面妖なものを、またこの世に産み落としてしまった。
おどろおどろしき緑色のポテトサラダである。
ポテサラに青汁を混ぜてみた。
と云うのは真っ緑なウソでぇーす(・ ┳ ・)
もとい、真っ赤なウソでぇーす。いくらアチキがトチ狂ってるからといって、そこまで👿悪魔のような所行は致しませんよ。
えーとですなあ。事の発端はジャガイモである。
冷蔵庫の奥底で長い間放置されていたジャガイモが、このたび2個発掘された。
半分ミイラ化が進んでおり、お肌はカサカサのシワシワ。芽がボコボコと腫瘍みたいに醜く成長している。
オジサンは短く、ヒッ❗と叫び。軽く仰け反りながら顔をそむけた。
ぶしゅ~(@_@;)、結構ホラーである。
『また、やっちまったな…。』
周りに誰彼いるでもなく、小さく呟く。
軽い己に対する軽侮の念が心の中を擦過する。
愚かなる哉(かな)
イカロスが
いくたりも来ては落っこちる
さて、どうしたものか…。
当面の問題は、この邪鬼の如く醜い物体の今後についてだ。自分ともう一人の自分とで、対峙して話し合わねばならぬ。
ちっ、まわりくどい言い方だ。まるで心が病んでいる人間のモノ言いじゃないか。ようするに、自問自答しろって事だ。
選択は二つに一つだ。
①ゴミ箱にありったけの憎悪でもってダンク❗
②マッドサイエンティストよろしく魔の力をもってして、新たなる創造物を誕生させる。
又しても、まわりくどい言い方だ。言葉遊びはよせ。
夢を見るのはよせ、憎むのはよせ。愛するのはよせ。
ダフルスペース。上がって、下りてきた。
ところで、はたしてタイガースの藤浪は復活するのか❓
藤浪のことはどうでもいい。どうでもよくないが、今はどうでもよろし。ようは捨てるか、料理するかだ。
ここは祖は武士の家系、敵前逃亡など有り得ぬ。果敢に料理で打って出ようではないか。
ジャガイモをレンジでチンして皮を剥く。
予想に違(たが)わぬ緑っぷりである。
きゃあ~ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ
青酸じゃ、青酸じゃ、殺してたもれ(註1)。
ジャガイモには毒がある。芽や緑化した部分にはソラニンやチャコニンと云う天然毒素が多く含まれれているのだ。これらを多く含むジャガイモを食べると、吐き気や下痢、嘔吐、腹痛、頭痛、めまいなどの症状が出ることがあるのさ、(# ̄З ̄)ぷぷぷぷぷぷー。
でもさー、ジャガイモで死んだ奴なんて聞いたことある❓ 無いよね。
ここは、マッドサイエンティストとして強引に攻める。緑色のままで勝負じゃい(◎-◎;)❗❗
軽くジャガイモを潰す。
味付け前に、ちょいと味見をする。
Σ(-∀-;)ゲッ、苦くてエグみがあるんでやんの。
毒だよ、毒。
でも、そんな事では怯まない。バカだからである。
そこに先ずはスライスした玉ねぎを加える。一応、塩をして軽く水分を搾ったものだ。フザけた料理であったとしても、基本を蔑(ないがし)ろにはしない。質実剛健、武士の末裔なのだ。
さらにそこに、余りもんのフランクフルト・ソーセージ、ゆで玉子2個、マヨネーズを入れる。塩、胡椒も振る。
しか~し、コレでは真の緑色にはならない。そこで、ビートルジュースの青汁を…。
ウソ、ウソ、ウソー(^o^;)
こんなところで青汁を投与しようものなら、全ては台無しだ。ノリだけで料理をして、良い結果など奇跡でも起きない限り得られるワケはないのだ。
で、何を入れたかというと、女子が好きなアボカドだ。
(  ̄▽ ̄)フフフ…、ジャガイモの色もあるけど、主な緑色の正体はアボカドだったのである。
嫌いじゃないし、マズいとは言わないが、ナゼにアボカドなんぞを女子は珍重するのかね❓
ヘルシーって言うけど、脂肪だらけやんけ(=`ェ´=)
グダグタ思いなから割ってみたら、状態があまりヨロシクない。青臭くて、食感にネットリ感が足りないのだ。ハズレだ。呪われている。きっと女子の悪口を言ったせいだ。
生で使うには問題ありと判断して、一部の熟成していそうな所を残してレン・チン。あら熱をとってブチ込んでやる。
万編なく混ぜたら、暫く冷蔵庫で寝かす。
味を馴染ませるためだ。
見た目ヨロシクちょっと変わった味だが、何だか旨いぞ。全然、イケる。段々、ハマまってくるくらいだ。
オラって、無駄にまあまあ天才だなと思いながらビールを飲む。
TVでは、コカインで捕まったピエール瀧の画像が流れている。残念だなと思う。
おどろおどろの緑色のポテトサラダのほろ苦さを、ビールで流し込んだ。
おしまい
(註1)青酸じゃ、青酸じゃ、殺してたもれ
子供の頃は、このジャガイモの緑色の部分には青酸が含まれていると教えられた。当時はそれがポピュラーな意見ではなかったかな。
きっと緑色だから青酸という安易な連想からの、ガセですな。大人は信用できません。