはあまり食べた事はござらん。もっぱら現地のチープ麺を食っとりましたなあ…。

何やら上に乗っかっておる。
コレがスパイスでんな。後入れってワケだね。
オリジナルペーストとあり、ガーリック、エシャロット、ガランガルなどが入っておる。ガランガルって何?と思うが無視。ガランガルを知らなくとも生きてはいける。

( ̄O ̄)あれっ!?
ふと気づいたんだが、ロゴの最後にSがついている。
カップヌードルではなく、カップヌードルズなのだ。
慌てて他の日本テイストのカップヌードルを確認してみる。

あっ、カップヌードルだ。Sはついてない。
これは気になるところではある。

調べてみたら、どうやら日本以外の地域でのカップヌードルにはSがつくようなのだ。日本向けと海外向けで分けているんだね。
だから、たとえ日本で発売されたとしても、そもそもが海外で売られているカップヌードルがゆえにSがつくのだろう。

納得したところで、熱湯を注いで3分間待つ。
その待つ間に、突然過去に向かって想念が走り出した。モノローグの異空間に呑み込まれてゆく。

それにしても、何でこんなもん買うたんやろ❓
ココナッツ味は嫌いではないけれど、甘いので積極的にチョイスすることなど、まず普通はありえないのだ。
まあ人間、時には魔が差す時もある。
そういえば、しつこく言い寄られて、つい魔が差して付き合ってしもた女がいたなあ…。
その彼女がタイ料理が好きだった。ココナッツ味のグリーンカレーを作ってくれたこともあったっけ…。

この彼女が物凄くアタマがよくて、おまけにメチャメチャ勘が鋭かった。そして稀代の策略家でもあった。
自分の店(シヨットバー)に来る常連の女性と仲良くなり、裏でいかにワテを好きかを言いまくっていたようなのだ。つまり、ライバルになりそうな女性に恋の相談をもちかけて、相手の気を削ぐと同時に味方に取り込むと云う作戦なのである。
それによって、ライバルを次々と脱落させおった。
「そこまで好きなら、私、貴方を応援するわ。」と云うワケである。
当時、自分が気に入っていた女の子も、それによって上手くいきかけてたのにダメになった。
その事実を知ったのは、ずいぶん後になってからだ。しかも続々とそんな話が複数の女性から出てきた。

彼女は勘も鋭く、どれだけ自然体を装っても、コチラが気にいってる女の子は見破りよったし、早めに芽を摘んじゃうんだよね。
そういえぱ『バレなければ、浮気をしてもいいよ。』と言ったので、ラッキーd=(^o^)=bとばかりに細心の注意を払って浮気をした。バレない自信があったのだ。
しかし、『そんなん、ありー(ToT)❓❗』全部つきとめよった。
どうせ見つけるんやったら、最初から浮気してもいいよとか言うなよなあ…。飼い主かよ(# ̄З ̄)
それにしても、何でバレたのか今だに解らない。疑われないように、細心の注意と最善の努力は怠らなかったのだ。
思うに、彼女には特別な霊力があったに違いない。
何せ、おじいちゃんが霊媒師だったのだ。その血を受け継いだことは充分に有り得るよね。

( ̄□||||!!あ~、思い出したよ。
彼女は精神が不安定なところが多々あって、人生で唯一、刺されるんじゃないかと思った女だった。
細かい事は端折るが、顔が完全にイッテたというか普通じゃなかったので、本能的にヤバいと思った。だから、彼女がトイレに行ってる隙に包丁を隠したのだ。
彼女が戻ってきたら、心を落ち着かせる為にすかさず抱き締めた。
暫くして彼女がぽつりと言った。
『大丈夫、刺さないから。』
抱き締めながら、背中がビクッ💥となったね。
あの背中が凍りついたような感覚は今でも鮮明に憶えている。
正直、(|| ゜Д゜)やっべぇーと思った。
そんなこと言っといて、後ろからズブリといかれる可能性が無いとはいえないのだ。
それはさておき、なぜ包丁を隠した事がわかったのだ❓
トイレからは、たとえ隙間から覗こうとも絶対に台所は見えない。それに、しまうのに殆んど音も立てなかった。素早く動いたので、要した時間も一瞬だ。どこか冷静だったし、きょどった態度も表情も見せなかった。だから普通に考えれば、バレるワケがないのだ。
(;゜∇゜)ホラーだよ、ホラー。

皆さん、霊能力のある女には気をつけましょうね。
って、そんな女なんて滅多にいねえよ❗(笑)

そうこうするうちに3分たった。
蓋を外すと、ココナッツの甘い香りがふわっと辺りに広がった。
忘れてはいけない。スパイスも入れよう。
オリジナルペーストと書いてあり、ガーリック、エシャロット、ガランガルなどが入っておるようだ。
ガランガルって何?と思うがスルー。ガランガルを知らなくとも生きてはいける。

さてさて、どないな味でっしゃろか。

口に入れると、ココナッツ味がじんわりと広がった。
グリーンカレーみたいな味だ。グリーンカレーは嫌いじゃないし、結構イケるかも。一瞬、再び彼女の思い出に引き込まれそうになるがイレースする。
辛さはマイルド。ピリ辛程度である。

食べ進めるうちに、ココナッツの香りが気にならなくなってきた。慣れて、鼻がバカになったやもしれぬ。

気がつけば、汁まで飲みきってしまっていた。
正直、あまり期待してなかったけど、当たりかもしれない。
でも、とっくに売ってないのさ、べいべぇ~🎵
だって、買ったのはたぶん去年の春くらい。半年以上も賞味期限が切れてるんだもーん\(^_^)/

賞味期限切れ麺ライフは、まだまだ続く。

 
追伸
今回は、きせずしてホンマに暗黒ダークサイドの話になりましたなあ…。
一応言っとくけど、登場した彼女は色々と怖い女でしたけど、いい女でもありました。

 

濃厚クリーミー卵かけ御飯

TVで「濃厚クリーミー卵かけ御飯」なるもんの作り方をやっていた。
クリーミーとは俄然興味がそそられるではないか。
早速、試してみることにした。

先ずは卵を冷凍庫にブチ込む。
で、寝る(-.-)Zzz・・・・💤

翌日、カチンコチンに氷った卵を取り出す。

卵は膨張したのか、割れておる。
しかし、凍っているから大丈夫。液だれはしない。
お急ぎの方は、ここで卵を500wの電子レンジで50秒加熱されたし。
ワシは失敗が怖いし、それほどせっかちな性格ではないので自然解凍することにした。
どれくらい自然解凍すればいいのかはわからない。
忘れてて、一日半くらい冷蔵庫に放置してたのら。
各自、そこんとこは各々で試して下され。

卵を割ると、こんな感じ。

黄身が盛り上がっておる。
思わず、潰したい衝動に駆られるが、ここはグッと我慢。

白身だけを御飯にダイブさせて、混ぜる。
美しき無垢なる御飯の大地だ。艶々しておる。
しかし、ややしまったと思う。白身はあらかじめ泡立て器で攪拌してメレンゲにすべきであった。
その方が仕上がりはエアリーになる筈だ。よりゴージャスな卵かけ御飯に仕上がるかと思われる。

黄身を乗っける。
雲海に浮かぶ御来光よろしく、中々にそそるビジュアルだ。

醤油をかける。
白き大地が汚(けが)されとるのぉー( ̄ー ̄)
そうだ、そうだよ、ケケケケケΨ( ̄∇ ̄)Ψ。
白きものは辱しめられる運命にあるのだ。

(⌒‐⌒)さてさて、いよいよ黄身をプチッと潰す時が参りました。更なる凌辱じゃよ。
p(^^)qワクワク、q(^-^q)ワクワク。

( ̄▽ ̄;)あっ!、かたっ。
どろ~りと黄身の官能マグマが流れ出すかと思いきや、箸で真っ二つに割れよった(|| ゜Д゜)

取り敢えず食べてみる。
う~む…。確かに濃厚ではある。だが、クリーミーというよりかは濃縮された黄身だ。
旨いっちゃ、旨い。少なくともズルズルの普通の卵かけ御飯よりかは好ましい。
でもさあー…、黄身だけを酒の肴としてチビチビ食った方が美味いんじゃないかと思う。

                 おしまい

 
追伸
一応、試す価値はあるかと思うよ(^o^)

 

暗黒ダークサイドの即席めん図鑑vol.2

 
おさらい。
かいつまんで言うと、年末に大掃除をしたら、暗黒ダークサイドの食糧庫から大量の即席めんが出てきた。しかも大半が消費期限切れだった。勿体ないので、それを食っていくことにしたってワケ。

 
第2話 『おっぱいポロリも遠きにありて』

 
連載2回目は、日清の『とんがらし麺 うま辛トマト&チーズ』。

前回のマルちゃんの塩担々麺がイマイチだったので、辛い麺のリベンジというワケである。
素人考えではあるけど、マルちゃんより日清の方が何となく信用できる。

多分、コレってシリーズもので何種類かあったと思う。
まあ、これしか買わなかったんだけどね。
へぇー、麺に唐辛子を練り込んでるんだってさ。

ではでは、調理開始。
といっても、(^o^ゞお湯を注いで3分間待つだけなのだ。

しっかし、普段ちゃんと自分で麺類をつくるので、カップ麺のビジュアルってサイテーだな。全然、旨そうに見えない。

気を取り直して食ってみる。
( ̄▽ ̄;)むう~、これまた微妙だ。
決して不味くはない。むしろスープなんかは旨いと言ってもいいだろう。だが、これまた👊パンチがなくて、全然辛くない。期待してただけに何だかガッカリだ。それに麺に唐辛子を練り込んでるというけど、あんまり伝わってこない。
世の中、マイルド指向なのかなあ…❓
今やTVだって、右も左もマイルド。箸にも棒にもかからない同じような番組ばかりだ。ちよっとでもアグレッシブに攻めれば、バカな正義感と倫理観を振りかざしたクソ視聴者か、安全第一の事なかれ主義の上司に潰されるのがオチだ。
おっぱいポロリも遠い昔だ。あれってオアシスだったよなあ( ´∀`)…。あれはあれで、社会の潤滑油だったと思うんだけどなあ。何もそう目くじらを立てるほどの事でもあるまいと思うのはワテだけか。

開幕戦から2連敗。いや、1勝1敗ってとこか…。
暗黒ダークサイドの麺ライフは、まだまだ続く。

逆噴射Σ( ̄皿 ̄;;極寒アイス

 
大寒波が日本を襲っている。
そのまま暫く居座るという。
大阪の予想最高気温が3℃ってどないよ❓
吹きすさぶ風は、まるで鋭利な刃物のようだ。
マジ、凍え死んでまうわ。
冬大嫌い、寒いの大嫌いのオラとしては生き地獄だね。

にも拘わらず、逆噴射 Σ( ̄皿 ̄;;≡3≡3≡3
あろう事か、こんなもんを買ってしまった。

とてつもなく阿呆である。
しかし、決して発狂したのではない。いや、ちょっとそれもあるかもしんないけど、取り敢えずは普通の社会生活は送れる程度にはマトモなつもりだ。
じゃ、何でこのクソがつくほど寒い日に、んなもんを買ったのかと云うとだな。冬に食うアイス、これが意外なことにケッコー美味いんである。
天の邪鬼(あまのじゃく)な性格というのもあろうが、クソ寒い中でバカバカしくもアイスを食うという酔狂さがアイスの美味さを倍加させるのだ。
全然溶けないというのも安心だし、あの硬い食感がいつまでも味わえるというのも、いとよろし。

何?、何?、(;・ω・)❓
だとしても、何もこの一番寒い日に食べなくともいいじゃない❓だって、(*`Д´)ノ!!!うるしゃーい。お黙んなさい。一番寒い日にアイス食わんとどないすんじゃい❗、ワレー(#`皿´)

ハハハハ( ´∀`)…、何だか焼肉屋で網から火柱が上がってるのに『直火が美味いんじゃい❗』とか言って立ったまま焼肉食ってた事を思い出したよ。
店主に『おまえら、家火事でも焼肉食うてるんかい❗❗』とこっぴどく叱られたんだよなあ。
『焼肉焼いても、家焼くな』である。

今回チョイスしたアイスは、『まるで黄金桃を冷凍したような食感のアイスバー』。
セブンイレブンと愛知県は岡崎市の栄屋乳業がタッグを組んだ高級志向のアイスだ。
このシリーズ、果汁は45%と思っていた程には入ってないんだけど、ものすごくフルーツそのもの感があるのだ。
変に甘ったるくなくて、甘いもの嫌い(というか普段あまり食べない)のオラでも全然OKな代物なのだ。

背景が寒々しとるねー。
クックックッ…(≧∀≦)
アイスとの季節感ギヤップに、腹の底から笑いが込み上げてきたです。思わず下を向いて笑いをこらえる。
この極寒の中、アイスを持ってへらへら笑ってたら、それこそ狂人と間違われかねない。

ガブリと囓じる。
(≧∇≦)チビてぇ━━━━━━━ ❗❗
でも、d=(^o^)=bうめぇ━━━━━━ 💕
噛むうちに、少し遅れて果汁が口いっぱいに広がる。
クックックッ(≧∀≦)、風景と美味さとのあまりのギヤップに、再び笑いが込み上げてくる。

冬のアイス。嘘だと思ったら食ってみなΨ( ̄∇ ̄)Ψ

                 おしまい

                     (2017.1.24)

 
追伸
もちろん、好みというか良し悪しは個人によって差がありますゆえ、アイスを食べて、より寒さを増幅させて凍え死んだとしてもコッチは責任持ちませんから。
ほんじゃ、(´・ω・`)/~~バイなら~。

台湾の蝶7 マレッパイチモンジ

  
     タテハチョウ科 その6

      第7話『幻の翡翠蝶』

 
 
ホリシャイチモンジ、スギタニイチモンジ、タカサゴイチモンジと順に台湾のLimbusa亜属(緑系イナズマチョウ)の蝶を紹介してきた。
だが、実を言うと台湾にはもう1種類、幻とも呼ばれるイナズマチョウが存在する。

【Euthalia malapana マレッパイチモンジ】
(出典『原色台湾産蝶類大図鑑』)

Euthalia malapana マレッパイチモンジだ。
この連載には自分が出会ったことがある蝶しか取り上げないつもりでいたが、今回は特別。
この蝶については、以前アメブロで『幻の翡翠蝶』と題して書いている。ならば、それを訂正加筆すれば文章を書くのは楽だと考えたのがキッカケだが、一番の理由はそこではない。台湾の蝶を語る上で、やはりマレッパイチモンジは外せないと判断したからだ。

マレッパイチモンジはマラッパイチモンジとも呼ばれており、そちらの方が正しいと云う向きもある。
なぜなら、白水隆 著『原色台湾産蝶類大図鑑』では「マラッパイチモンジ」となっているし、学名の小種名も「malapana」だからだ。
現況は両方が混在していて、誠にややこしい状況になっている。だが自分は、ここはあえて「マレッパイチモンジ」を和名として推していきたい。
その理由は以下のようなものだ。
この蝶、そもそも最初に発見された場所に因んで白水さんが学名も和名も名付けられた。図鑑にも「本種の種名及び和名は最初に発見された産地マラッパ(マレッパ)にもとづく。」と書いてある。
しかし、その最初に発見された地は「馬烈覇」と書いて「マレッパ」と読むのがどうやら通例のようなのだ。
ネットでググってもマレッパでしかヒットしなかったし、台湾で泊まってた宿のオーナー・ナベちゃんもマレッパとハッキリ発音しておった。
勝手な推測だが、たぶん白水先生が地名を聞き間違えたのではないかと勘ぐっている。図鑑の中のマラッパ(マレッパ)という件りのカッコ内は、記載したあとでマレッパが正しいと解ったから、そのような記述の仕方になったのではないだろうか?まあ、あくまで想像ですけど…。
とにかく、学名はそのままでいいとしても、場所がマラッパではなくマレッパなのだから、和名は「マレッパイチモンジ」とするのが正しいのではないかと思う。その方が齟齬がないから混乱は避けられる。それにマラッパはマレッパより発音しにくいし、真🎺ラッパみたいでダサい。稀ッパの方がまだ納得がいくわいな。
もう誰か偉いさんが号令出して、マレッパイチモンジで統一してくれよー(ToT)。
ついでに、これもややこしいから「~イチモンジ」は止めて、全部「マレッパイナズマ」とかイナズマに統一してくれよー(*ToT)。だって、タカサゴイチモンジやスギタニイチモンジ、ホリシャイチモンジもみんなイチモンジチョウやなくて、イナズマチョウの仲間やんかー(T△T)

(^ー^;Aいやはや、のっけから名前問題勃発で迷宮に迷い込みましたよ。でもマレッパと決めたことだし、この程度で済んで、ワタクシ、ε=( ̄。 ̄ )ホッとしてます、ハイ。

そういうワケで、今回は過去文をマラッパイチモンジから全部マレッパイチモンジに書き直してお送りいたします。
ではでは、ここからがアメブロの訂正加筆版です。
一応、背景を少し補足しておくと、この文章は2017年の春、大阪の昆虫展示即売会に行ったあとに書かれたものです。

  
 展示即売会では、マークフタオ(註1)に続き幻の翡翠蝶とも出会えた。
もちろん、実物を見るのは初めてだ。

【マレッパイチモンジ】
台湾特産のイナズマチョウ属、Limbusa亜属の蝶。
♂♀の斑紋は同型。一見ホリシャイチモンジ(註2)の♀に似るが、翅形が遥かに尖る事から区別は容易。前翅長50㎜(♀)。大きさはタカサゴイチモンジやスギタニイチモンジよりも一回り小さく、中型のタテハチョウの範疇に入る。
1957年7月に台湾中部のマレッパで得られた1♂1♀に基いて新種記載されたもので(白水・陳 1958)、原色台湾産蝶類大図鑑によると「中部地帯の高地帯のみに分布する稀種と思われ、食草・幼生期は勿論のこと、分布・発生期についても資料がなく詳細は不明。」とある。

それから約60年も経った今でも極めてこの蝶の情報は少ない。ネットで調べてみてもヒットする情報は数える程しかないのである。標本写真も数点しか見当たらず、しかも古いものばかりだ。生態写真に至っては、内田春男さんが撮られた一点のみしか見つからなかった。
その後、マレッパでの記録が有るのか無いのかも分からないし、唯一確実に産するといわれた石山溪も1999年の大地震による土砂崩れで谷が崩壊し、入山禁止になって久しい(崩壊が激し過ぎて、修復工事を断念したようだ)。

それでは、展示即売会で見つけたマレッパイチモンジの御登場と願おう。

上が♂で下が♀である。
結構、古そうな標本だ。Limbusa亜属特有の魅力がとうに失われている。この属の蝶は光の当たる角度など条件により色んな緑色に見えるのだ。
例えば、こんな感じです。

【Euthalia nara ナライナズマ♂】
(2016年 5月 Laos uodmxay)

一番綺麗に見える時は、こんな風かな。

(;^_^Aしまった。勢いで写真を添付したが、考えてみれば他にナライナズマの写真があまりない。
仕方がないので、女王に登場してもらおう。

【Euthalia patala パタライナズマ♀】
(2014年 4月 Laos oudmxay)

(2016年 5月 Laos uodmxay)

(2016年 4月 Thailand Changmai)

同じパタライナズマでも、ここまで違って見えるのである。謂わば、緑系イナズマは玉虫色の蝶なのだ。
でも、この渋キレイな翠色も、標本にしたら地味な黄土色になっちゃうんだけどね。

マレッパイチモンジの話に戻ろう。
並んだところは、こんな感じ。

Σ( ̄ロ ̄lll)ありゃま❗
表示はマラッパイチモンジってなっとるやないの。
そうかあ…、プロはマレッパじゃなくてマラッパなのね。だから、自分も当時はマラッパで統一していたやもしれぬ。
まあいい、前言撤回は無しだ。宣言したんだから、このままマレッパでいこう。

♂と♀の大きさの差は、思っていたほどない。
Limbusa亜属の蝶は♂よりも♀が断然大きい場合が多いのだが、たまたまこの♀が小さいだけなのかな?それとも、♂が大きい?

値段は♂が、Σ(゜Д゜)ビックリの95000円❗
♀は何とΣ( ̄ロ ̄lll)驚愕の180000円もする❗❗
因みに言っとくと、♂の上の25000円という表示はその上に並んでいたコウトウキシタアゲハ(註3)の値段である。ふ~ん、コウトウキシタって結構するのネ。台湾産だからかな?

9万5千円と18万円かあ…。
♂1頭だけでも新種マークフタオの♂♀ペアの9万円よりも高いじゃないか。それだけ貴重なモノって事なのか❓

店主の方と話をしてみると、もう10年以上も採集記録が無いそうだ。なるほど、標本が古びているのも頷ける。

重ねて尋ねてみる。
『石山溪は入れなくなったから、そこからの標本の供給は無いにしても、マレッパからは入ってこないんですか?』
『あっ、あれね。最初にマレッパで得られたというモノは、本当はマレッパで採られたものじゃないようだよ。マレッパの標本商(採り子)から買ったから、マレッパで採れたものだとばかり思い込んだんじゃないかなあ。実際、その原記載の標本以外はマレッパからの記録は無いからネ。あの辺の採り子は、ひと山向こうにある石山溪にも足を伸ばしていた筈だから、多分そこのでしょ。』

となると、10年どころかもっと前から採集記録が無いって事じゃないか…。石山溪が崩壊したのが18年前なのだ。ならば当然、大珍品扱いになってても可笑しかない。値段がバカ高いのも納得だよ。
そういえば水沼さんが『マーキー(マークフタオの事)は、これからどんどん値が下がるよ。』と言ってたなあ…。供給が増えれば値が下がってゆくのは経済の常識だもんネ。その逆に、供給が全くなくなったマレッパイチモンジの値段が高くなるというのも道理だね。この値段からすると、どうみても台湾最稀種の蝶だろう。

それにしても、石山溪以外にはマレッパイチモンジはいないのかな?
この間(2016年)の初の台湾採集行で、タカサゴイチモンジ、スギタニイチモンジ、ホリシャイチモンジ、イナズマチョウ、オスアカミスジが採れたから、マレッパさえ採れれば台湾のイナズマチョウのコンプリートになるんだけどなあ…。是非とも、マレッパイチモンジの生きてる実物がどんな翠色をしているのかをこの目で見てみたいだすよ。
石山溪の隣の谷とか反対側の谷にいてもおかしくないと思うんだけど、どうなのかな?
でも、石山溪以外の産地を聞いたことがないぞ。
ならば、ワシが探したるぅー。ムキーッ(#`皿´)

勇む心で地図を探してきて確認してみる。
あちゃー(>o<“)、ダメだこりゃ。
下流の谷関から上流の梨山までの道がズタズタに寸断されているじゃないか。シッカリ全面通行禁止になっている。これじゃ石山渓に入るどころか、隣の谷の入口にだって辿り着けやしない。尾根を越えた反対側には、どうやら道が通っていない。

マレッパイチモンジ…。
完全に幻の翡翠蝶だわさ。

 
 手直しはしているが、ここまでと追伸がアメブロに書いたおおよその文章だ。
あれから以降の新しい知見もあるので、もうちよっと書き足そう。
おっ、そうだ。その前に台湾のサイトでマレッパの台湾名を調べておきませう。

台湾名は、馬拉巴翠蛺蝶。
他に馬拉巴綠一文字蝶、仁愛綠蛺蝶、眉原綠一字蝶、仁愛翠蛺蝶、馬拉巴綠蛺蝶などの別称もある。

ヘ(__ヘ)☆\(^^;)≡3≡3≡3
🎵ちょと待て🎵ちょと待て、オニーサン。
おいおい、漢字は馬烈覇と書くんじゃなくて「馬拉巴」なのかよ(◎-◎;)❓
そっかあ…、発音がマラッパならば、当然ながら漢字は馬烈覇じゃなくて「馬拉巴」みたくになるよなあ。
名前問題は一応解決したと思ってたら、ここにきて再び迷宮に放り込まれた。ヽ(ToT)ノ奈落~。
いらんとこホジクリ返して、ちゅどーん💣💥❗地雷爆発やんけー。いっそ、また全部マラッパに戻すか?

いやいや待ちなはれ。単にマラッパの宛字やもしれぬ。
「馬拉巴」でググる。

ありゃま( ゜o゜)、馬拉巴栗ちゅーのんしか出てこんぞ。🌰栗ばっかしゃ。地名、村名では一つも見つからない。
むにゃあ~┐(‘~`;)┌、もうこれは問題提起としておいて、このままマレッパイチモンジにしておこう。
で、アメブロの方はマラッパイチモンジの儘で放置じゃ。
ε=ε=┏(・_・)┛迷宮から逃亡させて戴きやす。

気を取り直して、前へ進もう。
そのサイトからは比較的新しい標本写真も見つけた。

(出典『DearLep 圖録検索』)

(≧∀≦)渋いねぇ~。
やはり鮮度が良いものの方がよろしおす。

情報は少ないが、生態と食餌植物をわかる範囲で書きとめておこう。

【生態】
『原色台湾産蝶類大図鑑』には、「中部地方の高地帯にのみ分布する。」とあった。しかし、標本画像を拝借したサイトでは中海抜の常緑広葉樹林帯、杉坂美典氏の「台湾の蝶」には標高1000~1500mの常緑広葉樹林周辺に棲息するとあった。
おそらく図鑑の高地帯にのみ分布するというのは間違いで、中高山地とするのが妥当だろう。垂直分布はスギタニイチモンジと同じようなものだと推測される。

問題は生息地域だ。杉坂さんの種解説には、台湾中部の他に東部も指定されている。
えっ!?、東部って何処よ❓太魯閣渓谷辺りでも記録があるのかな?
自分の知りうる限りの産地は、もしマレッパがフェイクならば、石山渓しかない。他に産地があるとするなら、そこから採れてる筈じゃないの❓
でも噂にものぼらない。ホントに東部にいるのかね?

と、ここまで書いて、またもやいらぬ事に気づいてしまう。
たしか台湾の蝶研究に多大なる功績を残された内田春男さんの名著『ランタナの花咲く中を行く』のコピーがあったことを思い出した。そこにマレッパイチモンジの事が書いてあったような記憶がある。

あっ、内田さんの本ではマラッパイチモンジではなく、「マレッパイチモンジ」で統一されている。地名もマレッパだ。
内田さんは何度も台湾を訪れており、いや、そもそも元々は台湾で教師かなんかされてた筈だ。地名を読み間違えるとは考えにくい。それに比べて白水さんは九州大学の先生だし、頻繁に台湾を訪れていたとは思えない。地名はマレッパが正しかろう。

Σ( ̄ロ ̄lll)あれれー。
そこにはマレッパにはマレッパイチモンジが生息しているような事を書いておられるぞー。
但し、内田氏ご自身はマレッパにも行っておられないし、直接その眼で観察もされていない(当時は外国人の入域は禁止だった。もしかしたら、今でもかも…)。
だから、微妙ではあるんだよね。
しかも、別の場所で出会った若者が翠峰で1日で5頭も採ったというエピソードまで添えられていた。
何と翠峰にもいるのかっΣ( ̄皿 ̄;;❗❗
翠峰といえばマレッパの東南側だが、バスで行けるとこやんけ❗訪れる日本人蝶屋も多い有名な場所だ。それでもマレッパイチモンジが再発見がされてないって、どゆことー❓
う~ん、これも所詮は内田さんが聞いただけの話であって、その真偽のほどは霧の中だ。採った実物を見せてもらったとは一切書いていないのだ。もしかしたらアホな若造で、ホリシャイチモンジやスギタニイチモンジと間違えてた可能性だって無きにしもあらずだ。
クソー、またしても泥沼の迷宮で彷徨(さまよ)う事になろうとは…。しくしく(ToT)

そういえば第2巻の『常夏の島フォルモサは招く』には、マレッパイチモンジの採集観察記があった筈なんだよね。でも、残念ながらまだ一度もその中身を見たことがない。閲覧できるところを探したけど、近畿の大きな図書館にも無かったのだ。古書を探して買うと云う手もあるけど、だいたい1万円以上はするから貧乏人にはキツい。
ε=ε=┏(・_・)┛再び迷宮から逃亡いたします。

めげずに粛々と前へと話を進めていこう。

成虫の基本的な生態は、他の緑系イナズマと変わらないようだ。飛翔は敏速、♂♀ともに好んで腐果、樹液、獸糞に集まるという。

年1回の発生で、杉坂さんのブログによれば、発生期は7~10月とあった。しかし、6月にも記録はあった筈だから、これは6~10月とするのが正しいかと思う。原記載されたタイプ標本の採集月日が♂♀ともに7月1日だし、普通♀は♂より発生が数日から一週間くらい遅れる筈だから、♂は少なくとも6月中下旬には発生しているだろう。

【幼虫の食餌植物】
稀種だけに未知であろうと思っていたが、何とござったよ。
捲斗櫟 Quercus pachyloma
これは、どうやら日本にもあるツクバネガシの事のようだ。おそらく他のカシ類も食すると考えられる。
いや、或いはこの植物しか餌とならないので、数が極めて少ないのかもしれない。

とにかくマレッパイチモンジは今や大珍品で、みね子さんのお話によると(マレッパを売っていた標本商の奥様だと思う)、台湾の博物館からも標本の問い合わせがあったという。
つまりこれは台湾国内でも極めて標本の数が少なく、近年全く採れていないという事の証左にはなるまいか。
もし採れたら、ヒーローやんけ( ☆∀☆)
マジで採りに行ったろかいな。
でも、台湾って崖崩れがやたらと多いんだよなあ…。♂の完品の時期は6月だろうから、梅雨が明けていなかったら危険極まりない。行くなら7月だろね。けど、イナズマチョウは♂より♀の方が採集の難易度が圧倒的に高いんだよなあ。まあ、引きだけは強いから何とかなるか(笑)

でもさあ…、再発見と云う浪漫はあるんだけど、ホント言うと見てくれ自体にはあまり魅力を感じてないんだよね。
なぜなら、大陸に似たようなもんが結構いるんである。『原色台湾産蝶類大図鑑』にも、「本種は色彩斑紋ともに中部~西部支那(中国中部~西部)より知られる Euthalia pratti Leechに酷似し、それに最も近縁なものと考えられる。」と書いてあった。

気になるので、一応その E.pratti なるものがどんかもんか確認しとくか。

調べたが、あまり画像は無かった。

【Euthalia pratti】
(出典『m.eBay.com 』)

なあ~んだ、もっとソックリかと思いきや、それほどでもない。斑紋パターンは同じではあるが、紋が明らかに小さい。想像では、スギタニイチモンジみたいに大陸のものとは素人には見分けがつかないものに違いないと考えていたのだ。
それにしても紋が小さくて地味だなあ…。
分布は四川、雲南、淅江、湖南、湖北、広東、福建とあった。結構広い分布範囲だ。という事は亜種も複数いるに違いない。マレッパにソックリなのもいるかもしれない。

でもさ、亜種とかの画像が見つからないんだよねぇ…。
あー、これって又もや迷宮パターンじゃないか。
(|| ゜Д゜)ヤバい、もうズブスブにはなりたくない。

おっと、生態写真が見つかったよん🎵
これって多分、『発作的台湾蝶紀行』の中で1回使わさせて戴いた画像だぞ。

(出典『互劫百科』)

美しいねぇ。斑紋が少ないゆえ翠色が目立つ。
生きてる時は、斑紋が無いゆえに美しく見えるとは盲点じやったよ。

さらに探すと、新たな画像が見つかった。

【Euthalia pratti occidentalis】

(出典『yutaka.it-n.jp』)

どうやら北ベトナムの亜種のようだ。上ふたつが♂で、下ふたつが♀である。
コチラは紋がシッカリあってマレッパに似ている。
しかし、両者は分布的には遠いよね。

待て待て待てーい。Limbusa亜属の権威、横地隆さんの論文では、Euthalia occidentalis としていて別種扱いになってるぞ。
あー\(◎o◎)/、迷宮じゃよ~。
でも、今回はマレッパイチモンジが主役なのだ。わざわざ E.pratti に深入りすることもあるまいて。無視、無視。

手持ちの資料、増井暁夫・上原二郎『ラオスで最近採集された蝶(9)』にも、種は違うが似たようなものが幾つかあった。

【Euthalia confucius】

上が♂で下が♀である。
中国中西部からミャンマー北部にかけて分布。

【Euthalia pacifica♀】

ラオス・サムヌア産。かつては E.nara の亜種と考えられていた。

【Euthalia sahadeva♀】

ネパールから北タイ、ラオス北部、中国南部にかけての分布が知られる。
♂ほホリシャイチモンジの♀にソックリで、かつては両種は同種扱いとされていた。

【Euthalia omeia♀】

ラオス・サムヌア産。nara種群としては中国寄りの分布。

【Euthalia nara♀】

野外写真の一番上のナライナズマの♀だ。
分布はネパールからベトナム北部まで。

【Euthalia khambounei】

基産地はラオス・サムヌアで、北ベトナムからも知られる。

【Euthalia hebe♀】

サムヌア産。中国湖北省長陽を基産地とするが、他の地域からの報告は少ない。♂はスギタニイチモンジに似ている(以上いずれも出典は『月刊むし No.403,Sept.2004』)。

この斑紋系統のミドリイナズマの中ならば、野外写真を添付したパタライナズマが最高峰でしょう。
なんてったって、Limbusa亜属最大種なのだ。貫禄が違う。

【Euthalia patala パタライナズマ♀】

【パタライナズマ♂】

上ふたつが♀で、3番目が♂だ。
♂♀同型だが、♀の方が大型で前翅の帯が白い。一方♂は帯が黄色いことで区別できる。
言い忘れたが、マレッパイチモンジも♂♀の見分け方は同じである。

画像の撮り方があまりよろしくないが、西日本のオオムラサキ♂と翅の表面積は同じくらいだろう。♀に至ってはオオムラサキ♂よりも羽の表面積は広いかもしれない。

つまり、これを何頭も採ってると思うと、モチベーションが今一つ上がらないというワケなのだ。
マレッパイチモンジには、もっと特異で他とはまるで違うメチャクチャ個性的なユータリアであって欲しかったな。
とはいえ、もし採れれば指が震えるのはもとより、間違いなく『エ~イドリア~ン❗』と絶叫すること明白なんだけどね。
                おしまい

 
 
追伸
マレッパイチモンジは拙ブログの発作的台湾蝶紀行の第48話『さらば、畜牧中心』と第55話『待ち人ちがい』にも言及があります。宜しければ読んでみてけろ。

(註1)マークフタオ Chraxes markii

近年、東ティモールで発見された新種のフタオチョウ。西ティモール(インドネシア側)でも産地が見つかったようだ。

アメブロの『南海の怪蝶』と題した記事はコチラ。

https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/iga72/entry-12231087707.html#ampshare=https://ameblo.jp/iga72/entry-12231087707.html

記事にいかない場合は「蝶に魅せられた旅人 マークフタオ」で検索すれば辿り着くかと思います。

(註2)ホリシャイチモンジ♀
(2017年 6月 台湾南投県仁愛郷南豊村)

一見マレッパと斑紋は似ているが、翅の形が丸いので判別はそう難しくない。
因みに♀の別名はダイトウイチモンジ。これは当初は♂とは別種扱いだったからです。あまりにも見た目が違うので、気づかなかったみたい。
一応、♂の画像も添付しときましょう。

ホリシャイチモンジの採集記と解説は、アメブロの発作的台湾蝶紀行の第16話『王子様は黄金帯』と55話の『待ち人ちがい』にあります。

(註3)コウトウキシタアゲハ
(出展『原色台湾蝶類大図鑑』上♂、下♀)

フィリピン東部から台湾南部の島、蘭嶼(紅頭嶼)にかけて分布し、かけ離れてフィリピン南部パラワン島近くのCalandagan島にもいるようだ。
台湾では天然記念物に指定されており、採集は禁止になっている。値段が高かったのは、そのせいだろう。採集禁止前の標本は少ないから、自ずと値段も上がると云うわけだね。
因みに♂の下翅の黄色い部分は、傾けると真珠色に輝きます。

楽に書けると思ってたら、大間違い。
結局、苦労して書くはめになりもうした。
こんなシンドイ連載、いつ頓挫してもおかしかないよね。

〈追伸の追伸〉
どうも情報としては不充分だと思ったので、後日遂に内田春男さんの『常夏の島フォルモサは招く』を買ってしまった。マレッパイチモンジについて最も言及しているであろう文献だからである。

それで発生期など新たなる知見をいくつか得た(考えていたより、もっと発生期は遅いようだ)。
けど新知見を入れて書き直すとなると、全体のレイアウトがガタガタになる。下手すると、かなりのテコ入れが必要となり、文章がバラバラになりかねない。秩序というものは、一旦乱れると何であれ崩壊しやすいのだ。
ならば、これはこれで思考の経路として残しておき、新たに続編を書いた方が良いのではないかと考えた。そっちの方が、かえって早いし、楽なんじゃないかと思うんだよね。
というワケで、第8話はイナズマチョウじゃなくて(一応書き終わってます)、マレッパイチモンジの続編となる予定です。

 

暗黒ダークサイドの即席めん図鑑1

 
   第1話『マジかよ?、塩担々麺』

初回は一番古いものから始めよう。
なんてったって、賞味期限が2017年の5月なんである。優に半年を過ぎておる。
でも、めげない。まさか食ったからといって死ぬわけでもなかろう。
実験、実験。おのが肉体を使った壮大なる実験と思えばいいのである。

マルちゃんの『本気盛り 塩担々麺』。
本気盛りとはエラく勢いがいいではないか。相当自信がないとワシなんか本気なんてホンキで言えんよ。
本気なのにたいした事がなかったら、お笑い草だ。
謂わば本気やでーと言っといて、お○んち○がまるで役に立たないようなものだ。大恥もいいところである。
あっ、想像して、関係ないのに悲しい気分になったじゃないか、バーロー(*`Д´)ノ❗

とにかく、本気盛りなんだからそれ相応に量だけは裏切るなよな。
(;・∀・)あっ、本気盛りの上にルビふったあるワ。
本気盛りと書いて、マジモリだとさ。マルちゃん、若者におもねってやがるな。
(ー_ー;)う~む、今時の若者は本気汁もマジジルと呼んでおるのかもしれんな。
ゴチャゴチャいらん事を考えながらお湯を注ぐ。

4分待って出来上がり~。

混ぜ混ぜして、早速食べてみる。

(ー。ー#)何じゃこりゃ❗❓
なんか味薄くねえか❓
担々麺だから、もっと👊パンチがあるのかと思いきや、全くもってインパクトがない。マイルドと言えば聞こえはいいが、ハッキリ言って中途半端。担々麺を塩味にする意味がさっぱりワカラン。マルちゃん、若者におもねるのなら、もっと濃い味でガツゴツこいよ。

量もマジ盛りというわりには、中途半端な量だ。
スーパーカップを見習いなさい。

ここで何気なくパッケージを見て、Σ(゜Д゜)驚愕する。
何と何と漢字の上のルビは「マジモリ」ちゃう❗
「ジ」ではなく、「シ」ってなっとるやないの❗

まさか「マシモリ」とは、お天道様でも気づかねぇよ。
ハハハハハ(^^;)、盛りはまだマシの「マシモリ」ですか❓
それってマジっすか❓
ざけんなよ、バーロー(ノ-
-)ノ~┻━┻❗❗❗

                  おしまい

 
追伸
いやはや、初回から見事に躓いとりまんなあ。先が思いやられるよ(/´△`\)
まっ、こんな風に誰にも役に立たない感じで連載は続いてゆく予定です。

あっ、書き忘れた。
連載に至った経緯は、プレビュー版を読んでくだされ。