2017′ 春の三大蛾祭り 其の弐(悪鬼暗躍編)

 
前回「青天の霹靂編」の続きである。
今回も先に警告しておきますね。たぶんオモロい回になるとは思うけど、💀閲覧注意です。

蝶だけではなく蛾にも詳しいMさんに拠ると、3月の末から4月上旬が春の三大蛾の採集適期だという。
しかし、今年(2017年)は寒い日が続き、ギフチョウの発生も遅れている。ギフチョウしかり、天候が安定しないこの時期の動植物の見頃を読むのは難しい。
拠って、4月上旬から半ばにかけての様子をみて、天候次第で日を決めようということになった。

因みに、天候といっても蝶採りのように晴天がグッドウェザーではない。むしろ反対の天気である。曇り、もっといえば雨上がりとか霧雨のようなコンディションが、蛾の灯火採集には最高のシチュエーションらしいのだ。
これは蛾に限らず走光性のあるカブトムシとかクワガタとかもそうで、光に向かって飛ぶ習性がある者は、月が出ていると人工の光には集まりにくいようなのだ。たぶん月光に負けてしまうからだろう。つまり晴れていても、新月のような月の無い夜には灯火効果があるとされている。
霧や霧雨の場合は、スモーク効果で光の帯がハッキリと見える。そうなると、他に光源が無ければ虫たちは光の束に向かって一直線に飛んでゆくというワケなのだ。但し、気温が低いと飛ばないとの事。
蝶とは全く違う道理に戸惑うが、愉しい。実をいうと、自分は蛾の採集も灯火採集も初めてなのだ。
未知なるものには、いつもo(^o^)oワクワクする。

 
4月7日。
いよいよ初陣の日がやってきた。
午後3時頃にMさんが車で迎えに来てくださった。
一路、兵庫県宝塚市の某所へと向かう。

今回は、Mさんと同じく標本商を生業(なりわい)とする巨匠Mさんも参加されると聞かされる。
伝説的な人で、虫を捕らしたら天才とも言われている方だ。心強い。虫捕りの天才ならば、経験とセンスは抜群じゃろう。ならば、いくらなんでもボウズは無かろうて。
しかし、相手は自然だし、生き物だ。絶対は無い。
やや不安がもたげるが、まあ、何とかなるっしょ。
ならなくとも、どうせワシはそもそも蛾屋ではない。れっきとした蝶屋なのだ。たとえ結果がダメだったとしても痛くも痒くもない。そう自らに言い聞かせる。

車内では、エロ話の花が咲く。
虫屋には珍しくMさんも若い頃からチ○ポの先が乾くことかなかったというタイプだ。武勇伝をたくさん聞かせて戴く。Mさんは、周囲に犬と呼ばれたくらいの男なのだ。爆笑エピソードてんこ盛りなのである。
なぜか虫好きはエロ話をしないが、Mさんとワテは結構したりする。
何で虫屋はエロ話をしたがらないのだろうか?
二人して理由を考えてみたが、今イチ明快な答えは見つけられなかった。誰か良い解答があったら、教えてくれ。
花より団子。女より虫❓

車窓の外を流れる風景は寒々しい。
木々の芽吹きにはまだ早く、白骨化したようや雑木林がどこまでも連なっている。その上には、暗鬱な鉛色の空が不気味に垂れ込めていた。とても今から虫捕りに行くって云う雰囲気ではない。
でも、Mさんが『ええ感じやね。』と呟いた。
そっか…、ええ感じなんだ。プロが仰るのだから間違いない。沈みがちだった気持ちに💡ポッと灯がともる。
自分は虫捕りの実力はさしてないが、引きだけは強い。何とかなるだろう。

途中、買い物やら何やらして、午後5時過ぎ頃に現地到着。

 

 
周囲を雑木林に囲まれた窪地だ。
いよいよ、魔神たちの領域に踏み入ったというワケだ。期待と緊張でブルッとくる。

早速、ライト・トラップの用意をお手伝いする。

 

 
ぬりかべ❓いったんもめん❓(註1)
早くも魑魅魍魎の登場かあーい!と心の中でツッコミを入れる。

左は蛍光灯かな?右の青黒っぽいのはブラックライトだな。昆虫はブラックライトの光がお好きのようだ。光の波長とかが、きっと違うんだろね。
蛍光灯はそれ自体にも誘蛾効果もあるが、どちらかと云うと視認性を高める為のものだろう。ブラックライトだけでは暗くて、何が飛んできたのか今イチわからないのだ。

段々、日が暮れてきた。

 

 
ライトの色も鮮明になりつつある。

そんな折り、颯爽と巨匠が現れた。
お付の者一人も一緒だ。
ライト・トラップは来た道の途中に仕掛けてきたとおっしゃる。巨匠がどんな装備か見たかったので、ちょっぴり残念。

やがて、酒盛りが始まる。
Mさんは小さめのフライパンを出してきて、肉を焼き始めた。何だかキャンプに来たみたいだ。
今回は用意してないようだが、巨匠なんかは普段は準備万端、お好み焼きまで焼くらしい。
目から鱗だ。夜間採集には、こんな楽しみ方もあるのかあ…。
諸先輩方曰く、昼間の網を持って追い掛けまわす採集とは違い、灯火採集は謂わば待ちの採集。けっこうヒマで長丁場だから、酒でも飲んでないとやってらんないらしい。
なるほどね。オイラには合ってるかもしれんね。

生来の蛾嫌いゆえ、酒をガブ飲みする。
だって、蛾がメッチャ怖いんだもーん(# ̄З ̄)
見ただけでも、幼少から( ̄□||||オゾるのだ。
素面(しらふ)じゃ、とても耐えれそうにない。ましてや、今回は邪悪なる魔王と梟(フクロウ)男爵、そして妖鬼青眼メフィストの魔界三衆なのだ。泥酔でもしてなければ、とてもじゃないがまともに対峙できない。

ここで魔界三衆をあらためて紹介しておこう。
先ずは魔王から。

【Langia zenzeroides オオシモフリスズメ】
開張140~160㎜。日本産スズメガの中では最大種。
前翅外縁は鋸歯状。全身鼠色。胸部から腹部にかけて毛状鱗が密生し、前脚~後脚は青みを帯びる。
分布は本州中部地方以西、四国、九州、対馬。国外では台湾、朝鮮半島南部、中国南部、インドシナ半島北部からネパールにかけて分布する。基亜種は朝鮮半島産。日本産は亜種ssp.nawaiとされる。
幼虫の食餌植物はサクラ類、ウメ、アンズ、モモ、スモモなどのバラ科。

次将は梟男爵だ。
実を言うと、コヤツが今回一番見たいと思った蛾だ。
と云うか、蛾全部の中で最も実物を見てみたい蛾である。
そのモノトーンのデザインは、スタイリッシュ且つソフィスケートされたものだ。複雑怪奇のオンリーワン。他に似たデザインをもつ蛾も蝶もいなくて、異彩を放っている。とにかく、小さい頃にすぐ名前を覚えたくらいに特異なお姿なのだ。

【Brahmaea japonica イボタガ】
英名 Owl moth。つまりフクロウ蛾である。
開張90~100㎜。翅に複雑な斑紋と無数の波状紋があり、前翅後縁中央部に大きな眼状紋がある。雌雄同紋だが、♀の方が一回り大きく、前翅に丸みを帯びる。
分布は北海道、本州、四国、九州、屋久島。
以前はインド、中国、台湾に分布する巨大(140㎜もある)なBrahmaea wallichiiの亜種とされていたが、それと比べて遥かに小型であること、♂交尾器に差があることから別種とされ、現在は日本の固有独立種。
幼虫の食餌植物は、イボタノキ、キンモクセイ、トネリコ、ネズミモチ、ヒイラギなどのモクセイ科。

ここでイボタガのウルトラ邪悪なる幼虫画像を一発ブチかまして、皆をΨ( ̄∇ ̄)Ψビビらせたろかと思ったが、踏みとどまる。
なぜなら、あまりの衝撃画像ゆえ、ページから離脱されかねないと思ったからだ。話はまだ序盤なのである。この先も読んでもらわねば困る。皆さん、忘れて前へ進んでくれたまえ。

そして、最後は青き眼の妖鬼だ。

【Aglia japonica エゾヨツメ】
開張♂65㎜内外、♀100㎜内外。
オレンジ色の地に後翅に青い眼状紋を配し、日本産ヤママユガの仲間では最も小型種である。
雌雄同型だが、♀の方が大型で翅に丸みを帯び、地色が淡くなる。
分布は北海道、本州、四国、九州、サハリン。
以前はヨーロッパから朝鮮半島までのユーラシア大陸北部に分布するAglia tauの亜種とされてきたが、近年サハリンと日本産は分けられて別種となった。
幼虫の食餌植物はハンノキ(カバノキ科)、ブナ、クリ、コナラ、カシワ(ブナ科)など。

上記3種とも年一回春先に現れ、蛾愛好家の間では「春の三大蛾」と呼ばれている。3種とも特別珍しいものではないが、生息地は局所的とも言われ、けっしてどこにでもいると云うような蛾ではない。

画像は今のところ、あえて添付しない。
まあ、せいぜい脳内で姿を想像してくれたまえ。想像こそが恐怖を増幅させるのである。Ψ( ̄∇ ̄)Ψケケケ…。

そうこうするうちに日が暮れて、辺りが暗くなってきた。

 

 
闇の世界のお出ましである。魑魅魍魎が大挙してやって来るやもしれぬ。黒々とした森が、とっても不気味だ。闇の奥で悪鬼たちの暗躍する気配がある。
お化け怖い。妖怪怖い。蛾も怖いという怖い怖いづくしの身としては戦々恐々である。
あまり人前では言った事はないが、ガキの頃、お化けが怖くて、寝ているうちに異界に連れ去られるのではないかと思い、妹に30円を払って手を繋いで寝てもらっていたような男なのだ。喧嘩はそれなりに強かったけど、昔からお化けとか幽霊とかは大の苦手だったのだ。
そういえば女の子とお化け屋敷に入って、腰が抜けそうになった事がある。あれは情けなかったなあ…。
でも、怖いもんは怖いのである。

それにしても、オッチャンたちは凄いなあ。
今回は四人もいるけど、普段は人里離れた淋しい山の中で、夜に一人で虫捕りをしておられるんである。怖くないのかね❓
ワシだったら、恐怖のあまり悶絶発狂死するやもしれん。本気で虫捕りをするなら、狂人にならざるば一流にはなれんちゅー事か…。
それなら、オデ、オデ、二流でええだすぅー(T△T)

午後6時。
蒼き眼のメフィストが早々と現れた。
魔王の露払いとあらば、順番的には先ずは貴女でしょう。
ドラマーツルギーだね。全世界は劇場だ。然るべき役者が、然るべき時に現れるようになっているのである。

しかし、けっこう素早い。モスラさんは翅を小刻みに震わせて動き回り、全然落ち着かないのだ。

あっ( ̄∇ ̄*)ゞ……。
気づいたら、手で掴んでいた。
蛾恐怖症にしては信じられない行為だ。見ただけでもフリーズするのに、手で掴むとは何事かである。
頭のネジがフッ飛んだとしか思えぬ。これも全ては酒の為せるわざである。酒の霊力、恐るべし。

 
【エゾヨツメ♂】

 
( ☆∀☆)おーっ、コバルトブルーの紋がメッチャクチャ綺麗じゃないか❗❗
こんなに蒼いんだ…。思っていた色よりも遥かに鮮やかな深淵なるブルーだ。陳腐な表現だが、まるで宝石のサファイアのよう。その青をジッと見つめていると、引き込まれそうになる。
あんまり見ちゃダメー(>_<)、ゴーゴンの呪いみたく、石になっちゃうぞー。

でもさあ…。見れば見るほど不思議とカワゆく見えてくるんだよなあ。

 
(出典『誘色灯』)

 
(出典『fandf.exblog.jp』

 
( ・ω・)もふぅ~。
目が円(つぶ)らで、体はもふもふのモコモコなんでげすよ。ウサちゃんみたいだ。
このこのこのぅー(σ≧▽≦)σ、キャワイイぞー、お主~。

Mさんがコヤツは♂だと教えてくれる。
♂は触角が羊歯(シダ)状なんだってさ。♀は、このシダみたいなもんじゃなくて、いわゆる蛾眉、細長い触角らしい。ヤママユガの仲間の♂♀はみんなそうだという。
ふ~ん、なるほどね。
プロのおじ様たちは初心者に優しい。色々と教えてくれる。補足すると、エゾヨツメは基本的に日没直後にしか飛んで来ないんだってさ。(^o^)へぇ~。
どんな事であっても、上手な人、知識が深い人のそばにいた方がいい。その方が何でも上達が早いよね。

それを合図のように次々と小型の蛾が集まり始めた。カルナヴァル(祝祭)の予感だ。
があ~祭りの始まりじゃーい\(^o^)/
嬉しいような怖いような変な気分だが、酒飲んでるから、もうどうなったっていいのだ。蛾でも鉄砲でも飛んで来やがれと云う心持ちになってくる。

しかし、(・ω・)もふちゃんの3頭めが飛んできたところで、ピタリと飛来が止まる。以後、屑みたいな矮小蛾がポツポツとしか来なくなった。
えっ(^_^;)、フィーバー、もうおしまいなの❓
不安になってくる。この先大丈夫かよ?
エゾヨツメは勿論見たかったけど、それよりも見たいのは梟男爵と魔王なのだ。このままで終わるワケにはいかない。

ベテランのオジサンたちに訊いてみると、オオシモフリやイボタガは、もっと遅くに飛んで来るという。
そっか…、蛾によって飛来する時間帯が違うんだ。昼間と違って、夜なんて何時だって同じようなもんじゃないか?と思うんだが、蛾には、蛾にしか預かり知らぬ事情があるのだろう。

やがて、霧雨が振りだした。
絶好のコンディションである。この靄(もや)の立つ幻想的なシチュエーション、如何にも怪物が現れそうな様相ではないか。映画なら、確実にチビりそうな雰囲気である。出るね。絶対ヤバいのが来るね。
脳内でおどろおどろしい重低音が流れ始める。映画『シャイニング(註2)』のテーマ曲だ。

ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。ジャックは狂ってる。

いよいよ闇の世界の支配者が満を持してワタクシを恐怖のズンドコ、もといドン底に陥れる時がやって来るのだ。凍りつくまであと何秒?何分?
心臓が💓ドキドキしてくる。

しか~し、9時になっても10時になっても現れず。
辺りは相変わらず細かい霧雨が舞っているのに何故❓
そして、11時になっても音沙汰なし。
巨匠が『今日はアカンのかなあ~?』と呟く。
まさかの御言葉である。頼みにしていた巨匠がそんな弱気なセリフを吐くとは、事態はあまりヨロシクないというか、惨敗のピンチではないか…。

Mさんも、『こんな日もあるよ。虫はなあ、ワシらでもワカラン事だらけなんや。いくら条件が揃ってる時でも、アカン時はあるねん。』とおっしやった。
そりゃ、ワテだって、それなりに蝶採りをしてきたのだ。言わんとしておられる事は充分に承知してますよ。でも、よりによって何でそれが今日なのよー(T_T)

11時半前。
巨匠が『ワシ、もう寝るわ~。』と言い残して、ワゴン車に消えていかはった。
益々、惨敗感が満ちてきた。
セーブしていた酒の量がグッと増えて、ヤケ酒気味になってくる。

12時前。
光の屋台に集まるお客さんは、相変わらずショボショボの面々だ。
退屈すぎて、段々居ても立ってもいられなくなる。
酒を飲みながら、Mさんに『巨匠のライトトラップの様子を見に行ってみません❓』と提案した。
しかし、Mさんからは、『いかへーん。一人で行ってきいや。』と云うニベにもない一言が返ってきた。

 
『ひ、一人でですかあ(◎-◎;)?』

 
『マ、マジっすか(|| ゜Д゜)❓』
声が心なしか震えている。

『でもオイラ、懐中電灯とか持ってないっすよ。』
もしかしたら、「仕方がないから一緒に行ってやっか。」とか言ってくれるんじゃないかという期待を込めての言葉だ。

しかし、Mさんは素っ気なく言った。
『懐中電灯くらいなら、貸したるわー。』

『イヤイヤ、そうじゃなくてー。そんな事ではなくてー、1人だと怖いんですよー。お化けが出たらどうするんですかあ。虫捕りのプロフェショナルの旦那~、頼みますからついてきて下さいよー(T_T)』
と云う言葉が喉元まで出かかったが、グッと呑み込む。
あとでネタにされるに決まってるんである。それは何があっても避けたい。チキンと蔑まれるのは真っ平御免だ。そんなことはプライドが絶対に許さない。

 
『わっかりましたー。(`◇´)ゞアムロ、行っきまーす。』

 
気づいたら、心とは裏腹の言葉が出ていた。
(-。-;)えらいこっちゃである。何かあったらどーするのだ❓
闇の世界に引き摺り込まれるかもしれんし、得体の知れない者に追いかけまわされたあげくに非業の死を遂げるやもしれんのだ。
でも、言ったからには行かねばなるまい。

 
    If I die combat zone.

もしもオイラが死んだなら、誰か骨を拾ってくれ。

 
                   つづく

   
追伸
いやはや、又しても完結せずである。
書いてると、色んな事を思い出してくるのである。
そうなると、自然長くもなる。で、途中で力尽きたと云うワケだ。

次回『闇の絵巻編』、もしくは『魑魅魍魎編』。
いよいよ怪物たちの全貌があらわになります。
乞う、御期待❗

(註1)ぬりかべ?いったんもめん?
両者とも水木しげる大先生の「ケゲゲの鬼太郎」でお馴染みの妖怪さんである。

 
【ぬりかべ】
(出典『matome.navar.jp』)

 
何だかライト・トラップって、ぬりかべと次のいったんもめんを足して2で割ったハイブリッドのようなもんだなあ。

 
【いったんもめん】
(出典『猫八のカッチコロヨ!』)

 
こんなもん、わざわざ画像をダウンロードせんでも自分で書けるがなーと思ったが、やめといた。
フザけた人間なのだ。どうせ鼻毛とか書いちまうんである。
試しに書いてみようか?

 

 
ほらね。

テイッシュの箱に書いたんだけど、フザけてるよねー。

拡大しまあーす。

 

 
やっぱり鼻毛ボーボーにしとります。
さらにフザける。

 

 
今度は脇毛ボーボーである。

最後は何ちゃらワカランことに。

 

 
フザけてるよなー。

 
(註2)映画『シャイニング』
1980年に上映されたアメリカ映画。
巨匠スタンリー・キューブリック監督によるホラー映画の金字塔。キューブリックがホラー映画を作るとこうなるのだ。双子がヤバすぎです。カメラアングル(ローアングル)と三輪車の効果音だけで、あそこまで人を怖がらすかね。
因みに文中の「ジャックは狂ってる…」の羅列は、映画の或るシーンがモチーフになっている。主演のジャック・ニコルソンがタイプライターで打った小説の原稿が、全部同じ文言『All work and no play makes Jack a dullboy.(仕事ばかりで遊ばない。ジャックは今に気が狂う)』と云う言葉て延々と埋め尽くされていたという怖いシーンだ。
そのままの文言では使えないので、短くアレンジしたのが「ジャックは狂ってる…」である。
原作はこれまたホラー小説の巨匠スティーヴン・キングだけど、キングはこの原作を無視した映画を気に入らなかったみたいだ。よほど肚に据えかねたのか、後にわざわざ自分で撮りなおしたくらいなのだ。
たしかに両者は全然違う。映画では父親が主役だが、小説では子供が主役なのである。まあ、どちらも面白いんだけどね。