初たけのこ

 
実を言うと、10日程前に既に今年初の筍は食べている。
この時期はまだまだお高いので中々買えないのだが、小振りの奴がおつとめ品で¥248だったのだ。

糠を入れ、圧力鍋でコトコトと弱火で1時間半ほど茹でた。最近は鷹の爪は入れない。一度入れ忘れたことがあるんだけど、有っても無くても変わらないと思ったからだ。火を切り、そのまま一晩放置。翌日に調理する。こうした方が、筍の香りが逃げないような気がするからそうしてる。

迷うことなく、若竹煮にした。
獲れたてをそのまま豪快に焚き火にブチ込む焼きタケノコが一番美味いのだが、そんな事は家では中々出来ない。家事になるわい(#`皿´)❗
(;・ω・)「タケノコ焼いても、家焼く」なである。
あっ、それって焼肉だわさ。
だいち、しおつとめ品だ。そこまでする程のクオリティーのタケノコではない。頑張ったところで、努力に味が釣り合わない。となると、若竹煮になるのは自明の理じゃろう。

切り分けた筍を薄味の出汁で、弱火で沸騰させないようにじっくりと煮る。仕上げに生の若布を入れて出来上がり。
でも、丁度そのタイミングで電話がかかってきた。
火を切ってはいたのだが、結果、ワカメがヘドラみたいにドロドロに。

 

 
見てくれは悪くなったが、それはそれで嫌いじゃない。旨みがアップして美味いのだ。
最後に、木の芽を軽く叩いて添える。

ほっこりとした香りと仄かな苦みに舌鼓を打つ。
すかさず、冷やの日本酒を口にふくむ。

春ですなあ……(´∇`)

                 おしまい

 
追伸
翌日はヘドラたけのこを活かして、粒山椒を入れてグチャグチャにしてみた。

 

 
見てくれはさらに悪くなったけど、これが予想外に旨いんだよなあ~(´∇`)

 

新子の冷製パスタ

  
だいぶと新子(いかなご・こうなご)にも飽きてきた。
と云うワケで、パスタにしてみた。

あったかいのにするか、冷たいのにするか悩んだが、麺の残ってる量を確認して冷たいのにした。その辺、完全に主婦感覚なのだ。
パスタは、細いヤツ。髪の毛とか言われてるヤツだよ。えーと、フィットチーネじゃなくて、えーと、えーと何だっけ❓
歳を食うと、固有名詞がボロボロに零れ落ちる。いちいち、こう云うのって落ち込む。
そうだ❗、何とか思い出したよ。カッペリーニだ。もしくは、カペリーニと呼ばれている冷製パスタの定番の麺でした。脳が日々アホになっていっとるわい。

 

 
バカみたいに写真を撮ってんのに、選択できないのは歳のせいかね❓あ~、( ´△`)やだやだ。

作り方は簡単。
パスタを表示時間よりも1分ほど余計に茹でたら、笊にあけて冷水で締める。出来れば氷水がいい。無ければ、茹で時間を10秒か15秒ほど短くすればよろし。自分もそれで調節している。
大事な事は、もっと他にある。笊で水を切ったパスタを更にキッチンペーパーで拭くことである。水分を極力拭う事が旨くするコツなのじゃよ。

新子にエキストラ・ヴァージンオイルと塩、そして醤油少々を入れて混ぜる。味見してOKならば、それを皿に盛ったパスタの上に乗っける。あとは水菜とカイワレ大根を散らして出来上がり。
因みにカイワレ大根は、赤軸のさくらカイワレと云うのを使ってみた。
で、グッシャグッシャにかき混ぜて食う。

うみゃ━━━━\(^o^)/━━━━━い❗❗

かなり簡単なので、お薦めしまっせ( ・∇・)
 
 
                 おしまい

 
追伸
新子シリーズも第3弾まできた。
しかし、新子も段々大きくなってきて、昨日なんかはもうカマスゴ的になっていた。だから、もう買わない。
新子のシーズンもいよいよ終了間近だね。
来年は豊漁になる事を切に願うよ。

 
 

続・小女子の季節

 

以前に新子(いかなご・こうなご)の事は書いたが、その後も見つけては、ちょこちょこ買っている。
なぜなら、来年は口に入るかどうかわからないからだ。
ここ何年間で、シャレにならんくらいに新子が激減している。大阪湾などは、今年はあまりの少なさに漁の解禁後、たった三日で禁漁になったという。
そうなると、当然の事ながら値段も吊り上がってくる。見たなかで最高額は1パック七百円だった。5年前ならば百円だったから、スゴい暴騰振りだ。
そういうワケだから、食える時に食っておこうと云う算段なのである。
とはいえ、モノが良くて税別300円以下じゃないと買わない。その辺が限界値だ。見てると、平均は250円くらいかな。

  

 

 

 
基本は、何もつけずにそのまま食べることにしている。
新子そのものを味わいたいからだ。特に出始めのまだ小さい時期は、そうしてる。柔らかくて味が繊細なのだ。
勿論、手を加えても旨いけど、手を加えれば加えるほど、普通のしらす干しに近づくと思うのだ。それって何だか勿体無いようね気がするんだよね。
しかし、新子の成長が進み、大きくなるにつれて手を加える頻度が高くなる。柔らかさと繊細さが失われ、苦みも強くなるのだ。

 

 
最初に並べた写真と比べて少し大きくなっている。
コレは山椒と白胡麻をかけてみた。
けっこう旨い。

そのまま食うのに飽きたら、一番つくるのがコレ↙

 

 
新子に塩とエキストラ・ヴァージンオイルをかけただけのものだ。お好みで醤油をタラッと垂らしても良い。
これが実に美味いんだなあ( ☆∀☆)
酒のツマミのエントリーによく作る。当然、パスタにも合うが、意外な事に白御飯とも合う。って云うか、メッチャ美味いねん(*´∀`)

 

 
コレ、何だっけ❓
おそらく、刻んだ大葉と白胡麻のカップリングかな。
まあ、皆さんの御想像通りの味です。失敗の無い組み合わせだすな。

 
勿論、定番の大根おろしあえにもした。

 

 
取り敢えず、新子と大根おろしのみで食べてみた。
しかし、大根おろしがあまり辛くなかったので醤油をかけてみる。

 

 
コレはコレで、普通にとても旨い。
けんど、やっぱ辛みが欲しい。

 

 
と云うワケで、一味を振りかけた。
よし、んなもんじゃろう。想定内の旨さになった。
酒のアテにもいいが、コレは御飯にかけて食っても旨い。

段々飽きてきて、さらに踏み込んだモノをつくる。

 

 
なめこおろしに乗っけてみた。
醤油は❓とツッコまれそうだけど、写真を撮ったあとにちゃんと醤油をかけて食いましたよん。

旨い。旨いけどさー、この配分だと圧倒的にナメコが主役だよなあ(笑)。
今度は逆ヴァージョンにしてみたろっと。
あ〰、でもナメコの個性って強いから、配分がフィフティ・フィフティだと新子が負けそうだにゃあー。

おっ、そうだそうだ。そういえば、ちょっと前のTVで誰かが言ってたけど、しらすと大根おろしの組み合わせは❌らしい。
『ワレ(#`皿´)、何でやねん❗❓オドレ、非国民かっ❗シバクど、ワレ!』と、思わず義憤に駆られてTVにツッコんだわい。
でも、コレは味の話ではなく、栄養面での話しらしい。この組み合わせだと、何かは忘れたけど重要な栄養素がブッ壊れるらしい。
だからといって、シラスおろしを食わなくなる奴がいたとしたら、ツマンねぇー奴だなーと思う。
アタシの周りにもいるんだよねぇ~、そういう人……。

 
最近は新子もだいぶと大きくなってきた。

 

 
翌日はコレを使って絶品パスタにしただすよ。
でも疲れたから、それに関しては後日また書きます。

そろそろ、新子の季節も終わりかなあ……。
 

 
                  おしまい

 
追伸
よろしければ、前編も読んで下され。

 
小女子の季節

 

冷やし中華、始めました。

 
 
「冷やし中華、始めました」ならず、「冷やし中華、食い始めました」なのである。
3月なのに、早くも冷やし中華を食ってるだなんて、自分でも気が早いと思う。しかも、二日連続で。

 

 
具は胡瓜、ベーコン、錦糸玉子、カニカマ、ミニトマトである。
胡瓜は拍子切りにして、さらに半分にした。
錦糸玉子は黒糖を入れたら色が悪くなったが、味はバッチリである。
ベーコンはそのままでもよいのだが、焼いた。香ばしさが欲しかったのである。あえてハムを使わなかったのは、そのためである。
カニカマはニッスイのもの。「海からサラダ」だったっけ?とにかくスティックタイプのモノは安っぽく見えるので、タラバガニっぽいのを選んだ。味見したけど、かなりクオリティーが高い。
ミニトマトは飾りに添えた。彩りのためのモノだから、入れても入れなくとも支障は無い。

ベースは、日清の『中華風涼麺』。

 

 
2食入りである。だから、翌日も作った。
美味いと云うのもあるが、連日になったのは麺も食材も賞味・消費期限がギリだったんである。

 

 
ここまでは、タレをかける前である。
1回目にタレをかけて写真を撮ったけど、思ったほどキレイに写らなかったからなのさ。

 

 
前回と違うところは、錦糸玉子の味付けを黒糖から味醂に変えた事と新たに菜の花のお浸しを加えたことである。

マジで(о´∀`о)うみゃーい❗❗
コレは日清の力もあるが、オラの具が3分の2くらいは寄与していると思う。
ベーコンの香ばしさと旨み、錦糸玉子の甘み、カニカマの風味、胡瓜の歯応え、菜の花の仄かな苦み、そして芥子の辛みがアクセントを添え、口の中で渾然一体となって広がる。(ФωФ)ニャーゴー。
冷やし中華の甘ダレは、あまり好きくないが、今回に関しては全くその甘ったるさが邪魔になってない。
おっ、そうそうミニトマトの存在を忘れてた。コレはコレで、途中の箸休めになってくれたので、結果オーライ。

新発売だから、夏までまだまだ見かけることは多いだろう。よければこの具を参考に「中華風涼麺」を試されたし。

                  おしまい

 
追伸
本ブログに、冷やし中華関連の記事があるので、よろしければソチラも覗いてみてくだされ。

 
冷やし中華と冷麺の違い

 

いわし明太子

 
いわし明太子って、しみじみ旨いよねー(´∇`)

 

 
3匹、328円の鰯明太子を弱火でじっくりと焼いた。
いつも思うんだけど、どこのスーパーで買っても、この鰯明太子ってヤツはそこそこ旨い。普通の塩焼きよりもナゼか旨いと感じるのだ。
もちろん、明太子と一緒に食うから旨いのだろうが、それだけではないような気がする。普通の塩焼きや煮付けとは身質が違うと思うんだよね。気のせいかもしれないが、明太子を腹に入れることによって身質が変わるんじゃないかと思う。
推察すると、明太子の旨みが身に移って旨みがアップしているのではなかろうか❓尚且つ、身の余分な水分が抜けて、適度なしっとり感を生み出しているんじゃないのかなあ。あくまでも勝手な推察だけど…。

たぶん、福岡発祥のものだとは思うが(註1)、最初に考え出した人は偉いよね。有りそうでなかったものだと思う。そんなに昔から有ったものではないような気がするもん。

焼き方だが、今回はフライパンにクッキングシートを敷いて、弱火で焼いてみた。このやり方が正しいかどうかワカンナイけど、普通の網で焼いたら脂が下に落ちて燃えると思ったのだ。外は黒焦げ、中は生と云うのはヨロシクない。ましてや明太子は火が通りにくそうだ。
下に水をはるタイプの魚焼きグリルがある方は、そちらで良いかと思う。

この時期、まだまだ鰯は旬ですからお薦めします。
脂がのって、美味しいよん(^o^)v

 
                  おしまい

 
追伸
今回は全面博多弁でいってやろうかと思ったが、博多の人に激ギレされかねないので、やめた。絶対「とっととー?」とか「しぇからしかー」とかを使ってフザけ始めるに決まってるもん。そうなると悪ふざけが過ぎて脱線して、収拾がつかなくなるもんね。
話、変わるけど、福岡は良いよねぇ( ´∀`)
食いもんが美味いし、美人も多いんだよね。交通のアクセスとかも良さそうだ。空港、近けーし。
博多だったら、住んでも良いなあ。

(註1)福岡発祥のものだと思うが…
1985年に『中島商店』が販売を始めたそうだ。思ってた以上に近年に誕生したものだったんだね。

 

汝、北寄貝の(@_@;)逆襲に備えよ

 
『我、ツブ貝にΣ( ̄皿 ̄;;激怒す』の続編である。

あの激闘から3日後、同じスーパー玉出で北寄貝(ほっきがい)が3個 358円で売っていた。下処理されてない、丸のまんまで。
しかも、どうやら生きていらっしゃる。

 
(出展『旬の食材百科』)

 
正直、この値段はバカ安だと思う。でも、数日前に生きているツブ貝に翻弄されたから、ちょっと買うのを迷った。
たかが貝にあそこまでバカにされ、捌(さば)くのに大変な労苦を強いられた記憶が、まだありありと頭の中に残っているのである。
だが、この値段で新鮮な北寄貝が口に入る事など滅多とない。寿司屋なら高級ネタの範疇に入る。それにツブ貝は巻き貝だが、ホッキ貝は所詮はアサリやハマグリと同じ二枚貝だ。あれほどの辛酸を舐めさせられる事はないだろう。ここはイクっきゃない(=`ェ´=)❗

お家に帰って、気づく。買ったはいいが、考えてみれば北寄貝なんぞサバいた事がない。
( ̄▽ ̄;)ゞあちゃー、コレはツブ貝の時と同じパターンじゃないか。学習能力がニワトリ並みだな(笑)

取り敢えずここは、先ずは北寄貝について知ろう。
相手を理解せずして、攻略はできない。

ホッキ貝とは北海道での呼び名で、正式名はウバガイという。漢字だと姥貝と書く。老婆の貝ってワケだ。
日本海北部と茨城県以北の太平洋、北海道からシベリア沿岸まで分布し、冷水域の外洋に面した浅い海の砂底に生息する。
ウバガイと云う名は、もとは福島から銚子当たりまでの呼び名なんだそうだ。貝殻が薄汚れて見え、姥(老婆)を思わせる為だからみたい。
ウバガイなんて云うクソバハアを冠した名前では、馴染みのない場所では見向きもされないよね。売れるワケがない。だから北海道での呼び名の北寄貝が、積極的に使われるようになったのだろう。

分類上は、二枚貝綱異歯亜綱バカガイ上科バカガイ科の1種だとされる。
へぇー、バカガイに近い種類なんだね。バカガイと云えば、舌をだらりと出した姿がバカみたいに見えることから名付られた名前だ。一般的には「青柳(あおやぎ)」と云う名で関東を中心に流通している。
ようするに、ホッキ貝は謂わばバカガイのデッカイ奴ってワケだな。ちょっと強引だが、そうゆうことにしておこう。
現在、国内での漁獲量資源は減っており、消費量の大半は輸入に依っているようだ。最近は、カナダ、ペルー産のナガウバガイという同属の貝が冷凍品で流通しているそうだ。スーパーで、ホッキ貝のサラダとして売られているモノの大半は、おそらくコヤツだろう。

ホッキ貝は1年を通して食べることができ、旬は不明だとするサイトも多かった。しかし、旬はちゃんとあって、1月~3月なんだそうな。産卵前の冬~初春の寒い時期のものが肉厚で味が良いとされてるみたい。
って事は、3月初めの今のこの時期が、旬の真っ只中じゃないかo(^o^)o

さあ、気持ちも整ったことだし、ジェノサイド、申しワケないが心を鬼にして殺戮させてもらう(-_-)
ネットで見たところ、サバき方は割かし簡単そうだ。
バカみたいに口を開けてるから、そこに貝開けやステーキナイフなどを差し入れ、貝柱を切ればいいだけみたい。

 
(出展『旬の食材百科』)

 
自前の写真が無いので、画像をお借りした。
今思えば戦々恐々、貝に挑む気持ちが強過ぎて写真を撮り忘れてたよ。
それにしてもデカイっしょ? そこそこ重いしね。

上の画像では横向きにナイフを入れているが、オイラは貝を縦向きにして立てた。だらしなく口を開けてるところにナイフを突っ込む。
(о´∀`о)楽勝やんけーと思った、その瞬間である。結構な勢いで貝の口が閉じてゆく。
え━━ Σ( ̄ロ ̄lll) ━━っ❗❗と思っている間に右手人指し指と親指が完全に挟まれた。しかも思った以上の強い力で締め付けてくる。
!Σ(××;)!痛ててててててて……❗
予想外のババアの逆襲に、おいちゃん、(@
@;)とっても焦ったね。万力で指が潰されるような恐怖を感じた。
昔、ガソリンスタンドでバイトしてる時に電動ジャッキに指を挟まれた時の記憶が甦る。大事な指がグチャグチャに潰れれば、マジで大変な事になる。オッパイだって揉めなくなるぅーΣ(T▽T;)❗❗それは困る。絶対にヤダ❗❗ (#`皿´)ノぬおりゃあーっ❗、火事場の馬鹿力で左手一本だけでジャッキを押し上げたのだった。危うく指が千切れるとこじゃったよ。
その時の記憶がフルパワーを呼び覚ました。
何さらしとるんじゃ、ワレー(#`皿´)❗
ブッ殺す(=`ェ´=)❗、ブッ殺す(=`ェ´=)❗❗、ブッ殺ーす(=`ェ´=)❗❗❗
心に憤怒の激流が走る。(*`Д´)ノ!!!たりゃあ~、左手で貝の口を持ち、一挙にこじ開けにかかる。おどれ、八つ裂きにしちゃる。めりめりめりー。
やめてくだされ、やめてくだされ、お代官さまー。
Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケケケ…、諦めるんだな。泣こうが喚こうが、この納屋には誰も来ぬわ。
(#`皿´)ンガガガガガガ……、キコキコキコキコ。
\(T△T)/あれぇ~~~~~~~~。
パッカ━━━\(^o^)/━━━━ ン❗
無理矢理開いて、片方をネジ切る。

(-。-;)ハー、ハー、Σ(´□`;)ゼェー、ゼェー。
勝った…。アドレナリンの余韻の中で貝柱を切り離す。
中身はグショグショのヌルヌル。
ここから先は不要な部分を取り除いてゆくのだが、グロいので割愛。どうしても見たいと云う変態さんは、ネットで探してくれ。動画はいっぱいあるぜよ。

各パーツに切り分ける。そこに粗塩を振って、手でゴシゴシやってヌメりをシッカリと取る。塩攻め地獄である。悪魔の如き所業じゃよ。
舌先みたいな所は、上から爼(まないた)にビッタン、ビッタン叩きつける。ピシャッと叩きつけると、貝が『あうっ!』ってな感じで身悶えする。それを見て、ニヤニヤしてしまう。完全にSM変態男だ。

残酷貝物語は猶も続く。それに包丁で細かい切れ目を入れるのだ。その後は切り刻むワケだから、見方を変えれば、やってる事は倒錯変質者の猟奇的凶悪殺人鬼だ。酷いよね。

貝殻に大葉を敷いて、その上に盛り付ける。

 

 
北寄貝といえば、先っぽが朱色なのが特徴だが、生の状態だと汚ない茶色なのだ。

先ずは塩で食べる。
歯触りが良い。歯を押し返してくる弾力と歯切れの良さが心地好い。そして、貝特有の香りが鼻に抜ける。
噛んでいると、奥から貝の甘みと旨みが立ち昇ってくる。

次に醤油で食してみる。
コチラは醤油の旨みが加わる。勿論、旨い。
薬味は色々試したが、山葵とか生姜は今イチ。基本は要らないんじゃないかと思う。強いて言うならば、辛味大根のおろしや貝割れ大根とかが合うんじゃないかな。

貝の鮮度にもよるが、良ければ塩、少し落ちるなら醤油で食すのがよろしいかと思う。

残りの2個には火を入れた。
酒入りの熱湯にブチ込み、火を切って放置。余熱で
火を通す。

1個は、そのまま口に放り込んで食った。
口いっぱいに貝のジュースが溢れ出てきて旨い。
でも、少しジャリっときた。砂が少し残っていたようだ。あとで知ったのだが、ホッキ貝は砂抜きしても、完全には砂を取り除けないようだ。

と云うワケで、3個目は切り分けて、砂がありそうな部分を取り除いて盛り付けた。

 

 
火が入っているので、色が鮮やかになっている。
これも先ずは塩で、次は醤油で戴く。
(・ω・)ふむふむ。
生よりも甘みが強く感じられ、肝のほろ苦さとコクが旨い。但し、食感がゴムみたくなるので、噛み切りにくい。もっと小さく切るべきだったかもしれない。

生と茹で、両方とも旨いと思う。甲乙つけ難いね。
歯ざわりと香りならば、生に軍配を挙げたい。甘みと調理のし易さならば、茹でに票を投じるってとこだね。個人的には生を塩で食うのが一番好きだね。
皆しゃあーん、北寄貝を捌く時は、くれぐれもお気をつけあそばせ。汝、北寄貝の(@_@;)逆襲に備えよ。ナメとったら、逆襲に遇いまっせ。

 
                  おしまい

 
追伸
茹でた残り汁は捨てずに活用しましょうネ。
今回は塩と薄口醤油、昆布だしで調整して、余りものの卵白を入れた。

 

 

ハマグリには負けるが、まあまあ旨かった。

 

おどろおどろの緑ポテトサラダ

 

面妖なものを、またこの世に産み落としてしまった。

 

 
おどろおどろしき緑色のポテトサラダである。
ポテサラに青汁を混ぜてみた。
と云うのは真っ緑なウソでぇーす(・ ┳ ・)
もとい、真っ赤なウソでぇーす。いくらアチキがトチ狂ってるからといって、そこまで👿悪魔のような所行は致しませんよ。

えーとですなあ。事の発端はジャガイモである。
冷蔵庫の奥底で長い間放置されていたジャガイモが、このたび2個発掘された。
半分ミイラ化が進んでおり、お肌はカサカサのシワシワ。芽がボコボコと腫瘍みたいに醜く成長している。
オジサンは短く、ヒッ❗と叫び。軽く仰け反りながら顔をそむけた。
ぶしゅ~(@_@;)、結構ホラーである。
『また、やっちまったな…。』
周りに誰彼いるでもなく、小さく呟く。
軽い己に対する軽侮の念が心の中を擦過する。

 
     愚かなる哉(かな)
     イカロスが
     いくたりも来ては落っこちる

 
さて、どうしたものか…。
当面の問題は、この邪鬼の如く醜い物体の今後についてだ。自分ともう一人の自分とで、対峙して話し合わねばならぬ。
ちっ、まわりくどい言い方だ。まるで心が病んでいる人間のモノ言いじゃないか。ようするに、自問自答しろって事だ。

選択は二つに一つだ。

①ゴミ箱にありったけの憎悪でもってダンク❗

②マッドサイエンティストよろしく魔の力をもってして、新たなる創造物を誕生させる。

又しても、まわりくどい言い方だ。言葉遊びはよせ。
夢を見るのはよせ、憎むのはよせ。愛するのはよせ。

ダフルスペース。上がって、下りてきた。
ところで、はたしてタイガースの藤浪は復活するのか❓
藤浪のことはどうでもいい。どうでもよくないが、今はどうでもよろし。ようは捨てるか、料理するかだ。
ここは祖は武士の家系、敵前逃亡など有り得ぬ。果敢に料理で打って出ようではないか。

ジャガイモをレンジでチンして皮を剥く。
予想に違(たが)わぬ緑っぷりである。
きゃあ~ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ
青酸じゃ、青酸じゃ、殺してたもれ(註1)。

ジャガイモには毒がある。芽や緑化した部分にはソラニンやチャコニンと云う天然毒素が多く含まれれているのだ。これらを多く含むジャガイモを食べると、吐き気や下痢、嘔吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ることがあるのさ、(# ̄З ̄)ぷぷぷぷぷぷー。

でもさー、ジャガイモで死んだ奴なんて聞いたことある❓ 無いよね。
ここは、マッドサイエンティストとして強引に攻める。緑色のままで勝負じゃい(◎-◎;)❗❗

軽くジャガイモを潰す。
味付け前に、ちょいと味見をする。
Σ(-∀-;)ゲッ、苦くてエグみがあるんでやんの。
毒だよ、毒。
でも、そんな事では怯まない。バカだからである。

そこに先ずはスライスした玉ねぎを加える。一応、塩をして軽く水分を搾ったものだ。フザけた料理であったとしても、基本を蔑(ないがし)ろにはしない。質実剛健、武士の末裔なのだ。

さらにそこに、余りもんのフランクフルト・ソーセージ、ゆで玉子2個、マヨネーズを入れる。塩、胡椒も振る。
しか~し、コレでは真の緑色にはならない。そこで、ビートルジュースの青汁を…。

ウソ、ウソ、ウソー(^o^;)
こんなところで青汁を投与しようものなら、全ては台無しだ。ノリだけで料理をして、良い結果など奇跡でも起きない限り得られるワケはないのだ。

で、何を入れたかというと、女子が好きなアボカドだ。
(  ̄▽ ̄)フフフ…、ジャガイモの色もあるけど、主な緑色の正体はアボカドだったのである。

嫌いじゃないし、マズいとは言わないが、ナゼにアボカドなんぞを女子は珍重するのかね❓
ヘルシーって言うけど、脂肪だらけやんけ(=`ェ´=)

グダグタ思いなから割ってみたら、状態があまりヨロシクない。青臭くて、食感にネットリ感が足りないのだ。ハズレだ。呪われている。きっと女子の悪口を言ったせいだ。
生で使うには問題ありと判断して、一部の熟成していそうな所を残してレン・チン。あら熱をとってブチ込んでやる。
万編なく混ぜたら、暫く冷蔵庫で寝かす。
味を馴染ませるためだ。

見た目ヨロシクちょっと変わった味だが、何だか旨いぞ。全然、イケる。段々、ハマまってくるくらいだ。
オラって、無駄にまあまあ天才だなと思いながらビールを飲む。

TVでは、コカインで捕まったピエール瀧の画像が流れている。残念だなと思う。
おどろおどろの緑色のポテトサラダのほろ苦さを、ビールで流し込んだ。

                  おしまい

 
(註1)青酸じゃ、青酸じゃ、殺してたもれ
子供の頃は、このジャガイモの緑色の部分には青酸が含まれていると教えられた。当時はそれがポピュラーな意見ではなかったかな。
きっと緑色だから青酸という安易な連想からの、ガセですな。大人は信用できません。

 

嗚呼、初鰹(* ̄∇ ̄*)

 
そろそろ初鰹が出回り始めた。
初鰹といえば5月初めというイメージだが、最近は早い。なんでかっつーと、九州辺りの鰹が入荷してくるからである。つまり、昔と比べて流通網が発達してるからだね。九州では、2月くらいから獲れ始めるのである。
これには、ちょっと感慨深いものがある。鰹好きとしては、早くも鰹が口に入るのは嬉しい。けど気持ち的には、もっと暖かくなった4月の終わりくらいに食べたい気分なのだ。初夏の走りの食材のイメージなのだ。

スーパーで、生の初鰹が安く手に入った。
たった200円くらいだったけど、モノは頗(すこぶ)る良い。良い鰹は色が鮮やかで、切り身の断面に虹色的なものがあまりかかってない。

先ずは付け合わせのクタクタの大根のツマを洗い、暫く水につけてシャキッとさせる。
鰹の体液で大葉は使い物にならないくらいショボショボ、クタクタになっていたので、新しいのを使った。

 

 
エッジの効いた思った以上に良いカツオのたたきだった。鮮やかな赤が食欲をそそる。
これだけ良いカツオならぱ、薬味は邪魔だ。
スライスしたニンニクも生姜も要らない。醤油さえも要らない。塩のみで充分だ。
とはいえ、一応柚子胡椒と醤油をスタンバイさせておく。勿論、付属のタタキのタレなんぞは使わない。あんな甘ったるいものは、カツオの味を損ねるだけだ。カツオに対する冒涜でしょう。きっと、昔のカツオは鮮度が悪かったから、こんなものが編み出されたのであろう。それが慣習として定着したと推察する。

ヒマラヤ産のピンク岩塩を削る。

 

 
先ずは、その塩のみで食す。

(≧∀≦)ん ━━━━ まいっ❗❗
旨みと微かな酸味、仄かな血の味わいと苦味とが混じりあって、カツオ本来の複雑な味が舌に広がる。そして、最後に炭火で炙ったような香ばしい香りが鼻から抜ける。
濁点つきの嗚呼、とかウーとかという声が漏れる。
戻り鰹も美味いけど、初鰹もまた違った意味で美味い。初鰹には、どこか野性的な魅力がある。

試しに、塩と柚子胡椒で食ってみる。
美味い。でも、柚子胡椒の個性が強すぎる。
お次は柚子胡椒+醤油。
コレも美味い。
でも、コレまたカツオ本来の原初の旨さが消えがちだ。ようするに、カツオ本体が旨いから当たり前的に旨いという範疇なのだ。

いよいよ冬も終わったなと思う。
良い鰹が手に入ったら、是非とも塩のみでトライされたし。
そこには、鰹本来の味わいと力強さがある。
 
                  おしまい

 
追伸
因みに最高に旨い鰹を食いたいなら、高知に飛ぶべし。
鰹は傷みの早い魚だから、水揚げされてすぐが美味いと言われている。高知の近海であがったものでも、セリと流通の関係で、関西なら一日遅れで市場に入ってくるらしい。それだけでも味がグンと落ちるみたい。

 

我、ツブ貝にΣ( ̄皿 ̄;;激怒す

 
1週間くらい前の話である。
スーパー玉出で、ツブ貝が3個で298円で売っていた。

 

 
鳥取産のもので、剥き身ではなく丸々のヤツだ。
しかも、どうやら生きている。
自分で捌ける技術と根性、そして目利きがあれば、スーパー玉出は安くて鮮度の良い魚介類が手に入る。
但し、魚などは一匹買いに限られる。切り分けられたものや刺身盛りは極端に鮮度が落ちるから買わない。

しかし、よくよく考えてみれば、ツブ貝を捌いたことなどない。
で、YouTubeで捌き方を学習する。

どうやらマイナスドライバーで貝の横っちょに穴を開け、そこからドライバーを入れて貝柱を切って、身を取り出すようだ。

 

  
しかし、これがウルトラ糞ドライバー。
昔、100均のダイソーで買ったもので、頭の部分を付け替えれるタイプである。つまり、1本でマイナスドライバーにもプラスドライバーになる便利なドライバーってワケだ。
だが、コレがまるで使いもんにならん。何がダメかって、先端が磁石だけでくっついているから、あるまじきヤワさなのである。ちょっと力を入れると、ポロッと先端が落ちる。硬い貝なら尚更である。貝の硬さに負けて、何度やっても力が入る前に先端が取れる。
さっきまでだらしなく口を開けていたツブ貝は、それに身の危険を感じたのか、口を固く閉ざした。
どいつもコイツもナメとんのか、ワレー(-_-#)

Σ( ̄皿 ̄;;キィ ━━━━━━━ ッ❗❗
死んでまえ(`Д´)ノ❗❗、死んでまえ(`Д´)ノ❗❗
使えんヤツは排除されるべーし❗
(ノ-_-)ノ~┻━┻ たありゃー❗、ダーンク❗❗
ドライバーをゴミ箱に叩き捨てる。
これでは埒(らち)が開かん。怒り狂って、新たな道具を求めてダイソーに走る。

クソー、あのドライバーめがっ、まだ売ってやがる。
何年も庶民を騙し続けてやがるとは、フテー野郎だ。
しかし、店員に文句を言っているヒマはない。一刻も早くとってかえして、ヤツを惨殺せねばならん。

 

 
ハンマーとアイスピックを買ってきた。
これで、風穴を開けちゃるΨ( ̄∇ ̄)Ψ
ダメなら、粉砕。🔨ハンマーで叩き割ってやるまでよ。
『ドラゴン、怒りの鉄槌』である。

(#`皿´)うりゃあ~❗、
殺人鬼よろしく渾身の力でアイスピックを突き立てる。
ハァー、ハー(゜〇゜;)、ゼェー、ゼー(;>_<;)
何とかドラゴンの怪鳥音の雄叫びを上げずに穴を開ける事が出来た。
やおらアイスピックを穴に突っ込む。
グリグリグリー。アイスピックを中で掻き回す。
アイスピックから中でツブ貝が身悶えしているのが感じられる。
Ψ( ̄∇ ̄)Ψほりゃほりゃほりゃー、ええんかい、えんかい。オッチャンはサディスティックに尚も攻める。
頭の隅で、ワシは何をやっておるのだ?と思いつつも、しかけたオ○○はやめられない。

ツブ貝本体の力が抜けた。
おそらく貝柱を切られて、踏ん張る力を失ったのだ。
( ̄∇ ̄)フフフ、いきおったわ。

今度はアイスピックを口の根元にブッ刺し、左手で貝を回しながら身を引っ張り出した。
(・。・;ふぅ~、これで一段落ついた。
しかし、画像はありません。あまりにもグロいからです。

お次は、身と肝とヒモに切り分け、食べられない部位を取り除く。肝は肝醤油にすることも考えたが、グロいゆえ茹でることにした。
そして、最後の仕込みに身とヒモに粗塩をたっぷり振って、手でゴシゴシやってヌメりを取る。
それを水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭いたら、あとは切って盛り付けたら出来上がり。

 

 
いやはや、美味い。
心地好い歯応えのあとに、貝の旨みと甘さが立ち上がってくる。
3個で¥298なワケだから、これ1個だと百円換算になる。これが百円の酒の肴だなんて凄すぎるぜ。
でも、オラの人件費を考えれば五百円ではすまんな。

  
残り2つをどうするかを考えたが、ドラゴン、もう疲れちゃった。甘辛めのダシ汁で煮ることにした。
とはいえ、ややこしいことは一切しない。沸騰した煮汁にツブ貝をブチ込んで、火を止めて放置。余熱で火を通すだけだ。
でも、コレにはちゃんと意図があって、身が硬くなり過ぎないように考えているのである。

 

 
火を入れさえすれば、殻から身を取り出すのは簡単。
とはいえ、慎重を要する。強引に引っ張り出そうとすると、肝の部分が千切れてしまうからだす。

翌日、1個は口をあんぐり開けて、そのまま丸々食った。
d=(^o^)=b イェ━━━━イ。
貝の旨みと苦みが口の中で渾然一体となって、メチャ旨やん。

そして、最後の1個は再び切り分けて盛りつけた。

 

 
コレまた美味い。
歯応えが煮アワビのそれだ。貝の香りもいいネ(^^)

怒り先行だったけど、最後は満面の笑みで終わりましたな。
終わり良ければ全て良しなのだ。

                 おしまい

 

自家製ハタハタの一夜干し


  
小振りの鰰(ハタハタ)が1パック100円で売ってた。
激安だ。ハタハタ好きとしては見逃せない。一夜干しにして、酒の肴にしてみることにした。

 

 

 
それを弱火でじっくりと炙って食うのだが、これが誠にもって美味い。

作り方は、わりかし簡単。
ハタハタの頭を落として内蔵を取り除き、軽く洗ってぬめりを取る。それを立て塩に浸けて陰干しするだけだ。
立て塩とは、10~15%の塩水のこと。水1Lに対して大さじ1足らずの塩を入れてつくる。そこにハタハタを入れて30分から1時間浸けて下味をつける。
で、あとはベランダで一晩陰干しにする。
今回は天気があまり良くなかったので一日半放置。

干す道具は、釣具屋やホームセンターで売ってる吊り下げタイプの一夜干しネットみたいなものがベスト。
今回は無いので笊で代用。この場合、猫やカラスなどの鳥にパクられる可能性があるので、覚悟されたし。
途中、何度かひっくり返して、満遍なく適度に水分を抜く。綺麗な飴色になり、しっとりとしたええ感じになったら完成。

 

 
出来上がったものは、冷蔵庫で3~4日程はもつ。
それをじっくりと弱火で焼く。
七輪や網で焼くのがベターだが、フライパンにクッキングシートを敷いて焼いても大丈夫。自分も今回はそうした。

それにしても、今更ながら酷い盛り付けだ。
本来なら、織部あたりに盛り付けるべきなのだが、既に酒がそこそこ入ってて、面倒くさかったのだ。

酒を飲みつつ頬張り、ふと考える。
そろそろハタハタの季節も終わりだなあ。

                  おしまい