1週間くらい前の話である。
スーパー玉出で、ツブ貝が3個で298円で売っていた。
鳥取産のもので、剥き身ではなく丸々のヤツだ。
しかも、どうやら生きている。
自分で捌ける技術と根性、そして目利きがあれば、スーパー玉出は安くて鮮度の良い魚介類が手に入る。
但し、魚などは一匹買いに限られる。切り分けられたものや刺身盛りは極端に鮮度が落ちるから買わない。
しかし、よくよく考えてみれば、ツブ貝を捌いたことなどない。
で、YouTubeで捌き方を学習する。
どうやらマイナスドライバーで貝の横っちょに穴を開け、そこからドライバーを入れて貝柱を切って、身を取り出すようだ。
しかし、これがウルトラ糞ドライバー。
昔、100均のダイソーで買ったもので、頭の部分を付け替えれるタイプである。つまり、1本でマイナスドライバーにもプラスドライバーになる便利なドライバーってワケだ。
だが、コレがまるで使いもんにならん。何がダメかって、先端が磁石だけでくっついているから、あるまじきヤワさなのである。ちょっと力を入れると、ポロッと先端が落ちる。硬い貝なら尚更である。貝の硬さに負けて、何度やっても力が入る前に先端が取れる。
さっきまでだらしなく口を開けていたツブ貝は、それに身の危険を感じたのか、口を固く閉ざした。
どいつもコイツもナメとんのか、ワレー(-_-#)
Σ( ̄皿 ̄;;キィ ━━━━━━━ ッ❗❗
死んでまえ(`Д´)ノ❗❗、死んでまえ(`Д´)ノ❗❗
使えんヤツは排除されるべーし❗
(ノ-_-)ノ~┻━┻ たありゃー❗、ダーンク❗❗
ドライバーをゴミ箱に叩き捨てる。
これでは埒(らち)が開かん。怒り狂って、新たな道具を求めてダイソーに走る。
クソー、あのドライバーめがっ、まだ売ってやがる。
何年も庶民を騙し続けてやがるとは、フテー野郎だ。
しかし、店員に文句を言っているヒマはない。一刻も早くとってかえして、ヤツを惨殺せねばならん。
ハンマーとアイスピックを買ってきた。
これで、風穴を開けちゃるΨ( ̄∇ ̄)Ψ
ダメなら、粉砕。🔨ハンマーで叩き割ってやるまでよ。
『ドラゴン、怒りの鉄槌』である。
(#`皿´)うりゃあ~❗、
殺人鬼よろしく渾身の力でアイスピックを突き立てる。
ハァー、ハー(゜〇゜;)、ゼェー、ゼー(;>_<;)
何とかドラゴンの怪鳥音の雄叫びを上げずに穴を開ける事が出来た。
やおらアイスピックを穴に突っ込む。
グリグリグリー。アイスピックを中で掻き回す。
アイスピックから中でツブ貝が身悶えしているのが感じられる。
Ψ( ̄∇ ̄)Ψほりゃほりゃほりゃー、ええんかい、えんかい。オッチャンはサディスティックに尚も攻める。
頭の隅で、ワシは何をやっておるのだ?と思いつつも、しかけたオ○○はやめられない。
ツブ貝本体の力が抜けた。
おそらく貝柱を切られて、踏ん張る力を失ったのだ。
( ̄∇ ̄)フフフ、いきおったわ。
今度はアイスピックを口の根元にブッ刺し、左手で貝を回しながら身を引っ張り出した。
(・。・;ふぅ~、これで一段落ついた。
しかし、画像はありません。あまりにもグロいからです。
お次は、身と肝とヒモに切り分け、食べられない部位を取り除く。肝は肝醤油にすることも考えたが、グロいゆえ茹でることにした。
そして、最後の仕込みに身とヒモに粗塩をたっぷり振って、手でゴシゴシやってヌメりを取る。
それを水で洗い、キッチンペーパーで水気を拭いたら、あとは切って盛り付けたら出来上がり。
いやはや、美味い。
心地好い歯応えのあとに、貝の旨みと甘さが立ち上がってくる。
3個で¥298なワケだから、これ1個だと百円換算になる。これが百円の酒の肴だなんて凄すぎるぜ。
でも、オラの人件費を考えれば五百円ではすまんな。
残り2つをどうするかを考えたが、ドラゴン、もう疲れちゃった。甘辛めのダシ汁で煮ることにした。
とはいえ、ややこしいことは一切しない。沸騰した煮汁にツブ貝をブチ込んで、火を止めて放置。余熱で火を通すだけだ。
でも、コレにはちゃんと意図があって、身が硬くなり過ぎないように考えているのである。
火を入れさえすれば、殻から身を取り出すのは簡単。
とはいえ、慎重を要する。強引に引っ張り出そうとすると、肝の部分が千切れてしまうからだす。
翌日、1個は口をあんぐり開けて、そのまま丸々食った。
d=(^o^)=b イェ━━━━イ。
貝の旨みと苦みが口の中で渾然一体となって、メチャ旨やん。
そして、最後の1個は再び切り分けて盛りつけた。
コレまた美味い。
歯応えが煮アワビのそれだ。貝の香りもいいネ(^^)
怒り先行だったけど、最後は満面の笑みで終わりましたな。
終わり良ければ全て良しなのだ。
おしまい